野崎「この伝言板に『XYZ』と書くとラブハンターが来るらしい」(15)

野崎「……よし、書いてみよう」

野崎「もしかしたら俺を窮地から救ってくれるかもしれない」









プルルルル

野崎「……!!」

ピッ

御子柴『よう、俺を呼んだのはお前か?』

野崎「もしや……ラブハンター!!? 暗号を見てくれたのか!!?」

御子柴『報酬は高くつくぜ?』

野崎「構わない!! 住所を教えるから来てくれ!!」

数十分後

ピンポーン

野崎「!!」

ガチャッ

御子柴「ラブハンターが会いに来てやったぜ……可愛い子羊ちゃん☆」

野崎「……」

御子柴「男かよ!! 女じゃねえのかよ!!」

野崎「いや、電話の時の声で分かるだろう」

御子柴「野郎を口説いてどうするんだ俺は……///」モッコリ

佐倉「あ!! みこりんまたモッコリしてる!!」ガン!!!

御子柴「いってええええええええ!!! しょうがねえだろ!! 赤面したらモッコリしちゃう特異体質なんだからよ!!///」モッコリ

野崎「あの、君は?」

佐倉「あ、私はみこりんのパートナーの佐倉千……」

佐倉「……!!///」ドキッ

野崎「……?」

御子柴「つーかお前……俺の事何も分かってねえじゃねえか」

御子柴「俺はな……可愛い女の子の依頼しか受けねえんだよ。 だからお前みたいな野郎の依頼は……」

佐倉「引き受けようみこりん!!///」

御子柴「はぁ!!?」

野崎「本当か!? ありがとう!!」

御子柴「そんで……依頼の内容はなんだよ?」

野崎「……これだ」

佐倉「……これって……」

御子柴「……漫画、か?」

野崎「ああそうだ、二人に漫画を描くのを手伝って欲しい」

野崎「本来ならアシスタントがいるんだが……俺がうっかりBGMを流してしまって……」

若松「ローレライさんの……get wild……」

若松「zzz……」

御子柴「いや起こせよ!!」

野崎「こうなってしまっては1日は眠ったままなんだ」

若松「zzz……」

御子柴「マジかよ……」

野崎「クソ……俺がうっかりBGMを流さなければ……」

野崎「締め切りが近いんだ!! 頼む!!」

御子柴「……ったく、しょうがねえな」

佐倉「この人の力になろうみこりん!!」

野崎「じゃあ……ラブハンターは花を……君はベタを」

佐倉「任せてください!!」

御子柴「……」

御子柴「成る程な……俺が花を描いて……このヒロインを彩るってわけか」

御子柴「いいぜ、描いてやるよ。 そんで……」

御子柴「この女を……俺の物にしてやるよ」

御子柴「……」

御子柴「///」モッコリ

佐倉「こらみこりん!!」ガン!!

御子柴「いっ!!?」

野崎(彼女は一体どこにその100tハンマーを隠しているんだろうか)

佐倉「ここのベタ終わりました!!」

野崎「おお!! 凄いペースじゃないか!!」

佐倉「えへへ~///」

御子柴「……んだよ、佐倉だけ褒めやがって。 俺もやってるっての」

野崎「……!!」







マミコ『どうして……私には気づいてくれないの?』

マミコ『もっと……私を褒めてよ!!』







野崎「ありがとう、いいネタができそうだ」

御子柴「は?」

野崎「二人のお陰でもうすぐ終わる」

佐倉「長かったねー……」

御子柴「24時……もうこんな時間か」

御子柴「……!! 待てよ、つーことは……」

御子柴「今日はギャルゲー新作の発売日じゃねーか!!」

御子柴「DL版はもう予約済みだ!! こうしちゃいられねえ!! 早く家に戻るぜ!!」

佐倉「え!? ちょっと待ってみこりん!! 依頼は!!?」

御子柴「俺には待ってる女がいるんだよ!! じゃあな!!」ダッ

野崎「ま、待ってくれ!! まだ終わってない!!」

佐倉「……行っちゃった」

佐倉「みこりん、ギャルゲーの事になるといつもああなるんだよね」

野崎「そうなのか……」

佐倉「だ、大丈夫だよ!! 残りは私もやるから!! それにみこりんがやった花の所は終わったみたいだし!!」

野崎「そうか……ありがとう」

佐倉「……!!」

佐倉(よく考えてみれば……みこりんがいないお陰で……二人きりになれてる!!)

佐倉「ありがとうみこりん!!」

野崎「!!?」











御子柴「何年あいつのパートナーやってると思ってんだよ……惚れてるのバレバレだっての」

別の日

御子柴「……分かった。 すぐ行くぜ」

ピッ

佐倉「依頼?」

御子柴「おう、行くぞ」








都「まさか本当に来てくれるなんて……」

御子柴「当たり前だろ? なんたって俺は……全ての女の味方だからな☆」

御子柴「///」モッコリ

佐倉「こら!!」ガン!!

御子柴「いっ!!?」

御子柴「それで……依頼の内容は?」

都「実は……なくなった美少女フィギュアを探して欲しくて」

御子柴「美少女フィギュア!!?」ガタッ

佐倉「落ち着いてみこりん!!」

都「私の担当さんから貰ったやつなんだけど……持ってないと担当さんが悲しむから……」

御子柴「美少女フィギュアはなくなったら誰もが悲しむもんだ……すぐに見つけてやるぜ!!」

佐倉「でもどこにあるのか分かるの?」

御子柴「……世界中の女はみんな、俺の元に来るんだぜ? フィギュアも勝手に俺の所に来るはずさ☆」

佐倉「いつなくなったとか教えてもらえますか!!?」

都「そうね、確か……」

御子柴「///」モッコリ

御子柴「ここにもねぇ、ここにもねぇ……」キョロキョロ

都「すいません、こんな依頼で……」

都「貴方、本当はスイーパーなんですよね? なのに……」

御子柴「……気にすんなって、女の依頼はみんな引き受けるのが俺さ」

佐倉「あ! これじゃない!!?」

御子柴「はぁ!? なんだよ、そんなのただのタヌキのフィギュア……」

都「それです!! ありがとうございます!!」

御子柴「!!?」

前野「こんにちは都先生ーー!!」

前野「……あ! 僕が都先生にあげた美少女フィギュア!! ちゃんと持っててくれたんですね! 嬉しいなー!!」

御子柴「……おい、どこが美少女なんだよ」

前野「だってこれ、メスタヌキだよ? 可愛いでしょ!!?」

御子柴「だからどこが美少女なんだよおおおおおおお!!!」

若松「ローレライさんの……愛よ止めないで……」

若松「zzz……」

野崎「またBGMを流してしまった……締め切りが近いというのに」

野崎「ラブハンターはもう引き受けないと言っていたし……どうすれば……」

野崎「……!! そうだ、彼がいたじゃないか!!」

野崎「ラブハンターと対をなす存在の何でも屋……プリンスハンターが!!」

野崎「早速プリンスハンターに依頼しよう!!」











ピンポーン

野崎「! 来た」

ガチャ

堀「……」

野崎「こんにちは。 その、締め切りが近くて……」

堀「俺は鹿島よりイケメンじゃない奴の依頼は引き受けねえ」バタン!!

野崎「……」

野崎「この街から出よう」

終わり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom