ハリー「ロン! メンタンピンドラドラ!」 (48)

~グリフィンドール談話室~

ハリー「満貫8000点いただき!」

ロン「チクショウ! またとばされた!」

ハーマイオニー「これでハリーが3連続トップ、ロンは2回目のトビね……」

ロン「追っかけリーチで258ピンの三面待ちなんてないよ! マーリンの髭!」

ネビル「ハリー、どうしてそんなに麻雀が強いの? 僕なんて半荘で1回しか上がれてないのに……」

ハリー「だって、僕――」

ハーマイオニー「選ばれし子だもん、でしょ」

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ロン「さっすが才女様はよくわかってるねえ。3連続で2位を取るだけあるよ」

ハーマイオニー「あなたこそ、いいかげんハリーの癖くらい覚えたらどうなの?」

ハリー「僕の癖?」

ハーマイオニー「あなたテンパイすると額の傷をさわる癖があるわ。いままで気付いてなかったの?」

ロン「なんだよそれ! どうりでハーマイオニーが今まで振り込まないわけだ! マーリンの髭!」

ハリー「即リーばかりする君には関係ないけどね」

ハーマイオニー「ねえハリー……あなた、もしかして傷が痛むんじゃ……」

ハリー「うん……麻雀をしてると、たまにね」

ロン「僕は放銃しすぎて心が痛いよ! ハリー、もう半荘やろう」

ハーマイオニー「ロン――あなたって人は本当にデリカシーに欠けて……」

ロン「人の点棒をほとんど奪っておいてよくいうよ」

ネビル「それにしても、ハーマイオニーが麻雀を知ってたなんて、びっくりだよ」

ハーマイオニー「あら、麻雀はマグルの教養だもの。魔法界でも流行っていたことのほうが驚きだわ」

ネビル「僕、ばあちゃんにみっちり仕込まれて――自分の身は自分で守りなさいって」

ロン「そのわりに点数計算もおぼつかないけどねっ」

ハリー「ネビルが危険牌を切ろうとするたびに思い出し玉が反応するんだもんなあ」

ネビル「ごめん……でも、これがないと勝負にならないから……」

ハーマイオニー「あなた、もうすこし経験を積めば、素質はあると思うわよ。それこそハリーと並ぶくらいに」

ネビル「そうかなあ……」

ロン「おしゃべりはこれくらいにして、続きつづき!」

ジョージ「おっとそこのチェリーボーイズと才女さま」ニヤニヤ

フレッド「おれたちのことを忘れてもらっちゃ困るぜ」ニヤニヤ

ロン「だ、だ、誰がどうt」

ジョージ「おっとお口チャックだぜ弟よ」

フレッド「反論は俺たちに勝ってからだ」

ジョージ「そろそろまぜてくれよ」

フレッド「麻雀は楽しいからな!」

ハリー「そういえば、ロンの家には麻雀漫画が山のように積んであったっけ……」

ネビル「僕、今日はもうやめておくよ……」

ハーマイオニー「わたしも外から拝見させてもらおうかしら、先輩方の腕前を」

ハリー「二人とも、お手柔らかにたのむよ」

ロン「コテンパンにしてやるからな!」

フレッド「麻雀はウィーズリー家の伝統さ、ハリー」

ジョージ「伝統のタッグマッチといこうじゃないか」

ネビル「でも、どうして急に双子が勝負をしかけてきたんだろう……」

ハーマイオニー「おおかた、ハリーの癖がわかったからでしょうね。ロンは相手にならないし」

ネビル「まさに”ロン”外だね」

ロン「そこ! ちょっと黙っててもらえるかな!?」

ハリー&ロンvsフレッド&ジョージ



ジョージ「ルールは簡単、トップを出したチームの勝利だ」

ハリー「チームの合計点は関係ないの?」

フレッド「それがおれたち魔法界のやりかたさ、少年よ」

ジョージ「一番が評価される。シンプルでいいだろう?」

ハリー「望むところさ」

ロン「おしゃべりはそこまでだ! ハリー、早く始めよう!」

ジョージ「おっと、これだからチェリーボーイはせっかちでいけない(チラッ」

フレッド「前戯と手作りの大切さを、我らが弟に教えて差し上げよう(チラッ」

ハーマイオニー「どうしてこっちを見るのよ」

ロン「は、ハーマイオニーは関係ないだろ!」

ネビル「すごい心理戦だ……もう勝負は始まっているってことか……」

ハーマイオニー「どう見てもロンをからかっているだけよ」

東風戦アリアリ

親 東家 ロン

  南家 フレッド

  西家 ハリー

  北家 ジョージ



ロン「僕の親番――いっきにケリを付けてやる!」

フレッド「ふむふむ……(チラリ)」

ジョージ「悪くないねえ(チラリ)」

ハーマイオニー(配牌はロンが高目……双子がまあまあといったところかしら)

