【モバマス】桃井あずき「雨色の浴衣がひらり」 (23)



モバマスの桃井あずきちゃんのSSです。
のんびりしたお話です。

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ふわっとつながってる前作

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ザァァ……


P(あれっ、雨上がってきた)

P(今日は雨の予報だと思ってたんだけどなぁ)

ガチャッ

あずき「はぁっ、間に合ったっ!?」

P「……何に?」

あずき「雨の日大作戦っ!」

P「よくわかんないけど、雨ならあがってきたところだな」

あずき「あああ~っ」ガクッ

P「えっ……そこまで?」

あずき「……」

P「あずき?」

あずき「プロデューサー、ちょっと正座っ!」

P「う、うん」



あずき「そこで素直に正座してくれるんだ……」

P「いろいろと謝ってばかりだからな」

あずき「あー」

P「納得されるとそれはそれで悲しい……」

あずき「ご、ごめん……ってそういうことじゃないよっ」

P「……?」

あずき「もう夏休みなんだけどっ」

P「うん」

あずき「あずきとの雨の日デート大作戦はどうなったのっ!?」

P「えっ」

あずき「えっ」



あずき「忍ちゃんとか柚ちゃんとか穂乃香ちゃんとか!」

あずき「あずきが梅雨でぐったりしてる間に、楽しそうなプロジェクトが進行してたって聞いたよっ」

P「あれはデートじゃないんだけど」

あずき「オトコとオンナが一緒にいたらそれはもうデートだよっ」

P「えー」

あずき「次はあずきの番かなーって思ってたのに」

P「別に順番があったわけじゃ……」

あずき「プロデューサーは言い訳しちゃダメっ。あずき、かんかんだよ、おこだよっ」

P「……はい」



あずき「今は何月ですか?」

P「8月です」

あずき「梅雨が明けたのはいつかな?」

P「7月です」

あずき「……あずきと雨の日大作戦するの……イヤ?」

P「そんなことないぞ」

あずき「じ、じゃあっ……」

P「でも男女でいるのはデートって思われるんだな、あずきの言う通りだ。アイドルは気をつけないと」

あずき「ぷくーっ!」

P「冗談、冗談」



あずき「おほん。ということで、おでかけ大作戦はいかがですか!?」

P「……ごめん、ここのところ仕事が立て込んでててな」

あずき「ち、ちょっと散歩するだけっ」

P「まぁ……それくらいなら」

あずき「わーいっ。えへへ、やったーっ♪」

P「そうだな……コンビニでアイスでも買ってこようか」

あずき「雨の日大作戦から雨上がり大作戦にプロジェクト変更! だねっ!」

P「……本当に良いの?」

あずき「良いよっ。ほらっ、お日様も出てきたし、歩けばいいことが起こりそうな気がするでしょっ♪」

P「ふふっ……そうだな」

あずき「あっ、やっと笑ってくれたね。じゃあ、さっそく行こー!」






サァァァ……


P「まだちょっと降ってるかな」

あずき「大丈夫っ、これっ」

P「……和傘?……のわけないか」

あずき「蛇の目風傘だよーっ、ずっと使いたかったんだー」

P「おぉー」

あずき「もし雨が強くなってきたら相合い傘大作戦ってことで!」

P「ダメです」

あずき「……ダメ?」

P「ぐっ。上目遣いしてもダメなものはダメ……柚とかともしてないぞ、たぶん」

あずき「むー、じゃあしょうがないっ」

P(そこで納得できるあずきは良い子だなぁ)

P(まぁ、これくらいのウソは許してほしいな)



