【ゆるキャン×ガルパン】リン「なんだあれ」ミカ「・・・」ポロロン (44)

ゆるキャン×ガルパンSS

ゆるキャンに合わせて季節は冬ですが、ネタの都合上大学選抜戦後の状況です(最終章の設定は考慮せず)

キャラ崩壊注意(ごめんよみぽりん)

あと桃ちゃんもごめん

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1535437806

――朝霧高原 キャンプ場――

なでしこ「うわぁ~、いい眺めだねぇ」

リン「うん、この辺にテント立てようか」

桜「荷物ここでいい?」

リン「あ、はい、すいませんわざわざ」

桜「じゃ、明日昼頃迎えに来るから」

なでしこ「うん、ありがとうお姉ちゃん」

リン「ありがとうございました」

桜「二人とも風邪引かないようにね~」スタスタ

なでしこ「やっぱり朝霧高原いいよねぇ~。富士山がよく見えるよぅ」

リン「麓キャンプ場、クリスマスキャンプに続いて三回目か・・・しかしホントこの辺キャンプ場多いよな」

なでしこ「芝生のキャンプ場って開放感あって気持ちいいよね」

リン「分かる。・・・さて、とりあえず設営しちゃうか」

なでしこ「うんっ!」






なでしこ「テントも立てて、あきちゃんから借りてきた焚き火台もセット完了しました!」

リン「焚き火台は気が早い気もするけど・・・」

なでしこ「ちょっと写真撮って来るねっ!」スタタタ

リン「うい」

リン(結構穴場なのかな、他に客が居ない・・・貸切状態っ!)グッ

リン(ゆっくり本でも読むか・・・)

リン「・・・」ペラッ

リン「・・・ん?」




ミッコ「なぁー、この辺でよくない?」トコトコ

アキ「下が平らじゃないと寝にくいじゃん、もうちょっとこっちの方が」トコトコ




リン(・・・他の客か。女子二人とか珍しい・・・って人の事言えないな)




