波平「カレンたそ~」マスオ「お義父さん!」波平「マスオくん!」 (61)

マスオ「何してるんですか?こんな時間に」

波平「な、何でもない
ちょっと暑くてな」

マスオ「き、奇遇ですねぇ、僕もですよ」

波平「どうだマスオくん、テレビでも見ながら一杯」

マスオ「良いですねぇ」



テレビ「問題なんか何もないよ♪」

波平「……」ゴクゴク

マスオ「……」ゴクゴク

波平「もしかしてマスオくんもか?」

マスオ「お義父さんも?」

波平「恥ずかしながら、偶然観てハマってしまってな」

マスオ「僕は穴子くんに勧められたんですけど同じくハマってしまいましてねぇ」

波平「マスオくんは何派かね?」

マスオ「僕はアリス派ですねぇ、小動物みたいな所が最高に可愛いんですよ」

波平「マスオくんはアリス派か」

マスオ「お義父さんは?」

波平「ワシは無論カレン派だ」

マスオ「カレンちゃんですか
良いところ突きますねぇ」

波平「カレンちゃんに迫られたら辛抱たまらんよ」

マスオ「どうですか、今夜はきんいろモザイクを肴にもう一杯」

波平「良かろう!」

翌日 学校

中島「磯野、きんいろモザイクって知ってるか?」

カツオ「きんいろモザイク?なんだいそれ」

中島「知らないのか磯野、夜にやってるアニメだよ」

カツオ「うちは夜にテレビなんて見られないよ
お父さんに見つかって怒鳴られる」

中島「いいからこれ見てみろ」スッ

カツオ「!?」

中島「コミケで買ったきんいろモザイクの同人誌だけど、どうだい磯野」

カツオ「この青い髪の子は誰なんだ中島!」

中島「お、綾に食いつくなんていいセンスだよ磯野
人気投票ではこの子に次いで二位だったからね」

磯野「綾って言うのか」

中島「興味が湧いたかい?」

磯野「放送時間を教えてくれ!」

中島「月曜の24:30から25:00だよ」

花沢「何の話?」

磯野「花沢さん!」

中島「きんいろモザイクの話さ」

花沢「きんいろモザイク?そういえばそんなのあったわね
それより私はFree!の話がしたいわ!
主人公が磯野くんに似て素直じゃない所が可愛いのよ~」

磯野「は、花沢さん……」

中島「そうだ磯野、僕が作った今までの総ざらいの同人誌があるから今日読むかい?」

磯野「読むよ!」

数日後

カツオ「(そろそろきんいろモザイクの時間だな
中島の同人誌でおさらいは完璧だ!)」

ガラッ

カツオ「と、父さん!」

波平「カツオ!」

マスオ「カツオくん!?」

カツオ「何やってるのさ」

波平「いや、その、寝付けなくてだな……」

テレビの中のアリス「シノ~!」

カツオ「もしかして……」

波平「頼む、母さんには言わないでくれ!」

マスオ「サザエには秘密にしておいてくれないか?」

カツオ「良いよ
その代わり僕にもきんいろモザイク見せてよ」

波平「な、子供が夜更かしなど……」

カツオ「ばらすけどいいの?」

波平「くっ、調子に乗りおって……
良かろう、座りなさい」

カツオ「ラッキー!」

放送後

マスオ「今日も癒されましたね~」

カツオ「やっぱり小路綾ちゃんは可愛いな~」

波平「ほう、カツオは綾ちゃん派なのか」

カツオ「父さんとマスオ兄さんは?」

マスオ「僕はアリス派だよ」

波平「ワシはカレンちゃん派だ」

カツオ「カレンってカップリング組むと間違いなく余るよね」

波平「な……なにぃ……バッカモーン!!!」

フネ「何事ですか!?」

波平「あ、いや、その……」

マスオ「カツオくんが夜更かししようとしたからお義父さんが叱ったんですよ!」

フネ「確かに夜更かしはいけないですが、お父さんも夜中は控えてくださいね」

波平「あ、ああ……すまん」

フネ「ところでお父さんは何でここにいらっしゃるんですか?」

波平「ね、寝付けなかったのだよ」

フネ「そうですか、くれぐれもお酒は飲まないようにしてくださいね」

波平「あ、ああ」

波平「いいかカツオ、カレンちゃんは陽子ちゃんと綾ちゃんを後押ししたりアリスに嫉妬させたりする、謂わば縁の下の力持ちなんだ
彼女がいなければ話が成り立たないのだよ」

