サラ「続く世界」 (10)

お台場 ガンダムベース

ナナミ「それではこちらお釣りでーす。いつもありがとうございます」

サラ「ありがとうございます」ニコリ

お客さん「はは、どういたしまして、小さな店員さん」

ナナミ「……いやー、サラちゃん効果すごいなぁ」

サラ「? そうなの?」

ナナミ「うん。お店の売り上げがいつもと全然違うんだもん。助かっちゃうよー、こんなにかわいいしさー」ウリウリ

サラ「ナナミ、くすぐったいよ」フフッ

コウイチ「お疲れ様、こっち手伝いいるか? 手が空いてさ」

ナナミ「全然ー。ちょっと休めばお兄ちゃん。最近ずっと忙しかったでしょ?」

コウイチ「はは……まぁ、確かに。いろいろとハードワークだったからなぁ」

サラ「……ありがとう。ごめんね、コウイチ。私のために」

コウイチ「ううん、気にしないで。サラちゃんには、いろんなことで助けてもらったから。僕なりにしてあげられること、したかったし」

ナナミ「ホントホント、リクくんやサラちゃんに会わなかったら、まーだ部屋に篭ってたもんねー?」

コウイチ「言うなよ……」

ナナミ「……ホント、皆がいてくれてよかったね、お兄ちゃん」

コウイチ「……そうだな、うん。とりあえず、ダメ人間は卒業かな」

サラ「うん。コウイチ、ダメ人間じゃないよ」

コウイチ「はは、お墨付きか。どうもありがとう」ニコリ

サラ「」ニコリ

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アヤ「こんにちは」

サラ「いらっしゃい、アヤ」

ナナミ「いらっしゃーい」

コウイチ「いらっしゃい」

アヤ「ふふっ、すっかり店員さんだね、サラちゃん」

サラ「うん。お客さんいっぱい褒めてくれたよ」

アヤ「よかったね。……そうだ、サラちゃんに合うサイズでいろいろと服を用意してみたんだけど」

サラ「服?」キラキラ

ナナミ「へー、いいねいいね。着てみる?」

サラ「うん!」コウイチ「なるほど、服かぁ。そういうのは考えなかったなぁ」

ナナミ「こういうのってなんか高いんじゃないの? 大丈夫?」

アヤ「そんなことないですよ、これ子供の時に遊んでた人形が着てたやつのリサイクルですから。それに、サラちゃんにはいろいろとお世話になりましたから。頑張っちゃいました」

