【アイマス】春香「プロデューサーさんの寝てる間に」 (34)

世間は律子誕のようだけどもそんなの気にせず春香SS

書き溜め済みで、そんなに長くないです

誰かが気づいた時にはすでに投下が終わっている気がしますが、一応合いの手は歓迎と書いておきます

では開始します

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『765プロ事務所』

春香「おっはよーございまーす!」

小鳥「おはよう春香ちゃん。今日も元気いっぱいね。でも、今はちょっと静かに。ほら、プロデューサーさんが……」

P「Zzz……」

小鳥「ね? 疲れてるみたいだし、もう少し休ませてあげましょ?」

春香「あっ、ごめんなさい……。それにしても、プロデューサーさんまた事務所に泊まったんですか?」

小鳥「そうみたいなの。昨日私が帰る時もまだ半分くらい仕事が残ってるって言ってたから……。多分徹夜コースね」

春香「うーん、やっぱり私達全員のプロデュースは難しいのかなぁ……」

小鳥「前ならともかく、今はみんなのお仕事も増えてるもの。正直いつか過労で倒れるんじゃないかと不安で仕方ないわ」

春香「そ、そんなレベルで!?」

小鳥「だってほら、律子さんは竜宮の方にかかりっきりだし、ユニットでもない9人を同時に面倒見るなんて聞いたこと無いわよ」

小鳥「私もプロデューサーさんの負担が減るように頑張ってはいるつもりなんだけど、やっぱりプロデューサーさんにしか出来ない事が多いから難しいのよねぇ」

小鳥「まぁ、みんなのお陰でウチも大分黒字が増えたし、そろそろ新しい人を雇ったほうが良いのかもしれないわね」

春香「うーん、新しいプロデューサーかぁ……。そうすると今のプロデューサーさんは誰かしらの担当を外れちゃいますよねぇ……」

小鳥「あらぁ? 春香ちゃんは愛しのプロデューサーさんと離れ離れになるのは嫌なのかしら〜?」

春香「なっ!? そ、そんなことないですよ! 急に変なこと言わないでください!」

春香「ま、まぁ確かに今までずっと一緒に仕事してきたのに、それが出来なくなるかもしれないのは寂しいですけど? 別に愛しのとかそういうのは……!」

小鳥「うふふふっ、照れなくてもいいのに〜」

春香「だからぁ!」

小鳥「はいはい、そういうことにしておくわ。……ああそうそう、それはそうとして、春香ちゃん、今日のお仕事までまだ時間あるわよね?」

春香「え? あ、はい」

小鳥「ならちょっとお留守番しててくれないかしら? 銀行に行かなきゃいけないんだけど、そうすると事務所にいるのプロデューサーさんだけになっちゃうから出かけられなかったのよ」

春香「そういうことですか。いいですよ、どうせ時間までやる事無いですし」

小鳥「お願いね。それじゃあ行ってくるわ。混んでるかもしれないけど、春香ちゃんのお仕事の時間までには戻ってこられると思うから」

春香「は〜い」

ガチャ……、バタン!

春香「…………」

春香「ふぅ……」

春香(小鳥さんったら、不意打ちすぎるよ)

春香(愛しのプロデューサーさん、だなんて……)

春香(愛しの……)

春香(エヘヘヘ……ハッ!)

春香(うーん、やっぱり分かりやすいのかなぁ私って)

春香(………………)

『数分後……』

春香(……ひま〜)

春香(ああ言ったけど、本当にやる事無いなぁ……。プロデューサーさんは寝てるから話相手もいないし……)

春香(…………………………ん?)

春香(あれ? 今私プロデューサーさんと二人っきり?)

春香(え、あ、う、ど、どうしよう……)

春香(意識したら急に恥ずかしくなってきちゃった……)

春香(うう……、顔が熱い……)

春香(………………)チラッ

P「……Zzz」

春香(むぅ……)

春香(こっちの気も知らないでグースカと……)

春香(………………あ)

春香(寝顔とか……、ちょっと見てみたいかも……)

春香(ち、近くに寄ったくらいじゃ起きないよね?)

