彩華「手袋がしゃべった!」アンク「手袋じゃねえ!」(30)

女神フェイン「このSSは闇染Revengerと仮面ライダーオーズのクロスオーバーなSSです」

女神フェイン「あらすじを簡単に説明するとアンクが私達のいる世界にやってきたという感じになります」

女神フェイン「そこでクライブと戦闘を交えつつドタバタする系のお話になります」

女神フェイン「みんな大好き女神フェインちゃんの出番もあるのでちゃんと見てくださいね」

女神フェイン「それでは、始まり始まり!」

アンク「…ここはどこだ?」

アンク「確か俺は長いこと眠ってたはずだが…」

彩華「あれ?これ何だろう…」

彩華「手袋…かな、こんなの私の家にあったかな」

アンク「ちょうどいい、そこのお前。ここがどこか教えろ」

彩華「手袋がしゃべった!」

アンク「手袋じゃねえ!」

彩華「手袋じゃないとしたら、何だろう」

アンク「おっと自己紹介が遅れたな、俺の名はアンクだ」

彩華「右手しかないけど…」

アンク「チッ、またか。まあいい、一から説明しよう」

アンク「俺はグリードと呼ばれるメダルの生命体だ」

アンク「グリードはコアメダルという色の付いたメダルにセルメダルという銀色のメダルが集まることで体が構成されている」

アンク「本来なら全身が構築されるはずだがどうやら何かの影響で右腕しか復活できてないようだ」

彩華「もしかしてメダルが足りない、のかな?」

アンク「それも一理あるな、確かに今、俺の体にはコアメダルが1枚しかない」

アンク「他にも原因があるかもしれないが、まずはコアメダルを集める必要があるな」

アンク「というわけだ、協力してくれないか」

彩華「わかった、協力するわ、アンク」

アーネスト(そんなに安請け合いしていいのですか?彩華)

彩華「困ってる人がいたら助けないと」

アーネスト(魔王クライブとも戦わないといけないというのに…もう一度考え直してください)

彩華「右腕だけじゃかわいそうじゃないですか」

アンク「…おい、さっきから独り言を言ってるがどうした?」

彩華「ちょっと待ってて」

アーネスト(まさか変身を!?)

アンク「ほう、こいつは驚いた。まさか変身するとはな」

彩華「実は私もまだ驚いてるの、話は一時間前に遡るんだけど」

彩華「突然私の家に流れ星が落ちてきたと思ったら女神様に出会って」

彩華「魔王クライブヘルツって人を倒して欲しいって頼まれて」

彩華「そしてOKしたらアーネストさんが私と協力してくれるって話になったの」

彩華「異世界にいるアーネストは私達のいる世界だと活動に制限があるから」

彩華「こうやってこの世界の人間とリンクして力を貸して戦うことになってるらしくて」

彩華「それで早速クライブと戦ってきたんだけど逃げられて…」

アンク「なるほどな、つまり彩華が変身してるのはアーネストって奴の力を借りてるおかげということか」

彩華「だいたいそんな感じかな」

アーネスト(ちょっと!何話してるのよ!)

彩華「協力者が欲しかったからつい…」

アーネスト(他の英雄たちが協力してくれなかったことをまだ根に持ってるのですか!?)

