【安価コンマ】バトルトーナメントを眺めます (67)

数年に一度開催される、知る人だけが知っている闇のバトル大会
勝てば巨万の富が、負ければ死が待っている
金を得るために参加する者もいれば、ただ己の力を試すために参加する者もいる
今回の参加者は8人
さて、今回は参加者が集うと同時に大会運営に集められた者達がいた

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1531555926

とりあえず大会参加者募集

【名前】
【種族】
【性別】
【性格】
【戦法】
【参加理由】

↓1~8

実在の人物は却下で
福島瑞穂を再安価↓

大会会場のとある場所


レーベ「……」

ウリフ「……」

ラセツ「……」

タチ猫「……ぅぅ」

タチ猫「(な、なんだか怖い顔した人達がいっぱいいるニャ……)」

タチ猫「(私、場違いじゃない? 場所ここで合ってるよね?)」

タチ猫「(えっと……うん、招待状に書かれてる場所はここで合ってるし、係の人にここに連れて来られたし)」

タチ猫「(間違いない、とは思うニャ……でも)」

ラセツ「あーあ、いつまで待たせやがんだよ」

ラセツ「もう指定の時間は過ぎてるよな? なあ?」

レーベ「気安く話しかけるな」

ラセツ「あぁん? なんだてめえ」

レーベ「……」

ラセツ「……チッ、喋るライオンごときが……」

ラセツ「なあお前時計持ってるか? 今何時だ?」

ウリフ「……」

ラセツ「お前だお前、聞いてんのか?」

ウリフ「うるさい、静かにしろ」

ラセツ「んだと?」

ウリフ「……」

レーベ「……」

ラセツ「てめえらァ……たかが人間とたかがライオンが揃って喧嘩売ってやがんのか」

タチ猫「(ピリピリムードで非常に居心地が悪いニャア……ひぃぃ)」

ガチャ

主催「おや、まだ皆様お集まりになっていないようですね」

ラセツ「お? 誰だ?」

主催「わたくしは今大会の運営の一人でございます」

主催「何故皆様を集めたのか、詳しい事は全員揃ってからお話したいと思います」

ラセツ「今何時だ?」

主催「指定の時刻より8分程過ぎていますね」

ウリフ「全員で何人呼んだ?」

主催「8人です」

ラセツ「半分も遅刻かよ」

レーベ「……時間は守ってもらいたいものだな」

ガチャ

メガメカ博士「おー、おー、待たせたかのお?」

主催「お待ちしておりました」

ラセツ「おう、もっと早く来やがれ」

メガメカ博士「すまんのお、何せジジイなもんでな」

メガメカ博士「隣いいか?」

タチ猫「え? うん」

メガメカ博士「よっこらせっと」ドサッ

メガメカ博士「ふう、ワシも歳をくったわい……歩くのもしんどくなってきた」

メガメカ博士「それで、ワシで最後か?」

タチ猫「まだ3人程来てないらしいニャ」

メガメカ博士「そうか、最後でなくてよかったわい」

バシュンッ

デニム「ごっめーん! 遅れちゃった!」

タチ猫「ウニャ!?」

ラセツ「おめえどこから現れた!?」

デニム「えっと、座標ここで合ってる?」

主催「合ってますよ」

レーベ「転移魔法か?」

デニム「うん、そうだよ」

レーベ「まさか魔法を使える者がいるとはな」

デニム「ライオンさんが喋るよりは不思議じゃないと思うけどねー」

メガメカ博士「ほう魔法のう、機械いじりばっかりのワシには無縁じゃて」

ガチャ

ジェームス「お待たせした」

ラセツ「おう、待たされてるぜ」

ジェームス「ふむ……いろんな種族が揃っているな」

レーベ「遅いぞ」

デニム「ああ、私が最後じゃないんだね」

ジェームス「ライオンに魔女に……」

ラセツ「これであと1人か?」

タチ猫「そうだニャ」

ジェームス「鬼に猫又か」

メガメカ博士「おおジェームス中佐殿ではないか、こんな場所で再会するとはの」

