【少女歌劇SS】なな「わんわん」(18)

キャラ崩壊注意


とある夜


なな「うぅ……ばななも凍る寒さです……」プルプル

なな「というわけでお邪魔します……」モゾモゾ

純那「あっ、こら」

なな「ふぅ。純那ちゃんのベッドは暖かいなぁ」

純那「自分のベッド使いなさいよ」

なな「でも、二人で一つのベッド使った方が暖かいでしょ?」ヌクヌク

純那「それはそうだけど……」ヌクヌク

なな「じゃあ、そうゆうことで」モゾモゾ

純那「はぁ……何か、あんたのことでっかい犬みたいに思えてきたわ」

なな「純那ちゃんにだったら飼われてもいいかな~」ギュッ

純那「よしよし」ナデナテ

なな「わんわん」

次の日


料理をしている純那「……」

なな「わわわわ~ん」ギュッ

純那「ちょっ、なな?」グラッ

なな「わふぅ~」

純那「い、今は危ないからっ、あっち行ってなさい!」シッシッ

なな「くぅ~ん。純那ちゃんが構ってくれないよぉ……」

華恋「ねぇばなな。なんでさっきから犬の真似してるの?」

なな「ばななは昨日からばなな犬なのだわん」ワンワン

華恋「可愛い~!こっちおいで♪わしゃわしゃしたげるから」

なな「ノー。ばなな犬は今、純那ちゃんと遊びたいのだわん。ばなな犬の気持ちを尊重して欲しいわん」ヒシッ

華恋「そっかー。じゃあ仕方ないね」

純那「私の意思も尊重しなさいよ」

華恋「う~ん……じゃあ私のこのわしゃわしゃ欲はどこで発散すればいいの~!」

まひる「ここにまひる犬が居るわんよ?」ヒョコッ

ひかり「ひかり犬も居るわん」ヒョコッ

真矢「真矢カニも居るかに」ババァァン

クロ「どこにわしゃわしゃできる部位があるのよ」

真矢「毛蟹だから大丈夫だかに」

クロ「さてはあんた毛蟹見たことないわね?」

その日の夜


なな「おいで~」ポンポン

純那「……何?今日は私がななのベッドに入ればいいの?」

なな「うんっ」

純那「……ん」モゾモゾ

純那(ななの匂いがする……)ホワホワ

なな「わふ~」ムギュッ

純那「んっ、なな。ちょっと重い……」

なな「お昼に構ってくれなかった分、ここで取り返すんだわんな~」スリスリ

純那「ちゃんと料理終わってから構ってあげたじゃない……あと、喋り方崩れてきてない?」

なな「足ーりーなーいーのー。もっとなでなでしてぎゅってしてななって呼んでー」

純那「ななって……なんていうか、優しいし、お菓子とか差し入れして気が利くから、皆のお母さんって感じで慕われてるけど……」

純那「結構、甘えたがりよね」ナデナデ

なな「えへへ。純那ちゃんだけだよ」

純那「可愛いなぁ、もう」ギュッ

なな『純那ちゃんも可愛いよ~』

なな『本当……純那ちゃん可愛い……っ!』グイッ

純那「っ?なな?」

なな『ごめん……純那ちゃんと一緒に寝るっていうのが、どういうことか分かってなかった』

なな『こんなに近くに、純那ちゃんが居るんだもん……もう、我慢できなくなってきちゃった……』

純那「ななっ、ちょっと、離して……」

なな『だぁめぇ……』ガシッ

純那(やだっ、なな、力強い……完璧に組み敷かれちゃって、動けない……)

純那「どうしたの?なな、なんか怖いよ……?」

なな『怯えた顔も可愛いよぉ……純那ちゃん……』

なな『純那ちゃんが悪いんだよ?こんな無防備に、私のベッドに入って来てさぁ……もう誘ってるようなものじゃない……』

純那「わ、私っ、そんなつもりじゃ」

なな『ふふっ、純那ちゃんの胸、すっごいドキドキしてる。もっと聞きたいなぁ。純那ちゃんの音』ピトッ

なな『もっとドキドキ、させてあげるね』

純那「ほわぁぁぁぁっ!」ガバッ

純那「……っは!?」

純那(今のは……夢?そうよね。ななが私を無理矢理に襲うなんて、ありえないもの)

純那(……でも、もし本気で、ななにそういう気があったら、私は……)

なな「ふわぁ~。純那ちゃん、おはよう」

純那「おはよう。なな。起き抜けに悪いんだけど、ちょっと腕相撲しない?」

なな「え……なんで?」

純那「いいから」ササッ

なな「う、うん……分かった」サッ

純那「レディー、ゴー!」グッ

なな「う~ん……えいっ!」グググッ

純那「……くっ」ボフッ

なな「やったぁ、私の勝ち!……で、何なの?これ」

純那「なな。今日から一緒に寝るの禁止ね」

なな「!?」

なな「純那ちゃ~ん。許してよ~」メソメソ

純那「……」スタスタ

香子「ばなな犬が」

双葉「捨てばなな犬になってる」

香子「何があったん?」

なな「腕相撲に勝ったら純那ちゃんが怒っちゃったの……」

双葉「わけわかんねぇ」

なな「ねぇ……純那ちゃん、どうして怒ってるの……?」オズオズ

純那「うぅ……っ」

純那(あんたに襲われそうで怖い……何て言えるわけないでしょ!)