アンク「今してる独り言はアーネストとの会話か?」

彩華「その通り!」

アンク「さっき協力者がどうとか言ってたが一体何が」

彩華「さっきも話したと思うけど魔王クライブヘルツっていう悪い人を倒すことになってるの」

アンク「そいつを倒すのに手を貸せということか」

アンク「俺のコアメダルを集めるのを手伝うなら考えてやる」

アンク「…ところで、さっきから気になってるのだが彩華の足元に落ちている袋は何だ?」

彩華「あれ?いつの間に、中身は何かな?」

アンク「…!?それは、コアメダルじゃねえか!」

彩華「アンクが欲しがってたのってこれなの!?」

アンク「いいから見せろ!」


アンク「…俺のタカメダルが1枚、トラが1枚、バッタが1枚、カマキリが1枚」

アンク「何か運命を感じるがまあいいだろう」

彩華「何かよくわからないけど4枚も手に入ったってことはアンクの体が作れるんじゃないかな?」

アンク「いや、俺の体を作るのに使えるメダルは赤いメダルだけだ」

アンク「1枚増えたぐらいじゃ体を再生できそうにないな」

アンク「それなら戦力に使ったほうが…」

アンク「ってオーズドライバーがねえから意味がない!」

彩華「ねえアンク、このメダル、私の持ってる剣に嵌めれそうな気がする」

彩華「やってみていいかな?」

アンク「試す価値はあるあ」

彩華「それじゃあこの赤いの借りるね」

彩華「メダルをセットして、このボタンを押せばいいのかな」

彩華「これでよし」


アンク「どうだ?変化は起きたか?」

彩華「何だろう、物がはっきり見える気がする」

アンク「読みがあたったかもしれないな」

彩華「ねえアンク、他のメダルも試してみていいかな?」

アンク「やめとけ、嫌な予感がする」

アンク「それよりさっきの袋に手紙が入ってたぞ」

彩華「見せてもらっていいかな」

彩華「何々、『魔王クライブヘルツと戦うことを決意した記念にきれいなメダルを差し上げます 女神フェインより』」

彩華「これって女神様からの贈り物だったんだ」

アンク「そうか、なら話は早い。その女神とやらに会わせろ」

彩華「あ、続きがある」

彩華「『PS:不思議な手袋も見つけたので最初に契約してくれた彩華さんに差し上げます
メダルがどうとかいって暴れることがあるのでしっかり面倒を見てあげてください』」

アンク「面倒だから彩華に押し付けたということか」

アンク「やっぱ会うのはやめだ、その女神と話をしてもロクなことにならない気がする」

アーネスト(本当にアンクと組んで大丈夫なの?)

彩華「多分大丈夫だと思う」

アンク「やっぱり気になるな」

アンク「ちょっと右手を出せ、もしかしたら俺もアーネストと会話できるようになるかもしれない」

彩華「こう、でいいかな」

アンク「よし、これでいいぞ」

彩華「私の右腕がアンクに!?」

アンク「ちょっと憑依させてもらった。意識がある人間に憑依しても相手を思いのままに操れることは無いと思うから大丈夫だ」

アーネスト(彩華に妙なマネしたら許さないわよ!)

アンク(なるほど、意識で会話するのか、なら俺も)

アンク(おい、お前がアーネストか)

アーネスト(この声は!?ええ、私がアーネストで間違いないわ)

彩華(二人が頭の中で会話してる、もしかすると)

彩華(マイクテストマイクテスト)

彩華(どう、聞こえるかな?)

アンク(聞こえるぞ)

アーネスト(聞こえるわ)

彩華(よし、OKね)

彩華(いきなりで悪いんだけど、もう夜は遅いし明日に備えてそろそろ寝ていいかな)

アーネスト(ええ、そうしましょう)

アンク(まあいいだろう)

彩華(それじゃあ、おやすみ)

彩華「おはよう」

アーネスト(おはよう)

アンク(なんだ、もう朝か)

彩華「早く朝ごはん食べて学校行かないと」

アンク(何を食うんだ?)

彩華「冷蔵庫に昨日の残りがあったからそれを食べないと」

彩華「あったあった」

アンク(!?これは!?)

彩華「いただきまーす」

アーネスト(鳥の唐揚げね、あれ?アンク?どうしたのかしら?)

アンク(鶏肉はどうも苦手だ、なんせ俺は鳥のグリードだからな)

アーネスト(なるほどね、でも食べるのは彩華だから問題ないじゃない)

アンク(味が伝わってくるんだよ!ちくしょう!)

彩華「さてと、朝ごはん食べ終わったしそろそろ学校行かないと」

彩華「和くん待ってるかな…」

彩華「おはよう和くん」

和範「おはよう彩華」

アンク(こいつは誰だ?)

彩華(私の幼馴染の城山和範くんよ)

彩華「いきなりで悪いんだけど、和くんはもし私が変身ヒロインで、悪い奴と戦ってるとしたらどうする?」

アーネスト(突然なに聞いてるのよ!?ばれたらどうするつもり!?)

和範「それってゲームとかアニメの話かな?」

彩華「だよね、普通はそう思われちゃうよね、もしもの話だから気にしないで」

彩華「もし私が和くんに隠し事してたらどう思うかなって思っただけ」

和範「隠し事は誰にでもあるだろ?」

彩華「またエッチなゲーム買ったとか?」

和範「人の隠し事を暴こうとするなよ…」

彩華(ふう、なんとか誤魔化せた)

アーネスト(まったく、戦士になってテンションが上がるのもわかるけどもうちょっと自覚を持ってよね)

アンク(あの和範とかいう奴、何か隠し事してるな)

彩華(またエッチなゲーム買ったんだと思うけど)

アンク(どうだかな、ところでそのエッチなゲームとやらはどんなものだ?)

彩華(男の人が自分の欲望を満たす道具、かな?)

彩華(和くんが好きなのは女の子に酷いことするゲームなんだけど…)

アーネスト(悪趣味ね…)

彩華(私も最初に和くんがそういうゲーム持ってるの知った時はつい泣いちゃって)

彩華(それから一週間ぐらい口も聞かなかった)

アーネスト(でもさっきは楽しそうに話してたじゃない)

彩華(今はね、時間が経ったら受け入れることができたの)

アンク(映司の奴はそんなもの欲しがる素振りは一切見せなかったが)

アンク(やっぱ世の中には色んな欲望を持った奴がいるんだな)

彩華(ってもう学校についちゃった!)