ジョージ「まずは字牌からっと」

フレッド「ポン」

ジョージ「おっと兄弟、ついてるねえ。おっと、こいつは外れの牌だ。何も書いてない」

フレッド「さらにポン!」

ロン「クソッ、リーチせずにはいられない!」

ジョージ「おっと怖いねえ。一発は怖いから安牌でっと……」

フレッド「そいつは当たりだ、兄弟。北、白のみ。2000点」

ジョージ「おっと、リー棒損したな弟よ」

ロン「くっ……」

ネビル「すごいなあ、親リーをすぐに流すなんて」

ハリー(ちがう……このふたり……なにかのサインを出してる……)

ハーマイオニー「…………」

ジョージ「安目で親が流れて残念だったな」

フレッド「おれの親は、流さないでくれよ」

フレッド「ロン」

フレッド「ロン」

フレッド「ロン」

ジョージ「ついてねえなあ、そろそろ飛んじまいそうだ(ニヤニヤ)」

ネビル「フレッドに振り込んでるのはジョージばっかり……」

ハーマイオニー「イカサマしてるのよ。でもトップになれば関係ない――」

フレッド「おっと人聞き悪いな。証拠はあるのかい?」

ジョージ「外野は余計な口を挟まないでもらえるかな」

h(まずい、このままじゃ……)

h「流れを変える! リーチ!」

r「えいや!」

h「ロン! 一発!」

f「命拾いしたなハリー」

j「けどトップとの点差は大きいぜ、生き残った男の子」

r「もうこうなったら、ハリーの親番に賭けるしか……!」

h(なにかあるんだ……ネタを見破らないと)

ミスったので再投稿

フレッド「ロン」

フレッド「ロン」

フレッド「ロン」

ジョージ「ついてねえなあ、そろそろ飛んじまいそうだ(ニヤニヤ)」

ネビル「フレッドに振り込んでるのはジョージばっかり……」

ハーマイオニー「イカサマしてるのよ。でもトップになれば関係ない――」

フレッド「おっと人聞き悪いな。証拠はあるのかい?」

ジョージ「外野は余計な口を挟まないでもらえるかな」

ハリー(まずい、このままじゃ……)

ハリー「流れを変える! リーチ!」

ロン「えいや!」

ハリー「ロン! 一発!」

フレッド「命拾いしたなハリー」

ジョージ「けどトップとの点差は大きいぜ、生き残った男の子」

ロン「もうこうなったら、ハリーの親番に賭けるしか……!」

ハリー(なにかあるんだ……ネタを見破らないと)

ハリー(なぜか双子はお互いの当たり牌が分かっている。魔法を使っているのか……?)

ハリー(けれど、呪文もなにも唱えていないのに)

