ヴェノム「なぁエディ」エディ「なんだよ?」 (18)

ヴェノム「腹が減ったぞ、なんか喰わせろ」

エディ「そういや、もう6時か……」

ヴェノム「そうだぞ、晩飯の時間だ」

エディ「じゃなんか食うか」

ヴェノム「よし、さっそく悪人を探しに……」

エディ「違う、普通にメシ食うんだよ!」

ヴェノム「ならチョコレートにしよう。あとポテト」

エディ「それメシじゃなくてビールのツマミだから」

ヴェノム「ならニクだ。ステーキとか……」

エディ「いや、今日は野菜主体にしようかなと」

ヴェノム「なにっ!? ヤサイよりニクの方がウマいぞエディ!」

エディ「お前、野菜嫌いなだけだろ」

ヴェノム「どうしてヤサイなんだ!! エディだってニクが好きだろ?」

エディ「最近そうやってジャンクな生活してたからな、たまには健康に気をつかって……」

ヴェノム「大丈夫だエディ、オレがついてる」

エディ「だから偏食になったんだろうが」

ヴェノム「ニクにしようぜ~、ニクにしようぜエディ~」

エディ「見ろよヴェノム、そのせいで最近太っちまって……」

ヴェノム「安心しろ、オレが脂肪を喰ってやる」

エディ「そういう問題じゃない。それに血糖値とか、他にもいろいろとな……」

ヴェノム「それって上がるとヤバいのか?」

エディ「俺が死ぬくらいには」

ヴェノム「オマエが死ぬのは困る!」

エディ「じゃ協力しろ」

ヴェノム「でもヤサイはな……」

エディ「そんなに嫌か?」

ヴェノム「……よしエディ、間をとってローストビーフにしよう!」

エディ「どこをどう間にとればそうなる!?」

ヴェノム「ローストビーフはサラダだぞエディ。あと生ハムも」

エディ「前菜かメインディッシュかの話じゃないから」

ヴェノム「わかった、ポテトサラダとケチャップライスでガマンしよう」

エディ「芋と米はともかく、ケチャップはトマトだけど野菜とは違うって」

ヴェノム「ダメか……」

エディ「……わかったよ。それじゃあ本当に間をとって、海鮮と野菜炒めにしよう」

ヴェノム「それならまぁいい」

エディ「よし、そうすると中華がいいな……ならチャンの店だ」

ヴェノム「中華街じゃないのか」

エディ「ちょっと財布がな……今日は自炊しよう」

ヴェノム「転職した方がいいんじゃないか?」

エディ「お前がよく食うせいで出費がかさんでんだよ!」

ヴェノム「それにエディ、中華なんて作れるのか?」

エディ「クックドゥという最強の味方がいる」

ヴェノム「……エディ」

エディ「なんだよ?」

ヴェノム「オマエの最強の味方はオレだろ?」

エディ「そういう意味で言ったんじゃない」

チャン「あらエディ、いらっしゃい」

エディ「こんばんは、チャン」

チャン「お友達は元気?」

ヴェノム「ようチャン! あれから強盗は来てないか?」

チャン「おかげさまで、あれ以来ね」

ヴェノム「なんだ、つまんねぇ……来たら喜んで喰ってやるのに」

チャン「ところでアンタ、他の客が来たら隠れなさいよ。アンタみたいに変なのがいたら、お客さん帰っちゃうから」

ヴェノム「ヘンなのだと!? 謝れ! 取り消せ!!」

チャン「はいはい。ところでチョコレート、追加で入荷しといたよ」

ヴェノム「さすが、わかってるじゃねぇか!!」

エディ「ありがとう。けど今日は中華の材料をな」

チャン「自炊するの? 珍しい……アパート燃やしちゃダメよ」

エディ「ほっといてくれ」

ヴェノム「キャベツもチョコレートも買ったし、帰ろうぜエディ」

エディ「……」

ヴェノム「どうしたエディ?」

エディ「……なんでもない、帰ろう」

ヴェノム「マリアのこと思い出してたのか?」

エディ「……」

ヴェノム「アイツはオマエのこと気に入ってたぞ」

エディ「なんで知って……あぁそうか」

ヴェノム「忘れたのか? オレたちの出会いを」

エディ「覚えてるよ。お前が最初に寄生してたのは……」

ヴェノム「……」

エディ「……」

ヴェノム「……悪かったとは思ってる」

