凛「we are bread(私たちはパンです)」 (27)

凛(食パン)「さて、どうしようかな?」

加蓮(マフィン)「何か面白いことしたいよね~」

奈緒(ドーナツ)「いや、待てよ!!なんで私たちがパンになってることに誰一人として疑問を持たないんだよ!」

凛(食パン)「え?だって、なっちゃったもんはしょうがないじゃん」

奈緒(ドーナツ)「そういう問題じゃねぇよ!」

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加蓮(マフィン)「まあまあ、落ち着きなよ、奈緒。だってこれって…私たち三人の自業自得でしょ?」


数十分前


??『君たちには実験台になってもらうよ~♪』

凛『…そう言って大人しく実験台になる人がいると思う?』

??『もちろん、ただでとは言わないよ~』

加蓮『はぁー…報酬がどんなものであれ、自分の命より大切なものなんて…』


??『プロデューサーのワイシャツ』


凛『喜んでやらせてもらうよ』キッ

加蓮『私も』キッ

奈緒『折れるの、早っ!』

凛『で、私たちは何をすれば良いの?』

加蓮『早く教えてよ!』

??『焦らにゃい、焦らにゃ~い♪君たちにして欲しいことはたったひと~つ!』


??『…人間をやめてもらうことだよ~♪』プシュ-


凛『…!なに…こ、れ…』バタッ

加蓮『なんだか…だん、だ、ん…』バタッ

奈緒『眠…く…』バタッ


??『ふふっ、美味しくな~れ♪』

加蓮m「……ってことがあったじゃん」

奈緒d「た、確かに…って!私、ただ巻き込まれただけじゃん!」

凛s「でも、プロデューサーのワイシャツもらえるんだよ?」

奈緒d「べっ、別に…そんなもん!もらって困るだけだろ!」

凛s「…ふ~ん」


凛s「じゃあいらないんだね、プロデューサーのワイシャツ」


奈緒d「…え、えっ?」

加蓮m「ごめんね、ワイシャツ嫌だったんだね…」

奈緒「い、いや…あ、その…」

加蓮m「…報酬については私から言っておくから、奈緒はなにも気にしないで…」


奈緒d「ま、待ってくれ…!」


凛s 加蓮m「…!」

奈緒d「わ、私も!そ、その…プロデューサーの…ワイシャツ…き、興味が、ないわけじゃ…な、ないから!…そ、その…言わなくて……」


凛s(…ふふっ、ちょろい)ニヤッ

加蓮m(これで、奈緒も私たちの仲間に…)ニヤッ

ドタドタドタ

凛s「…!誰か来る!」

加蓮m「嘘!?早く隠れないと!」

奈緒d「おい!私たち、パンなんだぞ!隠れる以前にどうやって動くんだよ!」

凛s「え?こうやって」ペタペタ

奈緒d「全然、分からねぇよ!!」

加蓮m「はぁー…奈緒も今度、パンの歩き方についてちゃんと学ぼうね」ガシッ ゴロゴロ

奈緒d「パンの歩き方ってなんだ…痛っ!ちょ、加蓮!髪、引っ張るなよ!!」ゴロゴロ

凛s「…とりあえず、この枕の下に!急いで!」ペタペタ

加蓮m「ここしか隠れられるところなさそうだしね!」ゴロゴロ

奈緒d(くそっ!なんでだよ…なんでよりによって…)


奈緒d(仮眠室に枕が一つしかないんだよ…!)

奈緒d(頼む…!どうかベッドを使いませんように…!)

バン


法子「仮眠室……間違いない!ここからドーナツの気配が!」⊃ かき氷(ドーナツ3つのせ)


みちる「フゴフゴ!…っはぁ!お腹空いた~!」⊃ 食パン×3


かな子「マフィンのいい匂い……あ、あれ?私、家にいたはずじゃ…」⊃ フォーク


凛s「」

加蓮m「」

奈緒d(あっ、これやばいやつだ)

奈緒d「やばい……やばいやばいやばいやばい!!」

加蓮m「多分、ここに隠れていてもすぐに見つかるね…どうにかして、あの三人に気づかれないように逃げないと……凛?」

凛s「……しない」


凛s「プロデューサーの髪の匂いがしない!!」


奈緒d「……は?」

凛s「ついさっきまで、プロデューサーがこの枕を使ってたはずなのに……どうして!?」

加蓮m「私たちがパンだからじゃない?」

凛s「なっ…そんな…」ガクッ

奈緒d(どっからそんな音だしてんだよ…)

