五月「あなたを猥褻罪と名誉毀損罪で訴えます!」 (16)

風太郎「ぐうぇっへへへ…今日からお前は俺のカキタレとなるのだ」(ままごと)

二乃「きゃー薄い本みたくメチャクチャにされるー! 誰か助けてー!」(歓喜)


??「待ちなさい!!」


街をつつむ~Midnight fog~


風太郎「誰だお前は!」


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孤独な~Silhouette~動き出~せ~ば~




二乃「この孤独なSilhouetteはまさか…?」





それは~まぎれもなく~ご~じょさ~





五月「不埒な真似はそこまでです! 週刊少年誌的な意味で!!」ババンッ!

風太郎「クソ! To LOVEるならこの程度のサービスシーンは日常茶飯事だというのに……やはりマガジンでは限界があるか…!」

五月「いやジャンプは逆にどうあがいても大丈夫な安心感があると思いますが」

二乃「……チッ。やはりフー君と絡むには一般青年誌に移籍するべきだったんだわ。下手に人気出たせいでサービスシーンすら規制の対象になるじゃない」

五月「嫌がる気配すらない!? あなたホントは彼に迫られたかっただけなのでは!?」


二乃「そうわよ」

五月(くっ、このままではあのドS暴走機関車のやりたい放題となってしまいます……打ち切り漫画にありがちな投げっ放し展開を止めるためにも、ここは早急に手を打たなくてはいけません…)


五月「彼女を離しなさっ──!」


ガシャーン!!


風太郎「なにやつっ!?」




??「応援します! 応援します!」




二乃「そ、そんなまさか…!? あいつは先週号で消えていなくなったはずよ…! 何故こんなところにいるのッ!?」

五月「あのうさぎリボンに雑な仮面……彼女はまさか…仮面四葉ッ!!」

仮面四葉とは上杉風太郎に対する好意(だだ洩れ)を必死に隠そうとしている中野四葉のことである。
彼女は正妻力を抑えることで力を溜め込み、ヒロインレース終盤でそれを開放。
正妻戦争を勝ち抜こうとしているのだ。


五月「まずいことになりました……このままでは花嫁が四葉に決まってしまいます。人気のある内は引き伸ばさないと、ラブコメなんて速攻で終わってしまうというのに」

仮面四葉「ありえません! ありえません!」

二乃「なーにが仮面よ! そんな薄っぺらいものでヒロインになれるんだったらね、東條は西野に負けることはなかったし、小野寺だって千棘に譲ることはなかった! みんな真っ直ぐな気持ちを主人公にぶつけて……その上で戦って落ちたのよ! 決して逃げ続けたわけじゃない! だというのに、自分の想いを隠したままこのシスターズウォーを勝ち抜こうってつもりなら──まずはその幻想をぶち殺す!!」ガシッ!!



風太郎「────ッ!!??」ズキュゥゥゥン!!!



五月「や…やったッ!!」

仮面四葉「…………!!」

五月「さすが二乃! 私たちにできない事を平然とやってのけるッ! そこにシビれる! あこがれるゥ!」


二乃「あんた、もうフー君とキスはしたの…? まだよねぇ……初めての相手は四葉じゃないッ! このNINOよッ!」


仮面四葉「お、応援……ぎりりっ……しま……す」ギチギチッ


NINO「アハハハハハァ!! 歯ぎしりの音が耳に心地良いわよォ、四葉ァ! もっと上品な音奏でさせてあげるから、しっかり歯磨きしときなさい…無論、私のためにねェ!!」


仮面四葉「応援…ありえません…問題…問題……問題…」


風太郎「やめろォ、二乃! そんなことを…そんなことしたら四葉が壊れちまうッ!」


風太郎(二乃の煽りによって四葉の仮面が剥がれかけている! このままではあいつの精神がもたねえ!)

