男「いくぞ…」幼馴染「うん…」(150)

男「ふんっ!」

幼馴染「おおームキムキだねぇ」

男「ここまでムキムキだとさ、なんかキモくない?」

幼馴染「そうかなぁ、カッコいいよ」

男「そ、そうか…///」

幼馴染「うん///」




もちろん安心と安定の腹筋です。
俺もかんばろ

男「まあ、別段筋肉が多い訳じゃないんだけどね」

幼馴染み「え″っ」

男「ほら、ある程度筋肉ついてて痩せてりゃそれっぽく見えるんだよ」フヌッ

幼馴染み「返して!私のトキメキを返して!」

男「フフフ、返して欲しくば新しいアイスを買ってこい!」

幼馴染み「べ、別に…返さなくても良いし…」

男「…えっ?」

幼馴染み「今だ!隙あり!!」

男「あぁっ俺のアイスが!?」


お前らが第2第3のマイスターになれよ

男「くっ……この女狐め!」

幼馴染み「はいはい……あー、アイスはやっぱり美味しいなー」シャクシャク

男「まだイチゴアイスが好きだったんだ」

幼馴染み「別に良いじゃん!子供っぽいと言われようが、私はけっして屈服しないんだよ!!」

男「誰も子供っぽいなんて言ってないよ」

幼馴染み「……」

男「気にしてたのか」

幼馴染み「……気にしてなんて」

男「お前は心身共に未発達だからn

幼馴染み「うるさ~いっ!!」ボコボコ

男「いてておまちょっとやめ」

幼馴染み「まだ成長するし!身長も胸も!!」

男「やっぱ気にしてたのかおふグーパンはやめ」

ーーーーー

幼馴染み「ほんとに凝りないんだから!」

男「すいませんでした…」

幼馴染み「じゃあ、罰としてイチゴアイス買って来てね」

男「はあ…りょーかい」バタン

幼馴染み「ふあ…ねむ」

ーーーー

男「ただいま戻りましたー……って、ありゃ」

幼馴染み「すぅ…」

男「はあ、こんなクーラー効いた部屋で寝たら風邪ひくってのに…」

男「毛布は…これだな、ほれ」ポフッ

幼馴染み「んぅ…」スウスウ

男「やばい可愛い。悟り開けそう」

男「…それにしても」

男「男子高校生の部屋で寝るとか、危機感ないのかコイツ」

幼馴染み「」スウ

男「まあ信用してくれてんのは嬉しいかな」

男「とりあえずアイスを冷蔵庫にっ…と」

男「さて、何しようかな……」

男「…ふああ」

男「やべ…寝不足か……むにゅ…」クタッ

男「」ス-ス-

幼馴染み「」スウスウ

男「」ス-ス-

幼馴染み「」スウスウ

男「」ス-ス-

幼馴染み「」スウス…

幼馴染み「…んん……寒…」

幼馴染み「おと…こ…」モゾモゾ

男「…んん…w…ww…ヤー…ティ…w…」ス-

幼馴染み•男「」ス- ス-


文字化けしてないかしら
あと、たまにageた方が良いの?

