アルミン「Amazon…?」(58)

アルミン「あぁあどうしよう!急がないと座学の授業に遅れちゃうよ!」

コツン…

アルミン「わっ!」ドテーン

アルミン「イテテ…なんだ?」

アルミン「本…?」

アルミン「あ…まぞん?Amazonって読むのか?コレ」

アルミン「ってそんな場合じゃないや!急がないと!」

その日の夜

アルミン「ふぅ…今日も疲れたなぁ…体が筋肉痛で動かないよ…」

アルミン「こんな時は本でも読んで現実逃避しよっと」

パラ…

アルミン「あ、これ前にも読んだっけ…そろそろ新しい本買わなくちゃなぁ…」

アルミン「そういえば今日拾った本ってなんだったんだろう…ちょっと気になるな」

ゴソゴソ…

アルミン「よいっ…しょ!無駄に分厚い本だな。これは読み応えがありそうだ!」ワクワク

こんにちは。アルミン・アルレルトさん

アルミン「……ふぇ?」

アルミン「ふぇえぇえぇええぇ!!?」

エレン「おぉいアルミンうるせえぞ…静かにしてくれ…」ムニャムニャ

アルミン「あ、ご、ごめん!ごめんね?起こしちゃったね?」

エレン「頼むから静かにしてくれよ?明日も早いんだからよ…」

アルミン「う、うん…ホントごめん…」

アルミン「……」

アルミン(な、なんで僕の名前が書かれてるんだ?)

ふぇぇ 可愛すぎワロタ

アルミン(こ、これは…きっとイタズラだ…そうだ、そうに違いない)

アルミン(誰かが僕の名前を勝手に書き込んだだけのこと…続きを読もう)

『オンライン通販Amazon公式カタログ。全品無料配送(一部を除く)。家電から、 ファッション、食品、ベビー用品まで5000万点以上の商品をいつでもお安く。お急ぎ便ご利用で当日・翌日にお届け致します。』

アルミン「なんだ…ただのカタログだったのか…」

アルミン(おそらく欲しい商品を記入した手紙を送って内地から物資を送ってもらうシステムなんだろうな)

アルミン「なるほどね、面白そうだからちょっと商品でも眺めてみよう」

アルミンが密林ジャンキーになってしまう

俺みたいに佐川さんと若干気まずい関係になるのか

俺はいつもコンビニ受け取りだぜ

アルミン「うわ…す、すごい…」

アルミン(なんなんだこの品揃えの豊富さは…内地はこんなにも物資が整っているのか?)

アルミン「これ全部読んでたら夜が明けちゃうよ…なにか欲しいものでも買おうかな。でもこんなに商品が多いと探すのも大変そうだし…ん?」

アルミン(カテゴリー?なるほど、これで自分が欲しい商品を絞れるのか)

アルミン(ヘルス&ビューティーか…筋肉痛も酷いから湿布でも買おうかな)

アルミン「ん?バンテリン?なんだろうコレ」

アルミン(液体型の湿布だって…?ちょっと興味あるな)

アルミン(ああ、でもこのサロンパスって言うのも気になるな)

アルミン「うーん…よし!両方買っちゃおう!」

アルミン「えーと、手紙を指定の住所に送ればいいんだよね?…あれ?住所が書かれてない…」

アルミン「とりあえずマニュアルを読もうかな」

『注文は記入欄に個数と番号を指定してご記入下さい、商品は記入した翌日お届けします。』

アルミン「……」

アルミン(なんだそれ…)

アルミン「はぁ…やっぱりイタズラだったか」

アルミン「本に書き込んで商品が届くなんてそんな夢みたいな話あるわけないよ」

アルミン(まあ拾ったのもなにかの縁だし、少しくらいイタズラに付き合ってあげようかな)

サラサラサラ

アルミン「ふあぁ…寝よ」バタンッ

ーーーーー
ーーー

『ありがとうございます。注文が確定されました。』

キタァアアア可愛すぎミン

翌朝

ブウゥゥウンッ…

キイッ…

バタンッ!

コッコッコッ…

コンコン…

ガチャッ…ガチャガチャッ

コンコンコンコン!