ネビル「また僕の忘れ玉が反応している――なにを忘れているんだろう」

ハリー「忘れ玉――そうか! 魔法道具だ!」

ロン「なんだって!?」

ハリー「エクスペリアームス! 武器よ去れ!」

双子「あっ!」

ハーマイオニー「これは……小型の通信機ね」

ロン「チクショウ! やっぱりイカサマじゃないか!」

フレッド「たまたま持っていただけさ、兄弟」

ジョージ「それを使っていた証拠はないだろ」

ロン「言い訳するなよ!」

ハリー「だけど、これで条件は対等! ここからは僕のターンだ!」

ハリー「ロン! 親満12000点!」

フレッド「くっ……押されている……」

ハリー「ロン! ロン! ロン!」

ジョージ「勝負あり……か。まいったぜ新入生」

フレッド「その引きの強さ。きみはいいシーカーになれる。ウッドに紹介しておくよ」

ロン「やった! さすがハリー!」

ハーマイオニー「この強さ……普通じゃないわ」

フレッド「完敗だぜハリー」

ジョージ「君ならなれるかもな……賢者の石の主に」

ハリー「賢者の石?」

ハーマイオニー「本で読んだことがあるわ。どんな金属も黄金に変え、飲めば不老不死になる”命の水”を作り出す石だって」

フレッド「そう、その賢者の石がホグワーツにあるって噂なのさ」

ジョージ「最強の雀士のみが手にすることができるという話だぜ」

ハリー「賢者の石……か」

~とある教室~

ロン「いやー、あの時のフレッドとジョージの顔といったら! 最高だったよ!」

ハーマイオニー「武装解除呪文なんて、ハリー、あなたいつの間に習得したの? あれは2巻『秘密の部屋』で初登場する呪文なのよ」

ロン「メタがひどいな、おい」

ハリー「まあまあ、細かいことは気にしないで」

ロン「麻雀も魔法も才能あるし、ハリーなら本当に賢者の石をゲットできるかもね!」

マルフォイ「お前も賢者の石を狙っているのか、ポッター」

ハリー「マルフォイ! お前”も”ってことは……」

マルフォイ「そうさ。不老不死の石があれば”あの方”が復活する。そうすればお前たちのような下賤な輩が大きな顔をしていられなくなる」

ハーマイオニー「ご愁傷様。そんなこと、ダンブルドアが絶対にさせないわ」

マルフォイ「この僕をあまり甘く見ないほうがいい、穢れた血め」

ロン「取り消せ! このやろう!」

マルフォイ「クラッブ、ゴイル」

クラッブ・ゴイル ずい

ロン「図体がでかいからって僕がビビると思うなよ! ナメクジ――」

ハリー「やめるんだロン! この前ナメクジを食べて死んだ人のニュースを見た!」

マルフォイ「賢明だなポッター。文句があるならそう……こいつで決めようか。アクシオ 雀卓よ来い!」

ロン「望むところだ。僕のハーマイオニーを侮辱したこと後悔させてやる」

ハーマイオニー「ぼ、僕のって……//(カアァ)」

ハリー「やれやれ」

マルフォイ「来いゴイル。スリザリン生の恐ろしさを思い知らせてやる」

ゴイル「うす」

ハリー・ロンvsマルフォイ・ゴイル

東風戦アリアリ

親 東家 ゴイル

  南家 ロン

  西家 マルフォイ

  北家 ハリー

ゴイル「これ、いらない(ドラ切り)」

ロン「マジかよ! よっぽど良い手なのか間抜けなんだろうな! たぶん後者だけど!」

ハリー「罠の可能性もある。気をつけていこう」

マルフォイ「トップを出せば相方がどうだろうと関係ない」

マルフォイ「ドラコ家伝統の純血麻雀を見せてやるフォイ」

ハリー「(捨て牌から見て間違いなく萬子の染め手。振り込む心配はない)」

ハリー「僕のほうが早い――リーチ!」

マルフォイ「カン」

ロン「なに!?」

ハーマイオニー「ハリーがリーチをかけてるのに、迷わずカンするなんて……」

マルフォイ「いい感触フォイ――ツモ」

ハリー「マルフォイが聴牌していたっ……!?」

マルフォイ「ツモ・嶺上開花・発・混一色ドラドラ……おっと」

ロン「裏ドラが発!!」

マルフォイ「ドラ5もあるフォイ!」

ハリー「それを言いたいがためにカンしたな……」

ハーマイオニー「けど、結果的に三倍満……序盤から大幅なリードを握られてしまったわね……」

マルフォイ「6000/12000フォイ」

ロン「くっ、僕の親番で巻き返してやる」

ハリー「なんとかしてマルフォイに直撃させるんだ」

ロン「わかってるよ、これでリーチ!」

マルフォイ「フォイフォイ。安牌フォイ。ゴイル、安牌だけを切るフォイ」

ゴイル「うす」

ロン「くそっ……ただのウスノロかと思ってたけど以外に手堅い……!」

ハリー「マルフォイチームはベタ下り……だけど……」

流局

ハリー・ロン・マルフォイ「テンパイ」

ゴイル「ノーテン」

  西家 ゴイル 10000

  北家 ロン 19000

親 東家 マルフォイ 38000

  南家 ハリー 20000


ロン「ハリー、このままじゃゴイルが飛んで僕たちの負けだ!」

ハリー「これ以上はゴイルから上がれない……なんとかマルフォイから引き出さないと」

ハーマイオニー「…………」

マルフォイ「フォーイフォイ。親が回る前に終わりそうだなポッター。親なしにはぴったりの醜態フォイ」

ハリー「くっ……」

ロン「ごめん、僕が親番でまくれなかったばかりに……」

ハリー「気にするなよ。まだ挽回の手はあるさ」

ハリー(とはいったもののどうするか――こんなときハーマイオニーなら……)

ハリー「……ハーマイオニー?」

ガッシャーン!!

マルフォイ「何事フォイ!」

ゴイル「うわあ!」

マルフォイ「今度はゴイル! なにをひっくり返っているフォイ!」

ゴイル「ごめん――びっくりして」

マルフォイ「ふん、間抜けめ。まあいい。お前は適当な牌を切っていろ」

ゴイル「うす」

ロン「よしテンパった! リーチ!」

ハリー「(ゴイルから高目は上がれない。そのリーチは悪手……!)」

マルフォイ「フォーイフォイフォイ。ダマにしておけばいいものを。やはりウィーズリー家は出来損ないの集まりみたいだな」

ロン「なんだと……あっ」

ゴイル「うす」

マルフォイ「その表情を見るに、いまゴイルの切った5ピンがアタリみたいだな。上がるフォイ?」

ロン「くっ……」

ハリー(ロンの捨て牌からしておそらく258ピンのタンヤオピンフ絡み。一発が入るとゴイルが飛んでしまう可能性がある)

ハリー(でも、安パイしか切らないゴイルがどうして当たり牌を……?)

ハリー(あえて最初に危険牌を切ることでフリテンにさせるなんて高度な思考ができるのか……?)