幼馴染み•男「」スウスウ

イチゴアイス「解説しよう!二人は今、寄り添い合いながら同じ毛布にくるまって寝ているのだ!」

幼馴染み「スウ…男…」

男「ス-…ヤティオス…」

幼馴染み「」スウ ゲシッ

男「ぶべらっ!…ス-」

※幼馴染みは寝ています

一1時間後ー

幼馴染み「うぅん…ふあぁ…」

幼馴染み「んっと、ここは…あ、思い出した」

男「」ス-

幼馴染み「ふふ、男も寝ちゃったんだ」

幼馴染み「えーと、男の人って確か膝枕をしてもらうと喜ぶんだっけ」スッ

男「んぐう……」ス-

幼馴染み「男ってばいつ見ても優しい顔してるなあ」

男「」ス-

幼馴染み「」ポ-ッ

男「………ん(…うーん…そうか、俺は寝てたのか……あれ?頭に柔らかな感触が)」パチッ

幼馴染み「あ、男、おはよー」

男「うおおおっ!?」ガバッ

幼馴染み「きゃっ」

男「おおお前ひひひ膝枕」バクバク

幼馴染み「あ、うん…気持ち良かった?(男の顔が一瞬近くに…)」ドキドキ

男「はい!きもちかったです!」

幼馴染み「そう…良かった♪」

男「…あ、そうだ、アイスちゃんと買って来たよ」スタスタ カチャ

幼馴染み「そっか、私が頼んだんだっけ」

男「ほら、イチゴアイス」

幼馴染み「わあぁ…やったぁ!!」パリッ

男「はは、喜び過ぎ」

幼馴染み「やっぱりイチゴはおいしいなぁ♪」ムグムグ

男•男友「(やっぱりいつ見ても可愛いなあ…)」ポ-

幼馴染み「ご馳走さま」

男「はっやいなあ…腹壊すぞ?」

幼馴染み「もしそうなったら男が看病してね♪」

男「はいはい、でもお前は体丈夫だろ?」

幼馴染み「ぬっ…それは聞き捨てならないよ!私だって華奢な女の子なんだから!」

男「そーだな」

幼馴染み「むぅ…」

男「…なあ幼(おさな)、今度どっかいかない?」

幼馴染み「ん?急にどしたの?」

男「いや、家でぐだるのも勿体ないなあって」

幼馴染み「ほえー……あの男が自ら出陣するなんて…」

男「ああ、それだけ事態は切迫している」キリリ

幼馴染み「な、何っ」バッ

男「ついでにいやあお財布事情も切迫してる」ウ-ン

幼馴染み「あーあ、ご愁傷しゃま……あっ…!」アタフタ

男「(噛んだな)」

男「…で、どこ行く?」

幼馴染み「うーん…じゃあ、水族館!!」

男「あー夏にはぴったりかもな」

幼馴染み「…の夜間展示!」

男「え?」

幼馴染み「夜になると、魚が昼とは違う一面をみせるんだって」

男「へええ、面白そう」ワクワク

幼馴染み「じゃあ決まりだね!あー、どんな魚がいるんだろっ♪」キャッキャッ

男「(ぼくはもうまんぞくです)」

sageた筈なのに上がってる…どうしろと


水族館の知識とかないんで後は任せる

幼馴染み「じゃあいつ行く?」

男「そうだな…ちょっとスケジュール表確認してくる!」タタッ

幼馴染み「あっ私も!」トテテ

男友「なぁ~つはすぅ~ぎぃ~か•ぜ•あぁざみぃ~」

男友「…帰るか」オジャマシマシタ-

男「…結局、ただの水族館巡りになった…」

男「まあ、夜間の奴は応募制だったからな」

男「でも、これってもしかしてデートか?デートなのか?」ピッピッ

男「ああ、男友?実は…」

ーーーーー

男「悪いな、わざわざ呼び出して」

男友「や、全然構わねえよ。なんせお前らがくっつく絶好のチャンスだからな」ニィ

男「いやいや、そう簡単には行かないだろ。あっちの気持ちも分からないんだし…な、何だよその視線」

男友「はあぁ……幼ちゃんに同情するよ、この大馬鹿野郎」

男友「とにかく!ちょうど良い機会だし、このデートで告っちまえ!」

男「ううん…でもなあ…」

男友「お前、幼ちゃんの事好きなんだろ?」

男「えっ!?バレてたの!?」

男友「(駄目だこいつ早く精神科連れてかねえと)」

男「でもなあ…むむ…」

男友「大丈夫だって。向こうもお前の事は嫌ってねえよ。それに、いつか通る道だろ?」

男「……分かった。俺、幼に告白するよ!!」バッ

男友「そうこなくちゃな!じゃあ早速作戦会議だな」

男「おう!…と、その前にトイレ」

パタンッ

男友「よし、今のうちに…」プルルル

幼友(はい、もし↑もし?)

男友「何故うわずった」

幼友(べっ…別に良いじゃない!)

