渋谷凛「すばらしきこのせかいの」桜庭ネク「すばらしきこのあいどる」 (91)

モバマス×すばせか

※一部、キャラ崩壊注意

・時間軸がすばせか本編終了直後のため、すばせか本編のネタバレがあります

・A NEW DAYとはまた別の世界線の話です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1542640388

THE DAY 1

凛「…ねぇ、君って桜庭ネクだよね?」

ネク「ん、そうだけど…?」

凛「ふーん……言われてみれば、確かにそっくりかも…」ジロジロ

ネク「な、なんだよ…」

凛「ううん、なんでもない……じゃあ、今日から7日間よろしくね、ネク」

ネク「……ああ、よろしくな」

ネク(俺は……どうして、またゲームに…)

二十分前

ハチ公像前

ネク「…シキたち、遅いな」

ネク(みんなでラーメン食うって約束したんだけどな……ん?)ピピッ

ネク「メール……シキからか?」ピッ

【『佐久間まゆの死神ゲーム』 スタート】

ネク「なんだこれ、佐久間……っ!?」

ネク(画面から光が……うおっ!!)

――――

ネク(…その後、目が覚めたら隣にこいつがいた)

ネク(俺のことを知ってるっぽいけど、俺は全くこいつのことを知らない)

ネク(もしかして、俺はまた記憶を失っているのか…)

ネク「…なぁ、一つ聞いてもいいか?」

凛「ん?どうかした?」

ネク「お前、なんで俺のことを知ってるんだ?」

凛「ああ、そのこと?プロデューサーから聞いたんだよ」

ネク「…プロデューサー?」

凛「私のプロデューサーだよ。だって、私ってアイドルでしょ?」

ネク「…そ、そうか………へ?」

ネク「お前、アイドルだったのか!?」

凛「うん、それも大分有名な。」フフン

ネク(まじか……テレビとか見ないから、全然分かんなかったな…)

ピピッ ピピッ

ネク「っ…ミッションか!」

凛「ミッション?」

ネク「死神ゲームでは、ゲームマスターからミッションが出されるんだ。そのミッションをクリアしないと、俺たちは生き残れない」

凛「ふーん……全然分かんないんだけど」

ネク「…まぁ、見てみれば分かるさ」ピッ

【ミッション

このゲームにミッションはありません。ただし5日目の夜、ネクさんは一人で必ずA-EAST前に来てくださいねぇ?






凛ちゃん、もし余計なことをしたら……

ゲームマスター?より】


ネク「…」

凛「…」

ネク(ミッションがない?俺だけでA-EASTに来い?……何のために?)

凛(ふん……そんなこと、私がさせない)

凛「ネク、行こう」グイッ

ネク「え、ちょ、ちょっと待てよ!行くって、まさかA-EASTに…」

凛「…そんなわけないでしょ。私達が向かうのは」






凛「…この渋谷の外にだよ」



CHAPTER END.

THE MAYU'S DAY 2

渋急本店

ネク「…はっ!?」パチッ

凛「ここは東急……ううん、渋急だったね」ググッ

凛(まさか、強制的に私たちを眠らせるなんて…あまり、余裕はない感じかな)

凛「ほら、行くよネク」ユサユサ

ネク「…はぁ、分かってるって」ググッ

104

ネク「…痛っ!ここにも見えない壁が…」ドガッ

凛「うーん…完全に閉じ込められちゃったみたいだね」ドガッ

ネク「近くにキーバッジは?」

凛「…キーバッジが何かは知らないけど、バッジみたいなのはどこにも落ちてなかったよ」

ネク「そうか…」ハスハス

ネク(…普段は近くにいる赤い死神も、黒い死神もいない。そして、壁を開けられるキーバッジも無い)ハスハスハス

ネク(なんだこれ……全くゲームになってない…)ハスハスハスハス

ネク(ゲームに……)ハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハス

ネク(…)ハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスハス

「…ぷっはぁ~♪やっぱネク君の匂いは格別だな~♪にゃははっ!!」

ネク「だ、誰だ!?お前!?」サッ


シキ「はぁはぁ……し、志希さん…やっと追いついた……ってネク!?」

ネク「し、シキ!?お前もいたのか!?」

志希「そうだよ~!!君のことをすごーく心配してたシキちゃんと、夢中になって探してんだんだ~♪」ハスハス

ネク「……は?」

凛「…志希、自己紹介してあげなよ」

志希「ええー、またー?志希ちゃん、めんどくさいの嫌ーい」

ネク(…ああ、そういうことか)

ネク(こいつも『シキ』って名前なんだな)

数分後

志希「…よっと。おー開いた開いた♪」

ネク「すごい……まさか、LV3キーバッジを一から作り出すなんて…」

シキ「というか、そんなことできるんだったら早く言ってくださいよ!!」

志希「だって、言ったらつまらないじゃ~ん?君たちが焦れば焦る分、ネク君の匂いも変化するし~♪」ハスハス

ネク「お、おい!いい加減…離れてくれ!!」グググッ

志希「おお、怖い怖い~!志希ちゃん思わずドキッとしちゃったよ~♪」ギュ-ハスハスハスハスハスハス 

ネク「っ!?ちょ、おま!?」

志希「あれ~♪どうしたのかにゃ、ネクく~ん?顔が赤いよぉ?にゃははっ!!」

ネク「…もう」

志希「ん?」



ネク「もう、いい加減にしてくれーーっ!!!!!」ダッ

凛「…ま、待ってよネク!!」ダッ

シキ「ね、ネク!……志希さん!!ネクはああいうの苦手なんですから、やり過ぎはダメって……志希さん?」

志希「…ごめんね、シキちゃん…ぐすっ、せっかく会えたのに…私のせいで…ずずっ」ポロポロ

シキ「…ええっ!?」

志希「ううっ…ネクくぅん…ごべんにゃじゃいぃ…ぐすっ」ズズッ

シキ「え、いや…だ、大丈夫ですよ!私はネクが無事だったのが分かっただけで十分ですから!…ほ、ほら!今度会ったときに一緒に謝りましょうよ!一緒に!ね!」アタフタ

志希「ううっ…こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛~!!!」ギュッ

シキ「ぐえっ…だ、大丈夫ですって!ネクもきっと許してくれますから…!」

シキ(痛い痛い痛い!!せ、背骨折れる!!)ギリギリギリ

志希「うえ~ん、びえ~ん、うわぁぁぁぁぁん…」









志希「…にゃはは~ん♪」ハスハス

NIGHT OF THE DAY 2

???