アキ「この辺ならいいんじゃない?」

ミッコ「うぇ~疲れた。場内乗り入れ禁止だもんなぁ」ドサドサ

アキ「芝生だし仕方ないよ。それよりミカがどっか行った方が問題だって」

ミッコ「ミカが居なくなるのはいつもの事じゃん」

アキ「場内乗り入れ禁止って聞いて、荷物運ぶのが嫌で逃げたんだって絶対!」

ミッコ「気が付いたら居なくなってたもんなぁ~」

アキ「もー、せっかく今回実入りが良かったから、奮発してちゃんとしたキャンプ場に泊まるってのに・・・」

ミッコ「お腹が空けば帰って来んじゃない?」

アキ「・・・また前みたいに自分だけ食べてたりして」

ミッコ「食料からは目を離してないから多分大丈夫。ミカが自分で拾ってきてなければだけど」

アキ「はぁ~、結局テントとかも私たちで運んでるし・・・」

ミッコ「愚痴ってもしょーがない、テント立てちゃおーぜ」

アキ「そーだね。・・・ホント大きいよねこのテント」

ミッコ「いやぁーさすがプラウダ!いいテント持ってんなぁ~」

アキ「でも、これ立て方分かる?いつもの奴と全然違うけど」

ミッコ「えっと、ポールがこれで・・・スリーブのここに・・・あれ?合わないや」

アキ「こっちがこうじゃ・・・でも違うか、う~ん・・・」

リン「あ、あの・・・」

アキ・ミッコ「「えっ」」

リン「手伝いましょうか?」

ミッコ「えっ、分かる?」

リン「多分」

アキ「ほんと?助かるよ~」

リン「これ、説明書とかってありますか?」

ミッコ「無いよ。さすがにそこまでは盗ってこれなk
アキ「ち、中古で手に入れた奴だから説明書付いてなくって・・・」

リン「あぁ・・・、まぁいいか、前にこんな感じのテント立てる動画見たし」

アキ「えっと、何からやればいい?」

リン「まずはテントを広げて・・・」

――――――

――――

――

リン「これでいい・・・かな?」

ミッコ「おぉ~、ちゃんと出来た」

リン「デカイなぁ、軍用テントみたいだ」

アキ「ありがと!助かったぁ~」

リン「いや、そんな、大したことは・・・」

アキ「あ、そうだ自己紹介してなかった。私がアキで、こっちがミッコ」

ミッコ「よろしく」

リン「あ、えっと、リンです」

アキ「リンちゃんかぁ~、そうだ、お茶入れるね」

ミッコ「お茶なんかあったっけ?」

アキ「たしか聖グロのまとめたのがその辺に・・・」

ミッコ「あった、これか」

リン「えっ、なんかすごく高そうな紅茶・・・」

アキ「あー、いいのいいの気にしないで。私たちも気にしないから」

リン「?」

ミッコ「おぉ~、いい香り。さすが本場の紅茶」トポトポ

アキ「はい、リンちゃん」

リン「あ、ありがとうございます」

ミッコ「あれ?砂糖って無かったっけ?」

アキ「あー、無いかも・・・ジャムみたいな瓶なかったっけ?プラウダのやつ」

ミッコ「えーっとこの辺に、あったあった、松ぼっくりのやつだ」

リン「松ぼっくりのジャム!?」

アキ「ジャムっていうかロシアのヴァレーニエ(シロップ煮)だけどね。松ぼっくりの」(注 本当に有ります)

リン「え、それ食べれるの?」

アキ「前に盗っt・・・もらってきたときに食べたけど、結構おいしいよ。多分紅茶にも合うって、はいっ」トポッ

リン「あっ、ちょっ、・・・うわぁホントに松ぼっくりだ。ちっちゃいけど」

\コンニチワ/
松ぼっくり

アキ「まぁまぁ、騙されたと思って」

リン「・・・」ズズッ

リン「・・・あれっ?」

アキ「どお?」

リン「松ヤニの臭い・・・なんだけど、もっとすっきりした感じの香りで、甘酸っぱい味がして・・・おいしい」

ミッコ「だろ~?」ゴクゴク

リン「着火材だけでなくジャムにもなるとは・・・やるな、松ぼっくり」

アキ「ね、意外とおいしいでしょ?」ゴクゴク

リン「・・・あの、二人でキャンプですか?」

アキ「ううん、もう一人居るんだけど・・・、キャンプ場着いた途端にどっか行っちゃって」

リン「えぇ?」

ミッコ「まぁミカがふらっとどっか行っちゃうのはいつもの事なんだけど」

リン「はぁ・・・」

アキ「リンちゃんは一人でキャンプ?」

リン「いえ、こっちももう一人居て、今写真を撮りに出かけてるんですけど・・・」

リン(そういえば、なでしこはどこまで行ったんだ?)

――――――

――――

――

なでしこ「夕焼けに富士山、きれいだなぁ~っ!」パシャ

なでしこ「って、気が付いたらフォルダが富士山でいっぱいに・・・」

なでしこ「・・・ん?」

ミカ「・・・」ポロロン♪

なでしこ(・・・変な人だ)

なでしこ「こんにちはー」

ミカ「やあ、こんにちは」ポロロン♪

なでしこ「珍しい楽器ですね」

ミカ「これかい?カンテレっていうんだよ」ポロロン♪

なでしこ「へぇー」

ミカ「君もキャンプかい?」

なでしこ「あ、はい、いい景色だから写真を撮ろうと思って・・・」

ミカ「景色を写真に納める事に、意味はあるのかな?」ポロロン♪

なでしこ(・・・やっぱり変な人だ)

なでしこ「えっと、楽器の練習をしてたんですか?」

ミカ「違うよ、ただ風のささやきに耳を傾けてただけさ」ポロロン♪

なでしこ(変な人だ(確信))

なでしこ「あ、そろそろ晩御飯の準備しないと」

ミカ「食事は人生にとって大切な事だね。私も連れの所に行くとするよ。・・・ところで」

なでしこ「はい?」

ミカ「キャンプサイトに行くには、どっちに行けばいいのかな?」

なでしこ「・・・もしかして迷子になってたんですか?」

――――――

――――

――

なでしこ「リンちゃ~ん」

リン「お、帰って来た・・・ん?」

ミカ「やぁ」ポロロン♪

アキ「あー、ミカ!どこ行ってたの!?」

ミカ「風の向くまま流されていただけだよ」

リン(・・・変な人だ)