ゴイル「(チラリ)」

ハリー「ん? ……捨て牌? そうか! リーチ!」

マルフォイ「気でも狂ったかポッター。僕がそんな見え透いたリーチに振り込むわけが……」(白ぎり

ゴイル「ロン」

ロン「なんだい急に僕の名前を呼んだりして」

ゴイル「国士無双」(バタン)

マルフォイ「……は?」

ゴイル「役満。32000点」

マルフォイ「な、お前一体何をしているフォイ! 気でもおかしくなったのか!」

ハリー「さあ、僕の親番だ。始めようかマルフォイ!」

ハリー「リーチ」

マルフォイ「ゴイル! 絶対に振り込むな!」

ゴイル「おっと」

ハリー「御無礼、ロン! リーチ一発ピンフタンヤオドラ1! 12000点!」

マルフォイ「ゴイルうううううう!!!!」

ロン「やった! ハリーの勝ちだ! でも、どうして――」

ゴイル「あら、まだわからないの(シュワシュワ~)」

ロン「ご、ゴイルがハーマイオニーになった!?」

ハリー「違うよ。正確には、ハーマイオニーに戻ったんだ」

ハーマイオニー「あなたなら気づいてくれると思っていたわ、ハリー。どこかの鈍感野郎とはちがって」

マルフォイ「どういうことだ! 説明するフォイ!」

ハーマイオニー「これよ」

マルフォイ「それは……」

ハーマイオニー「ポリジュース薬。ゴイルに変身するのは正直、気がすすまなかったけど」

ハリー「途中、そばにいたはずのハーマイオニーの姿がなくなってて、気づいたんだ。もしかしたらいちど談話室に戻ってるんじゃないかって」

ハーマイオニー「スネイプ先生の魔法薬庫に忍び込むのはドキドキしたけど、透明マントのおかげで助かったわ」

ロン「なるほど! それでさっき物音がしたときに本物のゴイルと入れ替わったんだね!」

ハーマイオニー「そういうこと。本人は、すぐそこで延びてるわ。マントをかけているから見えないだろうけど」

マルフォイ「この……卑怯者め!」

ハーマイオニー「卑怯なのはそちらのほうでしょ。この牌、よく見ると裏に小さな傷がついているわ。あなたたちはこれを見て牌を判別していたのよ」

ロン「まじかよ! マーリンの髭!」

マルフォイ「どうしてそれが……」

ハーマイオニー「あなたの相棒がちらちら下を見ているから何かと思ってのぞき込んだら、カンニングペーパーだったのよ」

ハリー「次からはもっと頭のいい友達を連れてくるんだね。僕たちみたいに」

マルフォイ「何てことだフォイ!」

ハリー「マルフォイが高目を上がって、ゴイルにひたすら安パイを切らせて逃げきる――恐ろしい戦略だった。ハーマイオニーの機転がなかったら負けていたよ」

ロン「へへん! 自分が見下していた相手にしてやられるなんて、恥ずかしいったらありゃしないね!」

スネイプ「ほう――吾輩の倉庫に誰かが侵入したと聞いて犯人を探していたが――。グリフィンドール、50点減点」

ハリー「スネイプ! それに――」

クィレル「や、や、闇の魔術に対する防衛術の教師クィレルです」

ロン「なんかまた陰キャっぽいやつらが出てきたなあ」

スネイプ「口をつつしめウィーズリー。グリフィンドール50点減点。ポッター、その誇ったような表情が癪に障る。グリフィンドール100点減点」

ロン「おいおい、そんなのってアリかよ! マーリンの髭!!」

スネイプ「グレンジャー、貴様はあとでマクゴナガル教授に引き渡す。おとなしくしていろ」

ハーマイオニー「……はい」

ハリー「待ってください! ハーマイオニーは僕らを助けようとしたんです!」

ロン「そうだよ、悪いのは先に手を出してきたマルフォイの方だ!」

スネイプ「どんな理由があろうとも他人のものを盗み出したのには違いない。そうですな、クィレル先生」

クィレル「お、お、おっしゃるとおり!」

スネイプ「そして我がスリザリンの新入生に勝って浮かれているバカどもにも灸を据えなければなりませんなあ」

ハリー「スネイプ……!」

スネイプ「ついて来い。とっておきの場所がある」

~秘密の部屋~

ハリー「ここは……?」

ロン「女子トイレは通るし、途中にケルベロスがいるし、チェスの対決は牌効率の問題になってたし、もう設定がメチャクチャだよ!」

スネイプ「選ばれし雀士だけが足を踏み入れることのできる部屋だ――ここに入れたことを光栄に思いたまえ」

ハーマイオニー「わたしもここにいていいのですか、先生?」

スネイプ「駄目だといってもついてくるだろう……お得意の、そのマントで」

ハーマイオニー「どうしてそのことを……」

スネイプ「昔から縁があるのだ……その、忌々しいマントには」

ハリー「この雀卓――なにか普通じゃない雰囲気を感じる」

スネイプ「三大魔法学校対抗試合(トライ・ウィザード・トーナメント)に使われていた由緒ある雀卓だ。ドラコのような小細工は通用しない」

ハリー「……(ゴクリ)」

ハリー・ロンvsスネイプ・クィレル

東南戦アリアリ

親 東家 スネイプ

  南家 ロン

  西家 クィレル

  北家 ハリー


スネイプ「さてポッター、牌を積む前に、吾輩はとっておきの薬を飲むとしよう」

ハリー「それは……」

ハーマイオニー「まさか、フェリックスフェリシス!?」

ロン「なんだい、そのフェニックスって」

ハーマイオニー「フェリックス・フェリシス。飲んだ者に幸運をもたらし、すべての企てが成功するという……」

スネイプ「そう、諸君ごときに使うような薬ではないが、全力で相手をしなければな」

ロン「ウィンガーディアムレヴィオーサ!」

ヒュンっ!

