メイドと主人の日常 (35)

ss初投稿ですので、おかしな点などありましたら指摘してください。

ある程度まで書き溜めしてますが、その先からはのんびり更新していこうと思います。

エログロは好きではないので基本的に書きませんが、そのほかのシチュエーションの提案などありましたらどんどん教えてください。こちらで吟味して、盛り込むかどうかは決めます。

では、よろしくお願いします。

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登場人物
・主人 メイドの主人 人柄が良く、みんなに平等に優しい人間のできた人。将来有望

・メイド 可愛らしく、人柄も良い。色々なことがこなせるが自分の感情表現が苦手。

・父 主人の父 ユニークな人だが一代で大きな資産を築き上げた優秀な人材。

・使用人 主人の使用人。父と庭師さんとの仲が良く、仕事をテキパキとこなすできる人。

・庭師 邸宅の庭の庭師。父とは主従関係関係なく友達であり、優しい人。





メイド「今日からご主人様に仕えさせていただくことになりました。メイドと申します。」

主人「あ、新しいメイドさん?よろしくね」
主人(可愛らしいメイドさんだな…僕と同じ高校生かな?)

メイド「ご主人様。これからご主人様の為に自分のできる限りの奉仕をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。」

主人「こちらこそ。よろしくね」

メイド「ご主人様。夕飯の用意ができました。」

主人「ありがとう。」

主人「ん?美味しいな。メイドさんは料理が得意なんだね。」

メイド「仕事の一環でございますので…」

主人「じゃあ行ってきます。」

メイド「少々お待ちください。この傘をお使いください。今日は雨が降るとのことでございます。」

主人「あ、ありがとう。メイドさんは気がきく優しいね。」

メイド「いえ、仕事の一環でございますので」



主人「ただいま」

メイド「お帰りなさいませ、ご主人様。夕飯の準備が整っておりますがいかがでしょうか?」

主人「じゃあさきにいただこうかな?」

メイド「かしこまりました。」

主人「今日も美味しいな。なんか懐かしい感じがする」

メイド「雇い主様からご主人様は日本食が好きとお聞きしました。なので挑戦してみたのですが、喜んで頂き嬉しいです。」




メイド「ご主人様、お風呂が沸いたのでどうぞ」

主人「うん。ありがとう。けど、メイドさんが沸かしてくれたから、先にどうぞ?」

メイド「いえ、私はメイドですので、ご主人様が上がられた後に入ります。」

主人「ほらほら、いいからメイドさん先に入って」

メイド「で、では…」


メイド(優しいお方なんですね。ご主人様は。)

主人「ねぇメイドさん?なんでそんなに他人行儀なの?」

メイド「メイドでございますので、ご主人様に従うという立場でございます。それに見合った話し方を心がけております。」

主人「できればもう少し堅苦しくない話し方がいいな」

メイド「それはいけませんご主人様。あくまで私たちは主従関係でございます。以上も以下もございませんので」

主人「わかったよ」




主人「メイドさんって高校はどうしてるの?」

メイド「メイドとしてある程度の知的能力は必要不可欠でございます。そのためご主人様が高校に向かわれてすぐに私も高校へ通っております」

主人「へー!メイドさんなんでもできちゃうんだね?尊敬するなぁ」

メイド「いえ。私などそこいら辺にいる人間と変わりません。平均的な人間でございます。」

主人「俺からしたらすごいよ。メイドさんいっつも家の仕事頑張ってくれてるのに、勉強もしてるだなんて。」

メイド「……ありがとうございます。」


主人(メイドさんはここの仕事にそろそろ慣れてきたかな?)

メイド(ご主人様はとてもお優しい方で、ここの仕事はとても楽しいですね)

主人「メイドさんって誕生日いつ?」

メイド「ご主人様にとって必要な情報でないと思われます。」

主人「僕が知りたいだけ」

メイド「1月3日でございます。」

主人「へー1月なんだ。なんか雰囲気どおりだね」
(ちょうど1ヶ月後か…)

メイド「左様でございますか。よくわかりませんが…」



使用人「最近やけに機嫌がよろしいですな、ご主人様。」

主人「そうかな?別に変わらない気がするけど…」

使用人「まぁご主人様が楽しいのは何よりです。」

主人「ありがとう。そういえば使用人。ひとつお願いがあるんだけど…」

使用人「なにでございましょうか?」

主人「メイドの好きなもの調べといてくれないかな?ちょうどあと2週間後にメイドの誕生日で、僕が聞いたらばれちゃいそうだから…」

使用人「了解致しました」
(なるほど…ご主人様も立派に成長されたな。)



