冬「あんたはここで冬と死ぬのよ」 夏「ええっ!?」 (35)



冬「そう、私達は季節の中でも害悪……。冬とあんたはここで死ぬべきなのよ!」

夏「い、いやいや、待って待って! 落ち着こうよ冬さん!」

冬「春、秋……。あいつらはいいわ、だって寒くも熱くもない、ちょうどいい季節なんだもの」

冬「なのに私達が出来ることと言ったら! 生物を凍えさせるか! 熱中症で死に至らせるだけ! そんな私達は消滅すべきよ!!」

夏「それはそうだけど……。でもだからって死ぬっていうのは違うと思う!」

夏「僕たちだって、悪いことばかりじゃ、ないじゃないか!」

冬「……例えば、どんなのよ」

冬「じゃあ私のいいところ、まずは10個ほど挙げてみなさいよ!」

夏「そ、そうだなぁ」

夏(やっべ、全然考えてなかったわ、どーしよどーしよ、冬さんのいいところってどんなところがあるかなぁ)


※以降安価です。冬さんの良いところを挙げてください。


【簡潔自己紹介】

冬さん …… 21歳、女性、メンヘラ、ヤンデレ、ツンデレ、色々面倒くさい、夏くんが好き

夏くん …… 20歳、男性、真面目、優しい、基本的にツッコミ、秋ちゃんのことが好きだが冬さんも気になっている



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夏「ふ、冬さんの良いところ、たくさんあるよ!」

冬「例えば何よ!」

夏「まず雪景色が綺麗」

冬「……」

夏「人と人がくっつくきっかけをくれる季節だし、なんと猫も布団の中に入ってくる! 暖かさに感謝できる素敵な時間だよ?」

冬「……」

冬「エヘヘ……」

夏「更に言えば!!!!」

夏「冬は冬季限定イベントなんかもあるし、正月とか大型連休もあるし、鍋とかの美味しいものが色々食べられる! 限定のお菓子だって出るんだ!」

夏「それに想像してごらん? 冬の早朝に、キンキンに冷えたところで美味しい空気を吸うところを」

夏「これが冬の醍醐味だよ!! 冬さんは僕と消滅する必要なんてないんだ!! 希望は前へ進むんだ!!!」

冬「……なんだか……」

冬「夏くんと話してると、胸がぽかぽかしてくる……」

夏「まぁなんたって僕、夏だからね!」

冬「もっと」

夏「ん?」

冬「もっと……言って」

夏(ええ~、まだ言うのかぁ、ええと、ええと)

夏「女性がタイツを履く季節になってエッチ! 冬服かわいい! クリスマス、バレンタインというイベントもある! それに害虫(男)が寄ってこないよ!」

冬「ま、まあっ、夏くんの、おませさん!」

夏「えへへ」

夏「それに、冬があるから春が"映える"んだ。冬はコンビニであったかいココア買って手を暖めながら飲むのがいいけど、春はそんなことはないからね」

冬「ちょっとよく意味が分からないけど……ありがとう、嬉しいわ」

夏「あと冬優子ちゃんも可愛いよね」

冬「は????」

夏「あ、いやいやなんでもないんだ。ええとほら、そろそろ、死ぬ気なくなったかい?」

冬「……まだ」

冬「まだ!!!! もっと褒めて!!!!」

冬「冬限定の美味しい食べ物を挙げて、私を喜ばせてよ!!!」

夏「ええ~……」


夏(冬限定で美味しい食べ物かぁ、鍋はさっき言ったけど、ううんどんなものがあるだろうか……)


※以降安価です。冬に美味しい食べ物を挙げてください。



夏「まずはなんといっても、正月の風物詩、おせちだよ!」

夏「かまぼこ、伊達巻、黒豆、酢れんこん、栗きんとん、田作り、たたきごぼう、紅白なますなど、おかずの主役を張れる彼らを一同に食す贅沢さ!」

夏「そしておしるこ! 小豆とお餅の最強タッグがたまらないよね! 白い湯気の良い香りを鼻に入れ、口にあったか~い甘いお汁を頬張る幸福、最高だよ!」

冬「……いい感じね、続けて」

夏「あと、なんといっても冬はコタツだよね! 食べ物を数倍美味しくしてくれる魔法がかかるんだ! 冬に暖かい部屋で食べるアイスクリームは夏とは違ってまた格別に美味しいよ!」