ミッコ「ほら、やっぱりお腹が空いて戻って来た」

アキ「もー、子供じゃないんだから。えーっとリンちゃん、これがさっき言ってたもう一人、ミカっていうんだけど」

ミカ「こんにちは」ポロロン♪

リン「こ、こんにちは」

リン「なでしこ、この人たちはアキさんとミッコさん」

なでしこ「各務原なでしこですっ」

アキ「アキです」

ミッコ「よろしく」

アキ「なでしこちゃんもお茶飲む?」

なでしこ「えっ、はいっ飲みます!」

ミカ「・・・・・・私にはくれないのかい?」

アキ「働かざる者食うべからずだよ。荷物も運ばないし、テント立てるのも手伝わなかったじゃん。代わりにリンちゃんが手伝ってくれたんだからね!」

ミカ「・・・」ポロン…

――――――

――――

――

アキ「・・・へぇー、よく二人でキャンプしてるんだ~」

なでしこ「私はまだ始めたばっかりなんですけど・・・」

リン「アキさんたちはどうしてここに?」

アキ「あー、・・・えっと、明日富士山の演習場でイベントがあって、私たちは参加しないんだけど、その関係で清水港に学園艦が集まっててね」

リン「学園艦かぁ、見たこと無いなぁ」

なでしこ「山梨だもんねぇ。私は浜松に居た頃よく見たよ」

リン「へぇー」

アキ「で、いい機会だからちょっと、その、行ってきたというか・・・」

リン「見物とか?」

アキ「ええっと、その、まぁ、そんな感じ・・・」

ミッコ「港に陸揚げされたところを狙う作戦、うまく行ったよね~」

ミカ「会場で下手に物資に近づくと目立つからね、警戒されてるだろうし。港なら人に紛れて近づける」

ミッコ「おかげで大漁大漁!」

リン「?」

アキ「あぁー、えっと気にしなくていいから!ねっ」

リン「はあ・・・?」

なでしこ「あ、そうだ、ご飯の仕度しないと」

リン「あぁ、確かに。暗くなってきたし」

アキ「何作るの?」

なでしこ「鍋です。寄せ鍋にしようかと」

ミッコ「鍋かぁ~、いいなぁ、あったかいご飯!」

アキ「鍋・・・、あ、そうか、鍋だよ!」

ミッコ「ん?何が?」

アキ「ほら、大洗から盗っ・・・持ってきたアレ。塩焼きにしようかって言ったけど、鍋の方が良いって!」

ミッコ「あーアレ、確かに。えっとどこにしまったっけ」

アキ「あのね、私たちも食材出すから、一緒に鍋してもいい?他にも色々食べ物有るし」

リン「えっ、・・・いいですけど」

なでしこ「みんなで食べるお鍋っておいしいですよねぇ~。で、その食材って?」

ミッコ「あった、これこれ」

リン「魚の切り身?」

ミッコ「あんこうだよあんこう!」

リン「あんこう・・・食べたこと無いな」

なでしこ「あんこうって、高級食材だよね・・・」

ミカ「食べ物に高級も低級もない。食べられる、それだけで尊いのさ」ポロロン♪

リン(変な人だ(確信))

アキ「そんなこと言って、こっそりあん肝食べようとしてもダメだからね」

ミカ「・・・」ポロン…

アキ「他に食べ物何が有ったっけ?全部出しちゃおうよ」

ミッコ「分かった、ええっと」ドサドサ

ミッコ「今のあんこうに干し芋、フライドチキンにポップコーンにコーラ、ボルシチにピロシキに松ぼっくりのヴァレーニエ、紅茶とスコーンとクッキーとスターゲイジーパイ、ソーセージにフランクフルトにハンバーグにカレー、あと千葉のお米ふさおとめ・・・ってとこかな」