ロン「へへっ、よくわかんないけど超ラッキーになる薬なんだろ! これさえあればハリーに頼らなくても ぐび」

スネイプ「(ニヤリ)気分はどうかねウィーズリー」

ロン「もちのロンで最高さ! って言いたいところだけど、あれ、なんともない……」

クィレル「す、す、スネイプ先生、それは」

スネイプ「左様。真実薬ベリタセラムだ。たった3滴で闇の帝王ですら深い闇の秘密を明かしてしまう」

クィレル「や、や、闇の帝王!?」

ハーマイオニー「先生! それを生徒に使用するのは禁止されているはずです!」

スネイプ「もちろん、ミスグレンジャー。我輩はハンデとしてこの薬を使うつもりだったが、ウィーズリーが強引に奪い取ってしまっただけのこと」

ハリー「卑怯者!」

スネイプ「君の父上ほどではない。さあ、はじめようではないか。闇のゲームを」

スネイプ「ウィーズリー、どうだね配牌は」

ロン「一向聴で萬子の染め手が狙えそう。悪くないね――って、僕はいったい、なにを、言っているんだ!」

スネイプ「抗っても無駄だ。ベリタセラムの効力は強大――」

クィレル「…………」

ハリー「ロン! 頑張るんだ! まだ負けたわけじゃない!」

ロン「ごめん、ハリー……」

スネイプ「では、足の早いウィーズリーを警戒しながらうつとしますかな」

ロン「くそったれ、テンパイだけど!」

スネイプ「なにがほしい?」

ロン「ぐ……14索……」

スネイプ「無様だな」

ロン「僕は知っているんだぞ! スネイプが密かに賢者の石を狙っているってこと!」

クィレル「け、賢者の石!?」

スネイプ「ふん……くだらない。なぜ吾輩がそんなものを欲するのだ」

ロン「例のあの人を復活させようとしてるんだろ!」

クィレル「(ビクッ)」

ハリー「(なんでクィレル先生が反応しているんだ?)あっ!」

ロン「どうしたんだいハリー」

ハリー「傷が……疼いて……」

クィレル「うっ……くっ……」

ロン「クィレル先生まで頭を抑えている……。一体何がどうなってるんだ!」

スネイプ「麻雀はまるで魔法薬の調合のようなもの――ひとつ間違えればすべてが崩れる。そのように不安定なコンディションで勝とうなど、おこがましい」

クィレル「賢者の石……」

ハリー「とにかく……この局面を打開しないと……」

~南場~

スネイプ「ぶつぶつ……」

クィレル「つ、ツモ!」

ロン「ちきしょう! またやられた!」

ハリー「スネイプの連荘をようやく流したと思ったら、今度はクィレル先生のツモが止まらない……」

ハーマイオニー「ハリーの親番もあっさり飛ばされてしまった。先生方、やはり相当デキる……っ!」

スネイプ「ぶつぶつ……」

クィレル「ツモ!」

ロン「ハリー、スネイプのやつ、クィレルにフェニックスなんとかを渡しやがったんだ!」

スネイプ「丸聞こえだぞ、ウィーズリー」

ロン「隠す必要もないからね! マーリンの髭!」

クィレル「こ、こ、これは、じ、実力です!」

ハリー(スネイプはさっきから何をブツブツとつぶやいているんだ……?)

ハーマイオニー「スネイプ先生! ローブのすそに炎が!」

スネイプ「なにっ!?(バタバタ)」

クィレル「あっ……」

ハリー「……チョンボ、ですね」

スネイプ「誰だか知らないが小癪な真似を……」

ハリー(なんだかよくわからないけど、これで流れが変われば……)

ハーマイオニー「ハリー、スネイプはなにかしらの魔法でクィレル先生のツモを操作しているわ。さっきから呪文を唱えているもの」

ハリー「なんだって!」

ロン「どうりでさっきからツモがいいはずだよ! マーリンの髭!」

スネイプ「外野が余計な口を挟むな。グリフィンドール30点減点」

ハリー「そんな、先生、あんまりです」

スネイプ「それでは、吾輩は黙って見ていることにしよう。結果は変わらないと思うが……」

クィレル「ツモ!」


~オーラス~

スネイプ 32000点
クィレル 50000点
ハリー  16000点
ロン   2000点

スネイプ「無様だな、ポッター」

ロン「ごめんハリー、僕がぜんぜん役に立たなくて……」

ハリー「真実薬のせいだよ。ロンが悪いわけじゃない」

ハリー(でも、このままじゃスネイプが賢者の石を手に入れてしまう……!)