ライナー「ん…うるさいな…」

ジャン「おいコニー…おまえ出ろ」

コニー「ぐぅぅぅ…」zzz

ベルトルト「コニーなら寝てるよ…」

?「アルレルトさーん、アルミン・アルレルトさーん」

エレン「おいアルミィン…呼ばれてるぞぉ…」ムニャムニャ

アルミン「え…?ぼく…?」

?「アルレルトさーん」コンコンコン

?「……」

?「…チッ…ここに挟んどくか…」グイッ

アルミン「あ、はーい!今出ますー!」バタバタ

?「…!」ビクッ

ガチャッ

?「あ、ご在宅でしたかっ。これはすいません、商品代引きで~」アタフタ

アルミン「…えっと…どちらさまですか?」

?「佐川急便です」

アルミン「は、はあ…」

佐川のおにいさん「……」

アルミン「……」

佐川のおにいさん「えと…代引き…」

アルミン「あ、えっと…ちょっと待って下さい」

ドタドタドタ

ジャン「なんだよ朝っぱらからうるせえな」

ライナー(ウホッ!いい男…)

佐川のおにいさん「丁度お預かりします。あ、ここにサイン下さい」

アルミン「あ、はい」サラサラ…

佐川のおにいさん「どうもありがとうございましたー」ピッ

スタスタ

バタンッ

キュキュキュブォンッ

ブロロロロロッ…

アルミン「え?なにあれ…?馬車…?」ボー

ブウゥゥウン!

アルミン「い、行っちゃった…一体なんだったんだろ…」

佐川は次元を越えるのか

この世界でもホモ受けのいい佐川のおにいさん

金はどうするんだ

代引きじゃん

ジャン「ん、ダメだ二度寝しよ」

エレン「俺も」

ベルトルト「僕も」

ライナー(やばいな、朝勃ちがおさまらん…)

ライナー「イテテ…少し腹の調子が…トイレに行ってくる」

アルミン「うん、すごい前屈みだけど大丈夫?」

ライナー「へ、平気だ…はは」

バタンッ

アルミン(…とりあえず開けてみよっと)

ガサゴソ…

アルミン「あ…まさかこれって…僕の注文した商品!?」

バタバタッ!

ペラッ

『ありがとうございます。注文が確定されました。』

アルミン(ほ、本の内容が変わってる!?)

パラッ

アルミン(注文履歴…間違いない、僕が注文した商品が記されてる)

アルミン「一体…なんなんだ、このAmazonというモノは…」

アルミン「……」

つバンテリン
つサロンパス

アルミン「と、とりあえず使ってみようかな…これ」

サロンパスぬりぬり

アルミン「…ッ!?」

アルミン(な、なんだこの爽快感は…!筋肉痛により火照った体を駆け巡るこの清涼感!一気に疲れが吹き飛んだぞ!)

アルミン「恐るべし…サロンパス!」

つバンテリンぬりぬり

アルミン「ファッ!?」

アルミン(僕は長時間の読書により長年肩凝りに悩まされ続けてきた…しかし今、この瞬間!その呪縛から解放された!)

アルミン「体の内側からジンジン温まるこの感覚…まるでお母さんに抱きしめられているような感覚だ…」

アルミン「恐るべし…バンテリン!」

エレン「ああもう…うるさいぞアルミン…」

アルミン「軽い…体が軽いぞ!自分の体じゃないみたいだ!あははははははは!」ぴょんぴょん

エレン「ふんッ!」ゴスッ

アルミン「」

エレン「ったく、また変な本にハマっておかしくなっちまったんだな…どれどれ」

エレン「えーえむえーぜっとおーえぬ」

エレン「Amazon…?たしか外の世界にはすっげえデカイ川があるんだっけか…それが流れてるのがたしかAmazon…だったはず」

エレン(外の世界の本か、アルミンのヤツも水くせえな。俺にも読ませてくれたっていいのによ)

エレン「あとで読んでみるか」

パタンッ

……こんにちは。エレン・イェーガーさん。

ーーーーーー
ーーー

ーーーーーー
ーーー

立体機動訓練

アルミン「ハァッ!」ズババァッ!!

ミカサ「ッ!?」

サシャ「わっ!すごいですねアルミン!」

キース「……」

アルミン・アルレルト
なんだか今日はすごく調子がいい
なぜかは分からん
ただ…少し変なニオイがする

アルミン(今日は調子が良いなぁ、これも全部Amazonのおかげだよ)


訓練終了後

サシャ「アルミン、今日は一体どうしたんですか?」

アルミン「え?」

ミカサ「いつもと比べて動きが軽かった」

アルミン「あぁ、今日はなんだか体が軽いんだ。ほら」ぴょんぴょん

サシャ「お、やりますね!でも私の方が高く跳べますよ!」ぴょんぴょん

ミカサ「……そう、あとちょっと変なニオイがする」

アルミン「え!?ほ、ホント?どうしよう…」クンクン

サシャ「そーですか?私は結構好きですけどね。この湿布みたいなニオイ」クンカクンカ

アルミン「ちょ…サシャ近い…って…」

アルミン(うーん…ちょっと塗りすぎたかな。よし!次はAmazonで香水でも買ってみようかな)