リン「な、なんか随分バラバラな・・・」

ミカ「本当はパスタやチーズも・・・と思ったけど、さすがにあそこからってのは気が引けるからね」

リン「?」

なでしこ「でもこれどうしようか」

アキ「とりあえずカレーは明日とかでいいかな。ねかせた方がおいしいっていうし」

なでしこ「ボルシチとピロシキは食べちゃった方が良いよねぇ」

リン「ソーセージとフランクフルトは焚き火グリルで焼くか、フライドチキンとハンバーグも暖められるし」

なでしこ「スコーンやクッキーはおやつかな、干し芋も」

ミッコ「お米も炊こうよ!たしか飯ごうもあったし、焚き火して炊けばあったかいご飯が食べれるっ」

リン「あ、でもここ直火禁止だから焚き火は・・・」

なでしこ「焚き火台あるよ?」

リン「そのまま載せらんないからトライポッドか何か無いと」

ミカ「こういうのかい?」

リン「・・・有るんだ」

ミッコ「便利そうなのまとめて持ってきたから」

リン「じゃあ炊けるか・・・問題は」

\コンニチワ/
イワシ

リン「これをどうするか・・・」

なでしこ「パイから魚の顔が出てるって、なんかすごい絵面だねぇ」

リン「・・・」

なでしこ「・・・」

リン「とりあえず見なかった事にしよう」

なでしこ「そだねぇ」

\チョ マテヨ/
イワシ

ミカ「そういえば缶詰めもあるよ。自前のだけど」

なでしこ「お魚の缶詰め?ハパン・・・なんだこれ」

アキ「あーっ!ミカ、それはダメだって!ホントに食べる物が無い時まで取っておくって言ったじゃん」

ミカ「あんまり置いておくのも良くないんじゃないかな?ちょっと膨らんできてるし」

アキ「せっかくおいしいご飯が食べられそうなのに、台無しになっちゃうじゃんか!」

なでしこ「?」



※hapansilakka・・・フィンランドのシュールストレミング

アキ「じゃあ手分けしてご飯の準備しよっか」

ミッコ「あたし飯ごうでご飯炊くよ!」

なでしこ「お鍋の準備を始めるねっ」

リン「焚き火グリルに火を熾さないと・・・」

BGM ~おしゃべりとマグカップ(カンテレVer.)~













アキ「・・・・・・ほら、ミカも弾いてないで手伝ってよ!」

ミカ「・・・」ポロン…

――――――

――――

――

なでしこ「ご飯出来た~。・・・というわけで」

「「「「「いただきまーーす!」」」」」

ミッコ「ん~~っ!鍋おいしいっ!あったまるなぁ~」パクパク

なでしこ「あんこう鍋って味噌仕立てが多いけど、出汁と醤油でもおいしいねぇ」モグモグ

リン「これ、鶏ガラスープも入ってる?」

なでしこ「うん、意外と合うでしょ?」

アキ「おいしいよぉー、なでしこちゃん料理上手いね!」モグモグ

なでしこ「そ、それほどでも」エヘヘ

リン「ソーセージも焼いてくか」ジュゥー

ミッコ「おぉ~っ!う、うまそう!いいなぁその賽銭箱みたいなの、魚とかも焼けそうだ」

ミカ「なかなか便利そうだね、それ」キラーン

アキ(ちょっとミカ、恩人なんだからダメだよ盗っちゃ)ヒソヒソ

リン「?」

アキ「な、何でもないからっ」

なでしこ「このハンバーグもおいしいねぇ」パクパク

リン「ボルシチもうまい、なんか本場の味って感じだ」

アキ「あれ?あん肝が無い・・・」

ミカ「あん肝が私に語りかけてきたのさ、早く食べた方がいいよって」モグモグ

アキ「もーミカってば!また高級なの一人で食べて!」

ミッコ「シメはやっぱり、おじやだよね」

なでしこ「だよねっ!というわけでご飯投入しますっ」

ミッコ「いただきまーす、・・・っ!熱っ!でもウマイっ!」ハフハフ

リン「・・・出汁を吸ったおじや、ヤバい、旨すぎるぞこれ」ハフハフ

アキ「美味しかった~、ありがとねリンちゃん、なでしこちゃん」

リン「いえ、こちらこそ色々ご馳走になって」

ミカ「まだパイがあるよ」

\コンバンワ/
イワシ

アキ「それはしまっといていいから」

\チョ マテヨ/
イワシ

ミッコ「ちょっとトイレ行ってくる」

アキ「私も・・・あれ?どっちだっけ?」

なでしこ「あ、私分かるから一緒に行きます。ちょっと行ってくるね、リンちゃん」トコトコ

リン「え、うん・・・」

ミカ「・・・」ポロロン♪

リン(へ、変な人と二人きりになってしまった・・・)

リン「・・・」

ミカ「・・・」ポロロン♪

リン(なんか喋った方が良いんだろうか・・・)

