やはり天才の僕に青春ラブコメはいらない。 (9)

うーたんです! pixivに投稿した同名SSのマイナーチェンジ版を書く事にしました。
現在就活中なので亀投稿になりますが、なるだけ早く投稿できるようにします。
自己満足で小説を書いたのでかなりの駄文です。それでも読んでくださる方がいればよろしくお願いします。
オリジナル版は下記の所で読めます。

https://www.pixiv.net/novel/series/1001889

「なぁ音無。君はどうしてここに呼ばれたと思う?」

ゴールデンウィークを終えた今日、音無と呼ばれた少年は生徒指導室にいた。

そして音無を呼んだ張本人である教師・広野折乃から質問を受けている。

「心当たりが全くありませんね。」

彼は表情を1つも変えず、ただそう答える。それもそのはず。

この音無恭平は今年の入学式で、新入生総代を務めた優等生なのだから。

「はぁ……自覚なしか。」

音無の言葉を聞いた広野は呆れながらタバコを吸う。そしてそのまま口を開いた。

「音無。君には友達がいるか?」

唐突に広野教諭がそんなことを彼に訊く。

「友達。勤務、学校あるいは志などを共にしていて、同等の相手として交わっている人間を指す言葉ですね。あいにくそんな人間はいないし、いりません。僕と同等な人間なんていないのですから。」

音無は淡々とそう答えた。

音無恭平は天才である。

小学校卒業までに高校の学習内容を全て終了し、中学の間では政治学、法律、経済学を独学で学んだ。

中学2年には誰も解くことのできなかった数学の問題を解き、報酬を貰えた程である。

故に彼と同等と呼べる人間はこの高校にいない。

「音無。君はあまりにも即物的すぎるな。他人を能力で判断するとは。」

音無の言葉にまた広野は呆れる。

彼女が音無を呼んだ理由は、彼の孤独体質にある。

広野は生徒指導を担当しており、高校生には楽しく高校生活をおくってほしいと思っている。その楽しみの1つが友達と過ごすことだ。

よって彼女は友達がいない、欲しがっていない音無の孤独体質をどうにかしたいと思っていたのだ。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom