【オリロン】欲望だらけのコロシアイ共同生活【安価】 (685)

・オリロンパです。

・キャラクターはこちらで作成済みです。

・ダンガンロンパシリーズのネタバレがあるかもしれません。

以上お気をつけください。

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……昔から、俺には一つの目標があった。

「ごめんなさい」

それはきっと数多くの人間が一度は持った願い。

「ちょっとそういう目では……」

人生においてもなかなか重要なんじゃないかと個人的に思う事柄。

「生理的に無理」

…………



モテたい!!

「は、はは……これで通算99連敗か……」

初恋は幼稚園の先生、その後同級生上級生下級生はたまたアルバイト先の先輩やら後輩やら……

とにかく俺は一目惚れをしてはフラれ続けてきた。

そして今日半ばヤケクソでいった近所の小学生に彼氏いるからとフラれて99連敗……後一回フラれたら100連敗の男になってしまうわけで……

正直俺はかなり凹んでいた。

「こんな日はうららチャンネルで癒してもらおう……」

カチカチとパソコンを点けてお気に入りの動画チャンネルにアクセスする。

「やっほー、うららチャンネルの時間だよ!」

「うららちゃんは可愛いなぁ……」

フラれた日にはこうして画面の向こうのアイドルを見て心を癒す……それが俺の日課。

だけど今日はいつもと違った……それはもう文字通り、人生を変えるような。

「そういえばみんなは【希望ヶ峰学園】って知ってる?」

「希望ヶ峰学園……」

世界中から【超高校級】の高校生を集めてるってあれか。

「なんでも卒業したらその後の人生成功間違いなしなんだって!すごいよね~」

「……」

「きっとモテたりもするんだろうな!わたしなんてそういう縁がないから羨ましいよ~」

「…………」

「あっ、もうこんな時間!それじゃあみんなまたね!次回のうららチャンネルは……」







「その手があったか……!」






そうだ、希望ヶ峰学園に行けるようになればきっとモテモテだ!

なんでこんな簡単な事に気付かなかったんだ俺!

「そうと決まれば早速……!」

その日から俺は希望ヶ峰学園に入学するために色んな事にチャレンジした。

勉強に、スポーツに、とにかく手当たり次第に挑戦し続けて。

その甲斐あって最初に入学した高校は国内有数の進学校。

さらに全国の高校生が受けるテストでもトップクラスの成績になった。

そして……

「……」

【生瀬優様。
あなたを希望ヶ峰学園に【超高校級の優等生】としてスカウトいたします】

「は……はは」

「いよっしゃあああああああっ!!」

【超高校級の優等生】。

それが俺、生瀬 優【ナマセ マサル】の手に入れた超高校級の称号だった。

【希望ヶ峰学園前】

生瀬「やべえやべえ、待ちきれなくて二時間も前に来ちまったよ俺」

まだ校門は閉まったまま……はは、浮かれすぎだな俺!

生瀬「とにかくこれから俺の人生は薔薇色間違いなし!」

そう、下駄箱にラブレターやチョコレートが溢れ!

女の子達が俺を見るだけで黄色い悲鳴をあげる!

生瀬「あはははは、いや、まいっちゃうなマジで!」

とはいえまずはクラスメイトが誰になるかだ。

お楽しみって事でネットには一切触れなかったからワクワクする。

生瀬「やっぱり可愛い女の子がいてほしいよな。後ダチになれそうな男も……」

歩き回ったり、唸ったりしながらもう時間まで一時間。

そして俺はこの希望ヶ峰学園でのクラスメイトと出会う事になる。

1…あ、あれは……まさか!
2…誰か走ってきたな
3…真面目そうな子が来たぞ

「うわあああんっ、遅刻だよ遅刻~!」

生瀬「あ、あれは……まさか!」

遠目からもわかる桜色の髪!

遠目からもわかるオーラ!

何より遠目からもわかるあの豊満な胸!

生瀬「う、うららちゃんだと!?」

「はぁ、はぁ……あ、あれれぇ?まだ校門開いてない……」

生瀬「あ、あの……」

「えっ?あっ、もしかしてここの人ですかぁ?」

生瀬「いや、俺は今日からここに入学する……」

「わぁ!じゃあわたしのクラスメイトだねぇ!」

春風「わたし春風うららだよ!よろしくねぇ!」


春風 うらら【ハルカゼ ―――】

【超高校級の動画投稿者】

春風うらら。

そのルックスとスタイルと愛らしい性格で動画投稿の世界に革命を起こした女の子。

何がスゴいってファンのあまりの熱狂ぶりにサーバーがヤバイから彼女のためだけの動画投稿サイトが作られてるレベル。

俺もフラれては彼女に癒されてきた……まさかそんなうららちゃんとクラスメイトになれるなんて!

春風「わわっ、なんで泣いてるのぉ」

生瀬「これは感動の涙なんだ!」

春風「ほへぇー……」

頑張って、よかった……!

春風「じゃあまーくんはすーごく勉強出来るんだ、すごいね~」

生瀬「……」

うららちゃんにあだ名で呼ばれてるとか俺もしかしてもうすぐ死ぬのか?

春風「でもまさかまだ時間じゃなかったなんてぇ……」

生瀬「あはは、俺なんて二時間も前に来てた」

春風「そうなんだぁ、じゃあわたしとまーくんは仲間だねぇ」

生瀬「……」

ああ、マジで俺どうにかなっちゃいそう……!

もうすぐ時間……こうしてうららちゃんと二人きりなんて今度はいつになるかわからないから噛み締めよう。

キキィ!

生瀬「おっ?」

春風「あれぇ?」

そんな俺の願いは虚しく砕け散った。

生瀬「うわっ!?」

春風「きゃあっ!?」

いきなり車でやって来た連中に、拉致される形で……







プロローグ【新しき生活の始まり】






【???】

生瀬「うっ……」

目を覚ますと、俺は道端に倒れていた。

起き上がって周りを見渡すと木々が立ち並んでいて、どこにいるか判断出来ない。

生瀬「はっ、うららちゃんは!?」

周りにうららちゃんはいない。

近くのどこかに?それとも別の場所か?

生瀬「とにかく、捜さねえと!」

俺は焦るようにその場を駆け出した。

…………

生瀬「あっ、うららちゃん!」

春風「あっ、まーくんだぁ!」

少し道を走るとうららちゃんは見つかった。

どうも誰かと一緒にいたみたいだな。

1…見るからに体育会系って感じの男だ
2…見るからに文系って感じの女の子だ

うららちゃんと一緒にいたのは見るからに文系って感じの女の子だ。

眼鏡としっかり着たベージュのブレザーが真面目な雰囲気を醸し出してる。

「春風さん、お知り合いですか?」

春風「うん!この人がさっき話してたまーくんだよぉ!」

「まーくん……って、それじゃああなたが生瀬優さんですか!?」

生瀬「えっ?そ、そうだけど」

「わ、私は秋津翠と言います!【超高校級の弁論部】として、スカウトされました!」


秋津 翠【アキツ ミドリ】

【超高校級の弁論部】

春風「みーちゃんはえっと、デザート?がすごいんだってぇ」

秋津「春風さん、それを言うならディベートです」

春風「デベート?」

秋津「惜しいです、ディベート」

春風「デイビット?」

秋津「離れてるじゃないですか!?」

生瀬「あの……」

秋津「は、すみません!」

生瀬「いや、いいんだけどさ……なんか俺に対して緊張してない?」

秋津「そ、それは……憧れていましたから」

生瀬「憧れ!?」

秋津「いきなり彗星のように現れて高校生トップの成績まで上り詰めた【超高校級の優等生】……私みたいな人間にはあなたは憧れの的なんです」

生瀬「……」

あっ、これ俺が優等生になった理由知られたら幻滅されるやつだ。

秋津「あの……もしよろしければ、なぜそうなれたのか教えていただけたら」

生瀬「……」

言えるか……!

生瀬「じゃあ、秋津もいきなり拉致されたわけか」

秋津「はい……車に乗せられて、眠らされて……お二人と同じですね」

春風「なんでこんな事になっちゃったんだろうねぇ……」

その後少し話し合った俺達の空気はあまりいいとは言えなかった。

俺が憧れらしい秋津も冷静になったのか暗いしな……

生瀬「とにかくここから移動しよう。もしかしたら俺達以外にも拉致された人がいるかもしれない」

春風「はーい」

秋津「わかりました!」

生瀬「……」

こんな状況じゃなかったら両手に花で最高だってのに……!

俺が先導する形で道を進んでいく。

拉致された事といい、この道に人の手が入ってるっぽい事といい……なんかキナ臭いんだよな。

時間も遅いので中断。

また明日というか今日に続きをします。

それからしばらく歩いていると、開けた場所に出た。

そこにはつり橋がかかっていて、その先に大きな屋敷が建っている。

つり橋の下はかなり深いのか底が全く見えない……

春風「おっきいお屋敷だぁ」

秋津「誰かいるかもしれませんね」

生瀬「だな」

春風「わたし先に行くねぇ~」

うららちゃんは怖くないのか、走って屋敷に向かっていく。

……あれ?このつり橋。

秋津「は、春風さん!走ったら危ないですよ!」

生瀬「いや、少なくとも橋が落ちる心配はなさそうだ」

秋津「えっ?」

生瀬「このつり橋……木で出来てるように見せかけてあるけど鉄の橋だよ」

あんだけ走って揺れないんだもんな……おかしいと思ったよ。

秋津「さ、さすが【超高校級の優等生】……冷静です」

生瀬「いやいや、男だから格好つけたいだけだ」

……本当は走るうららちゃんの揺れる胸を何とか後ろから見ようとして気付きました!

生瀬「とにかく俺達も行こう」

秋津「は、はい」

うららちゃんを追いかけて俺と秋津も橋を渡って屋敷に向かう。

すると、そこには……

「いや、本当に大丈夫か?」

「きゅう……」

知らない男の足元でうららちゃんが倒れていた。

生瀬「なっ!?」

秋津「あなた、春風さんに何を!?」

「待て待て!誤解だ誤解!オレがここにいたらこの子がぶつかってきたんだよ!」

春風「お星様がみえるよぉ……」

生瀬「なんだ……うららちゃんはドジだなぁ」

秋津「ごめんなさい……勘違いしてしまったみたいで」

「いやいや、オレだって同じ現場見たら詰め寄ってんだろうし気にすんなって!」

生瀬「……ところで一つ聞きたいんだけど、そっちはこの屋敷の住人か?」

「オレはこの屋敷とは……というか、ここがどこかもわかんないんだよ。逆にここがどこか教えてくれないか?」

秋津「生瀬さん、この人」

生瀬「多分俺達と同じだろうな……」

「???」

生瀬「事情は後で話すよ。俺は生瀬優、そっちの名前聞いてもいいか?」

「おぉ、そうだな!」

宮崎「オレは宮崎克彦!ハンドボールやってんだ!」

宮崎 克彦【ミヤザキ カツヒコ】

【超高校級のハンドボール選手】

秋津「ネットの希望ヶ峰学園のスレッドで話題になっていましたね。高校生でありながら海外でスカウトされるほどのハンドボール選手がいるって」

生瀬「そうなのか……俺はネット断ってたからそこんとこ疎いんだよ」

まあ、上下半袖のジャージから体育会系な気はしてたけど。

宮崎「まあ、俺はハンドボール始めた経緯が経緯だからあんま胸張れないんだけどな」

……んっ?

なんだ、この宮崎から感じる……

生瀬「宮崎」

宮崎「なんだ生瀬?」

生瀬「お前の人生最大の目標は?」

宮崎「……!まさか」

生瀬「よし、その反応で想像はついたが一応同時に言うか」

宮崎「おう、せーの」


生瀬・宮崎「「モテたい!」」

生瀬「やっぱりそうか!こんなところでモテるために超高校級になるような仲間に会えるなんてな!」

宮崎「オレもビックリだ!ちなみに生瀬はなんでスカウトされた?」

生瀬「聞いて驚け【超高校級の優等生】だ!」

宮崎「マジか!?オレなんてハンドボール一本だってのにすげえな!」

生瀬「いやいや、一本でそこまで来た宮崎もすげえよ!」

宮崎「なんかオレ達仲良くなれそうじゃないか!これからよろしく頼むぜ!」

生瀬「おうよ!お互いにモテ街道を闊歩しようぜ!」


秋津「モテる、ため……?」


生瀬「……あ゛っ」

しまった……仲間がいた嬉しさで秋津に暴露しちまったぁ!?

秋津「こ、こんな、不純な動機の人に、私は負けて、あまつさえ、憧れて……」

ドン引かれてる!すっげえドン引きされてるぞこれ!

秋津「最悪ですっ……!」

ああ、懐かしいなこの冷ややかな目……

宮崎「えっと……もしかして悪いことしたか?」

生瀬「いや、いずれバレてたからいいんだ……」

もうあんな憧れの眼差しを向けてくれないのはちょっと……いや、かなり辛いけどな!

生瀬「それで、宮崎は屋敷の前に立って何してたんだ?」

あれから秋津と目を覚ましたうららちゃんが宮崎と自己紹介を交わし、一段落ついたところで俺は話を切り出す。

黙ってたままだと秋津の視線が痛いんだ……

宮崎「入った方がいいのか迷ってたんだよ。ここがどこかもわかんないとはいえ人の家だろ?」

生瀬「確かに……ちょっと躊躇うかもな」

宮崎「あとそこの扉、鍵開いてるっぽいんだよ……だから余計にな」

秋津「ではまずは家人がいるか確認を」

春風「お邪魔しまーす!」

生瀬「……」

宮崎「……」

秋津「……」

うららちゃんは物怖じしないなぁ……

もう迷っていても仕方がないという事で俺達も屋敷の中に。

そこには、うららちゃんと十二人の人間がいた。

春風「みんな、この人達もわたし達と同じだってぇ」

「ほほう、また新しい贄が四人も」

「ますますこの状況がキナ臭くなってきたわね」

生瀬「……」

どうも見た限りは個性的な面子揃い……これはもしかすると。

「ねぇ、さっきも言ったけど全員自己紹介しない?誰が誰かわからない曖昧なままなんて嫌なんだけど」

「賛成だ。お互いの素性を知るのは悪くあるまい」

どうやら自己紹介をする流れになったみたいだな。

1…着物を着た子とうららちゃんが話してる
2…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
3…おいおい、秋津が言い寄られてるぞ
4…おどおどしてるけどあいつ、大丈夫なのか?
5…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
6…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
7…自己紹介提案した子に話しかけてみるか
8…隅でうずくまってる子がいる……
9…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
10…あの子周りを観察してるのか?
11…あいつ、さっき贄とか言ってたよな
12…少し喉渇いたな……

生瀬「少し喉渇いたな……」

そういえばここに拉致される前コンビニで買ったジュースまだ中身あったな。

生瀬「えっと……あったあった」

「あっ」

生瀬「んっ?」

ポケットに突っ込んであったペットボトルを取り出すと、小さな声があがる。

声の方を見てみると丸い眼鏡をかけた女の子が、すぐそばにいた。

生瀬「うおっ!いつの間に!?」

「それ……」

生瀬「えっ?このジュース?」

「それについてるの……」

生瀬「あ、ああ、このメーカーとコラボしてるアニメのフィギュアか」

「欲しい」

生瀬「は?」

「それ欲しい!ちょうだい!」

な、なんだこの子?