主人「メイドさんって、趣味とかあるの?」

メイド「私の趣味は、ピアノ、油絵、と行ったところでございます。」

主人「なんか俺より坊ちゃんっぽいな」

メイド「いえ、メイドとして基本のことでございます。」

主人「それでもやっぱりすごいよ。かっこいいな。」

メイド「あ、ありがとう…ございます…」

主人「誕生日おめでとう!」

メイド「これは?」

主人「いや、メイドさんの誕生日が1月3日って聞いて誕生日祝ってあげたいななんて思って」

メイド「ご主人様にこのような迷惑をかけてしまい申し訳ございません。」

主人「いや今日はメイドさんのために俺が自ら計画したんだ。

メイド「…え?」

主人「メイドさん。仕事すごく一生懸命頑張ってくれるでしょ?そのお礼も兼ねて。」

メイド「あ、ありがとう…ございます。」

主人「ケーキ食べよ」

メイド「はい。ではお言葉に甘えて頂きたいと思います。」



主人「そうだあとこれ」

メイド「こ、これは?」

主人「メイドさん裁縫道具新しいの欲しいって聞いたから」

メイド「ですがこのようなもの…いただけません。私はあくまでメイドでございます。ご主人様による奉仕はあってはならないことです。」

主人「じゃあ命令。これを受け取って」

メイド「あ、ありがとうございます…」

主人「あと、メイドさん本当にいつも頑張って仕事してくれてありがと」

メイド「いえ、仕事の一環でございますので」

メイド「ご主人様。今日は雨の予報でございます。傘をお忘れなく。風邪をひかないように注意してください。」

主人「ありがとう。メイドさんがいてくれなかったら雨の中、運転手さんに手を煩わせなくちゃいけなくなるところだったよ。」

メイド「ご主人様は心の優しい方でございますね。」

主人「そうでもないよ」



主人「ゴホッ…ゴホッ…」

メイド「ご主人様。大丈夫でございますか?」

主人「ちょっと風邪ひいたみたいで…熱が38度もある。うつしちゃいけないから近づかないほうがいいよ」

メイド「いえ、仕事の一環でございますので。



午前3着
主人「ん、んん~…あれ?まだ3時、ってメイドさん、まだ看病してくれてたの?本当にごめんね」

メイド「いえ、仕事の一環でございますので」

主人「それでも本当にありがとう。」





主人「まさか僕の風邪が感染るとはね…」

メイド「すみませんメイドとして失格でございます。」

主人「なに言ってるの。メイドさんが俺の看病してくれたから、次は僕が見るの」


またまた午前3時
メイド「ご、ご主人様」

主人「ん?起きたか?もう少し寝ておく方がいいよ」

メイド「すみません…あと、本当ありがとうございます……」

主人「メイドさんが元気じゃないと…僕の気が狂っちゃうから……」

主人「それにしても、メイドさんの寝顔…かわいいな」

メイド「…」//

主人「メイドさん。明日土曜日でしょ?どこか一緒に行かない?気分転換にでも…」

メイド「いえ、私は家で仕事をします。メイドがご主人様と外出などあってはなりません」

主人「じゃあ命令。付いてきて」

メイド「…了解しました」




主人「メイドさんは行きたいところとかあるかな?」

メイド「私が決めるなどあってはなりません。私はあくまでご主人様の付き人でございます。」

主人「うーん…じゃあメイドさんの服でも買いに行こうか?」

メイド「わ、私の…ですか………いけませんよ。ご主人様。ご主人様にそんな手を煩わせるわけには行きません」

主人「いや、僕が選びたいだけだよ。行こう」
(デートっぽいな…)



