モバP「なんか飛んで来たっス」 (69)


幸子「えいっ」


ポスン


P「…」

幸子「うーん。純粋に座り心地という意味でならソファの方が優秀ですね。まあプロデューサーさんは椅子ではないので当然ですが」グイグイ

P「まあな」

P「どうしたんだ? 急に」

幸子「あ、スーツってなんだかすべすべして素敵な触り心地ですね!」フフ

P「聞けよ」




*荒木比奈「なんか飛んで来たっス」
荒木比奈「なんか飛んで来たっス」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368934145/)

このSSと多少話の繋がりがあります。
多少なので、気にならない方は無視してお読みください。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1372093621


ガサ


幸子「ボクお昼ごはんを買って来たんです」

P「うん」

幸子「食べたいですか? プロデューサーさんになら、少しくらい分けてあげてもいいですよ」

P「ありがとう」

幸子「いえいえ。ボクは優しいので。このくらい当然です」フフーン


ガサ


幸子「佃煮と梅干、どちらの具がお好きですか?」

P(渋いチョイスだな…)


P「じゃあ梅で」

幸子「分かりました」コクン


ペリペリ


幸子「どうぞ!」

P「いいよ。自分で食べられるって」

幸子「いえ。どうせボクもそのまま食べますから、この方が手っ取り早いですよ」

P「なるほど。幸子はかしこいなあ」

幸子「ええまあ!」フフーン

P「じゃあ…あーん」パク

幸子「おいしいですか?」

P「うん」モグモグ

幸子「えへへ。まあ当然ですよね。ボクがあーんって、してあげたおにぎりですから!」フンス

P「うん」モグモグ

幸子「はむ」

幸子「あ、温かいお茶も買って来てありますよ」モグモグ

P「ありがとう」

幸子「いえいえ」モグモグ


ズズ…


P「おいしかった。ごちそうさま」

幸子「お粗末さまです。まあボクが作ったというわけではありませんが」

P「だれかと一緒に食べるご飯はおいしいよな」

幸子「仰る通りです。ましてプロデューサーさんのお相手はこのボクですからね。おいしさも二割増しです」

P「仰る通りです」ハイ

P(しかし二割増しって幸子にしては謙虚だな、とか言ったら怒るかな)


ガサ


幸子「食後にコーヒーはどうでしょう」コト

P「ずいぶん用意がいいんだな」

幸子「ボクはカワイイですからね!」

P「事務所のコーヒーメーカーで淹れてもよかったのに」

幸子「缶コーヒーのちょっと甘いのでないと飲めないんです、ボク…」ドウゾ

P「あ、そっか」サンキュー


パコ


P「…まあ、甘いコーヒーも嫌いじゃないけど」ズズ…

幸子「ホントですか?」

P「うん」ゴク

幸子「よかったぁ…」ホッ…

幸子「あ、缶コーヒーは一つしか買って来てないので。ボクにも一口ください」

P「あ、うん」ハイ


P「でもそれなら、俺に気を遣わずに幸子が好きなジュースでも買ってくればよかったのに」

幸子「…」チビチビ

幸子「ボクもたまにはコーヒーが飲みたくなるんですよ。女の子ですから」

P「?? よく分からん」

幸子「もう。プロデューサーさんは仕方ないですねー」

P「ごめん」

幸子「いいですよ。ボクはカワイイので!」

P「はいはい」ナデナデ


チョイ


幸子「あう」

幸子「な、なんですか?」

P「ああ、いや……梅雨だからか、いつもに増して髪の毛がはねてるなーって」

P「幸子はべつに気にしないのか?」

幸子「ええ。ボクほどになると自然とついた寝癖もカワイイですからね。自然体が一番です」コクン

P「なるほど」ニョーン

幸子「あう」

幸子「も、もう。べ、べつにプロデューサーさんにつまんでもらうために、そのままにしたわけじゃないですからね……」

P「つい」


幸子「…」プラプラ

P「…」

P「それで?」

幸子「? なんでしょう」プラプラ

P「どうかしたのか? 急に膝の上に飛んで来て」

幸子「いけませんか?」

P「そんなことないけど」

幸子「そうですか。よかったです」

P「うん」


P(ん? なんかごまかされた気がする)

