アバッキオ「お茶でも飲んで話でもしようや……」億泰「ゥンまああ~いっ!!!」 (18)

億泰(なんかよく分からねーけど、承太郎さんに頼まれてイタリアに来たら)

億泰(ブチャラティってヤツと知り合って、仲間に挨拶することになっちまったぜ……)

億泰(それにしても、頭のわりーおれでもイタリア語ペラペラになるなんて)

億泰(岸辺露伴の能力は便利だよなァ~)

アバッキオ「ブチャラティ、誰だそいつは」

ブチャラティ「さっきそこで知り合ってな」

ブチャラティ「別にギャングになるわけじゃあないが、面白い奴なんで紹介することにした」

ブチャラティ「愛想よくしてやってくれ」

アバッキオ「…………」

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億泰「おれ、虹村億泰ッス! 日本の高校生ッス! え~と……よろしく!」

アバッキオ「…………」ジョロジョロ

ジョロジョロジョロジョロ…

ミスタ「!」

フーゴ「!」

ナランチャ「!」

アバッキオ「いいですとも」

アバッキオ「億泰君だっけ? 立ってるのも何だからここ座んなよ」

アバッキオ「お茶でも飲んで話でもしようや……」ジョボジョボ…

億泰「あ、ども! いただくッス!」

ミスタ「ハハ……」

フーゴ「ブッ!」

ナランチャ「へへへ……」

億泰「…………!」

アバッキオ「どうした? お前はいただくって言った――」

億泰「ちょうどノド渇いてたんスよね~」グィィィィッ

アバッキオ「えッ!」

億泰「ゥンまああ~いっ!!!」

アバッキオ「ハァ!?」

億泰「おれ……こんなうまい紅茶、生まれてこのカタ飲んだことねーッスよぉ!」

億泰「なんつーか下品に満ちた茶っつーか」

億泰「たとえると海底を優雅に漂うクラゲが吸い込みたがる味っつーか」

億泰「ピリッとした濁りが口の中で弾けるっつーか」

億泰「新米にも容赦しない『本場のギャング』っつー感じの味ッスよー!」

億泰「おかわりもらっていいスか?」

アバッキオ「あ、ああ」

億泰「やっぱトニオさんの故郷だけあるぜェ~、紅茶の味も一味もふた味も違うっつーかよぉー」グィィィッッ

億泰「ンまあーいっ!!!」

ナランチャ「お前マジに飲んだのかよ!?」

フーゴ「バカな、能力に決まってるッ!」

ミスタ「だがよ、スタンド出すそぶりはなかったぜ……!」

ブチャラティ「?」

アバッキオ(知らなかった……)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

アバッキオ(『オレの』はそんなに……うまいのか……)

アバッキオ(ちょっと飲んでみるか……)

アバッキオ(ちょっとだけ……)

グイイッ

……

…………



アバッキオ「ここは……」

アバッキオ「そうだ! あのバスに乗らなくては……オレは仲間のところに戻らなくては!」

警官「忘れたのかアバッキオ?」

警官「お前はあれに乗ってここに来たのだ……ここは終点なんだ……」

警官「もう戻ることはできない……」

アバッキオ「あんたは……! そうだ、あんたはッ!」

アバッキオ「あんたはオレがワイロを受け取ったせいで撃たれて殉職した……!」

警官「アバッキオ、お前はりっぱに飲んだのだよ……」

警官「そう……わたしが誇りに思うくらいりっぱにね……」









― 完 ―

アニメでアバ茶を見ることができて嬉しかったです

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