「…どうやらネクさんと凛ちゃん以外にも『参加者』がいるみたいですね」

「…少し誤算でしたが、ネクさんの友人となれば、手を出すわけにはいきませんね…」

「仕方がありません、計画はこのまま続行するとしましょう」






「全ては、ネクさんとの幸せな……うふふ…」



CHAPTER END.

THE MAYU'S DAY 3

AMX前

ネク「うりゃぁ!!…くっ、やっぱりダメか…」ロリ-タヘリコプタ-

凛「まあ、参加者を閉じ込めるための壁だからね。そんな簡単に壊せる訳ないでしょ」

ネク「くっ……キーバッジは見つかったか!」

凛「ううん。そこら中、隅から隅まで探したけど、何も見つからなかったよ」

ネク「…本当に?」

凛「はぁ、何回も言ってるでしょ……あ、でもこんなのはあったよ」スッ

ネク「なんだこれ……眼帯?」

『…何をどうしたらウチの眼帯をなくすんだよッ!!ったく…オマエなんかに渡したウチが馬鹿だったぜッ!!』

『だあぁぁあ!ごちゃごちゃうるせぇ!!ぜってー見つかるって言ってんだろ!!ほら!見ろあの眼帯!あれ、お前のだろ!』

『ああ、そうだよッ!!あれがウチの…って、えぇーッ!?ほんとにウチのか!?』

『だっはっはっは!ほら見ろ美玲!ざまぁみやがれ!!』

『んだと、コノヤロ……って、ん?あの眼帯持ってる奴って……』

『ん?アイツがどうした……あーっ!!』




『『ネク!!!!』』

ネク「…え?後ろから声が……って、ビイト!?それにライ……いや、誰だ?」

美玲「お、おい、オマエ!!ウチの眼帯、返せッ!!」ヒッカクゾ

ネク「うおっ!?な、なんだいきなり…まさか死神か!?」サッ

ビイト「うぉぉぉおい!!待て待てネク!!死神じゃない!俺たちの仲間だ!!」

ネク「…え、仲間?」

ビイト「ああ!こいつ、お前のことずーっと探してたんだってさ」

美玲「ちょ…び、ビイト!!いきなり何、言いだすんだ!」

ビイト「お前を見つけたとき、すっげぇウキウキしてたんだぜ!!」

ネク「へ、へぇ…」

美玲「や、やめろ!言うなッ!!」

ビイト「この二日間ずっとネクネクって言ってたし…よっぽど嬉しかったんだろうな!!」ニッ


美玲「言ーうーなー!!!」ポカポカ


凛「…素直じゃないなぁ、美玲は」フフッ

ビイト「…?」ポカポカ

美玲「ううっ……うるさいうるさいうるさーーい!!!」ヒッカクゾ

ネク「うおっ!?だから、なんで俺なんだよ!」サッ

数分後

美玲「がおー!!がおがおがお…」ヒッカクゾヒッカクゾヒッカクゾヒッカクゾヒッカクゾヒッカクゾ

ビイト「どりゃー!!!」ドゴッ

ネク「ま、マジか!?」

凛「あの壁を…物理的に壊した!?」

ビイト「おらぁ、いっちょあがりぃ!!」

美玲「フン!こんなの朝飯前だなッ!」

ビイト「…は?今日は朝飯、ちゃんと食ったろ?らあめんどんのとんこつラーメン」

美玲「バカ!そういうことじゃねぇ!これはただのことわざだッ!!」

ビイト「へっ、ことわざだがおうし座だが知らねぇが、俺は朝飯前には何もしねぇんだよ!!」

美玲「もう、何言ってるか分かんねぇよッ!?」

ガミガミガミガミ


凛「…ねぇ、ネク」

ネク「ん?」

凛「なんかさ、すごく楽しそうじゃない?二人とも」フフッ

ネク「そ、そうか?」

ネク(ただ、口喧嘩してるようにしか見えないけど……)

ネク「…つか、どうした急に?」

凛「ううん、なんでもない」

ネク「?」

凛「さ、早く行こう」グイッ

ネク「お、おい、袖引っ張るなって…」



ネク(…やけに上機嫌だな…なんかあったのか?)

NIGHT OF THE DAY 3

ポークシティ

ヨシュア「…ふぅ、渋谷の見回り終了…ん?」

スタドリ「650円」

ヨシュア「…刈谷君のかな?まあ、いいや。飲んじゃえ!」ゴクッ

(…ぶほっ!!)プルプル

ヨシュア「ごくっ…ごくっ……ふぅ~運動後の栄養ドリンクは、コンポーザーになった今でも最高……あぐっ!」ズキン

ヨシュア「な、なんだ…急にお腹が……いぎっ!!」ズキンズキン

ヨシュア「や、やばいやばい……この僕が…僕がそんなこと!!」ダッ

ドタドタドタ...

(…あははっ…あはははっ!!!)バタ
バタ

(ひぃ、ひぃ…まさか、こんなに上手くいくなんて…思ってもいませんでしたよ!!)

(でも、この感じ…そういうことなんですよね!!)グッグッ






ちひろ「…ついに、私がこの渋谷のコンポーザーに!!」チヒヒッ


CHAPTER END.

THE MAYU'S DAY 4?

宇田川町

ネク「…行き止まりか」

凛「昨日までしつこい程あった壁もないし……行けるのはここまでみたいだね…」

ネク「くっ…時間稼ぎだったってことか…」

凛「…私のせいだよ。私がもっと考えて行動すれば…」

ネク「…もう過ぎたもんはしょうがないだろ。今は、これから何をするか考えないと…」

「…女の子にそんな顔させるなんて…ネク君もまだまだだね」フフッ

ネク「…!?その声は…」

ヨシュア「やぁ、ネク君…久しぶりだね…」ヨロヨロ


ネク「ヨシュア……って、なんでそんなにフラついて…」

「ほらほら、ヨシュアさんー無理は体に毒なのでしてー」グッ

ヨシュア「うっ…ありがとう芳乃くん…助かるよ」

芳乃「まだ人間が慣れないのならば、わたくしが力をお貸しするのでしてー」ポワポワ

ヨシュア「いや、それじゃダメだ…早いとこ、この人間の身体に慣れないとね…」

ネク「…何が人間だ」

芳乃「…と、言いますとー?」

ネク「騙されるな、こいつの正体は渋谷の管理者、コンポーザーだ。恐らく今回のゲームにも関係がある」

芳乃「ほー、ヨシュアさんがこんぽーざーと…」

ヨシュア「…」

ネク「…だから、あまりこいつには関わらないほうが」




芳乃「ええ、勿論存じておりますのでしてー」

ネク「えっ…じゃあ、なんで…」

芳乃「ヨシュアさんがコンポーザーの力を奪われたからなのでしてー」

ネク「…奪われた?」

ヨシュア「…その通りさ、僕はもうコンポーザーじゃない。ただの人間さ」

芳乃「そーなのでしてー」コクン

ネク「…ちょっと待てよ?コンポーザーは誰かがお前を倒さないとなれないはずだろ?…じゃあ、どうしてお前は消滅してないんだ?」

ヨシュア「…別に、消滅だけが条件とは限らないさ」

ネク「…どういうことだ?」

ヨシュア「ふふっ、言うと思ったよ。実はね…」

凛(は、話についていけない…)

