響「あっ冷蔵庫の中が空っぽだぞ!」ブタ太「………」コケ麿「………」 (27)


響「あるのは油と調味料と賞味期限の切れた牛乳だけ……」

響「うう……折角、貴音と美希が家に泊まりに来てくれたのに……食材がなにもないなんて」

響「このままじゃ我那覇家の人間は客をもてなすこともできないのか(笑)って笑われちゃうぞ!」

響「とりあえず牛乳でも飲みながら落ち着こう……」ゴクゴク

ブタ太「………」

コケ麿「………」

響「………」ゴクゴク

ブタ太「………」

コケ麿「………」

響「………あっ」ゴックン


響「二人ともお待たせ~、トンカツとカラアゲを作ったから食べて食べて~」





美希「っていう夢をみたの」


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貴音「おぅ……」

美希「おぅ…じゃないの!夢の中で貴音はムシャムシャ食べておかわりまでしてたの!酷すぎるの!」

貴音「そんな……怒られても困るのですが?」

P「夢の話だしなあ……」

貴音「はい、夢の話ですし……」

美希「貴音は現実でも遠慮なくおかわりしそうな危うさがあるの……」

P「あー、うん……それはなんかわかる」

貴音「え?」


美希「うぅ……変な夢を見たせいで昨日は10時間しか寝れなかったの……」

P「そんだけ眠れれば十分だろ……」

美希「ミキは毎日平均12時間以上は寝るの!」

P「寝すぎると頭悪くなるらしいぞ?」

美希「え?マジ!?」

貴音「ふふ」


P「ほら、変なこと言ってないでさっさと弁当食べろ、午後からも忙しいんだからな」

美希「は~い、なの」

P「え~っと貴音のはスペシャルミックス弁当大盛りで……」

貴音「おお!素晴らしい!」

美希「ミキのは?ミキのは?ミキお腹ペコペコなの~」グゥ~

P「美希のはコレ、トンカツ弁当」

美希「……は?」


美希「………」

P「ん?どうした?早く食わないと時間が」

美希「ないわ」

P「え?」

美希「いや、ないわ」

P「な、なにがないんだ?」

美希「今の会話の流れでトンカツ弁当を出すのってないわって言ってるの!」


美希「トンカツって……トンカツってなんなの!?プロデューサーはミキに恨みでもあるの!?」

P「う、恨みって…昨日美希がトンカツを食べたいって言ったから……」

美希「昨日は昨日今日は今日なの!過去じゃなくて現在のミキの望みを察してほしいの!」

P「察しろって……」

貴音「忖度というやつですね」

美希「そう忖度!プロデューサーなら忖度くらい忖度してほしいの!忖度忖度ソンタク」

P「お前忖度言いたいだけだろ!」


P「わかったわかった、俺の弁当と替えてやるから……それでいいだろ?」

美希「あは☆さすがはプロデューサー、忖度ができる良い大人なの!」

P「どうでもいいけど忖度言うのを止めてくれイラっとするから……ほらよ」サッ

美希「わーい!いっただっきま~~す」

P「美味そうだろ?俺のカラアゲ弁当」

美希「バカーーー!!プロデューサーのバカーーーー!!」


美希「バカバカバカ!よりによってなんでカラアゲなの!?バカーー!!」ポカポカポカ

P「いてっ!痛いって!しょ、しょうがないだろカラアゲが食いたかったんだから!」

美希「ミキにブタ太だけじゃなくコケ麿まで食べさせる気だったの!?鬼畜すぎるの!!」ポカポカポカ

P「そういう言い方は止めろ!鷄豚が食べられなくなるだろうが!!」

美希「鬼畜!外道!響!!」ポカポカポカ

P「いや、響は関係ないだろ!?てかそこに響は出してやるな!」


貴音「ふう、仕方ありませんね……美希、私のお弁当と交換しましょう」

美希「え~貴音のお弁当は量が多いからちょっと……でもまあそれで手を打つの」

P「替えてもらう側なのに偉そうな……」

貴音「ふふ、いいのですよプロデューサー。さあ召し上がれ美希」サッ

美希「わーーぃ?………貴音?」

貴音「はい?」

美希「………このお弁当、白米しかないんだけど?」


貴音「ええ、そうですね」

美希「おかずは?スペシャルミックスなおかずは?」

貴音「実はおかずの中身が豚かつと唐揚げとなんの肉かわからない すてぇきだったので……」

美希「………」

貴音「美希が嫌がると思い、忖度して食べました」

美希「食べたの!?それでなんで弁当交換しましょうとか言えるの!?」

P「あと忖度しつこい!」


貴音「申し訳ございません、せめてすてぇきだけでも残そうかと思いましが気づいたときには既に……くっ」

P「くっじゃねえだろ!なに悔しさ滲ませてんだ!」

貴音「万が一……すてぇきの肉が鰐肉だったらと思うと……美希に食べさせるわけには……くっ」

P「なにワニ子まで巻き込んでんだ!……あっ ワニ子って言っちゃった」

美希「……もういいの……」

P「み、美希?」

美希「もうミキはこの弁当の隅にあるヌルくなった漬物でご飯を食べるの」ポリポリポリポリ

貴音「ああ!美希が…美希が乱心しました!」


美希「………」ポリポリ

P「おお……死んだ目で漬物を咀嚼している……」

貴音「美希落ち着きなさい、その僅かな漬物でご飯は食べきれません」

美希「……ふん」モグモグ

P「次は、揚げ物の下に敷いてあるスパゲティ?を食べだした!?」

貴音「美希正気に戻りなさい!そのすぱげてぃに味はついていません!」

美希「………」ムシャムシャ

P「パセリ食っちゃったよ!!」

貴音「ああ、神よ!」


響「なに騒いでるんだ、2人とも?」


P「響!」

貴音「なんという僥倖!美希を、美希を止めてください!」

響「え?美希を止める?」

美希「……うぅ~~~」ジーーー!!