ジェームス「メガメカ博士か、先日は世話になった」

メガメカ博士「なに、コレさえ積んでくれればやれることはやってやるわい」

メガメカ博士「なにせ借金だらけなもんでは、ホホホ」

ラセツ「……で」

ラセツ「あと1人はいつ来るんだ?」

「もう既に来ているぞ」

ラセツ「あん? どこだ?」

生麺仮面「ここだ」

ラセツ「んん!? いつから来てた?」

ウリフ「大分前から俺の隣に座っていた」

ラセツ「来てるんなら早く言え! お前も気付いてたなら早く教えろ!」

生麺仮面「ヒーローとは、遅れてやってくるものだ」

タチ猫「今の話だと、大分前からスタンバってたんじゃないかニャ」

生麺仮面「まあ気にするな」

主催「さてさて、ともあれこれで全員揃ったみたいですね」

レーベ「そうみたいだな、それでは私たちを呼んだ用件を聞かせてもらおうか」

主催「はい、これからこの会場でバトルトーナメントが開催されます」

主催「皆様には、今大会の臨時スタッフとなっていただきます」

ラセツ「臨時スタッフだあ?」

主催「まあ、スタッフと言ってもやることはあまりありません」

主催「ルールに反した参加者を断ずるとか、瀕死の参加者を介錯するとか、その程度です」

メガメカ博士「基本的には見てるだけでいいのか?」

主催「はい」

タチ猫「それで、なんで私たちなんだニャ?」

主催「それは、今大会の参加者リストをご覧いただければ納得いただけるかと」スッ

生麺仮面「……ほう! なるほどそういうことか」

主催「はい、そういうことです」

主催「今大会の参加者と何かしらの関係がある方々」

主催「それが今ここに集まっている皆様です」

デニム「ふむふむん」

主催「では改めて、自己紹介でもしてもらいましょうか」

主催「知り合いの方もいるようですが、大半は初めて会うでしょうし」

レーベ「では私からだな」

レーベ「私の名前はレーベ。獣王と呼ばれることが多いな」

デニム「ほっほーん、まあ獣王ともなればライオンが喋るのも当たり前なのかもねー」

レーベ「今回の参加者、ドニは私が統治している森の住人だ」

タチ猫「このサーベルタイガーのことかニャ」

生麺仮面「次は俺だな」

生麺仮面「生麺仮面と呼んでくれ、ヒーローをやっている」

ラセツ「ヒーローって風貌にゃあ見えねえぞ」

タチ猫「てか生麺って何」

生麺仮面「まあ闇の組織に属するダークヒーローだからな」

生麺仮面「大会参加者の乾麺ライダーとはお互いライバル関係にある」

タチ猫「ねえ、生麺要素はどこにあるニャ? あと乾麺?」

ウリフ「……次は俺か」

タチ猫「みんなスルーかニャ……」

ウリフ「俺の名前……まあ偽名だが、ウリフ・タツで通っている」

ジェームス「その名前……聞いたことがあるな、確か腕利きの殺し屋だとか」

ウリフ「知っている奴がいたか、俺も有名になったものだ」

ウリフ「ただ、俺がここに呼ばれた理由がわからん」

ウリフ「参加者に俺によく似た奴はいるが……」

メガメカ博士「あー、このタニン・ノソラニって奴かの」

メガメカ博士「おーー……双子か? それとも生き別れの兄弟?」

ウリフ「違う、全くの赤の他人だ」

ウリフ「俺のソックリさんがいるって理由で呼ばれたのか?」

主催「あなたに来るはずだった依頼が、間違って彼に行ってしまったようです」

ウリフ「ふむ、そういうことか。奴も災難なものだな」

ラセツ「俺の番だな」

ラセツ「俺はラセツ、見ての通り鬼の種族だ」

ラセツ「参加者のオウガイって奴とは同じ村に住んでいてな、まあお互いの実力を切磋琢磨する仲だな」

生麺仮面「どっちが強いんだ?」

ラセツ「もちろん俺だ! ……と言いたいところだが」

ラセツ「ほぼ同じ実力だな、俺が腕を上げたら奴も負けじと強くなりやがってな」

ラセツ「にしてもあいつ、この大会に参加しやがったのか……」