生瀬「まあ、別に俺は集めてないし欲しいなら……ほら」

「……ありがとう!」

生瀬「ところで……」

「あっ、名前?」

「ボクは仙道志帆。【超高校級のマニア】って言われてるよ」


仙道 志帆【センドウ シホ】

【超高校級のマニア】


マニア……そういえば前に女子高生で色々なグッズを集めてるマニアがいるって聞いた事がある。

もしかしてこの子がそうなのか?

仙道「これでコンプリートに近付いたよ……ありがとう生瀬君」

生瀬「あれ、名前教えたか?」

仙道「クラスメイトは全員顔と名前は把握してあるから」

生瀬「な、なるほど」

これもマニアのなせる技……なのか?

生瀬「マニアって凄いんだな」

あの情熱は俺には真似できそうにない……


1…着物を着た子とうららちゃんが話してる
2…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
3…おいおい、秋津が言い寄られてるぞ
4…おどおどしてるけどあいつ、大丈夫なのか?
5…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
6…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
7…自己紹介提案した子に話しかけてみるか
8…隅でうずくまってる子がいる……
9…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
10…あの子周りを観察してるのか?
11…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

秋津「あの、私そういうのは」

「オイオイ、せっかくなんだから仲良くしようって言ってるだけじゃないか」

秋津「ですから、それはあなたと二人でじゃなくても」

「そう言わないでくれって!大丈夫大丈夫、すぐに」

生瀬「はいはい、そこまで」

秋津「あっ」

「ああん?なんだオマエ邪魔すんなよ」

生瀬「嫌がってる女の子をほっとけるほど、俺は薄情じゃないんだよ」

秋津「……生瀬、さん」

このチャラチャラした格好……間違いない、こいつは女の子をとっかえひっかえしているような奴。

つまり俺の敵だ!

「生瀬?ちっ、ネットにあったユートーセー様かよ!」

生瀬「その優等生様だよ!なんか文句あっか……ってそういえばお前誰だ?」

「けっ!」

「唄川黄泉だ!男には二度は名乗らねえからな!」


唄川 黄泉【ウタカワ ヨミ】

【超高校級の詩人】


秋津「えっ、唄川……あの超高校級の詩人の……」

生瀬「詩人?」

唄川「へっ!オレサマだって詩なんてダセェもんやめてやりてえよ!」

唄川「オレサマはDJの才能が欲しかったってのに……!」

諦めたのか気分を害したのか、唄川はその場から離れていく。

あのチャラ男が詩人か……世の中歯車が一致してない事もあるもんだな。

秋津「あの……」

生瀬「おっ、秋津大丈夫か?」

秋津「は、はい、ありがとうございました」

生瀬「いいって、さっきも言ったけど嫌がってる女の子をほっとけるほど薄情じゃないし、それによく考えたら」

秋津「よく考えたら?」

生瀬「今のって結構ポイント高かったよな!」

秋津「……」

生瀬「あれ?」

秋津「最悪ですっ」

生瀬「なんでだ!?」

生瀬「うーん、失敗したみたいだ……」

まあ、助けられたならそれでいいんだけどな。

1…着物を着た子とうららちゃんが話してる
2…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
3…おどおどしてるけど、あいつ大丈夫なのか?
4…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
5…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
6…自己紹介提案した子に話しかけてみるか
7…隅でうずくまってる子がいる……
8…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
9…あの子周りを観察してるのか?
10…あいつ、さっき贄とか言ってたよな


「あ、あの……ううっ」

生瀬「……」

まともに声かけられてないな……

生瀬「なあ」

「ひっ!?は、ははい、なんでしょうか!」

生瀬「そんな緊張しなくていいっての。自己紹介したいだけだから」

「あ、ああ、は、はい」

生瀬「俺は生瀬優。【超高校級の優等生】として希望ヶ峰にスカウトされた」

「あ、あの……僕は……僕は……」ゴソゴソ

生瀬「……?」

鞄から何か取り出して……なんだ、ボードか?

「…………」

生瀬「どうした?」

「うるっせえ!こっちにはこっちのタイミングがあんだよ!」

生瀬「!?」

「いいかよく聞きやがれ!僕は板橋翔!世界最高のボーダーだ!」


板橋 翔【イタバシ カケル】

【超高校級のボーダー】

生瀬「板橋翔……確かボードを使う競技ならなんでもトップになってきたとか聞いた事があるな」

板橋「そういう事だ!普段はあんなだがボードさえ持てば僕は無敵!最強!あっ!?」

あっ、ボード落とした……

板橋「あっ、ああ、ごめんなさい!生意気な口叩いてごめんなさい!」

生瀬「……」

もはや二重人格だな……

生瀬「変わった奴だったな……」

いや、他も似たような感じか。

1…着物を着た子とうららちゃんが話してる
2…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
3…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
4…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
5…自己紹介提案した子に話しかけてみるか
6…隅でうずくまってる子がいる……
7…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
8…あの子周りを観察してるのか?
9…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

「はぁぁ……」

鉢巻きを巻いた女の子が隅でうずくまってため息を吐いている。

話しかけにくいな……

「……」

生瀬「!?」

いつの間に振り向いて……!

「さっきから見てるけど何か用?」

生瀬「いや……自己紹介でも」

「自己紹介、自己紹介……はあ」

「玉菱花耶」


玉菱 花耶【タマビシ ハナヤ】

【超高校級の花火師】


生瀬「俺は生瀬優だ、よろしくな」

玉菱「……よろしく、ねぇ」

生瀬「?」

玉菱「どうせよろしくしたらあっさり捨てるんでしょ……アタシの作る花火みたいに一時期だけチヤホヤしてさ」

生瀬「いや、玉菱?」

玉菱「いいの、自分が一番よく自分を知ってるからさ……はあ」

な、なんだこのネガティブ具合は……

花火を作るって事は花火師だよな……それにしては、その湿っぽいな……

生瀬「なんだかイメージを崩された気分だ」

いや、人それぞれだからああいう花火師もありなのか……?

1…着物を着た子とうららちゃんが話してる
2…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
3…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
4…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
5…自己紹介提案した子に話しかけてみるか
6…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
7…あの子周りを観察してるのか?
8…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

春風「わぁ、わぁ、綺麗な字だぁ!」

「当たり前よ。私を誰だと思っているの」

春風「先生!」

「……まあ、間違ってはいないけれど」

なんだか打ち解けてるな……さすがうららちゃん。

春風「まーくん!まーくんも自己紹介しようよ!」

生瀬「ああ、うん。俺は生瀬優、【超高校級の優等生】だ」

「私は垣原錫璃。【超高校級の書道家】よ」


垣原 錫璃【カキハラ スズリ】

【超高校級の書道家】


春風「すずちゃんはね、すーごく字が上手なんだよ!」

垣原「当たり前じゃない。私は書道家よ?」

春風「それに小さな子供達に字も教えてるんだって、すごいよねぇ」

垣原「優れた者が教えを授けるのは当然でしょう?そして私は優れた者だから」

凄い自信家だな……こういう性格だと少なからず敵を作りやすいもんだけど。

春風「さすがすずちゃん!」

垣原「ふふっ」

うららちゃんとは上手く噛み合うみたいだ。

……あれ?俺蚊帳の外じゃないか?

仲良き事はいいこと……いや、だけど。

生瀬「放置はやっぱりキツいな……」

1…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
2…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
3…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
4…自己紹介提案した子に話しかけてみるか
5…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
6…あの子周りを観察してるのか?
7…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

自己紹介を提案した子に話しかけてみるか。

生瀬「なあ、自己紹介いいか?」

「オッケーだよ。それじゃあ君からどうぞ」

生瀬「俺は生瀬優、【超高校級の優等生】だ」

「私は白樺黒乃。【超高校級の審判】だよ」


白樺 黒乃【シラカバ クロノ】

【超高校級の審判】


生瀬「超高校級の審判?」

審判の超高校級ってどんなものなんだ?

白樺「私は公正をモットーにしててね。白か黒か曖昧なものは全部はっきりさせないと気が済まないの!」

白樺「だから頼まれたスポーツとかの審判で不正とか徹底的に暴いて暴いて暴いて暴きまくってたら」

白樺「なんか【超高校級の審判】とか呼ばれるようになったわけなんだよね」

生瀬「……」

な、なんというか、随分凄い展開で超高校級になったんだな……

白樺「だから生瀬だっけ?」

白樺「もし何かあったら白黒はっきりさせるからそのつもりで」

生瀬「……」

怖っ!?

生瀬「怖い怖い……」

白樺の前で下手な事は出来ないな……

1…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
2…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
3…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
4…花火に火をつけようとしてるのがいるぞ!?
5…あの子周りを観察してるのか?
6…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

ジジジ……

生瀬「……?」

なんだ、少し焦げ臭い……

「ククク……」

……おいおいおいおい!

あいつ、花火に火をつけてるぞ!?

生瀬「何してるんだ!?」

「なんだ、見てわからないのか!?」

「今から盛大に花火を爆発させるところだ!楽しいぞっ、実に楽しいっ!」

生瀬「爆発って何考えて……」

「考える!?ククク、何も考える必要はない!」

「この爆羅弾!己の本能に従い全てを爆破させるまでだ!」

爆羅 弾【バクラ ダン】

【超高校級の爆弾魔】

爆羅弾……聞いた事がある。

ビルの解体や撮影に使う爆薬を扱わせたら一級品。

だけどテロリストに爆弾を流したり、自分でも爆破テロを引き起こしてるって噂もある危険人物……!

バシャアッ

爆羅「……」ポタポタ

生瀬「なっ……」

爆羅に水が……いったい誰が。

玉菱「……」

玉菱?

玉菱「……うるさい」

爆羅「ククク、なんだ同じ爆破仲間じゃないか」

バシャアッ

玉菱「うるさいって言った!」

爆羅「……」ポタポタッ

玉菱がなんで……花火を変に使われるのが嫌だったのか?

爆羅「感情の爆発、それもまたいい爆発だ……ククク」

生瀬「玉菱があんなになるなんてな」

爆弾魔の噂がある爆羅と相性が悪いのは当然か……

1…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
2…あそこにいるの……ヤクザじゃないよな?
3…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
4…あの子周りを観察してるのか?
5…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

「…………」

あそこにいるの、ヤクザじゃないよな……?

「なあ」

生瀬「な、なんだ!?」

「そんなに怯えなくてもいい……私はヤクザじゃなければ人を殺した事もない」

生瀬「そ、そうなのか……ってなんでわかったんだ?」

「慣れている……そういう目で見られるのはな」

「私は須田炎斗。スタントマンをしている者だ」

須田 炎斗【スダ エント】

【超高校級のスタントマン】


スタントマンだったのか……

生瀬「俺は生瀬優。えっと、よろしくな」

須田「ああ。近寄りがたいかもしれないが、よろしく頼む」

第一印象は怖いけど話してみると雰囲気は柔らかいな。

生瀬「……」

だけどサングラスにスーツはやっぱり勘違いされるんじゃないか……?

生瀬「話せばまともなんだけどな……」

やっぱり格好が問題だよなぁ……

1…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
2…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
3…あの子周りを観察してるのか?
4…あいつ、さっき贄とか言ってたよな

「これで全ての舞台は整う……」

あいつ、さっき贄とか言ってたよな……

「おや、何かご用かな?」

生瀬「自己紹介いいか?」

「ああ、なるほどなるほど……真名とはまた大層な貢ぎ物だ」

「我が名は白龍朱玄……なに、しがない呪い師よ」


白龍 朱玄【ハクリュウ シュゲン】

【超高校級の呪い師】


白龍「我が呪いは効くと評判でな……どうだ?一つ貴様も呪ってやろうか」

生瀬「いや、いい」

白龍「なんだ、様々な者たちが我が呪いを求めているというのに」

どうにも胡散臭いんだよこいつ……

白龍「気が変わったらいつでも言うがいい……存分に呪ってやろう」

絶対に気は変わらない……!

ああいうのもいるんだよな。

生瀬「まあ、世の中広いからな……」

1…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
2…あのエプロンを着けた子話しやすそうだ
3…あの子周りを観察してるのか?

「はじめまして」

生瀬「あ、ああ、はじめまして」

「自己紹介だったよね?ワタシ田部井陽子って言います」


田部井 陽子【タベイ ヨウコ】

【超高校級の栄養士】


生瀬「生瀬優、よろしくな田部井」

田部井「はい、よろしくね」

生瀬「……」

このほんわかした雰囲気、やっぱり話しやすそうだっていうのは間違いなかったな。

田部井「私栄養士してるから、ご飯の事とかで悩みがあったら相談してね?」

生瀬「ありがとう。その時は頼らせてもらうかな」

田部井「喜んで」

生瀬「田部井、いい子そうだな」

ああいう子がいるとやっぱり嬉しいもんだよな!

1…宮崎と話してる奴テレビで見たことあるな
2…あの子周りを観察してるのか?

