【安価】Magia☆Oblivion【まどか☆マギカ+マギア☆レコ―ド】 (286)

・あなたが叛逆後世界を生き抜く安価orコンマ式ノベルゲーム

・sage進行

・安価先連投の場合安価下。コンマではその限りでない。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1531501456



ほむら「もしも――もしもよ」

ほむら「全てを投げ出し、全てを救う最愛の子が居たとしたら――あなたならどうする?」


ほむら「――私なら堪えられないわ」

ほむら「そんな子に、全てを投げ出してまで我が身を犠牲にしてほしくない」

ほむら「生きて――生きてさえいれば、必ず別の道だって拓かれるもの」

ほむら「――みんなから忘れられるなんて、会えないなんて惨すぎる」



ほむら「――さて、次の問題よ」

ほむら「全てを捨てて、全てを敵に回してまでも守りたい子が居たとしたら――あなたならどうする?」


ほむら「――口にするまでもない」

ほむら「全てを敵に――世界を敵に回してでも、守り通してみせるわ」

ほむら「私が変わろうとも、守りたいものだけは変わらない」

ほむら「私が変り果てたぐらいで、守りたい子だけは変わらない」

ほむら「――私が変り果ててしまった程度で、あの子を守れるなら安いモノよ」



ほむら「――話が反れたわね。じゃあ――改めてあなたに問うとしようかしら」


ほむら「――あなたは秩序を尊ぶモノ」

ほむら「――否、そんなモノ破壊<戒>してみせ……混沌を以て統べるか」


ほむら「――それとも、そんな両者にすら靡かず"己"を貫き通すモノなのか」


ほむら「果たしてあなたは、この"庭"でどう記してくのかしら」

ほむら「ねぇ――」




――白亜。


 視界占めるはこの一色。

 嗅覚突き刺すは消毒アルコールの香り。

 醒める目にはこの無色と同じく思い出が浮かんでこない。


 ――記憶が無い。


 そも、思い出させてくれる物自体が無かった。

 私が誰であったか?