ロン「ちょっとだけ休憩しよう。僕、トイレに行きたい」

スネイプ「言っておくが、どれだけ水を飲もうと、真実薬の効果が薄まることはない」

ロン「ぐっ…………」

スネイプ「まあいい、可愛い教え子たちに悩む時間を与えるのも教師の仕事……すこし、休息を入れよう。いいですな、クィレル先生?」

クィレル「も、も、もちろんです」

ハリー「いったいどうすれば……うわっ」

ハーマイオニー「静かに。ハリー」

ハリー「急に物陰に引っ張り込むなんて、そんな大胆な子だっけ?」

ハーマイオニー「余計な冗談を言っている暇はないわ。これを使って」

ハリー「なに?」

ハーマイオニー「逆転時計(タイムターナー)よ」

ハリー「たいむたーなー?」

ハーマイオニー「これで時間を遡って、スネイプのイカサマを解き明かすの。さあ」

ハリー「う、うん!」


ハーマイオニー「ハリー、遅いわよ! もうすぐ決着がついてしまうわ!」

ハリー「ごめん、牌効率の問題で悩んじゃって」

ハーマイオニー「言い訳はいいから早く!」

ハリー「クィレル先生、もうイーシャンテンだ」

ハーマイオニー「あ、テンパイになった。ほんとうにツモがいいのね」

ハリー「……いや、待って」

ハーマイオニー「どうしたのハリー」

ハリー「スネイプと、僕と、ロンの手牌をよく見てみて」

ハーマイオニー「これって……」

ハリー「ああ、間違いない」

スネイプ「無様だなポッター」

ハリー「よし、僕たちが消えた!」

ハーマイオニー「クィレル先生……でも、どうして!」

クィレル「私は最初から賢者の石を手に入れるためにこの学校に潜入していたのだ。すべては偉大なる闇の帝王を復活させるために!」

クィレル「そして今! ハリーポッターを打ち破った! それなのに、なぜ、賢者の石は手に入らないのだ!」

ヴォルデモート「その必要はない……」

ロン「クィレルのターバンが喋った!?」

ヴォルデモート「俺様はあの日、身体を失った……忌々しいお前のせいで……選ばれし子は生き延び、闇の帝王はこんなにも弱々しい姿になった」

ハリー「ヴォルデモート……っ!」

ヴォルデモート「だが、その呪縛も今日までだ。ハリーポッターを麻雀で打ち破ること、それが俺様の復活の条件だった」

クィレル「うあああああああ」

ハーマイオニー「クィレル先生がヴォルデモートに飲み込まれていく……」

ヴォルデモート「ああ……この感触だ。自分で山から牌をつかむ冷たくも甘美な感触。俺様が心から待ち望んでいた」

スネイプ「我が君――」

ヴォルデモート「ご苦労だったセブルス。貴様はハリーポッターを打ち破る一助となった――だが、なぜ邪魔をした?」

スネイプ「おっしゃる意味が――」

ヴォルデモート「クィレルの錯乱呪文を解こうとしていたであろう」

スネイプ「貴方がクィレルに憑依しているとは知らなかったのです」

ヴォルデモート「開心術でもお前の心は読めぬ――そして、お前はもう用済みだ」

スネイプ「な――」

ヴォルデモート「アバダケダブラ!」

スネイプ「…………」

ハーマイオニー「そんな、スネイプ先生が……」

ダンブルドア「邪悪な気配がして来てみれば。おお、なんと嘆かわしいことじゃ」

ハリー「ダンブルドア先生! スネイプが、スネイプが!」

ダンブルドア「スネイプ先生じゃよ、ハリー」

ハーマイオニー「先生……どうして……」

ダンブルドア「スネイプ先生は、ずっと君たちを見守っていたのじゃ。ヴォルデモートがホグワーツに潜入していたことはわかっておった」

ダンブルドア「だからこそ、奴をこの秘密の部屋に隔離し、ほかの生徒に危害が及ばないようにしたのじゃ」

ヴォルデモート「久しいな、ダンブルドア。貴様はなにも変わらない。その忌々しい喋り方も」

ダンブルドア「すこーし老いたのじゃよ、トム」

ヴォルデモート「この日をどれだけ待ち望んだか。ハリーポッターをこの手で殺す日を」

ダンブルドア「じゃが、いまの君にはハリーは殺せぬ。わかっておろう」

ヴォルデモート「ハリーポッターを、俺様が直接倒してはじめて守護の呪文が解ける。もちろんわかっている」

ダンブルドア「そして、君自身も分霊箱に魂を分割して封印した。そのひとつが『必要の部屋』に隠されておる。そうじゃろう」

ヴォルデモート「……なぜそれを」

ダンブルドア「ほっほ。わしが他の分霊箱をすべて破壊したからのう」

ヴォルデモート「このっ……老いぼれが!」



ハリー「分霊箱……?」

ヴォルデモート「ほっほっほ、わからなくて当然じゃよ。これは主に6・7巻の内容じゃからのう」

