【ガルパン】女子相撲道(トップレス)、始めます! (15)

杏「あのさー、必修選択科目なんだけどさー、女子相撲道(トップレス)やってね。よろしく」

みほ「……え?」

杏「いや、だからさー、女子相撲道(トップレス)やってね」

みほ「あの…戦車道は?」

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杏「え?何言ってんの?あんなお金が掛かるもん出来るわけないじゃん。それに今から始めたって強いとこ相手に
勝てるわけないし。女子相撲道も公式でやってるとこって結構あるしウチが今から参入しても勝てる見込み少ない
けど、トップレスでやってるとこは殆どないから今から始めても十分優勝が狙えるなーって…」

みほ「じゃ…じゃあ戦車に乗らなくていいんですね!」

杏「うん、だから女子相撲道(トップレス)を…」

みほ「私、やります!女子相撲道(トップレス)やります!」

杏「いやー、快諾してもらえたようでよかった」

沙織「が…がんばってね…」

華「遠くから応援しえますから…」

華と沙織、フェードアウト。

秋山理髪店


優花里「ただいまー」

好子「ああ、優花里、おかえりなさい」

淳五郎「なあ優花里、お前の学校に西住さんって子いるだろ?」

優花里「うん、隣りのクラスに転校して来た子だけど、どうしたの?」

淳五郎「いや、今日店に来たんだけど、髪型を大銀杏にしてくれって言ってさあ」

優花里「大銀杏にしたの!?」

淳五郎「若い頃に相撲部屋で床山のバイトしてた経験が役に立ったよ。いやあ、あんな大仕事は優花里の同級生の
杉山さんが『月代を剃って本多髷にしてくれ』って来た時以来だよ」

好子「あの時はお父さんもノリノリで『おめでとうございます、仕官なさるんですね』って…」

淳五郎「学生時代に蒲田の撮影所で結髪のバイトしてたのが役に立ったよ」

好子「私たちが出会ったのも、お母さんがエキストラのバイトで撮影所に行ったからだったわねえ」

淳五郎「いい思い出だったなあ」

優花里「でも杉山さんはそれが原因で退学になっちゃったけどね」

淳五郎「校則で決まってる『学生らしい髪型』とは言えなかったみたいだな」

好子「はーい、今夜は優花里の大好きなカレーライスよ」

優花里「わーい!私、お母さんのカレー大好き!」

淳五郎「はっはっは、よかったなあ」

一家団欒。

黒森峰女学園


まほ「…」

エリカ「隊長、どうしたんですか?」

まほ「み…みほが…」

エリカ「彼女がどうかしたんですか?」

まほ「みほが転校先で女子相撲道(トップレス)を始めるって…」

エリカ「ええっ!」

まほ「なんか頭も大銀杏にしちゃってて、お母さまも『どうしてこうなった』って泣きながら踊ってて…」

エリカ「ええ…」

まほ「私ももうどうしたらいいのか…ってエリカ、どうした?」

エリカ「…」

エリカ「私、戦車道やめます!」

まほ「ええええっ!!」

エリカ「私も女子相撲道(トップレス)やります!私、気付きました!彼女と正面から戦って勝たない限り、
私に明日はやって来ないんです!」

まほ「おおーい!ちょっと待てぇぇぇ!」

まほ「みほ…、確かに私もお母さまもエリカも、お前に恨まれても仕方がないことをしてきた。だからってこんなの…。
お願いだからもうこんなことやめてくれ。お母さま泣いて謝ってたぞ?エリカも戦車道やめちゃったし、小梅なんて
『全部私のせいだ…』ってノイローゼになって入院しちゃったし…」

みほ「あのね、私、確かに戦車道から逃げたかっただけだったんだ。でも、やってるうちに女子相撲道(トップレス)の
奥深さに気付いたんだよ。大洗と黒森峰が参入したおかげで競技としても盛り上がってきてるんだよ?今までは鳥取県の
エフランク大学付属高校ってとこと岐阜県の凸凹農林高校ってとこの2校だけだったんだけど」