 私の名は何であったか。

 私とは何か。


 ――ただ一つを除いて。



「――ん」


 ベッドに取り付けられた名札を見やる。


 ――▓▓▒▒ ▒▒▓▓。


 どうやらそれが私の名の模様。

 そしてこの私、▒▒▓▓が覚えていられた事は――


「――魔法、少女――」


 たった一つの願いを引き換えに、魔獣と戦う使命を課せられた者。

 その証としてか、はめられた指輪には曇りなく透き通る宝玉が備わっていた。


「…………」


 願いを胸に抱く戦士。

 とは言え、肝心なその願いが私には無い。

 何せ覚えてない。



「……はぁ」


 さて、今私の居るこの病院は――

コンマ 01~50→見滝原市立病院
    50~00→里見メディカルセンター病院

下1レス



 ――里見メディカルセンター病院。


 この人口約300万人近い新興都市――神浜市にある有数の医療機関。

 医師の技術は勿論のこと機器も全て最新の物が備わっている。


 ――どうやら私の記憶を取り戻せなかったらしい事は置いといて、だ。


 ……と、心中で少しばかりの嫌味を吐きつつも、退院が目前である事は喜ばしい限り――と言う事にしておいてやろう。




 途中、魔獣と遭遇する事も無く――こんな真っ昼間から湧き出る筈も無いが――我が家に着いた。

 まだ見ぬ両親の顔を心待ちにしている私を、温かく出迎えてくれる事だろう――と思っていた。


 「……」


 だが出迎えてくれたモノは――無。


 ――は言い過ぎだろうか。飾り気のない質素なワンルームだった。

 新居独特のツルツルと白く輝く風呂とトイレとキッチン――それらが備わっているだけマシなのかもしれないが。

 そしてご丁寧にもパソコンとスマホも予め備えられている。


 ――何だ。私は隔離実験動物か何かか。


 薄々予感はしていた。

 退院の際に出迎えてくれる者もなし、果ては両親の抱擁もこの家に無かったであろう事は自明だ事だろう。

 だがこうして現実を突き付けられればやはり落胆は隠せない。



 ――機嫌が悪い。

 不貞寝でもしてやろうか。とも思ったが、病院であれほど寝たばかりだ。

 意識的に睡眠に堕ちられる程の睡魔は残されていない。


 「……」


 そう言えば、退院するに辺りこの度転校する学校はどこだったか。

 この拭えぬ不機嫌さを拭うべく、手持無沙汰な私がとりあえず目を向けた学生証には――


学校名(主な在校生)
1.見滝原中学校(鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子、暁美ほむら)
2.神浜市立大付属学校(環いろは、由比鶴乃、十咎ももこ、水波レナ、秋野かえで、夏目かこ、春名このみ、美凪ささら、五十鈴れん、相野みと、伊吹れいら、桑水せいか)
3.中央学園(深月フェリシア、純美雨、毬子あやか、加賀見まさら、綾野梨花、江利あいみ、粟根こころ)
4.参京院教育学園(常盤ななか、空穂夏希、保澄雫、志伸あきら、静海このは、遊佐葉月、三栗あやめ、柊ねむ)
5.白羽女学院(美国織莉子、浅古小巻)
6.南凪自由学園(都ひなの)
7.水名女学園(二葉さな。竜城明日香、矢宵かのこ、胡桃まなか、天音月夜、阿見莉愛、梢麻友、史乃沙優希)
8.栄総合学院(アリナ・グレイ、御園かりん)
9.工匠学舎(天音月咲、千秋理子)
10.通信学校
11.不登校になる

下2

13.大東学院(八雲みたま、和泉十七夜、眞尾ひみか)

コレ忘れてた。
と言うかもう寝ます。

ここより安価下2

こんばんは
始めようかと思います



 ――見滝原中学。


 地方都市ではあるものの、近年になって近代的な都市開発が進められたのか最先端技術が多く導入された相当な規模の都市――見滝原。

 学校の方も電子黒板および床収納式机などの機器が設備されている。――らしい。


 しかし、親が何を思って神浜在住の私を見滝原市の公立中学に入れようかは……分からない。

 何故地元の神浜市立大附属でないのか。些か不穏な評判でも聞いたのか。

 かと言って他に学校を選べる筈も無く、公立中学しか通わせられない経済状況なのか――否、娘をそれなりの期間入院させ剰え一人で暮らすに不自由無い住居と金を用意出来るのならば、それは無いだろう。



「……あ~」


 ……暇だ。

 いざ退院したからと言って何をする事もなし。

 家に居たからと言ってさして思い浮かぶ事もなし。

 退屈ったらない。


「……」


 ――如何に暇を潰すか。


1.見滝原中学の下見に行く。
2.昼の魔獣を探しに行く。――大方見当たらないだろうが。
3.メシ作る
4.SNS(Qwitter、QINE)
5.トレーニング
6.寝る
7.自由安価

下2




 ――電車に揺られて。


 これからの我が母校の下見に赴く。

 飽く迄も暇を潰す目的でしか無かったものの――この選択は悪くはなかろう。

 充分に下見を重ねて、挙句気に食わなくば転校自体を無かった事にすれば良い。

 もっとも、外から眺めるだけで学校の良し悪しが分かる筈もなかろうが。

 ……悪しき事が分かろう程の学校なら、多分それは学校とは名ばかりの所謂動物園なのかもしれないが。


「……ふぁあ」


 揺らされたのか、ゆらりゆらりと眠気が私を包む。

 ふわふわと眠気がそよ風に靡くよう。


「っ……」


 少しぐらいなら寝ても問題は無かろうか?


