モバP「え? フットサルの試合ですか?」 (59)


モバマスSSです。

今回は少し少ないです。

過去作 見なくても大丈夫だとは思います。

モバP「え?野球の試合ですか?」

モバP「え? 野球の試合ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369840558/)


モバP「え?バスケットボールの試合ですか?」

モバP「え?バスケットボールの試合ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369923814/)



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371894542

ちひろ「はい」

モバP「今度は……?」

ちひろ「わ、私だって自分の私欲のためだけにアイドルをつかったりはしません!」

ちひろ「今回ばかりはテレビの収録です!」

モバP「あぁ、そうですか……」

モバP「三度目は許さないと思っていたんで」ニコ

ちひろ「め、目が笑ってないんですけど……」

モバP「そんなことないですよ」

モバP「ところで誰が対戦相手なんですか?」

ちひろ「楽勝も楽勝ですよ。他事務所のアイドル達です」

モバP「他の事務所の子とうちのメンバーを当たらせるんですか……」

ちひろ「経験者相手にも勝っちゃうようなことをしてきましたからね」

ちひろ「それから、今回勝った場合非公式ですけど勝ったプロダクションに対して報酬金が出ます」

モバP「賞金が出るんですか!?」

ちひろ「はい」ニッコリ

ちひろ「モバPさんも監督として参加しますので頼みましたよ?」

モバP「え!? 俺も出るんですか?」

ちひろ「アイドルが監督やるわけにもいかないじゃないですか」

モバP「確かにそうですけど」

モバP「まぁ、わかりました。それで今回召集されたメンバーは誰ですか?」

ちひろ「一応五人オファーがあったんですけどー……」

モバP「はい」

ちひろ「まずは、きらりちゃんです」

モバP「……」

ちひろ「まぁ、これは予想通りというかお決まりと言うか」

モバP「大丈夫です。わかってますから」

ちひろ「ですよね」

モバP「ポジションは……」

ちひろ「勿論キーパー一択しかないですよ」

モバP「まぁ、一番危ないポジションにもなりそうですしきらりが安定ですね」

ちひろ「相手に怪我をさせる心配もないですしね」

ちひろ「それで二人目が、緒方智絵里ちゃんです」

モバP「え?」

ちひろ「え?」

モバP「いやいやいや、智絵里にスポーツはちょっと……」

ちひろ「でも、先方のオファーなんですよ」

ちひろ「今回の番組のディレクターのお気に入りなんです智絵里ちゃん」

モバP「……そうですか。なら断れないですね」

モバP「相手もアイドルですしきっと大丈夫ですよね」

ちひろ「はい。大丈夫ですよ」

ちひろ「ガチ面子を集めたところで番組として面白くないので」

ちひろ「まぁ、それでも圧倒してでも勝ちにいきますけど」

モバP(別にちひろさんの懐にお金が入ってくるわけじゃないのは伝えたほうがいいのか?)