タチ猫「次は私かニャ?」

タチ猫「私はタチ猫だニャ、猫又だニャ」

ラセツ「物の怪の類か」

タチ猫「このヤリイカってオカマ野郎に無理矢理ペットにされてるニャ……」

デニム「あら、このオカマさんはそういう趣味が」

タチ猫「違うニャ! 奴の好みは男一択ニャ! 私の純潔はまだ守られてるニャ!」

生麺仮面「では何故ペットにされている?」

タチ猫「ほら、私って美少女でしょ?」

タチ猫「私に男がよく擦り寄って来るから、私をエサにしてヤリイカが男を捕まえてるんだニャ」

レーベ「そ、そうか……」

ラセツ「自分で美少女って言うのか……」

タチ猫「あいつ、この大会で死んでくれないかニャア……」

メガメカ博士「次はワシかの」

メガメカ博士「ワシはメガメカ博士と呼ばれておる、こう見えて偉い人じゃぞ……借金は多いがな」

メガメカ博士「参加者のボロンボ・ロボはワシが製作した」

デニム「ああ、このボロっちいロボット?」

メガメカ博士「うむ、正直言って失敗作に近いのだが、不思議と長く持っておる」

メガメカ博士「大抵は簡単に爆発してしまうからのお」

メガメカ博士「おかげで制作費と修理費がかさんで借金だらけじゃ、参ったのお、ホホホ」

タチ猫「笑い事なのニャ……?」

ジェームス「私だな」

ジェームス「私はジェームス、階級は中佐だ」

ジェームス「そこのメガメカ博士とは旧知の中でもある」

メガメカ博士「お主が来た理由は、このトーマスじゃな?」

ジェームス「そうだ」

ジェームス「参加者のトーマス、彼は私の直属の部下だ」

ジェームス「先の任務で致命傷を負ったのだが、メガメカ博士によってサイボーグに改造することで一命を取り留めた」

ウリフ「なるほどサイボーグか、道理で機械のような見た目をしていると思った」

ジェームス「今回は性能テストという名目で私がこの大会に参加するように命令を下した」

レーベ「名目、か」

ジェームス「……ところで、彼は勝手に爆発したりしないだろうな?」

メガメカ博士「大丈夫じゃ、金はたっぷり貰ったからしっかり改造したわい」

メガメカ博士「ま、自爆装置は取り付けたがなあ?」

ジェームス「……君は相変わらずだな」

デニム「最後は私ね」

デニム「私はデニム! 魔女やってまーす」

タチ猫「魔女かあ、珍しいニャ」

レーベ「中々見ないな」

生麺仮面「猫又や喋るライオンも珍しいと思うのだが」

デニム「まあ私は誰と関係があるとかじゃないんだけどー」

デニム「このカーディガンってエルフの子がいるでしょ?」

デニム「彼女自体はごく普通のエルフなんだけどさ」

デニム「どうやら彼女、別の世界から来たみたいなんだよねー」

ラセツ「へえ、別の世界」

デニム「その異世界から転移してきた手段に私はすごく興味があるのさ」

ジェームス「彼女に直接聞けば早いのでは?」

デニム「すでに聞いたよ、なんか禁忌の書に触れたとか言ってて、自分でもよく分からないみたい」

デニム「元の世界に戻りたがっていたから、この大会に参加するようアドバイスしてあげたよ」

メガメカ博士「なぜこの大会に?」

デニム「ま、それは後々にってことで」

主催「はい、皆様の自己紹介が済んだところで」

主催「そろそろ大会が始まるようですよ」

ラセツ「お、そろそろか」

ジェームス「確かトーナメント戦だったな? 組み合わせは決まっているのか?」

主催「組み合わせは直前に決まります、最初に戦うのは……」


↓1、2
戦う参加者を1人ずつ選んでください

トーマス「(なんてこった……この大会、敗北すると殺されてしまうのか)」

トーマス「(ジェームス中佐は何故このことを教えてくれなかったのだ……後で問い詰めなくてはならないな)」

トーマス「(だが、その為にはこの大会、優勝しなくてはならないか)」

トーマス「(できるか? ……いや、やれる!)」