春香(……よし、そっと、そぉーっと)

春香(………………)

春香(おお……)

春香(やっぱり寝る時は眼鏡外すんだ)

春香(そういえば眼鏡外した所ってあんまり記憶に無いなぁ)

春香(私は眼鏡かけてる時のほうが好みかなぁ……っ!」

春香(思わず心の声が……!)

春香(聞かれちゃった? 起きてない!? 大丈夫!!?)

P「…………Zzz」

春香(よかったぁ……)

春香(…………)

春香(………………うーん?)

春香(何かプロデューサーさん……、痩せた? というかやつれた?)

春香(大変なんだろうなぁ)

春香(私たちは自分の事をやれば良いだけでも、プロデューサーさんはみんなの面倒を見なきゃいけないんだよね)

春香(寝るにしても、せめてソファで横になればいいのに、椅子に座ったままだなんて、こんなんじゃ疲れもとれないよ……)

春香(この毛布は音無さんがかけたのかな?)

春香(……流石だなぁ小鳥さん)

春香(美人だし気が利くし優しいし)

春香(プロデューサーさんも小鳥さんみたいな人が良いのかなぁ……)

春香(………………)

春香(……頑張ろう!)

春香(………………)

春香(……これだけ近寄っても何も感じてる雰囲気が無いなぁ)

春香(やっぱりプロデューサーさんは鈍感なんだね。鈍感Pだね)

春香(こんなに鈍いんじゃ、そりゃあみんな苦労するよ)

春香(私もだけど……)

春香(………………………………)

春香(何か、空振りに終わったあれやこれやを思い出すと今更ながらに腹が立ってくるなぁ……!)

春香(……これはちょっとオシオキが必要なんじゃないでしょうかねぇ?)

春香(………………)ゴクリ

春香(うん、今こそみんなの無念を晴らすチャンス!)

春香(よーし、そうと決まれば、取り出したるはこの携帯!)

春香(寝顔を写メってみんなに広めてやる! 間抜け面を晒すがよいわ! はっはっは〜!)

ピロリ〜ン!

春香(うわっ、たっ、と)

春香(びっくりしたぁ。シャッター音って思ったより大きい……)

春香(起きなかったよね?)

春香(……………………)

P「……Zzz」

春香(オーケーオーケー。さっすが鈍感P)

春香(よ〜し、それじゃあこれを一斉送s……)

春香(………………)

春香(……やっぱや〜めた)

春香(勝手に写真を撮って広めるなんてイケナイよね)

春香(別に、独り占めしたほうがお得かなとか思ってませんよ?)

春香(って、誰に向かって言い訳してるんだろう私)

春香(………………)

春香(とりあえず待ち受けに設定しておこう)

春香(待ち受けが男の人の寝顔だなんて、何か恋人同士みたいな……)

春香(んふふふふ……!)

春香(……………………)チラッ

春香(疲れてるんだろうからそっとしておかなきゃいけないんだけど……)

春香(悪戯心が抑えられないこの感じ……)

春香(こんな機会、二度と無いだろうし)

春香(シャッター音でも起きなかったもん……、ちょっとくらいなら気付かないよね?)

春香(うん……、大丈夫大丈夫。そんな起きるような派手なことはしないし)

春香(ほっぺたを突っつくとか、そのくらいならセーフセーフ)

春香(よし……!)

春香(………………)ツンツン

P「ん……、む……」

春香(…………!)サッ

P「………………Zzz」

春香(………………)ツンツン

P「む……、ぐ……」

春香(…………!)サッ

P「………………Zzz」

春香(………………)ツンツン

P「ぐ……、んぅ……」

春香(…………!)サッ

P「………………Zzz」

春香(…………た)

春香(楽しい!)

春香(ああ次はどうしようかなぁ……!)

春香(……って、ダメダメ! こんな、プロデューサーさんをオモチャみたいに……)

春香(はい! これでおしまい! 雑誌でも読んでよっと!)