ちひろ「それで、三人目ですけど」

ちひろ「新田さんです」

モバP「新田ちゃんですかー……」

モバP「動きは良さそうですけど足元でボールを扱えますかね?」

ちひろ「ラクロスの選手ですけどそれはまぁ……運動神経で」

モバP「反射神経はいいと思うんで智絵里よりは心配はしてないですけど」

ちひろ「やってみないとこれはわかりませんね」

モバP「そうですねー」

モバP「四人目は誰なんですか?」

ちひろ「十時愛梨ちゃんです」

モバP「これもスポーツとはまたかけ離れた……」

モバP「天然ですけど鈍いわけではないのでそこそこやれるとは思うんですけどね」

モバP「今回は前々回や前回ほど強力なメンバーじゃないんで不安ですねー」

ちひろ「そうですね。現状スポーツが出来るのはきらりちゃんと新田さん。不明なのが愛梨ちゃん。そして、スポーツとは全く縁のない智絵里ちゃん」

ちひろ「でも。相手はアイドルですし負けることは無いですよ!」

モバP「確かにそうですけどね」

モバP「まぁ、五人目ですべてが決まりそうですね」

ちひろ「はい。でも……」

モバP「どうかしたんですか?」

ちひろ「本当はあやめちゃんが呼ばれてたんですよ」

ちひろ「けど、その日あやめちゃんは別の番組のロケがあっていかれないんです」

モバP「それは……残念ですね」

ちひろ「代役を立てる必要があるんですけど誰にしますか?」

モバP「うーん」

モバP「勝ちにいくのであれば木場さん、みく、美嘉辺りに来てほしいですけど」

モバP「あの三人も忙しいですから難しい可能性が」

ちひろ「いっそのことスポーツ出来る出来ない関係なく選出しますか?」

ちひろ「きらりちゃんをキーパーから外して攻撃選手にすれば、勝てるとは思うんですけど」

モバP「最悪その手で……ん?」

ちひろ「どうかしたんですか?」

モバP「いや、今度うちの事務所であるアイドルオーディションの用紙を見てたんですけど」

ちひろ「それがどうか?」

モバP「……」

モバP「ちひろさん。決まりましたよ」

ちひろ「え? 誰を選出するんですか?」

モバP「うちにオーディション用紙を送ってきた」

モバP「結城晴ちゃんです」

書き溜めだから安価できないのは許してくだされー

———

喫茶店

晴「……」

モバP「……」

モバP「えーっと。それじゃあ、君はアイドルになる気はさらさら無いと?」

晴「さっきから同じこと繰り返すなよ。俺はそんなのには興味ない」

モバP「オーディションを提出したのもお父様だったと?」

晴「うるさいな。そうだよ」

モバP(それはちょっと困ったな……)

モバP(番組スタッフ側にもこの子がやることを伝えてしまってるし)

晴「俺、もうサッカーの練習したいし帰る」

モバP「ちょ、ちょっと待った!」ガシ

晴「さ、触るなよ!」ペシ

モバP「あ、ごめん」

晴「全く。しつこい」スタスタ

モバP「……なぁ。晴ちゃんはサッカーが好きなんだよな?」

晴「晴ちゃんいうな」

晴「まぁ、確かに俺はサッカー好きだけどよ」

晴「だからってお前に関係ないだろ」

モバP「○○選手って知ってるか?」

晴「はぁ? そんなの当たり前だろ」

晴「Jリーグで活躍している有名選手だろ?」

モバP「実は今度晴ちゃんに出てもらおうと思っている番組にその人が解説で来てくれるんだけど……」

晴「」ピク

晴「へ、へぇー。俺は興味ないけど」

晴「大体素人のお遊びサッカーに付き合ってられっかよ」

モバP「きっと握手とかしてもらえるだろーな」

晴「俺の話を聞けよ!」

モバP「そっか。出たくないのか。だったらしょうがないな。うん」

晴「待った」

晴「……」

晴「うそじゃないんだろうな?」

モバP「うそはつきません」

晴「……今回だけだからな」

モバP「わ、わかった!」

モバP(まだ、子供でよかった……)

———本番———

静岡県某所

体育館

モバP「よーし。全員集まってる……よな」

きらり「頑張るにぃ! 今日はPちゃんのためにもやるよ☆」

モバP「お、おう」

モバP(今回はなにも起きてないみたいだな……)

モバP(前回みたいに体を乗っ取られてはいないみたいだし)

美波「フットサルは学校の体育の授業以来なんであんまり自信はないですけど……」

モバP「大丈夫大丈夫!」

美波「だと、いいんですけどね」

愛梨「アタシも張り切っていきまーす!」

愛梨「ところで、フットサルとサッカーってなにが違うんですか?」

愛梨「お猿さんがやるサッカーなんでしょうか……」

モバP「えっとー。そうだな。コートが狭くて——」

モバP「って、事前にルールとか把握してないのか?」

愛梨「? 球をゴールに入れればいいんですよね?」

モバP「いや、間違ってはいないけど……」

美波「えっと、愛梨さん? ルールなんですけど——」

モバP(このまま新田ちゃんに任せよう)

智絵里「……」

モバP「智絵里、顔色悪いけどどうかしたか?」

智絵里「わ、私。その……」

智絵里「ふ、フットサルなんて無理ですよ」

智絵里「みんなに、迷惑掛けちゃいます」

モバP「だ、大丈夫だって。一応番組的にも智絵里がいてくれたほうが嬉しいみたいだから」

智絵里「ほ、本当にそうなんでしょうか?」

モバP(あー、これは元気付けないとやばそうだな)

モバP「智絵里、体育館の外にクローバーが生い茂ってたところがあるだろ?」

智絵里「は、はい」

モバP「もし、この収録を無事に終えることが出来たら一緒に四葉のクローバーを探そうな」

智絵里「いいんですか?」

モバP「あぁ、活躍しなくても良いから一生懸命やったらいいぞ」

智絵里「だったら……! で、出来る限りのことはします!」

モバP(ふー。これでなんとかなりそうだな)

モバP(今回はちひろさんがいらないこと吹き込んでないだろうし、みんなリラックスしてできるだろう)

