【ミリマス】まつり「私の妹」 (30)

ミリマスSSです。
・まつり母、まつり妹出ます。
・Pが結構喋ります。

久々にスレ立てしたもので、もし不具合があったら申し訳ない。

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やよい「どうしたの?」

貴音「何かあったのですか?」

真美「亜美がね、真美の分のおやつ食べちゃったんだよ! 今日はフンパツしてゴージャスセレブプリンだったのに!」

やよい「ええっ!? じゃあ亜美ってば、プリンふたつも食べちゃったの!?」

真美「そうだよ、ひどいっしょ? だから今、絶賛ケンカ中なんだ」

貴音「しかし、亜美は本当に真美の分だとわかって食べたのでしょうか? 何か理由でも……」

真美「わかってるに決まってるっしょー! 事務所じゃなくて家の冷蔵庫に入ってたんだよ? しかもちゃんと真美って名前書いてたのに!」

やよい「うーん……それは亜美が悪いかも」

真美「きっと昨日ゲームでけちょんけちょんにしたこと、根に持ってるんだよ……。ああもう、こんなときお姉ちゃんがいてくれれば、亜美のこと叱ってくれるのに!」

やよい「あ、そういえば真美がお姉さんなんだもんね」

真美「そーだよ。双子だからあんまり意味ないけど。どうせなら年の離れた妹のが良かったよ」

貴音「真美の言っていることもわかります。お姉様と慕ってくれるその一瞬は、言葉では表現出来ないほど暖かく、心地良いのですよ」

やよい「貴音さんもお姉さんなんですよねー!」

貴音「ええ。久々に会いたいものです」

真美「そういうやよいっちも、妹いるよね。かすみちゃん」

やよい「うん。妹はひとりだけだから、やっぱり可愛いよ。話が1番合うのもかすみだし、お料理とかも手伝ってくれるし。長介とふたりでやってくれるから、とっても助かってる」

真美「むー! お姫ちんの妹ちゃんも、かすみちゃんも、いい子だからそう言えるんだよ! 亜美を見て! あのナマイキフェイス! 何なら人のプリンも食べちゃうんだからね!?」

やよい「真美もそっくりな顔してるのに……」

真美「今それは関係ないの! あーあ、こんな妹なら、真美……」

まつり「それ以上はめっ! なのですよ?」

真美「まつり姫!」

貴音「いつの間に……。わたくしも気づきませんでした」

まつり「最初から聞いていたのです。姫はソファーでお昼寝中だったのです」

やよい「ソファーふかふかだから、気持ちいいですよね。美希さんもよくお昼寝してます!」

真美「やよいっち、そこ!? 絶対ウソっしょ!?」

まつり「とにかく、真美ちゃん。本心で思ってないことを言っちゃ、ダメなのですよ」

真美「だって亜美がぁ……」

まつり「亜美ちゃんも、きっと反省しているのです。姫にはわかるのですよ?」

貴音「はて、それは一体……?」

まつり「お姉ちゃんのカン、なのです」


ガチャッ

亜美「真美、いる!?」

真美「あ、亜美!」

亜美「やっぱり事務所にいたか! 探したんだよ! 電話もメールも全部無視してるし!」

やよい「真美、大人気ない……」

真美「コドモだから良いんだよ! どっちにしたって、亜美が悪いんだから!」

亜美「……わかってるよ。だから、はい」

真美「ゴージャスセレブプリン……と、今日発売のゲームソフト!? えっ、だってこれ、真美と半分こで出すって……!」

亜美「さすがの亜美も悪いと思ったんだよ。ゲームに負けてプリン2個食いって、ひどすぎるにも程があるっしょ」

貴音「食べ物の恨みは恐ろしいですからね……」

真美(お姫ちんが言うと説得力あるなあ……)