コンマ 偶数→寝て乗り過ごしてしまう。
    奇数→寝るが無事到着。

下1レス




「あ…あ……」ダラダラ


 やけに瞼が重いと思ったんだ。

 目を醒ませばこのザマだ。

 見滝原線の終点まで寝過ごした。

 今から見滝原中学の最寄り駅に戻ったとしてもとっくに日が暮れてるだろう事は間違いない。


「……はぁ」


 と言うかもうココは見滝原は見滝原でも辺境にも辺境でどちらかと言えば風見野に近い。

 本当、今日はツイてない……。


「……」


 下見と言う目的も潰え、寧ろより一層暇にも暇が増してしまった。


1.それでも見滝原中学方面へ戻る。
2.教会へ行く
3.魔獣を探す――この時間帯ならそろそろ湧き始める頃だろう。
4.神浜に帰る
5.自由安価

下2




 かつて眩い程にまで煌びやかだったであろうステンドグラスは砕け散り、一歩一歩……と踏み込む度にキリキリと軋む、抜け落ちるのではないかと少しばかり怖くなる木製の床。

 霞が掛かったかのような、吸うに鬱陶しいこの空気――埃っぽさ。

 そんな見滝原辺境にある教会――否、教会と称するには些か廃れ過ぎているか。


 ――佐倉教会。


 それが、この――地図からも忘れ去られた成れの果ての教会に与えられた名。――らしい。


コンマ 01~75→誰か来る。
    76~99、00→誰も来ない。

下1レス



??「――オイ」


 ――地から唸らせる声。


 獲物を目前とする狼の唸り声か。

 果たして、今から私は狩られようとしているのか。

 振り向くには些か恐ろしい――そんな感じが鉛のように首に重く圧し掛かり、恐る恐ると彼女へと振り返る。


??「何してんだ、ココで」

 「――」


 燃える様に深紅な長髪を一括りにした少女。

 声色には些か舌足らずな幼さを残すも、それでもドスが効いている。

 視線は鋭い。たったそれだけで私を殺せそうなぐらいには。


??「ココに何の用だ」


 一般人――とも考え難いか。こんな廃墟に来る輩などいわゆる廃墟フェチか、それこそ"同業者"しかあるまい。

 制服――それも見滝原中のもの――を着ている事から、少なくとも中学生であろう事は確かだが――


1.「実は私廃墟フェチなんです」と、スマホのカメラをパシャる。そうして逃げる。
2."指輪"を見せる。
3.自由安価

下2



 光に照らされ、宝玉が眩く輝く。

 "同業者"であらば、自己紹介はこの方が早かろう。


??「――へェ」


 吊り上がる口角。

 目の前の紅い狼のそのサマは、さながら牙尖る口を裂かすよう。

 獰猛な狼は――きっと私を逃がしてはくれない。


??「ンで――"ココ"に何の用だ」

??「単なる魔獣狩りか」

??「それとも――」


 ――凍。


 一転し、燃える声色でなく凍え切った色。

 慈悲など有ろう筈もなく、聴く者凍て付かせん死の宣告者。


 ――殺される。


 私の返し方次第で、ここで人生を僅かの間を以て終わらせられるかもしれない事は言い過ぎではなかろう。


1.「ただの魔獣探しです」
2.「"ココ"には何かある、と思った」
3.逃げる

下2



 「――"ココ"には何かある、と思った」


 シン――と低温の空気を、私の声が震わした。


 別に、とりたてて何か狙いがあった訳でもない。

 ただ、この教会には"意味深"さを感じた。

 たったそれだけ。



 ――だが、気付いた時には遅過ぎた。



 「――ぁブッ――――!?」


 ――鈍痛。


 腹に重く圧し掛かる苦悶。

 のた打ち回る間も無く私は――。


 「ッ――ぐァ――!」


 けたたましく抉り削る木の破砕音と共に、地面に突っ伏した。


??「――"魔獣"。たかが魔獣探し――ってンならまあともかくよぉ――」

??「――よりにもよって"ココ"が目的とキたらねぇ――」


 いつの間に変身したのか、紅の神父服だろうか――深紅の魔法少女服に身を包む"狼"がそこに居た。



??「おいィ――」

 「――!?」


 胸倉を掴み上げられる。

 嗚呼――もう逃げ場はない。

 これは殺されるな。


??「もういっぺん言ってみろ」

??「"ココ"に何しに来た――」


1.「…………」黙る
2.「廃墟フェチ的な意味でここには何かあると思ったんです」
3.「特に意味はありませんでした」
4.「魔獣が居ると思ったんです」
5.自由安価

下2



 「ま、魔獣が居ると思ったんd――」

??「ハッ」

 「ッグヴ――――!