和範「どうしたんだ彩華?考え事か?」

彩華「なんでもないから気にしないで!」

彩華(これからは学校だから余計なことしないでねアンク)

アンク(おい、何で俺だけなんだ)

彩華(アーネストさんは信頼できそうだからいいの)

アンク(酷い言われようだな)

アンク(まあそこまで言うなら気を付けよう)

彩華(頼んだよアンク)

アーネスト(さっきから気になってたけど、アンクって姿を消せるのね)

アンク(これは擬態の一種だ、あのままでいると色々怪しまれるからな)

昼休み

奈津姫「こうしてみんなで一緒に食べるのは楽しいですね」

怜音「それは普段いないあたしへの当てつけか?」

和範「先輩、今日はお弁当なんですね」

アンク(おい、この二人の女は誰だ)

彩華(いかにもお嬢様って感じの女の子は室坂奈津姫さん)

彩華(本当のお嬢様で、私の入っている料理部で一緒に活動しているの)

アーネスト(彩華は料理が得意なの?)

彩華(自分では得意な方だとは思うんだけど…二人はどう?)

アーネスト(私は姫騎士という立場だしあまり料理は…)

アンク(俺は昔とある事情で料理店に居たことがあってな)

アンク(普段からそこで店の手伝いをしてたから簡単なものぐらいは作れるぜ)

アーネスト(意外ね…)

アンク(悪いか!)

彩華(もう一人の女の人は私の先輩、霧島怜音さん)

彩華(言いたいことははっきり言ってくれるし、面倒見もいい頼れる人なの)

アンク(先輩?お前よりちっこいぞ)

彩華(それ本人には絶対言わない方がいいよ)

アンク(わざわざ隠れてるのに言うもんか)

奈津姫「彩華さんに和範さん、二人とも考え事ですか?」

和範「いや、なんでも」

彩華「大丈夫だから気にしないで」

怜音「なんだお前ら、二人で隠し事か?」

彩華&和範「「そんなことないです!」」

放課後

彩華「こんにちは、差し入れ持ってきたわよ」

心桜「!?」

アンク(さっき物凄い勢いで逃げて行った女がいたぞ)

彩華(本当!?多分その子は久喜沢心桜ちゃん、私の後輩なんだけど…)

彩華(私が部室に行くとどうも姿を消すらしくて)

彩華(今までもああやって逃げてたのかな…)

ア―ネスト(そんなことはないと思うわよ)

彩華(ありがとう、アーネストさん)

菜緒「朝比奈先輩、こんにちは」

彩華「こんにちは、菜緒ちゃん。今日もクッキーにしてみたの」

和範「ちょうど小腹が空いてたんだ」

アンク(こいつは誰だ?)

彩華(この子も私の後輩の綾瀬菜緒ちゃん)

彩華(和くんや心桜ちゃんと一緒に文芸部に入ってる娘なの)

和範「せっかくだから飲み物でも飲んでいかないか?」

彩華「ごめんね、奈津姫さんが待ってるからすぐ戻らないと」

アンク(彩華が部屋を出た途端に心桜が部室に戻って来たぞ)

彩華(全然見えなかった。それにしてもアンクって目がいいのね)

アンク(俺は鳥のグリードだからな)

千尋「あ、朝比奈さん」

彩華「千尋先生、どうかしたんですか?」

千尋「城山君はまだ学校にいましゅ…」

アーネスト(噛んだわね…)

アンク(この女は誰だ?)

彩華(この人は私達の担任の汐見千尋先生よ、ずっとクラスに居たでしょ)

アンク(すまん、大人しくしてろと言われてたから寝てた)

彩華(そうだった…)

彩華「千尋先生、和くんに用事ですか?代わりに私が」

千尋「いえ、大丈夫です。これは私がやらないといけないことなので」

アンク(何か隠してそうだぞ)

彩華(こら、余計な詮索はしない)



アーネスト(そろそろパトロールした方がいいと思うわ)

彩華(わかってるわ、だから行きましょう)

アンク(おい、パトロールって何だ)

彩華(クライブが悪さしてないか調べに行くのよ)

アンク(そうか、なら俺も手伝おうか)

アンク(何か手がかりがあるかもしれないしな)

彩華(変身!これでよし)

アンク(といってもどうやって探すつもりだ?)

彩華(この辺を見回るのよ)

アンク(そんなんで見つかるのか)

彩華(でもそれしかない)

アーネスト(待って、この気配は!?)

彩華(これはクライブの!?あっちから気配がするわ!)