幸子「ねえねえ、プロデューサーさん」クイクイ

P「ん?」

幸子「ボク、トランプ持って来たんですよ。今ならカワイイボクがプロデューサーさんのお相手をしてあげてもいいですよ」

P「ありがとう」

幸子「いえいえ」

P(まあ、いっか)







ガチャ


比奈「おはよーございまース」

P「おう。お疲れさま」ナデナデ

比奈「?」

幸子「…くぅ」

比奈「……」

比奈「見なかったことにした方がいいでス?」

P「いやいや。べつにやましいことはなにもしてないからな」

比奈「しっ。声が大きいッス。起きちゃうッス」

P「すいません」

幸子「…」zz…


比奈「どういった状況でス?」

P「なんか幸子が飛んで来たッス」

比奈「……」

比奈「どうせ何回言っても真似するのはやめてくれないんで、それはもう言わないッスけど…」

比奈「なんか必要以上に似ててキモイッス。それだけ言っとくッス」

P「ひどい」

比奈「べー」

幸子は可愛いなぁ


比奈「話を戻しまス」

P「逸らしたのは比奈だけどな」

比奈「私語厳禁でス」

P「横暴だー」

比奈「うるさい」

P「はい」



比奈「要するに、幸子ちゃんの方からプロデューサーの膝の上に乗って来たってことッスか」

P「うん」

比奈「…」フム

幸子「…むにゃ…」


比奈「構って欲しかったんでスかねー」

P「かもな」ナデナデ


幸子「…、♪」フフーンピー…


P「今日は、比奈は輝子と一緒だったのか?」

比奈「でス。一緒にお昼ごはんを食べて、…もう来ると思うッスよ」

P「なにしてんだ?」

比奈「もう少し外の湿気を満喫してから来るって言ってたッス」

P「なにしてんだ」


ガチャ


輝子「……あ、プロデューサー…お、おはよう…」フヒ

P「おはよう」

輝子「?」


幸子「…」エヘヘ…ボクカワイイ…ホントデスカー…ムニャムニャ


輝子「……さっちん、寝てるね…」

P「うん」

輝子「お、お仕事で、疲れちゃった…のかな」

P「?」

輝子「わ、私が、その……い、いつも、さっちんの足引っ張ってる、から…」

P「そんなことはないと思うぞ」ナデナデ

輝子「…」フヒ…


比奈「輝子ちゃんは、幸子ちゃんのことは好きッスか?」

輝子「え」

輝子「も、もち、もち」コクコク

P「落ち着け」

輝子「…」コク

輝子「…う、うん。……この事務所で、さ、最初の…トモダチだし…」フヒヒ…

比奈「そっか」ニコ

比奈「じゃあ今日は、三人で晩ご飯でも食べに行きましょう」

輝子「え?」

比奈「ダメッスか?」

輝子「……」ブンブン

輝子「わ、私は、全然……ダメなんてそんな…」

比奈「よかったッス。えへへ、この三人で遊ぶのは初めてだから、楽しみッス!」

輝子「……」コクコク


輝子「…」フヒヒ…

輝子「じ、じゃあ、キノコたちの様子を、見て来る…」

P「おう」

輝子「…」

P「?」

輝子「…」フヒ

輝子「…」ソーッ…


ポン


幸子「むにゃ」

輝子「…」ナデナデ

幸子「…♪」

輝子「……い、いつも…ありがと…」ボソ


比奈(輝子ちゃんはいい子ッスねー)

P(そうだな)