主人「やっぱりメイドさんは可愛いからなんでも似合うな!」

メイド「あ、ありがとう…ございます。」

主人「いや、本当になんでも似合う。よし、これを買ってあげる。」

メイド「い、いえ…」

主人「そのかわり!次またお出かけするときは、これを着てね?」

メイド「………了解しました」


主人「あ、ここのカフェのガトーショコラが美味しいんだって!食べよっか」

メイド「いえ…私は…」

主人「メイドさんも食べるよ」

メイド「は、はい…」




主人「いやー今日は楽しかったな…メイドさんも、楽しんでくれた?」

メイド「はい。ご主人様のお陰でとても楽しい週末を過ごさせていただきました。」

主人「よかった。メイドさんが元気だと僕も元気になれるよ」

メイド「……」//

メイド「ご主人様。最近ご主人様が少し寝不足のようなのでハーブティーを淹れてみました。これでおそらく寝付けると思うのですが…」

主人「ありがとう。メイドさんはやっぱり優しいね」

メイド「いえ…仕事の一環……ですので…」



メイド「きゃあああああ」

主人「ど、どうしたの?メイドさん?」

カサカサカサカサカサ

メイド「ゴ、ゴキブリ……」

主人「うわぁ…気持ち悪いな…仕方ない。ちょっとそこの雑誌取ってくれる?」

メイド「は、はい。」

バシッ

メイド「ご、ごめんなさい。虫一匹倒せなくて……」

主人「全然大丈夫だよ。苦手なものがない人なんていないしね。」

主人「それになんか、安心したな。メイドさんは苦手なものなんてないって思ってたけど、案外可愛らしい一面もあって…」

メイド「……」プクゥ-

主人「ごめん、ごめん。」





主人「メイドさんは、恋愛とか興味あるのかな?」

メイド「!?わ、私…ですか…」

主人「うん。そんなに驚かなくても…」

メイド「わ、私はご主人様にお仕えする身、恋愛などには…興味ありません……」

主人「やっぱりそうだよね」




メイド「痛っ…」

主人「メイドさん…どうにかした?」

メイド「いえ、なんでもございません」

主人「嘘つかないで、あ!指怪我してる。今絆創膏持ってくるから水で流しといて。」

メイド「すみません…ありがとうございます…」

主人「貼ってあげるから指出して」

メイド「は、はい…」

主人「あー包丁でパックリいっちゃっていたそう……よいしょっと…貼れたよ」

メイド「……………」

主人「メイドさん?どうかした?」

メイド「いえ…なんでもございません」」

主人「それにしてもメイドさん、すごい綺麗な指してるんだね」

メイド「メイドとして身嗜みはある程度整えねばなりませんので…」

主人「仕事熱心だね」

主人「そういえば今日から3日間、家に帰らないから家のことはよろしくね、メイドさん」

メイド「3日間…ですか…了承しました。」




メイド「仕事をこなさなくては…」



メイド「掃除、洗濯、ご飯の支度、完了しましたがやることがありません…」

メイド「早く帰ってきませんかね…ご主人様…」

メイド(私…何を言っているのでしょう…)

使用人「やっぱりメイドちゃん、ご主人様の事好きなんだ。」

メイド「使用人さん…いえ、私は別にそんなことなど…」

庭師「なにいっとるんじゃ。ご主人様のことが気になるんじゃろ?」

メイド「だからそんなことは…」

父「メイドさんがあいつのお嫁さんになるのも悪くない。君は実に有能な人材だ。」

メイド「雇い主様。いえ、私は別に…それとどうして雇い主様がここに?」

父「いや、ここいらへんでネタ切れたからちょっと顔出しただけだよ」

メイド「??」

父「まぁとにかく、主人とは仲良くやってくれ。あいつは友達作りがどうしても苦手なのだ。きっとあいつにとって君の存在はとても大きいものだ。」

メイド「は、はい…」



メイド「私は…断じてご主人様のことなど好きでは………….」



主人「ただいま」

メイド「おかえりなさいませ。ご主人様。」

主人「ひさびさにメイドさんの顔見たら安心した。またメイドさんの料理が食べたいな」

メイド「なんでもお作りしますよ。」

主人「じゃあお任せで」

メイド「わかりました。」


主人「やっぱり美味しいな。メイドさんの作る料理は。なにより愛情を感じる」

メイド「ご主人様褒めていただくと本当に嬉しい…です…」

主人「そう?ありがとう。」

主人「メイドさん。これ手袋とマフラー。メイドさんいつもつけてないから…」

メイド「ありがとうございます。大事にします」

主人「メイドさんあまり外に出ないようだからそれつけて自分が行きたいところとかいってきなよ。」

メイド「……ご主人様と行きたい……」ボソ

主人「!!!???」

メイド「あ、いえ…!!なんでもございません!!寝不足で少し頭が回っていなかっただけです。」

主人「そ、そうか…そうだよな!ははは」





主人(もしかして…もしかして…いや…へんな期待はしない方が身のためだな…)




メイド「ご主人様。何か仕事はございませんか?家事全般は終わらせまして、手が空いておりますので…」

主人「うーん…そうだな…僕と一緒に映画見ようか?」

メイド「それは仕事ではございませんので…」

主人「1人で観るとつまらないし…それに僕が君と見たいんだ。」

メイド「えっと…は、はい…」




主人「ザ、洋画って感じの映画だったな。面白かった」

メイド「なぜこういう映画ではヒロインは主人公を裏切るのに最終的には仲間になるのでしょう…」

主人「ま、まぁそこはいいじゃないか…」

メイド「けど、とても面白かったです。それにご主人様見れて…楽しかったです…」

主人「え…」

メイド「…あ、いや…すみません…」

主人「別に謝らなくていいよ。僕もメイドさんと観れて楽しかった。」

メイド「………」//

主人「そういえばメイドさんっていつも夕飯はどうしてるの?」

メイド「私ですか?私はご主人様の就寝後に食べておりますが…」

主人「今度から一緒に食べない?いつも一人じゃ寂しいけど使用人達に言ったらわたし達はいつも外食だからメイドさんとがいいのではって言われて、僕もメイドさんと食べたいなって」

