マリアン「でもほらドヴェルグ製だし」レディリー「なんかいける気がしてきた」 (23)

ほのぼの禁書SSです。新約三巻よりは前です。
昨日禁書三期を見たショックで思い付いて深く考えずに書いたので何も考えずに読んでくださいお願いします。
またマリアンorレディリーのまともなSSを期待した方には心より謝罪いたします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1542451704


レディリー「まりあんー」

マリアン「うん?」

レディリー「ぜんぶでたー」

マリアン「ありゃ、本当?」

レディリー「うん。もうでない」

マリアン「ほんとだ、蛇口開いてるのに一滴も出ないね、血」キュッキュッ


レディリー「しんでない」

マリアン「うん、まあ、そうね」

レディリー「ころしてくれるってゆった」

マリアン「いや言ったけど……体中の血が無くなっても生きてる奴の殺し方なんて分からんよ」

レディリー「ころしてくれるってゆった!」

マリアン「そもそも私生きたまま弄るのの方が得意なんだよねー」

レディリー「やだやだー! ころしてころしてー!」ジタバタ

マリアン「ああもううるさい……っていうかこれもしや脳に酸素行ってないからバカになってるのか」

レディリー「なんでころしてくれないの?」ウルウル

マリアン「そんな目で見るなよもー」


レディリー「でもころしてくれるって約束したもん」グスン

マリアン「あーもう仕方ないなぁ、オティヌスお姉ちゃんにお願いしてみようか」

レディリー「! オティヌスおねえちゃんがころしてくれるの!?」

マリアン「オティヌスなら出来るだろ流石に。魔神だし」

レディリー「やったー! しっねる! しっねる!」

マリアン「よかったなーレディリー」

レディリー「うん!」ニパァ

マリアン「かわいい」


オティヌス「えぇ……嫌だよ」

レディリー「なんでー!」

マリアン「そんなこと言わずに殺してやれよオティヌス」

オティヌス「だって人殺そうとすると私も半々で死ぬじゃん」

レディリー「やだー! ころしてー!」ジタバタ

オティヌス「嫌なもんは嫌です。私まだ死にたくないもん」

レディリー「でもおねえちゃんもころしたってしなないってマリアンおねえちゃんがゆってた! なかま!」

オティヌス「余計なこと教えるなよもー」

マリアン「すまんすまん」


レディリー「ころして!」

オティヌス「確かに私も死んだくらいじゃ死なないけどだからって無駄に死にたくないんです。だから殺しません」

レディリー「やだー! なんれころしてくれないのー!」

オティヌス「お姉ちゃん今忙しいの。グングニル出来たらねー」

レディリー「やだやだー! いまがいい! いまころしてー!」

オティヌス「というかなんでこいつバカになってんの?」

マリアン「体中の血を全部出しちゃったから脳に酸素行ってないんだよ」

オティヌス「いやこうはならんやろ」

マリアン「なっとるやろがい」シュバァ


オティヌス「なにこれ」

マリアン「蛇口。実際にやってみればわかる」キュキュッ

オティヌス「勝手に人の手を改造するとかさぁ……モラルがないよねドヴェルグ」ドバババ

マリアン「まあ良いだろ別に血液くらい。減るもんじゃあるまいし」

オティヌス「さっきから君たち魔神の神権軽視してない?」

レディリー「わーちだー」

マリアン「血だねぇ」


オティヌス「……これ、今私が無限の可能性で良い方引いたら無限に血が流れ続けてこの惑星真っ赤に染まらない?」

レディリー「? むげんにおもらし」

オティヌス「おいやめろそういう分岐点を作るな」

マリアン「そんなフェンリル(神話)じゃあるまいしその前に止まるっしょ」

オティヌス「そうだなフェンリルじゃあるまいし」

レディリー「フェンリルおにいちゃんがどうしたの?」

マリアン「フェンリルはな、よだれを垂れ流した結果川になったことがあるんだ」

レディリー「きちゃない!」

マリアン「そうだなきちゃないなーフェンリルは」

オティヌス「そうだな汚いフェンリル汚いはっはっは」

フェンリル(グレムリン)「俺じゃないからな! 俺のよだれじゃないからな!」


マリアン「しかしそろそろ止まらんかねこれ」

オティヌス「というか止まる前に止めて欲しい……あれ」チョロチョロ

マリアン「おっ」ピチャン

オティヌス「……」

マリアン「止まった止まった。ラグナロク的な何かは避けられたな」


オティヌス「やだー!」

マリアン「うおっ」

オティヌス「おてぃちゃんのちがなくなったー! やだー! さむいー!」ビエエエエン

レディリー「やだー!」ビエエエエン

マリアン「ほらやっぱりバカになるじゃんか。そうだと思ったんだよなー」

オティヌス「おかしい! りろんがおかしい!」

マリアン「でもなってるじゃん」


オティヌス「ちがなくなってもおてぃちゃんまじんだもん! むげんだもん! うちゅうのほうそくがみだれる!」

マリアン「そもそも血が無くなっても生きてる時点で宇宙の法則乱れまくりだよ。そこ気にするなら死んどけー」