夕食後

アルミン「あ、あれ?ない…ない!」ゴソゴソ

ジャン「どうした?」

アルミン「あ、ジャン!ここにあった本知らない!?」

ジャン「知らねえな、つーか本くらいでいちいち騒ぐんじゃねえよ」

アルミン「そんな…」ショボン

アルミン「ねえ!ライナーは知らない!?」

ライナー(あぁ、今朝のあの人の事が忘れられない…)

アルミン「ライナー?」

ライナー「ん、あ、あぁ…悪いが知らんな…力になれなくてスマン…」

アルミン「そっか、うん。ありがと…」ショボン

マルコ「まあまあ、無くしたならまた買えばいいじゃないか」

アルミン(そうもいかないんだ…絶版した本よりも入手が困難なんだよ…)

アルミン(あぁ僕のAmazon…一体どこに行ってしまったんだ…)グスン

アルミン「……ぐぅ」zzz

ガチャッ

エレン「…あれ?アルミンは?」

ベルトルト「もう寝ちゃったよ」

コニー「本がなーい!って騒いだあと泣き疲れて寝ちまった、ベッドに運ぶの手伝ってくれ」

エレン「あ、おう…」

エレン(アルミンに悪いことしちまったな…明日ちゃんと謝ろう)

ライナー「おーい、消灯するぞ」

エレン「おう」

ーーーーー
ーーー

夜中 屋外

エレン(今日は月明かりで本が読めそうだな)

エレン「アルミンがあれだけハマってたんだ、すげえおもしれえに違いねえ」

ペラッ

こんにちは。エレン・イェーガーさん。

エレン「…は?」

エレン(なんで俺の名前…はっ!まさかアルミンのヤツ俺が持ち出すことを予想して…)

エレン「たまにお前が恐ろしいぜ、アルミン」

数分後

エレン「なるほどな、つまりこれはカタログだったわけか」

エレン(そういや今朝アルミン宛に荷物が送られてきてたな)

エレン「つーことは外の世界の本じゃなかったってことか…あーあ、つまんね」

エレン「ん?待てよ、もしかしたらこのAmazonってヤツで外の世界の本も取り寄せられんのか?」

エレン「えっと…カテゴリーは…本・コミック・雑誌かな」

パラパラ

エレン「うわ、すげえ数だな…この中から探すなんて相当だぞ…」

エレン「ん?検索機能?なんだこれ」

『ここに検索したいワードを記入して下さい』

エレン「記入…?たしかペンなら本に挟んであったな、これアルミンのか?」

エレン(うーん、ここは無難に海…かなぁ。でも今まで読んだこともない奴がいいな…)

エレン「…いや、外の世界の知識ばっか身に付けても仕方ねえ。結局巨人を駆逐しねえと外の世界には行けねえからな」

エレン「ここは…『巨人』と」サラサラ

エレン「ん?冷静に考えるとなんで俺は本にこんな事書き込んでるんだ?こんなので探したい本が見つかるわけ

パララララララッ!

エレン「うおっ!?急にページがめくれ始めた!」

ピタッ!

エレン「な、なんだったんだ今の…風か?」

エレン「ん?このページ…全部巨人に関連した本ばっかじゃねえか!?」

エレン(なんなんだよこのAmazonってヤツは…俺の常識の範疇を超えてやがる)

エレン「世の中こんなに便利になってたのか…すげえな、人類は」

エレン「まあそれはおいといて…どんな本があるんだ?」ジー

『進撃の巨人(1)』

エレン「進撃の巨人…か」


エレン(他の本と比べて値段も手頃だし…とりあえず一巻だけ買ってみるか)

エレン「えっと、たしかここにこうやって…」サラサラ

『ありがとうございます。注文が確定されました。』

エレン「うおっふ!?すげえなおい!文字が浮かんで来たぞ!」

エレン(な、なんかワクワクしてきたな…これ本当にちゃんと届くのか?いつ届くんだ?てかどんなシステムなんだよコレすげえな人類)ドキドキ

ーーーーーー
ーーー

チート本やんけ

翌朝

チュンチュン…チチチ

エレン「……」ボー

エレン(結局ワクワクして眠れなかった、訓練どうしよう)

ブウゥゥウンッ…

エレン「きt

ライナー「キターーーーーー!!!」

エレン「!?」ビクッ

アルミン「……ふあ」ボー

ジャン「クッソ…ライナー!てめえ朝っぱらからうっせえぞボケ!」

マルコ「君も充分うるさいけどね…」

キキイッ…

バタンッ!