晴「……」

モバP「どうかしたか?」

晴「別に……ただ、こんなチームで本当にやれるのかよって心配はしている」

モバP「もしかして……周りが年上ばっかなのとカメラがあるから緊張してるのか?」

晴「んなわけないだろ! 俺は、いつも通りやるだけだよ!」

モバP「そうか。ところで晴ちゃんはフットサルの経験あるのか?」

晴「軽く大会に出たことがある程度だよ」

晴「サッカーとは似て非なるものって印象が強いかな」

晴「ルールとかも違う部分多いし」

晴「まぁ、俺に向いているとは思うけど」

モバP「じゃあ、頼りにしてるからな」

モバP「一応、みんなには晴ちゃんにボールを集めるように指示してるから」

晴「なんだよその、エース任せな戦術わ」

モバP「だって、フットサルとかよく分からないし」

晴「チ わかったよ。俺が点を取ってやる」

晴「それから! あの人は本当に来るんだろうな!」

モバP「それは問題ない。もうきているみたいだから」

晴「ど、どこ!?」キラキラ

モバP(こういう顔をいつもしてれば可愛いんだけどな……)

——

試合開始。

ポジション

ゴレイロ 諸星きらり 

フィクソ 十時 愛梨

アラ 緒方智絵里 結城晴

ピヴォ 新田美波


※ゴレイロ サッカーで言うところのGK。

 フィクソ サッカーでのポジションだとDF。ボール回しの中心選手の役も担う

 アラ サッカーでいうところのMF。試合中もっともボールが回ってきてシュートを打つポジション。

 ピヴォ FW ポストプレーが多く。相手の選手に背を向けて攻撃の起点となるパスを出したりする。

ttp://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira000792.png

———

一同「お願いします!」

モバP(最初は相手のスタートから)

モバP(とりあえず、晴ちゃんがプレッシャーかければミスするだろう)

モバP(向こうも高校生くらいが中心のチームだけど晴ちゃん経験者だし問題はないはず)

ピ キックオフ

センターサークルから第二ペナルティーマーク付近で相手のフィクソがボールを受ける。

結城が猛チャージをかけて相手に接近する。

しかし、落ち着いて右ウィングのアラにボールを託す。

ハーフェラインの辺りでボールを受けるとワンタッチでゴールに背を向けた状態のピヴォへ。

十時の寄せが遅い間にピヴォがターンをしてシュートを放つ。

だが、残念そこは諸星きらり。真正面に来たボールをしっかりとキャッチする。

モバP「あっれぇ……」

晴(おいおい……)

モバP(明らかに明らかに……)

モバP・晴(向こうの面子がガチなんですけど!)

モバP(どう考えても素人の動きじゃないだろ)

晴(こんな狭いコートでよくもあんなに綺麗にパスをまわせたな)

モバP(アイドルがやるようなプレイじゃないでしょ)

モバP「いや、それはうちの面子にもいえることだけど……」

モバP(長い前半の20分になりそうだな)

晴(びびってても仕方なねーし。とりあえず攻めるか)

晴「へい!」

諸星のキーパースローで結城へと渡る。結城足の裏を巧みに使いフェイントで相手をかわす。

そして、第二マークの付近でシュートを放つ。しかし、上手くミートはせずに、ゴールの枠から外れたシュートになる。

晴「くそ!」

モバP「OKOKナイスプレイ!」

きらり「おしいにぃ……」

相手のキーパースローから試合が開始する。スローインは相手アラに目掛けて投げる。けれど、これは制度を掻いて緒方へとボールはとんでいく。

※フットサルの場合ゴールキックではなくキーパースローからのスタートです

智絵里「え!?」

しかし、緒方に当たる瞬間に異様なスライスをしてボールはラインの外に出た。

愛梨「な、なに今の」

美波「ぼ、ボールがおかしな方向に軌道を変えた……?」

智絵里「……」ビクビク

モバP「風は……特にないよな」

モバP「大体体育館だし」

モバP「一体なんだよ今の」

美波「智絵里ちゃん大丈夫?」

智絵里「はぃ……」

美波「そう。良かったね」ニコ

智絵里「急にボールが来たので、こ、怖かったです」

モバPチームのキックインからスタートする。緒方がキッカー。十時へと優しいパスが出される。

※サイドラインを割った場合スローインからではなくキックインからのスタートになります。

すると、相手はいきなりプレッシャーをかけにくる。動揺している隙に足元にあるボールを奪う。

愛梨「わわわ!」

低い位置で奪われたのでバックに残っている選手は諸星だけ。GKと一体一の状態。

きらり「……!」

諸星、鬼の形相で前に飛び出しシュートコースを限定する。

モバP(よし!きらりの体格ならシュートコースはそんなにないはずだ!)