リン「あの、よく三人でキャンプしてるんですか?」

ミカ「そうだね、外で過ごすことは多いかな」

リン「はあ・・・(なんか微妙な言い回しだな)」

ミカ「よくキャンプするのかい?」

リン「はい、でも最近まではソロキャンプばかりでしたけど」

ミカ「一人で過ごす時間も大切だよ。自分が何を感じて何を思ったか考えるには、一人の方が良いからね」ポロロン♪

リン「そ、そうですよねっ」

ミカ「誰かと一緒の時の自分とは違う自分も、大事なんじゃないかな」ポロロン♪

リン(なんか変な人だと思ってたけど、結構ちゃんとした人なのかな)

ミカ「でも、誰かと過ごす時間も大切だよ。たとえ何気ない出逢いでも、何かが大きく変わるきっかけになるかもしれないからね」ポロロン♪

リン「あ・・・」


『今度はちゃんと、キャンプやろーねっ!!』


リン「そう、かもしれない・・・ですね」

ミカ「そうだ、これをあげるよ」

リン「キーホルダー?」

ミカ「私には必要無い物だよ。旅の荷物は少ない方が良いからね」

リン「はあ・・・」

リン(まぁ、記念に貰っておくか)

なでしこ「ただいまー、なに話してたの?」

リン「え、いや別に・・・」

ミカ「フフッ・・・」ポロロン♪

リン(・・・しかしこのキーホルダー、なんでクマが包帯巻いてるんだ?)

――――――

――――

――

ミッコ「ふわぁ~、そろそろ寝よっか」

アキ「そうだね。おやすみ、リンちゃん、なでしこちゃん」

リン「あ、はい、おやすみなさい」

なでしこ「おやすみなさいっ」

なでしこ「・・・なんか面白い人たちだったね」

リン「うん、まぁ楽しかったし」

なでしこ「だねぇ」

リン「どっちのテントで寝る?」

なでしこ「えっ?」

リン「・・・いや、ほら、話とか出来るし」

なでしこ「じゃあリンちゃんのテントで」

リン「ん////」

なでしこ「えへへ////」

――――――

――――

――

――翌日――

桜「荷物これで全部?忘れ物無い?」

なでしこ「リンちゃん、全部積んだ?」

リン「うん大丈夫」

なでしこ「お姉ちゃん、準備完了ですっ」

桜「じゃ、出すわよー」ブロロロ…

リン(アキさんたち、いつの間にかいなくなってたな・・・)