春香(………………)

春香(……………………うぅ)ソワソワ

春香(……………………)チラッ

P「Zzz……」

春香(見た感じ、起きそうにない……かな……?)

春香(じゃあもう少しぐらい良いよね……?)

春香(えっと……、ほら! 頭を撫でてあげるとか! やっぱり疲れてるんだから労ってあげないと!)

春香(そう! これはプロデューサーさんを癒してあげるためにするんだもの、何も問題は無いよ!)

春香(うん、そうと決まれば起きないように慎重に……)

春香(………………)ナデナデ

春香(うわぁ……、何て言うんだろうこの感覚。何かこう凄く、ゾクゾクするというか)

春香(無防備な人間の頭を好きにしているという征服感? みたいなのが……)

春香(………………)

春香(こういう事考えるからネットで黒いだの何だの言われるのかなぁ……)

春香(………………)ナデナデ

春香(どうしよう手が止まらない)

春香(というか髪サラサラなんですけど何なのこれ)

春香(プロデューサーさんそういうの気を使うタイプに見えないのに)

春香(元々の髪の質が良いのかな? いいなぁ、私なんかちょっと気を抜くとすぐ荒れるのに……)

春香(今度使ってるシャンプーとか聞いてみようかな……)

春香(……はっ! その辺の話の流れで「髪の毛サラサラですよね、触ってもいいですか?」とか言えば起きてても自然にプロデューサーさんの頭を撫でられる?)

春香(お、おお……! 私ってば天才かもしれない。う、うふ、うふふふふふ……)ワシャワシャ

P「ん……?」

春香「……っ!」ビクッ

春香(つ、つい手に力が……。起こしちゃったかな?)

春香(………………)

P「……んん、……Zzz」

春香(……大丈夫……みたい?)

春香(……あ、危なかったぁ)

春香(………………)

春香(………………)クンクン

春香(って、頭を撫でた手の匂いを嗅ぐとか何考えてるの私!?)

春香(まぁ、何の匂いもしなくてちょっと残念だったけd……いや、そうじゃなくって!)

春香(…………ダメだ私)

春香(そういえば伊織に「春香。アンタ、プロデューサー絡みの事になると割と気持ち悪いわ」って言われた事あったなぁ)

春香(あの時はそんなことないと思ったけど……、本当だったよ。ハァ……)

春香(それにしても……)

P「Zzz……」

春香(これだけ色々やっても全く起きないプロデューサーさん)

春香(鈍感ってレベルじゃないよこれは)

春香(うーん…………)

春香(抱きついてみたりとかしても……?)

春香(さ、流石にやり過ぎかな〜?)

春香(あ、でもほら、今は毛布が掛かってるし)

春香(毛布越しならそんなに感触とかわからないからきっと大丈夫。……うん、大丈夫……なはず)

春香(………………)

春香(…………や、やるぞ〜!)

春香(…………)ゴソゴソ

春香(よいしょ……っと。で、手を前にまわして……)

春香(………………ふぅ)

春香(暖かいなぁ……)

春香(それに、あんまり気にしたこと無かったけど、やっぱり肩幅広いや)

春香(さすが男の人、って感じだね)

春香(……………………)

春香(心臓の音……)

春香(私の方がだいぶ速い……)

春香(わかりますか? プロデューサーさん)

春香(こんな事して、私すごくドキドキしてるんですよ?)

春香(……………………)

春香「プロデューサーさん?」

春香「……私、頑張りますから」

春香「今はプロデューサーさんに頼りっきりだけど、これからもっと頑張って……」

春香「いっぱい、いっぱい頑張って、プロデューサーさんがこんなに苦労しなくても良いくらい、私一人で何でも出来るようになって」

春香「……そうしたら、プロデューサーさんは、私をアイドルじゃない、一人の女の子として見てくれますか?」

春香「………………」

P「………………Zzz」

春香(アハハ……、一人で何言ってるんだろう私)

春香(……………………)

春香(もう少しこうしていたいけど……)

春香(もう大分時間が経つし、そろそろ音無さんが戻ってくるかも)

春香(よし……っと)

春香(………………)

春香(さ、最後にもう一つくらい何かできないかな……?)

