男「座敷童子?」 (27)

少女「おっ…」

男「へっ?」

少女「コホン!……おかえりなさい」

男「えーと」

少女「…?」

男「へ、部屋間違えましたー」

長嶋茂雄「うーんどうでしょう」

さあオナニーを見せ付けるんだ

男「ここは間違いなく俺が住んでるアパート、だよな?」

男「部屋番号もあってるし、表札だって俺の名前だ」

男「……」

男「女の子の幻見るなんて疲れてんのかなー…ははは…」

男「た、ただいま~?」

少女「おかえりなさい」

男「!」

少女「アルバイトお疲れ様でした。今冷たい飲み物を用意しますね」

男「あ、うん、ありがとう」

少女「あ、もう麦茶ないじゃないですか。ちゃんと買い置きしておかないと駄目ですよ」

男「気をつけます…」

少女「はい、どうぞ」コトッ

男「……」

少女「飲まないんですか?」

男「その前にさ、一ついいかな?」

少女「なんでしょう」

男「君、だれ?」

少女「……」

男「鍵かかってたよね?どうやって中に入ったの?」

少女「私、説明しませんでしたか?」

男「全くもって」

少女「そうですか、それは失礼しました」

男「で、君は一体…」

少女「聞いて驚かないでくださいね?実は私……」

男「……」ドキドキ

少女「座敷童子なんです」

男「はい?」

少女「ですから座敷童子なんですってば」

男「俺は人間だけど」

少女「私が!座敷童子なんです!」

男「あ、あー君がか」

少女「はい」

男「……え?」

男「鍵がかかってる部屋に入れたのは」

少女「壁をスーっと通り抜けてきました」

男「ピッキングとかじゃなくて?」

少女「ご覧にいれましょうか?」

男「出来るの!?」

少女「だからそう言ってるじゃないですか。いいですか?ほらー」スイー

男「ひぇっ!」

少女「その反応は傷つくのですが」

男「ご、ごめん!本当に出来るとは思わなくて!」

少女「信じていただけましたか?」

男「マジック、じゃないんだよね」

少女「あなたの霊体を無理矢理ひっぺがして地獄の苦しみを味わわせることも出来ます」

男「け、けっこうです!信じたから!信じましたので!」

男「と、とりあえず君が座敷童子ってことは分かったけどさ」

少女「まだ何か?」

男「うちに何の用なのかなーと」

少女「……」

男「自慢じゃないけど大したもんないし、自分で言うのもなんだけどそこまで悪い人間じゃないと思うんだよ」

少女「ほう…?」

少女「あなた、座敷童子という妖怪をご存知ですか?」

男「その家の人を幸せにしてくれるいい妖怪だよね」

少女「大まかに言えばそんなところでしょう」

男「で、座敷童子がうちに何の用なんだ」

少女「この時勢ですから、私もこう見えて多忙なんです」

男「う、うん」

少女「あっちからお声がかかったと思ったら次はこっちから。だと思ったらその次は、なんて感じで」

男「うん」

少女「指名率が高いのは嬉しいことなのですが、いい加減疲れてしまったんです」

男「……うん?」

少女「もうすぐお盆でしょう?そうなるとますます多忙に」

男「あの、うちにきた理由は…」

少女「そうなる前にいっそのことバックレてしまおうと思ったんですよ」

男「仕事放り出すのはどうかと思うよ」

少女「妖怪にだって休暇は必要なんです!過労死しちゃいますよ!?」

少女「もう死んでるんですけどね」

男「……」

少女「今の笑うとこです」

男「は、はは…」

少女「面白くないなら無理に笑わないでください」

男(ひどい)

人間の女の子は正直どうでもいいから人外の女の子に好かれたい
という支援

はよ

>>10くらいでこのスレを支援できてれば書くモチベーションも違っただろうに
口惜しい

保守

少女「理由なんてないんですよ。たまたまこの部屋に逃げ込んで、たまたま私がこの部屋を気に入ったんです」

男「君がうちにきた理由は分かったよ」

少女「なによりです」

男「確認なんだけどさ、君座敷童子なんだよね?」

少女「しつこいですね、そう言ってるじゃありませんか」

男「だとすると俺ってすごいお金持ちになったりする?」

少女「さーどーでしょーねー」

男「で、でも座敷童子はその家の人に富をもたらすんだろ?」

少女「一般的にはそう言われていますね」

男「本当のところは?」

少女「私が気に入った人間オンリーです!」

男「オンリーかー…」

おおこんな時間にきなすった

少女「お金持ちになりたいのでしたら、私に気に入られるよう頑張ってください」

男「実を言うと金銭面に関してはそこまで困ってないんだ

少女「ですが先ほどお金持ちになりたいと仰ったではありませんか」

男「そうは言ってないよ。まぁ、お金はあればあるだけ困らないんだろうけど、使い道が思いつかないしなぁ」

少女「相変らず欲のない方ですね」

男「はは、よく言われる」

少女「今ので私の好感度が3ポイントあがりましたよ」

男「こうかんど?」

少女「はい。100まで溜まったら素敵なことが起こるでしょう」

男「その素敵なことっていうのは…」

少女「溜まってからのお頼みしですよ」

男「だと思った」

いもちゅしえん

男「この部屋から出て行くって選択肢はないの?」

少女「その際は私と入れ替わりに貧乏神が入室されます」

男「貧乏神とルームシェアなんて嫌だよ!」

少女「なら私との素晴らしいルームシェアを楽しみましょう!」

男「夢なら覚めてくれぇ」

少女「夢ではありませんよ?ほっぺたをつねると痛いでしょう?」

男「じふんのつへふぇってふぉー!」(自分のつねってよー!)

男「大変なことになってしまった…」

少女「何か仰いましたか?」

男「ひ、独り言です」

少女「ならば私に聞こえないようお願いします」

男「……」

男(本人は座敷童子って言ってるけど、性格の捻じ曲がった悪霊なんじゃないかこいつ)

少女「悪霊とは失礼ですね」

男「な、なんで!?」

少女「カマをかけてみただけです」

男「なんだ、カマをかけただけか」

少女「……」

男「ご、ごごごめんなさいぃ!!」

少女「そうです!わが子のように!家族のように愛をもってなでなでしてください!」

男(悪口を言った――というか思っただけなんだけど――その罰が頭を撫でるってどうなんだ)

少女「んん…ふぁ…」

男(……気持ち良さそうだし、いいか)

少女「ふぅ、やはり人間の生気は堪りませんね」

男「え?」

少女「今のなでなでであなたの寿命は3年減りました」

男「うそっ!?」

少女「――ホラー特番観賞中――」

男(ずいぶんと熱心に見るんだな。妖怪でもこういうのは面白いのかな)

少女「……ハッ」

男(鼻で笑ってるよ)

少女「この動画よく見ますよね」

男「前にネットで話題になってたからね。俺も初めて見たときは驚いたよ」

少女「この私の同期なんです。当時散々私を馬鹿にしてくれましたね」

男「……」

少女「今でも心霊写真・動画要員やってるんだと思ったら、胸の奥のほうから形容しがたい感情がフツフツと」

男「根にもつタイプだ…」

少女「何か言いましたか?」

男「ひt、独り言です!!」

どんどん続けて

なるほど

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