ハーマイオニー「またメタな発言が……」

ロン「なにがなんだかサッパリわからなくて禿げそうだよ。まるで”例のあの人”みたいにね!」

ヴォルデモート「あ゛?」

ロン「やっば、まだ真実薬の効果が残って……」

ヴォルデモート「アバダケダブラ!」

ハリー「ロン! ――ぐっ!」

ロン「ハリー!!!!!」

ハーマイオニー「そんな……ロンをかばって……」




ダンブルドア「なんと、親友をかばって死の呪文に飛びこむとは。まさしく真のグリフィンドール生と称賛しなければならないのう」

ハーマイオニー「ダンブルドア先生! そんな呑気な……!」

ダンブルドア「落ち着くのじゃ、ミス・グレンジャー。ハリーは健在じゃよ」

ハリー「僕……生きてる……」

ロン「ハリー!!! 死の呪文は間違いなく直撃したのに!!!」

ダンブルドア「ほっほっほ、これが愛じゃよ。ハリーの母君が、ヴォルデモートに襲われる直前、君に魔法をかけたのじゃ。」

ダンブルドア「麻雀で敗れる以外に、君をあらゆることから守る魔法をのう」

ヴォルデモート「その守護が一度ならず二度までも俺様の呪文を阻んだ」

ヴォルデモート「だが、もう逃さぬぞ、ハリーポッター」



ハリー「……それはこっちの台詞だ」

ヴォルデモート「なに?」

ハリー「父さんと母さんが襲われたとき、僕には力がなかった。大切な人たちを守る力が」

ハリー「でも、いまは違う!」

ハリー「ロンもハーマイオニーも、誰ひとり傷つけさせはしない!」

ヴォルデモート「いいだろう……俺様はここで貴様を打ち破り、史上最強の魔法使いとなる……」

ダンブルドア「じゃが、きみはたったひとりでどうするつもりじゃ」

ヴォルデモート「ああ……それなら問題ない。俺様にはいつでも従順な下僕がいるのでな」

ロン「す、スキャバーズが人の姿に!?」

ヴォルデモート「ハリー、ひとついいことを教えてやろう。このネズミが、お前の両親を殺したのだ。親友を売り、保身をはかった、哀れで愚かな男がな」

ワームテール「ご、ご主人様、それは……!」

ハーマイオニー「くわしくは3巻『アズカバンの囚人』を読んでね!」

ハリー「よくわかんないけど、とにかく全部倒す!!!」


順位表

ヴォルデモート 73000

ダンブルドア  9000

ワームテール  9000

ハリー     9000

ロン「これが……最強の闇魔法使い……!!」

ヴォルデモート「どれだけ読みが深く、どれだけツモが良くても、天和を連続で上がってしまえば
それで終わる。それが麻雀」

ワームテール「さすが我が君!」

ハリー(このままじゃ……終わってしまう……。でも、いったいどうすれば)

ジャラジャラジャラ……

ハリー「天和が出る確率はおよそ3万分の1。それが2連続で起こるなんてありえない」

ハリー「でも、ヴォルデモートは確実に天和を出してくる」

ハリー「なにか……僕にできることは……」

ダンブルドア「ハリー、そう焦るでない。勝負はまだまだこれからじゃよ」

ヴォルデモート「はたしてそうか……ん?」

ダンブルドア「どうしたのじゃ、トム」

ヴォルデモート「……この、老いぼれが(西切り)」

ダンブルドア「ほっほっほ、なんのことかのう」

ハリー「ヴォルデモートが天和できなかった……!?」

ダンブルドア「おっと、ツモってしもうた。これは地和じゃのう。役満は何度見ても良いものじゃ」


ヴォルデモート 57000

ダンブルドア  41000

ワームテール  1000

ハリー     1000


ロン「ハリーの持ち点が、リー棒分しかないよ!」

ハーマイオニー「誰かが満貫以上を上がった時点で負け、直撃されてもほぼ負け――かなり苦しい状況になってしまったわ」

ロン「ハリーはまだ牌を切ってさえいないってのに! マーリンの髭!」

ハリー「いったいなにがどうなって……天和と地和が連続して起こるなんてことがあるのか……?」

ダンブルドア「ほっほっほ、ハリー、そんな怖い顔をしているとツキが逃げて行ってしまうかもしれんのう」

ハリー「でも、ダンブルドア先生……」

ダンブルドア「麻雀は楽しんだもの勝ちじゃよ(サッ)」

ハリー(……!! いま、ダンブルドア先生の手元の牌が消えた……!?」

ハリー(1,2、……13牌しかない! さっきは間違いなく14牌あったはずなのに)

ダンブルドア「おっと、そろそろ切らねばのう。待ち時間がなくなってしまう」

ロン「いや天鳳じゃねーよ」

ハリー(……なにもないところから牌を切ったように見えた……)

