ペトラ「オルオには負けたくない」(89)


(注意)

ペトラ 少し不器用設定に書いてます


―旧調査兵団本部食堂―

ガチャッ


オルオ「ペトラか?ちょうど呼びに行こうと思っていたんだが」


ペトラ「何か用?」


オルオ「まあ座れ、今お菓子を作ったから茶でも煎れるわ」


ペトラ「!?」


ペトラ「…オルオがお菓子を!?」


ペトラ「あれ?皆 揃っていたの?」


エルド「ああ たまたま休憩しに来たら…オルオが菓子を作っていたらしいんだが」


グンタ「直視できない状況だな」


エレン「すごく いい匂いがしますね!!」


リヴァイ「…」


オルオ「材料があまり揃わなかったから」


オルオ「今日は簡単にシフォンケーキだな」


ペトラ(簡単に?シフォンケーキだと?)


エレン「シフォンケーキ?なんですか それは?」


オルオ「はあ…なんだ?わからないのか?」


オルオ「まあお前程度じゃ わからないだろうな」


オルオ「なぜお前にはわからないと思う?」


オルオ「それはお前が俺の域に…


エレン「あっ その先はいいです。食べてみますから!」 キッパリ


ペトラ(エレン いい感じよ!) グッ


オルオ「話を遮るなよ、ガキンチョ!!」


エレン「頂きます!!」パクッ


リヴァイ、グンタ、エルド「…」 パクッ


ペトラ「ぃ…頂きます」パクッ

一同「!!」


エレン「美味しいです!!」パアアア


エルド「意外だな」


グンタ「ああ…旨いな」


リヴァイ「…ウマイナ」


ペトラ(美味しい…フワフワで適度な甘さ)


ペトラ「ん?何か香ばしい味がする」


オルオ「ああ…アーモンドを刻んで入れてみたからな」


ペトラ(隠し味!?)


エルド「お前に こんな特技があったとはな…」


ペトラ(ぅぅ…なんか悔しい!!オルオに負けた気がする!!)


エレン「こんなに美味しいお菓子は初めてです」


リヴァイ「…ウマイナ」 パクパク


グンタ「疲れた体に甘い物は 嬉しい限りだな」


エルド「兵長も甘い物は お好きでしたよね?」


リヴァイ「…ああ」パクパク


エレン「それもまた…意外ですね?」


リヴァイ「…意外だと?」ギロッ


エレン「」 コワイ…


ペトラ(兵長 甘い物がお好きなんですね!?)


ペトラ「明日は私が作ります!!」 ドンッ←敬礼


オルオ「ペトラが?」


ペトラ「何?」


エレン「期待してます!!」


ペトラ「任しとおいて///」


―翌日―


ペトラ(実はお菓子作りは初めてなんだよね)


ペトラ「でも女として、オルオには負けたくない!!」メラメラ


ペトラ「この『初めてでも簡単 お菓子作り』を見ながら作ろう!!」


ペトラ「初心者でも簡単なお菓子…クッキーかぁ」


ペトラ「まあ 焼くだけだから できるでしょ」


ペトラ「生地を切るようにまぜる…」


ペトラ「ん?切る?」


ペトラ(刃で巨人を削ぐようにまぜたらいいのかしら…)


ペトラ「…」 ポシュ ポシュ


―――――


エレン「楽しみです!!ペトラさんのお菓子!!」


エルド「あまりハードルをあげるんじゃないぞ」


ペトラ「できたよ♪」


ペトラ「ジャーン♪クッキーです!!」 ウフフ♪


一同「!?」 …ゴクリ…


グンタ(クッキー?この限りなく黒に近い物体が…か?)


エルド(だから…ハードルをあげるんじゃないと言っただろ?)


オルオ(…ペトラ)


リヴァイ「」


エレン(こんな食べ物は…初めて…見た)


ペトラ「兵長!甘いものがお好きと聞いて頑張りました!」


エルド(兵長に振ったな)


グンタ(これは一番に兵長が食わないといけなくなったな…)


オルオ(兵長!!!!)


エレン(緊迫した状態が続いている…)


リヴァイ「…」 ゴクリ


リヴァイ(俺が一番に食わないといけねえのか?)ドキドキドキ


リヴァイ「…」 プルプルプル


エレン(兵長の手が震えている!?)


エレン(人類最強を恐れさせるとはっ!!)


リヴァイ「 スーッ! 」 パクッ


リヴァイ「…ガリガリガリ ガキッ!!!!」


エルド(ガキッ?)