キュラキュラキュラ…

桜「ん?」

BT-42 キュラキュラキュラキュラ

桜「えっ何?戦車!?」

アキ「おーい!リンちゃーん、なでしこちゃーん」

ミッコ「おーす」

リン「アキさん、ミッコさん!?」

アキ「ゆうべはありがとねーっ!」

なでしこ「いや、えっと、これは!?」

アキ「あぁ、これはね・・・・・・、ん?」

八九式 キュラキュラキュラ…

アキ「あれ?大洗の八九式?」

典子「こちらアヒルチーム、AK35地点にて目標発見!!」

ミッコ「えっ?何?」

ミカ「どうやら追っ手のようだね」

アキ「ええっ?こんな所まで追ってきたの?っていうかどうするの?荷物積むからって砲弾全部置いてきちゃったよ!」

ミカ「逃げるしかないね。ミッコ!」

ミッコ「了解!」キュラキュラキュラキュラ

アキ「じ、じゃあね~二人とも、バイバーイ」

典子「あっ逃げる。追うぞ河西!」キュラキュラキュラキュラ



桜「えっ・・・何、あれ?」

なでしこ「え、ええっと・・・」

……ドドドドドドドド

リン「ん?」

├゛├゛├゛├゛├゛├゛├゛├゛├゛├゛

カチューシャ「見つけたわっ!今日という今日は逃がさないわよ!!」

ニーナ「・・・銭形警部みでえな事いっでるな」

アリーナ「つまりまた逃げられるパターンだべ」

まほ「待て、カチューシャ。そいつを仕留めるのは私だ。いくぞエリカ!」

エリカ「はい!地の果てまで追い詰めます!」

杏「いやぁ、食べ物の恨みは恐ろしいねぇ~」

絹代「突撃!!」

あゆみ「いけいけー!」

あや「やっちゃえー!」

ケイ「ヘイみんなー!公道は発砲禁止よー!」

ダージリン「まずは演習場に追い込む・・・といった所かしら?みほさん」

みほ「はい、追跡はお姉ちゃんたちに任せて、足の速い車輌で先回りして進路を塞ぎつつ、富士演習場に追い込みます」

ローズヒップ「出番ですわー!とばしますわよーっ」

ツチヤ「ドリフトドリフト~」

ナカジマ「レオポンで先回りはムリかなー」

おりょう「まるで桂小五郎を追う新撰組のようぜよ」

カエサル「それ逃げられるやつだろ」

そど子「ゴモヨ、パゾ美、風紀委員の名に懸けて私達で捕まえるわよ!」

ペパロニ「姐さーん、何であたしらまで追いかけてるんすか?」

アンチョビ「まぁなんか、ノリ的にだ」

カルパッチョ「燃料が勿体ないですねぇ・・・」

みほ「皆さん、くれぐれも荷物に傷が付かないように気を付けてください。他はどうなっても構いません!」

ねこにゃー「今日の西住さん・・・なんか恐い・・・」

優花里「激レアな限定品が手に入ったと喜んでましたからね」

沙織「会長に貰った干し芋と一緒に置いといたらなくなってて、学園艦ひっくり返す勢いで探してたもんねー」

麻子「まさか今日の予定をキャンセルしてまで全員で追うことになるとは・・・」

華「あまり批判的な事は言わない方が良いですよ。命に関わります」

沙織「ボコの事になるとこれだからねぇ・・・」

みほ「必ず捕まえます!パンツァーフォー!!」

├゛├゛├゛├゛├゛├゛├゛├゛

ドドドドドド・・・



なでリン桜「「「・・・・・・」」」ポカーン


桜「え、ええっと、何なの一体?」

リン「何と言われても・・・」

なでしこ「ねぇ・・・」

――――――

――――

――

――富士演習場――

アキ「・・・結局捕まっちゃった」

ミッコ「あんだけの数に囲まれたらさすがにムリだって」

絹代「食料はあらかた食べられたみたいですね」

ダージリン「まだパイが残っていたわ」

\コンニチワ/
イワシ

アンチョビ「・・・とりあえずそれはいいや」

\チョ マテヨ/
イワシ

ケイ「それよりも問題は・・・」

みほ「・・・」ゴゴゴゴゴ…

ミッコ(恐っ!)

アキ(み、みほさんってあんな感じだっけ!?)

みほ「ミカさん・・・」ゴゴゴ…

ミカ「なんだい?」

みほ「ボコのキーホルダー、車内を詳しく調べましたがありませんでした。・・・どこにやったんですか?」ゴゴゴ…

ミカ「キャンプ場で会った子にあげてしまったよ」

みほ「・・・は?」ゴゴゴゴゴ…

アキ(ひぃっ!)

ミッコ(めっちゃ恐いぃっ!)

みほ「・・・・・・どんな人ですか?」ゴゴゴ…

ミカ「二人でキャンプしていたおだんごヘアの女の子だよ。名前は聞いてないなぁ。まだキャンプ場にいるんじゃないかな?」

みほ「・・・キャンプ場はどこですか?」ゴゴゴ…

ミカ「適当に決めたから何てキャンプ場かは覚えてないなぁ。芝生の所だったよ」

みほ「・・・」ゴゴゴ…

アキ(ミカよくこの状況でとぼけられるなぁ・・・)