ナデ…


輝子「…」

輝子「……」//

輝子「じ、じゃあ…もう行く…」

P「おう。またな」

輝子「…」コク


パタパタ…


比奈「…」

P「…」

P「それと、比奈も」

比奈「?」

P「いいお姉さん、やってるな」

比奈「…」アハハ…

比奈「幸子ちゃんにさみしい思いをさせたのは、私のせいでもあるッスからね。…いや、これは自意識過剰かもしれないでスけど」

P「……どうだろうな」


P「…まあ…輝子は見たまま気を遣うやつだし、——」

ナデナデ

幸子「…ん…」

P「幸子も、言動によらず気を遣うところがあるからな」

比奈「でスね」

P「うん…。二人がちょっと距離を取っちゃったのは、お前だけのせいってこともないだろうけど」

P「これからは、上手く間を取り持ってやってくれ」

比奈「了解ッス。ここで私のお姉さん属性が火を吹くッスよ!」

P「はは。まあ柚や仁奈や楓さん相手にも十分できてると思うから、心配はしてないけどな」

比奈「う」

比奈「…き、急に褒めるのはなしッス」ワタ

P「はは」








幸子「ふにゃ」パチ

幸子「…?」



P「…」カタカタ

幸子「プロデューサーさん」クイクイ

P「? お、起きたか」

幸子「はい」

幸子「その、長時間すいません。お仕事の邪魔を…」

P「いや。幸子はカワイイから邪魔じゃなかったよ」カタカタ

幸子「そうですか?」

P「そうそう」

幸子「そうですかー」


P「降りるか?」

幸子「あ、いえ…」

幸子「もう少し、こうしていていいですか?」

P「うん。いいよ」

幸子「ありがとうございます」ギュ

P「…」カタカタ

幸子「…」


P「…」カタカタ…

P「まあ、あれだ」

幸子「?」

P「幸子はもう少し、素直になってもいいかもな」

幸子「…素直に…ですか」

P「うん」

P(今でも十分自分に素直かもしれないが)