ネク「…よく分からない栄養ドリンクを飲んだ?」

ヨシュア「そうさ…だって、運動後にあんなキンキンに冷えた栄養ドリンクなんか見せられたら……思わず確認しないで飲んじゃったんだ」

ネク「何してんだよ…」

ネク(ん?それって、ドリンク飲んだらコンポーザーが移ったってことか?)

芳乃(…でしてー)

ネク(どんなドリンクだよ…)

ネク「…ああ、分かった。今はお前のことを信じてやる」

ネク「とりあえず、誰が力を奪ったのかを突き止めないとな…」

凛「…まあ、思い当たるのは一人くらいしか居ないけどね」

「…あれぇ?確かにネクさん達はこちらへ来てたような…」ザッ

凛「…噂をすれば」





まゆ「あ、凛ちゃん!それにネクさんや皆さんも……無事でよかったですよぉ~」ホッ

凛「…まゆ!」

ネク「まゆ!?ゲームマスターか!」バッ

ヨシ芳「っ…」バッ

まゆ「げ、ゲームマスター!?私、そんなのじゃありませんよぉ!」

ヨシュア「…とぼけても無駄だよ」

ネク「お前だろ?ヨシュアの力を奪ったのは」

まゆ「よ、ヨシュアさんの…?一体、なんのことですかぁ?」

芳乃(…おや?)

凛「まだ言ってるよ……ほらこのメール。これまゆが送ったんでしょ?」グイ

まゆ「メール……よ、夜にA-EAST周辺へ!?そ、そそ、そんなことはまだまゆには……」モジモジ

ネク凛「…?」

ネク(な、なんだこいつ…メールのときと雰囲気が180度違う……本当にこいつがまゆって奴なのか?)

芳乃(…どうやら少し違うようなのでしてー)

ネク「?どういう……てか、どうやって脳内に…」

芳乃「彼女の記憶を探ってみたところ、彼女は今日この渋谷に来たようなのでしてー」

ネク「今日?じゃあ、ヨシュアの力は…」

芳乃「ヨシュアさんの力も、その他の力も何も感じませぬー……彼女はごく普通の、人間なのでしてー」

まゆ「??????」

まゆ「あ、あの…もしお邪魔なら帰ったほうがいいですか…?」

ネク「ダメに決まってるだろ」グイ

まゆ「きゃっ!」

ヨシュア「…君には、僕たちの質問に嘘偽りなく答えてもらうよ」

凛「…今日来たんだから、もちろん答えられないなんてことないよね?」ギロッ

まゆ「ひ、ひいっ!!」

まゆ(怖い怖い怖い!!な、なんでこんなことに…!?)ガクガク


サア.カンネンスルンダ!!! イヤ-!!!!!!!


芳乃「…ふむふむ」

芳乃(…まゆさんが白ということは、どこかにまゆさんを名乗った黒がいるということになりましてー……いいえ、黒ではなく『緑』の間違いでしたかねー?)




芳乃「気づくのが遅すぎたのでして……このままでは、ネクさんは確実に堕ちてしまうでしょー」


CHAPTER END.

THE DAY 5

スクランブル交差点

ネク「…うっ」パチッ

凛「…おはよう、ネク」

ネク「おう…ここは交差点か」ググッ

凛「…振り出しに戻ったって感じかな」

ネク「…」

ネク(…あの後、まゆは何も答えることなく、立ったまま気を失った。渋谷から出ることも出来ず、結局、何の進展もないまま俺たちは5日目を迎えた)

ネク(…あの日以来、シキやビイト、それにあのパートナーの奴らも見かけていない。もしかしたら、もう既に……ん?)ピピッ

凛「…メール?」ピッ

【お知らせ

諸事情により、ルールが多少変更されました。
・参加者もゲームマスターも最終日まではお互い手を出せない
・禁断ノイズの出現
・参加者は2名のみ(桜庭音操、渋谷凛)
・エマージェイシーコール発令(テナー死神、バリトン死神、ベイス死神の出現)




まさか、本物のまゆちゃんと会ってしまうとは……少し、計算外でした。

千川ちひろより】

ネク「なっ…!?」

凛「ち、ちひろさん…?」

ネク(参加者が俺たちだけ…それに、禁断ノイズやエマージェイシーコールも……まずい!)

ネク「おい、ボーッとしてる暇はないぞ。参加者が俺たちだけってことは、今にも沢山の死神やノイズが俺たちに襲いかかってくる!!」

凛「ええっ!ちょ、ちょっと待ってよ!エマージェイシーコールって何!?ノイズって何!?死神って…」

ネク「細かい話は後だ!!とにかく今は……そうだ!キャットストリートに向かうぞ!!」ダッ

凛「ま、待ってよ!!」ダッ



ネク(頼れるのは…もうあの人しかいない!!)

キャットストリート

ネク「…うりゃあ!!」ウルフ

凛「それっ!!」ホメラレワイヤ-

死神(戦闘部隊)「ぐわぁぁっ!!!」シュワァァァ...

凛「はぁ…はぁ……ようやく…終わり?」

ネク「…そうだな」

凛「ふぅ……ネクって、こういうの慣れてるの?見たところ、全然疲れてないけど」

ネク「あ、ああ。ちょっとあってな…」

凛「…?まあ、いいけど……あ、見てネク!」

「お~い!!こっちだ、ネク!!!」

ネク「…羽狛さん!!やっぱりここに!」

羽狛「大丈夫だったか、お前ら!さあ、早く中へ!」

ネク「ありがとうございます、ほら行くぞ!」

凛「分かってるよ!」

ワイルドキャット

羽狛「…さ、そこら辺で一息ついとけ。ここなら安全だからな」

凛「あ、ありがとう、おじさん」

ネク「…おじさんじゃない、羽狛さんだ……こいつは凛、俺のパートナーです」

羽狛「ほう、お前が凛か…」

凛「…どうして私の名前を?」

羽狛「ん?ああ、なんか「凛」って感じの顔してたからな!!」ガッハッハ

凛「……」

羽狛「おっ、そうだ。せっかく俺の店来たんだし、コーヒー飲ませてやるよ」

ネク「お、いいのか?」

羽狛「おお、当たり前だ」




羽狛「…有料でな!!」

凛(…お金取るの!?)

