[ミリシタ]透明ニンゲンになったなら、やることは一つ

ある日ある日のことじゃった。

Pは控え室に社長に呼ばれに。

青葉美咲は事務室で衣装作製していた時じゃった。

ドレスアップルームで真壁瑞希が手品を試していたところ。

瑞希「サイレントボイス！ …やったぞ、瑞希。大成功。ぶい。」

透明ニンゲンにする手品が、成功してしまったのじゃ。

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昼近く、息抜きしようと三人が控え室に集まった時じゃった。

瑞希「プロデューサー、青葉さん、ごきげんようです。」

美咲「こんにちは。瑞希ちゃん、プロデューサーさん。あれ？その帽子とステッキは？」

瑞希「いきます。サイレントボイス！」

美咲「なんとぉ！プロデューサーさんが透明になっちゃいましたよ！」

瑞希「掛け声ひとつで、この通り。プロデューサー、…ミラクル、なんだぞ。」

P「いやホントにミラクルだよ！？」

P「これって、放っておくと戻るもんなのか？」

瑞希「ジョーカー！……いかがでしょう？」

P「おお、戻った。」(これ手品っていうより呪いか魔法の類なんじゃ…？)

瑞希「えっへん。プロデューサー、ほめてください。……冗談です。」

P「いやいや、こんな時に謙遜するなよ。すごいぞ、瑞希。」

美咲「プロデューサーさんと瑞希ちゃんのやり取り見ていると、微笑ましいですねー。」

P「もう一回、透明にしてくれないか？」

瑞希「いいですけど、何かしたいことがあるんですか？プロデューサー。」

P「実はかねてから頼まれていたことがあってだな。ここでは言えないんだが。」

瑞希「わかりました。えーい、サイレントボイス！」

P「

美咲「プロデューサーさん、いますかー？」

瑞希「どこかに行ってしまったようです。どうしましょう？」

美咲「私は衣装の縫製に戻ります！瑞希ちゃんは？」

瑞希「手品とダンスの練習です。もっと、上手くならないと。」

美咲「そうですか。ケガしないように気をつけてくださいねっ！」

プロデューサーの姿が見えなくなっても、劇場はいつも通りじゃった。

Pは桜守歌織の家に向かっているのじゃった。
車を運転しては姿が見えないため、対向車を見ながら運転する者はみなビックリしておったそうな。

P「よし、着いたぞ！歌織さんから預かっていた合鍵で。ガチャガチャ、と。」

玄関で靴を脱ぎ、歌織の寝室へと足を運ぶのじゃった。

歌織の寝室へ入り、眠っている歌織に近づくと…

プロデューサーはおもむろに肩を掴み、揺さぶりおった。

P「歌織さーん！もう昼ですよーーーッ！」

歌織「あと少しぃ…おねがい…もうちょっとだけ…むにゃ」

P「しぶとい…ッ！これは布団はがしを繰り出さねば！」

えいやっ、と一気に布団を引き剥がすと、Pはこのみに言われたことを思い出したのじゃった。

ホワンホワン(回想)
このみ「それはダメよ！今の歌織ちゃんはちょっと、見せられない格好だから！」
ホワンホワン(回想おわり)

P「たしかに、パジャマを着ない派だと見せられないよなぁ…。って、これでも起きないとは！鼻をつまむか」

歌織「む……ぐ。…むむ、んーーー」

P「よし、起きそうだ」

歌織「おはよう…あれ？、…誰もいない？」

P「こんにちは、歌織さん。もう昼ですよ」

歌織「ぷ、プロデューサーさん！？どこにいるんです？」

P「実は透明になってまして。とにかく服を着てもらえると助かります」

歌織「あっ！着替え、着替え！」

Pは下着姿でクローゼットを覗き込む歌織を見て、起こしにくるのはなかなか刺激的だな、とぼんやり思ったのじゃった。

歌織「着ました…プロデューサーさん、姿は見えないですけど、そこにいるんですか？」

P「透明になったので、歌織さんが劇場で見当たらなかったので、何かあったのかと思いまして。」

歌織「起こしに来てくれたんですね、ありがとうござます。朝に起こされたはずなんですけど、二度寝してしまったようです…。」

P「それでは、劇場に行きましょう。送りますよ。詳しくは車の中で。」

ドアを開けて足音だけを残し歩いていくPのあとを、歌織はぶつからないよう気をつけてついていくのじゃった。

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