幸子「……」

幸子「分かりました。プロデューサーさんがそう仰るなら、善処してみます」コクン

P「うん」カタカタ


幸子「よいしょ」

スト

幸子「長々とありがとうございました」ペコ

P「どういたしまして」

幸子「…えっと」キョロ

幸子「いま、輝子さんは事務所に?」

P「レッスンに行ってると思うけど」

幸子「分かりました。では迎えがてら——遊びに行って来ます」

P「…おう。気をつけてな」

幸子「はい!」







ガチャ


柚「ただいまー」

仁奈「帰りやがりました!」モフッ

楓「お仕事疲れましたー…」ハフ

P「お疲れさまです」

柚「?」

柚「…ねえ、Pサン」

P「なんだ?」

柚「なんかいいことでもあった?」

P「…、ちょっとな」

柚「ほうほう。アタシに秘密にしようとはいい度胸だなー」ワキワキ

P「手をわきわきしないでください。なにする気だよ」

仁奈「たしかにPは、なんだか嬉しそうな顔をしてやがりますよ」コクコク

P「そうか?」

柚「うんうん。にやにやしてる!」

楓「はい。顔が綻んでますね。…ふふ、でもころっと困った顔になったなー、なんて…」フフ…

P「…」ハハ…


P「なんというか」

柚「ン?」

P「三人は気楽そうでいいな」

仁奈「…」

楓「…」

柚「そ、そんなことないもん!」

P「そうか?」

楓「そ、そうですよ」

P「ちなみにいまはなにを考えてましたか?」

三人「お腹が空いた(カモ!)(なーって)(でごぜーます!)」

三人「あう…」

P「はは」


P「…まあ、そんな風に、ちょっと適当で素直なのは、いいと思う」

柚「ホント?」

P「うん」

P「よし。じゃあ四人で飯でも食べに行くか」

仁奈「わーいですよ!」ピョンピョン

楓「?」

楓「そう言えば、比奈ちゃんはいないんですか?」

P「…ああ、はい。今日の比奈は、お姉さんモードですから」

楓「??」

P「まあ…五人では、また今度行きましょう」

楓「はい」ニコ


P「ところで三人はなにが食べたい?」

柚「ハンバーグ!」ハイッ

仁奈「うどん!」ハイッ

楓「お蕎麦がいいですー」

P「そこは統一してください」

柚「てへー」

楓「てへ」

仁奈「もふ!」

P「勢いはいいけどごまかせてないぞ」ペチ

仁奈「あう」モフ







ガチャ


輝子「あ」

幸子「おや。ちょうどいいタイミングでしたね」

輝子「あ、うー……え、えと、その……さ、さっちん…」ゴニョ

幸子「輝子さん」

輝子「…、フヒ…、な、なに?」

幸子「ごめんなさい」ペコ

輝子「? え?」


幸子「いろいろ伝えたいことを考えたのですが、言い訳がましいので、やめておこうと思います」

幸子「ただ、このところ距離を取ってしまってすいませんでした。さみしかったので今日は一緒に遊んでください」

輝子「…」ポカン

輝子「……あ…その……よ、喜んで」フヒ

輝子「というかこちらこそ……ご、ごめん…」

幸子「いえ。ふふ、友達ですからね。謝るのもこれくらいにしておきましょう」

輝子「……そ、そだね…」コクコク



比奈「……」ニコ

比奈(万事解決! おかげで私のお姉さん属性が路頭に迷ったッス!)アーアー



幸子「ふふ」ニコ

輝子「フ、フヒヒ」ニコニコ



比奈「…」

比奈(ま、いいか)ウン

比奈「おーい。私も混ぜるッスよー」タタタ…

ここまでお読み頂きありがとうございます。


以上で モバP「なんか飛んで来たっス」 は終わりですが、
もう二話ほど短編をこのスレで書きたいと思います。

それぞれ「幸子、輝子」メインと「柚比奈仁奈楓さん」メインの予定です。


こんなのんびりするだけのお話ですが、よければもう少しお付き合いください。

乙ー
輝子はいい子だなぁ〜

乙ですっ☆
相変わらずの素晴らしい雰囲気。

読んでてニヤニヤしたww
雰囲気いいね

ここの事務所いいなあ


輝子「き、今日はっ」 幸子「?」


輝子「…」

輝子「…」

幸子「…あの、声が裏返ったことなら気にしないので…続けていいですよ?」

輝子「…」

輝子「…う、うん。フヒ、ヒ…」ストン

幸子(珍しく気合を入れたところで空回った感じですか)カワイイ

比奈(今の可愛いッスねぇ)カワイイ

比奈(っと、原稿に集中っと…)カリカリ…

輝子「…」フヒヒ…


幸子「それでどうしましたか? 輝子さんにしては、ずいぶん力の入った第一声でしたが」

輝子「……」

輝子「そ、それ…」

幸子「?」

輝子「…その…わ、私、…さっちん、呼ぶ」

幸子(なぜ片言?)

輝子「で…さ、さっちん、私を、…輝子さん、呼ぶ……」

幸子「はい」

輝子「……」フヒヒ

幸子「…」

輝子「…」フヒ…

幸子「…」

幸子「あっもしかして、呼び方を変えて欲しいと、そういう話ですか」

輝子「! そ、うん、そう…」コクコク

幸子「なるほど」

幸子(というかすごくストレートなお願いですね!)

輝子「?」


輝子「そ、その」

輝子「……あ、あだ名で呼び合った方が、…も、もっと、仲良くなれると思う…から…」ボソボソ

幸子「…」

幸子(そっか。それで輝子さんはボクのことをさっちんと呼んでくれていたわけですか…なるほどです)コクン

輝子「…」フヒ…

輝子「…あ、の…べつに無理にとは…」

幸子「……」

輝子「…? さ、さっちーん…?」

幸子「…いえ、なんでもありません」

幸子「そうですね。分かりました」

幸子「せっかくですからカワイイボクが、輝子さんにぴったりの素敵なあだ名を考えてあげますよ!」

輝子「……、フヒ」

輝子「あ、ありがと…よろしく…」ニヘラ

幸子「はい!」


ガサ


幸子「…とはいえ」ポリポリ

幸子「まあ…あだ名なんて、考えて考えるものでもないですよねぇ…」ポリポリ

輝子「…か、かな…」ポリポリ

幸子「ええ。輝子さんがボクを呼ぶ、さっちん、もまあよくある語感でしょうし」

輝子「…そ、そうだね」フヒ

幸子「…」フム

幸子「しょこたんとか」

比奈(それはちょっと)カリカリ…

幸子「…いや…しっくり来ませんね…」

比奈(ほっ)

輝子「…」フヒ…

幸子「…ふむ…」ポリポリ

幸子「あ、輝子さん。これもおいしいですよ」アーン

輝子「あ、…アリガト…」パク

比奈(平和ッスね)カリカリ


幸子「お菓子もいいですけど、少しお腹が空きましたね」

輝子「う、うん。……でも外、まだ雨だねー…」ペタ…

比奈(なぜ窓と零距離なんでスかね…)クス

輝子「…ヒンヤリして…キモチイイ…」フヒ

幸子「本当ですか? じゃあボクも」ペタ

輝子「……ど、どう?」

幸子「悪くないですね」フフ

輝子「だ、だよね」ニヘラ

比奈(なにあの二人可愛い)