トーマス「サイボーグとして生まれ変わった俺の身体で! この大会、勝ち残ってみせる!」

トーマス「俺の相手は……アイツか」

乾麺ライダー「みんなー! 乾麺ライダーラーメンをよろしくー!!」

トーマス「なんだあの格好は、正義の味方気取りか?」

トーマス「ていうか、なんでインスタントラーメンの宣伝している……」

乾麺ライダー「さあて、俺の対戦相手はお前だな」

乾麺ライダー「お前にも理由があってこの大会に参加したんだろうが、俺にもダシのごとく譲ることが出来ない理由がある!」

乾麺ライダー「覚悟してもらおうか!」

トーマス「ふん、のんびり宣伝してる奴に負けたとあっては末代までの恥になってしまうな」

トーマス「負けてやるものか!」

乾麺ライダー「(この大会の観客達……やはり一般客ではなく裕福層にエラい人! それもいかにも裏で黒い取り引きやってますと言わんばかりの怪しい奴ら!)」

乾麺ライダー「(この大会、やはりあの組織がちぢれ麺のごとく絡んでいると見た!)」

乾麺ライダー「(待っていろ、この乾麺ライダーがすべての悪事をレンゲですくいだしてやる!)」

主催「最初に戦うのは乾麺ライダーとトーマスのようです」

生麺仮面「早速奴のお出ましか、どこまでやれるのか見物させてもらうぜ」

ジェームス「トーマスよ、サイボーグとなったお前はいつまで持ちこたえられるかな?」

生麺仮面「ん? お前、自分の部下が負けることを望んでいるのか?」

ジェームス「そうだ、奴には死んでもらうためにこの大会に参加してもらった」

生麺仮面「なんだと?」

ジェームス「詳しい事は軍事機密だから話すことは出来んがな」

生麺仮面「……とんでもねえ上司だな、お前」

ジェームス「とある繋がりを持つと色々と大変なのでな」

ジェームス「お前もそうだろう?」

生麺仮面「……ああ、そうだな。俺も雇われの身だからな」

生麺仮面「乾麺ライダーの奴は、今はラーメンの宣伝なんぞをやっているが、実際の所はお前の言うとあるってやつを嗅ぎつけてこの大会に参加したんだろうさ」

ジェームス「つまり2人とも邪魔な存在だということになるな、例の組織にとって」

生麺仮面「ここで1人消えるからさぞ都合がいいことだろうよ」

審判「では、試合開始!」

乾麺ライダー「先手は貰った! アツアツのうちに喰らいな!」ブロロロロ

トーマス「(バイクで突っ込んでくる気か! だがこのサイボーグのパワーなら!)」

トーマス「ぬぅん!」ガシィ!

乾麺ライダー「何い、止めた!?」

トーマス「ぐぬぬぬ!」

乾麺ライダー「くっ、だがこのまま押し切ってやる!」

生麺仮面「あいつ、馬鹿正直に真正面から突っ込みやがった」

生麺仮面「だがなぜあのサイボーグも避けなかった?」

ジェームス「確かに奴の脚力をもってすればバイクの突撃をかわすのは容易だっただろう」

ジェームス「だがサイボーグになってから初めての戦闘だからな」

ジェームス「己のパワーがどれほどのものになったのか、試してみたかったのかもしれん」

生麺仮面「あいつ自分自身の力もわかっていないのか? そりゃ相当不利な戦いなんじゃねえのか?」

ジェームス「だろうな。だがトーマスには戦場で培った戦闘経験が豊富だ」

ジェームス「その程度の不利は不利にならん」

生麺仮面「ふーん、そういうもんか」

コンマ判定
コンマの高い方が、相手にダメージを与えることができます

↓1コンマ
乾麺ライダー(残りHP3)

↓2コンマ
トーマス(残りHP3)

乾麺ライダー……86
トーマス……76


乾麺ライダー「おおお!」ブロロロロ

トーマス「ぐっ……!」

トーマス「(まずい、押し切られる!)」

乾麺ライダー「このまま壁まで押し切ってやる!」

乾麺ライダー「湯を切るように! 叩きつけてやるぜ!」

トーマス「うおわあああ!?」

ドゴォン!!