男友「あ、ああ」

幼友(…で、何の用?あんたから電話なんて珍しいじゃない)

男友「実はだな、幼ちゃんと男がデートをする事になった」

幼友(へえぇ…)

男友「で、だ。この機に男が告白をする」

幼友(おお!ようやくね)

男友「つーわけで、お前に幼ちゃんのサポートを頼みたい。多分、幼ちゃんはお前に相談するだろうからな」

幼友(りょうかい。あ、ちょうど幼からメールだ。それじゃね)プ-ップ-ッ

男友「さて、どうなるかな…」

ーーーーー

男友「告白はやっぱり雰囲気が大事だからな…お!勝負するならこことかどうだ?」

男「センス無っ」

男友「グギュグバァッ!」

男「…でも、悪くないかも……時計台の前の広場」

男友「だろ?近くには美味いと評判のクレープ屋さんもあるし!」

男「立ち直りはええな」

男友「俺の唯一の取り柄だからな」フン

ーーーーー

幼馴染み「ねー幼友!」

幼友「何よ、急に呼び出して」

幼馴染み「私、男に告白する!」

幼友「ぶフーっ」

幼友「…そ、それはまた急ね…」

幼馴染み「今度男と水族館に行くから、その時に…」

幼友「…ねえ、幼」

もしかして連投すると上がるのか
無念


幼「?」

幼友「そうは言うけど、いきなり告白なんてできる?」

幼馴染み「でっ…出来るよ!」

幼友「こんなに長い間一緒だったのに、未だに男とくっついてないあんたが?」

幼馴染み「う″…確かに……で、でも、今までだってちゃんとアピールしてきたもん…!」

幼友「……まあ、あいつの鈍さは認めざるを得ないわ」

とりあえずここまで

誰も見てないけど明日もシコシコ書くうっふう

幼馴染み「という訳で、幼友も手伝ってくれないかなっ」ズイッ

幼友「良いわよ。このチャンスを逃したら、
次はいつになるか分からないしね」

幼馴染み「おおっ、そう言ってくれると信じてたよ!」

幼友「それに、もともとそのつもりで来たんだし」

幼馴染み「?」

幼友「良いの。こっちの話」

幼馴染み「よし、そうと決まったら早速作戦会議だね!」

幼友「作戦って大げさな……」

幼馴染み「まず、どこで…こ…こくはく…するか、だよね…」カアア

幼友「あら、それなら私がーー」

ーーーー

幼馴染み「よし、これで準備はバッチリ!!」

幼友「…結局、デートプランを練ってただけじゃない」ハア

幼馴染み「あーもー楽しみ過ぎてウズウズする~っ」ジタバタ

幼友「はいはい羨ましい限りね死になさいい」

幼馴染み「辛辣!?」

「い」が一つ多かったい


幼馴染み「ていうか、幼友も好きな人を誘えば良いのに」

幼友「あ…いや、それは…」

幼馴染み「?(別に照れてる訳じゃなくて…
何か気まずそうな顔してる)」

幼友「あの人は、ちょっと…」

幼馴染み「ごめんね、変な事聞いちゃって」

幼友「…ふふ、気にしなくて良いの。じゃあ、そろそろ失礼するわね」

幼馴染み「あ、うん。ばいばーい」

幼友「またね。……ああ、それと…相談料として
今度チョコパフェよろしくね」パタンッ

幼馴染み「うげっ!…うちも財政難だよ……」

「お、俺と付き合ってくれ!」

夕陽が辺りを赤く染める放課後。
2人の男女の影が、肩身狭そうな様子で床に伸びていた。
そんな中、夕焼けに劣らず顔を真っ赤にした少年が、少女の返事を今かと待っている。

 一方少女は、突然の告白に戸惑っていた。
彼女は、少年を異性として意識した事がなかったのだ。
いや、正確には、自分の少年に対する感情を理解していなかったと言った所か。
 そして、そんな少女がきっぱりと返事を言えるはずもなかった。