だが、前に飛び出した瞬間相手選手は柔らかいループシュートを放つ。

意表をつかれた諸星だったが限界まで腕を伸ばしてなんとかボールを外へと弾き出す。

きらり「にょ、にょわー」アセアセ

智絵里「な、ナイスプレーです」

モバP(だから、なんで相手はそんなプレーができるんだよ)

相手のコーナキックからスタート。ループ気味にボールを柔らかく浮かせて中に放り込むがここは落ちついて諸星がキャッチをする。

そして、そのままスローイング。隕石のような送球が相手のゴール目掛けて飛んでいく。あまりの速さにキーパーは反射的に手を出してボールを外に出してしまう。

きらり「加減が難しいにぃ」

晴「す、すげー肩」

モバP(普通に触らなかったら例えネットを揺らしてもノーゴール扱いだったのに思わず手が出ちゃったのか)

結城がボールをセットする。

晴(俺も素人相手に負けてられないな)

軽く助走をつけて少しボールの芯から外してつま先でボールを蹴る。

ボールは鋭くスライスする。ゴールキーパーは弾くことが出来ず、ネットへと突き刺さった。

晴「おし! 一点!」

モバP「おぉ! ナイッシュー!」

智絵里「凄いです!」

愛梨「どうやったの!? アタシにもやり方教えてくださいー!」ビシ

晴「いや、なんで敬語なんだよ」

美波「晴ちゃん格好良かったよ!」

晴「お、おう……」テレテレ

モバP「よしよし。コーナーキックからだったけど、とりあえず先制点だ」

センターサークルから試合が開始する。相手チームはボールを後ろに下げる。それと同時に結城がプレッシャーをかける。

余裕が無くなった相手のフィクソはボールを奪われてしまう。

結城は奪ったボールを新田へとパス。

フリーでボールを受けた新田はシュートモーションに入る。

美波「えい」スカ

モバP「え」

しかし、キックはボールにミートすることは無く転々とサイドラインの外を割る。

美波「あ……」

モバP(もしかして新田ちゃんって……)

モバP(足を使う競技が苦手なのか?)

モバP(まぁ、でも走れるから足を使う球技が苦手のほうが正確だな)

美波「ご、ごめんね」

晴「別に、気にしてねーから」

モバP(動きはいいんだけどなー)

モバP(晴ちゃんが取ってからの上がりは早かったんだけど)

モバP(肝心のフィニッシュがどうもダメそうだな)

相手のキックからスタート。フィクソからアセへ。ハーフェーラインより前で受けるとそのままドリブル。

結城がマークに付くが逆サイドにボールをふられる。逆サイドにいた選手がワンタッチで高い位置にいる味方にパス。

ペナルティエリアでボールを受けるとそのまま振り向いてシュート。きらりの脇腹を掠めてそのままゴールへと吸い込まれる。

モバP「あちゃー」

モバP「これで同点か」

きらり「……」チ

愛梨「ど、ドンマイ!」

きらり「次は抑えるにぃ……」

モバP(ちょっときつくなってきたな……)

モバP(さっきの一点は意表をついたから取れたものの)

モバP(こっちのチームは崩す動きが出来ないから難しいだろうな)

モバP「さぁ、切り替えていこう!」

モバPチームからキックオフ。ボールを後ろに下げて十時がボールを受ける。すると、反転して諸星へとパスを出した。

助走をつけて右足を踏み込む。そして、左足でボールの真ん中を捉えてそのまま振りぬく。

きらり「きらりんあたーっく!」

ガキン!

諸星が放ったシュートは惜しくもクロスバーに直撃して外を出てしまう。キーパー動けずただボールを見つめていた。

きらり「きらりんぱわー☆」

晴「ちょっと待てよ!」

モバP「どうかしのか?」

晴「なんでそんなに冷静なんだよ!」

晴「なんだよ今のシュート!」

晴「ロベルトカルロスみたいだったぞ!」

モバP「確かに悪魔の左足だったな……」

晴「一体なんなんだよあいつ!?」

モバP「あいつは……きらりだ」

モバP「日本人とかそういうんじゃなくてきらりっていう、一つの種族なんだよ」

晴「意味わかんねーから!」

モバP「その気持ちはよくわかる。でもあれが現実なんだ。俺も受け入れたくない時期もあった」

晴「はぁ!?」

モバP「まぁ、バックには心強い仲間が居るってことだ」

晴「それで片付けるなよ!」

モバP(……けど、確かきらりって右利きだったよな)

モバP(いくらなんでも違う利き足じゃないのにあのシュートはきらりでもおかしい)チラ

モバP「ん?」

きらり「……」

モバP(あれ、今きらりの後ろに青いユニフォームを来た男が見えたような……)

モバP(気のせいか)

訂正 モバP(いくらなんでも違う利き足じゃないのにあのシュートはきらりでもおかしい)チラ ×

   
モバP(いくらなんでも利き足じゃないのにあのシュートはきらりでもおかしい)チラ



モバP(スポーツをやる場合右利きだけど左のほうが蹴りやすいって選手もいるけど……)

モバP(きらりもそのタイプか?)