メイド「…いえ…それはご主人様にご迷惑でございます。そのようなことは…」

主人「全然迷惑なんかじゃないからさ?ダメかな?」

メイド「…で、では…今日からご一緒させていただきます。」


主人「やっぱり食事は一緒に食べる方が美味しいね。」

メイド「はい。」

主人「これまで一人で食べてたから、寂しかったんだ。」

メイド「私も…です。だから…ご主人様が私と夕食を一緒にと誘ってくれたの…とても嬉しかったです。」

主人「そ、そう…じゃあ…良かったよ。」

主人「あー今日はあの忌々しきバレンタインだなぁ…」

主人「高校いくとチョコの話で持ちきりだし、やだなー」


メイド「ご主人様。お弁当をお忘れです。」

主人「ありがとう。いや、メイドさんがいなかったら忘れてたよ」

メイド「いえ。では行ってらっしゃいませ」

主人「うん」




主人「お腹すいた。今日のお弁当はなんだろ………ってこれチョコ!?」

主人友「羨ましいな…」

主人「いやいや、メイドさん…僕に作ってくれただけだよ……ん?手紙が…なになに?
このチョコはあくまで従事者としてのものです。恋愛的な意味はございませんのでご了承ください…か、メイドさんらしいな…」

主人友「いやいや…そのチョコ、普通に本命じゃん」

主人「そんなわけないよ。」

主人友(鈍感主人公…か)





主人「メイドさん。チョコレートありがとう。初めて貰ったから義理でも嬉しかった。」

メイド「そう…ですか。ありがとうございます。」

メイド(あれはあくまで義理…ですから)






メイド「最近ご主人様のご帰宅が少し遅いようですが…」

主人「ああ。うん。学年末テストがちかくてね。図書館で勉強してるんだ。」
メイド「左様でございますか…き、今日は…何時頃に帰ってくるんですか…?」

主人「…え?」

メイド「あ、い、いえあの…お食事の準備をいつ頃すれば良いかを…」

主人「あ、そういうことね。11時ごろにお願いできるかな?」

メイド「了解致しました。」

メイド(11時…11時……遅いです……)

10時45分ごろ
主人「ただいま。」

メイド「おかえりなさい。食事の準備が出来ております。」

主人「ごめんね。こんな夜遅くに…ねててよかったんだよ?」

メイド「いえ、仕事でございますので…それに食事はご主人様とご一緒なので…」

主人「そうだったね。よし、食べようか。」

メイド「はい」





主人「いやーテストも順調に終わって春休み突入だね」

メイド「そうでございますね。最近勉強等で忙しかったと思われるのでゆっくりとお休みください。」

主人「ありがとう。ところで春休みはまた前みたいにお出かけしたいな。」

メイド「いえいえ。前のようなご迷惑は二度とかけられません。ご主人様一人でお楽しみください。」

主人「僕が君と行きたいだけなんだ。また一緒に行こう。それにあの服を次出かけるときは着るという約束だったでしょ?」

メイド「……了承しました」

主人「あ、3月に新しくできたカフェ行こうか?」

メイド「私はご主人様が行きたいところならどこでも構いません。」

主人「じゃあ決まりだね。」

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主人「やっぱりメイドさんは私服でも可愛いね。いつもはメイド服だから新鮮だな。」