リヴァイ「…ウッ」


リヴァイ「歯が…欠けた…だと?」


一同「ヒィィィィィィィィィィィ!!!!」


リヴァイ「ガリガリガリガリ」 ゴクンッ


リヴァイ「エレンよ…残すなよ?」


グンタ(今度はエレンに振った!?)


エルド(…兵長 一応完食されたんですね)


オルオ(さすが兵長!!)


エレン(人類最強の兵士の歯を欠けさす)


エレン(最強のクッキー…)ゴクリ


エレン(これを食べる事は…自傷行為にあたるんじゃないか?)


エレン(もし…巨人化したら…俺は)


エレン(この人達に殺される事になるだろう…)


エレン「」 ゴクリ


リヴァイ「さっさと食え!!愚図野郎が!!」


エレン「ヒィィ!」


エレン「エレン・イェーガー 食べます!」 パクッ


エレン(ウッ!硬すぎて噛めない!?)


エレン(兵長 よく噛めたな!!) ググッ


エレン「」 ウッ…


エレン「…ゴクン!」 ハアハアハア

エルド(飲み込んだ!?)


エレン(死ぬかと思った)


エレン(こんな所で死ぬわけには…いかない)


オルオ「牛乳に浸して食べてみてはどうだ?」


リヴァイ、エレン「!?」


リヴァイ「…早く言え」 ゴゴゴゴ


オルオ「ヒィィィィ!」


エルド、グンタ、オルオ「せぇの!!」 チャポン


エルド「ん?牛乳に浸して食べたら柔らかいな」モグモグ


リヴァイ「…」


グンタ(うわ!!兵長の目線が痛い)モグモグ


オルオ「味は悪くないんだがな」モグモグ


ペトラ「悪くないだと?」


オルオ「いや…美味しいです」 ウッ


エレン(リヴァイ兵長と俺は…毒味?)


ペトラ「兵長…スミマセン」 シュン


リヴァイ「…味は(悪くないはいけねえんだな)」


リヴァイ「ぅ…旨かった…」

オルオ(兵長!!漢です!!)


―翌日―


エレン「ペトラさんの気持ちは嬉しいけど」


エレン「昨日のお菓子は壮絶だったな…」


エレン「ん?食堂の机の上に…バケツ?」


エルド「どうしたんだ?」


エレン「いや…あの…このバケツは何ですか?」


グンタ「掃除用じゃないのか?」


リヴァイ「…バケツを置きっぱなしにするんじゃねえ」


ペトラ「でもバケツに何か入ってるんだけど…」


オルオ「それはな…聞きたいか?聞きたいなら教えてやらなくはない」


オルオ「バケツ プリンだ!!」


一同「!?」


リヴァイ「汚ねえだろうが」

オルオ「いや!!兵長!!新品のバケツです!!」アセアセ


エレン「子供の時 お腹いっぱいプリンが食べたかったんです!!」


オルオ「やるじゃねえか、ガキンチョ…俺もだ」


エルド「確かに…このデカサ、夢の様だな」


ペトラ(今度はプリンだと!?)


リヴァイ「…」 ワクワク


グンタ(無表情だが…実は喜んでますよね?兵長)


オルオ「皿にひっくり返すぞ」 ヨイショ


プリン♪ プリン♪


一同「ぉぉぉ~!!」


エレン「昨日と違って 美味しそうですね!!」


ペトラ「エレン?」 ゴゴゴゴ


エレン「まっ…毎日美味しいお菓子が食べれてうれしいな(棒読み)」


オルオ「各自で皿に取り分けて 食べてくれ」


エレン「うわぁ!美味しそうですね 頂きます!!」 パクッ


エレン「うわ!!甘くて まろやかです!!」


ペトラ「…」パクッ


ペトラ(本当 くやしいけど…美味しい) パクパク


ペトラ(しかも大きいプリンなんて 皆が喜ぶじゃない) パクパクパク


オルオ「旨いか?」


ペトラ「私も作れる…」


ペトラ「明日は私が作るから!!」


リヴァイ「!!!!」 ウッ!ゲホゲホッ


エレン「リヴァイ兵長!大丈夫ですか!!」 オロオロ


エルド(…プリンを喉に詰めるとは)


グンタ(よほど昨日のクッキーが堪えたらしい)


オルオ(もしかして俺が悪いのか?)


エレン(皆さん…思った事を口に出せないですよね?) ウウ…


ペトラ(明日は皆を驚かせる!)