 言わせてもらえなかった

 と言うより、遮ったと表現した方が良いだろう。

 それも拳で。


??「魔獣なら他にいッくらでも居んだろうが」

??「よりにもよって"ココ"な意味――まさか無いとは言わないよなァ……?」


 ……ははッ。

 これはもう聞き入れてもらえはしなさそうだ。

 文字通り虎の尾を踏んだ――とはまさしくこの事だろう。


 私の人生はツイてなかった。ただそれだけ。


コンマ 偶数→助けが来る
    奇数→誰も助けてくれない

下1



??「――無ェ、ってか」


 ――分かってくれた、筈は無い。


 肩を落とす狼。

 落胆などではない。

 諦めにも似た冷ややかさ。

 きっと、まもなく執り行われるのだろう。


 ――"狩り"と言う名の死刑執行が。



??「そンじゃあ――」


 何が彼女の逆鱗に触れたのかは分かる筈も無い。


 ――Story of my life.


 時間にして数時間。

 嗚呼――全くもって無意味な人生だった。


??「――カラダに聞くしか無いよなァ!?」


 ……無抵抗なら許してくれはしないだろうか……。


1.敢えて抵抗しない
2.戦う
3.自由安価

下2



 ――ふざけるんじゃない。


??「――へェ……?」


 迫らんとする拳を受け止める。

 ギリギリと震え軋り、鍔競り合うとはこの事だろう。


 「――ッざけるな――――」


 だがそれ以上に、私も頭に来た。まさしくふざけるな、と言う事だ。

 己自身にしか知らない逆鱗を振り翳し、何もしてない私が葬り去られる道理なんてある筈も無い。


 ――折角手にしたこの人生。

 ここで砕け散らせてたまるか――



??「――ッ!?」


 渾身の力を振り絞り、クロスさせ防御のままの腕で圧し飛ばす。


 ――やられてばかりだと思うなよ――獣が。


??「――ッほォ……。やるじゃん」


 奴が飛び退く間にもう変身は済ませておいた。

 実力差? 残弾<グリーフキューブ>? 固有魔法? そんな物知るか。

 ましてやタマなど、勝った後コイツから奪えば良い

 私は生きる。生に食らい付く。

 この場ではただそれだけだ――!


1.賭けだ。変身できた事なので全速力で逃げる
2.奴からは逃れられない。出方を見る。
3.潰す
4.自由安価

下1



 「――ッフ――――!」


 武器持たぬ拳。

 拳が弾丸が如く、狼を抉らんとす。


 だが――


 「――ははッ!」


 鈍響く金属音。

 てっぺんまで立つ槍、

 拳は柄に阻まれ、彼女を穿つことかなわず


「オマエ、もしかしなくともバカだろ。こんな見え透いた軌道、当たる筈も無ェよなァ!?」


 ――狼の脚が微動し――


コンマ 01~45→回避

下1



 「――ツッ――――!」


 ――足払い。そうはさせない。


??「なッ――――!?」


 飛んで回避。

 寧ろ柄を掴んでやり、飛ぶ勢いのままそのキレイな顔面に食らわせてやる。


 ――薙ぎ斬るが如く、私の脚を。


コンマ 01~35→命中

下1



??「――ッぐ――――!?」


 払われすっ飛ぶ狼。

 木の破砕音と共に地に伏せる。


 「ッはぁ――はぁ――ッ」


 ――勝った。


 狼を撃退してやった。

 私は生き残れた。

 コイツに理不尽に狩られずに済んだ――!


コンマ 01~50→誰か来る(>>50のとは別人)



??「――はははははッ――――!」


 コイツ――まだ喋れて――


??「――はッ。ちょっとは楽しませてくれるじゃんか」


 ノロリ……と起き上がる彼女の瞳は、ギラギラと燃えていた。

 先程の彼女までとは違う殺意――

 火を見るより――いや、まさしく火を見て明らかとなった事だ。

 私に知らしめるには充分だった。


??「――なら、コッチもちょっとばかし本気出さねえとなァ!!」

今日はここで中断します
次はまぁ…早くて夕方辺りには来れそうかと
来れなかったらごめんなさい

ごめんなさい
風邪で不調の為また今度とさせて頂きます
多分水曜の晩辺りにでも

こんばんは
予定と違いますが、少し時間が空いたのでちょっとだけ進めます



 リミット解除宣告。

 そして"ソレ"を幻視する気がした。


 ――揺らめく焔。靡く陽炎。


 寒気にも似た緊張は忽ち私の肺を縛り上げ、搾り出される様に滲み出る脂汗。


 ――さっきトれたのは、マグレかもしれない。


 恐らく容赦は無い。

 次こそヘマを打てば殺される。


??「――イイぜェ。グリーフキューブ置いてココでくたばれェッ!」



 ――消失。


 彼女のもと居た足場はとうに粉々にされ――


??「コッチだマヌケェッ!」


 ――後ろ――――!