NINO「ここからがいいとこよ……かつてマガジンのラブコメヒロイン勢が成し遂げなかった偉業を! 今ッ! ここでッ! 私が果たすッ!! 手始めにィ……」

風太郎「ぐはっ!!」ドサッ

NINO「あんたは偉業のための贄となりなさいッ! 大丈夫、痛いのは最初だけよ! じきに私無しでは生きていけない身体となるわァ!」


風太郎「ぎゃああああぁぁ!!!!」


五月「上杉君ッ!! 四葉、このままでは上杉君が…二乃の手籠めとなってしまいますッ!」

NINO「無駄無駄無駄無駄ァ! なにを言っても無駄ァ!! そいつはね、仮面とやらで自分を覆い隠さなければまともにフー君と目も合わせられない臆病者なのよ! ヒロインを超越した存在であるこの私にィ! 勝てる道理なんてミジンコほどもありはしないわァ!」


仮面四葉「問題…問題……フゥー…問題あり……フゥーフゥー」

五月「それは波紋の呼吸ッ!? 四葉、あなたまさかッ…!? いけません! 自分から無理に仮面を剥がしてしまってはヒロインレースから脱落してしまうッ! せっかく良い位置にいるのに、全て無駄にするつもりですか!」



四葉「もうこれで連載が終わってもいい…だから…ありったけを……」ゴゴゴゴゴゴゴッ



そのとき、四葉の体に爆発的な変化が起こった。
全てを失ってもNINOを倒したいという想いが、彼女の身体構造と服装を急速に変化させたのだ。
その姿は…まごうことなき花嫁!
連載当初から示唆されている未来の花嫁となった四葉のヒロイン力は大気を揺るがし、NINOを驚愕させた!

NINO「あ、あんた…その姿はァ…」

覚醒四葉「始めよう…この姿、多分三コマももたない……でもNINO、あなたを倒すにはそれで十分すぎるッ…!」

NINO「たかが数年分成長したぐらいで、減らず口を……叩くなァァァァ!!!!」ガバァ!!



覚醒四葉「悪しき情欲に制裁を!! 正妻が辿りし理想郷(メモリーズ・オブ・ブライド)!!」



NINO「ぐ、ぐあァァァァ!!!! ま、まぶしいィ!! こ、これは現時点の私では放つことのできない光──く、くそォ! 浄化されてしまうッ!」

覚醒四葉「眠りなさい。これは全てまどろみの中の夢──いずれきっと気がつくことでしょう。あなたの人生は目が覚めているだけで楽しいのよ」

二乃「全てを包み込む温もりと包容力…これが…真のヒロイン力なのね……忘れてた…この物語は、あんたに追いつくまでの物語だったことを……」


覚醒四葉「………………」

五月「終わったの、ですね」

四葉「うん、なんとか…なったよ」ガクッ

風太郎「四葉ァ!」

四葉「上杉さん……そんな悲しそうな顔しないで…」

風太郎「ああ」ポロポロッ

四葉「泣いて…いるんですか…」

風太郎「違う。これは、雨だ。雨が……降っているんだ」

五月「……雨なんか、降っていませんよ」


風太郎「………………」

四葉「…………………」


五月「降っていませんよ」

風太郎「うるせぇ。お前はコロッケパンでも食ってろ」

五月「いただきます」

風太郎「くっ……ううっ…四葉……」(仕切り直し)

四葉「私のために、泣いてくれてるんですね…良かった…これで、誰かに必要とされる私になれた」

風太郎「そうだ! だからお前は生きなきゃいけない! それに、俺には…いや、俺たちにはお前が必要だ!」

四葉「ご期待には応えられそうにありません……だから、一つだけいいですか?」

風太郎「ああ、言ってみろ! 俺にできることならなんだってやってやる!」

四葉「良かった…じゃあ、一つだけ……来週号、水着回…だったら…私のカット、マシマシにするよう…ねぎ、先…生に…お願…い、して…く…だ…さい…」ガクッ

風太郎「四葉ァァァァァァ!!!!」



そうしてヒロイン力を使い尽くした四葉は、まるで眠るよう静かに息を引き取った。
彼女の願い通り、来週号は四葉回と呼べるくらいカットマシマシとなり、リボンの民は大いに沸いた。
絶望した三玖は暗黒面に落ち、ヤンデレ属性を手に入れ天下第一となった。
一花はなにをやってもヒロインレースに戻れなかったので、そのうち考えるのをやめた。
そしてなんだかんだで五月がヒロインレースに本格参戦。
ごじょじょは見事花嫁の座を手に入れ、幸せに暮らしましたとさ。


おしまい。

二乃が本気でデレたら十分花嫁狙えると思う。
だから誰か二乃SS書いてください、お願いします。後生ですから。
依頼出してきますね。

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