【きらファン】シュガー「あーつーいー!」 (15)

シュガー「うー……ねぇ、ソルト。あつくない?」

ソルト「暑いですね」

シュガー「だよねー……」

シュガー「うー……」

シュガー「あーつーいー!」

ソルト「……うるさいです」

シュガー「だって暑いんだもん!」

ソルト「そんなのソルトだって同じです」

ソルト「静かにしていてください」

シュガー「こんなに暑いんだからむーりー!」

シュガー「ねーねー、どっかに涼みに行こうよー」

ソルト「仕事中ですから行けません」

シュガー「じゃあ、涼しいところで仕事しよっ!」

ソルト「……どこですか、それ」

シュガー「えっ、んー……あっ、川とか!」

ソルト「書類が濡れてしまいます」

シュガー「うっ、そっかー……」

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シュガー「……あっ!」

シュガー「じゃあ、シュガーがお仕事手伝うよ!」

シュガー「二人の力があれば二倍早く終わるはず!」

ソルト「シュガーが手伝うと二倍の時間がかかるのでおとなしくしていてください」

シュガー「あばっ!?」

ソルト「まったく……」

セサミ「……手伝わせてごめんなさい、ソルト」

ソルト「いえ、問題無いです。こういうお仕事は得意なので」

セサミ「そう言ってくれると助かります」

シュガー「ねぇねぇ、後どのくらいなの?」

セサミ「そうですね……」

セサミ「……このペースならば、後一時間くらいでひと段落つくかと思います」

シュガー「あばー……あと一時間もこの暑さに我慢しなくちゃなんだ……」

ソルト「……これはソルトのお仕事ですから、シュガーは自由にしていていいんですよ」

シュガー「それはいや! ソルトと一緒にいたいし!」

ソルト「……そですか」

セサミ「ふふ、相変わらず仲が良いですね」

シュガー「……うー……せめてもうちょっとくらい涼しくならないかな……?」

セサミ「二人とももう少し涼しそうな服を着たらいいんじゃないですか?」

セサミ「正直見てるだけで暑苦しいです」

ソルト「……それは確かにありますね」

シュガー「確かに……セサミとか涼しそうだもんね」

セサミ「二人よりは間違いなく涼しいですね」

セサミ「……よければ私の服を貸しましょうか?」

シュガー「あばっ!? そそ、そんな恥ずかしい服は無理っ!」

ソルト「同感です」

セサミ「そうですか……」

ソルト「……なんで不服そうなのですか」

セサミ「いえ、別に」

セサミ「……涼しいですよ?」

ソルト「見ればわかります」

ソルト「……でも、それを着るくらいなら水着でも着ていた方がマシです」

セサミ「そうですか……」

シュガー「水着……」

シュガー「はっ、ひらめいた!」

セサミ「?」

シュガー「ちょっと待ってて、二人とも!」ダッ

セサミ「……シュガーは何を思いついたのでしょうか?」

ソルト「大方ろくでもないことでしょう」

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ソルト「……ふぅ」

ソルト「出来ました。セサミ」

セサミ「わかりました。チェックします」

セサミ「……」

セサミ「……はい。大丈夫そうですね」

ソルト「当然です」

セサミ「ふふっ」

セサミ「これでひと段落ですね。手伝ってくれてありがとうございました」

ソルト「どういたしましてです」

セサミ「……しかしシュガーは帰ってきませんでしたね」

ソルト「そうですね」

ソルト「……まったく、どこに行ったのやら――」

シュガー「――たっだいまーっ!」

ソルト「……うわさをすればですね」

セサミ「お帰りなさいシュガー」

セサミ「それと――」

ジンジャー「よっ」

セサミ「――どうして貴方がここに?」

ジンジャー「シュガーから手伝ってほしいって聞いてな」

ソルト「……なるほど、助っ人を呼んでくれていたんですね」

ソルト「シュガーにしてはなかなか良い考えです」

ソルト「……ですが、仕事は先ほどひと段落ついたところで――」

ジンジャー「――あー、違う違う」

ジンジャー「私はプール作りの手伝いだ」

ソルト「……は? プール?」

シュガー「そう! プール!」

シュガー「こんなにも暑いならプールに入りながらお仕事すればいいじゃん!」

ソルト「……」

シュガー「さっきソルトが水着で仕事すれば良いっていってたでしょ?」