ホラ,デキタゾコ-ヒ- カチャッ

ネク「…羽狛さん。俺たち、このゲームについて…」

羽狛「…聞きに来たんだろ?もちろん、知ってるさ。ゲームマスターの注目がお前たちにいってたお陰で、俺の調査の方はバッチリだ!」

ネク「…てことは!」

羽狛「ああ、全てじゃねぇが、お前の求めてる答えはほとんど知ってる」

羽狛(というか、本当は俺の方から伝えに行くつもりが、まさかお前たちから来るとはな…)

羽狛「…さて、肝心のネタばらしだが、まずはこのゲームについてだ」

羽狛「ぶっちゃけて言うと……このゲームは非公式だ」

凛「非公式?」

羽狛「そうだ、このゲームには死神側は一切関わっていない。つまり、このゲームは偽物……ゲームマスターが死神ゲームのシステムをパクっただけだ」

ネク「…システムを?」

羽狛「ああ、だからお前たちは死んでいないのにも関わらずゲームに参加していたんだ。恐らく、ゲームマスターがシステムを少し書き換えてるんだろうな」

ネク「死んでない!?で、でも待ってくれ。死神は関わってないっていったけど、外には死神もノイズもいるし、エマージェイシーコールも…」

羽狛「それも、ゲームマスターがこのゲームのシステムを死神ゲームを元にしてるからさ」

凛「だから、どういうことなの?」

羽狛「…今日から現れた禁断ノイズや死神たちは、ただの作り物だってことだ」

ネク「…作り物って…そんなことが出来るのか?」

羽狛「俺もこんなことは初めてだ。まさか死神ゲームを元にしたゲームを作り、そのゲームの中でネクを手に入れようとするとはな…」

凛「…やっぱり、ちひろさんの狙いは」

羽狛「まあ、ネクだろうな。初日の方、あんなお誘いメール送ってきてるんだし」

ネク「ん?そのメールを送ったのはまゆなんじゃ…」

凛「…ちひろさんが、まゆに成りすました」

羽狛「そういうことだ、冴えてるな嬢ちゃん!」

凛「…凛です」

羽狛「おう、悪りぃ悪りぃ、渋谷凛な。しっかり覚えたぜ!」


ネク(あれ?いつ、こいつの苗字教えたっけ…)

羽狛「…じゃあ、次の話に…おっと、その前に…」

羽狛「…おい、嬢ちゃん。ちょっと質問してもいいか?次の話に重要なことをな」

凛「な、何?」

羽狛「いやぁ、前々からずっと気になってたんだけどな…」

羽狛「お前、この時代の人間じゃねえだろ?」ニヤッ



CHAPTER END.

THE CHIHIRO'S DAY 6

審判の間

ネク(…まさか、またここに来るとはな)

ネク(羽狛さんによると、どうやらここにゲームのシステムが隠されているらしい)

ネク「…それを停止すれば、このゲームは終わる」

凛「…ねぇ、ネク」

ネク「ん?」

凛「…私のこと、どう思ってるの?」

ネク「えっ、どうってそりゃ……って、どうした急に?」

凛「…まだ、私のこと信じてくれてるのかなって。あのこと、ずっと隠してたのに…」

ネク「…あれか」

ネク『…凛が、2018年から来た未来人!?』

羽狛『凛だけじゃない。志希、美玲、芳乃、まゆ、それに千川ちひろも、この2007年には存在していない』

羽狛『タイムトラベラー……まさか生きてるうちに、そんな存在と何人も出会えるとはな…』フッ

凛『…』

羽狛『…でも、タイムトラベルはそんな簡単に行っていいもんじゃない…それはお前も分かってるだろ?』

凛『…もちろん分かってる、別に過去を変えようとしてるわけじゃないから』

凛『私の目的はただ一つ……ネクを守ることだけ。それ以外は何も興味ないよ』

ネク『…』

羽狛『…まあ、分かってるんだったらいい。お前が悪い奴じゃないってことくらい、俺にも分かる』

羽狛『…さあ、そろそろ話を進めるか。それでな?』

ネク「…てか、どうして俺がお前を嫌うって思ったんだよ…」

凛「だって…ネクは隠し事が大嫌いって、プロデューサーが……」

ネク「…あのなぁ…」

ネク「…俺を助けるためだけに、わざわざ時間を超えてまで来てくれた奴のことを、俺がそれくらいで嫌うと思うか?」

ネク「それに、隠し事くらい誰にだってあるさ。…どうして黙ってたのかは知らねぇけど、俺はそんなんで友達やめるようなバカじゃねえよ」フッ

凛「ネク…」

ネク(俺はCATから……みんなから、『楽しむためには世界を広げろ!』って教わったんだ…)

ネク(もう…そんな些細なことで、俺は人を信じなくなったりしない…)

ネク「…さ、早く探し出して、とっとと終わらせようぜ。こんなの」

凛「…ふふっ、そうだね」

ネク「おっ、吹っ切れたか?」

凛「うん…私、ネクのこと勘違いしてたみたい。最初は凄く怖そうな人だなって思ったけど……この頃から、そんなことなかったんだって」

ネク「こ、怖い…?最初からって……酷くないか?」

凛「別に酷くないよ!そもそも、私と初めて会ったときのネク、本当に怖かったんだから!」

ネク「…は?」

ネク(会ったときって…お前、普通に自分から話しかけてきたじゃねえか…)


凛「…なーんて、今のネクに言っても分からないか」ボソッ

ネク「はぁ?……!?お、おいなんだこの箱…」

いかにもなボタンがある箱「」

凛「…いかにもな箱だね」

ネク「ああ……てか、なんだこのスイッチ?」スッ

凛「…押すんだったら、ちゃんとよく考えてから押して――」

ネク「あ…悪い」カチッ

凛「」

いかにもなボタンがある箱「…ボタンが押されたため、死神ゲームの全システムを停止します」

凛「って、ええっ!?」

ネク「これで…終わったのか?」

いかにもなボタンがある箱「…」

凛「み、みたいだね…」

ネク(…え、すげぇ呆気なかったな…)

ネク「…ん?」

いかにもなボタンがある箱「…時間転移システム、作動開始。移動先、2018年」ゴゴゴゴゴ

ネク「えっ……う、うおあっ!!」

ネク「ぐぐぐっ……き、急に…吸い込まれる…!!」ガシッ

凛「ネ、ク…ふぐっ…!!ダメっ…手が滑って…」グググッ

ネク凛「あっ」パッ

凛「…ね、ネクーー!!!」



ネク「うわぁぁぁぁぁっ!!!!」ゴゴゴゴゴ



CHAPTER END.