春香(むむむ……)

春香(………………キス?)

春香(………………!!!?)

春香(は? ちょ、私今何を!?)

春香(わーっ! わーっ! 今のナシ! ナシで!)

春香(………………)

春香(うぅ…………)

春香(どうしよう、一度思い浮かんだら頭から離れない。他に何も思い浮かばないよ……)

春香さん、あざとく見えるけど実際はそんなこと考えてないのが本当に可愛いなぁ

春香(ほっぺたになら……良いかな?)

春香(………………うん、それでいこう)

春香(国によっては挨拶みたいなものだし)

春香(よく考えたら、大騒ぎすることでもないよね?)

春香(……よし、深呼吸)スーハー

春香(天海春香、行きます!)

春香(………………)ドキドキ

春香(こんなに短い距離なのに凄く遠く感じる……)

春香(…………)

春香(へぇ、プロデューサーさん結構まつげ長いんだなぁ……)

春香(じゃなくって! 早くしないと音無さんが戻ってくるかもしれないんだから急がないと!)

春香(……)

春香(……もう少し)

ピピピピッ! ピピピピッ!

春香「うわひゃおえふひあ……!?」ズザザザザッ

春香(え? 何? 何の音!?)

P「んがっ……? ……あ〜、時間か」

春香(あ、アラーム……。プロデューサーさん起きちゃったじゃないの……!)

P「ぐぁー……、体中がバキバキいっとる。やっぱ机で寝んのはダメだな……」

P「…………ん? おぅ、おはよう春香」

春香「あ……、おはようございます」

P「つーかどうしたんだ? そんな部屋の隅で妙な格好で固まって」

春香「は、はい!? えっとこれはその……、そう! ヨガです!」

P「ヨガ?」

春香「あ、う……、そうです! 昨日読んだ雑誌に載っててちょっとやってみようかなぁと!」

P「ふーん、そう。……この毛布はお前が?」

春香「あ、いえ。それは多分小鳥さんが」

P「あぁ、音無さんか。……あれ? そういやいないな音無さん。どこ行ったか知ってる?」

春香「あ、はい。小鳥さんは銀行に行きましたよ。そろそろ戻ってくると思います」

P「銀行……? あ、はいはい。わかったあれか。わざわざ行ってくれたんだ音無さん」

P「……あーダメだ頭が働かねぇ。ちょっと顔洗ってくるわ。その後スケジュール確認と打ち合わせな」

春香「わかりました……」

春香(…………)

春香(うぅ〜……、もうちょっとだったのにぃ〜……!)

春香(…………クスン)

春香(………………)

春香(あ、プロデューサーさんが使ってた毛布……)

春香(…………)ゴクリ

春香(……ま、全くしょうがないな〜、プロデューサーさんは。使った毛布をそのままにしておくなんて)

春香(し、仕方ないから私が代わりに片付けてあげよ〜っと!)

春香(…………)

春香(む、むふ、むふふふふ……)

春香(よ〜し、じゃあさっそk)