メイド「私などそこまで可愛くありませんよ。」

主人「少なくとも僕は君のことを可愛いと思うよ。」

メイド「……ありがとございます…」

主人「カフェは駅の近くだからそこまで歩こうか」

メイド「了解しました」



主人「そういえばまだ口調が硬いよね。メイドさん」

メイド「私とご主人様は、主従関係にございます。それ以外の何でもございません…ので…」

主人「けど…僕とメイドさんは同い年だよ?」

メイド「いいのです。この口調で…これ以上親密になろうとしたら……本当に好きになってしまいます…」ボソッ

主人「?なんか言った?」

メイド「いえ。独り言でございます。」


主人「なんか今日は駅に人が多いな。メイドさん大丈夫?」

メイド「はい。私のことはお気になさらず。」

主人「そんなこと言われても…メイドさんは僕の大事な人なんだから。」

メイド「わ、私がご主人様の大切な人など…」

主人「まぁ今はとにかく人混みに気をつけて」

メイド「わかっておりま…あっ…」

ガシッ

主人「ほらね?言ったでしょ?危ないかしっかり気をつけないと」

メイド「す、すみません」

スタスタ

メイド「あ、あの…手…繋ぎっぱなしなんですが…」

主人「またメイドさんが転んだら困るから、カフェまではこのまま。ね?」

メイド「は、はい…」



メイド「なかなか雰囲気のあるお店ですね。私こういうの好きです。」

主人「古民家を改装して作ったらしいんだけど…なかなかいいね」

2名様ですねー


主人「今日は僕が持つから好きに頼んでね」

メイド「いえ。ご主人様にそんなご迷惑は…」

主人「今日は僕が誘ったんだ。それくらいさせてよ」

メイド「で、では…」

メイド「ご主人様はカフェめぐりなどがお好きなのですか?前回誘っていただいた時も、カフェに入ったのを思い出しまして…」

主人「うん。僕はカフェの雰囲気が好きでね。あ、そういえばメイドさんってピアノ弾けるんだったよね?また今度聞かせてよ」

メイド「人に聞かせられるようなものではございませんから…」

主人「メイドさんはきっと上手だろうしそれにもし本当に下手でもメイドさんが弾いてるところがみてみたいだけだから」

メイド「!?…ご主人様はいつもそうやって私をからかわれますね」

主人「そういうつもりじゃないよ?僕がメイドさんに言っていることはいつも心からのことを言ってるよ」

メイド「そ、そうですか…」


「ありがとうございましたー。」


主人「メイドさんは高校に彼氏とかいるの?」

メイド「いえ。私はあまり人と話すのが得意な方では無いですので…」

主人「じゃあ…好きな人…とかは?」

メイド「好きな人…ですか……いますよ?けどその人は本当に手が届かない人なんです。身分的にも、その人の優しさも、全て私では器が小さすぎるんです。だから、いいんです」

主人「そうなのか…でも諦めちゃダメだよ。それにメイドさんはすごく可愛くて優しいから絶対にうまくいく!頑張ってね!」

主人(うん…まぁそうだよな?好きな人くらいいるよな!そうだよな……)

メイド「……ご主人様はどうなのですか?好きな人とかいるんですか?」

主人「ぼ、ぼくの好きな人?うーんと…いるよ?まぁその人は好きな人いるらしいけどね」

メイド「大丈夫ですよ。ご主人様はとてもお優しい方ですので…絶対うまくいきます。頑張ってください。」

メイド(なぜ…ご主人様に好きな人がいると知っただけで……こんなに虚しくなるのでしょう…)

主人「そうなるといいな…」


その後ウィンドウショッピングをして、夕飯の準備をして帰宅をした。

翌日


メイド(今日はご主人様のお部屋を掃除しましょうか…)

メイド(ご主人様は綺麗好きですから…あまり掃除のしがいがありませんね…)

メイド(こ、これは…私の写真?なぜこんなものを……)

メイド(それにしても…私の表情は硬いですね…こんなのではご主人様は私のことなど好きになってくれな……私はなにを考えているのでしょう…ご主人様が私のことなど好きなわけ…)

メイド(それになんで私…ご主人様に好かれることを望んでいるのでしょう…)



主人「メイドさん。今日も綺麗に掃除してくれてありがとうね。」

メイド「いえ…仕事ですから。それにしてもご主人様のお部屋は綺麗すぎてあまり掃除のしがいがありません。もう少し汚してください…なんて」

主人「ははっ…」

メイド「どうかされましたか?ご主人様。突然笑われて…」

主人「いや…メイドさんが少しずつ慣れてきてくれたんだなって思ったら…嬉しくてね」

メイド「あ、す、すみません…軽々しく…」

主人「いやいや。このままでいいよ。僕はこうやってメイドさんと普通の友達みたいに話せるの…すごく嬉しいな。」

メイド「そ、そうですか…」///

主人「うん。」

メイド「雨…ですか……」

メイド「そういえば…ご主人様傘持って行ってなかった気がします…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

主人「参ったな…雨か……」

主人「運転手さんは今日はお休みだったし……まぁ濡れて帰ろうか」

メイド「ご、ご主人様?」

主人「メイドさん?どうしたの?こんなところに」

メイド「いえ…ご主人様が傘を忘れて行かれたので…迎えに来ました…」

主人「迎えに来てくれたの?こんな雨の中」

メイド「はい。」

主人「ありがとう。それとごめんね。こんな雨なのに……」

メイド「ご主人様が気に病むことはございません。私はメイドですので…」

主人「ありがとう。それじゃあ帰ろうか」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

主人「メイドさんの傘、かわいいね?」

メイド「そうでございますか?」

主人「うん。黒猫好きなの?」

メイド「はい。猫は好きで、その中でも特に黒猫は好きなんです。」

主人「猫は可愛らしいよね。僕も好きだな。ネコ」

メイド「そういえば私はあまりご主人様が何をお好きなのか知りませんね…」

主人「僕の好きなもの…か…そういえば自分でもあまり考えたことがなかったかもなぁ」

メイド「他にもご主人様のこと…私全然知りません。もっともっとご主人様のことが知りたい……です」

主人「メイドさん?」

メイド「あ……な、なんでもないです…今のは…忘れてください。」

主人「僕もメイドさんに僕のこともっと知って欲しいし、できる限り教えるよ?」

このあとめっちゃ質問されました。

庭師「そろそろじゃと思わんか?」

使用人「ですよね?」

父「だよな」

メイド(雇い主様とあの二人は仲がよろしいですね…それにしてもなんの話をしているのでしょうか…まぁわたしには関係ないことです)