LAST CHIHIRO'S DAY

REMEMBER17前

ネク「…うっ」パチッ

ネク「ここは…AMX前か……ん?」ググッ

ネク(…『REMEMBER17』?あれ、ここってAMXじゃ……って、そんなことより…!)

ネク「凛!!おーい!どこに……あっ…」

ネク(そうだった……俺はさっき、よく分からない箱に吸い込まれて……気づいたら、見知らぬ街に……ん?)

ネク(待てよ…もし、あの箱が言ってたことが本当なら……ま、まさか!)ダッ



ネク(…巨大ビジョンには、アイドルの映像…駅周辺の広告の日付には2018年…)

ネク「他にも、見たことのない店やビル、トレンドだった服を来てるやつはほとんどいない…」



ネク「俺は……本当に時間を超えたんだ…!」

2007年、AMX前

凛「そんな…どうすれば…!」

凛(私のタイムマシンはまだチャージ中……まさか、ちひろさん…ネクごともう一度2018年に戻るなんて…!)

凛「このままじゃ…ネクはちひろさんに……」

凛(…いや、そんなことは私がさせない。必ず…ネクは私が守ってみせる!)

凛「…とにかく、まずは未来に行く方法を探さないと……頼れる人は…あ、あのおじさん!!」

ネク『…おじさんじゃない、羽狛さんだ……』

凛「…じゃなくて、羽狛さん!!」ダッ

キャットストリート

凛「はぁ、はぁ…きっと、羽狛さんなら…!!」

「ん?あの走ってきてる子って…」ニャンタン

「確か、ネク君のパートナーだった…」ピポパポ

「おーい!!こっちだぞ、りーーん!!!!」スケボ-


凛「はぁ、はぁ……あっ!ビイト!!それに、シキとヨシュアも…みんな無事だったんだね…!」


ビイト「あったりめぇだ!!それより、お前は大丈夫なのかよ?ネクはどこに…」

凛「…ネクのことなんだけど…」

シキ「…えっ…まさか、ネクに何かあったの!?」

凛「…実はね」

ヨシュア「…ゲームマスターに、未来へ連れ去られた!?」

凛「うん…私も後を追おうとしたんだけど……ごめん」

シキ「…別に、凛ちゃんが悪いわけじゃないよ。今も、凛ちゃんはネクを助けるために必死になってくれてるわけだし」

凛「ありがとう、シキ……そういえば、どうしてみんなはここに…?」

ビイト「ああ、それのことなんだけどよぉ…」

ヨシュア「メールが届いたのさ、急いでワイルドキャットに来いってね」

シキ「私たちもパートナーが居なくなっちゃったから、とにかく従うしかなかったんだ…」

凛「…えっ、みんなもパートナーが?」

ビイト「ああ、今日起きたら、急に美玲がいなくなっててよ。俺めっちゃ焦ったんだぜ!?」

凛「…もしかしたら、志希や芳乃もみんな…」

ヨシュア「…未来に連れてかれた…いや、戻されたのかもね」

凛「…」

ビイト「…つか、そろそろ中入ろうぜ?もしかしたら、おっさん何か知ってるかもしれねぇしな」

ヨシュア「…そうだった。こんなところで、のんびりお話する暇は無いんだったね」

シキ「さ、行こう凛ちゃん!」

凛「…うん、分かった」

2018年、346プロ前

ネク「…ここか」

ネク(ここに来い…メールにあった地図によると、印のあった場所はここだ)

ネク「ここって、確か芸能プロダクションだよな……ポスターに凛もいるし」

ネク(他にも、沢山のアイドルたちが……ゲームマスターは一体、何のために俺をここに?)

ネク「…分からないけど、もう引き返すことは出来ない…俺は進むしかない」

ネク(…凛やシキ達がいない今、俺はノイズを倒せない…ノイズに見つからないよう、慎重にいかないとな…)

346プロ内部

イヤ--!!!サカナハイヤダニャ-!!! チョチョット!!サカナタベルッテスゴイロックナコトジャナイ? ソンナノシルカ-!!!

ワ-ワ-ギャ-ギャ-

ネク「…は?」

ネク(あれ?ノイズは……てか、うるさっ!?)

ネク(…入るとこ、間違えたか…?)

