スズムラ「俺が勇者で」ナカハラ「魔王が私」 (4)

「…き……さい」

スズムラ「うーん、眠い」

「おき……い……スズムラ」

スズムラ「ん?だーれ?」

「私です、女神マーヤ」

スズムラ「……マーヤ?」

マーヤ「そうです、今日はあなたの旅立ちの日」

スズムラ「旅立ちの……日?」

マーヤ「あなたが勇者として旅立つ日が来たのです」

スズムラ「ちょっと待って、話が全然見えへんのやけど」

マーヤ「貴方は勇者になる宿命を背負って生まれてきたのです」

スズムラ「俺が……勇者ぁ?」

マーヤ「はい、魔王タカm……ナカハラを倒す唯一にして絶対の存在」

スズムラ「ちょ……唐突にそうなん言われても納得できへんよ」

マーヤ「そうですね……では、まず酒場へ向かいなさい」

スズムラ「酒場へ?」

マーヤ「あなたの旅に付き添ってくれるパーティーメンバーを探すのです」

スズムラ「パーティーメンバーねぇ」

マーヤ「さぁ行きなさい、勇者スズムラ一行の誕生です!」

スズムラ「というわけで酒場へきたんやけど……うわー屈強そうなオッサンがおるわおるわ」

戦士A「酒たんねぇぞゴルァ!」

戦士B「てめー、今肩ぶつかったぞオラァ!」

戦士C「ぶるあぁぁあああああああ!!」

スズムラ「こんなところでパーティーメンバーなんて見つかるんかいな……」

???「あれ?ケンちゃんじゃない?」

スズムラ「あん?」

???「あは!やっぱり、ケンちゃんだ!ケンちゃん!」

スズムラ「え?そういう貴方はどちらさんで?」

???「俺だよ!サクライだよ!幼馴染だった!」

スズムラ「サク……ライ……?」

スズムラ「おー!タカヒロかー!!久しぶりやなー!!」

サクライ「ケンちゃんは何も変わんないなwww」

スズムラ「やかましい!!ってか、お前、こんなところで何しとるん?」

サクライ「仲間たちと一緒に飲んでたんだよ」

スズムラ「仲間?」

サクライ「そ!俺、今パーティー組んでマモノ討伐の仕事やってるから!
紹介するよ、こっちきて!おい!みんな!」

???「ん?サクライさん、なんですかぁ、その人?」

???「さ、さ、さ、サクライさんのホモだちですか!?」

サクライ「違う!!ミサトンは少し黙ってろ!!」

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