ガチャ

春香「わっほい!?」ズザザザッ

小鳥「は〜、ただいま〜。遅くなってゴメンね春香ちゃん? 銀行が思った以上に混んでて……」

小鳥「あら? プロデューサーさんがいないわね。起きたのかしら?」

春香「お、おおおかえりなさい小鳥さん! ぷ、プロデューサーさんは今顔を洗いに……。あ! 戻って来ましたよ!」

P「ふぅ〜……。あ、おはようございます音無さん」

小鳥「はい、おはようございます」

P「そうだ、毛布ありがとうございます。銀行も代わりに行っていただいたみたいで」

小鳥「ああ……。ダメですよ? プロデューサーさん。寝るにしても何かかぶらないと。風邪引いちゃいますから」

P「はは……、面目ないです」

小鳥「それに、私にも出来るようなことならどんどん言いつけてくださいな。プロデューサーさんの方がやらなきゃいけないことが多いんですから」

P「いや、そんなことわざわざ仰らなくても、十分音無さんには助けていただいてますから。これからもよろしくお願いします」

小鳥「いえいえ……」

小鳥「ところで……、春香ちゃん、そのポーズは何なのかしら?」

春香「うぇ……っ!? えっとこれは……」

P「あぁ、ヨガらしいですよ?」

小鳥「ふぅん……? 春香ちゃん、効き目あるようだったらあとで教えてね?」

春香「あ、はい……」

P「よし、じゃあ打ち合わせ始めるからこっち来い春香」

春香「す、すぐ行きます……! って、うわぁ!?」

P「……お前ホント何でそんな転ぶんだろうな?」

春香「あ、あはは、アハハハハ……」

『打ち合わせ中……』

P「……と、今日の仕事はこんな感じだ。何か気になる所とかあったか?」

春香「んー……、いえ、大丈夫です」

P「よし、じゃあ今日もいつも通り張り切っていこうか」

春香「……はい!」

春香(寝顔は寝顔で良かったけど……)

春香(やっぱり働いてる時のプロデューサーさんが一番かな!)

P「それじゃ、車取ってくるから、ちょっと待っててくれ」

春香「はっ、わかりました! ……んふふふふ〜!」

P「何だ、随分ご機嫌だな? まぁいいや、行ってくるわ」

ガチャ……、バタン!

小鳥「……いや〜、あんな寝方してるのを見た時は体調は大丈夫かと思ったけど、いざとなったらビシっと決まってるのは流石ねぇ」

春香「ですよねぇ!」

小鳥「うーん? ……プロデューサーさんも言ってたけど、随分機嫌が良いわね春香ちゃん」

春香「ですよねぇ!」

小鳥「あぁ! そういえば、私がいない間プロデューサーさんと二人っきりだったのよね。それはゴキゲンになるのも仕方ないわね」

春香「ですよn……はい!?」

小鳥「まぁ! やっぱりそうなのね!?」

春香「あっ、ちょっ……! タンマ! 今のは違います! 違いますから!」

小鳥「そっかそっかー。どう? ドキドキした? 二人っきりで胸がときめいちゃった?」

春香「いや、だから違いますってば!」

小鳥「えー? 本当にー? 舞い上がって色々やっちゃんたんじゃないのー?」

春香「ギクッ……!」

小鳥「寝顔写メったりとかー、勢い余ってそれを待ち受けにしちゃったりとかー」

春香「ギクッ……! ギクッ……!」

小鳥「もしかしたらー、こっそりキスとかしちゃったりー?」

春香「なっ……! そ、そこまではやってませんよ!」

小鳥「ほーぅ、ということは他に何かしらやった事は認めるのね?」

春香「あっ!」

小鳥「と言うかぁ、キスもしなかったんじゃなくてぇ、しようとしたけど邪魔が入って未遂に終わったとかそんなところじゃなぁい?」

春香「ぐぬぬぬぬぬ……」

春香(な、何でこんなに鋭いのこの人……?)

小鳥「ほらほらぁ、一部始終をお姉さんに白状してみなさいな? ん〜?」

春香「あの、どうしてそんなノリノリなんですか小鳥さん……」

小鳥「だって、女の子のストロベリーでラブなストーリーよ!? 使わせてもらうしか無いじゃない!」

春香「使うって何にですか!?」

小鳥「いや、もう……、春香ちゃんみたいな可愛い娘のお話なら一週間くらいは余裕で戦えるわね!」

春香「だから何にです!?」

春香(……あぁ、コレはダメな方の小鳥さんだ)