モバP「そんなことは、どうでもいいか」

モバP「さぁ! どんどんせめて行くぞ!」

———前半終了———

モバP「お疲れさん。十分間休憩だ」

一同「はい」

モバP(結局2-2で折り返したか)

モバP(あの後、晴ちゃんが外に出たボールをキックインしたときに)

モバP(相手のゴールキーパーの体に当てて入れた一点)

モバP(さらに、相手のパスワークで崩されて失点が一)

モバP(ちょっといろいろ弄ってみようかな)

愛梨「このままですと2-2のスコアレスドローで終ってしまいます!」

晴「いや、2-2じゃスコアレスドローとは言わないだろ」

愛梨「? そうなの?」

智絵里「……み、みなさん凄いです」

美波「うーん。どうして蹴るときにタイミングが合わないのかな……」

きらり「今日のきらり調子よくないかもぉ」

きらり「こんなときこそ元気だしていこー☆」

モバP「みんな聞いてくれ。ちょっと変えてみたいことがあるんだ」

モバP「まず一つ目。きらりと智絵里のポジションを変える」

きらり「にょわー! Pちゃん本気!?」

智絵里「え? 私が諸星さんのところに入るんですか?」ブルブル

美波「智絵里ちゃんにキーパーはちょっと危なくないですか?」

愛梨「どうかしたの?」

晴「俺も反対」

モバP「いや、俺には考えがあるんだ。みんな信じてくれ」

モバP「智絵里はあそこに置いても絶対に怪我をすることはない」

晴「証拠は?」

モバP「プレーをすればわかる」

智絵里「……わ、わかりました」

智絵里「怖いですけど……Pさんがそういうなら」

智絵里「私、頑張ります!」

モバP「智絵里!」

きらり「だったらきらりは智絵里ちゃんのところでやるぅ?」

モバP「そこはだな。新田ちゃんにそこに入ってもらってきらりを前線にしようと思う」

晴「フィジカル強そうだしポストプレーをさせればなんとか点に結びつくかもな」

きらり「おっすおっすばっちし! きらりんぱわーで頑張るにぃ!」

美波「え、でも私……」

モバP「新田ちゃん。次にプレーするときは左足を使ってみるのはどうだ?」

美波「私右利きですよ?」

モバP「案外、スポーツだと逆の方がやり易い人がたまにいるんだよ」

美波「はぁ……た、試してみます!」

モバP(無理に右で蹴ろうとするからタイミングが合わないはず)

モバP(試合中も左足でトラップしたときは安定してたし、おそらく新田ちゃんは足の場合左の方が使いやすいと判断したけど)

モバP(これが吉と出るか凶と出るか)

愛梨「……暑くないですか?」

モバP「え?」

モバP「いや、それは動いてたから、じゃないのか?」

愛梨「そうですけど、脱いでも?」

モバP「ちょ! お前ここで脱ぐきか!?」

愛梨「大丈夫ですよ! 下にしっかりと着てますから!」

モバP「あぁ、だったら大丈夫だな。その代わりしっかりビブスは来ておけよ?」

愛梨「はい!」ヌギヌギ

キャスト オフ !

モバP「? 今何か言ったか?」

愛梨「はい? なにも言ってないですよ?」

モバP「そうか……」

晴「なぁ」クイクイ

モバP「袖を引っ張らなくてもわかるって」

モバP「どうかしたか?」

晴「俺はどうすればいいんだ?」

モバP「そのままでいい、ってどうした? やけに積極的だな」

晴「別に……なんでもねーよ!」

モバP「エースだから頑張ってくれよ?」

晴「うるせーな……」

晴「ほら! 試合始まるぞ!」

モバP「……」クス

——後半戦開始——

ポジション

ゴレイロ ラブリーマイエンジェル智絵里たん (緒方智絵里)

フィクソ 仮面ライダーとときん (十時愛梨)

アセ ラクロスですよラクロス(新田美波)  晴ちゃん(結城晴)

ピヴォ ??きらり (諸星きらり)