響「なんか滅茶苦茶睨まれてるんだけど!?自分なにかしたか?」

P「気にするな、腹が減って気が立っているだけだから」

響「弁当食べてるのに?」

貴音「あれは弁当にして弁当にあらず!弁当以外のなにかを食べているのです!」


響「あ~……美希?」

美希「ふぐっ!……ぐぐぐぐぅ~~」ジーーーー!!!

響「弁当足りなかったら自分の弁当を食べるか?」サッ

美希「え?」

響「自分の手作りだからボリュームはないかもしれないけどさ」

貴音「ひ、響の」

P「手作り……」

美希「………」


美希「…そ、その」

響「うん?」

美希「そのお弁当に……鶏肉と豚肉は、入ってる?」

響「鳥と豚?ん~、肉系は牛肉のそぼろ煮くらいだな」

美希「………響」

響「ん?」

美希「大好きなの」ダキッ

響「え?なんで?」

P「感動だな」ホロリ

貴音「ええ、真素晴らしい」ホロリ

響「なんで泣いてるんだ!?」


美希「ありがとう、ありがとうなの響……」モグモグ

響「ああ、うん……食べ始めるの早いね」

美希(ふふ、所詮夢は夢だったの……)モグモグ

響「美味いか?美希」

美希「うん!(響が鳥や豚を使うなんてありえないの)」モグモグ

響「それじゃあ自分はこっちのトンカツ弁当いただくぞ~」

美希「まてや!」

ん?」

美希「は?なに?なにやってるの!?響は ナニを食べようとしてるの!!?」

響「え?いや……お腹すいたからトンカツ弁当を……」

美希「ダメでしょ!響は豚を食べちゃダメ!」

響「なんでだよ!?別にいいだろ食べたって!」

美希「ダメ!その豚肉が万が一にもブタ太だったらどうするの!?」

響「おいぃぃぃぃ!なんてこと言ってんだ!止めろそういうこと言うの!!」


美希「響は、この弁当の隅っこにある生ヌルくなったポテトサラダでご飯を食べればいいの!!」

響「それご飯のお供にならないやつぅ!」

美希「じゃあもうご飯だけで食べればいいって思うな~」

響「白米オンリーは無理だ!もういいだろお腹すいてるんだから食べさせ……ってあれ?」

美希「どうしたの響?やっぱりトンカツ……ブタ太を食べるのを思い直してくれたの?」

響「ブタ太言うな!いや……弁当のトンカツが無くなって……」

貴音「もぐもぐもぐ」

響「おい」


貴音「ごっくん、ふう……美味でした」

響「貴音」

貴音「はい?」

響「今なに食べた?」

貴音「豚かつを少々」

響「なんで食べた!?トンカツなんで食べた!!」

貴音「私とて苦渋の選択でした……ですが二人の災いの種となるくらいならあえて私が汚名を被ろうかと」ニッコリ

響「トンカツ食べて満面満足な笑みで苦渋の選択とか言われても説得力ないぞ!」


美希「でかしたの貴音!」

P「褒めるな美希」

貴音「ふふ、これくらい何でもありません。よろしければプロデューサーの唐揚げ弁当も食べましょうか?」

P「ほら増長した」

響「うぅ~お腹すいた~」

美希「ふぅ、仕方ないの…響」

響「なに……」

美希「ミキのお弁当少し分けてあげるの」

響「本当か!?ありがとう美希ってそれ元々自分のーーー!!」



次の日


美希「モグモグ」

P「おう、美希……ってなに食べてんだ?」

美希「からあげクンなの」モグモグ

P「………」

美希「ん?そんなに見つめてどうしたの?あげないよ」モグモグ

P「美希、からあげクンって鶏肉の他に豚肉も使われているらしいぞ」

美希「ふ~ん」モグモグ

P「………」


美希「ふぃ~ごちそうさまなの」ケップ

P「なんで普通に食べ終わってるんだよ……」

美希「ん?どういうこと?」

P「鶏と豚はダメじゃないのか?」

美希「ふっ、昨日は昨日今日は今日!過去に縛られないミキは常に進化しているの!」

P「おお~、よくわからんがカッコイイな」

美希「ふっふっふ~」




美希「まあぶっちゃけ、ひと晩寝たらなんかどうでもよくなったんだけど」

P「うん、まあそんなもんだよな」




おわり


>>17 修正


響「ん?」

美希「は?なに?なにやってるの!?響は ナニを食べようとしてるの!!?」

響「え?いや……お腹すいたからトンカツ弁当を……」

美希「ダメでしょ!響は豚を食べちゃダメ!」

響「なんでだよ!?別にいいだろ食べたって!」

美希「ダメ!その豚肉が万が一にもブタ太だったらどうするの!?」

響「おいぃぃぃぃ!なんてこと言ってんだ!止めろそういうこと言うの!!」

終わりです
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