 「――ッシィ!」


 咄嗟に出る手の甲。

 顔面ごと風を斬る拳。


 「――ッ!?」


 否。斬れたのは風のみ。

 躱された。



 ――そよ風。


 肌身にソレを感じた時、果たしてもう遅かったのか。

 それとも――


 「――ッ!!」


 マズッ――!


コンマ 01~20→回避

下1



 ――突。


 「――ッがハァッ――――!」


 背後から柄で一突き。

 刃での刺突でないのは慈悲なのか――は分からない。

 だが、少なくともこの一突きを慈悲とは思いたくはない。


 ――息が出来ない。


 喉が空気を取り込んでくれない。いや、そもそも私の肺――動いてくれてるのか? 鈍痛と窒息にのた打ち回るうち、いつしか――


??「――終わったよ」


 紅の槍が、私のソウルジェムへと向けられていた。



??「最後に選ばしてやる。今すぐグリーフキューブここに置いて出てくか、それともいっそココで魔法が使えなくなるか――」


 冗談じゃない。

 それはYES or はいのどちらかを選べと言っている様なモノだ。

 何せ私はグリーフキューブ一粒も持ってはいない。


 「――ッッ――――」

??「やだ、って目ェしてんな? いいぜ? なら――」


 ……「グリーフキューブ持ってません」じゃ流石に許してはくれないだろうな。

 でも獲れるものが無ければそれはそれで仕方ない――と見逃してはくれないだろうか。


1.「グリーフキューブ持ってません」
2.黙って睨みつけて抵抗する
3.諦める
4.自由安価

下2



「グリーフキューブ持ってない……」

??「……」


 無表情。

 呆気に取られた――などという事もなく――


??「……舐めてんじゃねえぞ」


 襟を掴まれ、至近にまで顔を引き寄せられる。

 呆気に取られた訳でもなく、ただひたすらに怒りを滾らせる。

 瞳の奥に、炎が見えた気がした。


 嗚呼――やっぱりダメか。



??「もう一度チャンスやるよ。今すぐグリーフキューブ――」

 「本当に持ってない!」

??「聞こえなかったか? 出せっつってんだよ!」

 「出すよ! 出したいよ!」

??「じゃあ出せよ!」

 「持ってないし無理!」

??「ッざっけんじゃねえぞテメェ!」

 「うるさいよ! ウザいし怖いし出したいよ! でも持ってない!」

??「――あっそ」



 絡まる金属音。

 纏め上げられる四肢。

 多節槍か。中々に洒落て便利な武器をお持ちで。


??「……」


 ……気色悪い。

 忙しなく体に触れられ、時には服の中までまさぐられる。

 早く解放してくれ……。



??「……」

 「……っ」


??「……なぁ」


 グリーフキューブが無いと分かったんだ。

 もう充分だろう……。

 これ以上まだ何か――


??「オマエ、単なるバカか?」

 「……」


 ――は。


??「まさかタマも無しに喧嘩売ってくるとはねぇ……。オマエ馬鹿か何かだろ。あァうん。絶対そうだ」

 「……」


 ……喧嘩を売ったのはそっちだろう!