ジェームス「ふむ……バイクの方がパワーが上なのか」

ジェームス「サイボーグ化によって前の数倍はパワーが増していると聞いていたが」

生麺仮面「奴のバイクは特注品だからな」

生麺仮面「そこらのバイクの数十倍の馬力は持ってるぜ」

生麺仮面「戦車とぶつかり合っても軽く押し切る程だ」

ジェームス「なるほどな」

生麺仮面「あと、充分な直線距離があれば空も飛べるらしい」

ジェームス「……飛ぶ? バイクに乗って?」

生麺仮面「ああ、空を飛ぶ怪人相手に対抗するために改造したそうだ」

生麺仮面「ま、飛んだはいいが真っ直ぐにしか飛べなかったから、そのまま相手に突進して空から無理矢理引きずり落としたって聞いてるがな」

ジェームス「……」

生麺仮面「……つまり、ジェットエンジン並のパワーを持ってるってことだ」

乾麺ライダー「よし! どんなもんだ!」

トーマス「……ふう」スッ

乾麺ライダー「!」

トーマス「まさかここまでのパワーを持っているとは思わなかったぞ」

乾麺ライダー「平然と立ち上がりやがったな……」

乾麺ライダー「並の怪人ならペシャンコになってるってのに」

トーマス「頑丈な身体になったものでね」

トーマス「(だが今の衝撃、無視出来ないダメージが残ったな……)」

トーマス「(このままやられる前に反撃する!)」

トーマス「これをくらえ!」ジャキン

乾麺ライダー「うお!? 身体の中からアサルトライフルが出てきた!」

トーマス「おおおお!」ダダダ

乾麺ライダー「ちっ!」ブロロロロ

乾麺ライダー「だったらこっちも! かやくブラスター!」バシュンッ

トーマス「ぬっ!」スッ

乾麺ライダー「ち、簡単に当たらねえか!」

ジェームス「今度は射撃戦か」

生麺仮面「あいつの身体の中には今みたいに武器が収納されているのか?」

ジェームス「ああそうだ、他にも様々な武装を収納していると聞いている」

ジェームス「で、そっちのかやくブラスターとは?」

生麺仮面「ただのビーム兵器だ」

ジェームス「そうか」

ジェームス「しかし、バイクに乗って高速で移動されては、中々当たらないな」

生麺仮面「だがこっちもバイクで動いている分、相手に狙いをつけづらいぜ」

生麺仮面「止まったらその瞬間に蜂の巣にされるからな」

ジェームス「お互い気が抜けないということだな」

コンマ判定
コンマの高い方が、相手にダメージを与えることができます

↓1コンマ
乾麺ライダー(残りHP3)

↓2コンマ
トーマス(残りHP2)