春香「と、とにかく! 何も喋りませんから!」

小鳥「えぇ〜? いいじゃなぁ〜い。女同士の秘密とか素敵じゃないのよ〜」

春香「女同士って……、小鳥さんが一方的に私の秘密握ることになるじゃないですか……」

小鳥「あら? じゃあ私もなにか教えればいいの? でも私の秘密なんかいらないわよねぇ……」

小鳥「あ、そうだ。春香ちゃんの知らないプロデューサーさんエピソードとかいっぱいあるわよ? 聞きたい?」

春香「うぐっ……!?」

小鳥「おっ、食いついたわね? んー、そうねぇ……。お試しってことで、ここは一つサービスで教えてあげようかしら。えっとねぇ……」ヒソヒソ

春香「…………えっ!? ぷ、プロデューサーさんがそんな……? うわぁ……、それ、凄く見たかったかも……」

小鳥「ふふふ、これはお試しだからむしろ控えめな方よ? もっと凄いのが山盛りなんだから!」

春香「ま、まだあるんですか……?」

小鳥「もちろん! あ、でもこれ以上は春香ちゃんのお話を先に聞いてからよ?」

春香「んんんん……!」

春香(聞きたい……! 凄く聞きたい……! でも……!)

小鳥「それに、私も一から十まで全部話せなんて言うつもりは無いわよ? 春香ちゃんが、ここは隠しておきたいな、って部分は言わなくてもいいの」

小鳥「それでさっきみたいなプロデューサーさん話を聞けるんだったら、お得だと思わない?」

春香(つまり……、アレとかアレとかは話さなくてもいいってこと……? そ、それなら……)

春香「ぜ、絶対秘密にしてくださいよ……?」

小鳥「もちろんよ! ここで聞いた話を私以外が使う事は無いって約束するわ」

春香「だから使うって何に……。いや、もういいです。実はですね……」

『説明中……』

春香「……で、ここで小鳥さんが帰って来ちゃって」

小鳥「ああ、あのヘンなポーズはそういう……。ふふっ、それにしても……、言い訳にヨガって……。確かに何か違和感あるなぁと思ったけど……。くふふ……、いやぁ、いいわぁ、その発想」

春香「そ、そこはもう忘れてください!」

小鳥「ふふ、わ、わかったわ。いや、でもヨガって……、んふふ……!」

春香「もう! 小鳥さん!」

小鳥「ゴメンゴメン、もう笑うのはやめるわよ。……でも、急いで帰ってきたのは春香ちゃんに悪かったみたいね。気が利かなくてごめんなさいね?」

春香「そ、そんな……! 確かに残念ではありましたけど、気を使ってもらうようなことではないですから……!」

小鳥「それにしても……、これは想像以上に素晴らしい出来事がここで起こっていたようね……。フフ……、捗るわぁ……」ジュルリ

春香(…………)

春香(け、結局全部話してしまった……。小鳥さん聞き上手すぎる……)

春香「あの……、約束ですよ……?」

小鳥「うふふふ…………え? あ、もちろんよ! 春香ちゃんからはかなり凄いお話を聞けたもの、こっちもとっておきのを教えてあげるわ!」

春香「ほ、本当ですか!?」

小鳥「ええもう……、邪魔をしちゃった分も上乗せするし、春香ちゃんの期待のさらに上を行ってると思うわよこれは」

春香「そ、そんなにですか!? 早く教えて下さい……!」

小鳥「うーん、そうしたいのは山々だけど……。今はちょっと無理かしら。お仕事から帰ってきたら話してあげるわ」

春香「え!? そ、そんな……! 私だってプロデューサーさんのお話を聞きたいのn「おーい、春香ー? 準備出来てるかー?」うわぁい!?」

小鳥「ほら、もうお仕事の時間よ。だから後でね、ってこと。そんな心配しなくても逃げないわよ」

P「春香ー? ……何だ、まだ準備してないのか? というか、また妙な格好だな……。それもヨガなのか?」

春香「ふぇ!? ……えーと、その……、はい」

小鳥「ぶふっ!」

春香「こ、小鳥さん!」

小鳥「……んふっ、……んふっ。ご、ごめんなさいね、ちょっとむせたみたい……」

P「大丈夫ですか小鳥さん? 気をつけてくださいよ? あとそうだ、さっき春香の声でプロデューサーって聞こえたけど、何か用でもあったか?」

春香「あ、いや、その……、別にプロデューサーさんに用があったわけでは……」

小鳥「そうそう、女二人でプロデューサーさんのお話で盛り上がってただけですよ!」

春香「こ、小鳥さん!?」

P「俺の……? ハハ、まさか悪口とかじゃないでしょうね?」

小鳥「悪口だなんてとんでもない! 何と言うか、春香ちゃんがいかにプロデューサーさんのことを大好k「わーっ! わーっ!」

春香「わ、私達がどんなお話をしてたかなんてどうでもいいじゃないですか! ほ、ほら! 私は準備完了ですよ! 早く行きましょうプロデューサーさん!」

ガチャ……、バタン!