ソルト「『水着で良い』ではなく『水着の方がマシ』ですが」

シュガー「で、せっかく水着になるならプールに入って仕事すれば良いって思ったの!」

シュガー「そしたらもっと涼しいでしょ?」

ソルト「……」

シュガー「ふっふーん、どう? このシュガーの完璧な作戦!」

ソルト「……やっぱりシュガーはシュガーですね」

シュガー「へ、どういうこと?」

ソルト「プールにしろ川にしろ、書類が濡れてしまうのは変わらないでしょう?」

シュガー「ううん、濡れないっ!」

シュガー「だって川と違って波も無ければ魚が跳ねたりすることも無いでしょ!」

シュガー「だから、プールの上に机置いて、その上で仕事すれば大丈夫! 濡れることは絶対無いっ!」

シュガー「ふふん、そんなこともわからなかったの?」

ソルト「……」イラッ

セサミ「……ありがとうございます、シュガー」

セサミ「ですが、先ほど仕事はひと段落ついたので……」

シュガー「あばっ、そうなの!?」

セサミ「はい」

セサミ「ソルトがたくさん手伝ってくれたおかげで予定より早く終わりました」

ソルト「……ふふん」

シュガー「……」ムカッ

ジンジャー「……ってことは私は用済みか」

セサミ「……すいません」

ジンジャー「ああ、別にいいよ。私も暇だったしな」

ジンジャー「んじゃ、またな」

シュガー「……あっ、待って!」

ジンジャー「ん?」

シュガー「ジンジャー、暇なんでしょ?」

ジンジャー「暇だな」

シュガー「で、ソルトとセサミも暇なんだよね?」

ソルト「……まあ」

セサミ「暇ですね」

シュガー「じゃあせっかくだし、普通にプールで遊ぼうよ!」

シュガー「用意も出来てるし!」

ジンジャー「おっ、いいねぇ」

セサミ「ええ。私もかまいません」

ソルト「ソルトも良いですよ……涼しくなりたいですし」

シュガー「やったーっ!」

シュガー「んじゃ、ソルト! 水着とってこよっ!」

ソルト「ええ。行きましょう」

セサミ「ふふ……」

ジンジャー「んじゃ、私たちはプールを用意するか」

セサミ「……そういえば、ジンジャーは水着どうするのですか?」

ジンジャー「この下に着てきたよ。ほら」

セサミ「あら、本当」

ジンジャー「私もプールで涼みたかったからな」

ジンジャー「そういうセサミは……聞く必要も無いか」

セサミ「ええ。このまま入るだけです」

ジンジャー「相変わらずすごい服だよな」

セサミ「魔法の都合上濡れてしまうことも多いですからね」

セサミ「表面積が少ないと水に濡れてもそこまで問題が無いでしょう?」

セサミ「それに、防水もしていますし」

ジンジャー「ああ、なるほど。そういう理由だったんだな」

ジンジャー「てっきり、好きで着てるのかと思ってたよ」

セサミ「あ、いえ。好きで着てるには好きで着ていますよ?」

ジンジャー「……そうか」

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シュガー「おっまたせーっ!」

ジンジャー「おう、お帰り」

ジンジャー「ははっ、かわいい水着じゃないか」

シュガー「へへっ、ありがとっ!」

ソルト「……うぅ」

ソルト「川や海でもないのに水着なんて、変な気分です」

ジンジャー「プールなんだからそんな変でもないだろ」

ソルト「そういわれればそうですが……」

ソルト「……先ほどまではここで仕事をしていたので」

セサミ「……まあ、気持ちはわかります」

ソルト「それは絶対嘘です」

セサミ「あら」

ジンジャー「さて、んじゃプール作るか」

シュガー「うん、お願いっ!」

ジンジャー「よっしゃ、任せろ!」

セサミ「……ああ、ビニールプールなのですね」

シュガー「そうそう。でも結構大きくて、膨らませるのが大変で……」

シュガー「だから、ジンジャーに――」

ジンジャー「ふんっ!」パァン

ジンジャー「あっ、しまった!」

シュガー「――まか、せたんだけど……」

ジンジャー「いやー、すまんすまん。勢いよくやったら割っちまった」

シュガー「も、もう一個あるから。今度は割らないでよ!」

ジンジャー「任せろ!」

セサミ「……相変わらず規格外ですね」

ソルト「拳の風圧で風を流し込んで……かつ割ってしまうなんて、本当に意味がわかりません……」

ジンジャー「よ……っと」

ジンジャー「よし、こんなもんでいいだろ」

ジンジャー「それじゃあ、後は頼む。セサミ」

セサミ「ええ」

セサミ「はっ!」

シュガー「わっ、水がいっぱい!」