 「……ごめんなさい。そう言う目で見た事がなかったから……」

 「そっ…そっか…はは……ははは…」

 その言葉は、少女にとっては「保留」のつもりだったのかもしれない。
 しかし、少年側としては「フラれた」としか受け取りようのない返事だった。

 「そ、そうか…そうだよな…」

 「え?ち、ちょっと、何で泣いて……」

 「ご、ごめ″んな、余計な時間を取らぜ…」

 押しつぶさんばかりに迫る悲しみから逃げるように、少年はその場から駆け出した。

 「あっ…ま、待って!待ってよ!!」

 少女の声が、誰もいなくなった教室に虚しく響いた。



 一人になってからどのくらい経ったのだろう。
 しばらく呆然としていた少女だったが、不意に一つの単語が頭に浮かぶ。

 すれ違い。

 未だに状況を把握しきれない彼女にも、それだけは何となく分かってしまった。

 きっと、少年とは気まずい空気のまま疎遠になる。それは嫌。何故。何故?
いくら考えても答えは出ないし、元にも戻らない。

 こうして、どうしようもない悲劇も青春の1ページとして刻まれてゆく。

パタン

男「……」

男友「どうd」

男「」バシン

男友「って!!」

男「まず、何これ?」

男友「いや、俺の初恋を書籍化してだな」

男「脚色加え過ぎ。この女の子、まるで男の子…お前?の事好きかのように書かれてるし」

男友「だから書籍化っつってんだろ」

男「いやいや、あの頃幼友は普通にイケメンと仲良くしてたろが」

男友「う″ぐっ!容赦ねえな…」

男「なら始めから書くなと」

男友「でも、台詞は大体合ってるぜ?」

男「うーん…しかし何で幼友も告白を断ったんだろう…」

男友「俺が知りたいよ…」

男「確かにイケメンと仲は良かったけど、そっち方面ならむしろお前の線の方が…」

男友「はいはいもうやめ!終わった話なんだからよ、それに俺がフラれたのも事実だし」

男「ううん……」

男「……というか!幼とデートする前にこんな失恋話読ませんな!!」

男友「フラグって知ってるか?」

男「ああうるせえ!その幻想をぶち壊す!」

ワ-ワ-

……………

幼友「…で、そっち側は?」

男友「まずまずって所だな。…いよいよ明日か」

幼友「あんたは明日どうするの?」

男友「どうするって、何をだよ」

幼友「あの人達の事」

男友「?」

幼友「はあ…鈍いわね、
明日あの2人のサポートに回った方が良いんじゃないのって話よ」

男友「ああ、なるほど…確かに奥手同士だからな……
最悪、何もないまま終了ってのも有り得る」

幼友「でしょう?だから2人を尾行して手伝うべきだと思うの」

男友「マンドクセ」

幼友「……あんたって時々薄情よね」ハア

男友「合理的と呼べ」


言い忘れた
場所は男友宅

男友「つーか、お前が見に行ってくれば良いだろ」

幼友「今回の件、あんなに積極的だったのはどこの誰だったのかしら」

男友「うるせー。外出するとなると話は別なんだよ」

幼友「その出不精っぷりは昔から変わらないのね…呆れるわ」

男友「おう呆れろ呆れろ」グデ-

幼友「とにかく、あんたも最後まで付き合ってもらうわよ?」

男友「うへえ……」

幼友「じゃ、明日の朝10時に駅前で」

男友「え?ちょっとそれどういう」

ガラッ サッ

男友「……」

男友「見えなかったッ……!」

幼友「(さて、私も支度をしなきゃ)」

幼友「(服はどうしようかしら…んー…)」

幼友「(ハッ…いやいや、何悩んでるのよ私!
別にデートって訳じゃないし……う″…)」

幼友「…デート、したかったなぁ…」

いっぽうそのころ

男友「今度ベランダで隠しカメラを上向き
に…いやバレたらマズいな…うーん」

男友「ならばいっそ開き直って…」ブ-ッブ-ッ

男友「ん?メール?」

from男
re:
今日一回も幼と喋ってなくて気まずい…
助けて

男友「(お互いに意識してる証拠じゃねーか。順調そのものだな)」

ーーーーー

男「う″…緊張と不安で胃が……」ゴロゴロ