P「んー……? 何やら妙に機嫌が良かったかと思えばやたら慌ただしかったり、今日はどうにも様子がおかしいな春香の奴……」

小鳥「うふふ……、そうですねぇ」

P「……小鳥さんは何かしら理由を知ってそうですが」

小鳥「んー、知ってはいますけど……、春香ちゃんと秘密にするよう約束しちゃったので、プロデューサーさんには教えられませんねぇ」

P「そっかー、こういう時男は仲間はずれにされちゃうのかー。あー、つらいわー。女社会怖いわー」

小鳥「あはは、スネちゃダメですよプロデューサーさん?」

小鳥(…………!)ピヨーン

小鳥「そうですねぇ……。仲間はずれも可哀想ですし、プロデューサーさんに一つ知恵を授けましょうか。あのですね……」

P「……ふぅん? よく分かりませんが、まぁやってみますよ」

小鳥「ふふふ……、きっと素敵なことになりますよ?」

P「了解しました……っと、じゃあ行ってきますね」

小鳥「はい、今日も頑張ってくださいね?」

ガチャ、バタン

小鳥「………………」

小鳥「うふふふふ、こっちの方が面白そうなんだもの。ゴメンね? 春香ちゃん」

『765プロビル前』

P「おう、待たせたな春香」

春香「もう! 遅いですよプロデューサーさん! もっと時間を大切にしないと!」

P「ハハハ、俺が戻ってくるまで準備してなかった奴に言われたくねーよ」

春香「そんな過去の事は気にしちゃダメです! 時間は大切ですけど、過ぎた時間は戻ってこないんですから。未来を見ないと!」

P「ハイハイ、じゃあ未来の為に今日も頑張るとしますか」

春香「そうしましょう! 今日もよろしくお願いしますね、プロデューサーさん!」

『数分後、車内にて』

春香「♪〜♪〜がんばーってゆきまっしょ〜♪〜」

P「ああ、そうだ春香……」

春香「なりーたーいー♪ ……何ですか〜? プロデューサーさん?」

P「実は俺さ……、あの時途中から起きてたんだよね」

春香「へぇ〜……え?」

春香「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!??!?!?!???」

春香「はっ!? えっ、ちょっ! い、いつから? まさかあれも聞いて……!?」

P「………………」

春香「ぷ、プロデューサーさん?」

P「いや……、こう言ったら春香が面白い反応をするって音無さんに言われてさ。実際はアラーム鳴るまで熟睡してたんだけど……」

春香「ん……? え……、嘘……? 途中で目が覚めたプロデューサーさんはいなかった……?」

P「あぁ、正直寝てる間何があったのかさっぱりわからんが……」

P「春香、その慌てっぷり……。お前、俺の寝てる間何やってたんだ?」

春香「え、えーっと……。それはですね……」

P「それは……?」

春香「うううううううううううう……!」

春香(そうだ、あの人はそういう人だった……! 何かもう事務所で小鳥さんが大笑いしてるのが分かる!)

春香「………………あ」

春香「あぁぁぁぁぁぁ………………! もぉぉぉぉぉぉ……!! こーとーりーさぁぁぁぁぁぁん………………!!!」

春香(どうしろっていうのよこの状況〜!?)

終わり

以上になります

すげえ20分ちょいで終わった
規制を恐れなくていいということがこんなに楽だとは


春香さんマジメインヒロインっすな

……

でも春香が来る前はPと小鳥さんふたりき(以下自粛

>>32
小鳥さんは今回の春香のようにゴソゴソ色々やらなくても妄想だけで高みに至れる人ですから二人きりになった程度では動じませぬ

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