セサミ「……このくらいで大丈夫ですか」

シュガー「うん、ありがと二人ともっ!」

シュガー「よーっし、じゃあシュガーがいっちばーんっ!」バシャッ

シュガー「ひゃっ、つめたっ、きもちーっ!」

シュガー「ほらっ、ソルトもっ!」

ソルト「わ、わかってます……えいっ」バシャッ

ソルト「ほぅ……確かに冷たくて気持ち良いです」

シュガー「ねーっ!」

ジンジャー「うっし、じゃあ私も! とうっ!」バシャッ

シュガー「きゃっ!」

ソルト「わぷっ!」

ジンジャー「おっと、悪い悪い」

シュガー「やったなーっ! えいっ!」バシャッ

ジンジャー「わっ!」

ジンジャー「ははっ、なら私もっ!」バシャッ

シュガー「ひゃっ!」

シュガー「負けるかーっ!」バシャッ

ソルト「わぷっ!」

ソルト「……二人とも、ソルトにかかってます」

ジンジャー「それっ!」バシャッ

ソルト「きゃぷっ!」

ソルト「ソルトを巻き込まないでください」

シュガー「えーいっ!」バシャッ

ソルト「ぴゃうっ!」

ソルト「……もう怒りました」

ソルト「ソルトの本気、見せてあげます!」

ジンジャー「おっ、かかってこい!」

シュガー「んふふー、ソルトには負けないよっ!」

ソルト「えいっ! えいっ!」バシャッ

ジンジャー「よっと!」サッ

シュガー「あばっ!」

ソルト「ふふん、仕返ししてやりました」

ジンジャー「ははっ、まだまだだなシュガー」

シュガー「なにおーっ!」

セサミ「……ふふっ、微笑ましいですね」

シュガー「それっ、仕返しっ!」バシャッ

ソルト「ふふん、そんなのあたりません!」サッ

セサミ「さて、せっかくですから私も……っと」チャプ

ジンジャー「おっ、入ってきたな!」

ジンジャー「戦場に入ってきたってことは……それっ!」バシャッ

セサミ「きゃっ!」

セサミ「……やりましたね」

ジンジャー「ほらほら、かかってこい!」

セサミ「ええ、言われずとも。私も参戦いたしましょう」

セサミ「それっ!」

シュガー「あばっ!?」

シュガー「やったなーっ!

シュガー「……って魔法を使うのはずるい!」

ソルト「そうです、卑怯です!」

セサミ「同じ水でしょう?」

セサミ「私は素早くもないし腕力もないのでこちらで……はっ、やっ!」

シュガー「あばばばばっ!」

ソルト「くっ……」

ジンジャー「よっ、ほっと……いいねいいね、燃えてきた!」

ジンジャー「よっしゃ! 私も本気出して行くぞ!」

ソルト「ジンジャーが本気を出したらプールが壊れてしまうからやめてくださ――わぷっ!」

セサミ「ふふ、よそ見している暇はあるんですか?」

ソルト「……いいでしょう」

ソルト「でしたら、ソルトも本気の本気を見せてあげます!」

シュガー「にゃははっ! シュガーだって!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ジンジャー「いやー、動いた動いた!」

ジンジャー「楽しかったな!」

シュガー「うん、楽しかった!」

ソルト「……部屋が水浸しです」

セサミ「大丈夫です。水に濡れて大変なものはすべてしまっています」

セサミ「そして、水自体は私が集めましょう」

ソルト「!」

ジンジャー「おー……さすがだな」

セサミ「もともと私が生み出した水ですから」

セサミ「……それにしても疲れましたね」

ソルト「そうですね……」

ソルト「……こんな予定ではありませんでした」

ジンジャー「でも楽しかったろ?」

ソルト「……はい」

ジンジャー「ははっ!」

ジンジャー「シュガー。誘ってくれてありがとな」

シュガー「ううん、ジンジャーもありがとっ!」

シュガー「はぁ……本当に楽しかったーっ!」

シュガー「ね、ね! 明日もやろっ!」

ソルト「……明日も?」

シュガー「うん!」

シュガー「楽しかったし、明日も! 明後日も! 毎日やろっ!」

ジンジャー「いや、それはなー……」

セサミ「……疲れました」

ソルト「嫌です」

シュガー「……ぶー」






おしまい

七賢者組がめっちゃ好きなのでプレイアブル化してほしいし、聖典で七賢者組の漫画読みたい。

誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません。読んでくださった方ありがとうございました。

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