幸子「まあ…雨が降ると分かっていたので、お菓子を買って事務所でのんびりしようと、そういう話だったわけですが」ムニー…

輝子「…」コク

幸子「そうは言ってもお腹が空くものは空きますね。なにか食べに行きましょうか」ムニムニ

輝子「…」コクコク

輝子「…フヒ…雨の中を歩くのは…悪くない…」

幸子「そうですか?」

輝子「う、うん。ジメジメしてて、いい」

幸子「…そうですか?」

比奈(分かるッス)ウンウン


幸子「ではせっかくですから、例のファミレスに行ってみましょうか」

輝子「??」レイ…?

幸子「茸料理のフェアをやっているとかなんとか。輝子さん、来る途中気にしていましたよね?」

輝子「………フヒ…」バ、バレテタ…

幸子「ふふん。ばれないはずはありません。ボクは輝子さんのお友だちですから」ドヤァ

輝子「…………」

輝子「…そ、そか。なら仕方ない…」

幸子「ええ。仕方ありません」


輝子「……」エヘヘ…

輝子「さ、さっちんは、優しいねー…」

幸子「そうですか?」

輝子「うん」コクコク

幸子「…ふふ、ありがとうございます」

幸子「じゃあ行きましょうか」

輝子「…」コク

輝子「あ、…ひ、比奈さんも、一緒に、どう…?」

比奈「え? 私ッスか?」

幸子「そうですね。せっかくですから、一緒に行きましょう」

比奈「……ふひ」

比奈「ありがとでス。じゃあお言葉に甘えるッス」ニヘラ

幸子「はい」

輝子「フヒ…みんなでお出かけ……これはすごい…」フヒ


比奈「そう言えば」

幸子「? はい」

比奈「あだ名は結局どうなったんスか?」

幸子「…」

輝子「…」

幸子「…そうですね」

幸子「まあ輝子さんが嫌でなければ——呼び慣れたもので、いいんじゃないかなと」

輝子「……」

輝子「う、うん。さっちんがよければ、べつに…私はその…」モジ

幸子「ふふ」


ポン


輝子「…」

幸子「安心してください。その分もっと一緒に仲良くすればいいだけの話です」

輝子「……、フヒ」

輝子「そ、だね。うん。そうしよう」コクコク

幸子「はい」ニコ

比奈「ふふ、なるほどッス」


幸子「じゃあ——比奈さん、輝子さん。行きましょうか」

比奈「はいッス、幸子ちゃん」

輝子「う、うん。…さっちん」ニコ

以上、「幸子、輝子」メインな短編でした。
一応>>35 がスレタイ的な。

もう一編いつかは未定ですが、また投下しますのでよろしければもう少しだけお付き合いください。

乙ー
微笑ましいわ〜

平和だなあ








ザアアアア…


柚「…」ペタ

仁奈「…」ペタ


ゴオオォ


柚「おー」

仁奈「おー」



P(なにしてんだあの二人)カタカタ

比奈(ついこの前あんなの見たような…)クス


楓「…」ムニャ…

楓「……」

P(楓さんはお休みですか)カタカタ

楓「…あ…」

P「?」

楓「……ぷ、プロデューサーさ…たんぽぽ……たんぽぽは…食べられませんよぉ…」

P「どんな夢見てんだこの人」

比奈「食用のたんぽぽもあるらしいッスよ」

P「そこじゃねえよ」

楓「ふふぅ」

P(寝ながら腹抱えて笑ってるし…)