宮崎「はははっ、やっぱり面白い奴だな!」

「そりゃそれがワイの仕事やからな!」

生瀬「宮崎」

宮崎「おぉ、生瀬」

「なんや、知り合いか?」

宮崎「外で知り合ったばかりだけどな!」

「それワイとほとんど変わらんやん!っとと、自己紹介やったな」

「ワイは渡会桂馬や!よろしく頼むわ!」


渡会 桂馬【ワタライ ケイマ】

【超高校級の芸人】


渡会桂馬といったら今テレビで引っ張りだこの高校生お笑い芸人だ。

それは何十年に一度の逸材と言われるお笑い界の希望の星だとか。

生瀬「生瀬優だ。よろしくな渡会」

渡会「おうおう、ちなみに生瀬……お前モテたいらしいな?」

生瀬「宮崎から聞いたのか?」

渡会「まあな!で、ワイは嬉しいんや」

生瀬「嬉しい?」

渡会「仲間が見つかってな」

生瀬「まさか!」

宮崎「渡会もオレ達と同じ動機でここまで来たんだってよ!」

渡会「ワイはムードメーカーやったからな!笑いをとるのを突き詰めていく内にこんな立場になったわけや」

生瀬「そうかそうか、まさか渡会も仲間だったなんてな」

宮崎「よっし、せっかくこうして集まったんだ!頑張ってモテようぜ!」

生瀬「おう!」

渡会「もちのろんや!」

「……」

なんだあの子……俺達を観察してるのか?

生瀬「あの、何をしてるんだ?」

「……んっ?」

↓のコンマが高いほど……

80以上のため……

「結婚しましょう」

生瀬「はわあ!?」

な、なんだ!?何が起きた?

今俺はプロポーズされたのか!?なんで!?どうして!?

「あっ、ごめんなさい。つい口が滑っちゃって」

「わたくし草津涼子と申します。旅館で若女将をしております」


草津 涼子【クサツ リョウコ】

【超高校級の若女将】


草津「あなた様の名前も教えていただけます?旦那様」

生瀬「な、生瀬優……」

草津「旦那様らしいいいお名前……」

生瀬「あの、待って、旦那様ってなんだ!?」

草津「まあ、先ほど申し上げたではありませんか。わたくしと結婚しましょうと」

生瀬「そもそもそんなプロポーズされるような事した覚えないぞ!?」

草津「それはそうでしょう、わたくしと旦那様は先ほど会ったばかりなのですから」

生瀬「意味が、わからない……」

草津「わたくし旅館の一人娘なんです。ですから将来的に結婚しなければならなくて」

生瀬「はあ……」

草津「それで万が一にも失敗があってはならないので、毎日殿方を見る目だけは鍛えてまいりました」

生瀬「……要するに?」

草津「一目惚れです……旦那様」ピトッ

生瀬「ぶほぉ!?」

待て待て待て待て!確かに俺はモテたいとは言ったが心の準備という物があってだな!

あっ、柔らかい、いい匂いする……って待て俺!落ち着け俺!

生瀬「と、とにかくだな草津!俺は……」

草津「涼子」

生瀬「は?」

草津「涼子とお呼びください、旦那様」

生瀬「……」

俺、耐えられるかな……

一度ここまで。

プロフィールをまとめたいと思います。

【生徒表】

【男子】

名前…生瀬 優《ナマセ マサル》
才能…【超高校級の優等生】
身長…178cm 体重…63kg 胸囲…85cm

名前…宮崎 克彦《ミヤザキ カツヒコ》
才能…【超高校級のハンドボール選手】
身長…185cm 体重…79kg 胸囲…87cm
生瀬への第一印象…【よろしくな!一緒にモテようぜ!】

名前…唄川 黄泉《ウタカワ ヨミ》
才能…【超高校級の詩人】
身長…172cm 体重…60kg 胸囲…77cm
第一印象…【邪魔しやがって……!】

名前…板橋 翔《イタバシ カケル》
才能…【超高校級のボーダー】
身長…163cm 体重…54kg 胸囲…78cm
第一印象…【ご、ごめ……なんて無敵の僕が言うかよ!】

名前…爆羅 弾《バクラ ダン》
才能…【超高校級の爆弾魔】
身長…182cm 体重…70kg 胸囲…80cm
第一印象…【お前はどんな爆発を見せてくれるかな】

名前…須田 炎人《スダ エント》
才能…【超高校級のスタントマン】
身長…190cm 体重…85kg 胸囲…89cm
第一印象…【慣れているから気にするな】

名前…白龍 朱玄《ハクリュウ シュゲン》
才能…【超高校級の呪い師】
身長…177cm 体重…57kg 胸囲…70cm
第一印象…【いつでも呪ってやる】

名前…渡会 桂馬《ワタライ ケイマ》
才能…【超高校級の芸人】
身長…175cm 体重…66kg 胸囲…82cm
第一印象…【モテへん仲間がおって嬉しいわ!】

名前…春風 うらら《ハルカゼ ウララ》
才能…【超高校級の動画投稿者】
身長…164cm 体重…55kg 胸囲…110cm
生瀬への第一印象…【まーくん!】

名前…秋津 翠《アキツ ミドリ》
才能…【超高校級の弁論部】
身長…158cm 体重…43kg 胸囲…84cm
第一印象…【憧れの人……でした】

名前…仙道 志帆《センドウ シホ》
才能…【超高校級のマニア】
身長…160cm 体重…45kg 胸囲…80cm
第一印象…【頼めば色々くれそうだ】

名前…玉菱 花耶《タマビシ ハナヤ》
才能…【超高校級の花火師】
身長…183cm 体重…73kg 胸囲…87cm
第一印象…【ああいう優等生が実際は一夏のとかってポイするのよ……】

名前…垣原 錫璃《カキハラ スズリ》
才能…【超高校級の書道家】
身長…152cm 体重…41kg 胸囲…79cm
第一印象…【あまり印象がないのよね】

名前…白樺 黒乃《シラカバ クロノ》
才能…【超高校級の審判】
身長…168cm 体重…55kg 胸囲…74cm
第一印象…【優等生なら真面目だよね?】

名前…田部井 陽子《タベイ ヨウコ》
才能…【超高校級の栄養士】
身長…167cm 体重…53kg 胸囲…88cm
第一印象…【ご飯どれだけ食べてくれるかな?】

名前…草津 涼子《クサツ リョウコ》
才能…【超高校級の若女将】
身長…158cm 体重…47kg 胸囲…92cm
第一印象…【式はいつにしましょうか?旦那様】

宮崎「……」

渡会「……」

生瀬「……」ダラダラ

草津「旦那様、汗をお拭きしますね」

生瀬「へあ!?お、おぉ……ありがとうな草……」

草津「……」ウルッ

生瀬「りょ、涼子」

草津「はい旦那様」

宮崎「……」チラッ

渡会「……」コクッ

生瀬「……」

痛い、モテたい同盟をさっき組んだばかりの二人の視線が痛い……!

渡会「なあなあ草津ちゃん。ちょっと生瀬借りてもええか?」

宮崎「ちょっと男同士の話をしたいからさ」

草津「あっ、はい、わかりました。旦那様、行ってらっしゃいませ」

生瀬「あ、ああ……」

半ば引き摺られるように隅に連れていかれる俺。

草……涼子、頼むから手を振らないで……ますます刺激してるから!

渡会「おうおう、どういう事やワレ」

宮崎「説明してくれよ生瀬……!」

生瀬「俺が聞きたいわ!何がどうしてこんな事になった!?」

渡会「ワイらが知るか!モテたい同盟を組んですぐあんなかわいこちゃんに気に入られおってからに!」

宮崎「どうしたらオレ達もそんな風になれるんだ!?」

生瀬「それこそ知るかぁ!一目惚れされたのなんか初めてなんだよ!」

渡会「一目惚れやとぉ!?」

玉菱「アンタ達なんでここで騒ぐのよ……」


春風「楽しそうだねぇ」

秋津「羨ましくはないですが」

白樺「はいはい!ちょっと注目!」

宮崎と渡会に締め上げられていた俺の耳に白樺の声が届く。

二人もそれに反応したのかなんとか解放された……ひどい目にあった。

白樺「とりあえず互いの素性ははっきりしたね?じゃあ次に質問なんだけど誰かここがどこだかわかる?」

須田「その言葉に答えられる人間はいないのではないか?ここに来た経緯を考えるとな」

田部井「じゃあやっぱりみんな無理やりここに連れてこられたのかな?車に無理やり押し込まれて」

仙道「ボクなんてその時集めてたカードを落としたよ……ああ、腹が立つ……」

爆羅「ククク、俺は違うな」

須田「私もどうやら違うようだ」

板橋「えっ、えっ?」

爆羅「俺は喫茶店で茶を飲んでたらいきなり眠くなった」

須田「私もロケ中に出されたお茶を飲んだら眠くなり、気が付いたらここにいた」

須田と爆羅……スタントマンと爆弾魔を無理やり拉致するのは難しいと考えたのか?

宮崎「オレは舐められてたって事か……」

生瀬「……」

宮崎のそんな呟きに、俺は残念ながら答える術はなかった。

白樺「これで確定だね……私達は誘拐された」

玉菱「誘拐……」

唄川「ふざけんなよ!いったいどこのどいつがそんな事しやがった!」

渡会「はぁ、仮にも【超高校級】十六人も誘拐なんて欲張りな犯人やなぁ」

春風「欲張り?」

渡会「そりゃ誘拐の目的ゆうたら身代金やろ?ここにおる全員の価値を考えてみい」

垣原「私一人で数億はくだらないわね」

秋津「おそらく途方もない額にはなるでしょうね……」

白龍「ふっ、犯人にはとびきりの呪いをくれてやるとしよう」

草津「身代金だなんてようやく実家を建て直したのに……」

身代金目当ての誘拐。

普通ならそれ以外ないんだろうけど……なんなんだ?

心のどこかで本当にそうなのかって警鐘が鳴ってるのは……

ピンポンパンポーン……

生瀬「……!」

俺達が話し合うなか、いきなり鳴り響いたチャイム。

それがこれから始まる長く辛い日々の始まりになるなんて……俺は知るよしもなかった。

「皆様お待たせいたしました!」

「これより開会式を執り行いたいと思います!」

渡会「な、なんや?このふざけた放送は」

垣原「よくはわからないけれど、穏やかではなさそうね」

白龍「おおう、渦巻いている。闇と狂気の渦がこの屋敷を取り囲んでいる……」

宮崎「なんだよそれ!」

草津「旦那様、怖いです……」

生瀬「あ、ああ……」

秋津「……」

須田「……何か聞こえるぞ」

爆羅「ククク、これはいい爆発が起きそうだ……」

須田の言う音がどんどん近付いてくるのがわかる。

そしてその音が俺達のいるこの場所の近くまで来て……

「お待たせー!」

白と黒に分かれた熊が……俺達の前に現れた。

「いやいや、みんなきちんと揃ってるね!ボクは本当に嬉しいよ!」

白樺「なに、この熊……」

「ボク?ボクはモノクマ!」

モノクマ「この屋敷の管理人であり、この一帯の地主であり」

モノクマ「これからオマエラが始める共同生活の責任者なのでーす!」

生瀬「共同生活だと?」

この熊……モノクマは俺達に共同生活をさせるために誘拐したっていうのか?

唄川「共同生活だぁ?どういう事か説明しろや!」

モノクマ「共同生活は共同生活だよ!オマエラはこれからこの山で共同生活を送っていただきます!」

春風「えぇー、共同生活は楽しそうだけどいきなり言われても服とか用意してないよぉ」

モノクマ「ご安心ください!きちんと服とかはこちらで用意しておいたから!」

春風「ならよかったぁ」

秋津「よくないです!あんな拉致のような事をして共同生活なんて普通じゃありません!」

白龍「ふむふむ……喪野熊とやら、その共同生活はいつまで続くのかな?」

モノクマ「一生です!」

板橋「は!?」

田部井「それって、私達もう帰れないって事……?」

モノクマ「そうだね、このままだとこの山から帰ることは出来ません!」

爆羅「ククク、どうやら帰る方法自体はあるようだな」

渡会「なんやそれ!あるならさっさと教えんかい!」

モノクマ「うぷぷ、それはね」

モノクマ「人を殺す事でーす!」

草津「人を、殺す……?」

モノクマ「その通り!」

モノクマ「誰かを殺した人は学級裁判という審査を経てこの山から出る事が出来るんだよ!」

モノクマ「それがこのコロシアイ共同生活なのでーす!」

コロシアイ共同生活……そんなふざけた事を俺達にやらせるっていうのか!?

須田「……私達がそのような事を受け入れると思うのか?」

モノクマ「受け入れるとか受け入れないとかじゃないよ?だってオマエラはやるしかないんだもの」

モノクマ「コロシアイ共同生活、騙して疑って奪い合うこのゲームをさ!」

板橋「ううっ……言わせておけば好き勝手言いやがってぇ!」

白樺「いいから早く私達を解放しなさい!」

モノクマ「好きに言ってなよ!どうせオマエラには他に選択肢なんてないんだからさ!」

爆羅「……ククク、逆らえばお前の中の爆弾が爆発するのか?」

秋津「爆弾!?」

爆羅「なんだ、わからないのか?この音からして少なくとも人一人殺すには余裕な爆弾を内蔵しているぞ、その熊は」

垣原「爆弾……相手は本気という事ね」

モノクマ「誰かで威力を試してみる?見せしめでもすれば少しは理解しそうだし!」

宮崎「くっ……だけどそれを使えばお前だって爆発するだろ!」

モノクマ「まあね!だけど」

モノクマ「ボクはいくら爆発しても問題ないの」

渡会「うおっ!?もう一匹出てきよったで!?」

モノクマ「だって」

モノクマ「いくらだって」

モノクマ「スペアはいるんだからさ!」

俺達を取り囲むようにモノクマがどんどん出てきて……最終的には百匹のモノクマが屋敷に現れた。

玉菱「この数が、一斉に爆発したら……!」

爆羅「ククク、爆死した後屋敷に押し潰されるな」

モノクマ「これでわかったかな?オマエラが置かれている状況」

モノクマ「それでは開会式はここまで!この屋敷にオマエラが生活する準備はしてあるから」

モノクマ「せいぜい共同生活を楽しんでくださーい!」

一匹、また一匹とモノクマは消えて……残されたのは混乱している俺達だけだった。

田部井「な、なんでこんな事に……」

唄川「クソッ、クソッ!希望ヶ峰で新しい生活が始まると思ったのによ!」

春風「一生……お引っ越しって事になるのかなぁ」

白龍「全く、これはまたとんでもない事態に巻き込まれた物だ」

生瀬「……」

ここで一生暮らす、嫌なら人を殺せ。

口にすれば長くもないそれがどれだけ重いか……

爆羅「ククク、しかし気をつけなければな」

板橋「な、なにがぁ」

爆羅「感情というものはいつ爆発するのかわからない爆弾だ」

爆羅「人のそれがいつ爆発するのか、いいや、自分の中のそれさえもいつ爆発するのかわからない」

爆羅「ククク、ここにいる者はそんな爆弾を抱えているという事を肝に命じておくことだ」

感情という名の爆弾。

きっとそれが爆発したら……最悪の事態に俺達は陥る事になる。

爆羅の言う通り自分自身の感情さえもいつどうなるかわからない。

そんな場所に、俺達は連れてこられたんだ。







プロローグ【新しき生活の始まり】END

生き残り人数……16人

To Be Continued...