凛s「…許さない」

凛s「絶対に許さない!!!私から毎日の生きがいだったプロデューサーの匂いを奪うなんて…!!!」ジタバタ

加蓮m「え、ええっ!あんなにパンになって楽しそうだったのに…」

凛s「…私の言った通りだった。実験台になんかなっても何の得にもならないって…なのに奈緒がどうしてもなりたいってうるさいから…」

奈緒d「いや、私はそんなこと一言も言ってねぇよ!」

凛s「志希……しきぃぃっ!!!」バタバタ

加蓮m「うわ!逆恨みしだしたよ、この人!」

凛s「お前だけは…お前だけは許さぁぁん!!」バタバタ

奈緒d「ちょ、落ち着け!そんなに暴れたら枕が…」

凛s「うわぁぁぁん!!!」バタバタバタ


ポ-イ


法子「う~ん…ドーナツは一体どこに…うわっ!!」ドカッ

かな子「の、法子ちゃん!?」

みちる「フゴフゴ!一体どうしたんですか!?」

法子「き、急に枕が私に向かって……ん?」ジ-ッ


凛s「」

加蓮m「」

奈緒d「」



法子みちるかな子「「「みぃ~つけたぁ!!」」」

凛s「逃げるよ」ペタペタ

加蓮m「…本当はもっと余裕を持って逃げたかったんだけどね!」ゴロゴロ

奈緒d「うわぁぁっ!!」コロコロ


かな子「ひ、ひぃっ!!パンが……パンがひとりでに動いてる!?」

みちる「フゴフゴ!?…で、でも!パンは食べられるんで気にしません!」ダッ

法子「…自我を持ち、食べられることを拒み、そしてついに自力で行動することが出来るようになったドーナツ…ふふふっ…!あははははっ!!!……ついに見つけた…!あのドーナツこそ、私のお腹の中に入るにふさわしい!!」ダッ


かな子「…あれ?法子ちゃんってこんなのだったっけ?」ダッ

数秒後

ハァ ハァ ハァ 

加蓮m「は、速い…このままじゃすぐに追いつかれちゃうよ!!」ゴロゴロ

奈緒d「凛!これからどうするつもりなんだ!」コロコロ

凛s「…非常階段を使って二階の給湯室に行く」ペタペタ

加蓮m「給湯室…?どうしてそこに…」ゴロゴロ


凛s「志希が給湯室の棚の中に実験道具を入れてるのを見たことあるんだ。だから、もしかしたらパンから元に戻る手がかりがあるかもってね」ペタペタ

凛s「それに、今の私たちはちっちゃくなってるから、非常階段でなら三人を撒けると思うんだ。それに、給湯室は非常階段を上ってすぐ左でしょ?」ペタペタ


加蓮m「おお!まさか、ちゃんと計画を練ってたなんて…」

凛s「…今、私のことバカにした?」

ダッ ダッ ダッ

かな子「はぁ、はぁ…あのパンは一体どこに…?」

みちる「フゴフゴ!!フゴフゴフゴゴ!!(非常階段です!)」

法子「あ、いた♪ふっふっふ…私から逃げれると思ったら大間違いだよ!!」

かな子法子みちる「「「いやっふ~い!!!」」」←階段を下る


ウワハハハハハハハハ...................













凛s「…行ったかな?」

加蓮m「…行ったね」

奈緒d「…し、死ぬかと思った…」グッタリ

凛s「でも、まだこれで終わりじゃないよ。この階段を上って給湯室に行かないと」ペタペタ

奈緒d「えっ!?もう行くのかよ!」

凛s「いつ、あの三人が戻ってくるか分からないからね。これは、ただの時間稼ぎだってことを忘れないで」

奈緒d「お、おう…」コロコロ

加蓮m「でも、ここを上りきれば終わりみたいなもんでしょ?それに、ここは人通りが事務所の中で一番少ない場所だし。楽勝、楽勝~!」ゴロゴロ

奈緒d「おい!そんなこと言ってたら誰か来る……」←上を向く

加蓮m「…奈緒?どうして突然黙って上を向いてる……」スッ

凛s「…?どうして二人揃って固まってる……」スッ





早苗「ぱ、パンの悪霊……」⊃ 拳銃





奈緒d「お…おい…あ、ああ、あの手に…握られてるも、ものって…ま、まさか…」ガクブルガクブルガクブル

早苗「…悪霊退散…悪霊退散…悪霊退散…」ブツブツブツブツ

加蓮m(ふ、フラグ回収…)ガクブルガクブルガクブル

凛s(う、嘘でしょ…)ガクブルガクブルガクブル



早苗「…悪霊!退散!!!!」バン!