1.逃げる
2.顔面ぶん殴る
3.自由安価

すみません
こっから下1



 「喧嘩売ってきたのはそっちでしょ……!?」

??「いやいやソレはオマエだろ。ココが狙いつったんだから――」

 「魔獣って言ったじゃない!」

??「ココに何かあるっつったろお前!」

 「魔獣!」

??「……」


 紅い前髪を掻きむしり――


??「――あークソ。じゃあアタシの勘違いってコトかよ」


 何を勘違いされたのか見当も付かないが、目的は魔獣以上も以下もない。

 ただこの場所を選んだのが、如何にも出そうな意味深な所に見えただけだ。


1.「やっぱりココには何かあるのか?」
2.「詫びグリーフキューブ寄越せ」
3.面倒くさいので逃げる。多分逃がしてくれる。
4.自由安価

下2



 好奇心か、はたまたわだかまりにも似た何かなのか。

 また喧嘩を売る事になるかもしれないが、聞かずにはいられなかった。


 「……やっぱりココには何かあるの……?」

??「あー知らん知らん。多分何もねーだろ」


 嘘。

 でなくば、烈火の如く――"本気"を出し、あわや私の"魔法少女"を終わらせる程にまで憤慨したりはしない。

 であれば――


1.明らかな拒絶だろう。大人しく立ち去る。
2.なおも問い詰める。
3.詫びグリーフキューブ寄越せ
4.自由安価

下2



 ――何か隠してる。大嘘ついてまで。


 「嘘! 絶対なにかここにあるんd――」

??「知らねえっつってんだろ。妄想癖も大概にしろ。それとも――」


 ――振り向く彼女。その瞳は――


??「――オマエ、本当に"ただのバカ"でしか無かったのか」


 もはや"私"に向けられるものでない。


 ――蟲螻。


 怒りの熱、憤怒の炎――そんな当然な類ではない。

 ただ、今の彼女の目の前には"侮蔑すべきもの"しか映ってないのだから。



??「テメェみたいな飲み込みの悪い奴は二人も居て欲しかあなかったよ」

??「――いや、あそこまでのバカはアイツしか居ねえわ」


??「まあなんだ、分かんねえ様なら言ってやるけどさあ――」

??「オマエ、今ここで見逃されても良いんだぜ?」

??「それとも何か? さっきまでのドンパチ、またやり合おうってのか? けどなあ――」


??「――次は容赦しねえぞ。ガチで殺す」


 ――私は――


1.見ず知らずの過去の為に命は掛けられない。立ち去る。
2.納得がいかない。問い詰める
3.詫びグリーフキューブ寄越せ
4.自由安価

下2



 拘束魔法が使えれば――


 「……」

??「……おォどうした。見逃してやるって言ってんだ」


 私の魔法は――


コンマ 01~15→拘束魔法習得

下1



 ――Legare.


??「ッ――!?」


 大蛇の如きガラスの鎖。

 撓り、うねり、絡め取り、四肢の自由を奪う。


??「ッ――へェ……。こんな隠しダマ持ってたってか」

??「――ふざけんなよテメェ――!」


コンマ 01~75→誰か来る



  「――キョーコ……?」


 か細い少女の声。

 あどけない――なんて言葉すら大人っぽく聞こえるだろうか―― 一回りも二回りも幼げな声。

 翡翠の様な髪をした子供だった。


杏子「ッゆま――! 来るな!」

ゆま「……」



ゆま「――る――な――――」


 震える唇から絞り出す。


ゆま「――め――るな――!」


 小さい口で。

 ありったけ。

 私への"憎悪"を。


ゆま「キョーコを――いじめるなッッッッッ!!」


1.杏子とやらを解放してやる
2.解放しない。
3.ゆまとやらを倒す
4.自由安価

下2



 知ったことじゃない。

 まだ私は納得していない。

 "勘違い"の所為でボコボコにされたとなっては、こちらもおさまりがつかない……!

 聞かせてもらう……!