亜美「それに、プリン食べるのもゲームするのも……真美が一緒じゃないと面白くないよ。楽しくない」

真美「亜美……」

亜美「だからごめんね、真美」


真美「……うん。わかった。真美もいょっと大人気なかったよ。亜美も一緒にプリン食べよ。半分こでいーから」

亜美「でも、亜美たくさん食べたし……」

真美「ふたりじゃないとダメって言ったの、亜美っしょ。ほら、もう帰るよ。この後オフなんだから」

亜美「……りょーかい!」


真美「じゃあ、真美たち帰るね! やよいっち、お姫ちん、まつり姫、ありがと!」

やよい「うん、気をつけて帰ってね!」

貴音「また後日、わたくし達とごぉじゃすせれぶぷりんを食しましょう。食事は人が多いほど、美味しいものですから」

亜美「そーだね、また今度一緒におやつ食べよ!」

まつり「ほ? 姫は何もしてないのですよ?」

真美「ううん。まつり姫が止めてなかったら、真美……言っちゃいけないこと、言ってたと思う」

まつり「………」

真美「だからありがとう、姫!」

まつり「……姉妹は仲良く、ですよ?」

真美「あいあいさー!」


ガチャッ

P「お、まつり来てたか。じゃあそろそろ現場行くからな。今日はバラエティの撮影だぞ」

まつり「はいほー! 楽しみなのです!」

P「やよいと貴音は、この後レッスンだったな? ふたりとも、頑張れよ」

やよい「はーい! 今日もいっぱい頑張ります!」ガルーン

貴音「わたくしも、全力を出す所存です」

P「よし、その意気だ!」ハハッ



車内

P「今日はちょっと遅くなるからな。終わったら家まで送っていくぞ」

まつり「……プロデューサーさん」

P「ん? 何だ?」

まつり「プロデューサーさんって、兄弟いるのです? 例えば、妹……とか」

P「お、よくわかったなあ。お兄ちゃん力がにじみ出てたか?」ドヤァ

まつり「それはないのです」キッパリ

P「ぐっ、いつになく辛口……。ま、いいか。確かに妹がいるぞ。歳がちょっと離れてて、まだ中学生だがな」

まつり「姫も妹がいるのです」

P「そりゃ知ってるよ。履歴書見てるからな。何だ? 妹さんがどうかしたのか?」

まつり「……もうすぐ、妹の誕生日なのです」

P「ほー、そりゃめでたい。まつりのことだから、何かめるへぇんでびゅーりほーなもの、あげるんだろ?」

まつり「………」

P「……?(何か今日は様子がおかしいな)」


まつり「プロデューサーさん、お願いがあるのです」

P「え?」

まつり「誕生日プレゼント、まだ決めてないのです。収録終わった後、付き合って欲しいのです」

P「今日? だから、今日は遅くなるって……」

まつり「今日、なのです」

P「へっ? 何が?」

まつり「妹の誕生日、今日なのです」

P「……わーお」

まつり「プロデューサーさん、もちろん良いですよね。……ね?」

P「……はあ。全く、何で昨日までに買わないんだか。俺より相談できる相手、いっぱいいたろうに」

まつり「それはトップシークレットなのです」

P「貴音の真似したってダメだっての。親御さんには連絡いれとけよ。……妹さんにもな」

まつり「……もちろん、なのです」


収録後
ティーンブランドショップ

まつり「………」マジマジ

P(いつになく真剣な顔してる。というか、もうほとんど決まってるみたいじゃないか)

まつり「………」

P(どうやらまつりは、アクセサリーをプレゼントするみたいだ。リボンがモチーフのブレスレット。グリーンとピンク、2種類ある。まつりはピンクの方を手に取った)

まつり「………」チラリ

P「お、何だ。あっちの洋服気になるのか?」

まつり「……ここのブランドのお洋服、とっても可愛いのです」

P「ん? 確かにフリルが多くて、淡い色だもんな。まつりによく似合いそうだ」

まつり「もちろんなのです。姫は姫なのですから」



まつり「……でも、妹は着てくれなかったのです」

P「……あっ、この前ひなたに持ってきたやつか」

まつり「………」コクリ

P「(どこかで見たことあると思ったら、ここのブランドだったんだな)」

まつり「姫、妹とお揃いの服を着てお出かけするのが楽しみだったのです。もう叶わなくなっちゃったけど、ね」

P「まつり……」



まつり「きっと、妹はまつりとお揃いが嫌だったのですよ。絶賛反抗期中だから、お姉ちゃんとお揃いなんて気持ち悪いって、思ってたり……」

P「………」

まつり「……なーんて。暗い話はおしまいなのです」


まつり「プロデューサーさん、このブレスレットどうですか?」

P「あ、ああ……。まつりの妹さんくらいの年齢なら、嬉しいと思うぞ。大人すぎず、子どもすぎず、シンプルで可愛いデザインだし。事務所の子たちだって、貰ったら喜ぶだろうな。流石まつり」

まつり「姫のセンスはピカイチだから、当たり前なのです。じゃあ買ってくるので、プロデューサーさんは外で待っていて欲しいのです」

P「……わかった」


ショップの前

まつり「はいほー! 買ってきたのです」

P「よし、じゃあ帰るか」

まつり「最後までエスコート、お願いするのです」

P「おいおい、デートじゃないんだから。……でもまあ、たまにはいいか。お手をどうぞ、お姫様」スッ

まつり「……ふふっ!」ギュッ


まつり宅前

まつり「送ってくれて、ありがとうなのです。じゃあ、また明日……」

P「ストップ。その前に、これ」

まつり「この袋……さっきの……。いつの間に……」

P「トイレ行くフリしてちょちょいっとな。中身はブレスレットだ。緑のやつ。妹さんとお揃いだぞ」

まつり「……気持ちは嬉しいのです。でも、受け取ることは出来ないのです」

P「どうして?」

まつり「私が持ってたら、妹はきっと受け取ってくれないから」

P「………」


まつり「だから、ごめんね。これは……」

P「まつり、それは違う」

まつり「……え?」

P「妹さんはきっと、まつりとお揃いなのが嫌で、服を着なかったわけじゃないと思う」

まつり「でも……他に理由なんて……」

P「……俺にも、妹がいるって話したろ? 歳が近いと喧嘩ばっかりみたいだけど、俺の家は幸いにも歳が離れててな。妹が可愛くて可愛くて仕方なかったんだ。……まつりみたいにな」