凛s加蓮m奈緒d「「「うわぁぁぁぁぁ!!!!!」」」ペタペタゴロゴロコロコロ

数分後

キャー!!
ダレカタスケテ~!!
ジュウセイキキナガラジュウ(10)say!……フフッ
カエデチャン!ダジャレナンカイッテルバアイジャナイヨ!!

加蓮m「あ、あれ!?なんだか事務所が騒がしくない!?」ゴロゴロ

凛s「そりゃ、銃、乱射してる人がいたらこうなるでしょ!!」ペタペタ

奈緒d「おい!呑気に喋ってる場合か!!早くどこかに隠れないと…」コロコロ


早苗「誰か…誰か助けて~!!!」バン! バン!


凛s「危なっ……あ!この部屋!ドアが開いてる!」ジャンプ

奈緒d「加蓮!早く!」ジャンプ

加蓮m「言われなくても、分かってるよ!」ジャンプ

早苗「怖いよ…怖いよぉぉぉ!!!」バン! バン!

奈緒d「はぁ、はぁ…な、なんとか撒けたか…」ヒョイ

法子「ぐふふふふふふふ…」ダラァ

加蓮m「でも、まんまと罠にかかっちゃったね」ヒョイ

かな子「やっと…やっと食べられる…」ダラァ

凛s「…なんか、私もう疲れちゃった」ヒョイ

みちる「フゴフゴ!フゴフゴフゴフゴフゴフゴ!!!」モグモグ


奈緒d「…私も」

加蓮m「私も疲れた~!」ノビ

凛s「…ふふっ、気があうね、私たち」

奈緒d「…へへっ」ニッ

加蓮m「…ふふっ」ニッ

凛s「あはは……ねぇ、奈緒、加蓮…」

凛s 奈緒d「「?」」



凛s「…生まれ変わっても、ずっと友達でいてくれる?」



加蓮m「…何言ってるの…当たり前でしょ?」


奈緒d「ああ…私たちはずっと…親友だ…」


凛s「…じゃあ」


法子みちるかな子「「「いただきま~す!!!」」」ア-ン



凛s「また…あとでね」


パクッ

奈緒「……う~ん」パチッ

奈緒「あ…あれ…!?」ガバッ

奈緒「わ、私…食べられたんじゃ……ゆ、夢…?」

奈緒「…はぁ~!!よかったぁぁぁ!!!」バンザイ

パサッ

奈緒「ん?なんだ、この手紙?」ペラッ


『奈緒ちゃんへ

今回は実験台になってくれてありがとうね~♪またパンになりたかったらいつでも言ってね!

あ、そうそう!報酬のワイシャツは今、君が着てるそのシャツだよ!匂いを嗅ぐのもよし!包み込まれるのもよし!唐揚げにして食べるのもよし!思う存分、満喫してね~♪

科学者より』


奈緒「…」

奈緒「…」


奈緒「…唐揚げ、食べよ」



凛(焼きジャケ)「とにかく……あ!あの場所なら!」ユビサシ

奈緒(サバの味噌煮)「おお!たしかにあそこなら……って、おい!!あ、あれってプロデューサーの……じ、じゃねえか!!」

加蓮(タラのムニエル)「いやいや、何を考えてるの奈緒。これは非常事態であって、致し方がない出来事、もはや天災に等しいことなんだよ。だから私たちがプロデューサーの脱ぎ捨てられたズボンの中に忍ぶことはもはや偶然ではなく必然的事しょう…」ブツブツブツブツブツブツ

奈緒(サバの味噌煮)「いや、もうお前誰だよ!?」

凛(焼きジャケ)「ほら、早く行くよ!!私たちの脂、残していこうよ」グイ-

奈緒(サバの味噌煮)「脂なんか残したくねぇぇぇぇぇ!!!!」イヤダァァァァァ

加蓮(タラのムニエル)「いやっふぅぅぅぅぅぅ~♪」ジャ-ンプン

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