サラ「ありがとう、アヤ」ニコリ

コウイチ「へぇ。……よくできてるなぁ」

ナナミ「お兄ちゃんこういうのは作れないの?」

コウイチ「いやー、さすがに手芸は範囲外だよ。……勉強してみようかな」

アヤ「いえいえ、そこまでコウイチさんができたらせっかく用意した私の立つ瀬ないですから。そのままでいてください」

ナナミ「確かに。私もお裁縫やるお兄ちゃんはちょっと見たくないなぁ」

コウイチ「……言われてみると、想像つかないな」ハハ…

サラ「」ウズウズ

ナナミ「っと、ごめんごめん。じゃ、裏行って着替えよっか」

サラ「うん!」パァ




モモカ「こーんにちはー! サラちゃーん! ナナミさーん!」

ユキオ「こんにちは、コウイチさん」

リク「こんにちは! ……あれ、サラとナナミさんは?」

コウイチ「ああ、皆いらっしゃい。サラちゃんなら、ナナミとアヤくんと一緒に――」

ナナミ「お、皆ー、いいタイミングじゃーん」

アヤ「こんにちは、皆」

モモカ「あ、こんにち……ああああああっ!?」

サラ「こんにちは、皆」ニコリ

ユキオ「へー、サラちゃん、お姫様みたいだね」

リク「ホントだ、どうしたのこれ」

アヤ「サラちゃんもたまにはおしゃれとかしたいかな、って思って。持ってきたの」

ナナミ「いやー、アヤちゃんセンスあるよー」

コウイチ「そうだな。サイズもぴったりだし、うん、すごいよ」

アヤ「もう、二人して褒めても何も出ませんよ」クスクス

モモカ「――アヤさん!」ガシッ

アヤ「え、う、うん」

モモカ「ありがとうございます! おかげで最高にかわいいサラちゃんが見れました!」キラキラ

サラ「モモちー、サラ似合ってる?」

モモカ「もちろんだよーっ! あー、かーわーいーいー!」ギュー

サラ「ふふっ、ちょっと苦しいよ、モモカ」

アヤ「……えっと、喜んでもらえてるならよかった」ア、アハハ…

ユキオ「うんうん、すごく似合ってるよ、サラちゃん!」

リク「ホントホント、驚いちゃった!」

サラ「リク、ユッキー……ありがとう」ニコリ

コウイチ「……さ、今日はどうする? 皆でGBNに行く?」

リク「そうですね……」

サラ「リク、私、ガンプラ作ってみたい!」

ユキオ「へ? サラちゃんが?」

サラ「うん。前にナデシコアスロンやったとき、おもしろかったから。こっちでもガンプラ作ってみたいな、って」

モモカ「そっかぁ。いいじゃん、そうしようよ、リクくん!」

アヤ「ナナミさんも自分のガンプラまだ完成してないし」

ナナミ「う、ごめーん……」

コウイチ「たまにはいいかもね。せっかく、ここに皆が揃ってるし」

リク「そうですね。……うん、それじゃあ今日は、皆でサラとナナミさんの手伝いをしよう!」

ビルドダイバーズ「おーっ!」




モモカ「あ、ナナミさん! それC-11! くっつけるのと違います!」

ナナミ「へ、あれ? あ、そっか、左右逆だ! え、どうしよー!? ハマっちゃったよこれ!」

アヤ「落ち着いてください。えっと、これくらいなら外せるかな……」

コウイチ「……うん、まだ大丈夫だね」

ナナミ「うー。全然進まなーい……」

コウイチ「落ち着いてやれって……っと、サラちゃんたちの方は……」フー

サラ「うんしょ、うんしょ」モチアゲー

リク「ようし、サラ、片側は俺が持つから。ユッキーが持ってる方にそれを差し込んで」

ユキオ「こっちだよ、サラちゃん。間違えないでね」

サラ「うん。……よい、しょっと」

リク「オッケー。……うん、これで肩が出来上がり」

ユキオ「次は関節を繋げないとね。えっと。肩は持つから。二人でまた入れて」

サラ「うん。……ごめんね、遅くて」

リク「しょうがないよ。サラ、小さいし」

コウイチ「……どっちも慌てることなさそうだな」ハハ




コウイチ「ええっと、いったん休憩にしようか。皆、疲れてるみたいだし……」アハハ…

ナナミ「二人ともごめーん、せっかく手伝ってくれてるのに進まなくて」

モモカ「大丈夫ですよ、ナナミさん! 私も始めたてはこんなだったし!」

アヤ「と、とりあえず、パーツの差し間違えはなくなりましたし……もうすぐで完成しますよ、たぶん」

モモカ「そうだ、何か聞きたいこととかあります? ガンプラ作るのは私先輩だし!」

ナナミ「ホント? それじゃもうちょっといろいろ教えてー」

ユキオ「サラちゃん、とりあえず上半身はできたから、もう少しで完成だね!」

サラ「うん。ありがとう、二人とも。私に合わせてくれて」

リク「当たり前じゃないか、俺たちじゃなくてサラが作るんだから」

ユキオ「そうそう、サラちゃんは気にしないで!」

サラ「……うん。ありがとう」ニコリ

ユキオ「あ、そういえばコウイチさん。次のフォースバトルのことなんですけど……」

コウイチ「うん? どうかしたかい?」

アヤ「あ、私も作戦で意見があるんですけど……」

ナナミ「お兄ちゃん、ちょっとここ教えてー!」

モモカ「コウイチさーん、やっぱ私教えるの無理ー!」

コウイチ「ちょ、ちょっと待って!」




ワイワイ

サラ「……皆、楽しそう」

リク「そうだね。サラも楽しい?」

サラ「うん! ガンプラ作るの、サラには難しいけど。すごく楽しい!」ニコリ

リク「そっか、それならよかった」ニコリ

サラ「……リクたちは、いつもこうやって遊んでたんだね。いつもお話でしか聞いてなかったから、やっと私にも分かったよ」

リク「……そっか。そうだよね、サラは、ずっとあっちにしかいなかったから」

サラ「うん。だから、今はすごく新しいことがいっぱいで。すっごくおもしろくて、わくわくするの!」

リク「……ならよかった! 俺も、今すごく楽しい! こうやってサラと一緒にGBNだけじゃなくてリアルでも遊べて、一緒にいられて、すっごく!」

サラ「リク……うん、私もだよ! リクとここにいられるの、とっても嬉しい!」

リク「」ニコリ

サラ「」ニコニコ

ユキオ「――りっくーん! ちょっとりっくんの意見も聞きたいんだけど、いいかな?」

リク「今行くよ、ユッキー! サラも行こうか。ほら、乗って?」テヲサシダシ

サラ「うん。行こう、リク!」チョコン



サラ(新しい世界に来ること、少しだけ怖かった。そこには知らないことがいっぱいあって、まだ体験したことないこと、たくさんあったから)

サラ(でも、今は大丈夫。毎日、進むことが楽しい。だって――)

コウイチ「だからさ、ここは先にゲート跡を処理しないと……」

ナナミ「こ、こう?」

アヤ「そう、そうです。それで後は……」

モモカ「うー……先輩っぽくできるチャンスだと思ったのにー」グヌヌ

ユキオ「ここの攻め込むタイミングなんだけど、りっくんが前衛だからさ、どこで支援したらバッチリかな?」

リク「そうだなぁ……」

サラ(ここには、皆がいるから。ビルドダイバーズの、仲間たちが、リクがいるから)

サラ(一緒なら、大丈夫。このどこまでも続く世界の中でも。皆と楽しく、私、ずっと遊んでいられる)

終わり。最終回からだいぶ経っちゃったけど気付いたら速報復活してたので。
いろいろと勢いで乗り切った部分多かったけれどなんだかんだビルドダイバーズは見てて楽しかったです。

読んでくれる方がいたらどうもありがとう。

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