P「ごほん……あずきの浴衣、今日も似合ってるな」

あずき「あっ、誤魔化したねっ」

P「そこは素直に受け取ってください」

あずき「えへへー、でしょ、でしょ♪」

P「夏の間は浴衣なんだ?」

あずき「うんっ。梅雨も明けたし、あずきが浴衣を着てみんなに良さをアピールしないとっ」

P「さすが呉服屋の娘さん」

あずき「ふふーんっ」

P「でもちょっとミニすぎると思うの」

あずき「プロデューサーまでパパと同じこと言う!」

P「だって……それに足元は長靴なんだ?」

あずき「えぇっ。うんと……こ、これが今年の和風スタイルだよっ」

P「……ほんとのところは?」

あずき「足元は歩きやすいのが大事!」

P「まぁ、そうだよな」



あずき「そんなことより、今日のあずきの浴衣は何色でしょうっ?」

P「えっ、青色……だと単純すぎるから……空色?」

あずき「ぶぶーっ!」

P「分かんない、降参です……」

あずき「正解は……」

P「……」

あずき「かぎりなくとーめいに近いブルーっ」

P「……それ言いたかっただけでしょ」

あずき「あっ、バレた―っ。パパの本棚にあったなーって」

P「で、答えは?」

あずき「分かんない♪」

P「おーいっ」

あずき「だ、だって、和の色って本当にたくさんあるし、反物の種類より覚えるの難しいんだよ?」

P「まぁ……確かに」

あずき「でしょー。んーとねっ、じゃあこの色は雨色で!」

P「あ、雨色?」

あずき「そうっ。だって、プロデューサーとやっとおでかけできる雨上がりだから♪」

P「……」

あずき「……プロデューサー?」

P「ちょっと嬉しいから、そのへんで勘弁して」

あずき「おおっ。ほれほれ~、どうじゃ、どうじゃ~っ」






P「……晴れてきたかな?」

あずき「晴れた―っ♪」

P「さすがにむっとするな」

あずき「蒸し暑いねーっ! でもこれぞ雨の匂いって気がして、あずき好きだよっ」

P「みんなのおかげで雨の日が好きになってきたから……なんか分かるよ」

あずき「へへっ。見て見て、葉っぱが濡れてキラキラしてるーっ!」

P「おー」

あずき「それに水たまりに空が映ってキレイだよ~♪」

P「……本格的に夏って気がするよな」

あずき「だねっ。あずきの大好きな色っ、夏の色!」

P「……」

あずき「長靴だから水たまりも怖くないっ。行くよーっ!」バシャー

P(うちの子は本当に楽しそうにするなぁ)



あずき「あははははっ」

P(雨上がり、青空、差し込む太陽、和傘、浴衣、水たまり)

P(なんであずきはこんなに絵になるんだろう)

P「……綺麗だなぁ」ボソッ

P「あっ」

あずき「んっ? どーしーたのーっ?」

P「い、いや、なんでもない」

あずき「なになに~っ」

P「な、内緒です」

あずき「えー、気になるよ!」

P「み、みんなに浴衣着てもらうのもいいなって」

あずき「やりたいーっ、やろっ。みんなに着付けするならあずきにおまかせっ♪」

P(……今度は誤魔化せた)