CHAPTER01【欲望の世界に誘われ】(非)日常編






須田「……さて、これからどうする」

爆羅の言葉で気まずい空気になっていた俺達を引き戻すように須田が告げる。

白樺「まあ……とにかく、コロシアイなんてするわけにもいかないしまずはこのお屋敷を調べてみようか」

秋津「私達は外にいましたが、あちらも調べた方がいいと思います」

板橋「も、もしかしたら、脱出出来る道もあるかもしれない……」

渡会「あの熊、ここを山やって言うとったしな……」

宮崎「下山しちまえば逃げられるかもしれないな!」

白樺「じゃあ決まり!外とこのお屋敷を調べてみよう!」

生瀬「一斉にだとどれだけ時間がかかるかわからないから、グループに分けて調べた方がいいんじゃないか?」

田部井「それなら十六人だから四人一組……なんてどうかな?」

白樺「よし、そうしよう!じゃあまずはグループを作って!」

四人一組か……

↓3まで一人ずつ選んでください。

被った場合はさらに下でお願いします。

生瀬「あー……あの、よろしくな」

田部井「うん、よろしくね!」

秋津「……」

玉菱「はああ……」

まさかこんな事になるなんて……ハーレム状態だなんて喜べねえ!

生瀬「そ、それじゃあ俺達はこの屋敷の地下を調べてくれって事だから行くか」

田部井「地下なんてあるんだねこのお屋敷」

生瀬「みたいだな、まあ何があるかわからないから気をつけてくれよ」

秋津「……はい」

玉菱「はあ……」

生瀬「……」

空気が重い!

俺達は最初に来た玄関ホール……そこの床下にある扉から続く地下に降りていった。

【地下】

田部井「暗いね……」

秋津「部屋は三つあるようですね」

玉菱「さっさと終わらせましょうよ……」

生瀬「そ、それじゃあまずはこの部屋からだな」

【貯蔵庫】

田部井「わあ、食材がたくさん!」

どうやら俺達が入った部屋は食料の貯蔵庫らしい。

中は少しひんやりしていて、天然の冷蔵庫って感じだ。

秋津「少し冷えますね……」

玉菱「はあ……」

生瀬「……」

せっかくだし、少し誰かに話しかけてみるか?

生瀬「あー……玉菱?」

玉菱「……何?」

生瀬「いや、調子はどうだ?」

玉菱「……別に」

生瀬「そ、そうか」

玉菱「……」

生瀬「……」

は、話が進まない……

玉菱「……わかってるわよ」

生瀬「はっ?」

玉菱「ど、どうせジメジメした女だと思ってるんでしょ?わかってるわよ、そんな事……」

生瀬「……」

とことんネガティブなんだな、玉菱って……

【玉菱花耶の好感度が少し上がりました】

貯蔵庫から出た俺達は次の部屋に進む。

【書庫】

生瀬「ここは書庫か?」

秋津「本が乱雑に積み上げられてますね……」

田部井「難しそうなタイトルばっかり……」

玉菱「……【爆弾の手軽な作り方】?」

生瀬「……」

色々な本……それこそ、コロシアイに使えるような本もあるって事か……

生瀬「……」

また、誰かに話しかけてみるか?

秋津「……」ペラッ

生瀬「……」

うーん、実に話しかけにくい。

俺に憧れてたって分余計反動が出たっぽいしなぁ……

だけどこのままっていうのもなぁ……

秋津「よかったじゃないですか」パタン

生瀬「えっ?もしかして俺に言ってるのか?」

秋津「そうですよ。あなたは女性に好かれたかったんですよね?早速好かれたようで何よりです」

生瀬「いや、草津については俺も戸惑ってるんだよ!そりゃもちろん好かれて嫌って事はないけどさ……」

秋津「私にはデレデレしていたように見えましたけど?」

生瀬「いや、だから……」

秋津「まあ、私には関係ない事ですから。せいぜい節度を守って仲良くしてください!」

生瀬「いや、おい秋津!」

……関係ないってわりになんであんな不機嫌なんだ?

【秋津翠の好感度が少し上がりました】

書庫でもたいした収穫は得られず、俺達は地下の最後の部屋に行く事にした。

【???】

生瀬「なんだこの部屋……他と違って暗いぞ」

田部井「電気が入ってないみたいだね」

玉菱「暗い……アタシにはお似合いだわ……」

秋津「ああ、ここにあるのがスイッチみたいですね」

カチッ

生瀬「は?」

玉菱「ひっ!?」

秋津「えっ……」

田部井「きゃあああああああっ!?」

電灯がついて部屋の内部が明らかになる。

そこにあったのは巨大な牢屋。

そしてその中には……

骨、人の骨が転がっていた。

生瀬「なんだよこれ……」

モノクマ「うぷぷ、驚いた?」

秋津「モノクマ……」

玉菱「何よ何なのよこの骨は!?」

モノクマ「うぷぷ、オマエラの物語には関係ないモブの骨だよ!」

モノクマ「片付けてもよかったんだけどさ、せっかくの牢獄なのに何もないのは殺風景でしょ?」

田部井「こ、こんな事なら何もなかった方がよかったよ……」

モノクマ「うぷぷ、まあ鍵は開いてるからその骨は好きにしていいよ。田部井さん出汁でも取る?」

モノクマの言葉に凄まじい勢いで首を振る田部井。

そりゃ当たり前だよな……

生瀬「……」

さて、一応調べておくとして……また誰かに話しかけてみるか?

田部井「ううう……」

生瀬「田部井。気分が悪いなら外にいるか?」

田部井「う、ううん、大丈夫。あの骨に驚いただけだから……」

生瀬「まあ、あんなもの見たら驚くに決まってるよな……」

田部井「あの骨……誰なのかな?モノクマはワタシ達には関係ないって言ってたけど」

生瀬「……ここの元いた住人って可能性が一番高いんじゃないかと思ってる」

田部井「えっ……!?」

生瀬「それが一番あり得る可能性だろ?」

そう、もしかしたら他にも俺達みたいな目に巻き込まれた人間がいたって考えるよりはな……

【田部井陽子の好感度が少し上がりました】

一旦ここまで。

第一印象で気に入ったキャラなどいたら教えていただけるとありがたいです。

開始します。

【食堂】

生瀬「……そういうわけだから、地下の牢獄には気をつけてくれ」

調査を終えた俺達は一階探索班が見つけた食堂に集まっていた。

そこでそれぞれの調査を発表する報告会を行う事になったわけだ。

白樺「私達一階班はとりあえずこの食堂だね。奥にキッチンもあるよ」

渡会「自分らの飯は自分で作れって言われたわ……」

須田「この屋敷の扉を開くと私達がいた玄関ホール……そこを真っ直ぐ進むと食堂に来る時見ただろうが十字路がある」

白龍「十字路を東側に進めば大浴場、西側に進むと娯楽室のようだ」


爆羅「ククク、玄関ホールの階段から登って二階を調べたが、二階には俺達の部屋があったぞ」

板橋「えっと、東が男子、西が女子に分けられていたよ……」

仙道「ああ、それと二階にはダンスホールもあったよ」

草津「個室はどの部屋も変わりないようです……それとこんなものが」

白樺「なにこれスマホ?」

爆羅「ククク、ここでの生活に必要な端末だそうだ。ルールなども明記されているぞ」

生瀬「後で確かめる必要がありそうだな」

宮崎「じゃあその前に外を調べたオレ達の報告な!」

春風「えーとねぇ、外には神社があったよぉ」

垣原「神社というよりお寺との合の子ね。ごちゃごちゃしていて見ていられなかったわ」

唄川「へへっ、それだけじゃねえ。外にはアレがありやがった……」

アレ?

春風「そういえばあのラブアパートって建物、なんだったのかなぁ」

……だいたい理解した。

後でうららちゃんには唄川についていかないよう言っておこう……

宮崎「それとな。この屋敷の周りには後四つ橋があったけどどれも渡れないようにされてたぜ」

白樺「なるほどね……じゃあ次はその端末について話を聞こうかな」

爆羅「ククク、さっきも言ったがこれにはルールが明記されていた。これだ」

爆羅が見せてきたルールは以下の通りだった。

【生活のルール】

1…生徒達はこの山で共同生活を行いましょう。期限は無期限です。

2…22時から7時までは夜時間とします。夜時間食堂は立ち入り禁止になるので注意しましょう

3…この山について調べるのは自由です。特に行動に制限は課せられません

4…管理責任者モノクマへの暴力行為、監視カメラやモニターの破壊行為を禁じます

5…生徒内で殺人が起きた場合はその一定時間後に全員参加が義務付けられる学級裁判が行われます

6…学級裁判で正しいクロを指摘した場合はクロだけが処刑されます

7…学級裁判で正しいクロを指摘できなかった場合は残りの生徒は全員処刑されます

8…三人以上の人間が死体を最初に発見した際にそれを知らせる死体発見アナウンスが流れます

9…同一のクロが殺害できるのは二人までです

10…ルールは今後も増える可能性があります

田部井「しょ、処刑!?」

須田「学級裁判とはモノクマが出していた単語だな」

秋津「裁判と先ほどのモノクマの口ぶりからすると、おそらく私達が犯人を突き止めなければならないのでは?」

玉菱「それで、わかったらクロ……多分犯人よね?犯人が処刑されて」

白龍「わからなかったら犯人以外が処刑というわけか」

生瀬「一度殺人が起きたらどちらにしろさらに人が死ぬって事かよ……なんて悪趣味な事しやがる」

こんな事、どんな思考回路をしてれば思い付くんだよ……!

春風「うーん、でもこんなのどうでもいいよぉ。殺人なんてする人がいると思えないしねぇ」

垣原「そうね、自分が捕まるどころか死ぬリスクを抱えた殺人なんて馬鹿らしいわ」

白樺「他にその端末に機能はあるの?」

爆羅「ククク、あるぞ。プロフィールと……チャット機能だ」

渡会「チャット?LINEみたいなもんか?」

仙道「似たような物だね。ただ連絡先は入ってないから後で個人的に聞いていくしかないみたいだ」

なるほどな……

白樺「とりあえず、これで報告会は終わりかな」

須田「脱出はどうやら難しいようだな……」

板橋「こ、これからどうすれば……」

春風「はいはーい!」

宮崎「おっ、なんかあるのか?」

春風「お腹空いた!」

うららちゃんの言葉にどこか毒の抜けた雰囲気になっていく。

それと同時に確かな空腹を身体が訴えてきた。

田部井「あはは、それじゃあワタシがご飯作ろうか」

渡会「それはええけどキッチンに食材ないで?」

春風「じゃあさっき言ってた貯蔵庫から取ってこないと!」

田部井「えっ……」

田部井はどうやら地下に苦手意識が芽生えてるみたいだ……あの骨見たら無理ないか。

田部井「ど、どうしよう食材の良し悪しは直接自分で見たいのに……あの、誰か一緒に来てくれないかな……」

↓2まで田部井についていくメンバーを生瀬を含んで選んでください

仙道「ボクが行くよ。レアな物でもあるかもしれないしね」

板橋「そ、それじゃあ僕も……骨がなんだこの野郎が!」

田部井「あ、ありがとう。二人いてくれれば心強いよ」

生瀬「……」

手を挙げる前に二人が名乗りをあげたな。

仕方ない、俺はおとなしく待ってるか……

田部井「じゃあ、行ってくるね」

仙道「さて地下には何があるかな」

板橋「おらっ、早く行くぞ!」

三人が貯蔵庫に向かう間、残された俺達は少し手持ちぶさたになる。

待ってる間誰かと話してるとするか。

田部井、仙道、板橋以外から一人選んでください。

春風「楽しみだねぇ、ようちゃんのご飯」

生瀬「うららちゃんのおかげで空気が少し明るくなったよ」

春風「あはは、それなら嬉しいなぁ」

生瀬「そういえば、うららちゃんは料理とかどうなんだ?」

うららチャンネルでも料理関係の動画はほとんどなかったからわかんないんだよな……

春風「うーん、まーくんは?ご飯とか作ったりしてる?」

生瀬「俺?」

俺は……

↓のコンマで春風、↓2のコンマで生瀬がどれだけ料理が出来るか判定します。

春風…23 生瀬…44

生瀬「さすがにそちらは優等生とは、いかなかったなぁ……」

俺が作るのなんてそれこそ男子高校生ってやつばかりだし。

春風「そうなんだねぇ……わたしもおんなじかなぁ」

春風「お菓子はそれなりに作れるんだけど、他の料理とかはちょっと……切るときとか手元よく見えないし……」

生瀬「……ああ、だろうね」

春風「だからまーくんとはまた仲間だねぇ」

生瀬「あんまり自慢出来ない仲間だけどな」

春風「あはは、本当だよねぇ」

ああ、うららちゃんとこんなに楽しく話せるなんて……俺は幸せ者だ!