「ま、待ってよみく……あ、お帰り、ネクさん!!」

「く、来るにゃあ……あっ、Pチャン!いたなら早く言ってくれにゃ!!」

ネク「…ん?誰か俺を……Pチャン?」

みく「…あ、あれ?Pチャン、なんかちっちゃくなった?」ギュッ

李衣菜「…?なんかいつもと違うような…って、あっ!もしかしてお客さん!?」

みく「…はっ!ご、ごごごめんなさい!そういえばちひろさん、そんなこと言ってたにゃ!」バッ

ネク「…ちひろ!?ちひろを知ってるのか!」ガシッ

李衣菜「わわっ!は、はい!もちろん知っております!!」

ネク「…ちひろはどこに!」

李衣菜「え、えっと…」

みく「じゅ、13階の事務所ですにゃ!」

ネク「13階……ありがとう、助かった!」ダッ

李衣菜「ま、待ってくだ…!!あ、行っちゃった…」

みく「…なんか、すごい焦ってたけど…そんなに時間押してたのかにゃ?」

李衣菜「さぁ…どうなんだろう?…というか、ちひろさんはあの男の子と何について話すんだろう…スカウトとかかな?」

みく「でも、スカウトしたんだったら、私たちにも説明してくれるはずだにゃ…」

李衣菜「…だよね、それにあの男の子の姿…」

みく「…Pチャンにそっくりだったにゃ」

李衣菜「…」

みく「…」

李衣菜「…ねぇ、みく」

みく「…な、なんだにゃ…?」




李衣菜「…ちょっとだけ付けてみない?あの男の子のこと」

2007年、ワイルドキャット

凛「…これって!?」

【突然だが、急用ができてしばらく渋谷を離れることになった。本当は俺も直接お前たちを助けたいが……すまないな。

ここに、2018年へのタイムマシンを置いておく。これを使ってネクの元に行け。

ネクのこと、よろしく頼むぜ。

羽狛早苗】

シキ「…タイムマシン……意外と、かなりちっちゃいんだね」

ビイト「…これを使えば、たいむすりっぷってやつが出来るのか!?」

凛「うん、きっと2018年の…ネクの元に行ける」

ビイト「すっげぇ!!よし、じゃあ早速…」スッ

ヨシュア「待ってよ、ビイト。これの扱いは、凛ちゃんに任せた方がいい」ヒョイ

ヨシュア「…ビイトに扱わせて、壊れたりしたら嫌だからね」ボソッ

ビイト「んだとこのやろー!!!!」

ヨシュア「ふふっ……というわけだから、お願いね?君の反応からして、この装置には見覚えがあるっぽいし」

凛「うん、任せて」カチャ

ビイト「…おぉぉぉおい!俺を置いてくな!!」



凛(…ネク、今助けに行くからね…!)

2018年 346プロ13階 事務所

「…うふふ、待ってましたよ。ネクさん」

「こうしてお会いするのは……あなたは初めてでしたね?」

ネク「…お前が千川ちひろか」

ちひろ「はい、私こそが今回のゲームマスター、及び渋谷の現コンポーザーです」

ちひろ「…ここに来てくれたということは…ついに、私と結ばれることを決めたということですよね!!」

ネク「…結ばれる…?俺はただ、お前のことを止めに来ただけだ」バッ

ネク「…さぁ、選べ…俺と戦うか、大人しく全てを吐くか!」

ちひろ「ひ、ひっ…!わ、分かりました!言います!全て言いますから!!」

ちひろ「…その代わり、にっ!!」ビシッ

ネク「…っ!?し、しまった!体の動きが!」プルプル

ちひろ「…話すのは、これが終わってからですけどね!!」チヒヒッ

ちひろ「うひひっ!…さぁ、まずは仮眠室へ…」ガシッ

ネク「あ…がっ…」





ちひろ「案内しますよ…!私のプロデューサーさ~ん!」スリスリ

ちひろ「…よいしょ、よいしょっと……ふう、これで準備は整いました!」ドサッ

ネク(…うっ、重い……離れろこのBBA!!)

ちひろ「ババアじゃありません!!…ついに、ついにこの時が来たんですね……ううっ」ポロポロ

ネク「…へ?」

ちひろ「ネクさんを手に入れようと早数年……水着、サンタコス、セーラー服…あなたの趣味嗜好を探るため、私はあらゆる手を使ってあなたに接触してきました…」

ちひろ「しかし、あなたはいつも凛ちゃん達のことばっかり…私がこれだけアタックしてるのに、何で何も気づいてくれないんですかねぇ!?鈍感なんてもんじゃないですよ、もう!」ボゴッ

ネク(痛っ……そんなの知るか!!だいたい何で俺にそんなこと言うんだよ!)

ちひろ「…そして、我慢の限界に達した私はとうとう決めました。こうなったら、ネクさんを襲って無理やり既成事実を作ってしまおうと…!」

ネク(…あーどうでもいいどうでもいい。早く俺から離れ……既成事実?)

ネク(ま、まさか…こいつがしたいことって……う、嘘だろ!?)

ちひろ「ふっふっふ…その様子だと気づいてなかったようですね……まあ、そういうところもネクさんらしいですが」

ちひろ「前に今のネクさんを襲おうとしたのですが、力負けしてしまって……そのため、まずは過去のあなたを…!」ヌガセヌガセ

ネク(う、嘘だろ……ま、まじかよこいつ!!!)

346プロ13階 廊下

みく「…おいおいおい、何ここでおっ始めようとしてんだあの人!?」コソコソ

李衣菜「ちょ、み、みく!キャラキャラ!」コソコソ

みく「あっ、まずいまずいにゃ……で、でも本当に李衣菜ちゃんの言う通りだったにゃ」キョロキョロ

李衣菜「結構、ふざけて言ったんだけどね…まさかとは思ったけど、本当にそうなるとは…」

みく「てか、どうするにゃ!?このままじゃあの子、ちひろさんにばっくりいかれちゃうにゃ!!」

李衣菜「う~ん…でも、この仮眠室には鍵がかかってるし…鍵を持ってるのはちひろさんだけだし…」

みく「何より、ちひろさんに見つかったら終わりにゃ……あっ!」

李衣菜「おっ、何か閃いた?」

みく「ちひろさんをこっちに誘き出して、その間に部屋の中に入れば…!」

李衣菜「…ちひろさんにバレることなく、あの子を助けられる!」

李衣菜「いいアイデアじゃん!!今のみく、中々ロックだったよ!」

みく「ふふん、当然だにゃ。じゃあ、早速…」スッ

李衣菜「…あれぇ、みくさん?どうして私がとーっても大事にしてるヘッドフォンを手に持ってるのかなぁ?そしてどうして思いっきりぶん投げる体勢になってるのかなぁ!!」ガシッ

みく「でかい音を出すならこれが一番にゃ!邪魔すんなー!!」

李衣菜「うおおぉぉぉ!それ高かったんだぞ!投げさせてたまるかー!!」

ネク(だ…誰か……いないのか!!!)

ちひろ「おおっ…細っ…ちゃんとご飯食べてます?今にもポキって折れちゃいそうですけど…」ヌガセヌガセ

ちひろ「…まあ、気にすることはありませんよ!これから毎朝、私の愛情たっぷりご飯が食べれるんですからね~!」

ちひろ「さ、そろそろズボンの方も……ん?」

...エエイニャ-!!! ア-!!!ワタシノタイセツナヘッドフォンガ-!!!

カチャンカチャン

ちひろ「…何の音でしょう…?」

ちひろ「少し見てくるので、ちょっと待っててくださいね」ガチャ

ネク「…はっ!!…体が動く…た、助かったのか…?」ヘナヘナ

ネク(…あっぶねぇぇぇ!!!は、早くこんなところ抜け出して…ん?)