エディ「……」

ヴェノム「けどアイツらは、味のない栄養剤ばっかり寄越して、何も喰わせちゃくれなかった」

エディ「……」

ヴェノム「オレだって生きるのに必死だったんだ。だからそのためには、マリアを……」

エディ「……お前は悪くないよ」

ヴェノム「……エディ」

エディ「帰ろうヴェノム、晩飯の時間だ」

ヴェノム「……あぁ」

エディ「たまには八宝菜ってのも悪くないな」

ヴェノム「次はスブタにしよう。あとホイコーロー」

エディ「お前それ肉食いたいだけだろ」

ヴェノム「当たり前だ!」

エディ「けど海鮮と野菜の炒めものだって美味いだろ?」

ヴェノム「ニクの方がいい」

エディ「三人前も食っといてそりゃねぇよ」

ヴェノム「今度はアンとダンも呼ぼう。ビーフ&ポテトパーティーだ」

エディ「財布に余裕ができたらな」

ヴェノム「チョコうめぇ」パクパク

エディ「風呂上がりのビールも最高だ」ゴクゴク

ヴェノム「……ん!?」

エディ「どうしたヴェノム?」

ヴェノム「見ろよエディ! チョコレート味のポテトチップスだってよ!!」

エディ「お前、俺のスマホで何アマゾン見てんだ……」

ヴェノム「ウマいチョコとウマいポテトの組み合わせなんて……なんで今まで思いつかなかったんだ!!」

エディ「買わないぞ」

ヴェノム「え~、買おうぜエディ。絶対ウマいぜコレ」

エディ「金ないって言っただろ」

ヴェノム「考えてみろよエディ、チョコ味のポテトだぜ? オレとエディみたいに最強の組み合わせじゃねぇか!!」

エディ「……ひとつだけだぞ」

ヴェノム「さすが相棒」

エディ「……」シャコシャコ

ヴェノム「……」シャコシャコ

エディ「……」ブクブク

ヴェノム「……」ブクブク

エディ「……」ペッ

ヴェノム「……」ゴクッ

エディ「歯磨き粉まで飲むなよ」

ヴェノム「エディ、舌も磨いたほうがいいってダンが言ってたぞ」

エディ「お前は舌長いから手間かかりそうだな。でも舌ねぇ……」

ヴェノム「口臭のケアになるんだぜ。口が臭かったら、アンに嫌われちまうかもな」

エディ「磨くか」

ヴェノム「もう振り向かれないってわかってるのに、諦め悪ぃなぁ」

エディ「うっせ」

エディ「うーん、ここの文章は……」

ヴェノム「エディ、そろそろ寝たほうがいいんじゃないか?」

エディ「ん、もうこんな時間か……じゃそろそろベッドに……」

ピーポーピーポー ソコノクルマ、トマリナサイ

エディ「……タイミング悪いな」

ヴェノム「エディ、パトカーだ。あの先には悪人がいるぞ」

エディ「そうだな。寝る前に一仕事かたづけるか」

ヴェノム「やったぜ、夜食だ!」

エディ「よし……行くぞヴェノム」

ヴェノム「あぁ、行こうぜエディ」

ヴェノム『オレたちの出番だ』

男A「どうだ、撒いたか!?」

男B「おう、バッチリだぜ!!」

男A「やったな、これでこのカネは俺たちのモンだ!」

男B「ハハハハハッ!!」

ガンッ!

男A「っ! なんだ!?」

男B「なんか上に乗ってやがるぜ!!」

ガシッ

男B「え……?」

グイッ

男B「うわぁああ!!」

男A「おいっ!? クソッ!!」

キキーッ ガシャン!

男A「ハァハァ……」ガチャッ

男A「なんだ、何がどうなって……」

ダンッ

ヴェノム『……』

男A「ひぃっ!?」

ヴェノム『……』ズンズン

男A「か、怪物……!」

ヴェノム『……』ガシッ

男A「うぐっ……」

ヴェノム『覚悟しろ、悪事を働いた報いだ』

男A「あっ、あぁ……!?」バタバタ

ヴェノム『さっきのヤツは頭から丸かじりにしたからな……オマエは足の先から少しずつ喰って、最後に頭を丸呑みにしてやる』

男A「何なんだ、お前……っ!?」

ヴェノム『オレたちは……』

エディ 「〈ヴェノム〉だ」
ヴェノム「〈ヴェノム〉だ」

終わり
字幕しか観てないから口調とか違ったかも

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