  …ーー当日
駅前ーAM 9:00

幼友「(早く来過ぎたかも…)」

タッタッタ

幼馴染「幼友ー」

幼友「あら、幼」

幼馴染「今日はよろしく頼むよ!…って、あれ?男友はまだ?」

幼友「あ、えぇ…まだみたいね。……(そういえばあいつ、来るとは言ってなかった…)」

幼馴染「今日は朝早くからありがと!」

幼友「良いのよ、好きでやってる事なんだから」

幼馴染「そっか…あっ男が来たっ」

幼友「じゃあ頑張ってね」サッ

幼馴染「あっ待ってやっぱり緊張してきたから…もう消えた!?」

男「おぉい、幼~」

幼馴染「男、お、おはよう」

男「お前もなかなか早いな…」

幼馴染「えへへ…男とデートするのが楽しみ過ぎて…」モジモジ

男「そ、そうか……(今デートって言った!デートだいやっほおおおう)」

幼馴染「……」ドキドキ

男「……」バクバク

男「な、なあ幼」

幼馴染み「何?お、男」

男「その服…かなり可愛いな…」チラ

幼馴染み「!…へへ…ありがと…」カアァ

幼馴染み「(お…男が可愛いって言ってくれたぁ!!)」ニヘ

男「(可愛い…本当に幼可愛い)」

幼馴染み「……あれ?男、何か顔色悪くない?」

男「あ、ああ、実はちょっと緊張で胃が…」

幼馴染み「だいじょうぶ?」

男「お、おう!それに、幼を見たら少し元気が出たしな」

幼馴染み「お、男ならどんどん見て良いよ!」ドン

男「じゃあお言葉に甘えて」ジ-

幼馴染み「……」フフン

男「……」ジ-

幼馴染み「……」モジモジ

男「……」ジ-

幼馴染み「うぅーっ、もう見ないでえぇっ!」カアァ

男「(やっべ鼻血出る)」

男「う″っ」キュウウ

幼馴染み「ほ、ほんとにだいじょぶ?」

男「大丈夫だよ、せっかくのデ…デート…なんだし」

幼馴染み「そ、そうだね…で、でも、無理だけはしないでね?」

男「はは、幼は優しいな」

幼馴染み「も…もう、男ってばぁ…」イジイジ

男「さて、そろそろ…ぅ″…!」グキュルル


男「いくぞ…」

幼馴染み「うん…」

  …ーー当日
男友宅ーAM9:03

ブ-ッ ブ-ッ

男友「ん?」

男友「(幼友から?まだ時間じゃねーのに?)」

ピッ

男友「申す申す」

幼友「ハア…初っ端から何言ってるのよ、あんた。何時代の人間?」

男友「お、一応通じたのか」

幼友「…って、そんな事より、あの二人がもう合流しちゃったわよ」

男友「マジで?」

幼友「嘘つく訳ないでしょ。こっちだって朝早くから張り付いているんだから」

男友「ん、ああ…そうか」

幼友「ほら、さっさとこっち来なさい」

男友「はいはい…」ピッ

  …ーー当日
駅前ーAM9:15

男友「(えーと…あ、いた)」

幼友「あ、男友君…」

男友「うす」

男友「(いつからだろうな…君付けになったの」

幼友「(そういえば、男友って昔と比べてだいぶ静かになったわよね…)」

男友「とにかく、さっさとあいつらの後を追いかけないとな」

幼友「そ…そうね…」

男友「じゃあ行くか」スタスタ

幼友「ええ…」テクテク

幼友「(何期待してたのよ、私は…)」

幼友「(あんなに浮かれて、洋服だって数時間かけて選んで……)」

幼友「(でも、私には思いを伝える資格がない)」

幼友「(ただでさえ、男友にひどい事をしたんだから)」グ

  …ーー当日
水族館前ーAM10:21

男「ようやく着いたな」

幼馴染「電車、けっこうかかったね…」

男「水族館なんて久しぶりだなあ…」

幼馴染「ふふ…そういえば、昔来たとき男はクラゲばっかり見てたよね」

男「あ~、そんなのもあったなぁ…そんで、確か幼は「エイも見たい!」って怒ってたよな」

幼馴染「ほへー…よく覚えてるねー」

男「幼もちゃんと覚えてたじゃねーか」

幼馴染「一緒だね」ヘヘ

男「…じゃ、そろそろ行くか!」

幼馴染「うん!」

同時刻
電車内

男友「……」

幼友「……」


幼友「(気まずい…!)」

幼友「ね、ねえ」

男友「…ん?」