【春風うららの好感度が上がりました】

今回はここまでで。

田部井「お待たせー」

仙道「なかなかレアな形の野菜を手に入れたよ」

板橋「はぁ、はぁ……」

生瀬「なんで板橋、あんなに疲れてるんだ?」

宮崎「どうも運ぶ最中にスケボー落として大騒ぎになったみたいだな」

渡会「どうもあいつ、スケボー持ってへんと力が上手く出せんらしいわ」

生瀬「あいつの豹変具合は筋金入りだな……」

田部井「じゃあ早速料理作るからね」

須田「何か手伝うか?」

田部井「ううん、大丈夫!給食みたいな物だって考えれば十六人分ぐらい余裕だから!」

やるぞと声を出しながら田部井はキッチンへと入っていく。

気合い入ってるな……

春風「美味しい!」

田部井「あはは、そう言ってくれると嬉しいな」

唄川「うめえ!」

白樺「白黒はっきりついた味だね……むぐむぐ」

渡会「……それ褒めてるん?」

田部井が用意した料理の評判は上々だった。

田部井はそれを見てニコニコ笑っている。

田部井「やっぱり人が美味しくご飯食べる顔って素敵だよ!」

生瀬「……」

こんな事態に巻き込まれて、それでも人は笑顔になれる。

意外と、なんとかなるかもしれない……そんな気持ちを俺は抱いた。

草津「……」

【二階東棟・生瀬の個室】

生瀬「ここが俺の部屋か」

シャワーにベッド、机にクローゼット……普通の部屋って感じだな。

生瀬「これが部屋の鍵……と端末か」

そういえばチャット機能があるんだっけかこれ。

生瀬「まだ誰も登録はされてない……これから皆に聞いていかないとな」

生瀬「……さてと」

一応今は自由時間だけどこれからどうするか。

【自由行動を開始します】

【本日の回数は二回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

白龍「どうだ、少年!一つ我に呪われてみないか!」

板橋「えっ、あ、あの」

白龍「何、怖くはない。副作用で少しばかり肩が重くなり、見えなかったものが見えるようになるかもしれないが」

板橋「そ、それって……」

白龍「さあ、新たな世界を開こうではないか!」

生瀬「……」

なんだよ、あの変な宗教の勧誘みたいな状況は。

板橋「えっと、お金とか……」

白龍「安心したまえ、今回は初回特典として金はとらん!どのみち一度呪えば何回も来る事になるのだからな……」

あのままほっとくと板橋が呪われそうだ……まずいだろ、あれ。

生瀬「なあ」

白龍「おや、新しい贄……こほん、呪いの対象が来たか」

言い直す内容か今のは!?

1…板橋、ほらボードだ!
2…呪いって具体的に何をする気だよ
3…呪われて何かメリットがあるのか?

生瀬「呪われて何かメリットがあるのか?」

白龍「もちろんだ!我が呪いを一度受ければ身体から力が沸き上がり、あらゆる運気が上昇する」

板橋「そ、そうなんだ……」

白龍「最も一日一回我が呪文を聞かなければ制御できずに病気を招くがな!」

生瀬「メリットになってねえ!」

白龍「なぜだ、一日一回我が呪文を聞くだけだぞ?今なら恥ずかしい秘密を我に明かせば呪文をボイスレコーダーに吹き込むサービスもしている」

板橋「恥ずかしい秘密……ううっ、あれなら」

生瀬「板橋よせ!こいつに秘密握られる方がよっぽど呪いだ!」

白龍「何を言うか少年!我は秘密を握られた贄共が戦々恐々している姿に愉悦を……こほん、喜悦を感じているだけよ!」

だから言い直す内容じゃないだろ!?

それからなんとか板橋を白龍の勧誘から守った……

白龍朱玄……こいつろくな奴じゃねえ!

【板橋翔の好感度が上がりました】

【白龍朱玄の好感度が上がりました】

生瀬「危ないなんてレベルじゃねえぞあれは」

後でうららちゃんにしっかり言っとかないとな……

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は一回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】


爆羅「ククク」

生瀬「……」

外に出てみたらまたろくでもない奴に……っていうかあいつ何してるんだ。

爆羅「さあ起爆の時間だ、俺の可愛い爆弾!」

生瀬「何してんだお前は!?」

爆羅「んっ?ククク、なんだ生瀬か」

爆羅の手にはわかりやすいぐらいの爆弾……よく見る黒くて導火線のついたあれだ。

爆羅「ククク、今からこの爆弾を爆発させる!爆圧や爆風で怪我をしたくなかったら下がっていろ」

生瀬「……」

1…爆弾を爆発させて何をするんだよ
2…どこで用意したんだそんなの
3…怪我をしたくなかったらって……爆弾魔の言葉とは思えないな

生瀬「どこで用意したんだそんなの」

爆羅「ククク、部屋にあったのさ。俺の爆弾を用意しておくとは奴もわかっている!」

爆羅は爆弾に火をつけると、橋の下に向かって放り投げる。

それから少しして、小さな爆発音がこだました。

生瀬「おいおい、すごい音したな……」

爆羅「………いな」

生瀬「はっ?」

爆羅「ククク、さあ次はどんな爆発を起こすとするか」

なんだ?

今一瞬だけ爆羅……気のせいか?

【爆羅弾の好感度が上がりました】

生瀬「うーん……」

どうするかな、チャット。

生瀬「まずは誰かに番号を聞かないといけないんだよな」

【端末のチャット機能について】

【端末では自由行動終了後にメンバーの誰かとチャットを行う事が出来ます】

【行えるのは番号を聞いた相手のみです】

【現在端末には誰の番号も乗っていないためこれから一人選んで番号を聞きに行きます】

【番号を聞きに行く相手を一名選んでください】

↓2

生瀬「よし、ここはあえて……」

【玉菱の部屋前】

玉菱「……は?」

生瀬「いや、だから玉菱のチャット番号教えてくれないか?」

玉菱「……何が目的なの」

生瀬「いや、目的も何もただ玉菱とチャットしたいと思っただけだよ」

玉菱「……」

生瀬「なっ、いいだろ?」

玉菱「……わかった、わよ」

生瀬「よし、じゃあ先に俺の……」

…………

【生瀬の個室】

生瀬「よし、玉菱の番号登録完了と」

早速メッセージ送ってみるか。

生瀬「えっと、登録終わったからいつでもメッセージ送ってきてくれよな……と」

チャット時は【】で表します。

玉菱【……】

生瀬【返事早いな……って無言かよ!?】

玉菱【……こういうのあんまり得意じゃないのよ】

生瀬【ああ、まあ得意って感じはしないよな】

玉菱【そうよ。それなのに……】

玉菱【なんでアタシなの?】

生瀬「んー……なんて送るか」

1…面と向かって話すよりかは話しやすいと思ってな
2…さっきも言ったけど玉菱とチャットしたいと思っただけだよ
3…玉菱はなんで番号教えてくれたんだ?

生瀬【面と向かって話すよりかは話しやすいと思ってな】

玉菱【……それが理由?】

生瀬【そうそう】

玉菱【……そう】

生瀬【というわけで、今から色々聞いたりしちゃうからな!】

玉菱【……生瀬って、変な奴よね】

生瀬【あはは、そうかもな。じゃあ早速なんだけど……】

それから玉菱とチャットをして過ごした。

こうやっていく内に少しは打ち解けてくれるといいんだけどな。

【玉菱花耶の好感度が上がりました】

【次回からの自由行動時選択肢に番号を聞くが追加されるようになりました】

生瀬「そろそろ七時か。食堂で何か食べるかな」

【一階・食堂】

生瀬「さてと……何もなかったら貯蔵庫に……」

ガチャ

草津「お待ちしておりました旦那様」

生瀬「……えっ?」

食堂に来たら既に俺以外の全員が揃って食事をしていた。

だけどなんで俺のだけ他のとは違うんだ……?

田部井「草津さんにせめて生瀬君の夕御飯は自分が作りたいってお願いされたんだ」

草津「妻として当然の事ですから。昼餉で旦那様の好みは多少なりとも理解したつもりなのですが……」

生瀬「……」

いや、確かに並んでるのは俺の好物なんだけどさ……

草津「どうぞ旦那様、お召し上がりくださいな」

生瀬「お、おう……」

一人だけ別なのは少しばかり気まずいけど……せっかく用意してくれたんだしな……

生瀬「……」モグモグ

だけどやっぱり理解が追い付かない!

本当にどうしてこうなった俺!?

渡会「ぐぬぬ、嫉妬の炎で燃え尽きそうや……」

爆羅「ククク、いい爆発を見せてくれそうだな生瀬」

いや、爆発は困る……

【生瀬の個室】

生瀬「うぷっ……少し食い過ぎた……」

味は本当に美味しかったからな……

生瀬「もう休むか……」

ベッドに横になって、今日という日を思い返す。

生瀬「しかしいきなりこんな事に巻き込まれて、ファンだったうららちゃんに出会って、モテたい同盟組んで、さらになんか……一目惚れとかされて」

なんだ、この濃い一日。

今までの人生でこんなに濃かったのは一日で五人にフラれたあの悪夢の日以来だぞ?

生瀬「……」

だけど、嫌じゃない。

いや、コロシアイとかふざけた話はもちろん抜きでだ。

もしかしたら俺は希望ヶ峰で入学当日こんな日を過ごしていたかもしれない。

そうだとしたら、それって……

生瀬「すげえ、楽しかっただろうな……」

今となっては、仮定の話だけど……そんな騒がしい日を想像して、俺は眠りに落ちていった。

【一日目が終了しました】

【好感度】

草津…10(1/5)【旦那様のお口に合いましたか?】

玉菱…8(1/5)【変な奴……】

春風…5(1/5)【仲間だねぇ】

板橋…4(1/5)【も、もしかして僕、おかげで助かった?】

爆羅…4(1/5)【いい爆発を見せてくれ!】

白龍…4(1/5)【我が呪いを拒むとは……】

秋津…2(1/5)【……いい人、なんでしょうね】

田部井…2(1/5)【ご飯を美味しく食べてくれたみたいで良かった】

他…0

【二日目】

ピンポンパンポーン

モノクマ「共同生活責任者モノクマより朝の放送をお送りしまーす!」

モノクマ「七時だよオマエラ!さっさと起きた起きた!」

モノクマ「今日も一日頑張りましょう!」

生瀬「ふあっ……」

朝か……いつの間にか寝てたみたいだな。

生瀬「うーん、シャワー浴びて朝飯食いに行くかー……」

【一階・エントランス】

生瀬「んっ?」

誰かいるみたいだな……

【メンバーから一人選んでください】

↓2

秋津「はぁ……」

生瀬「朝からため息なんて幸せが逃げるぞ」

秋津「……生瀬さん」

生瀬「なんて、こんな生活する事になったんだから幸せもくそもないか」

秋津「そうですね……」

生瀬「……」

やっぱり態度硬いよなぁ……よし、ここは。

生瀬「なあ、秋津」

1…何か勉強でもするか!
2…好きな事とかあるか?
3…チャットの番号教えてくれないか?

↓2

生瀬「何か勉強でもするか!」

秋津「勉強、ですか?」

生瀬「こういう非日常な世界にいる時はな、何か日常生活でやる事をやってみれば気持ちが少しは楽になると思うんだよ」

秋津「それで、勉強ですか?」

生瀬「いや、なんせ俺の日常生活って勉強勉強勉強だったからな。秋津が他に日常的にやってる事あるなら合わせるぞ?」

秋津「……いえ、私も基本的に勉強の日々でした」

生瀬「それじゃあ問題なさそうだな。あっ、だけど教科書とか参考書ないな……どうするか」

モノクマに頼めばなんとかなるか?

生瀬「うーん、もしかしたらすぐには出来ないかもしれないけどそれでもいいか?」

秋津「あっ、はい」

生瀬「よし、それじゃあ準備出来たらその時は勉強会だな!おっと、そろそろ食堂行くか」

秋津「……生瀬さん」

生瀬「んっ?」

秋津「ありがとうございます」

生瀬「あはは、お礼なんていいって」

【秋津翠の好感度が上がりました】

【食堂】

白樺「おはよう、一日経ったけど気分はどう?」

春風「はいはーい!グッスリだったよぉ」

宮崎「まあ、正直眠れないとかはなかったな」

唄川「ちっ、よく寝れやがる……」

仙道「起きた時にガッカリしたのは否めないけどね」

渡会「全くやな、こんなん夢やったらよかったんやけど」

須田「残念だが、これは現実だ。それを踏まえた上で今日はどう動く?」

垣原「私は個々に調べるのを提案するわ。全員まだ昨日の段階で足を踏み入れていない場所があるでしょう?」

生瀬「いいかもしれないな……んむっ。もしかしたら視点を変えたら何か……むぐむぐ」

草津「お味はどうですか、旦那様?」

秋津「……草津さんに食べさせてもらいながらの発言はどうかと思いますが」

生瀬「んぐっ」

生瀬「……」

というわけで、まだ行ってない所を調べる事になった。

生瀬「どこに行ってみるかな……」

1…娯楽室
2…大浴場
3…ダンスホール
4…神社
5…ラブアパート

↓2

【二階・ダンスホール】

生瀬「ここがダンスホールか」

ちょっとしたパーティー会場にもなりそうだ。

生瀬「ダンスか……一時期やってみたけどなぁ」

結局やる機会には恵まれなかったんだよな……

生瀬「……」

少しあの頃を思い出してやってみるか。

↓のコンマで生瀬のダンスの実力判定

↓2でそれを目撃したメンバー

89…かなり上手い

生瀬「っと、こんなもんか」

宮崎「おぉ、すごいな生瀬!」

生瀬「なんだよ宮崎、見てたのか?」

宮崎「ちょっと扉が開いてたんだよ!それにしてもかなり上手かったじゃないか!」

生瀬「モテるためにがむしゃらだったんだよ。本当に色々やったからな」

宮崎「だから今あんな風になってるのか」

生瀬「いや、関係あんのかな……」

1…いつかは女の子とダンスしてみたいもんだ
2…宮崎もやってみたら案外いけるんじゃないか
3…だけどダンスって結構汗かくんだよな……
4…チャットの番号を聞く

↓2

生瀬「だけどダンスって結構汗かくんだよな……」

朝シャワー浴びたばっかなのに、もう汗だくだ。

宮崎「おっ、それならちょうどいいから一緒に風呂行くか」

生瀬「そういえば大浴場あんだったな……まだ行ってないし行ってみるか!」

【大浴場】

生瀬「男女はさすがに分かれてるか」

宮崎「そこは仕方ない。混浴だとこっちがもたないしな」

生瀬「言えてる」

宮崎「まあ、そういうのはいずれの機会として今はこうして男同士ってのを楽しもうぜ!」

生瀬「おう!」

それから宮崎と大浴場で騒ぎながら過ごした。

全く、こんな生活じゃなければ本当によかったってのに……

【宮崎克彦の好感度が上がりました】

確かに用意しても安価で取られないと意味ないですね。

選ばれたら自動的に番号を聞いた事にします。

後自由行動で一人で選んだ場合のメリットは一応用意しておきます。

【秋津翠と宮崎克彦のチャット番号を入手しました】

生瀬「うし、スッキリした」

これからどうするかな……

【自由行動を開始します】

【本日の回数は五回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

唄川「ちっ、ムシャクシャしやがる……こんな時は……」

生瀬「……」

唄川「あっ、テメエちょっと待てコラ!」

生瀬「何か用かよ?」

唄川「そう刺々しくすんなよユートーセー。少し頼みがあんだよ」

生瀬「頼み?」

唄川「オマエ春風と仲いいんだろ?ちょっと口利きしてくれよ」

生瀬「うららちゃんに口利き?なんでだよ」

唄川「そりゃ仲良くしてえからだよ。それに一度ぐらいあの爆乳好きにしてえと思うのも男なら当たり前だろうが」

1…するわけないだろ……
2…昨日は秋津に手出そうとしてたよな
3…気持ちだけはわからんでもない

↓2

生瀬「……気持ちだけはわからんでもない」

うららちゃんのあれはもはや凶器だからな。

唄川「話がわかるじゃねえか!だったら」

生瀬「断る!気持ちだけはわからんでもないが、それはイコールその頼みを聞くじゃない!」

だからといってこいつにうららちゃんを弄ばせてたまるか!