P「そういえば文香さんが感謝してたぞ」

あずき「七夕の時だね、肇ちゃんと茄子さんと浴衣を選びにいったんだー」

P「あんな感じであずきプロデュースの浴衣写真集とか」

あずき「みんなをドキドキさせるお手伝い大作戦だね! お祭りに繰り出しちゃうとかどうですかっ?」

P「それは人目を惹きすぎるような……」

あずき「やっぱり浴衣といえば夏祭りだよっ。もちろん、プロデューサーも浴衣大作戦で!」

P「えっ」

あずき「えっ、じゃないよ! ほらほら、みんなで揃った方が綺麗だし」

P「そこはちゃんとしたモデルさんとか用意してだな……」

あずき「あずきが見立ててあげるからっ。プロデューサーは何色がいいかなーっと」

P「おーいっ、ち、ちょっとーっ」






ウィーン

アリガトウゴザイマシター


あずき「歩いても意外とすぐだね、コンビニ」

P「だなぁ、お喋りしながら来たからかな」

あずき「ふふっ、プロデューサーも楽しかった……ですか?」

P「あっ…えっと」

あずき「えへへっ、ちらっとお色気大作戦、成功~♪」

P「ぐぬぬ。そんなことする子にはアイスあげない」

あずき「あーっ、それは子どもっぽいよ、プロデューサー!」ポカポカ

P「痛い、痛い。あげる、あげるって」

あずき「あははっ、ソーダ味もーらいっ」

P「じゃあバニラで……」

あずき「……」

P「……」

P「……あげないぞ?」

あずき「な、なんであずきがはんぶんこ大作戦を立ててるって分かったの~っ! ユッコちゃんっ!?」

P「あずきは分かりやすいからなー」

あずき「ここまで押せ押せだったのにーっ、やられたみたいで悔しい!」

P「ほら、置いてくぞー」

あずき「あーっ、待って、待って」パタパタ



ポツポツ……


P「ん?」

あずき「あれっ」


ザァァァ……


P「ちょっ、雨降ってきた」

あずき「あわわっ。ほらっ、プロデューサー、傘!」


バサッ


P「えっ」

あずき「濡れちゃうよーっ、早く一緒に入ろっ!」

P「……」

あずき「ひゃ~っ! 急に降ってくるんだもん、びっくりしたーっ!」

P「……」

あずき「……プロデューサー?」

P「相合い傘はしないって言ったのに」

あずき「本当に降ってきたんだからしょうがないよっ。プランBってことで見逃そ?」

P「むー」



あずき「見て見て~青空がキレイっ!」

P「ん? あぁ……お天気雨か」

あずき「狐の嫁入りっていうんだよね? コンコン♪」

P「可愛い」

あずき「えへへーっ……って!」

P「……?」

あずき「しまったなぁって思って。もうちょっと雨に濡れて、水も滴るいい女大作戦できたのに……」

P「風邪ひくからやめなさい」

あずき「えーっ、ホントは可愛いより、色っぽいの方が嬉しいんだよっ!」

P「十分色気でてるって」

あずき「そ、そう? でもまだまだ満足しないよっ、あずきのセクシー大作戦はいつでも展開中なんだから」

P「はいはい」



ザァァ…ザァァ……


あずき「……」

P「……」

あずき「空はあんなに晴れてるのに……不思議だな~」

P「だなぁ、なんで降ってるんだろう」

あずき「ふふっ、でもお天気雨だしすぐ止むよね」

P「どんなもんかなぁ……おっと」

あずき「あっ、顔だしたら濡れちゃよ! って、ひゃっ!? 水が……」

P「あっ、ごめん。傘動かしちゃった」

あずき「もーっ……」

P「ごめん、気をつけるよ」

あずき「……ねぇ、プロデューサー?」

P「……なに?」

あずき「もうちょっとそっち寄ってもいい……ですか?」



――――――
―――


サァァァ……


P「……」

あずき「ちょっと狭いけど、これなら濡れないよー」

P「だからって横じゃなくて前ってどうなの」

あずき「あずきボディだからできる技だねっ」

P「めっちゃ歩きにくい」

あずき「ふたりの呼吸が大事だよ! ふたりで協力大作戦!!」

P「はーい、頑張りまーす」

あずき「えへへっ、いっちに、いっちに」

P「……雨弱くなってきたな」

あずき「むーっ、この時間もちょっとだけか~」

P「恥ずかしいのでもう勘弁してほしいです」