乾麺ライダー……01
トーマス……92



トーマス「ぬう……」

トーマス「(バイクでかわされて弾が当たらないが……)」

トーマス「(おおよその移動パターンは把握出来た)」

トーマス「(そこから奴の動きを予測すれば……!)」

トーマス「そこだ!」ダダダ

バァンッ

乾麺ライダー「うわっ!? タイヤが!」ガタガタ

トーマス「止めたぞ! くらえ!」ダダダ

乾麺ライダー「ぐあああ!」

トーマス「ついに捉えたぞ!」

乾麺ライダー「くっ!」バシュンッ

トーマス「当たらん!」サッ

トーマス「くたばれ! ……ん?」カチッ

トーマス「……ちっ、ここで弾切れとは……」

乾麺ライダー「ふう、ふう……」スッ

トーマス「……まだまだ動けそうだな」

乾麺ライダー「ライダースーツが無ければノビてるところだったぜ」

生麺仮面「ほう……動きを予測してバイクのタイヤを撃ってパンクさせ、動きを封じたか」

ジェームス「だがそれまでに無駄弾を撃たされたせいで、チャンスをあまり活用できなかったようだ」

ジェームス「しかしあのライダースーツ、見た限りでは中々の防弾能力がありそうだな」

生麺仮面「あれを着てるからこそ乾麺ライダーと呼べるからな」

生麺仮面「防御性能の高さは弾丸だけに限らないぜ」

ジェームス「素材は? ケブラーか?」

生麺仮面「そこまでは知らねえが、それ以上の特殊繊維であることは確かだ」

ジェームス「我々の知らない技術を持っているということか」

生麺仮面「そしてライダースーツの機能は防御だけじゃねえ」

生麺仮面「怪人達と戦うための人間を超えた身体能力を発揮できる」

ジェームス「ふむ……」

生麺仮面「奴の事だ、これからの行動は……」

乾麺ライダー「突撃!!」ダッ

トーマス「むっ!」

乾麺ライダー「(バイクはもう使えない! つまりアイツがまだなにか銃器を持っていたらまず避けられない!)」

乾麺ライダー「(なので次の銃器を出される前に接近戦に持ち込む!)」

乾麺ライダー「メンマキーック!」ブンッ

トーマス「ちっ!」ガッ

乾麺ライダー「チャーシューパンチ!」バッ

トーマス「このっ」サッ

トーマス「舐めるな!」ブンッ

乾麺ライダー「おわっと! 危ね!」

トーマス「今のをかわされるか……!」

生麺仮面「コンバットナイフか」

ジェームス「基本武装だ、軍人なら持ってて当たり前だな」

ジェームス「しかし不意打ち気味にナイフを振ったのに避けるとは」

生麺仮面「アイツはただのパンチやキックに名前をつけるくらいに頭がアレだが」

生麺仮面「格闘のセンスはそこそこある」

生麺仮面「そこにライダースーツのパワーが加わっているとなれば、並の怪人では手も足も出ないさ」

ジェームス「しかしトーマスを並の怪人と一緒にしてもらうわけにはいかんな」

ジェームス「数々の修羅場を切り抜けられる程度に武術を身に付けている」

ジェームス「そしてそっちがライダースーツなら、こっちはサイボーグ化によるパワーアップがある」

ジェームス「……頭のネジをしっかり締めている分、こちらが有利かもな?」

生麺仮面「おいおい、死んでもらうために大会に出したくせに結構な自軍贔屓だな」

ジェームス「ま、親心というやつが少なからずあるかもな」

ジェームス「それにせっかく大会形式にしてもらっているのだ、呆気なくやられてしまっては盛り上がりに欠けるだろう」

ジェームス「楽しもうではないか、もがき足掻いた末に命が散る様をな」

生麺仮面「はは、それもそうだな」

コンマ判定
コンマの高い方が、相手にダメージを与えることができます

↓1コンマ
乾麺ライダー(残りHP2)

↓2コンマ
トーマス(残りHP2)

乾麺ライダー……13
トーマス……71



乾麺ライダー「せや! せぃやぁ!」バッバッ

トーマス「(こいつ、攻撃が大振りに見えるようで隙が少ないな)」

トーマス「(おそらくは格闘センスが高いのだろう)」

トーマス「だがっ!」ブンッ

ドンッ

乾麺ライダー「うわっ!」ヨロッ

トーマス「(センスはある、しかしそれゆえ基礎が疎か!)」

トーマス「(攻撃は多少ランダムだが狙いが単調!)」

トーマス「(次にどこを攻撃するのかが!)」

トーマス「読みやすいのだよ!!」ブンッ

ドスッ

乾麺ライダー「ぐっあ……!?」

生麺仮面「あーあ、アイツ油断してたな」

生麺仮面「スーツの防御性能を過信して、体勢を崩されたあとの立て直しが遅れたんだ」

生麺仮面「だからナイフの一撃をモロにくらった」

ジェームス「だがあいつの格闘センスは賞賛すべきだな」

ジェームス「すんでのところで急所に当たるのを避けている」

生麺仮面「頭がアレなもんだから脊髄反射で動いたんだろ」

生麺仮面「しかし、ただのナイフくらいならはじくスーツを易々と貫通させるとは」

生麺仮面「サイボーグのパワーは侮れないな」

ジェームス「トーマスめ、サイボーグの身体での戦闘に順応しつつあるな」

ジェームス「ここで乾麺ライダーがトーマスを倒さない限り、トーマスはどんどん勢いづくぞ」

生麺仮面「……ここがアイツの正念場だな」

生麺仮面「ヒーローはピンチになればなるほど強くなるが、さて今回はどうなるかな」

乾麺ライダー「ぐっ……はあ、はあ」

乾麺ライダー「(やべえ、結構深く刺さった)」

トーマス「流石だな、急所を狙ったつもりだったが」

トーマス「だがそれでもかなり効いたようだな」

乾麺ライダー「くっ……」

トーマス「そろそろトドメを刺してやろう」

乾麺ライダー「まだだ! ラーメンタイマー起動!」カチッ

トーマス「ん!?」

乾麺ライダー「うおおお!」ブンッ

トーマス「何っ!」ガッ

トーマス「(スピードとパワーが上がった!? このキズでまだ動けるのか!)」

乾麺ライダー「俺は……まだ倒れるわけにはいかねえ!」

乾麺ライダー「俺を倒したいなら、スープまで飲み干す勢いでかかって来やがれ!」

生麺仮面「なるほど、ラーメンタイマーを起動させたか」

ジェームス「ラーメンタイマーとは?」

生麺仮面「スーツのパワーを一時的に完全解放して、身体能力を大幅に引き上げる機能だ」

生麺仮面「この状態だと身体への負担が半端ないから時間制限が設けられているがな」

ジェームス「どのくらいだ?」

生麺仮面「およそ3分程度だ」

生麺仮面「それまでにトーマスを倒せなかったら……乾麺ライダーは負けるだろうな」

ジェームス「ふむ、引き上げられたパワーがトーマスを凌駕するかどうかにかかっているな」

コンマ判定
コンマの高い方が、相手にダメージを与えることができます

↓1コンマ
乾麺ライダー(残りHP1)