幼友「水族館着いたら何から見る?」

男友「……」

男友「っはは、今更だけど水族館って小学校の遠足かよ」ハハ

幼友「んー……確かに、高校生のデートにはあんまり合わないかもね」

男友「まああの二人にはぴったりだけどな」

幼友「(…質問をはぐらかされた…)」

幼友「(やっぱり嫌がられてるのかしら…)」シュン

男友「でも、強いて言うならクラゲが見てえな、俺は」

幼友「……!!」

男友「んで、お前は?」

幼友「わ、私もクラゲが見たかったのよ!す、好きだから!!」

男友「そ、そうか……でもクラゲ好き女子って需要あんのか…?」

幼友「っ、余計なお世話よ!…とにかく、着いたら真っ先にクラゲを見るわよ」

男友「あ、ああ」


幼友「(す、好きって言っちゃったぁぁぁ!!)」カアア

男友「(どうしたんだ幼友…変なものでも食ったのか?)」

2回連続で逆引きホスト攻撃を食らったでござる

  …ーー当日
水族館前ーAM10:30

幼友「到着っ、と…」

男友「人ごみがすごい…ん、あの2人ってあの2人じゃね?」

幼友「まわりくどい表現ね…違う意味の代名詞を連続して使うなんて」ハア

男友「うっせ、通じりゃ良いんだよ」

幼友「私だから通じたのよ」

男友「わーったよ、こういうのは今後お前だけにするよ」

幼友「私だけ…」ポッ

男友「しかしあいつらほんと仲良さげだな…
遠目に見れば普通に恋人じゃねーか」

幼友「(あれ?私の反応に突っ込まないの?)」

男友「この調子だとサポートとか絶対いらねーって」ブツブツ

幼友「(…ありがたいといえばありがたいけど、なんか煮え切らないわね…)」

幼友「もう、さっさと私たちも行くわよ」ムスッ

男友「…おい、何で怒ってんだよ?」

幼友「自分の胸に聞きなさい」スタスタ

男友「待てってば!」タタッ


男友「何でか検討もつかねえ…」

男友「(頼んだぞ、俺の胸…!)」

~~~~~

ー男友の胸中ー


男友1「何故幼友ちゃんは怒ったのか」

男友2「バカね。そんなに鈍いからあんたはモテないのよ」

男友1「うるせー!俺だって恋愛ぐらいしたいわ!」

男友2「スイーツ(笑)」

男友3「ふんわりサクサクなカツ丼…どうすれば実現できるのかッ…!!」

男友1「たぶん、幼友ちゃんは男友に愛想をつかしたんじゃないかな」

男友2「お、良い線行ってるじゃない」

男友1「マジかー…ってお前答え知ってんの!?」

男友2「当たり前よ」フフン

男友3「やはり苦肉の策しかないか…肉だけに苦肉…フフ」

男友1「黙らっしゃい」

今日はここまで
幼馴染と映画行く予定があるからもう寝る

男友1「んん…やっぱり分からないや」

男友2「はぁ、結局分からないのね。正解は や•き•も•き よ」

男友1「あっ今の言い方可愛い」

男友2「!? か、可愛いってそんなに軽々しく言うんじゃないわよ馬鹿!」

男友「いや、今のはすごい可愛いかった!もう一回言って!」

男友2「っ~!」カ-ッ

男友3「クニクww豚なのに犬www」

 …ーー当日
館内ーAM10:33

~~~~

男友「で、あの二人はどうする?探すか?」

幼友「無理に探す必要はないんじゃないかしら。
それよりも、早くクラゲを見に行きましょう」

男友「まあ良いか………そういや、お前は今日いつまで空いてんの?」スタスタ

幼友「当然、一日中空けてあるわよ」テクテク

幼友「(一応形だけならデート…なんだし)」テクテク

男友「そうか」スタスタ

ーーーー

男「それじゃ、何見たい?」ウィ-ン

ガヤガヤ

男「(うお、結構な人混み…知り合いとかいたりして)」

幼馴染「うーん…ゆっくり順番に回ろ!」

男「そっか……。時間もたっぷりあるしな」ニコ

幼馴染「うん!じゃあ早く行こっ!」タタッ

男「おい、危ないから走るなって!」ギュ

幼「え?」クル

男「なっ……」

ーーーー


       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!