あずき「ほんと? あずきのうなじとか見放題だよ?」

P「だからだよ……」

あずき「ほれほれ~、今だけですぞ~」



ポツ…ポツ…


あずき「あーっ、やんじゃった……残念っ」

P「ふーっ」

あずき「でも、いろいろ珍しいものが見れたのでよし!」

P「いいんだ……あっ」

あずき「ん?」

P「あずき、ちょっと濡れてるぞー」

あずき「どこか濡れてる? どこどこ?」

P「えーっと……」

あずき「あっ。ん~、わかんないから拭いて。ねっ?」

P「ほう」

あずき「……? プロデューサー? どうして鞄からタオルを出すのに、そんな悪い顔してるの?」

P「……とりゃっ」

あずき「あっ、もうっ! お、おだんご崩れちゃうでしょ~っ」

P「今日ドキドキさせられた分の仕返しだーっ」

あずき「きゃーっ。えっと、あ、あずき、ちゃんとプロデューサーをドキドキさせれてた?」

P「いろんな意味で……だけど」

あずき「む、気になる言い方~。でも、プロジェクトが順調ってことだし、いっか!」

P「プロジェクト?」

あずき「そう! みんなをドキドキさせるためにはまずプロデューサーから、でしょっ♪」

P「……うん」

あずき「アイドル大作戦は、いつだってプロデューサーとあずきで始まるんだよっ」

P「……」

あずき「そこをずっと大切にしてくれたら嬉しいな!」



P「……もう傘いらないな」

あずき「また晴れたねーっ。やっぱり夏の匂いがするっ」

P「そうだな……さっきより街がキラキラして見えるよ」

あずき「おっ、プロデューサーもこの楽しさを分かってくれたかな? 雨上がり大作戦もいいものでしょ!」

P「うん……あずきはこんなちょっとした散歩でも楽しかった?」

あずき「もちろんっ♪ ふたりでいれば全然飽きないし!」

P「なら良かったよ」

あずき「それに……」

P「……?」

あずき「最近プロデューサーお仕事詰めだったから……その、ちょっとでも気晴らしになればいいなーって」

P「……」

あずき「雨上がり大作戦は、実はあずきの癒やし大作戦でもあったんだよ?」

P「……あずきは……なんだろう……そういうとこ良く見てくれてるな」

あずき「だって、プロデューサーは大切なパートナーだからねっ」



P「じゃあ、癒やされた分は頑張らないとなー」

あずき「ホントに無理はしちゃダメだからねっ」

P「分かってる、分かってる」

あずき「そう言って分かってないときがあるのがプロデューサーなのに!」

P「……あずきたちの夏休みのお仕事の予定を詰めたくってな」

あずき「わぁっ、あずきに夏っぽいお仕事あるのっ! どんなの、どんなの~?」

P「あとで教えるって……やっぱり今みたいなあずきの顔を思うと頑張れるよ」

あずき「じ、じゃあ、一緒に考えてもっと良い大作戦にしようね!」

P「……そうだな」

あずき「えへへっ。だってプロデューサーと一緒に考えた作戦なら、絶対に大成功間違いなしだからね♪」






P「戻ってきたかー」

あずき「ふー、ただいまーっ」

P「……今日は雨があがったり、また急に降ってきたりで天気予報がだめだめだったな」

あずき「そういう日もあるよー。けどねっ……」

P「……」

あずき「憂鬱な雨の日も、お天気雨の日だってあずきの隣にはプロデューサーがいてくれてるから」

あずき「だから、予報があてにならなくて不安でも、きっと大丈夫!」

P「……今日はぐいぐいくるなぁ」

あずき「ガンガン行こうよ大作戦だよ! だってこれから夏休みの予定を聞き出さないとっ!」

P「あー。まだ企画中です……じゃ、ダメ?」

あずき「ダメ! ほらほら、雨は上がって夏の青空が見えてるんだよっ」

P「ん……ん?」

あずき「せっかく素敵な雨上がりの景色だって、すぐに消えてなくなっちゃうから」




あずき「未来が乾いちゃう前に、プロデューサーと夏休み大作戦のはじまりだよっ♪」



おしまい。
あずきちゃんは夏の間だけミニ浴衣スタイルになるよ。
お迎えしたあずきSSRがめちゃかわです。

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