↓2コンマ
トーマス(残りHP2)

乾麺ライダー……11
トーマス……95


乾麺ライダー「このおおおお!」

トーマス「(パワーとスピードは上がったが)」

トーマス「(肝心の攻撃パターンはそのままか)」

トーマス「(それに追い込まれているのもあって攻撃がさらに直線的になっている)」

トーマス「(故に攻勢に出るのは)」

トーマス「容易い!」ドカッ

乾麺ライダー「くっ!?」ヨロッ

トーマス「終わりだ!」

乾麺ライダー「!!」サッ

トーマス「!」

乾麺ライダー「同じ手は! 二度ももらわ」

ドスッ

乾麺ライダー「ね……あっ……が……?」

トーマス「同じ手を使えば避けることは予測していた」

トーマス「だから違う手を使った」

乾麺ライダー「うっ……」ドサッ

トーマス「今度こそ急所を捉えた、勝負あったな」

トーマス「俺のサイボーグ化した身体の調子を知るには丁度いい戦いだった」

生麺仮面「あいつ……いつの間にナイフを両手に構えてやがったのか」

ジェームス「ふむ……見事なものだ」

ジェームス「体勢を崩したあとの攻撃、わざと狙いをズラしていた」

生麺仮面「それで乾麺ライダーが避ける方向を誘導したのか」

ジェームス「ああ、そこにすかさずもう片方の手に構えたナイフで2撃目を叩き込んだ」

生麺仮面「文字通り違う手ってことだな」

生麺仮面「ともあれ、これで奴も終わりだな」

乾麺ライダー「ぐふっ、ぐううっ……」

乾麺ライダー「(ラーメンタイマーで強化しても、通じないなんて……)」

乾麺ライダー「(これじゃあ、勝てねえよ……)」

トーマス「大会のルールだからな、今からお前を殺す。悪く思うなよ」

トーマス「そうだな、そのままじっとしていれば苦しみを最小限に抑えることは約束してやろう」

乾麺ライダー「げぇっ、ごほ、ごぼっ……」

トーマス「この拳銃でお前の頭を撃ち抜く」ジャキ

トーマス「では、さらばだ」

乾麺ライダー「くっ……そぉぉぉ……」

パンッ

主催「これにて試合終了ですね」

生麺仮面「死んだか」

ジェームス「お互いにライバルだったそうだが、彼が殺されてなにか思うところはあるかね?」

生麺仮面「うーん……実際殺されると、思ってたよりはなんとも思わないもんだな」

タチ猫「あ、終わった?」

生麺仮面「お前ら見てなかったのか? ずっと静かだったけどさ」

デニム「ごめん寝てたー。つまんないもんだからさ」

メガメカ博士「すまん、ワシも寝てた。ジジイだから勘弁しとくれ」

タチ猫「このじーちゃん私に寄りかかってくるんだニャ、試合見てる場合じゃなかったニャ」

ウリフ「俺は見てたぞ、話すことは何も無かったからずっと黙っていたがな」

ラセツ「トイレ行ってた。まあオウガイ以外の試合には興味ねえしな」

レーベ「森からの通達が来ていたのでな、そっちの対応をしていた」

ジェームス「自由なものだな……」

主催「あの……一応スタッフになっているのですから、大会の方に集中してもらいたいのですが」

デニム「あー、死んだのはライダーさんの方かー」

デニム「お前を倒すのはこの俺だ! だからこんなやつに倒されるな! とか言いながら助けに行かなかったん?」

生麺仮面「それはマンガかアニメのセリフか? んな馬鹿げた事は言わねーし、助けるわけねーだろ」

デニム「そりゃ失礼しやしたー」

ウリフ「サイボーグの方はいくらかダメージを受けているが、この状態で次の試合もやるのか?」

主催「いえ、勝ち抜いた方には医療班が迅速に治療を施します」

主催「うちの医療班は優秀でして、負ったダメージが次の試合に影響を及ぼすことは無いでしょう」

メガメカ博士「サイボーグや機械も直せるのか?」

主催「整備班もいますので問題ありません」

メガメカ博士「ふむ」

レーベ「で、次の組み合わせは?」

主催「もうすぐ発表されるはずです」

↓1、2
戦う参加者を1人ずつ選んでください
(残り参加者:ドニ、タニン、オウガイ、ヤリイカ、ボロンボ、カーディガン)

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