ベルトルト「あれ?この音…なんかデジャヴ…」

アルミン「…えっとぉ…もしかしたら僕たちは永遠に終わらない一日を過ごすというアレなのかもしれない…」むにゃむにゃ

ジャン「SF小説脳は置いといて…また来やがったのか、あいつ…」


コッコッコッ…

コンコン…

エレン「あ、いま出ます!」タタタッ

ライナー「あ、ちょっ…待てエレン!抜け駆けは許さんぞ!」ガシッ

エレン「は!?抜け駆け?おまえなに言ってんだよ!?」グググッ

ライナー「いいから!いいからここは俺に任せろ!」グググッ

エレン「やめろよ!服がやぶけちゃうだろうがっ!」

コンコンコンコン!

アルミン「あ、いま開けますねー」トテトテトテ

ライナー「あ!アルミンこの野郎!」グイッ

エレン「わ、バカおめえ!」ビリビリッ

ガチャッ

佐川のおねえさん「おはようございます!佐川急便でs

ぼふっ

エレン「……」

佐川のおねえさん「」

佐川のおねえさん「…あ、商品…代引き…で…」

エレン「あ、えと…すすすみませんでした!」バッ

佐川のおねえさん「あ…///いえいえ!全然大丈夫です!」

ジャン「て、てめえ!上半身裸でおねえさんの胸元にダイブとかっ!ばばばかじゃねぇの!ミカサに言いつけてやっからな!」

エレン「ち、ちっげえよバーカ!これは不可抗力だ!ライナーのせいだ!ライナーのせいだ!」

ライナー「……結婚しよ」ボソッ

佐川のおねえさん「…?」ニコッ

ライナー(俺は間違っていた!俺が好きなのは女だ!俺はこの人と結婚する!)

エレン「だあから!俺は

佐川のおねえさん「あ、あの…代引き…」

エレン「あ、そうっすよね…はい」チャラッ

佐川のおねえさん「ではここにサインをお願いします」

サラサラ

エレン「はい」

佐川のおねえさん「ありがとうございました!」パアァア

ジャン「おうっふ…」キュン

ベルトルト「あっ」キュン

ライナー「」ブクブク

コニー「…ぐうぅ」zzz

佐川のおねえさん「それでは失礼しまーす」ペコッ

スタスタスタ

佐川のおねえさん(あぁ緊張した…まさか胸に飛びつかれるなんて…)

佐川のおねえさん「よーし!気を取り直して次の配達も頑張らなくっちゃ!」

バタンッ

キュキュキュブゥンッ

佐川のおねえさん「よし、しゅっぱt

アルミン「ふむふむ」ペタペタ

佐川のおねえさん「」

さすがアルミン先生

アルミン「なるほど、どの装置を触っても動かなかったのはそのカギが必要だったんですね」

佐川のおねえさん「え、えーと…ボク?なにしてるの?」

アルミン「あ、僕の事はお構いなく。さあ、行きましょうか」キリッ

佐川のおねえさん「え、えぇ!?」

アルミン「このダイヤルはなんですか?」カチッ

ブオォォッ

アルミン「わっ!涼しい!すごい!なんですかコレ!」

佐川のおねえさん「よいしょ、おねえさんが抱っこしてあげるね?」

アルミン「…?」ヒョイッ

佐川のおねえさん「えいっ」ポーイ

ドサッ

アルミン「イテッ!」

佐川のおねえさん「ごめんね?おねえさん忙しいから…」バタンッ

ブウゥゥウン!

アルミン「あ!」

アルミン(あの乗り物…一体どこから来てどこに去るのか確かめないと…!)



ズズ…

ズズズズズズズ…

アルミン「ッ!?」

アルミン(空間が割れて…!?)

ズズズズズズズ…

ズズ…



アルミン「あ、閉じ…ちゃった」

アルミン(Amazon…佐川急便…)

アルミン「一体…何者なんだ…?」ゴクッ

ライナーェ…

とりあえず今日はここまで
深夜なのに付き合ってくれてありがとうございました


続きが気になる

お姉さんに投げられるアルミン……

これがおねショタか

なんてこった
Amazonでは予言書も買えるのか

アルミンおっぱい揉んだのかとオモタ

続きが気になる

お姉さんより車が気になるとはさすがアルミン

おい、俺の佐川は毎回おっさんなんだが?



おっさんなんだが!

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