柚「Pサーン」

P「はい」

柚「えいっ」ポス

P「…」

柚「えへへ」

P「…」ナデナデ

P「柚も体重軽いな。ちゃんとご飯食べてるか?」

柚「食べてるよぅ。軽いのは、前髪の分カナ!」

P「ぱっつんすげぇ」


柚「退屈なんだー」

P「外を眺めるのには飽きたのか?」

柚「うん。あれはあれで楽しかったけどね!」

P「そいつはよかった」ナデナデ

柚「うんっ」

比奈(平和ッスねぇ…)カリカリ…

楓「…くぅ」


タタッ


仁奈「えい」モフン

柚「わ」

仁奈「えへへ。仁奈も混ぜやがるですよー」

P「よしよし」モフモフ

仁奈「えっへへ」

柚「レッスンもお仕事もないと退屈だね」


ザアアアア…


P「…まあ…この雨だとな」

比奈「事務所に来るまではほどほどだったんでスけどねー」

P「悪いな。半分事務所に缶詰みたいになっちゃったけど」

比奈「いえ。私はその方が助かってるッス」キリ カリカリ…

P「そっか。がんばれ」クスクス

比奈「ス」


柚「アタシもー」プラプラ

柚「家にいても退屈だしねー」プラプラ

P「? さっき、退屈だって言ってなかったっけ」

柚「?? うん」

P「ん?」

柚「ン??」


仁奈「?」

仁奈「これ、飲んでみてもいいですか?」

P「いいよ。でも仁奈ってコーヒー飲めたっけ」カタカタ

仁奈「いえ。飲んだことがないので、飲んでみたいですよ」

P「そっか。ちょっと苦いかもしれないけど」ハイ

仁奈「どうもでごぜーます。では…」コク

仁奈「……」ズズ…

仁奈「…………」

仁奈「…」ウプ

P「おいしくなかったか」ハハ

仁奈「……」コクコク

柚「お水取って来るね」パッ

P「頼む」

仁奈「……」フルフル…フルフル…

P(…可愛い)