唄川「んだよ!いいじゃねえかちょっとぐらいよ!」

生瀬「いいわけないだろうが!」

唄川「ちっ、これだからユートーセー様は嫌なんだよ!」

生瀬「優等生関係あるか!」

全く、こいつをうららちゃんに近付けたら危険だな……

【唄川黄泉の好感度が少し上がりました】

【唄川黄泉のチャット番号を入手しました】

生瀬「ああいう奴がいるから俺達モテたい男が勘違いされるんだ」

全く迷惑な話だよ。

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は四回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】


白樺「板橋ってどっちが本性なの?」

板橋「えっ、あっ、ほ、本性?」

白樺「はいボード」

板橋「本性ってどういう意味だおい!僕は最強!他に何もねえよ!」

白樺「はいボード没収」

板橋「あっ、いや、あの……本性って言われても……」

白樺「今の気弱な態度が本来の板橋翔なのか、それともさっきの強気な態度が本来の板橋翔なのか、曖昧だからさ。私気になって仕方ないの」

白樺「ねぇ、どっちが板橋翔なの?白黒はっきりさせようよ」

板橋「い、いや、僕は」

生瀬「……」

歩いてたら板橋が白樺に詰め寄られていた……

白龍にも絡まれてたし、板橋ってそういう星の生まれなのか?

生瀬「見たからには放置するわけにもいかないよな……」

1…白樺の興味を違う方向に逸らす
2…板橋をその場から連れ出す
3…とにかく話に割ってはいる

↓2

生瀬「板橋を連れ出すか……」

正直白樺と真っ向からやりあって勝てる気がしない。

生瀬「……よし、行くか」


白樺「ほら、早く白黒はっきりしてよ、ねぇ」

板橋「だから僕はその、あの」

生瀬「板橋、こんなところにいたのか!」

板橋「えっ?」

白樺「何、生瀬。私達今大事な話してるんだけど」

生瀬「こっちも大至急なんだよ!板橋借りてくぞ!」

板橋「わ、わあっ!?」

白樺「あっ、ちょっと!?」



生瀬「はぁ、はぁ……ここまで来ればいいだろ」

板橋「あ、あの……もしかして助けてくれた?」

生瀬「見たからには無視できないしな」

板橋「あ、ありがとう。助かったよ生瀬君」

生瀬「昨日の白龍もそうだけど板橋は絡まれやすいみたいだから気をつけろよ?」

板橋「う、うん、本当にありがとう」

生瀬「ふう、ミッションコンプリートってやつ……」

白樺「見ぃつけた」

生瀬「!?」

……その後の事はあまり言いたくない。

とりあえず……白樺はマジで怖い!

【板橋翔の好感度が上がりました】

【白樺黒乃の好感度が少し上がりました】

【板橋翔、白樺黒乃のチャット番号を入手しました】

生瀬「……!?」

う、後ろに白樺はいないよな?

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は三回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

生瀬「……」

草津「旦那様」ギュッ

生瀬「どおわぁ!?く、草……りょ、涼子か……」

草津「はい、旦那様の妻の涼子です」

草津……いや、涼子はニコニコ笑いながら俺の腕に自分の腕を絡めてくる。

正直こういったスキンシップは耐性がないから俺かなりヤバイんだけど……

生瀬「な、なあ、とりあえずちょっと離れて……」

草津「わたくし、何か粗相を……?」

生瀬「いや、俺の身が持たないんだ」

草津「それは大変ですね……わかりました旦那様」

涼子が俺の腕から離れていく……ほっとしたような、惜しい事をしたような。

いやいや、流されるな俺!

生瀬「ちょっといいか涼子」

草津「はい、旦那様」

1…とりあえず旦那様は……なんとかならないか?
2…本気で俺に一目惚れしたのか?
3…少しは自分を大事にしろ

↓2

生瀬「とりあえず旦那様は……なんとかならないか?」

草津「えっ……」

生瀬「ほ、ほら俺達まだ出会って二日なわけだろ?」

生瀬「ちょっとばかり、速度がな……」

草津「で、ではどのようにお呼びすれば……」

生瀬「せめて名前で頼む」

草津「な、名前ですか!?」

えっ?なんでこの子、顔真っ赤にしてるの?

普通旦那様の方がハードル高いよな?

俺変な事言ってないよな?

草津「だ、旦那様のお望みなら……わたくし、妻として頑張ります!」

生瀬「……」

そんな決死の覚悟で挑むみたいな話だったか……?

草津「で、では」

生瀬「お、おう」

草津「ま、まさ、ま……」

……顔真っ赤にして、震えてるの見てるとなんかいけない事を強要してる気分になってきたぞ。

草津「ま、ま……まさ……」

生瀬「涼子、もういい!旦那様でいいから!」

名前呼ばれる度にこうなるなら、俺の方がおかしくなる!

草津「も、申し訳ありません……わたくしには、まだ早かったようです旦那様……」

生瀬「ああ、うん。焦らなくていいから。ゆっくりでいいから」

だけどここまでとは……予想外過ぎるだろ。

【草津涼子の好感度が上がりました】

【草津涼子のチャット番号を入手しました】

生瀬「名前だけでああなるとは……」

昔の俺が今の俺見たら殴りそうだな……

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は二回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】


生瀬「……んっ?」

あそこにいるのはうららちゃんじゃないか!

春風「うーん、でもぉ」

唄川「あの中が気になるんだろ?オレサマもそうだから、一緒に確かめようぜ」

おいおい、唄川に言い寄られてるじゃないか!?

生瀬「唄川!」

唄川「ゲッ、ユートーセー!」

春風「あっ、まーくんだぁ」

生瀬「その日の内に実力行使とはいい度胸してるな!うららちゃん、その野獣から今すぐ離れるんだ!」

唄川「人聞きのわりい事を言うんじゃねえ!オレサマは春風がラブアパートがどんなもんか知りてえって言うからだな……」

生瀬「お前知ってるだろ!何を自分も知らないフリしてやがるか!」

春風「……まーくんもよーくんもこれがどういう場所か知ってるの?」

生瀬「えっ、まあそりゃ……」

春風「どんな場所なの?わたし知りたいなぁ!」

生瀬「……」

1…あのうららちゃん、ちなみに保健の授業とか……
2…えっと、こういうのは同性の方が……
3…モノクマ!ちょっと来い!

↓2

生瀬「えっと、こういうのは同性の方が……」

春風「そうなの?」

生瀬「多分……」

春風「わかったぁ!みーちゃんかすずちゃんに聞いてみるねぇ」

生瀬「あ、ああ、うん」

春風「じゃあわたし早速聞いてくる!ばいばいまーくん、よーくん!」

生瀬「……」

唄川「……」

生瀬「何か言う事はあるか?」

唄川「ああいう奴に知識教え込むってよくねえか?」

生瀬「……」

とりあえず秋津か垣原に何か言われたら唄川のせいにしよう。

俺はうららちゃんを助けるために仕方なく……

……通用すればいいな、この言い訳。

【春風うららの好感度が上がりました】

【唄川黄泉の好感度が少し上がりました】

【春風うららのチャット番号を入手しました】

生瀬「通用するわけないよな!」

あの後秋津と垣原に怒られた……唄川はもっと痛い目にあったらしいからまだマシか?

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は一回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

白龍「どうだ、少年!一つ我に呪われてみないか!」

板橋「えっ、あ、あの」

白龍「何、怖くはない。副作用で少しばかり肩が重くなり、見えなかったものが見えるようになるかもしれないが」

板橋「そ、それって……」

白龍「さあ、新たな世界を開こうではないか!」

生瀬「……」

なんだよ、あの変な宗教の勧誘みたいな状況は。

板橋「えっと、お金とか……」

白龍「安心したまえ、今回は初回特典として金はとらん!どのみち一度呪えば何回も来る事になるのだからな……」

あのままほっとくと板橋が呪われそうだ……まずいだろ、あれ。

生瀬「なあ」

白龍「おや、新しい贄……こほん、呪いの対象が来たか」

言い直す内容か今のは!?

1…板橋、ほらボードだ!
2…呪いって具体的に何をする気だよ
3…呪われて何かメリットがあるのか?

安価下

垣原「春風さんに何を吹き込んだの」

生瀬「むしろ吹き込まないからああなったんだよ!」

渡会「アハハハ!自分結構純情なんやな!」

生瀬「笑うなよ!うららちゃんのあの眼差しで聞かれてみろ!死にたくすらなるぞ!」

垣原「気持ちはわかるわ……彼女は純粋過ぎる」

渡会「でも春風ちゃんは動画投稿してたんやろ?それならネットとかでそういうん知る機会もあったと思うんやけど」

生瀬「……」

渡会「案外あの天然っぷりも計算やったりして……」

生瀬「お前はうららちゃんをわかってない!」

渡会「うおっ!?」

生瀬「計算ならまだいいんだよ!うららちゃんは素でやらかすからファンとしてもほっとけないんだ!」

生瀬「ちなみにうららちゃんは天然って言うと不機嫌になるから気をつけろよ」

渡会「お、おおう……自分春風ちゃんの事となると熱くなるなぁ」

1…まあ、うららちゃんには癒されてきたからな
2…俺なんてましな方なんだぞ?
3…だから正直今の状況心配なんだよ

↓2

生瀬「だから正直今の状況心配なんだよ」

唄川とか唄川とか唄川とかな!

渡会「おとんやないんやから、心配し過ぎと違うか?春風ちゃんだって魑魅魍魎渦巻く華の女子高生やで?」

垣原「でも心配なのは確かね。ついさっきも白龍さんに何かされかけてたわよ彼女」

生瀬「なんだって!?」

垣原「呪いがどうとか言って不穏だから白樺さんに頼んで対処したけれど、あれを見たらとても目を離してはいられないわ」

生瀬「白龍にも目をつけられたか……これから大変になりそうだ」

渡会「……自分ら、春風ちゃんのボディーガードかなんかなん?」

【垣原錫璃の好感度が上がりました】

【渡会桂馬の好感度が上がりました】

【垣原錫璃、渡会桂馬のチャット番号を入手しました】

生瀬「チャットでもするかな」

【チャット番号一覧】

玉菱花耶
秋津翠
宮崎克彦
唄川黄泉
板橋翔
白樺黒乃
草津涼子
春風うらら
垣原錫璃
渡会桂馬

【誰とチャットを行いますか?】

【一人選んでください】

↓2

生瀬【玉菱、チャットしようぜ!】

玉菱【……アンタも飽きないわね】

生瀬【飽きるも何も昨日始めたばかりじゃないか】

玉菱【……まあ、いいけど】

生瀬【今日は何してたんだ?】

玉菱【部屋で花火弄ってたわよ】

生瀬【花火なんてあったのか?】

玉菱【アタシが花火師だからか知らないけど部屋に火薬とかあるから】

生瀬【そうなのか?俺の部屋には何もないぞ?】

玉菱【……案外探せば何かあるんじゃない?優等生だからあるものってわかんないけど】

1…勉強道具とか、か?
2…他の部屋も才能に関係したものあるのかもな
3…そういえば爆羅も爆弾が部屋にあったって言ってたな

↓2

生瀬【勉強道具とか、か?】

玉菱【アタシが知るわけないでしょ】

生瀬【それもそうか……よし、後で探してみる】

生瀬【ありがとうな、玉菱】

玉菱【……こんな事でお礼なんていいわよ】

玉菱【そろそろ終わりにしましょう】

生瀬【おう、わかった。それじゃあな】

玉菱【じゃあ】

勉強道具があれば勉強会も出来るよな……よし、探してみるか!

【玉菱花耶の好感度が上がりました】

【追加イベント】

【これは自由行動で一人だけ選ばれたメンバーが対象になります】

1…実際ラブアパートってどんな感じなんだ……?【唄川】
2…腹ごなしに散歩するか……【草津】

↓2

生瀬「腹ごなしに散歩するか……」

涼子のご飯はついつい食べ過ぎちゃうんだよな……モテるためにも太るわけにもいかない!

草津「旦那様、お出かけですか?」

生瀬「ちょっと散歩にな……って涼子!?」

草津「どうなさいました?」

生瀬「……」

もう何も言うまい……いきなり抱きつかれなかっただけよしとしよう。

草津「散歩との事ですが、もうすぐ夜時間ですからお早めにお戻りくださいね」

生瀬「ああ……そうだ、なんだったら一緒に行くか」

草津「えっ?」

生瀬「せっかく会ったんだしな。無理にとは言わないけど」

草津「い、いえ、行きます!旦那様のお誘いならたとえ無理でもお供いたします!」

1…そんな大袈裟な……
2…じゃあ下手な事は言えないな
3…手を差し出す

↓2

生瀬「じゃあ、ほら」

草津「……旦那様、この手は?」

生瀬「外は暗いから危ないだろ?だから手でも繋いでいこうと思ってさ」

草津「……」

んっ?なんで涼子固まって……

生瀬「はっ!?」

よく考えたら俺は何を言ってるんだ!?