    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/

ボフッ

男•幼「あ…」

ーーー

近くに居た清掃員「(ち…まっ昼間から抱き合いやがって、このバカップル共…)」サッサッ…



これからは幼で統一

男「……」ドキドキ

幼「……」カアア

男「(なっ何この雰囲気!誰か!)」

幼「(あ…あったかい…)」ポ-ッ

男「っ…ごっごめん幼!すぐ離れるから…」

幼「…」ギュッ

男「お…幼?」

幼「(男といると、いつもほっとする…)」

幼「ねえ、男は……私の事、どう思ってる?」

男「えっ!?なな、何を…」

幼「私はね…男が…ずっと、好きだったんだよ…?」

男「!!?そ、それって…」

幼「う…うん。一人の異性として、私は男の事が好き」

男「マ…マジか…」

幼「だから、私と付き合って欲しい…です」

男「っ…幼、俺もお前が好きだ!」

幼「!! ほ…ほんと?」

男「うん…だから、これからも…その、ずっと一緒にいてくれ!」

幼「うん…うん!」ギュ



清掃員「」瀕死

幼友「……」

男友「……」


幼友「えんだあぁ」ボソッ

男友「いやぁぁ」


幼友「どうやら私たちの出番はなかったみたいね」

男友「だな……それじゃあゆっくり見回るか」

幼友「あら、帰りたいとは言わないのね」

男友「入館料が勿体ないだろうが」


男友「それに…せっかくの機会だし…な」ボソ

幼友「!」


幼友「(私…勇気を出して!)」


スッ

ギュ

男友「んな!?」

幼友「ほら、ぼけっとしてないで早く行くわよ!」

男友「あ、お、おい…!」

クラゲコーナー


幼友「うわぁ…綺麗…!」

男友「……」ボ-ッ



男友「よく考えたら水族館って残酷だよな」

幼友「ここでそれは禁句よ」


男友「そういえばクラゲってどうやって泳いでるんだろうな」

幼友「どちらかと言うと漂っているんじゃないかしら」

男友「ふわふわした主体性のない奴って訳か」

幼友「あら、自己紹介のつもり?」

男友「やめたまえ」

幼友「ところで、何でクラゲが好きなの?」

男友「あのヒラヒラが神秘的だろ?」



幼友「……」ヒラッ

男友「何故スカートをひらめかせる」

幼友「神秘的でしょ?」

男友「ある意味では」

幼友「あ、こっちに巨大な水槽があるわよ」

男友「おお…いかにも水族館、だな」


幼友「あの小魚の群れ、見ていて飽きないわ」

男友「けっ、集団行動しか出来ない連中かよ」

幼友「そんな事言ってて悲しくならない?」

男友「はいいえ」

幼友「どっちよ」

男友「世の中どちらが正しいかなんて分からないものだろ」

幼友「全然ごまかせてないわ」

幼友「少し喉が乾いたわ…」

男友「こっちをチラ見したって奢らんぞ」

幼友「まぁお金に執着しないなんて素敵な男」

男友「よし買って来るか」

幼友「現金な人ね」

男友「実際に金使うのは俺だがな」


幼友「冗談よ、はいこれお金」

男友「ん、何にする」

幼友「お茶で」

…………


男友「次は」

幼友「もう一周したわ」

男友「早いな」

幼友「そろそろ食事時だけど、どうする?」

男友「どうするって?」

幼友「え……あ、いや、何でもない」

幼友「帰りましょう」

男友「俺、良い店を知ってるんだ」

幼友「言うタイミングが滅茶苦茶よ……」

幼友「…良かったら、そこを案内して貰える?」

男友「オーライ」

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