庭師・使用人・父(関係あるんだな…)

庭師「しかしどうも…メイドちゃんの方がな…」

父「問題でもあるのか?」

使用人「ええ。メイドさんは自分がご主人様のことを好きだというのを受け入れないようにしているようです。」

父「なぜだ?」

庭師「自分にはもったいないと思っているみたいでな…それにご主人様の気持ちにも気づいとらんようじゃわい」

父「しかし…温かい目で見守るのが…親というものだからな」

春休みも終わり、いつも通りの日常が始まった。



メイド「ご主人様、起きてください。ご主人様」

メイド(珍しくご主人様がぐっすりです。ご主人様の寝顔…カッコいい……です)

主人「んん…メイド…さん?…っあ!寝坊しちゃった。起こしてくれてありがとね。」

メイド「いえ、仕事の一環です。」





メイド「ご主人様…」

主人「ん?なんだい?」

メイド「これ…私が編んで見ました…」

主人「手袋と…マフラー?」

メイド「前…私に買っていただいた時のお返し…です。季節的にはもう使わなくなってしまうんですけど…」

主人「ありがとう!すごく嬉しいよ!手編みかぁ…初めてこういうの貰った。本当にありがとね。」

メイド(本当に喜んでくださってる…)

メイド(ご主人様…)

主人「それにしてもメイドさんて…編み物が上手だね。手先が器用って羨ましいな。僕は不器用だからさ」

メイド「で、では…今度私が、お教えしましょう…か?あの…迷惑だったらいいんですけど……」

主人「メイドさんが教えてくれるなら喜んで。」

メイド「はい!」

メイド(ご主人と…少しでも一緒にお話がしていたいという自分の欲が全面的に出てしまいました。こんなんじゃいけない…のに…)

メイド(どうすれば…どうすればご主人様に対するこの気持ちを…無くすことができるんでしょうか…)

メイド(私のような女では…ご主人様とは釣り合わない……)

主人(最近メイドさんがいつも何か考え事をしている気がする。何か悩みでもあるのかな?)

主人「メイドさん?」

メイド「は、はい…なんでしょうか?」

主人「なんか最近メイドさんが悩んでるみたいだから…もし僕が力になれるならって思って…」

メイド「すみません。そんなに態度に出ていたでしょうか?以後気をつけます」

主人「別にそんなに気にするようなことじゃないよ。それで…何をそんなに悩んでいるの?」

メイド「ご主人様には関係のないこと…でございます」

主人「メイドさんがこの家に来てくれてからもうだいぶ経ったよね。メイドさんとは少しずつ仲良くなれていると思う。メイドさんの悩み事は僕に関係ない。そんなことないよ。」

メイド「……なんで…なんでご主人様は…そんなにお優しいんですか?」

主人「え?」

メイド「ご主人様が優しすぎるから…」

主人「…僕?」

メイド「みんなに…平等に…優しいから……」

メイド「私だけじゃ…無いから……」

主人「メイド…さん?」

メイド「……っ…いえ…なんでもないです。すみません。」

主人「メイドさん…?」

主人(メイドさん…何を言おうとしていたんだろう…)

メイド(なんて見苦しいんでしょう…私は…ご主人様がお優しいだけなのに…自分に対してだけじゃないかからと嫉妬して…)

メイド(こんな私じゃ…)

メイド(ご主人様はきっと…私なんか比べ物にならないくらい可愛らしくて、お優しい方とお付き合いをなさるのでしょう…)

メイド(わかってるのに……どうしてもご主人様の隣で笑っていたいと思ってしまう)

メイド(馬鹿みたいに妄想してしまう…)

メイド(あの優しい笑顔をずっと……ずっと見ていたい…)







メイド「ご主人は、いつも休日は何をされているのですか?」

主人「僕?うーんと、そうだな。まぁ、大概は外をぶらぶらしてるかな?結構散歩とか好きなんだ。色々な人に会えて、楽しいし。」

メイド「ご主人、まるでご老人みたいですね。」フフッ

主人(メイドさんの笑顔、可愛らしいな。こうやっていつも笑ってくれたらいいのに…)