こんな時に雑誌【モテ男のさりげない仕草~夜編~】に載ってた事をしちまうなんて!?

草津「だ、旦那様……申し訳ありません!わたくし、急用が出来てしまいましたので!」

生瀬「あ、ああ……」

さ、さすがにこれには涼子も引いたか……

生瀬「気を取り直して散歩行くか……」


草津「……」

草津「わたくし、なんて惜しい事を……!」


【草津涼子の好感度が上がりました】

ピンポンパンポーン

モノクマ「ただ今から夜時間となります!」

モノクマ「うぷぷ、明日はどんな一日になるかな?」

モノクマ「ではでは、おやすみなさい」

生瀬「夜時間か……そろそろ寝るとするかな」

明日で三日か……

生瀬「早く助けでも来ればいいんだけどな……」

【二日目が終了しました】

【好感度】

草津…20(1/5)【旦那様のお誘いを断ってしまいました……】

玉菱…14(1/5)【……あったらいいわね勉強道具】

春風…10(1/5)【誰も教えてくれなかったよまーくん!】

板橋…9(1/5)【こ、怖かったね……】

秋津…7(1/5)【一緒に勉強ですか……】

唄川…7(1/5)【けっ、ユートーセーはこれだからよ】

宮崎…5(1/5)【また一緒に風呂入ろうな!】

垣原…4(1/5)【春風さんに変な事は吹き込まないように】

爆羅…4(1/5)

白龍…4(1/5)

渡会…4(1/5)【ようやるわ、ホンマ】

白樺…3(1/5)【白黒つけるの邪魔した罪は重いよ】

田部井…2(1/5)

須田…0

仙道…0

【三日目】

ピンポンパンポーン

モノクマ「共同生活責任者モノクマより朝の放送をお送りしまーす!」

モノクマ「七時だよオマエラ!さっさと起きた起きた!」

モノクマ「今日も一日頑張りましょう!」

生瀬「今日で三日目……まだまだ光明は見えてこないな」

とにかく食堂に行って、みんなと話すか。

【一階・十字路】

生瀬「……?」

今何か聞こえたな……娯楽室の方か?

【娯楽室】

生瀬「誰か話してるのか?」

いや、というよりは……

【娯楽室にいたのは?】

【↓2まで一人ずつ選んでください】

須田「頼めるか?」

玉菱「つ、作るのはいいけど、何に使うのよ……」

須田「決して危険な事には使用しない。それだけは約束しよう」


生瀬「……」

須田が玉菱に何か頼んでるみたいだな……


須田「むっ、誰かいるのか?」

生瀬「……悪い、話し声が聞こえたからさ」

須田「生瀬か……構わない。聞かれてマズイ話でもないからな」

玉菱「アタシにはまだよくわからないんだけど」

須田「なに、いずれわかる。では頼んだ」


生瀬「須田、何を頼んできたんだ?」

玉菱「は、花火よ。手持ちタイプをいくつか用意してほしいって」

生瀬「花火?」

須田が花火を頼んだ……いったいなんのために?

【須田炎斗の好感度が上がりました】

【玉菱花耶の好感度が上がりました】

【須田炎斗のチャット番号を入手しました】

一旦ここまで。

【食堂】

春風「ここに来てもう三日になるんだねぇ」

秋津「外では今頃大騒ぎになっているんでしょうか」

白樺「仮にも超高校級が十六人消えたんだから……少しは話題になってるだろうね」

仙道「ボクは早く帰ってコレクションを整理したいよ」

板橋「き、きっと今頃警察とかが必死に僕達を捜してるよ……」

警察か……確かにこんな事になった以上、俺達の家族や周りが黙ってるわけないだろうけど。

モノクマ「うぷぷ、そんなのんきな事言ってていいのかな?」

田部井「きゃあっ!?」

玉菱「で、出た……!」

宮崎「おいモノクマ!そろそろ諦めてオレ達を解放しやがれ!」

モノクマ「コロシアイをして学級裁判を生き残れたらすぐにでも解放してあげるよ!」

唄川「……帰す気はねえって事かよ!クソがっ!」

爆羅「ククク、だがそれにしては些か温いな」

モノクマ「温い?」

白龍「確かにな。ただ帰れないというだけで人を殺せるなら世界は今頃もっと愉快……こほん、刺激的な世界となっているだろう」

渡会「ヤバい事言ってへんかこいつら!?」

モノクマ「なるほど……確かにそうかもね」

垣原「何がなるほどなの」

モノクマ「ちょっといい事思いついちゃった!うぷぷ、また後で会いましょう!」

草津「今のはなんだったのでしょうか、旦那様……」

生瀬「……」

なんだ、何か嫌な予感がするぞ……

生瀬「モノクマの奴、何をする気なんだ」

嫌な予感が全く消えないぞ……

【自由行動を開始します】

【本日の回数は四回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

爆羅「ククク、どうやら導火線に火がつきはじめたようだな」

白龍「ふはっ、狂気が高まってきた……いよいよ宴も本番か」

生瀬「……」

まるでモノクマを煽るかのような事を言った爆羅と白龍。

こいつら、コロシアイが起きてほしいのか?

生瀬「なんであんな事言ったんだよ」

爆羅「なんで?俺は感情の爆発が見られればそれでいい!」

白龍「なんだ怖いのか?よかろう、今なら特製の呪いをかけてもいいぞ」

1…人が死ぬかもしれないんだぞ!?
2…自分が死ぬかもしれないのに怖くないのかよ
3…あれで何か起きたらどうするつもりなんだ

↓2

生瀬「人が死ぬかもしれないんだぞ!?」

爆羅「それはいいな、そうすれば今までにない特大の感情の爆発が起きるだろう!」

白龍「人が死ぬか……それならばそれが運命なのだろうよ」

生瀬「……!?」

爆羅「ああ、だがどうせなら死ぬ瞬間を見てみたい!その時こそ……」

白龍「人間は死ぬ。ここで死ぬようならそこまでの命だっただけの事」

生瀬「……」

本気で言ってるのか?

白龍「無論、何事もなければそれもよかろう。そうであればと我も望んでいる、極力な」

爆羅「ククク……」

爆羅弾、白龍朱玄。

この二人は、危険だ。

【爆羅弾の好感度が上がりました】

【白龍朱玄の好感度が上がりました】

【爆羅弾、白龍朱玄のチャット番号を入手しました】

生瀬「あいつらと一緒で俺達大丈夫なのか?」

本当に何もなければいいんだけどな……

【自由行動を開始します】

【本日の回数は残り三回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

田部井「はい、どうぞ」

板橋「あ、ありがとう」

生瀬「ありがとうな、田部井」

田部井「いいのいいの、ワタシもなんだか落ち着かないし」

爆羅と白龍の事でモヤモヤしていた俺は、ジュースでも作ろうと貯蔵庫から果物を持ち出して食堂にやって来て。

そこにちょうど昼食の準備をしていた板橋と田部井もいて、俺の持ち出した果物でジュースを作ってくれたわけだ。

田部井「板橋君、いつもありがとうね。ワタシ助かっちゃった」

板橋「い、いや、これぐらいなら」

生瀬「いつも?」

田部井「ほら、ワタシ貯蔵庫一人でいけないでしょ?だから板橋君がいつも手伝ってくれてるの」

生瀬「はあ、なるほどな」

1…じゃああっちの板橋とも話してるのか?
2…板橋もなかなかやるな……
3…いつも二人でやってるのか?

↓2

エタ

生瀬「じゃああっちの板橋とも話してるのか?」

田部井「うん、運ぶ時は板橋君いつもボード持ってるから」

板橋「ボード、ないと力が上手く出ないし……全く情けねえ話だよな!」

生瀬「……なんというか、不便なんだな色々と」

板橋「はっ!最強無敵の僕にはいいハンデ!それにずっとそうだったから今さらだ今さら!」

田部井「そんな状況なのに手伝ってくれるんだ。板橋君はいいこなんだね」

板橋「ただ最強、最高の僕には力が有り余ってるだけ……っと!?」

板橋「あ、あっ、えっと……」

生瀬「……」

本当にこれ、多重人格とかじゃないのか?

【板橋翔の好感度が上がりました】

【田部井陽子の好感度が上がりました】

【田部井陽子のチャット番号を入手しました】

生瀬「板橋のあれもよくわかんないよな……」

まあ、強気なだけで悪い奴ではなさそうだけど。

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は二回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

玉菱仙道

玉菱 仙道

玉菱 仙道

玉菱 仙道

玉菱 仙道

須田 仙道

生瀬「人が死ぬかもしれないんだぞ!?」

爆羅「それはいいな、そうすれば今までにない特大の感情の爆発が起きるだろう!」

白龍「人が死ぬか……それならばそれが運命なのだろうよ」

生瀬「……!?」

爆羅「ああ、だがどうせなら死ぬ瞬間を見てみたい!その時こそ……」

白龍「人間は死ぬ。ここで死ぬようならそこまでの命だっただけの事」

生瀬「……」

本気で言ってるのか?

白龍「無論、何事もなければそれもよかろう。そうであればと我も望んでいる、極力な」

爆羅「ククク……」

爆羅弾、白龍朱玄。

この二人は、危険だ。



警察か……確かにこんな事になった以上、俺達の家族や周りが黙ってるわけないだろうけど。

モノクマ「うぷぷ、そんなのんきな事言ってていいのかな?」

田部井「きゃあっ!?」

玉菱「で、出た……!」

宮崎「おいモノクマ!そろそろ諦めてオレ達を解放しやがれ!」

モノクマ「コロシアイをして学級裁判を生き残れたらすぐにでも解放してあげるよ!」

唄川「……帰す気はねえって事かよ!クソがっ!」

仙道「こんな所にいつまでもいられないよ!ボクは早く帰るんだ!」

秋津「お、落ち着いてください!」

生瀬「なんだ、どうした!?」

秋津「せ、仙道さんが急に……」

仙道「こうしている間にも世間には新しいモノが出てきているんだ!マニアとしてそれをみすみす逃すなんて、あり得ないしあっちゃいけない!」

生瀬「落ち着け仙道!」

マニアの仙道には、今の生活はやっぱりしんどかったのか……!

仙道「こうなったら、いっそのこと……」

1…クソッ、何かないか……
2…秋津、何か珍しい物持ってないか!?
3…そこから先を言ったら駄目だ!

↓2

595 名前:連投、連続を除外して選ばれます ◆PeqoztVw/ypS[saga]:2018/08/21(火) 00:05:29.35 ID:VTkxIs1A0

仙道「こんな所にいつまでもいられないよ!ボクは早く帰るんだ!」

秋津「お、落ち着いてください!」

生瀬「なんだ、どうした!?」

秋津「せ、仙道さんが急に……」

仙道「こうしている間にも世間には新しいモノが出てきているんだ!マニアとしてそれをみすみす逃すなんて、あり得ないしあっちゃいけない!」

生瀬「落ち着け仙道!」

マニアの仙道には、今の生活はやっぱりしんどかったのか……!

仙道「こうなったら、いっそのこと……」

1…クソッ、何かないか……
2…秋津、何か珍しい物持ってないか!?
3…そこから先を言ったら駄目だ!

↓2

連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます

連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外して選ばれます連投、連続を除外

生瀬「クソッ、何かないか……」

そうだ、確か……

生瀬「仙道、これを見ろ!」

仙道「……それは、一年前に限定生産されていた万年筆!」

生瀬「これを渡すからとりあえず落ち着け……今何かしたらこういう物も手に入らなくなるぞ」

仙道「……そうだね。ボクは少し冷静じゃなかったみたいだ」

仙道「この万年筆、ありがたくもらっていくよ。ありがとう生瀬クン」

生瀬「ああ……」

秋津「あの、いいんですか?あれ大切な物なんじゃ?」

生瀬「……超高校級の優等生としてスカウトされた記念に親からプレゼントされた物だな」

秋津「なっ、それって」

生瀬「まあ、普通なら誰かに渡したりしないけど……今は普通じゃないし、親も許してくれるだろ」

生瀬「それにあれぐらいしか、仙道を落ち着かせる物持ってなかったんだよ」

まあ、あれでなにも起きないなら安いもんだろ……

秋津「……」

【秋津翠の好感度が上がりました】

【仙道志帆の好感度が上がりました】

【仙道志帆のチャット番号を入手しました】

遅すぎ
これはエタるな

生瀬「……だけどどうするかな」

仙道が欲しがる物をいつまでも用意できるのか……?

【自由行動を開始します】

【本日の回数は残り一回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

唄川「ゲッ」

生瀬「げっ」

色んな事が出てきて悩んでる最中に、よりによって唄川に出会ってしまった。

唄川「またオレサマの邪魔しに来やがったかユートーセー!」

生瀬「邪魔って今度は何企んでるんだよ……」

唄川「んなもん春風をどうにかして……って、誘導尋問とはヒキョーな真似しやがる!」

生瀬「お前が勝手に言ったんだろ!?というか、そろそろ諦めろよ!」

唄川「バカか!ここで諦めたら百人斬りの異名を持つオレサマの名が泣くだろうが!」

生瀬「百人斬り……」

1…それ盛ってるだろ
2…ますますうららちゃんに近付けるわけにはいかなくなったぞ
3…世の中おかしいだろ……!

↓2

生瀬「世の中おかしいだろ……!」

なんでこんな奴にそんなに女の子が寄ってくるんだ!?

むしろこんな方がいいのか!?

唄川「なんだよ、もしかしてオレサマの戦績にビビったか?」

生瀬「誰がビビるか!こちとら九十九人斬られの身だぞこの野郎!」

唄川「テメエみてえなユートーセーが九十九斬りだと……!?」

フラれたって意味だけどな!