ペトラ(兵長にも喜んで欲しいしね)


ペトラ「よし!!」


一同「!?」 ビクッ


ペトラ(明日はゼリーかな♪)


―翌日―


ペトラ「ジャーン♪今日のオヤツはゼリーです!!」


エルド(まあ…ゼリーは失敗ないだろう)


グンタ(いい選択だな)グッ

エレン「ガラスの器に入ってますね!!」


エレン「あれ?兵長の器は…ハート型じゃないですか!?」


ペトラ「兵長は…その 特別です///」


オルオ(また…兵長のハードルをあげたな)


リヴァイ(また一番に食わないと収まらねえな…)


リヴァイ「…」 パクッ?


ペトラ「どうですか?」


リヴァイ「ペトラよ…固まってねえぞ…」


ペトラ「ええ!?」


エレン「え!?頂きま…」 サラッ

エレン「本当だ…」 パクッ


エレン「うっ!!」


エルド「どうしたんだ!?」


エレン「しょっぱい…です」


エルド(ぇぇぇぇぇ!!!?ゼリーですら!?)


オルオ(ゼリーを失敗するなんて…やるじゃねえか)

グンタ「…ペトラ…砂糖と塩間違えたんじゃないか?」


ペトラ「ええ!?」


オルオ「加えて言うなら…ゼラチンは入れたか?」


ペトラ「え!?ゼラチン!?何それ?」


オルオ「ゼリーを固める粉だ…」


ペトラ「そんなの本に書いてないよ?」


オルオ「いや…恐らく 絶対書いてるはずだ」


リヴァイ「…」 ズズッ


リヴァイ「おい、エレンよ…残すんじゃねえぞ?」


エレン(またですか!?) ビクビクッ


グンタ「まあ…冷たいスープだと思えば 飲めなくはないぞ?」ズズッ


ペトラ「飲めなくはない?」 ギロッ


グンタ「ヒィ!…美味しく飲めるな」


エルド(ゼリーを飲む…凄い光景だな) ズズッ


オルオ(また俺が作ると…ペトラが作ると言うな…)

オルオ(明日は作るのは止めておくか)


エレン「ペトラさんは…お菓子作りは苦手ですか!?」サクット


エルド「あっ!! こら!!言うんじゃねえ」


ペトラ「苦手だと?」ゴゴゴゴ


エレン「そんなはず無いですよね(棒読み)」


―夜―

リヴァイ「…」
トントントン


リヴァイ「…」
グツグツグツ


リヴァイ「…」
サラサラサラ


リヴァイ「…」
グツグツグツ


リヴァイ「…時間がかかるな」


リヴァイ「…」


―翌日―


ペトラ「ん?いい匂いがする…」


ペトラ(まさか!?またオルオ!?) イヤナカオ


オルオ「ん?いい匂いだな…ペトラか!?」


エルド「ああ…いい匂いだな。オルオが作ってないとすると…ペトラか!?」


グンタ「今度こそ やったな!!ペトラ!!」


エレン「やりましたね!!ペトラさん」


ペトラ「…私も今来た所なんだけど…」


一同「ええ!?」


リヴァイ「揃ったか?座れ」

ペトラ「もしかして…兵長がお菓子を?」


リヴァイ「ああ…クレープだ」


エレン「リヴァイ兵長がクレープですか!!!?」


エレン「意外すぎます!!」


リヴァイ「…意外だと?」 ギロッ


エレン「すっ…スミマセン!」 アワワワ


エレン(頭には三角巾…そしてエプロン…)


エレン(食堂のオバチャン?)


グンタ(シュールな光景だな…)


エルド(ある意味 期待を裏切らないスタイルだが)


オルオ「兵長!!クレープとは!!素晴らしいです!!」


リヴァイ「このジャムをつけて食え」


ペトラ「イチゴジャムですか?」


オルオ「時間がかかったのでは?」


リヴァイ「…まあな」


エレン「イチゴジャム大好きです!!」 キラキラキラ


ペトラ(兵長まで…お菓子作りを?)


ペトラ(私…失敗ばかりなのに) グスン


オルオ「ペトラ…?」


ペトラ「…イタダキマス」 パクッ


ペトラ(美味しい…) モグモグ


エレン「頂きます!!」 パクッ

エレン「うわぁ!外はパリッと でも中は柔らかいですね!」 モグモグ


エルド「ああ…そして このジャムが何とも旨い!」モグモグ


グンタ「噛むとジワッと苺の甘さが…うん、旨い!」

オルオ「ありがとうございます!!最高です!!」


エレン「しかし…兵長がお菓子を作られるとは」


リヴァイ「ああ? 俺は元々何でも作れる…」


リヴァイ「独り…も長いしな…」 ハハッ


エレン(自虐的!?)