まつり「………」


P「俺も、誕生日で妹に服をあげたことがあったんだけど……はは、1回も着てもらえなかったよ」

まつり「どうして……?」

P「後から聞いた話だけど、どうやら恥ずかしかったみたいだな」

まつり「恥ずかしい?」

P「俺、張り切ってふっりふりのプリプリプリンセスみたいな、可愛い服買ったんだよ。色もドピンクで、どこに着ていくんだそれ、ってやつ。
妹も嬉しいとは思ってたみたいなんだけど、外に着ていくのは恥ずかしいって、家で写真撮ってそれっきり」

まつり「……私の妹も、同じ?」

P「まあ多分、そうだと思う。最も、まつりの選んだ服は俺みたいな脳筋フリフリじゃなくて、品のあるものだから。ひなただって喜んでただろ?」

まつり「………」コクリ

P「でもな、まつりの妹さんくらいの年齢だと、どうしても周りの目が気になる子がいるんだ。あの服は、やっぱり普通に着るなら目立つ。最近の子は、カジュアルな服が多いから。自分に似合うかどうかだって、気になったんだと思う。すごく可愛い服だったし」

まつり「……そっか」


P「だから、まつり。妹さんは決してお前のことを嫌いなわけじゃない。いや、こんなに妹思いのお姉ちゃんを嫌うなんて、有り得ないだろ。他人の俺だってそう思うんだから、妹さんは俺の何倍も感じてるはずだよ。まつりの愛情を」

まつり「プロデューサーさん……」

P「これは、いつもお姉ちゃんを頑張ってるまつりへのプレゼントだ。……だから、受け取ってくれないか?」

まつり「……ありがとう」ギュッ

P「……ああ。頑張れよ、まつり。また明日な」ポンポン



まつり「もう、やっぱり貴方には敵わないよ。……演技。得意なはずなんだけどな」


まつり自宅

ガチャッ

まつり「ごめんなさい、遅くなったのです」

まつり妹「……もう寝る」スタッ

まつり「ちょっ、ちょっと、待つのです!」ガシッ

まつり妹「……何?」

まつり「お誕生日おめでとうなのです。これ、あげるのです」

まつり妹「……別にいいのに」

まつり「そうはいかないのです。大切な妹の誕生日なのですから」

まつり妹「……その腕につけてるの、何?」

まつり「さっき、プロデューサーさんに貰ったのです。そのプレゼントと色違い……なのです」シャラァ

まつり妹「……そう。おやすみ」

バタン


まつり「………はあ(やっぱり、嫌だったのかな)」ズーン


翌日

まつり自宅
リビング

まつり「おはようなのです……(よく眠れなかった……)」

まつり母「おはよう、まつり」

まつり妹「じゃあ、友達と約束があるから」スタッ

まつり「いってらっしゃいなのです(今日は休日か……。私は仕事あるけど……)」

まつり母「あら、そのブレスレット似合ってるじゃない?」

まつり「……!(よ、よく見たら……本当に、つけてる……!)」ハッ

まつり妹「……お母さん、黙っててって言ったのに」

まつり母「もう、素直じゃないんだから……」

まつり妹「いいから、あっち行ってよ。洗い物残ってるでしょ!」

まつり母「はいはい」

パタパタ



まつり妹「……あー、お姉ちゃん」

まつり「……何なのです?」

まつり妹「……1回しか、言わないから」



まつり妹「プレゼント、ありがとう。嬉しい。前買ってくれたお洋服、着なくてごめん。今度、このブレスレットとお洋服着て、お出かけしようね」

まつり「へっ……?」

まつり妹「そ、そういうことだから。じゃあ!」

バタバタ


まつり「………」ボーゼン



まつり「……良かった」グスッ



事務所

ガチャッ

朋花「おはようございます~」

まつり「おはようなのです。朋花ちゃん」シャラァ

朋花「おや、まつりさん。そのブレスレット、とっても可愛いですねぇ」

まつり「でしょう? これ、妹とお揃いなのです」

朋花「ふふっ、それは良いですね。羨ましいです」

まつり「当然なのです。このブレスレットは、世界一のものなのです!」ドヤァ


まつり「(プロデューサーさんの気持ちと、姉妹の絆が詰まってる……この世にひとつしかない、ブレスレットだから、ね?)」



END




終わりです。
まつり妹、いつか見てみたい……

まつり姫は良いぞ。みんな最新コミュ見てね!

HTML化依頼出してきます。
見てくださった方、ありがとうございました!

>>2

真美「うあうあー! 聞いてよ、やよいっち! お姫ちんも!」

という、最初の1文が抜けてました。
すみません\(^o^)/

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