まほ「いや、他に2校もやってるとこがあったのが驚きだよ」

みほ「マスコミの取材もいっぱい来てるんだよ?BUBKAとか実話ナックルズとか…」

まほ「ヤバそうなとこばっかりじゃないか」

みほ「BBCとかアルジャジーラとか海外メディアからの取材も多いんだよ?」

まほ「それって『未開人の野蛮な風習』って扱いじゃないかなあ…」

みほ「アメリカのテレビ局なんて試合の模様をCSでペイパービュー放送するって…」

まほ「それ絶対アダルトチャンネルだよ!」

みほ「お姉ちゃん見てて、私、絶対に私だけの女子相撲道(トップレス)を見つけてみせる!」

まほ「みほ…」

女子相撲道(トップレス)高校生大会の会場

杏「いやー、ついにこの時がやってきたねえ。これもみんな小山と河嶋が『女子相撲道(トップレス)で優勝したら廃校撤回』
って約束を取り付けるために各方面のお偉いさんたち相手に薄い本に載ってるような接待をしてくれたおかげだよ」

柚子「会長だってがんばってたじゃないですか」

杏「当分はバナナも松茸も食べたくないよ。あー、アゴが疲れた」

柚子「私も桃ちゃんも胸の谷間が擦り切れるかと思いましたよ」

杏「アレばっかりはツルぺタのあたしには無理だからねー」

柚子「でも、その過酷な接待の果てに、桃ちゃんは精神を病んで入院しちゃいましたね…」

杏「大勢の偉い人たちの見てる前で、マッチョな外国人3人相手にアレをナニするってのはちょっと荷が重かったみたいだねー」

柚子「それに石川賢のマンガによく出てくるよだれ垂らしながら『グへへ…』とか言ってるような人みたいな感じの人たちでしたからね」

杏「廃校撤回のための尊い犠牲だよ。この犠牲を無駄にしないためにも、西住ちゃん、頼んだよ!」

アナウンサー「さあ本日結びの一番、決勝戦は新規参入の茨城・大洗女子学園と熊本・黒森峰女学園です」

解説者「いやあ、この調子でもっと女子相撲道(トップレス)が盛り上がることを祈ってます。公式の女子相撲道は
まわしの下にレオタードとスパッツ着用となっていますが、あれはいただけませんねえ、女相撲といえばやはりまわし一丁
のトップレスでないと」

アナウンサー「一部ではいっそ全裸でやろうとか、相手のまわしを剥ぎ取る『もろ出し』を極まり手の一つにしようという
動きもあるようですが」

解説者「どちらも素晴らしいですね、ぜひ実現して欲しいものです」

場内アナウンス『東方、西住みほ、熊本県出身・大洗女子学園。西方、逸見エリカ、熊本県出身・黒森峰女学園』

アナウンサー「行司は萩本欽太夫、さあ、時間いっぱい!軍配返りました!」

アナウンサー「逸見エリカ寄ります!寄ります!怒涛の寄りです!このまま寄り切るか!ああっ!土俵際で大逆転!
軍配は西住みほです!」

場内アナウンス『ただいまの極まり手はうっちゃり、うっちゃりで西住みほの勝ち』

柚子「勝った!西住さん勝ちましたよ!」

杏「西住ちゃん、あたし、信じてよ…」

柚子「桃ちゃんもきっと草葉の陰で喜んでますよ…」

杏「いや、まだ生きてるから。勝手に殺さないで」

エリカ「ま…負けた…。やっぱり私みたいな凡人では西住の血筋に勝てないっていうの…?」

みほ「逸見さん、立って。私の知ってる逸見さんは一度負けたくらいであきらめるような人じゃなかったよ?」

エリカ「今日のところはあんたに譲ってあげるわ!だけど見てなさい!次こそは必ず勝ってみせるわ!」

みほ「うん、私、待ってる!逸見さんに応えるために、もっと強くなって待ってるから!」

エリカ「言うじゃないの、いいわ、今度会った時、簡単に負けるようなら承知しないんだから!」

まほ「あ…まあアレな人たち同士、好きなだけ切磋琢磨してればいいと思うよ、うん…」

みほ「お姉ちゃん、やっと見つけたよ!私の女子相撲道(トップレス)!」

まほ「ああ…うん…、よかったね…」

みほ「というわけで、お姉ちゃんも一緒に…」

エリカ「そうですよ!ぜひご一緒に!」

まほ「絶対やらねえよ!」

こうして、大洗女子学園は廃校を免れたが、麻子はみほと出会うことなく遅刻の累積で留年が決定、
久子にこっぴどく怒られた。

なお、エリカは打ち上げの席で後輩の頭をカラオケのリモコンでしばいて警察に捕まった。


                                完

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