ゆま「キョーコを離してッッッ!」

ゆま「でないとゆま……! お、おまえなんか……おまえなんかっ……!」


 "指輪"がはめられた、赤子のように柔い指をぎゅ……っと握りしめる。

 一捻りも容易そうな、柔い指を、震えながら……。


杏子「馬鹿ッ! 逃げろ! 死ぬぞ!」

ゆま「……っっっ……!」

杏子「おいッ! 逃げろッ!! っクソッ……!!」


1.杏子とやらを解放してやる
2.解放しない
3.ゆまも拘束する。
4.ゆまを倒す
5.自由安価

下2



 スッ……と、ゆまと呼ばれる少女に手のひら翳す。


杏子「――!」


 大人げなかろう。

 けれど、悪く思わないで欲しい。

 いじめられたのは私なんだ。


杏子「やめろ……! やめろォッ!!」


 君にも黙っててもらおう。


 「――Legare.」

杏子「クソォッ!!」


コンマ 拘束→01~50

下1



 捕らえる鎖音。

 だが、捕らえたのは――


ゆま「――っっ……!」


 いつの間に変身を遂げたのやら。

 この子のハンマーへと絡まるだけでしかなかった。


ゆま「――キョーコは――ゆまが守るんだもん!!」



 ――轟音。


 「――ッ――――!?」


 絡まる鎖ごと大地を打つ。

 大地ごと震わされる。

 衝撃波に乗せられ、吹き飛ばされる。


 「っ――く――」


 ……笑えない。

 こんな……小学2か3もいかないような少女に、先手を取り返されるとは。


コンマ 01~50 杏子・ゆまに援軍(1人目)

下1



ゆま「おまえなんかたおしてやる……!」

ゆま「キョーコをいじめるやつなんか、みんなたおすんだから!」


 見たところ典型的なパワータイプ。

 しかし、迂闊に近付いたら近付いたで衝撃波により吹き飛ばされる。

 鈍重なパワータイプの欠点を上手い事相殺していると見て良いだろう。


1.拘束
2.魔力残量が心配なので杏子からグリーフキューブふんだくる。
3.鈍重相手ならスタコラサッサは余裕。逃げる。
4.自由安価

下2



 ――悪く思うな!


ゆま「ひっ――!」


 縛った杏子の顔面に拳を突き付け、盾にするかのようにゆまに見せつける。


杏子「おいコラァ……! 何すんだ……!」

ゆま「きょ、キョーコぉっ!」


 ――さらば!


ゆま「キョーコぉぉおおっ!!!!!」


コンマ 逃走成功→01~80

下1



 人気のない夜の路地裏。

 ゆまとやらはもう撒いた。

 あとは――


杏子「おいッゴラァ! 離せ! おいッ!」


 縛ったまま連れてきた杏子だが――


杏子「オマエ頭おかしいんじゃねえのか! オイ! 聞いてんのか! 離せッ!」

  「……」


1.あの教会には何があるの?
2.グリーフキューブ根こそぎ奪う
3.解放してやる
4.グリーフキューブ根こそぎ奪ってから解放してやる
5.自由安価

下2



杏子「ッオイ――! 何すん――」


 彼女の体をまさぐる。

 先ほどやられたみたいに、なるべく気色悪く――な。


杏子「ッぜェ――! オイ! ウゼェ! 離せッ!」


 ――2回全回復。

 分量からしてそんな所か。

 他愛ない……。


 もはや脅威は無い。

 手持ちのグリーフキューブから言って、こちらのが有利だ。

 解放してやっても構わなかろう。



杏子「――!」


 杏子に掛けた拘束魔法を解いた。


杏子「――ハッ! アレがどんな場所かなんて意味深な事ヌかしてやがると思えば――」

杏子「結局オマエそう言うヤツってか――!」

  「どう言う――?」

杏子「とぼけんな。ソレ目当てに決まってんだろうが」


 グリーフキューブ目当てのならず者――か。

 私はやられた事をやり返しただけだが。


1.立ち去る
2.やっぱり不安なのでもう一回拘束して放っておく
3.「あの教会には何があるの?」
4.再び拘束して「あの教会には何があるの?」
5.脅威の芽は潰そう。折角だから潰しておく
6.自由安価

下2



  「おなかすいたでしょ。何か食べさせてあげる」


 何気無かった。グリーフキューブ代……みたいなものだった。

 メシでも奢れば、あの教会について教えてもらえるだろうか――とも。

 だった、のだが――


杏子「……」


 震える拳。

 紅潮する指。

 メシを奢られてうれしい――と言うよりも――


杏子「――舐めやがってェェェェエエエエエエエエエッッッッッッ!!」


 これで何度目だろうか。

 堪忍袋の緒を切らせてしまったらしい。

 私の目前に、数多の鎖の束が舞い上がり――

コンマ 逃走される→01~60

下1



 ――煙幕代わりだったか。

 次に目を向けた先に杏子は居なかった。


  「……」


 ――嗚呼、波乱万丈な誕生日。


 記憶にして0歳0ヶ月1日目とも言うべき私は今日が誕生日と言っても良かろう。

 にも関わらず杏子とか言う紅い狼に理不尽にも喧嘩を売られ、多分ゆまちゃんにはお姉ちゃんをいじめる悪い奴と見られたに違いない。


 ――Story of my life.