ハリー「これは――魔法?」

ハーマイオニー「いくらダンブルドア先生でも、ホグワーツの創始者たちが作った雀卓に魔法をかけられるとは思えないわ」

ダンブルドア「ほっほっほ、SFじゃよ、ハリー」

ハリー「SF……?」

ヴォルデモート「なにをグズグズしているワームテール! 早く牌を切れ!」

ワームテール「は、はひ!」

ヴォルデモート「ハリー・ポッターから放銃される日をどれだけ待ったか……さあ、さっさと手番を進めるのだ小僧!」

ハリー(このままヴォルデモートを相手にするのは明らかに不利……だけど……)

ロン「ハリーが迷っている――まさか、例のあの人はもう聴牌!?」

ハーマイオニー「なにか振り込んだらすぐ対局終了だもの。慎重になるのも当然だわ」

ハリー「――SF! そうか!!」

ハリー「前にハーマイオニーに貸してもらった小説に書いてあった」

ハリー「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない」

ロン「だけど、この対局じゃもともと魔法は使えないんじゃ――」

ハリー「そう、だから魔法じゃないんだ!! これは高度なイカサマなんだ!」


ワームテール「こ、こんなことがっ……!?」

ヴォルデモート 57000

ダンブルドア  29000

ワームテール  0

ハリー     14000


ロン「ハリーすげえ……ダンブルドアから跳満を上がった……!」

ハーマイオニー「これで点数的にはかなり楽になったわね」

ロン「一気にハリーに流れが傾いたね!」

ハーマイオニー「ヴォルデモートにも、ダンブルドア先生にも上がらせないなんて……いったいどんな人生を送ってきたのかしら」

ロン「でも、どうして急に例のあの人もダンブルドアも上がれなくなったんだろう」

ハリー「勢力均衡――それを狙っていたんですよね、先生」

ダンブルドア「ほっほっほ、察しが良いのう、ハリー」

ロン「どういうこと?」

ハーマイオニー「本で読んだことがあるわ。かつて、中国の諸葛孔明が考えた、天下三分の計――勢力を均衡させることで自分の有利な展開に持っていく……」

ハーマイオニー「三人の強者が互いの手を見張ることで均衡を保つ――ように見せかけて、ハリーが上がれるように仕組んだのよ。さすがはダンブルドア先生」

ダンブルドア「ほめられすぎて、ちとくすぐったいのう」

ヴォルデモート「こうなることは想定内――オープンリーチ」

ロン「やばい! ワームテールが振り込んだらそれで終局だ!」

ダンブルドア「ほっほっほ、わしが振り込むわけにはいかんのう」

ワームテール「ご、ご主人様……申し訳ありません……」

ヴォルデモート「なぜ当たり牌を切らぬのだ!!!!」

ワームテール「そ、それが、先ほどまであったはずの牌が魔法のように消えて……」

ヴォルデモート「ハリーポッター!!!! 貴様の仕業だな!!!」

ハリー「このときを待っていた……君が焦れて勝負を決めに来る瞬間、もっとも無防備になる!」

ロン「リー棒を置いた! おっかけリーチだ!!!」

ヴォルデモート「インペリオ――服従せよ!」

ハリー「あっ――がっ――!」

ハーマイオニー「そんな、対局中に相手に魔法をかけるなんて反則よ!」

ヴォルデモート「俺様に振り込むのだ、ハリー」

ハリー「僕は……」

ハリー「負けない! エクスペリアームス!」

ロン「呪文同士がぶつかって、対抗している」

ダンブルドア「これは珍しいことが起きておるのう……」

ハリー「うおおおおおおお!!!」

ハーマイオニー「ヴォルデモートの杖からなにかが……」

ダンブルドア「あれは、かつてヴォルデモートにトバされた人々……」

ロン「亡霊たちが束になってハリーを呪文から守ってるんだ!」

ロン「いけ! ハリー!」

ハリー「これで終わりだ! リーチ!!」

ヴォルデモート「ぐああああああああ」

ロン「ヴォルデモートの手からツモがこぼれた!」

ハリー「ロン! リーチ1発清一色二盃口ドラ2!」

ハーマイオニー「親の数え役満――」

ダンブルドア「これで終局じゃのう」

ワームテール「ああ……ご主人様が消えていく……」

ダンブルドア「分割されていた魂が、麻雀に負けたことで消滅したのじゃ。残りはわしがつぶしたから、もうこの世には残っておらんじゃろうて」

ハリー「はあ――はあっ」

ロン「ハリー、君最高だよ! 例のあの人をトバしちゃうなんて!」

ハーマイオニー「一時はどうなることかと思ったけど――」

ハリー「二人のおかげで勝てたよ。だって、僕――」

ハリー「生き残った雀士だもん!」


おわり

最後まで読んでくれた人ありがとう!

ちょうどファンタビが放送されている時間かな!

みんな、映画も観に行ってね!

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