春香「あ～……そこに食いつきますか……」

雪歩「そりゃ食いつくよ」

春香「軽くサラっと流してほしかったんですが……」

雪歩「そんな重くてゴワゴワした単語は流せないよ」

春香「でも手紙に書いてあったんで……」

雪歩「書いてあったんだ……」

春香「はい……」

雪歩「ねえ、春香ちゃん」

春香「はい？」

雪歩「その手紙の送り主の情報を教えてくれる？」

春香「すみません、今その手紙を間違えてシュレッダーにかけてしまいました」ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｯｶﾞｯ

雪歩「大丈夫、シュレッダーにかけた程度なら復元できるから」ﾆｺ

春香「逃げてー！○○在住の××さん超逃げてー！！」

２通目


春香「『765プロで一番可愛い雪歩さんにご質問です』」

雪歩「はい、なんでしょう？」

春香「え～と（一番可愛いっていうのは否定しないんだ…）『可愛さの秘訣を教えてください』とのことです」

雪歩「秘訣か～、特に考えたことはないかなあ……」

春香「へぇ～（そもそも765で一番可愛いのはわた春香さんですよ？）そうなんですか～」

雪歩「とりあえず、適度な運動と規則正しい生活を心がけてるかな？」

春香「ふむふむ（この質問もね、少し雪歩に媚を売りすぎじゃないかな？かな？）なるほど～」

雪歩「あとは、バランスの良い食事も可愛さの秘訣かも、かな？」ﾆｺ

春香「確かに（雪歩も満更じゃない顔しちゃって！そういうとこ！そういうところだよ、雪歩！？）その通りですね」


雪歩「春香ちゃん、言葉の合間に敵意を込めるのを止めてくれないかな？」

春香「のワの」

３通目


春香「『男性よりも女性の方が大好きな雪歩さんにご質問です』」

雪歩「ふふ、あえて否定はしないでおくね」

春香「おっふ、あえて否定しない雪歩に春香さんは身の危険を感じてしまいます」

雪歩「春香ちゃんは安心していいよ、それで質問の内容は？」

春香「はい……（春香ちゃんは？）『今、一番好きな女性アイドルは誰ですか？』とのことです」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「………」

春香「……あれ？」

雪歩「………」

春香「……ゆ、雪歩？」

雪歩「………」

春香「…あ、あの……雪歩？」

雪歩「……聞こえてるよ、春香ちゃん」

春香「う、うん。それで質問の方だけど……」

雪歩「悪いけど、もう少し考えさせて……妥協はしたくないから」

春香「え、妥協？」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「………………」

春香「………」

雪歩「………………………」

春香「………」

雪歩「……………………………」

雪歩「…………………………………」

雪歩「…………………………………………」



雪歩「………春香ちゃん」

春香「なに？」

雪歩「悪いけどこの質問の答えは後日に回してもらえるかな？
　　　3人までは絞れたけど一番となるともっと考える必要があるから……」

春香「あ、はい。好きにしてください」

４通目


春香「『穴を掘るのが大好きな雪歩さんにご質問です』」

雪歩「別に好きというわけじゃないけど……」

春香「『今まで穴を掘って掘り当てたもので一番印象に残っているものはなんですか？』とのことです」

雪歩「う～ん、掘り当てるために掘ってるわけじゃないけど……印象という意味では動物とかの死骸かなあ」

春香「うわぁ……それは……」

雪歩「特に犬や猫とかは見慣れている分ショックだよね」

春香「うんうん」

雪歩「恐竜とかなら化石になって原型がよくわからなくなってるから、意外と平気なんだけど」

春香「化石、掘り当てたことがあるんだ……」

雪歩「うん、結構あるよ」



TV『この度見つかった新種の恐竜の化石ですが、ユキホサウルスと命名されることが決定いたしました』

５通目


春香「『綾鷹を差し出されたら説教をかます雪歩さんにご質問です』」

雪歩「綾鷹は意外と好きだけど？……まあ爽○美茶はNGかな」ﾌﾌﾌ

春香「………」

雪歩「ん？春香ちゃん質問は？」

春香「え～っと……質問が『爽○美茶はお好きですか？』だったんだけど……」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「質問潰しちゃってごめんね」