オティヌス「やだー! しにたくないー!」

レディリー「ころしてー! ころしてくれなきゃやだー!」

マリアン「ああうるさい……あ、丁度いい所に。せんせーいお守りしてお守り」

ベルシ「なんだねこれは」

マリアン「ベルシ! ベルシころすのとくいってゆってた! わたしたちころして!」

オティヌス「やだー! しにたくないー!」

ベルシ「しかし私は木原に特化しているからな」


レディリー「じゃあわたしもきはら?になる! がくえんとしでまたえんでゅみおんたてる!」

ベルシ「まあやってみたまえ」

レディリー「がんばるー!」

オティヌス「ベルシ」

ベルシ「なんだね」

オティヌス「しにたくないからいきかえらせて。でもしんでないけど! むげんだから!」

ベルシ「はい」ビリビリ

オティヌス「はっ」

マリアン「……おかえり、オティヌス」ニコッ


終わり

昨日の禁書三期を見たせいで思い付きました(二回目)

これだけじゃ短いので同時上映


  最近のトラックはすごいらしい。
  なんか忍者が運転してて、轢かれると異世界に飛べるらしい。
  そんな漫画を読んだ。
  ので、実際にやってみた。


 “異世界転生”
 或いは過労で、或いは通り魔に。もしくはトラックに轢かれたり、電車に轢かれたり、トラクターに轢かれなかったり。
 そうして死を迎えた生命が、異世界にて新たな生命と、驚くべき力を授かる。

 正直肉体とは関連付けられないまま記憶のみを綺麗に継承してる時点で転生とは別の概念なのでは?
 などという野暮なツッコミが介在する余地もなく、それは普遍的な概念として定着しつつあった。
 そしてここに、そんな運命のいたずらに己の命運を賭す者が一人――


 暴力的な質量と速度によって、その体は容易く重力の軛から解き放たれ、高く宙を舞った。
 運転手の驚く顔とは対照的に、そういう玩具か何かのようにくるくると回転しながら吹き飛ぶ影の表情は歓喜に満ちていた。
 ただの轢死ではない、この感覚は初めてだ。これならきっと、行ける。
 そんな確信に満たされながら、意識は未知へと沈んでいく。



 ここで神様的な存在と邂逅したりするパターンも少なくないけど中略。


 目を覚ますと、そこは草原だった。
 周囲には生き物の気配はない。そして高度な文明の気配もない。
 ゆっくりと身を起こす。体は自分のものだった。どうやら文字通りに死んだというわけではないようだ。
 ではここは? 異世界ではないのか?

「……魔術、いや、魔法」

 それを確認するもっとも手っ取り早い手段は異能だった。
 異世界に転生したのであれば、特殊なスキルが使えるはず。
 元の世界では使うことが出来なかった、魔法的な力が使えるのならば、それが何よりの証明になる。

 自らの内へと意識を集中させる。
 具体的なイメージも持たないまま、しかし強烈な渇望を燃やして。
 果たして、変化はあった。覚えのない文字列が脳裏に浮かぶ。やったぜご都合主義。


「――“終末の雨”」

 彼女が力ある言葉を口にした瞬間、空の様子が一変した。
 元の世界と同じように青く染まっていたはずのそれは、夕暮れにも見られることのない赤に。
 否、空の色が変わったのではない。そう見えるほどに膨大な量の炎の矢が、天穹につがえられたのだ。

 一瞬、世界が沈黙する。
 それは言葉無き者達の最期の命乞いだったか。
 だが悲痛な静寂を聞き届けるものはおらず、次の瞬間、世界は灼熱した。

「……やった」

 見渡す限りの燎原の中で、少女の見た目をした転生者が呟く。
 ごく一般的な転生者であれば、意図せずして発動させてしまった大魔法を恐れ、以降は封印を心掛けるものだ。
 そしてこの惨事を起こしたのが自分であることを、ひた隠しにするだろう。


(転生せずにそのまま[ピーーー]る可能性にも少しだけ期待してたけど、やはりそう上手くはいかなかった)

 だが、彼女は違う。
 彼女は恐らく、これからこの出来事を吹聴して回るだろう。
 人々が恐れようが、それ以上の何かに目を付けられようが、知ったことか。

「……でも、私はここに来た。私でも魔術が使える、この世界に! 異法則が満たす世界に!!」

 止められるものなら止めてみせるが良い。
 殺せるものなら殺してみせるが良い。
 いやむしろ、殺してみせろ。

「この世界で! 私は! 今度こそ絶対に死んでやるぞおおおおおおおおおお!!」

 こうしてレディリー=タングルロードは、異世界で産声を上げた。そして空へと大きくガッツポーズ。
 転生特典としてうっかり新たな不死性を獲得していることを、彼女はまだ知らない。


『異世界転生したので、不死殺しを募集します!』

小説家にならん!で11月31日掲載開始!

今度こそ終わりです。
一応弁明しておくと、二個目の方を先に思い付いてなんかこねくり回してたら何故か一個目のが生まれました。
申し訳ありませんでした。

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