>>31

かたじけない。

モバP「気合入れていけよ!」

『はい!』

ピー

モバPチームからスタート。ボールを後ろに下げる。十時がボールを受けた。相手の選手がプレッシャーをかける。

十時は逃げようとパスモーションに入る。しかし、相手の裏をかいてそのままドリブル。

モバP「早い!」

そして、ドリブルで相手陣営に切り込んでいく。第二ペナルティーマーク付近まで来ると相手が寄せてきた。

ここで、シュートをしようと踏み込む。相手も堪らずに足を出してきた。

だが、これはフェイクで前方にいた結城へとパスを送った。

ボールをもらった結城はそのまま右足を振りぬく。

しかし、惜しくもボールは枠を捉えることは出来なかった。

晴「な、ナイスぱす」

愛梨「やったね!」

モバP「なんでいきなり動きがあんなにも機敏に……」

モバP「まさか!」

モバP「あの洋服が原因だったのか!?」

モバP「洋服がアンクルウェイトのような役割を果たしていてそれが愛梨の足枷になっていたってわけか!」

モバP「前半動きがよくなかったのはそれだったんだな……」

モバP「やっぱり愛梨もうちの事務所の子だったか」

相手のキーパーのスローから試合が再開する。低い位置でポジションを取っているフィクソにボールを転がす。

すると、諸星が猛チャージ。フィクソは必死にパスコースを探すが、味方のフォローが遅く。諸星に奪われてしまう。

モバP(きらりってあんなにディフェンス上手かったんだな)

奪った地点から諸星がシュートを放つ。しかし、ボールは明後日の方向へと飛んでいく。

きらり「むー? 全然だめだにぃ……」

きらり「体が思い……」

モバP「なんだかきらりの様子が……って、あれは!」

モバP「ま、間違いない。さっきは薄っすらとしか見えなかったけど……」

モバP「きらりの後ろには——」



モバP「鈴木隆行がとり憑いている!」

※鈴木隆行。元日本代表のFW。DFWと呼ばれることもある。

フィジカルが強く、ディフェンスが上手い選手。ここぞという場面でゴールを決めてくれる心強い存在。演技——ではなく、ファールをもらうのが上手です。

伝説の数々

46試合連続、1790分間連続ノーゴール


・ゴールを決めただけで記念Tシャツが販売される。

・よその国の新聞にノーゴール世界チャンピオンと紹介される。

・ノーゴール記録を止めるために譲ってもらったPKを普通に外す。

・抜け出して1対1なのに試合終了の笛を吹かれる。

・現役ラストゲームの選手のゴールを無理やり奪おうとする。

・2005年のJリーグ開幕戦で浦和のアルパイを挑発して退場させる。

・日韓W杯を前にして全くゴールの無かった時期に「全然悩みは無いです。たぶん、運がいいしね。ちょうどピークに来てるんじゃねえかって思うんですよ。見とけよって感じです。今までも、なぜかギリギリの所で点を決めたりしてたしね。変な確信があるんですよ。」とW杯でのゴールを予言。

・ ポートランドに移籍したシーズンに「タカ くそ野郎 スズキ」と書かれた横断幕で歓迎される。

・2008年にポートランド州ベストアスリートに選出される。

・ポートランドではなぜかボランチとしてプレーし持ち前の体の強さを生かして活躍。

・久しぶりのJリーグ復帰で所属する水戸ホーリーホックでは無給のアマチュア契約。

wiki参照

個人的に好きなエピソード

午後4時57分、鈴木がただ1人スーツ姿で荷物を持ってロビーに現れた。搭乗予定便の欠航は午後4時の軽食時間に選手に伝えられたが、鈴木は軽食を取らなかったため予定変更を知らず、当初のスケジュール通りに午後5時の集合時間に合わせてロビーに降りてきた。鈴木は気合十分の表情だったが、誰もいないため間違いに気付いて苦笑いを浮かべて部屋に引き返した。


ムンタリの次に好きな選手です。

モバP「きらり! お前はもうシュートを打たなくていい! ディフェンスとポストプレーに集中しろ!」

きらり「わ、わかったにぃ!」

モバP(嬉しい誤算もあれば悲しい誤算もあるもんだな……)

晴(まぁ、ただの電柱になるわけでもないし俺は気にしねーけど)

相手のキーパースローから攻撃が開始する。今度はハーフラインにいるアセにボールを出す。すると、フィクソとの連携ワン・ツーでマークを振り切る。

そこで右足を踏み込んで左足でシュート。

緒方へとボールが飛んでいく。

智絵里「ど、どうしよう」オドオド

体を震わせている緒方を他所に、ボールはまたしても不規則に大きく変化して智絵里に当たらないように外へと逸れていった。

智絵里「え?」

モバP(やっぱりだ)

モバP(原因はわからないが、智絵里の辺りに勢いのあるボールが来ると当たらないようにボールがどこかに飛んでいく)

モバP(きっと絶対に怪我をしないようになっているはずだ)

モバP(神の加護、いや、次元を超えた人間達の加護が智絵里には備わっているんだろう)

モバP(あの小動物のように見ている側が保護欲の沸く智絵理のことだからまぁ、そんなことがあっても不思議ではない)

モバP(やっぱりうちの子だな)