みく「…今だにゃ!」ガチャ

李衣菜「了解!」ガチャ

李衣菜「君!大丈夫!?…よかった、ギリセーフだったみたい…」

ネク「お前らは、さっきの…!」

みく「さ、早くついてくるにゃ!ちひろさんが戻る前に、急いで外に!!」グイッ

ネク「ああ、分かった!」ダッ

ネク(助かった……これであいつから逃れ――)ポンポン





ちひろ「…どこ、行くんです?」ニコォッ

ネクみく李衣菜「!!?」

ちひろ「…まさか、こんな方法でネクさんを逃がせるとでも思ったんですか?」

ちひろ「…あなた達にずっと隠れられてるのも嫌でしたからね……早いとこ出てきてもらいましたよ」ビシッ

ネクみく李衣菜「…っ!?」プルプル

ちひろ「…私からネクさんを奪おうとしたこと…身をもって思い知らせてあげましょう…!!」チヒヒッ

みく「そ、そんにゃ…」

李衣菜「…ごめん…みく、それに君も…私たち、何も出来なくて…」

ネク「そ、そんなこと…!!」







「えー、そんなことはありませんのでしてー」

ちひろ「…!その声は…」

美玲「…うおりゃぁぁぁっ!!!」ヒ ッ カ ク ゾ

ちひろ「ぎゃあああっ!!め、目がぁ!!!」ゴロゴロ

美玲「へっ!ざまぁみろってやつだなッ!!」

ネク「芳乃!美玲!それに…」

まゆ「ふふっ……リボンで人を縛るの、意外と楽しいもんですねぇ…」グッ

ちひろ「ふぐっ…ふごごっ!!!」バタバタ

志希「…ふふふ~ん、ネークくーん♪はい!これ嗅いで!」グイッ

ネク「…あれ、体が動く…!?志希もまゆもいたのか!!みんな、どうしてここに…」スンスン

芳乃「私たちも、そなたと同じくこの時代に飛ばされていたのでしてー」

まゆ「…まあ、何故か私たちはシドニーにとばされていたんですけどね」

美玲「シドニーから渋谷に戻るまでに、大分かかっちまったからな……正直、もう絶対間に合わないと思ってたぜッ…」

志希「…でも、そこにいる二人のお陰でギリギリ滑り込みセ~フ♪にゃははっ!!」


みく「…にゃ?」

李衣菜「…私たちのお陰で?」

芳乃「…ええー、あなた達が行動を起こして時間を稼いでくれなければ、私たちはネクさんが食される前には、ここに来れなかったでしょー」

芳乃「あなた達は、ネクさんの運命を変えたのでしてー」パチパチ

みく「…えへへ~、そこまで言われるとなんか照れるにゃ~」

李衣菜「ま、これを計画したのは私で、みくはただ着いてきただけだけどね!」

みく「はぁ~?誰のお陰で部屋の中、入れたと思ってんだにゃ!お前なんかただの無能にゃ!!」

李衣菜「な、なんだと~!!」

バチバチバチバチ...

ネク「……」

芳乃「……」

パリン!! ホメラレワイヤ-

ネク「…うおっ!?いきなり窓からワイヤーが……ワイヤー?」

まゆ「…ついに、到着したみたいですね。ネクさん!ここは私たちに任せてください!」

志希「ほらっ♪早く会いに行ってきなよっ!!」トン

ネク「え…?いや、会いに行くって誰に…」

美玲「そんなの、決まってんだろうがッ!」ガシッ

ネク「い、痛い痛い!!髪引っ張るなって…」

美玲「…ごちゃごちゃうるせえッ!!早く行けーーーッ!!!」ブン


ネク「ぬおぁぁぁぁぁぁっ!!!」ピュ-

ネク(死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!これ落ちたらやばい高さだって!!)

ネク(13階から人落とすとか、あいつマジで言ってんのかよ!?)

ネク(うおぁぁぁ………あ?)ポスッ

ネク「この感触…どこかで…」


シキ「…よし、ビイト!準備OK?」

ビイト「おう!そっちこそ乗り遅れるなよ!!」マッシュアップ

シキ「ふふっ、よーし!にゃんタン!お願い!!」マッシュアップ

ゴゴゴゴゴ  ザザザザザ

ネク「うおっ!?す、すげえ…」

ネク(俺を乗せた巨大にゃんタンが波に乗ってサーフィンしてる……てか、速っ!)

ネク「…シキ!ビイト!どうやってここに!」

シキ「細かい話は後!スピード上げてくから、しっかり掴まっててね!」

ビイト「おい!前からノイズと死神の大群が!?」


ヨシュア「…ネク君行くよ!」マッシュアップ

ネク「よ、ヨシュア!?お前、身体は大丈夫なのか?」

ヨシュア「…うん、3日前に比べて大分慣れた方だよ。今なら問題なく戦えるしね」

ヨシュア「僕も取り戻したいからね、コンポーザーの力を。あくまで君はついでみたいなものさ」

ヨシュア「…さぁ、行けるかい、ネク君?それとも、僕と共に戦うのがお気に召さないかな?」

ネク「…ふっ、当然だろ」マッシュアップ

ヨシュア「…ふふっ、じゃあ、お望み通り、早く終わりにしよう」

シキ「…ふふっ!」ニッ

ビイト「…へへっ!」ニッ


ネク「…ああ!!」ニッ

ポークシティ 屋上

凛「はぁはぁ…周りの敵は、倒せたかな…」

凛(ネクの救出もうまく行ったみたいだし……これでようやく…)

ネク「おーい!凛!」ゴゴゴザザザ

凛「…ネク!!」

ネク「凛!よかった、無事で…」スタッ

凛「それはこっちの台詞だよ…!!」ギュッ

ネク「っ…」

凛「…もう二度と会えないかと思ったよ……ほんとによかった…ネクが無事に戻ってきてくれて…!」グッ

ネク「お、おい、抱きつくなって……それに、まだ終わってない」




ちひろ「…くそぉ…くそくそくそくそぉぉぉ!!!!」バサッバサッ

ちひろ「…まさか、まだ私を追いかけてくるとは……本当にしつこい人ですね!!」ブン

まゆ美玲芳乃志希「うわぁっ!!(わー)(うにゃ~♪)」バタッ

シキ「志希さん!!」

ビイト「美玲!!」

ヨシュア「芳乃君!!」

ネク凛「まゆ!!」

志希「いててて…ごめんなちゃ~い♪」

芳乃「…けほーけほー…いくらわたくし達でも、時間稼ぎはこれが限界なのでしてー…」

美玲「ううっ、すまねえビイト…お前さえいれば、鬼にこん棒だったんだけどなッ…」


まゆ(…美玲ちゃん、ビイトさんの影響受けすぎじゃ……)

ちひろ「もう、本当に怒りましたよ…今まではネクさんのお友達ということで、手を出さずにいましたが……慈悲の心もここまでです!!」

ちひろ「…私の邪魔をする奴は…誰であろうと消し去ります!!」グワッ

ネク(…行けるか、凛?)

