俺「だから、俺はやってないんです!」 (11)

ー最高裁ー

俺「指紋も違う、血液型も、DNAも違う。そもそも、僕には5日の午後6時に自動車教習所にいたアリバイがある!」

弁護士「その通り、次郎君は自動車教習所で下手糞な走りを披露していました。少年少女の連続殺人など何かの間違いです」

俺「裁判長! 死刑の判決を撤回していただきたい!」

検察「どうでもよいのだよ、真犯人なぞ」

俺「な、なにィ!」

裁判長「実は、真犯人はすでに分かっているのです。俺君は無実。白です。まるで、買ったばかりの新品の学習帳のように」

俺「で、ではなぜ! こんなの冤罪だ、間違ってる!」

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検察「真犯人が、焼肉組の一人息子だったのだよ」

俺「財界や政治界に根深く食い込んでいる、あの焼肉組!? そのドラ息子……道理で、強姦連続殺人なんてするわけだ」

検察「このまま放蕩息子の凶行が明るみに出ては非常にまずい。組長からそう連絡があってね」

裁判長「誠に残念ですが、次郎君に死刑判決を下したのです」

検察「代わりに、死んでもらうためにな」

俺「なッ……何だよそれ! 納得いかねぇよ! 証拠だって……証拠だってここにある! なのに……なのに!」

裁判長「次郎君、もう証拠だの何だの争う時期は過ぎた。君は死なねばならないのです」

裁判長「焼肉組は日本だけでなく、世界150ヶ国に顔が知られています。もしあなたのせいで焼肉組の信頼が失墜してごらんなさい。日本は商売先がなくなり、たちまち滅ぶでしょう」

裁判長「日本を救うことができるのは、あなただけです。次郎君、ヒーローになりなさい」

こうして俺は首を吊った。

大して思い出らしい思い出のない、19年間だった。

だからこそ、大学に入って色んなことをやってみたかった。

彼女が欲しかった。

気の置けない友達が欲しかった。

どこか遠い国に、バックひとつ背負って旅してみたかった。

プログラミングを学んで、自分だけのロボを作りたかった。

小説で一山当てて、漫画化された自キャラでオナりたかった。

かわいい猫と一緒に、穏やかな老後を過ごしたかった。

1人でもいい。

誰かに、信じて欲しかった。

ポチ

バァン!

ビチチ、ビチィ!

……

………

…………

医師「15時38分、臨終です」

ーどっかの牢獄ー

ゴロゴロゴロ

ドカァン!

俺「ぼへぇ!」

少女「あら、壁から男の子が転がってきたわ」

俺「君は……」

少女「あなたはどんな罪を背負って、ここに来たの?」

俺(痣だらけだ……)

少女「私の名前はドンレミ村のジャンヌ。オルレアンを奪還した聖女、と言われているけど好きじゃないわ、あの呼び名」

俺「知ってる! 歴史の教科書で見たことあるぞ! この後、魔女扱いされて火で焼き殺されちゃうんだよな!」

ジャンヌ「何ですって!? 私、焼き殺されるの!?」

俺「うん、殺される」

ジャンヌ「困ったわね……どうにかしなきゃ」

ジャンヌ「神様なんて、どこにもいないわ。自分の力だけよ、頼れるのは。ああ、でもこんな鉄格子どうしたら……」

俺「ジャンヌ!」

ジャンヌ「うるさいわね、あっちいってなさいよ」

俺「俺も、手伝うよ!」

俺「もう二度と、俺みたいな人は見たくないから……」

ジャンヌ「はぁ?」

俺「一緒に逃げよう、ジャンヌ・ダルク」

バサァアア!!!!

俺「ジャンヌ、俺の背中につかまって。空を飛ぶよ」

ジャンヌ「う、うん! 落としたら承知しないわよ!」

俺「落ちるか落ちないかは、キミシダイさ」

ドヒューン!

ジャンヌ「きゃあああ! 本当に空を飛んでるううう!」

俺「日本まで飛んでいくよ。室町幕府に君の身柄を引き渡そうと思うんだが」

ジャンヌ「ムロマチバクフって何よ」

俺「それは、僕にも分からない」

猟師「お、でっけぇ鳥が空を飛んでるべ」

ガァン! ガァンガァン!

俺とジャンヌダルクは墜落して死んだ

俺はヤツメウナギに生まれ変わっていた。

友「くっそ~、ヌタウナギの奴らめ。次第に俺達の縄張りまで浸食しやがって」

俺「あ、ああ(ヌタウナギって何だっけ)。分かるぜ、オメーの気持ち。ぶっ殺してやりてぇよな」

俺達ヤツメウナギは、隣の池に棲むヌタウナギとライバル関係にあった。

最近、そのヌタウナギを縄張りの中で見かけることが多くなった。

今度会ったら、円形状の口で奴らの身体に吸い付いて、血をカラッカラにしてやる。

ヌタウナギ「ぬめ~」

友「いたぜ! ヌタウナギの野郎だ、ぶっ殺してやらァ!」ギチュウ!

俺「お、おう!」

だが、しかし!

俺「おい、友! なんか変だぞ! 粘液の放出量が異常だ! 早く離脱しろ、ヌタウナギはまだ奥の手を隠していやがる!」

友「な、何言ってんだ! ここで離したら今までの努力が水の泡だろうが、つーか離せねーんだよ、粘液がまとわりついて……」

友「ガッ! ハッ! い、息が……息ができねぇ! ぐあああああああああああああああああ――――――――――ッ!!!!!!!」

俺「友ォ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!」

友「」チーン

俺「く、くそ……」


俺「不甲斐ないぜ……友を一尾も守れずして何が世界を変えるだ。何が英雄になるだ」

俺「たとえここでヌタウナギを殺したとして、友は帰ってこないんだ」

俺「く、くそおおおおああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

俺は悔しさのあまり、ドラゴンになった。

ヤツメウナギ・ファフニール「貴様ら、全員皆殺しにしてやろう」

ゴォオオッ!

紫色の炎が東京都を焼き尽くす!

検察「ちょ、おま、たすケッ」

裁判長「あ”づい!!! あ”づいよぉおおお!!!!」

ヤツメウナギ・ファフニール「ははは、愉快愉快(ユークァイ・ユークァイ)。ヲレダケノ世界ニシテヤル」

今度は空から真っ青なマグマが降ってきたぞ! ウェーイ!

美少女「私は美少女だけど今日死にますさようなら」ジュッ


ソンナコンナデオレハギュウドンヲタベタカッタ
ナゼナラコバラガスイテイタカラダ
オレハトウキョウトヲヒノウミニシタアト、チョットヒトリデヨシノヤニイッタ
ヨシノヤノテンインハヒドクオビエテイタ
オレハジブンノコトヲ、ヤツメウナギ・ファフニールトナノッタアトニ、ギュウドンノナミモリヲチュウモンシタ
デテキタノハギュウドンデハナク、アンニンドウフダッタ
イヤ、ヨシノヤニアンニンドウフハソンザイスルノカ?
シナイナラバアンニンドウフトミセカケタナニカベツノブッタイトイウコトニナル
ソレハダンジテユルサレナイ、オレガチュウモンシタノハギュウドンデアル、ウシノニクデアル
ナゼデザートヲサキニタベナケレバナラヌ、シイテモカジツシュヤショクゼンシュトイッタタグイデアロウ
オレハカマンノゲンカイダッタホントウニガマンノゲンカイダナニモカモガイヤニナッタ
ナゼギュウドンヲダサナイ、ユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイユルセナイ
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俺はスレを開いたと思ったが、開いたのは混沌の扉だったか

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