晴「ただのチートじゃねーか」

智絵里のスローイングからスタート。ボールを転がしながら十時にパス。十時は前に張っていた鈴木きらりへとボールを託す。

ゴールに背を向けたままボールをもらった鈴木きらりはワンタッチで新田へとパスを出した。

フリーでボールを受けた新田は左足でダイレクトシュート。

キーパーの手をはじいてそのままゴール内へ。

3-2

美波「や、やった!」

モバP「ナイスシュート!」

鈴木きらり「おぉ、凄い凄い!」

晴「ナイッシュ」

愛梨「美波ちゃん綺麗なシュートだったね!」

智絵里「て、点を取られないようにしないと……」

モバP(やっぱ左足で打たせて正解だったな)

————

試合は3-2で進んでいきラスト一分の出来事であった。

十時からのバックパスを緒方が処理をミスして後ろに反らしてしまう。

そして、そのままゴールへと吸い込まれて3-3.

試合は振り出しに戻る。

智絵里「ご、ごめんなさい」シュン

モバP「どんまいどんまい!」

モバP「ラスト一分あれば二回以上攻撃できる!」

モバP「少ないチャンスをものにするぞ!」

『はい』

晴(けど、結構厳しいよな)

晴(うちが強くなってからも堅い守備してるし)

晴(なんとかマークを外してフリーになるチャンスを作るしかねーな)

ボールを新田に出して試合がスタートする。新田、十時へとバックパス。結城へと斜め前へのパス。結城、もう一度十時に戻す。

晴「きらりだ!」

結城の掛け声につられ前線に張っている鈴木きらりにパスを出す。

鈴木きらり「……」チラ

晴(そうだ。俺にパスを出せ! 絶対決めるから!)

晴(一応、このチームでは俺がエースだからここでやらないとな!)

ボールを受けたきらりは一度新田の方向に目を向け体を向けるが踵で結城にノールックパスを出す。

完璧に裏をかいたプレーは結城をフリーにする。

晴「決めてやるよ!」

晴「ふ……!」

左足を踏み込んで右足でボールを蹴る。結城は足を振りぬく。

ボールは真っ直ぐと飛んでいく。

しかし——

ガコン

サイドポストを強く叩いて枠を外れてしまう。相手選手がボールをクリアしてラインを出る。

晴「……」チ

晴(俺の決定力不足がここで出るとはな……)

晴(くそ、入りやがれよ)

晴「……」

晴(何で俺、勝ちたいと思ってるんだろ)

晴(きっと俺はこの人たちに勝ってもらいたいんだろうな)

愛梨「晴ちゃんいくよ!」

晴「あ、あぁ、わりぃ」

十時のキックインから再会。晴がボールを受ける。

晴(少年サッカーやってるときはこんな気持ちになったこと無かったな)

晴(周りの人間達のために勝ちたいなんて思ったことは)

晴(俺がいた少年団は俺のことを差別していたからな)

晴(女の癖にレギュラーとって云々かんぬん)

晴(女々しくぐちぐち文句ばっか垂れやがって)

晴(そりゃ、チームメイトと一緒に勝つなんて思えないよな)

晴(でも、ここは……)

晴(一生懸命プレイしていて俺を差別しない)

晴(餓鬼の俺にたいして頼ってこうしてボールをまわしてくれている)

晴(それに……みんな俺よりキラキラしてて眩しい)

晴(きっと、この試合を楽しんで『アイドル』っていうものを楽しんでいるんだろうな……)

晴「はは」ニコニコ

モバP(あいつ、始めて試合中に笑顔を見せたな)

晴(おそらく、一人で突っ込んでもだめだ)

晴(ドリブルで突っ込んだとしてもすぐにカットされる)

晴(だったら、今までとは違った戦法でやってやろうじゃねーか)

結城は足の裏を使って小まめにボールを動かして相手を揺さぶる。何度も突破する素振りを見せるがフェイントで終らせてしまう。

すると、相手は堪らずに足を出してくる。

晴「今だ!」

結城はループ気味のパスを空中へと放った。しかし、ボールは高い。相手選手も味方選手も触れない。

モバP「た、高い!」

モバP(あ、いや!)

モバP(一人だけあの高さに触れられる選手がいた!)

きらり「ふん!」

両手を振り上げて勢いよく跳躍した鈴木きらりは高い打点からヘディングを地面に叩きつけるようにシュートする。

GKは反応できずに立ち尽くし、ゴールネットが揺れた。4-3

そのまま終了のホイッスルが鳴り響く

ピー

きらり「おっすおっすばっちし☆」

晴「本当にあれをヘディングするのかよ! リスキーだったけどすげーな!」ハイターッチ

パシン

美波「きらりちゃんパワフルだったね!」

愛梨「わーい! 勝ったねー!」

智絵里「な、なんとか勝てました」ヘナヘナ

モバP(まさか、勝負強さが備わっているとわ……)

モバP(悪霊だと思ったが、とんだ守護霊だったな)チラ

モバP「あ、成仏してた」

モバP「そうか……お前も救われたんだな」ホロリ

モバP「よし! 試合には勝ったけどまだ収録は終ってないからな!