メイド「……あ、すみません。失礼なことを言ってしまって…」

主人「全然僕は大歓迎だよ。前も言ったけど、メイドさんとは普通にお話ししたいからね。」

メイド「主従関係……ですので」

主人「メイドさんは硬いなぁ」

主人(けど…いつもは僕に質問してこないメイドさんが、質問してくれるのは、素直に嬉しかった。)

メイド(なんて見苦しいんでしょう…私は…ご主人様がお優しいだけなのに…自分に対してだけじゃないかからと嫉妬して…)

メイド(こんな私じゃ…)

メイド(ご主人様はきっと…私なんか比べ物にならないくらい可愛らしくて、お優しい方とお付き合いをなさるのでしょう…)

メイド(わかってるのに……どうしてもご主人様の隣で笑っていたいと思ってしまう)

メイド(馬鹿みたいに妄想してしまう…)

メイド(あの優しい笑顔をずっと……ずっと見ていたい…)







メイド「ご主人は、いつも休日は何をされているのですか?」

主人「僕?うーんと、そうだな。まぁ、大概は外をぶらぶらしてるかな?結構散歩とか好きなんだ。色々な人に会えて、楽しいし。」

メイド「ご主人、まるでご老人みたいですね。」フフッ

主人(メイドさんの笑顔、可愛らしいな。こうやっていつも笑ってくれたらいいのに…)

メイド「……あ、すみません。失礼なことを言ってしまって…」

主人「全然僕は大歓迎だよ。前も言ったけど、メイドさんとは普通にお話ししたいからね。」

メイド「主従関係……ですので」

主人「メイドさんは硬いなぁ」

主人(けど…いつもは僕に質問してこないメイドさんが、質問してくれるのは、素直に嬉しかった。)

メイド「ご主人様…お勉強お疲れ様です。お茶とお菓子をお持ちしました。」

主人「あ、ありがとう。メイドさん。」

メイド「それでは…お邪魔しました。」

主人「そうだ。どうせだし一緒にお茶しない?ちょうど休もうと思ってて」

メイド「ご、ご一緒…します。」


メイド「ご主人様…お口に合いますか……?」

主人「うん。とても美味しい」

メイド「ご主人様の好みは…誰よりもわかってるつもりです…なんて…」//

主人「なんか…嬉しいな……」

メイド(私…おかしくなっていますね…馬鹿みたいです)




メイド「ん…と、取れない……」

主人「どうしたの?メイドさん」

メイド「高いところにアルコールの消毒があって…取れないんです…」

主人「どれどれ…ん……よっと。取れたよ?」

メイド「あ、ありがとうございま……」

メイド(顔が…近いです。)

タタタタタタタタ

主人「ん?どうしたんだろ?」

メイド(顔が赤かったの…バレてません…よね?)

メイド友「今日、ホワイトデーだね?メイドちゃんはご主人様からお返しあるかな?」

メイド「メイドたるもの、ご主人様に対してお返しの見返りなどを求めません。」

メイド友「とか言って、本当は欲しいくせに」

メイド「……ですが…ご主人様には義理という名目で渡したのに…」

メイド友「義理でもなんでも、ホワイトデーにはお返しがもらえるんだよ。」

メイド「あと、マカロンは…本命らしいよ?」




主人「メイドさん。これ、どうぞ」

メイド「な、なんでしょうか…」

メイド「マ、マカロン…と、ペアの食事券?」

主人「ホワイトデーのお返しだよ。僕は料理とかは苦手だから、買ったものだけど……」

メイド「ありがとうございます!とてもとても嬉しい…です。」

メイド(マカロン…本命…いや、きっとご主人様がたまたま買ったのでしょう…妙な期待は…しては……いけない…のに、なんでしょうか、この胸の高鳴りは……)

主人「その食事券は、ほら…好きな人いるって…言ってたでしょ……その人と、どうかなって……」

主人(メイドさんの恋を応援する。それが僕にできるメイドさんへのお礼。僕の気持ちは…いいんだ。)

メイド「じゃ、じゃあ…その……ゴシュジンサマトイキタイ……」

主人「ごめん。聞き取れなかった。」

メイド「ゴシュジンサマト…ご主人様と……行きたい………です。」

主人「ぼ、僕と??なんで?好きな人と行くためにって思ったのに…」

メイド「ご主人様は鈍感です…」

主人「え?え?」

メイド「だ、だから…ご主人様のことが…その……す、す……ではなくてですね、私の好きな人、引っ越してしまって…それで…」

主人「そうなんだ…それは悪いことをしたね。ごめんね。」

メイド「いえ、それより、本当にありがとうございます。こんなものもらって…」

主人「メイドさんが僕にいつもしてくれていることにくらべたらちっちゃいことだよ。これからもよろしくね。」

メイド「……はい」//

主人「あと、食事は……今週末でいいかな?」

メイド「はい…」

メイド(ご主人様と…外でお食事……デートみたいですね。なんて…)

