京子「まーまー。とりあえずみんなこれ食べてー」

結衣「ん？何だこれ？」

ちなつ「シナモンスティックですか？」

あかり「い、いただききまーす･･･」

結衣「うわっ、辛っ！」

ちなつ「げほっ、きょ、京子センパイ何ですかこれ？」

あかり「かっらーーーーいっ！？」

京子「そう。スパイと言えばスパイスだ！」

結衣「わ、わけがわからん、ひー、口の中が･･･」

ちなつ「結衣センパイ、お茶ですどうぞ、はー、辛･･･」

あかり「し、舌がヒリヒリするよぉー」

京子「よーし、いいぞ！みんなスパイらしくなった！」

結衣「どこがだ」

京子「さて、お次はこれだ！」

結衣「今度は何だ」

ちなつ「何ですかその箱？」

あかり「中に何が入ってるの？」

京子「スパイになるためには、鋭い感覚が必要！なので･･･」

京子「この箱の中身を、匂いだけで当ててもらう！」

結衣「無茶を言うなよ」

ちなつ「それって、本当にスパイに必要なんですか？」

あかり「全然わけがわからないよぉー」

京子「いいからいいから。みんなにもわかるヤツ入れといたからさ」

結衣「ったく、犬じゃないんだから･･･」

ちなつ「匂いなんて、何もしませんよ？」

あかり「そうだね。京子ちゃん、中身は何なの？」

京子「中身は、ミラクるんフィギュア・サマーバージョンでしたー」

京子「みんな甘いなー。私なら製造年まで当てちゃうけどねー」

結衣「わかるかそんなもん！」

ちなつ「京子センパイなら本当に当てかねませんけど」

あかり「こんなのわかるわけないよ！？」

京子「さて、じゃあみんなこれ飲んで」

結衣「ん？何だこれ？」

ちなつ「ぶどうジュースですか？」

あかり「じゃ、じゃあ、いただきまーす･･･」

結衣「うわっ、すっぱ！？」

ちなつ「お、お酢じゃありませんかこれ！うえ、すっぱー･･･」

あかり「すっぱーーーーいっ！？」

京子「よーし！いいぞ！みんなスパイらしさに磨きがかかった！」

結衣「どこがだ！」

京子「あ、あとみんな今日から３日はお風呂入るの禁止ねー」

結衣「どういう事だよ」

京子「そうすれば、みんなすっぱい匂いが漂い始めよりスパイらしく･･･」

ちなつ「それのどこがスパイなんですか！」

あかり「わけがわからな過ぎるよ！？」

京子「さて！それとスパイには、相手の皮膚を舐めて感情を読み取る能力が必要！」

結衣「どんな能力なんだよそれ」

ちなつ「無理に決まってるじゃありませんか」

あかり「そんなの、出来っこないってばー」

京子「というわけで、あかり！ちなつちゃんのほっぺを舐めて、何を考えてるか当てるんだ！」

あかり「え、ええーっ！？」

ちなつ「なにを言い出すんですか京子センパイは」

結衣「無茶振りにもほどがあるだろ･･･」

京子「さぁあかり！ちなつちゃんのほっぺをペロっと舐めて！」

あかり「そ、そんな事言われても･･･」

ちなつ「はぁ、まったく･･･。仕方ないんですから」

ちなつ「じゃあはい、あかりちゃん」

あかり「えっ･･･」

ちなつ「･･･」

あかり「･･･」

ちなつ「･･･何よ。早くしなさいよ」

あかり「えっ、あの、その･･･」

ちなつ「それとも何。もしかして、私のほっぺた舐めたくないっての･･･？」

あかり「う、ううん？ちなつちゃん違うくって、その、あの･･･」

ちなつ「何よ、あかりちゃんのクセに生意気！こら待ちなさい！」

あかり「ひええーーーっ！？来ないでちなつちゃーん！」

京子「よーしよし！いいぞ！スパイには百合要素も必須だ！」

結衣「何でだよ」

京子「というわけで結衣。はい」

結衣「やらんから」

ちなつ「あっ、京子センパイ、どさくさに紛れて！」

あかり「もー、京子ちゃん！何なのさっきから変なことばかり！」

ちなつ「ええ、どういう事ですかいきなりスパイの特訓だなんて」

結衣「まるっきりわけがわからんぞ京子」

京子「いやー、だってさー」

京子「あかりって、特にスパイに向いているような気がしてさ」

あかり「な、何であかり？」

ちなつ「ちょっと京子センパイ、いくらあかりちゃんが影が薄くって目立たないからって、スパイに向いてるなんてひどい事を･･･」

あかり「ちなつちゃん、京子ちゃん何もそこまで言ってないよ？」

京子「そう！その影の薄さを逆手に取れば、あかりはきっと超一流のスパイになれる！」

あかり「なりたくないから！？」

京子「まーまーあかり。あかりは、日常アニメじゃなくて･･･」

京子「スパイのアニメなら、きっと主役になれる！」

あかり「そう言われても全然嬉しくないよ！？」

京子「そういうわけであかり！今から猛特訓だ！その存在感のなさに磨きをかけて、姿すら見えない究極のスパイに･･･」

あかり「･･･もう！京子ちゃん！」

あかり「ひどいよ！あかりの影が薄いとか、スパイのアニメなら主役だとか･･･うっ、グス･･･」

あかり「うえぇーーーーん･･･」

結衣「あー、あかり･･･」

ちなつ「そ、そんな泣く事ないじゃ･･･」

京子「あ、あららー･･･？」

結衣「･･･おい。これどうすんだよ京子」

京子「い、いやー･･･」


京子「大スッパイ？」

結衣「ダジャレで誤魔化すな！」


終わり