ペトラ(悔しいけど…美味しい) パクパクパク


ペトラ(女として負けてる…)ガクッ


ギィ


リヴァイ「ジャムを腐る位に作ってある…」


リヴァイ「ペトラ…明日は このジャムを使って」


リヴァイ「お菓子を作って欲しい…」


☆ありがとうございます 盆でストップしてました。ガンバりますm(__)m


エレン「あの…兵長?」


リヴァイ「何だ?」


エレン「ペトラさん 出ていきましたが」


リヴァイ「何だと?」


リヴァイ(慣れないセリフを頑張って言っていて…気付かなかった) ガーン


リヴァイ「」 ガーン


オルオ「俺が…渡してきます」 ガタンッ


ガチャッ バタンッ タタタッ


エレン「アノ…リヴァイ兵長?大丈夫ですか?」


リヴァイ(放心)


オルオ「ペトラ!!」


ペトラ「オルオ…何か用?」

オルオ「急にいなくなったら、皆心配するじゃねえか?」


ペトラ「…」


オルオ「目、真っ赤だな…泣いてたのか?」


ペトラ「泣いてないし、オルオの真面目な話し方…」

ペトラ「気持ち悪い」 プイッ


オルオ「照れるなよ」 フッ


ペトラ「照れてないから。 止めてくれない?」


オルオ「拗ねるなよ」


ペトラ「拗ねてなんか…」


オルオ「兵長はペトラの喜ぶ顔を見たかっただけじゃねえのか?」


ペトラ「でも…」


オルオ「苺ジャム…ペトラの好物だろうが…」


オルオ「本を見て作るだけじゃなく…旨いもんを食うのも上達のコツだろうが?」


ペトラ「…」 グスンッ


ペトラ「オルオには似合わないセリフ」 フフッ


オルオ「泣いてるのか、笑ってるのか…わかんねぇ奴だな、おい」


ペトラ「うるさいなぁ」


オルオ「これ、兵長から預かってきたからな」


ペトラ「苺ジャム?」


オルオ「これ使って、明日は旨い菓子を作ってくれ…だとよ」


ペトラ「苺ジャムを使う?」

オルオ「ロールケーキなんてどうだ?」


ペトラ「げっ!ケーキなんて難しいじゃない!!」


オルオ「いや、ロールケーキは初心者向けの簡単なケーキだ」


ペトラ「ウッ初心者…」 グサッ

オルオ「初めは誰でも初心者じゃねえか」


オルオ「何回失敗してもいいから、旨い菓子を作ってくれよ」


ペトラ「失敗してもいいんだ?」


オルオ「いいじゃねえか」


オルオ「味なんかよりも、俺達は…



―――――
―――
――


―――――

エレン「しかしリヴァイ兵長がお菓子を作ったり」


エレン「オルオさんが、ペトラさんを追いかけたり…」


エレン「皆さん どうして、そんなにもされてるんですか?」


リヴァイ「…ああ!? わかんねぇのか?」


エルド「それは 皆、ペトラの笑顔が見たいからだな」

グンタ「味なんかじゃない、あいつの気持ちが嬉しかったからな」


グンタ「オルオも同じ気持ちじゃないか?」


グンタ「みんな、ペトラには笑っていて欲しい」


リヴァイ「…」


エレン「そうなんですね…」

エレン「味なんかより…」


エレン(味…でも噛めないクッキーは さすがに)ゾッ

エレン(いや…俺の胸にしまっておこう)



リヴァイ「でも、あのクッキーは ねえだろ…」 サクット

エルド「兵長の歯が欠けましたからね!」 ププッ


グンタ「最強クッキーですね?」 アハハハッ


エレン(え!?)


エレン(言って…いいのか!?)


エレン「確かに飲みこめなかったですね!!」


エレン「反対にゼリーも、飲むゼリーなんて 笑えますよね」


リヴァイ「ああ!?もう一度言ってみろ!!」 ギロッ


エルド「エレン…お前なぁ」

グンタ「バカにしてるのか?」


エレン「!?」 ビクッ


エレン「ここまで自分は 仲間に入れてなかったとは…」 ビクッ


リヴァイ「気分はどうだ?」

エレン「あまり…よく有りません…」


エレン(俺にも仲間が欲しい) グスン


――――
―――
――


―翌日―


ペトラ(今日は旨く作れた…はず)


ペトラ(オルオに教えて貰うのは癪だけど…)


ペトラ(言われたように 生地は「の」の字を書くように混ぜたし)


ペトラ(ケーキも固くならなかった!)