主人「メイドさん。」

メイド「はい?なんでしょうか」

主人「高校で調理実習があってね。僕はあまり料理をやったことないから、慣れておこうと思って、それで、料理教えてくれないかな?」

メイド「承知しました。」


メイド「では…何を作りましょうか?」

主人「うーん…1品だし、ハンバーグとかがいいかな?」

メイド「わかりました。」

メイド「では、まず玉ねぎをみじん切りにするところからですね。包丁は危なくないように抑える方の手を猫の手にしてこのように使います。」トントントン

主人「さすがメイドさん。すごい早いね」

メイド「褒められるほどのことではございません。では、ご主人様もやってみてください。」

主人「うん……えっと…こ、こうかな?」トン トン トン

メイド「それでは手が危ないですよ、こうです」

メイド(流れでご主人様に手を添えて教える形になってしまいました…ご主人様の手、大きいですね)//

主人「め、メイドさん??」//

メイド「ご主人様、よそ見はいけませんよ。」

主人「ごめんなさい……」

なんやかんやで完成

主人「あ、すごく美味しい。さすがはメイドさん。やっぱりすごいなぁ」

メイド「いえいえ、ご主人様の飲み込みの早さには驚きました。さすがはご主人様です」

主人「そうかな?メイドさんにそういってもらえると嬉しいよ。」ニコ

メイド「……」//

メイド(ご主人様の笑顔…素敵です…)

主人「今日の調理実習、メイドさんのお陰でうまくいったよ。クラスでも評判だったよ。メイドさんさまさまだね。」

メイド「そうですか。それは良かったです。」

主人「今日に限って女の子にモテモテだったよ、なんて」ハハハ

メイド「……もう料理は絶対教えません」

主人「え?なんで?なんでよぉ…」

メイド(ご主人様に彼女さんができたら……どうしましょう…)




主人「メイドさん。今日帰るときにたまたま見つけたから、買ってきたよ」

メイド「チョコレート…ですか?」

主人「うん。メイドさん好きかなって…」

メイド「わ、悪いです。こんなの……もらえません」

主人「僕は自分の分買ってるから」

メイド「では…いただきます…」

メイド(ご主人様はいつも私を喜ばせようとしてくれる…ただの…メイドなのに……)

メイド(メイドではなく、ご主人様の恋人に生まれてきたかったです…なんて……)

メイド(結構本気で考えてたりするんですよ。ご主人様)

メイド「ごしゅじんしゃまぁ……かまってくださぁいぃ…」

主人「メイドさん?どうしたの?なんか様子がおかしい……ってもしかして、僕がお土産に買ってきたチョコ……やっぱり、お酒が入ってたみたい。」

メイド「ごしゅじんしゃま…ごよーけんいってぇくださぁい…」

主人「はいはい。メイドさん。とりあえずベッドで横になって…」

メイド「まだねたくなぁい…ですぅ」

主人「酔ってるメイドさん、可愛らしいな。いつもは…硬いから……」

主人「とりあえず…今日は寝かせたほうがいいよね。」

メイド「ごしゅじんしゃま…」

主人「なにかな?メイドさん」

メイド「……しゅきですぅ…」

主人「……え?」

メイド「ごしゅじんしゃまだいしゅきぃですぅ…」スウスウ

主人「メイドさん?ねちゃったの…かな?」

主人(しゅきって……いやいや、酔ってたからだよね…)


翌朝
メイド(あ、あ…あああああああああ)/////
↑覚えてた。

主人「ただいま。メイドさん」

メイド「おかえりなさま……せ…」

メイド「そ、そのお方は…?」

主人彼女?「こんにちは。お邪魔します。」

主人「お客さんだよ。部屋にいるから、何かあったら言ってね。」

メイド「………はい」

主人(なんかメイドさん元気なかったような……)


メイド(彼女さん…ですかね……。可愛らしい上品そうなお方でした。私よりずっと、ご主人と釣り合ってます…)


主人彼女?が帰ったのち…

メイド「ご主人様…あの…その……先ほどの方は…彼女さんですか…?」

主人「ちがうよ。同じクラスの女の子。今日はちょっと勉強を教えてただけだよ」

メイド「……よかったぁ…」

主人「…へ?」

メイド「あ、ちがいまして…その…えと……なんでもありません!」

主人「そ、そう…ならいいんだけど…」

主人(よかったって…まるで……僕を好きみたいじゃないか……)

すみません。投稿に夢中で気づいていませんでした。
花言葉ですか。確かにロマンチックですね。
調べてみていいものがあったら入れてみようと思います。
ありがとうございます。
ただ今日はもう眠いので寝ますねw

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