凛(もちろん…みんなに、これ以上無理されられないからね)

ネク「…よし、シキ!ビイト!ヨシュア!芳乃達を連れて、早くどこかへ!!」

シキ「…うん、分かった!!さぁ、皆さん!早くこっちへ…」

ちひろ「…させませんよ!!」バチチチチチ

凛「ふん!」ライトニングル-ク

ネク「それ!」ブラックジュピタ-

ちひろ「くぅ…!」

ビイト「へっ!ざまぁみやがれ!!」ダッ

ヨシュア「ネク君、凛ちゃん、あのおばさんのこと、任せたよ」ダッ

ネク「ああ、任せろ!!」



ちひろ(ノイズ)「……いいですよ、いくらネクさんだろうと容赦はしませんからねぇ!!」ゴゴゴゴ



凛「…来る!」バッ

ネク「…大丈夫、俺とお前なら……やれるさ!!」バッ



ちひろ「きぇぇぇぇぇっ!!!!!」ダッ

ネク凛「…はぁっ!!」ビッグバン ビッグクランチ

ちひろ「ぐおあっ…!!こ…こんにゃろぉぉ!!」ババババ

ネク「凛!」

凛「うん!分かってるよ!!」ピチピチバリア

ちひろ「なっ…吸収した!?」

凛「…ネク、今!!」

ネク「ああ!!」バッ

ネク(…凛が気を引いてくれたお陰で、あいつは今俺に気づいていない!)

ネク「…喰らえっ!!」アングイス

ちひろ「…!?ぐわぁぁぁぁっ!!!」バタッ

ネク「…今だ!!」マッシュアップ

凛「…これでとどめだよ!!」マッシュアップ

ちひろ「…そん、な…この渋谷のコンポーザーの、この私が…!!」

ネク「…これで」


ネク凛「終わりだぁぁっ!!!」SYNC 300.0%



ちひろ「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ボゴ-ン!!

ちひろ(人間)「うぅう~ん………」バタッ

凛「…勝った、の?」

ネク「…ああ、俺たちの勝ちだ…!!」

凛「…やった…やったよネク!!」ギュッ

ネク「お、おい…だから抱きつくなって…」




凛「怖かったよ……初めて来た2007年の渋谷で、ずっと一人ぼっちでさ……」

ネク「凛…」

凛「…だから私、ハチ公前でネクを見つけられたとき、本当に嬉しかったんだ」

凛「…私、ネクに会えて良かった。この7日間、ネクと一緒にいたお陰で、大切なことに気づけた気がする」

凛「…ありがとう、ネク」

ネク「…それは、こっちの台詞だ」

ネク「ありがとうな、凛」ギュッ

凛「ふふっ………えへへっ…」

ネク(…あれ?今こいつ、すげえ顔ニヤけてたような……まあ、そんなことどうでもいいか)

「…二人共お熱い中悪いが…これで終わりじゃないだろ?」

ネク「…は、羽狛さん!?い、いつの間に…」バッ

羽狛「今来たところさ、シキたちを元の時代に帰して、ボロボロだったあいつらを看病してたんだ」

羽狛「…さあ、最後はお前だ。いつまでもこの時代にいさせるわけにはいかねぇからな」

ネク「…そうですか……」


羽狛(…ん?)チラッ

凛「……ううっ」


羽狛(………やれやれ)

羽狛「…おっと!やらかしちまった!!」

羽狛「まだ、やることあったわ!早いとこ、こいつを運ばねぇと…」グッ

ちひろ「う~~ん……」ズシッ

羽狛「おおっ、重っ……こりゃあ、運ぶのに5時間はかかるかもなぁ!!」

凛(…羽狛さん、もしかして…)

ネク「そ、そんなに!?俺も手伝うよ、羽狛さん」

羽狛「大丈夫だ、大丈夫!!こいつにはもう、コンポーザーの力は無いんだ。普通の、おばさん、くらい…!俺に…だって、運べる…さ…!!」ヨロヨロ

ネク「……」

羽狛「わ、悪いな、ネク。あと5時間、どっかで暇つぶしといてくれ」





羽狛「……もちろん、誰かさんと一緒でもいいんだぞ?」チラッ

凛「…!」

凛(ありがとう…羽狛さん…!!)

凛「ね、ネク…」

ネク「ん?なんだ?」

凛「…私、お腹空いちゃってさ……もしよかったら、今から一緒に食べに行かない?」

ネク「えっ、でも…」

羽狛「いいじゃねえか!俺のことは気にしなくていいから、ラッキーだと思って、思いっきり楽しんでこい!!」バンバン

ネク「…痛っ…ははっ、ああ、分かった。一緒に行こうぜ」

フフッ,ジャアドコニシヨッカ? ウ-ン...アッ,ラアメンドントカドウダ? ...エッ?ラ,ラアメンドン?

羽狛(…へっ…やっぱり、あいつらに悲しむ顔は似合わない)

羽狛(せっかく会えたんだ……少しくらい、楽しい思いもさせてやらねえとな)

羽狛(…渋谷凛、桜庭ネク……時を超えて芽生えた二人の友情、そして…)

ホラ,ハヤクコナイトオイテクゾ!! マ,マッテヨ プロデュ-サ-!!!...アッ  ハハハッ...エッ? 

羽狛(未来でも続く、『パートナー』の絆……)




羽狛(…必然だった偶然…か)

The World Begins With You

…One More Time

―世界は再び、あなたと共に始まる―

以上で終わりとなります。見ていただき、ありがとうございました。

おまけ

アナザーデイズ ― すばらしき事務員のゼタうるせぇ日々。

ちひろ「…ふっふっふ…あっはっはっは!!!」

ちひろ「ついに完成しました…スタドリとエナドリを使用した、平行世界移動装置!!」ババン

ちひろ「…これを使って、向こうのネクさんを手に入れられれば…!!」

ちひろ「うふふふふふ…!!」

ちひろ「…ひゃっはぁぁぁぁ!!!!」ポチッ

らあめんどん

ちひろ「ちひっ…無事、到着したようですね!!」

ちひろ「…さあ、早速ネクさんを…」ガシッ

「…来るのがゼタ遅ぇんだよ!!」ボゴッ

ちひろ「ぐはっ!!」バタッ

ちひろ「…な、何なんですかあなた!突然、知らない人の顔ぶん殴って!!」

「へっ、とぼけようと無駄だぜ、このヘクトパスカルが!!」

ちひろ「…へ、ヘクトパスカル??!?!!??!?!!?!」

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