モバP「油断するなよ!」

『はい』

———収録後———

モバP「ここにいたのか」

モバP「もう帰るぞ」

晴「四葉のクローバーは集まったのか?」

モバP「あぁ、大量にな」

モバP「ほら、お前の分」

晴「……いらねーよ」

モバP「いいから」

晴「しょうがねーな。もらってやるよ」

モバP「今日は楽しかったか?」

晴「そうだなー。つまんなくはなかったな」

晴「まぁ、来てみてよかったとは思ってる」

モバP「そうか」

晴「……」

モバP「……」

モバP「アイドルやってみたくなったか?」

晴「お前、よく俺の性格見てそれが口に出せるな」

晴「アイドルなんて俺ができるわけねーだろ」

モバP「自分の可能性を自分で否定するのはよくないな」

晴「……本当に俺がアイドルできると思ってるのか?」

モバP「勿論」

モバP「始めてあった日からこの子売れそうだなって気配はあった」

晴「は? だってお前、ただ単に俺がサッカーできるからここに呼んだようなもんだろ?」

モバP「まぁ、それもあるけど……なんだろうな」

モバP「今日見ても思ったけど、魅力的というか……」

晴「お、俺が魅力的!?」

モバP「あぁ、その。人間的にって意味だけどな?」

晴「な、なんだよ」

モバP「最初は確かにサッカーできそうだから呼んだのは確か」

モバP「それで、本人が嫌がってるから今日一日だけって考えてたけど……」

モバP「本気でアイドルやらせてみたくなったんだよ」

モバP「今日のあのいきいきした顔をみていたら」

モバP「間違いなくこいつはアイドルになれるって感じたんだよ」

晴「……ふーん」

モバP「お前素直になれよ」

モバP「今日も実は楽しかったんだろ?」

モバP「試合の最後らへん、顔に出てたぞ」

晴「……」

晴「わかってて聞いてたのかよ」

晴「あぁ、確かに楽しかった。近年稀に見る楽しさだった」

晴「それと同時に、アイドルって凄く面白そうだなとも思った」

モバP「へー」

晴「だって、周りのみんなすげー楽しそうにしてるからさ」

晴「やらされてる笑顔とかじゃなくて本当の笑顔だった……」

晴「なぁ……」

晴「アイドルってそんなにたのしいもんなのか?」

モバP「辛いことも多いけどまぁ、楽しいかもしれないな」

晴「俺にも出来るか?」

モバP「やる気次第だな」

晴「……」

晴「俺の家って実は父子家庭なんだよ」

晴「家族は男だらけで女は俺一人だけ。だからこんなに男勝りになっちまった」

晴「遊ぶのはほとんど、野球やらサッカー。女らしいことなんて一つもしてこなかった」

晴「だからこそ……親父は俺に女の子らしいアイドルをやらせたくて応募したのかもな……」

晴「今まで女の子らしいことはさせたことはなかったからその罪悪感から……」

モバP「それは、自分で聞いてみるしかないな」

晴「はは、確かにそうだな」

晴「でも、きっとそんなところだろう」

晴「わかったよ。アイドルになってやるよ。親父の気遣いも無下に出来ないからな」

モバP「本当か!?」

晴「おう」

晴「そんじゃ、よろしくなプロデューサー」ニコ

握手

モバP「あぁ」ニコ

モバP「ははは」

晴「なんだよ。気持ち悪い笑み浮かべて」

モバP「いやー、こうやって素直になれば可愛いのにと思って」

晴「ば、なにいって!」テレテレ

モバP「恥ずかしがるなよー」ニヤニヤ

晴「うわ! こら、抱きつくな!」

モバP「スキンシップだ」キリ

晴「離せ! セクハラだぞ! 変態!ロリコン!」

モバP「まだ、12歳なんだからもっと子供らしくしろって」

智絵里「P……さん?」

モバP・晴「あ」

智絵里「Pさんって……」ウルウル

モバP「いや、これは違うんだ」

モバP「スキンシップだよスキンシップ。ほら、雪美とかとよく遊んでるだろ?」

モバP「あれだよあれ」

智絵里「男勝りな女の子が好きだったんですね!」ダ

モバP「待つんだ智絵里! 俺は男勝りなロリが好きな男ではないぃぃ!」

end

量が少ないのはまことに申し訳ない。

次回は……とりあえず安価でなんのスポーツやるのか決めますか。

>>53

バレーボール

>>53

了解しました。なんとか形にしてみます。

諸事情により今回後日談は控えさせてもらいます。

次回、期待していてください。

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