春香「いや、こっちこそゴメン」

６通目


春香「『アイドル界一UFOに遭遇している雪歩さんにご質問です』」

雪歩「また懐かし……いや、なんでもないよ？続けて」

春香「『UFOだけではなく宇宙人に遭われたことはありますか？』とのことです」

雪歩「あります」

春香「な、なんだってーー！？」

雪歩「宇宙人とあったことはありまぁす！」

春香「え？ええ？ち、ちなみにどんな姿形でしたか？タコ型？爬虫類型？」

雪歩「私とほとんど変わりません」

春香「なるほど人間型…とするとプレアデス星人の可能性が高いですね」

雪歩「違うよ、春香ちゃん」

春香「え？プレアデス星人ではない？ではグレイ型？」

雪歩「ううん。宇宙人はね、私たちのことなんだよ」

春香「ん？は？……え？」

雪歩「宇宙に浮かぶ地球……そこに住む私たちは、宇宙人と言えるんじゃないかな？」

春香「………は？」

雪歩「………」ｺｸｺｸ

春香「………」

春香「な、なるほど！素晴らしい解釈、さすがは雪歩！」

雪歩「ふふ、ありがとう春香ちゃん」

春香「雪歩は宇宙人に遭ったことがある、それは宇宙船地球号に住む私たち一人一人ということでした！」






春香「落としどころはこんなとこで良かったかな？」

雪歩「うん、上出来だよ」ﾌﾌﾌ

７通目


春香「『12月24日生まれの萩原雪歩さんにご質問です』」

雪歩「はい」

春香「『今、一番やりたいこともしくは目標はなんですか？』との……ことです」

雪歩「う～ん……」

春香「………」

雪歩「………」

春香「………」

雪歩「特に思いつかないですぅ」

春香「思いつきませんか？」

雪歩「はい、とりあえず今はアイドル活動に専念したいと思っています」

春香「なるほど、ありがとうございました」

雪歩「いえいえ」



雪歩「この質問、12月24日生まれの部分いる？」

春香「いらないね……」

雪歩「というか質問が普通すぎて逆にビックリしたんだけど」

春香「うん、私もちょっと戸惑ったよ」

８通目


春香「『三度の飯より焼肉が好きな雪歩さんにご質問です』」

雪歩「はい、牛、牛を使う……焼肉は大好きですぅ」

春香「『歳を重ねるにつれて昔のようにお肉をお腹いっぱいになるまで食べれなくなりました、
　　　　肉を腹いっぱい食べるにはどうすればいいでしょうか？』とのことです」

雪歩「肉を食べれなくって可哀想……そんなの人生の9割くらい損してますぅ……とりあえずは」

春香「あ～でも、この人……」

雪歩「飲み物は牛肉と相性のいい黒烏龍茶、タレはさっぱりする味ぽん、大根おろしがあればなお良し！」

春香「う、うん」

雪歩「肉は国産牛がいいけどサシが入ってると脂っこく感じるから、赤身の多い方がいいと思います！」

春香「………」

雪歩「焼く時は、出来ればホットプレートとかじゃなくて店で出るような鉄板を使うのがベストですぅ！」

春香「ゆ、雪歩……」

雪歩「あとは、あとは！」

春香「雪歩、雪歩ちょっとストップ」

雪歩「はあはあ、なに？春香ちゃん？まだこれから、肉の食べる順番を言うところなんだけど？」

春香「熱く語ってるところ悪いんだけどね、この手紙の送り主さんなんだけどさ……」

雪歩「どうかしたの？」

春香「この人、御年102歳なんだってさ……」

雪歩「………」

雪歩「………ひゃくにさい？」




雪歩「固くてパサパサするイメージの鶏胸肉ですが、このように調理すれば……」ｼﾞｭﾜｰ

春香「う～ん！とても柔らかくてジューシィ！そして美味しい！言うことなしですね！」

雪歩「更に高タンパク低脂肪で体にもとても良いんですよ！」

春香「なるほど！これを食べて長生きしてくださいね！ご質問のお手紙ありがとうございました！」

９通目


春香「『ひんそーでひんにゅーでちんちくりんな萩原さんにご質問です』」

雪歩「………」

春香「いや、そんな私を睨まれても……」

雪歩「そ、そうだね。続けて」

春香「『萩原さんは、自分のことをひんそーでひんにゅーでちんちくりんと、よく言いますが』」

雪歩「………」

春香「『81-56-81のスタイルでひんそーでひんにゅーでちんちくりんと言うのは明らかにおかしいと思います』」

雪歩「………？」

春香「『萩原さんは、それ以下のスタイルの女性……765プロのメンバーのことを考えたことはありますか？』」

雪歩「ん？」

春香「『将来性があるメンバーならともかく、成長期をほぼ過ぎ去ったメンバーは
　　　萩原さんがひんそーでひんにゅーでちんちくりんですぅ～と言うたびに
　　　胸がえぐられるような痛みを感じているのではないでしょうか？』」

雪歩「………」

春香「『私には関係ないことですが、今後はそのように苦しんでいる人もいるということを、
　　　心に留めておいていただけると幸いです。まあ私には関係ないことですが』」

雪歩「………」

春香「……だってさ」

雪歩「………」


雪歩「え～………この度は私の軽率な発言で不快な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした」

雪歩「ご意見を真摯に受け止め、今後のアイドル活動に生かしていきたいと思います。」

雪歩「ちは……じゃなくて手紙の送り主さん、貴重なご意見ありがとうございました。」ﾍﾟｺﾘ

春香「ありがとうございました」ﾍﾟｺﾘ







雪歩「今のってどう見ても千早ちゃんだよね……悪いことしちゃったなぁ」

春香「ちょっ雪歩！まだマイクが入ってるって！」

１０通目


春香「最後の手紙をいきます。『アイドル萩原雪歩さんにご質問です』」

雪歩「はい」

春香「『アイドルになって嬉しかったことはなんですか？』とのことです」

雪歩「嬉しかったこと……」

春香「嬉しかったことです」

雪歩「う～ん……みんなと出会えたこと……かな」

春香「みんなと出会えたこと？」

雪歩「うん、ファンの皆やスタッフさん達そして765プロの皆……」

雪歩「そんな人たちと出会えたことが、なによりも嬉しいですぅ」

春香「なるほど（最後に雪歩が媚びてきたよ！あざとい！あざとすぎますぅ！！）なるほどぉ……」

雪歩「春香ちゃん、そろそろ怒ってもいいかな？」

春香「雪歩、今日は色々と質問に答えてもらってありがとね」

雪歩「こちらこそ、ありがとうございました」

春香「それじゃあ今日はここまで！みなさん、さよ～な」

雪歩「あ、春香ちゃん春香ちゃん」

春香「ん？なに？」

雪歩「一つ忘れてるよ」

春香「え？なにか忘れてたかな？」

雪歩「うん、最初の手紙の破片をシュレッダーからサルベージしないt」

春香「みなさん、さよ～なら～～～！！」




おわり