比奈「そんな戯言言ってると、仁奈ちゃん踊りだしちゃいまスよ」カリカリ

P「それってヤギじゃなかったっけ」ナデナデ

仁奈「……」フルフル…フルフル…


ゴキュ


仁奈「ぷは」

仁奈「……はふ」

仁奈「お水、ありがとーごぜーます。柚おねーさん」

柚「いいよー。コーヒーは苦いよねぇ」

仁奈「…」コクコク

仁奈「Pはコーヒーが好きでやがりますか?」

P「ん? まあ、好きかどうかと言われると……どうだろう。気分の問題だと思うけど」

仁奈「??」キブン…

柚「朝は牛乳一杯プハーッて飲まないと一日がはじまらない的な!」

P「ちょっと違う気もするけど。柚は牛乳が好きなのか」クス

柚「あ、ごめ、べつにそうでもない」

P「なんだそれ」


P「比奈は飲まないか?」

比奈「飲みまスよー」カリカリ

比奈「まそんな量は飲まないッスけどね。布団でぼにゃーってネタ考えることもありまスし…寝れなくなると困るッス」カリカリ

P「……」

比奈「…なんでスか」

P「なんでも」ニヤニヤ

比奈「なんでスかーもー。はっきり言うッスー」ユサユサ

P「言っていいのか」

比奈「……」

比奈「…や、言わなくていいでス」ハイ

P「ぼにゃーって可愛い擬音だな」

比奈「言うなって言ってるッス!? しかもそっち!?」バス

P「いて。ああ、寝れない比奈も想像したら悶えた」

比奈「だから言うなっ!」ボス

P「クッションは飛び道具じゃないぞー」イテ


仁奈「?」モフ

仁奈「コーヒーを飲むと…眠れなくなりやがりますか?」

柚「そうだよー」

仁奈「…」モフ…

柚「えっとね。Pサンや比奈サンは大人だからたくさん飲めるんだけどね。まだアタシや仁奈チャンみたいに小さいと…」

仁奈「ち、小さいと?」ゴク

柚「飲める量があるんだよ。だから仁奈チャンはひょっとしたら——さっきの一口で、もう眠れない羊サンになっちゃったカモ!」

仁奈「! ふぇっ」ガーン

P「こらそこ」ペチ

柚「あう」テヘ

仁奈「……あ、う……じ、じゃあ仁奈は、ふ、ふとんの気持ちに……」ブツブツ…

比奈「ならなくても大丈夫でス」カリカリ


P「一口くらいなら大丈夫だよ」ナデナデ

仁奈「ホントでごぜーますか?」グス

P「うん。…まあ、またおいしいと思うときが来たら、飲めばいいんじゃないかな」ナデナデ

仁奈「了解でごぜーます!」モフモフ

柚「Pサーン…これじゃ前が見えないよぅ…」フラフラ

P「しばらくそうやって反省しなさい」

柚「ふえーん」


仁奈「…」

仁奈「…でも…」ボソ

P「?」

仁奈「仁奈はちょっとだけ…Pと同じのが飲んでみたかったですよー…」

P「……仁奈?」


クイ


P「?」

楓「…」

P「あ、楓さん。おはようございます」

楓「……ぐすん」

P「…え?」

楓「うぇぇ…ぷろでゅーさーさーん…」クイクイ

P「」

比奈「あーあー。泣かしちゃダメじゃないッスか」

楓「うにゅ」グス

P「いやいや」ナンダコレ


仁奈「楓おねーさん、なにか悲しい夢でも見やがりましたか?」ヨシヨシデスヨー

楓「うえーん…仁奈ちゃーん…もふもふ…」

P(九歳児にあやされるのはさすがにどうですかね…)

比奈(楓さんでスからねぇ)

P(それ、マジックワードじゃないからな)イカンデショ

P(…というかたぶん寝惚けてるだけだな…)ハア


P「なにかあったんですか?」

楓「はい、えっと……夢を見たんです…」

P「どんな夢ですか?」

楓「…」グスン

楓「まず、プロデューサーさんが、たんぽぽを食べて…」

P「結局食べたのか…」

比奈「あの、食用もあるって言ったッスけど、ちゃんと品種は選んだんでスか?」

P「俺に言われても」


楓「そのあと」

P「はい」

楓「風が吹いて」

P「はい」

楓「プロデューサーさん、飛んで行っちゃったんです…」グスン

P「……」

P(いまどき小学生でもこんな夢は見ないんじゃないですかね)

比奈(楓さんッスからねぇ)

P(だからそれ)

仁奈「もふもふすると元気になりやがりますよ!」

楓「ありがとう…」モフモフ

P「…」ハア


キュ


P「ん」

楓「ふふっ。でも、夢でよかったです」

楓「プロデューサーさん。もう勝手にどこかへ行ったりしないでくださいね。私を、置いて行ったりしないでくださいね」ニコ

P「……」

P「…当然です」

楓「えへへ。そうですかー…。ふふっ♪ ありがとうございます」

P「……」

P「…」ハア

比奈「楓さんでスから」

P「楓さんだもんな」ウン

楓「??」


P「みんなでコーヒーでも淹れましょうか。楓さんはちゃんと眠気を覚ましてください」

楓「分かりましたー」ハーイ


ポン


仁奈「?」

P「砂糖とミルクを入れれば、きっと仁奈でもおいしく飲めると思うよ。一緒に作るか」

仁奈「……」

仁奈「にへ。よろしくお願いしやがります」ニコ

P「おう」

あぁ幻のニホンタンポポ食べると飛べるらしいね


トントン


P「ん」クル

柚「がおー」

P「…」

柚「のっぺら柚チャンだよぅ!」

P「のっぺらぼうってがおーって鳴くのか」

柚「へへっ。Pサンががおーって言うと可愛いね!」

P「反省したのか?」

柚「柚チャンは逆境にめげない子だよ!」

P「引き続き反省してください」キュ

柚「ふにゃー。ひ、ひもまでひっぱちゃうと……もう本格的になにも見えない…」フラフラ

P「まったく」

比奈(プロデューサー、どう見ても楽しんでまスね…)クス

タンポポコーヒー飲んでみたい


柚「アタシも仲間に入れてよー…」フラフラ

P「……」

P「ったく」シュル

柚「あっ…、…あ」

P「反省したか?」

柚「……、う、うん。も、もうばっちり…」パチ

P「…う、すまん。ちょっと長い間、フードを締めすぎたかな…」

柚「え? ふあっ」

P「顔赤いぞ。大丈夫か?」ペタ

柚「……〜〜…っ…だ、ダイジョブダイジョブ! ゆ、柚チャンは、強いので!」

P「?? はあ。よく分からんけど…まあいいや。そっか」

柚「うんうん」コクコクコクコク

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