夏「それに牡蠣! 冬には身が引き締まってる感じがして、鍋との相性もばっちりだよね! ラミーやバッカスとかのチョコも美味しいし、夏に収穫して保存しておいた冬瓜のあんかけ風スープなんかも最高だよ! それに冬はココアを美味しくする季節なんだよね~」

冬「なんなのよそのバラバラなチョイスは……。ま、まぁ? ちょっとは嬉しいけど……」

夏「そしてなんといっても――中華まんだよ!!」

冬「!」

夏「学校帰り、仕事帰り、寒い路地を歩いて見つけたのはなんとコンビニ! そこで買ってすぐ食べるホットスナックの代表格だよね! 冬さんはどの中華まんが好き?」

冬「……」

冬「ピ、ピザまん……」

夏「美味しいよね!! 洋と中の合体技! まるでチーズの宝石箱やぁ~! なんて♪」

冬「……夏くん、さっきから貴方、少し表現が古くないかしら」

夏「ガビーン!?」

冬(……でもそんな夏くんが好き。好き好き好き好き、もっと褒めてほしい)

夏(うう、冬さんこっちを睨んでるように見えるぞ……。怒らせちゃったかな。ええと、他に冬に美味しい料理と言えば……)


夏「あそうだ、冬と言えばすき焼きや、しゃぶしゃぶも、美味しい季節だよねっ!」

冬「……」

冬「確かにそうだけど、それは夏でも美味しいんじゃない?」

夏「それは違うよ!!」

夏「いいかい冬さん、今の話はつまりだね。君が『夏はそうめんだよね』と話し、僕が『そうめんは冬でも美味しいよ』と返しているようなものだ」

冬「そ、そう、なのかしら」

冬(やだ……夏くん男らしい……かっこいい……もっと私を論破してほしい……)

夏(言いすぎちゃったかな……でも、すき焼きやしゃぶしゃぶは冬の方が美味しく感じるし……)

夏「と、とにかく! 冬は鍋系が美味しいよね!」

冬「ええ、分かったわ、異論はないわ。続けて」



夏「やっぱり冬の醍醐味は、みんなで囲む鍋って結論になっちゃうかな! 帰ってきてから冷え切った身体に注ぐ汁物とか、ともかく温かいものが人一倍輝く季節だと思う!」

冬「……」

夏「四季がしっかりしている日本って、本当に贅沢な国だよね。1年に4回、いろんな違いを味わえるしさ」

冬「……でも最近はほとんど、春と秋がないとも言われてるわ」

冬「私達だって、好きで春や秋を押しつぶしてる訳じゃないっていうのに……!!」

夏「そ、そうだよね! (わぁ~、SNSで言われてたことかなり気にしてるなぁ冬さん)」

夏「けど冬ってさ、ストーブをつけて、そこにヤカンを置いて湯を沸かすこともできるし、アルミホイル敷いて焼く食べ物なんかも絶品だよね!」

冬「松茸とか最高よね」

夏「贅沢!!!!」

夏「いやまぁ焼いたところに醤油とすだちとかかけたら滅茶苦茶美味しいんだろうけど!! 僕貧乏だから松茸なんて食べたことないよ!!! 急に凄いのぶっこんで来たね!!」

冬「こ、今度じゃあ、一緒に食べましょう? 私が松茸を持っていくから」

夏「それはダメだよ! 男としてなんか、なんかカッコ悪いよ! 僕が精一杯頑張って働いて、稼いだお金で松茸を買うからさ!」

冬(やだぁ、プロポーズされちゃったぁ……はぁもうこれは夫婦ね式場よお前が来い)


夏「でもさ……」

夏「冬さんはまだいいよ、たくさん美味しい食べ物があるんだから」

夏「それに比べて僕なんか、夏なんて、すぐ食べ物も痛んじゃうし……」

夏「僕こそ……消滅すべき存在なのかも、知れない……」


冬「それは違うわ!!」


冬「夏くん、貴方、何か勘違いしているようね」

夏「かん、ちがい……?」

冬「ええ」

冬「待っていなさい、この私が、貴方(夏)の良いところを存分に教えてあげるからっ!!」


※以降安価です。夏の良いところを挙げてください。

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