みほ「・・・アキさん」ゴゴゴ…

アキ「ひっ、は、はい!」ビクッ

みほ「・・・今の話は本当ですか?」ゴゴゴゴゴ…

アキ「(恐い!超恐いっ!)え、ええっと、二人組の女の子に会ったのは確かですが、ミカがキーホルダー渡したかどうかは知りません・・・」

ミカ「アキ達がトイレに行ってる時だったからね」

ミッコ「あ~、あの時」

みほ「・・・」ゴゴゴ…

まほ「どうやら嘘を言ってる様子ではなさそうだな」

優花里「ですが場所が特定出来ないとなると・・・、この辺キャンプ場だらけですし」

みほ「・・・典子さんがミカさん達を発見したのがこの地点、ここを中心に・・・」

ミカ(アキ、ミッコ、今のうちに逃げるよ)ヒソヒソ

アキ(えぇっ?また追いかけられるよ!?)ボソボソ

ミカ(捜索出来るだけの情報は与えたからね、私達を追う位なら手分けして探す方を取るさ)ヒソヒソ

アキ(でも逃げるって、そんな隙無いよ?)ボソボソ

ミカ(隙が無ければ作れば良いのさ)ヒソヒソ

桃「おいそこっ!なにをヒソヒソ話しをしとるかぁっ!」

ミカ「・・・」スッ

\ヨウ/
hapansilakka

桃「へっ?」

ミカ「トゥータ!」カコッ ブシュゥゥウウゥゥゥッ

桃「あんぎゃぁああぁぁぁっ!!」

アリサ「んっ!エホッ!な、なによこれ!?」

エリカ「くっ、臭っ!何なのよ一体!?」

梓「後退後退ー!」

エルヴィン「マスタード?いやVXかっ!?」

まほ「くっ・・・、気を付けろ!この混乱に乗じて逃げる気だ!!」

BT-42 キュラキュラキュラキュラ

ケイ「もう逃げてるっ!」

ローズヒップ「追っかけますわーっ!って、なんかさっきよりめっちゃ速いですわー」

ナカジマ「しまった、ちょっと調べるつもりでうっかり出力を30%ほどアップさせちゃった」

カチューシャ「何やってんのよ!」

麻子「むしろどうやったんだ?」

みほ「皆さん、追撃は不要です。今は手分けしてこの辺のキャンプ場を捜索します。しらみつぶし作戦です!」

沙織「・・・ヤな作戦名だなぁ」

桃「」チーン

――――――

――――

――

――翌日 本栖高校前坂道――

なでしこ「リンちゃーん、恵那ちゃん、おはようっ!」

恵那「あっ、おはようー」

リン「おはよう」

千明「おーす」

あおい「みんな、おはよう~」

千明「なぁ、ちょっと聞いてくれ。昨日キャンプ場の下見に行ってきたんだが、そこで変な人に会ったんだよ・・・」

リン「変な人?(ミカさんかな)」

千明「なんか、女の子二人組で片方がおだんごヘアのキャンパーを探してるって言ってたんだが、目は血走ってるし、なんか『ボコ・・・ボコ・・・』って呟いてるし、恐かったから知らないって言っといたけど・・・これお前らの事だよな?」

リン「え、何だそれ!?」

なでしこ「どんな人だったの?」

千明「ええと、アイドルの萩原雪歩に似ていたな」

リン「・・・そう言えば、あの時変な魚の絵が描いてある戦車に乗ってた人が萩原雪歩に似ていたような・・・」

なでしこ「ミカさん達を追いかけていた人だよね」

恵那「変な魚の絵の戦車で萩原雪歩似って、もしかしてこの人?」

『みほ軍神立ち画像』

リン「あぁ、この人。ジャケットもこんなだった」

千明「え、これ西住みほじゃん!」

リン「知ってるの?」

千明「むしろ知らないのかよ」

あおい「あきも気付かんかったんやろ?」

千明「いや、なんか恐くって目ぇ合わせないようにしてたから」

なでしこ「確か戦車道の全国大会で、無名の高校を優勝させた人だよね」

恵那「前回優勝校や、その前に九連覇してた高校とかにも勝って優勝したんだよね」

千明「しかも、常に相手の半分以下の戦力でな」

あおい「社会人チームにも勝った大学選抜とも試合して勝ったんやっけ」

リン「そんな凄い人なの!?」

恵那「無名の学校を優勝校にって、どんな厳しい特訓を・・・」

なでしこ「鬼軍曹みたいな人なのかな」

千明「そういやタンカスロンやってる知り合いも『実績を鑑みるにとても常人とは思えぬ、まさしく軍神と呼ぶ他あるまい』とかって言ってたな」

リン「・・・でも、このプロフィールのところに好きな食べ物マカロンって書いてあるんだけど、本当にそんな人なの?」

恵那「戦車道の家元の娘で、その西住流っていうのが『撃てば必中 守りは固く 進む姿に乱れなし 鉄の掟 鋼の心 それが西住流』とかっていう感じで・・・なんか凄く怖そうだけど」