ペトラ「おっ お待たせ!」

エルド「いい匂いじゃないか!!」


ペトラ「エヘヘ♪///」


オルオ「見た目もキレイに巻けてるな」 フッ


ペトラ「オルオのお陰だよ…」


オルオ「///」 ドキッ


ペトラ「とでも言うと思ったか」


オルオ「素直じゃねえな」


グンタ「まあまあ 夫婦漫才は これ位にしとけ」


ペトラ「夫婦でも漫才でもないから!!」 クワッ


リヴァイ「早く席につけ」


一同「「はーい!」」


エルド「じゃあ早速頂こうか」 パクッ


ペトラ「どう?」


エルド「旨い!!」


ペトラ「本当に!?嬉しい!!」

エレン「頂きます!」 パクッ

エレン「お…美味しいです!!柔らかくて甘くて とろけそうです!!」 パアアア


ペトラ「やったぁ!!嬉しい!!」ニコッ


エレン(あっ この笑顔が皆さん見たかったんですね)

エレン(ようやく分かりました!)


エレン(カワイイ///)


オルオ「何ニヤついてやがるんだ?ガキンチョ」


エレン「いえ…」


エルド「あの意味、分かったか?」


エレン「よく分かります」


エレン(皆さんペトラさんを大事に思ってるんですね)


ペトラ「?」


グンタ「うん 本当に旨いな!」


ペトラ「ありがとう///」


リヴァイ「…」 モグモグ


リヴァイ「…」 モグモグ


リヴァイ「…なあ、ペトラ」

リヴァイ「ジャムはどこに入ってるんだ?」


ペトラ「…ジャム…」


ペトラ「ああっ!!!!!!」


ペトラ「スミマセン…苺ジャム…入れ忘れました…」 ハウッ


リヴァイ「!!」


オルオ「確か、苺ジャムを巻いたロールケーキを作る…はずだったよな?」


ペトラ「うっ!…うん」 ガーン


オルオ「生クリームだけ巻いてるな…」


ペトラ「本に生クリームって書いていたから…つい」

ペトラ「兵長ぉぉ…スミマセン せっかく頂いたのに」 シクシク


リヴァイ「…」


リヴァイ「…まあ、いいじゃないか」 モグッ


リヴァイ「お前が元気になったんだからな」 ゴクン


ペトラ「兵長!」


リヴァイ「旨かった」


ペトラ「!!」


ペトラ「ウッ 嬉しいです!!」 パアアア


オルオ「おいおい ずいぶん嬉しそうじゃねえか」


エルド「焼きもちを焼くな、オルオ」


ペトラ「ゲェ!オルオが焼きもちって」


ペトラ「それより オルオはまだ食べてないじゃない?」


オルオ「そうせかすなよ」 パクッ


ペトラ(ドキドキドキ)


オルオ「ん!?」


ペトラ「ん?」


オルオ「腕をあげたな ペトラ」


ペトラ「当たり前」


ペトラ(良かったぁぁ) ホッ

オルオ「これなら いつでも俺の女房になれるな」 フッ


ペトラ「ねえ、その喋り方…本当にやめてくれない?」


ペトラ(良かった 皆に喜んで貰えた)


ペトラ(オルオには とりあえず負けたくなかった)


ペトラ(オルオには…) チラッ

オルオ「おいおい 見つめるなよ 惚れたか?」


ペトラ(相変わらず こんなヤツだし…)


ペトラ(私は兵長に喜んで貰いたかった…)


ペトラ(喜んで貰いたかった…のよね?)



ペトラ(ん~) モヤモヤ


ペトラ(意外と器用で…意外と親切なヤツ…)


ペトラ(気になる?いやいや)モヤモヤ


ペトラ(イヤ…気にしない!!)


エレン「ペトラさん?」


ペトラ「ん?あっ!考え事してた!!」


エレン「大丈夫ですか?」


ペトラ「大丈夫!ありがとう」


ペトラ「兵長も皆も 色々付き合わせてごめんなさい」

ペトラ「でも…ありがとう」 ニコッ


エレン(…天使?)


リヴァイ(…女神だな)


オルオ(結婚しよう) フッ


ペトラ「するわけないじゃない」


オルオ「心を読むとは さすが女房」


ペトラ「いや 違うから!」

エルド「また いつもの夫婦漫才だな」


ペトラ「だから夫婦でも 漫才でもないから!!」


ペトラ「でも 今回は…ありがとう…オルオ」


ペトラ「その…意外にお菓子作り…うまかったよ」


ペトラ「ほんとに意外だけどさ」


オルオ「意外は余計だが…俺はお前の笑顔が見たかっただけだ」



ペトラ「…アリガト」


エレン(オルオさんよりも、ペトラさんが不器用なのも意外だったけど…)

エレン(皆さん 仲がいい…というか)


エレン(ペトラさんを大事に思ってるんだと思う)


エレン(これからも ずっと)


―――――

おわり

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