純那「二人で使うと、狭いじゃない。ベッド。私はもっと広々と使いたいの」

なな「なんでそんな嘘つくの……?」

純那「……」

香子「これは……?」

共有リビング・九九組会議


華恋「ばななとじゅんじゅんが喧嘩したぁ!?」

双葉「喧嘩……なのかな。よくわかんねぇけど」

なな「私とはもう一緒に寝たくないって……っ!」グスン

まひる「そんな……二人共仲良しだったのに」

真矢「純那さんが怒った理由は?」

なな「それが……よく分かんなくって……」

香子「何か、ばななはんには言いたくなさそうやったわぁ」

ひかり「なるほど……どう思う?純那」

純那「……こういうのって、私抜きでやるものじゃないの?私元凶なんだけど」

華恋「ばななが真剣に悩んでるんだよ!?九九組全員で力になってあげなくちゃ!」

純那「そういうことじゃなくって……」

クロ「それで?結局、喧嘩の理由ってなんなのよ。純那」

純那「だから、さっきも言ったけどベッドが狭くなるから一緒に寝れないってだけで、別に怒ってるわけじゃ……」

真矢「嘘ですね。トップスタァの洞察力がそう告げています」

まひる「嘘だよ!乙女の勘がそう言ってるもん!」

なな「嘘だぁ……純那ちゃんのことならなんでも分かるもん」

双葉「いや分かってねーからこんなことになってんだろ?」

香子「ほんなら皆で理由を予想してみましょか」カキカキ

双葉「どっから出したそのフリップ。お前大喜利始めるつもりだろ」

香子『身長差に打ちのめされて落ち込むから』

双葉「あたしに喧嘩売ってんのか」

ひかり『ばななの頭のばななが当たるから』

双葉「寝るときは降ろすだろ」

まひる『別の女ができたから』

双葉「怖い」

なな『その女を始末したから』

双葉「もっと怖い。っていうか何でななまで大喜利に参加してんだよ。さては結構余裕あるなお前」

華恋『取っといたお菓子を食べられたから』

双葉「そんな理由で怒る高校生が居るかっつーの」

真矢「……っ!それは重罪ですね」

双葉「居たよ」

クロ(真矢のお菓子はうっかり食べてしまわないよう気を付けておきましょう……)

純那「……これ、私も何か言った方がいいの?」

双葉「収拾が付かなくなるからやめてくれ……」

結局理由は分からないまま夜


なな「……」ジーッ

純那(向こうのベッドから視線を感じる……)チラッ

なな「っ!」ビクッ

なな「……」チラッ

純那(あんなにビクビクして……こっちの様子をしきりに窺ってる)

純那(昨日はでっかい犬みたいだったけど……今日は小っちゃい子犬?)

純那(あんなななが私を襲う?……ありえないわね)

純那(……なんか、そう思ったら、隣にななが居ないことが、急に寂しくなってきたわ)

純那「えーっと……なな?」

なな「はっ、はい!何でしょうか……?」

純那「そんな怯えなくても……。その、本当、勝手なことだっていうのは分かってるんだけどね」

純那「やっぱり、今日も一緒に寝ない?」

なな「……」

純那(返事がない。やっぱり、勝手す

なな「純那ちゃん……っ!」ズサァァ

純那「わわっ」

なな「良かったよぉ……私、本当に純那ちゃんに嫌われちゃったのかなって、本当に、本当に心配でぇ……」ムギューッ

純那「うっ」キューンッ

純那「……私こそ、ごめんね。勝手に心配して、避けて。あなたのこと……傷つけた」

なな「?誤解って、何?」

純那「うっ」

純那(やっぱりこれは言いたくない……!けど、これだけ勝手に振り回しといて、正直に言わないのはズルいわよね……)

純那「その、怒らず……いや、やっぱり怒ってもいいけど、聞いて。実は私……本当、自分でも信じらんないんだけど」

純那「あなたに、襲われちゃうんじゃないか。……って、怖くなったの」

なな「……何それ、ふふっ。純那ちゃんでもおバカな勘違い、したりするんだね」

純那「本当にごめんなさい……お詫びはちゃんとするから」

なな「いいよ別に。……でも、どうして今になって許してくれたの?」

純那「それは……やっぱりなながそんなことするわけないなって思ったのと……」

純那「なな居ないと寂しくて、側に居て欲しくて……ななとなら、別に『そういうこと』になってもいいかな……なんて思

なな「純那ちゃんが悪いんだよ?」グイッ

純那「え?」

なな「『そういうこと』になってもいい……ってそんなこと言われたら、我慢できなくなっちゃうじゃない……っ!」

純那「いや、ちょっ」

なな「お詫びするって、言ったよね?」

純那「言ったけど、こんなぁ……っ!?」


ワオーン


香子「んぅ……何か今、遠吠え聞こえへんかった……?」

双葉「ばなな犬は躾がなってねぇな」



  -終わり-

おまけ



純那「大変。バナナが一本足りないわ。このままじゃマフィンが……」

なな「あ、じゃあこれ使って」モギッ

純那「なな……?このバナナ、どこから?」

なな「大丈夫だから」

純那「ねぇ、あなたの髪の束、一つ消えてない?」

なな「大丈夫。また生えるから」

純那「!?」



  -終わり-

以上になります。

じゅんななはお互いに甘えたり甘えられたりなんだろうなと思ってます。
二人の初めては絶対「ばななちゃんが我慢できずに」だと思うんですけど。
「んなわけねーだろ」と思う人はあなたの解釈でSS書いてね。待っとるで。

ありがとうございました。

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