リン「な、な、何でそんな人が私達を探して・・・」ガクブル

なでしこ「ん?プロフィールの、趣味 ボコグッズ集めって?」

あおい「知らん?まぁマイナーやしなぁ。ボコられ熊のボコいうて、なんか包帯巻いた熊のぬいぐるみやで」

リン「・・・もしかして、これ」つボコキーホルダー

なでしこ「どうしたのそれ?」

リン「なんかミカさんがくれたんだよ」

恵那「ミカさんって、さっき言ってた追われてたって人?」

千明「話が見えてきたな。おそらくそのキーホルダーを探して・・・」

リン「それだけであんな勢いで追いかけるのか!?」ガクブル

なでしこ「なんか凄かったよね」

千明「早く返した方が・・・」

リン「そ、そんなこと言われても」

みほ「それ・・・」

リン「うわぁぁっ!」

恵那「い、いつのまに後ろに!?」

あおい「って、なんか戦車も後ろに来とるし!」

千明「バカな、音なんかしなかったぞ!?」

みほ「麻子さんに音を立てずに近付くように頼んだので」

あおい(それだけで音がしなくなるんか?)

みほ「そんなことより・・・」

みほ「その・・・」ズイッ

みほ「それ・・・」ズズィッ

みほ「ボコォオォォォオ!!」ズズズズィィッ

リン「ひ、ひぃいぃぃぃいッ!」

沙織「ちょ、みぽりんストップストップ!え、えへへ、ごめんね~」

リン「へう゛」ナミダメ

沙織「あのね、ちょっとききたいんだけど、最近ミカさんって人に会わなかった?変な楽器持った変な人なんだけど」

リン「変な帽子かぶった変な人ですよね、おとといキャンプ場で会いました。その時これをもらって・・・」

みほ「ボコッ!」ズイッ

リン「ひィッ!」ビクッ

沙織「どうどう・・・。でね、そのキーホルダーみぽりんのなんだけど、ええっと、その、うーん、えー、あー、何て言うか・・・ミカさんの荷物に紛れ込んじゃってね(婉曲的表現)」

リン「はぁ」

沙織「みぽりんの大事な物だから、その、返してあげて欲しいんだけど」

リン「あ、はい構いませんけど」スッ

みほ「・・・」ズズズ

リン「・・・ひぃぃっ」ブルブル

みほ「ボコッ!」パアァァッ

千明「な・・・オーラが消えたっ!?」

あおい「一気に普通の女の子になったで」

リン「は、はあぁぁ~・・・」ヘナヘナ

なでしこ「リ、リンちゃん大丈夫?」

沙織「みぽりんボコの事になるとちょっと見境がなくなっちゃって・・・」

恵那(ちょっと?)

千明「とりあえずこれで解決って事だな」

沙織「ごめんね、取り上げるみたいになっちゃって」

リン「いえ、構いませんよ。まぁちょっと可愛いかなって思いましたけど・・・」

沙織「あっ・・・」

リン「えっ?」

みほ「・・・・・・だよねっ!」ガシッ

リン「へ?」

みほ「ボコ可愛いよねすっごく可愛いよねでもボコの良いところってそれだけじゃなくってボコはどんな相手にも立ち向かって・・・」ペラペラ

リン「え、いや、あの・・・」

沙織「あちゃー・・・」

キーンコーンカーンコーン

あおい「あ、チャイムや」

千明「やべっ、遅刻すんぞ!」

恵那「じゃあリン私達先行くから」

リン「は?ちょ、待っ・・」

なでしこ「ご、ごめんねリンちゃん」

リン「あ、あの、私ももう行かないt

みほ「え?今ボコの話してるよね遅刻よりボコの方が大事だよねていうかボコより大事な事ってあるの?無いよね?」ズモモモモ

リン「ひぃぃいぃぃぃっ(恐っ!)」チラッ

沙織「・・・」(無言で首を振る)

リン「えぇ・・・」

優花里「ああなってしまっては誰も止められません」

華「これはしばらくかかりますねぇ」

麻子「終わるまで寝てていいか?」

みほ「どんなに負けても何度でも立ち向かうところがかっこいいっていうかそうだボコミュージアムってのがあって愛里寿ちゃんのお陰で ・・・」ペラペラ

リン(だ、誰か・・・助けてっ)

――end――

以上になります

例のパイの画像を見て、これ絶対\コンニチワ/って言ってるよなーって思い付いたところから書き始めたのですが、なんかえらい長くなってしまった・・・

なんかね、ガルパン勢がゆるキャンを蹂躙というか、レイプしていったという印象だった

>>41

正直ゆるキャン△勢に比べてガルパン勢はキャラ濃すぎて・・・
大人しいはずのみぽりんをあんなことにしてしまったせいでもあるのですが

乙ー

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