アンク(すごい早く見つかったな)

クライブ「かかったか、このゾーンの感じはアーネストだな」

彩華「魔王クライブヘルツ、昨日の今日でよく姿を現す気になりましたね」

アンク(こいつがクライブか)

彩華(そうよ)

クライブ「そう思うならなぜパトロールをしてた?」

彩華「念の為です!」

クライブ「ほう、ところで他のやつらはどうした?」

彩華「それに答える必要はありません」

クライブ「当番制か?それとも区域ごとにか?」

クライブ「いや違うな、貴様はあいつらと協力体制が敷けなかったんだな」

クライブ「だから個人でパトロールをしてた、違うか?」

彩華「あなたには関係のないことです!」

アンク(さっきから気になってたがアーネストはどうした?それに今の彩華、アーネストみたいだぞ)

彩華(彼女は私に力を貸すのに集中してるため会話に参加できないのです)

彩華(それと今は正体がばれるのを防ぐためにアーネストと呼んでください)

アンク(わかった。さっそくだがアーネスト、とりあえずこれを使え)

彩華(これは、トラですか?)

アンク(そうだ、前にメダルを使って戦ってた奴は剣を使う時はいつもこのメダルを使ってた)

アンク(きっとなんとかなるだろう)

彩華「あなたが何を企もうとは関係なことです!我が名は姫騎士アーネスト」

彩華「騎士の誇りにかけてあなたを打ち倒します!」

アンク(周りの背景が変わったぞ!これは一体)

彩華(これはゾーンと呼ばれる一種の結界みたいなものです)

彩華(自分に有利な空間を作る便利な能力です)

アンク(まるで悪党みたいな能力だな)

彩華(元はクライブが使っていた能力を女神様が模倣し、私達にも使えるようにしてくれました)

彩華(今なら有利に戦えます!)

アンク(そうか、メダルはセットしたか?)

彩華(はい、準備完了です!)

クライブ「いいだろう、貴様が最初の、俺様の獲物だ!」

彩華「先制攻撃ですか、ですが無駄です!」

クライブ「なっ!俺の魔法を受け止めただと?でもこれは…」

彩華「くっ、今度は酸の雨ですか!?」

クライブ「貴様の反射神経が優れていようが、雨は防げまい」

彩華「ならばこれで、ディバインプロテクション!」

アンク(これは何だ?)

彩華(魔法の一種です!)

彩華「これも食らいなさい!ソニックウェーブ!」

クライブ「くそっ、昨日より剣の腕がよくなってる、一体何が…」

彩華「次は手首を落とさせていただきます!」

クライブ「馬鹿め、宣言などしてどこにメリットがある?」

彩華「かわされた!?」

クライブ「これでも喰らえ!」

彩華「ひゃあああ!」

クライブ「お前の心の闇を暴いてやる」

彩華「何が始まると言うのですか?」

アンク(これはまずいな)

クライブ「なあ貴様、そんな戦い方で評価されると思うのか?」

彩華「これは騎士としての…」

クライブ「お前のパンツはなかなか可愛いな」

彩華「今度は何を言い出すのかと思えば」

アンク(嫌な予感がする、さっさと拘束を振りほどけ)

彩華(わかってるけど……)

アンク(仕方ない、俺がなんとかしてやる)

アンク「おい貴様、お前がクライブか?」

クライブ「貴様どこから湧いた?」

アンク「どうでもいいだろう」

クライブ「まあ確かにどうでもいいな、俺は貴様の言う魔王クライブヘルツだ」

クライブ「次は貴様が名乗る番だぞ」

アンク「俺の名はアンクだ」

クライブ「アンクか、右腕だけで何ができる?」

アンク「確かに何も出来ないかもしれない、だがな…」

アンク「今だアーネスト!」

彩華「わかりました!」

クライブ「何!?時間稼ぎだと!?」

クライブ「だが拘束を解いたところで何ができる?」

クライブ「…何?攻撃が当たらないだと!?」

彩華「さっきの私とは違います!?」

彩華「これでも喰らいなさい!」

クライブ「飛び蹴りか?狙いは良いが威力が足りないようだな」

アンク「威力が足りないか、ならこれを使え!」

彩華「これはカマキリ?わかりました」

クライブ「剣が増えただと?」

彩華「武器が2つに増えればその分手数が増えます」

彩華「これであなたも終わりです!」

クライブ「くそっ、防ぎ切れない!」

彩華「とどめです!」

クライブ「こうなったら、逃げるが勝ちだ!」

クライブ(今度はこうはいかんぞ)

アンク「逃げたか…」

彩華「そのようですね…」

アンク「なら俺達も帰るとするか」

彩華「待ってください、誰か近付いてきます」

彩華「この気配は、他の英雄達のようですね」

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