唄川「なるほど、テメエ記念すべき百人目に超高校級を狙ってるわけか……ケッ、だけど生憎だったな!テメエが斬る分はここにはねえ!」

生瀬「……」

変な勘違いしてやがる……いや、確かに紛らわしい言い方したけどな。

唄川「せいぜい指をくわえて見てなユートーセー!オレサマの華麗な斬りっぷりをな!」

生瀬「……」

勝手になんか納得して唄川は走っていった。

生瀬「……って、見送ったらダメだろ!」

俺はその後必死に唄川を追いかけるはめになった……

【唄川黄泉の好感度が上がりました】

生瀬「チャットでもするか……」

【全員の番号を入手しています】

【チャットを行う相手を選んでください】

↓2

生瀬【板橋、チャットしないか?】

……

…………

生瀬「返事来ないな……あっ、やっと来たか」

板橋【何の用だ!この僕の最強伝説を聞きたいのかよ!】

生瀬「……こっちの板橋か」

生瀬【いや、たいした用事はないんだけどな】

板橋【はあ?たいした用もないのにこの僕とチャットがしたいだと!?】

生瀬【ダメだったか?】

板橋【ダメとは言ってない!だけど話題はそっちが提供しろよ!】

話題ね……

1…今ボード持ってチャットしてるのか?
2…最強伝説ってなんなんだ
3…なんでボード持ってないとあんな弱気なんだ?

↓2

生瀬【最強伝説ってなんなんだ】

板橋【なんだやっぱり僕の最強伝説を聞きたいのか!】

板橋【いいだろう、教えてやるよ!】

板橋【僕の最強伝説は五歳の頃から始まった!】

板橋【園の間で流行っていたスケボー、それを手にした瞬間僕は理解したんだ!】

板橋【僕は、これで天下を取る男だってな!】

生瀬【天啓みたいなものが降りてきたのか?】

板橋【そんなんじゃない!ただ手に、足に、五感全てにボードが馴染んだんだよ!】

板橋【そう、その日最強無敵のボーダー板橋翔は誕生したんだ!ハッピーバースデー僕!】

生瀬【なるほどなぁ……それでどうしたんだ?】

板橋【焦るな!一気に話しても僕が面白くないからな……次の機会があればまた話してやろう!じゃあな!】

生瀬【あっ、おい板橋!?】

生瀬「一方的に切りやがった……」

【板橋翔の好感度が上がりました】

今日はここまで。
そろそろ動機発表に入ると思います。

ピンポンパンポーン……

生瀬「……放送?」

モノクマ「お待たせいたしました!これよりとっておきのプレゼントを配るので全員玄関ホールに集合!」

プレゼント?

なんだ、嫌な予感がさらに増した……

【玄関ホール】

モノクマ「集まったみたいだね!コロシアイもこれぐらい素直にやってくれたらいいのに」

宮崎「誰がするか!」

渡会「それで、プレゼントってなんやねん」

モノクマ「今朝爆羅クンと白龍クンに言われて気付いたんだよ!オマエラにはもっと強烈な後押し……動機が必要だってさ!」

白龍「ほう、つまりプレゼントとは」

爆羅「ククク、その強烈な動機というわけか」

板橋「い、いったい何を」

モノクマ「それではオマエラ!これより配るこのメモリをそれぞれの端末にセットしてください!」

モノクマが持ってきたケース……その中には俺達の名前が書かれたメモリが十六。

須田「何らかのデータが入っているようだな」

秋津「中身はいったい何が……」

春風「えっと、ここかな」

他の皆が受け取ったメモリを端末にセットするのを見て、俺も自分のそれをセットする。

生瀬「……動画?」

どうやら、メモリの中にあったのは動画らしい……再生ボタンを押すとそこに映ったのは。

生瀬「……!?」

俺の、家族だった。

「お願いします……あの子を、あの子を返してください」

「優が……私達の息子が誘拐されるなんて……」

「お兄ちゃん、早く帰ってきてよ……うわああああんっ!」

生瀬「なっ、あっ……」

俺の家族が、泣いている。

誘拐された俺を返してくれと、泣いている。

草津「こ、これは……!」

田部井「っ……!」

唄川「マジかよ……」

大なり小なり、戸惑いの声があがる。

それを嘲笑うかのようにモノクマは腹を抱えていた。

モノクマ「うぷぷ、いいね!こんなに悲しんでる人がいるなんて愛されてるね!」

モノクマ「だけどオマエラにその悲しみを晴らす事は出来ないんだ。だってオマエラはもう帰れないから!」

モノクマ「たった一つの方法を、除いてね」

白龍「なるほど。楽観視していた所に家族などの悲しみという具体的なものを見せるか……悪くない」

爆羅「同感だ!これを動機とするならそれはいい感情の爆破になるだろう!」

変わらないのはこの二人だけ。

白樺「悪趣味極まりないね……!」

仙道「……」

玉菱「うっ、ううっ」

後はみんな、見せられた物に苦しんでいた。

俺もそうだ……だって、家族のこんな悲しんでる姿を見た事がないんだから。

モノクマ「そういえば心労って寿命を縮めるらしいね」

モノクマ「じゃあ、オマエラの大切な人達はいつまでその心労を抱える事になるのかな?」

モノクマ「アーハッハッハッハッハ!」

さらに一手を打ち込んで、モノクマは消えていった。

誰が何を言うわけでもなく一人、また一人と消えて。

残されたのは俺と……

【一人選んでください】

↓2

渡会「やっぱりアカン……よなぁ、これ」

生瀬「俺は家族だったけど……渡会はどうだったんだ?」

渡会「ワイの夢を後押しした師匠やら芸人仲間やら……ああ、クソ!お前が死んだら笑ったる言うとった癖に、あんな心配そうにすんなや……!」

生瀬「渡会……」

渡会「能天気なワイでもこれや。他の面子はもっとヤバいんやろうな」

生瀬「そうだろうな……」

渡会「……ちょっと一人になって考えるわ。生瀬もあんま思い詰めんようにな」

生瀬「……おう」

渡会もいなくなって俺は玄関ホールの床に座り込む。

生瀬「……」

家族の泣き顔が頭から離れない。

俺達、これからどうなるんだ……

【渡会桂馬の好感度が上がりました】

【追加イベント】

1…嫌なやつに会った……【爆羅】
2…さすがのあいつも今日はおとなしいだろ【唄川】

↓2

爆羅「ククク……」

嫌なやつに会った……

爆羅「生瀬じゃないか。そろそろ爆発しそうか?」

生瀬「……」

爆発が見られるならコロシアイが起きても構わない……爆羅はそういうスタンスだ。

白龍もそうだけど、どうしてそんな考え方が出来るんだ?

1…感情の爆発が見られるなら殺されてもいいのか
2…なんでそこまで爆発にこだわるんだ
3…お前は誰かを、殺すのか

↓2

生瀬「感情の爆発が見られるなら殺されてもいいのか」

爆羅「ああ、殺す時の感情の爆破は確かに凄まじいだろう!」

生瀬「……」

爆羅「だが殺されるわけにはいかない!俺は死ねない理由があるんでな!」

生瀬「なんだよそれは……殺されるわけにはいかないのは他のみんなだって同じじゃないのか!?」

爆羅「ククク……だが他の誰かが死んでも俺が死ぬ訳じゃない」

生瀬「お前……」

爆羅「俺は爆発が見たい!人間の感情における爆発は特に千差万別な爆炎を見せる!」

爆羅「だからそれをとことん見るまで俺は死ぬ気はない!それが爆羅弾なんだからな!」

こいつは……どこまで……!

【爆羅弾の好感度が上がりました】

今回はここまで。

【三日目が終了しました】

【好感度】

草津…20(1/5)

玉菱…17(1/5)【須田が花火何に使うのか、アンタはわかる?】

板橋…16(1/5)【最強無敵の僕の事、もっと知りたいなら聞かせてやるよ!】

渡会…12(1/5)【思い詰めんようにしたいわな……お互いに】

唄川…11(1/5)【テメエには負けらんねえなユートーセー!】

爆羅…11(1/5)【ククク……小規模だがいい爆発だ】

秋津…10(1/5)【なんでそこまで……】

春風…10(1/5)

白龍…7(1/5)【何をそこまで熱くなるのやら】

仙道…6(1/5)【なかなかいい物をもらったかな……】

田部井…5(1/5)【いい飲みっぷりだったね!】

宮崎…5(1/5)

垣原…4(1/5)

白樺…3(1/5)

須田…3(1/5)【話を聞かれていたか……】

【四日目】

ピンポンパンポーン

モノクマ「共同生活責任者モノクマより朝の放送をお送りしまーす!」

モノクマ「七時だよオマエラ!さっさと起きた起きた!」

モノクマ「今日も一日頑張りましょう!」

生瀬「……あんまり眠れなかったな」

あんなの見せられたら、当たり前か……

グゥ

生瀬「はぁ……そんな時でも腹は減るってか」

【食堂】

食堂に行ってみると……そこには誰もいなかった。

生瀬「……」

いや、キッチンから物音がするから誰もいないわけじゃないみたいだな。

生瀬「ここに立ったままってのもあれだし、挨拶ぐらいはするか」

【キッチンにいたのは?】

【一人選んでください】

↓2

春風「ううーん、うーん」

生瀬「……うららちゃん?」

春風「あっ、まーくんおはよー!」

生瀬「おはよう……何してるんだ?」

春風「朝ごはん作ってるんだよぉ。上手くいかないんだけど……」

うららちゃん、料理苦手だって言ってたしなぁ……

生瀬「だったら田部井を待てばよかったんじゃ……」

春風「ダメだよ!今日はようちゃんも食べる側になってもらうんだから!」

生瀬「……もしかして昨日の事があるから?」

春風「うん、わたし難しい事わかんないし、多分一番ダメージ少ないと思うんだ。だから今日はわたしが頑張るの!」

生瀬「……」

1…うららちゃんだって辛いはずだろ
2…よかったら、俺にも手伝わせてくれないか?
3…なんか、うららちゃんがいてくれて本当によかったよ

↓2

生瀬「よかったら、俺にも手伝わせてくれないか?」

春風「いいの?」

生瀬「うららちゃんが頑張るのに俺が何もしないなんて沽券に関わるからな!」

春風「ありがとー!」

そしてうららちゃんと俺の朝食作りが始まった!

始まった……んだけどな。

春風「まーくん!火事だよ火事!」

生瀬「やばっ、持ってきた食材ほとんど炭になっちまった!?」


春風「ううーん、上手く切れな……あっ」ツルッ

生瀬「うおわっ!ほ、包丁が飛んできた!?」


春風「レンジでチンなら失敗しないよ!」

生瀬「なんか変な音してるような……」

ボンッ!

俺達、無事に朝食作れるのか……?

【春風うららの好感度が上がりました】

あの後、遅れながらも何人か来て、俺達はなんとか用意した朝食を出した……

渡会「マズイ」

白樺「これは一発退場だよ」

生瀬「そこまではっきり言うなよ!」

春風「大失敗だぁ……」

爆羅「この俺が爆発の瞬間を見られなかっただと……不覚!」

白龍「しかしこれは呪いに使えるやもしれんな」

垣原「……」ダラダラ

宮崎「な、なぁ……脂汗流すなら無理して食う事は」

仙道「ある意味珍しい……いや、でもこれをコレクションしたら色々終わりな気が……」

……だけど全員は来なかった。

男子は板橋、唄川、須田。

女子は秋津、涼子、田部井、玉菱が来ていない。

垣原「今日は集まりが悪いのね」

渡会「まあ、無理もないわ。昨日が昨日やったしな」

仙道「むしろ半分なんてよく来た方じゃないかな……」

白樺「須田辺りは来ると思ったんだけど……」

爆羅「ククク、起爆しようとしている爆弾もまたいいものだ」

白龍「ふむ、もしかすると既に爆発したかもしれんが」

宮崎「オイ!ふざけた事言うなよ!」

春風「まーくん……大丈夫だよね?」

生瀬「……一応、チャットで連絡してみる」

……

生瀬「全員返事あり。気分が悪いから欠席だってさ」

宮崎「最悪の事態は避けられたってわけか」

生瀬「ああ……んっ?」

渡会「どしたん」

生瀬「須田が、昼頃話があるから集まってほしいって言ってきた」

白樺「須田が?なんだろう……」

もしかして昨日の花火の注文と関係があるのか……?

生瀬「なんか落ち着かないな……」

少しブラブラするか……

【自由行動を開始します】

【本日の回数は三回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

玉菱「……」

生瀬「うわっ!?」

玉菱「うるさい……」

玄関ホールの階段で玉菱がグッタリとしていた……生きてはいるみたいだ。

生瀬「た、玉菱大丈夫か?」

玉菱「大丈夫じゃない……眠い……」

生瀬「昨日眠れなかったのか?」

玉菱「須田が、花火作るの急いでほしいとか言い出したのよ……おかげで、徹夜だったわ……」

生瀬「そうだったのか……」

1…とりあえず、お疲れ様
2…須田がなんでそこまで花火を欲しがってるかわかったか?
3…部屋に戻った方がいいんじゃないか?

↓2

生瀬「とりあえず、お疲れ様」

玉菱「本当に疲れたわ……」

生瀬「まあ、それだけ玉菱の花火を評価してるって事なんじゃないか?」

玉菱「だからといって一日であんな作らされるのはないわ……」

そうして会話している間にも玉菱は目を閉じてうつらうつらとしている。

玉菱「駄目、限界……部屋に帰って寝る」

生瀬「ああ、おやすみ」

玉菱「おやすみ……ああ、それと」

玉菱「労いの言葉、ありがとね」

生瀬「……」

そんな改まってお礼言われると少し照れるな……

【玉菱花耶の好感度が上がりました】

生瀬「玉菱を急かしたのか……」

須田はいったい何をする気なんだ……

【自由行動を開始します】

【本日の残り回数は二回です】

【一度に選べるのは二人まで】

【一度選んだメンバーは連続で選ぶ事は出来ません】

【人物指定をお願いします】

↓2

板橋「うおりゃあああああ!」

宮崎「いいぞ板橋!もっと激しくいこうぜ!」

生瀬「……何を騒いでるんだよ」

宮崎「おう生瀬!ちょっと叫んでたんだよ!山だから迷惑かかんないしな!」

板橋「この最強無敵の僕を舐めんなぁぁぁぁぁ!」

生瀬「ストレス解消ってやつか」

宮崎「そういうこった!生瀬もやってみるか?」

1…よし、いっちょやってみるか!
2…そういえば宮崎も叫んでたのか?
3…だけど板橋はあんな叫んで大丈夫なのか?

↓2

明日更新したいと思います。

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