カツオ「ごめんなさい……」

波平「分かればよろしい」

マスオ「お義父さん、この辺で」

波平「そうだな
ところでカツオは今日から見て流れが分かったのか?」

カツオ「ああ、中島が貸してくれた同人誌のおかげさ
絵がそっくりでびっくりしたよ」

波平「そうか、後でワシに貸しなさい」

マスオ「明日帰りに原作買ってきますね」

波平「頼むぞマスオくん」

翌日 海山商事

マスオ「いやあ昨日のきんいろモザイクはアリスちゃんが最高に可愛かったねぇ」

アナゴ「……」

マスオ「アナゴくん」

アナゴ「実は昨日きんいろモザイクを見てる所を女房に見られてね……
絶対見るなと言われたんだ」

マスオ「アナゴくん……」

アナゴ「この調子だと、円盤が発売されても見ることは出来なさそうだよ」

マスオ「その時は家に来ればいいじゃないか」

アナゴ「マスオくん……!」

マスオ「僕たち、同じアリス派だろ?」

アナゴ「マスオくぅぅぅん!」

学校

カツオ「昨日のきんいろモザイクは最高だったよ」

中島「本当だね!」

カツオ「中島は何派なんだい?」

中島「僕はシノ派だよ!」

カツオ「シノ?」

中島「シノのおしとやかなのに抜けてる所、最高じゃないか!」

カツオ「それこそ綾の方がおしとやかなのに抜けてるじゃないか!むしろ綾のナスを引っ張るシノはとてもおしとやかとは言えないよ」

中島「なにぃ!綾はしっかりしてるけどおしとやかという言葉が合うのはシノだろ!」

花沢「ちょっとやめなさいよ!」

その頃

フネ「あら、そちらも?」

オカル「ええ、夜中も頑張ってると思って甚六の部屋を覗いてみたら、甚六と一緒にテレビで漫画を見てましてねえ
きんいろ何とかと言う奴を」

フネ「(これは何かあるわね……)」



ノリスケ「飲みに行きませんかー!」

マスオ「ノリスケくんじゃないか」

波平「ノリスケ!」

ノリスケ「どうですか?きんいろモザイクの話で一杯」

マスオ「いいねぇ」

波平「ワシはネタバレ厨のノリスケとは飲みたくない」

ノリスケ「えええ」

マスオ「今日原作買って来たから明日にしてくれないか?ノリスケくん」

ノリスケ「つれないなぁ」

その日の夜

タラヲ「うん……?パパ何のご本読んでるデスカー?」

マスオ「た、タラちゃん!起きちゃったのかい?」

タラヲ「これなんデスカー?」

マスオ「きんいろモザイクだよ」

タラヲ「きんいろモザイク?僕にも読んでほしいデース!」

マスオ「しょうがない、読み聞かせるか……」

次の日の昼

タラヲ「見てくだサーイ!昨日パパが読んでくれたデース!」

サザエ「なになに……きんいろモザイク?まあ!」

フネ「どうしたんだい?」

サザエ「母さん、見てよこれ!」

フネ「きんいろモザイク?」

サザエ「マスオさんが読み聞かせたみたいなのよ!」

フネ「そういえばオカルさんも甚六くんとイササカ先生が深夜にきんいろ何とかというのをテレビで見てたって言ってたわねえ
しかもお父さん達が夜更かしした日と同じ日に」

サザエ「これは帰ってきた時に聞いてみる必要があるようね」

夕方

カツオ「ただいまー!(さーて、中島が描いてくれた陽子×綾の本読むぞー!)」

サザエ「カツオ、ちょっといいかしら?」

カツオ「何さ?」

サザエ「この前、深夜お父さんに叱られたそうじゃない?」

カツオ「それは夜更かししようとしたから……」

サザエ「本当かしら?」

カツオ「本当だよ!」

サザエ「ふーん(これは証拠を捕まえる必要がありそうね)」



マスオ「ただいまー」

サザエ「お帰りなさい、あ・な・た」

マスオ「な、なんだい急に」

サザエ「この本、タラちゃんに読み聞かせてあげたんですって?」

マスオ「そ、それは」

サザエ「どういうことか説明してくれるかしら?」

マスオ「た、タラちゃんに読み聞かせたい本を本屋で探して適当に買ったんだよ!」

サザエ「ふーん」

次の休日

波平「今日は散歩に行かないかマスオくん、カツオもだ」

マスオ「良いですよ!」

カツオ「僕も!」

サザエ「あら、珍しいわね」

フネ「三人で散歩だなんて」

波平「たまには男同士で話をしたいと思ってな」

マスオ「そうですよ!」

サザエ「あら、そう」

マスオ「どうしますお義父さん!サザエ達にバレかけてますよ!」

波平「この調子だといずれ現場を押さえられてしまうかもしれんな……」

カツオ「この前僕が叱られた日、そこを睨んでるんじゃないかな」

波平「円盤まては待てん……」

マスオ「いっそのこと、原作で手を打つしか」

波平「いや、ワシは動くカレンちゃんを見たい!こうなったら正直に言うしかあるまい
正直に言えば許してくれるさ」

マスオ「そうですね!」

カツオ「ただいまー」

サザエ「早かったわね」

波平「母さん、ワシはお願いがある」

フネ「分かっていますよ」

波平「!?」

フネ「どうせきんいろモザイクが見たいんでしょう」

波平「母さん!」

サザエ「その代わり、私達も一緒に見てもいいかしら?漫画読んだらハマっちゃって」

マスオ「もちろんだよ!」

フネ「ただし、カツオはまだ子供だから許しません」

カツオ「そんな~」

一同「ハハハハ」

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