 なんとツイてない誕生日か――

Result

ステータス
SG 20/100

所持GC
GC 200/200

魔法
Legare(SG:30)

好感度表

見滝原
杏子:嫌悪
ゆま:嫌悪

神浜
なし

キリ良いのでここまでです
次は水曜の晩ぐらいだと思います

ヤります



 ――陽。


 光が温かに包んでくれる。

 空気は澄み切り、見通せない物はない。

 こんな爽やかな朝に反して、気分は若干淀んでいる。


  「……む……」


 杏子……だったか。

 勝手に"縄張り"に手を出したのはまずかったのかもしれないが、ソレはソレでコレはコレと言うヤツだ。

 結論から言えばナゾの勘違いで襲われたに過ぎず、そして謝るどころか脅される始末。


  「……許せん」


 絶対見つけ出して問い詰めてやる。


  「……」


 ところで、転校まであと1日余裕がある。

 一日中ニート生活をするのも悪くはないかもしれないし、どこか散策しても良いかもしれない。


1.地元、神浜を適当にうろつく
2.見滝原中見学にリベンジ
3.ニート生活
4.メシ作る
5.SNS(Qwitter、QINE)
6.トレーニング
7.寝る
8.自由安価

下2



 地元、神浜の街――新西区を散策。

 ……とは言ったものの、記憶の限りでは私に知り合いなど誰一人居ない。

 記憶が無いのだから当然と言えば当然だが。


 「……」


 散策……と言うからには目的は無くて当然なのだが、それにしても暇も暇だ。

 ただ歩くだけでも退屈凌ぎにすらなりゃしない。

 どうしたものか――


1.魔獣を探す
2.電車でいずれかへ向かう→水名区、参京区、中央区、栄区、工匠区、大東区、南凪区、北養区、見滝原市
3.昼飯
4.廃墟
5.自由安価

下2



 ――栄区。


 市の南西寄り。

 ファッション街だろうか、煌びやかな衣装や装飾品を取り揃える店が多く見受けられる。

 かつては神浜記録博物館なる所が有ったそうだが、向かってみれば廃墟どころか見るも無残な瓦礫の山。

 先日、原因不明の爆発事故等があったらしくのこのザマと言う……。


 「……」


 この区の教育機関は栄総合学園だったかな。


1.栄総合学園へ向かう
2.魔獣探す
3.電車でいずれかへ向かう→新西区、水名区、参京区、中央区、栄区、工匠区、大東区、南凪区、北養区、見滝原市
4.昼飯
5.自由安価

下2



 腹ごしらえならぬ、魔力ごしらえでもしておこうか。

 縄張り問題は――問題無かろう。

 私は神浜市民だ。自分の街の魔獣を狩って悪い事など一つもない。


 「……」


 神浜記録博物館――先ほどの廃墟が生きてさえいれば、ソコも魔獣の狩れそうな場所だったろうに。 惜しい時期に目が覚めた物だ。

 自分で言っておいてなんだが、日中に魔獣など見当たるものかは些か疑問なので路地裏で探す事にした。


コンマ 01~45→SG反応アリ。但し、3の倍数で――

下1



 ――白きケモノ。

 其は僧侶を思わせる冒涜的な怪異。


 「▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓...」


 地獄へ誘うか?

 底より唸る重圧の声。

 生者の精気食らい、忽ち死人の如き廃人へと堕せしめる。


 ――魔獣<ヤツ>らだ。


コンマ 01~40→???参戦

下1



 乱入者も無く、私独りか――


 ――寧ろ都合が良い。

 これでまた、私は"魔法少女"を永らえられる。


 ――己が誰かを識るべく。

 ――己が誰かに成るべく。

 ――己が己たらしめるべく。


 ――何者でもないまま、私が"私"でなくなりたくはない。


 だから――


  「――さっさと殺<狩>って、さっさと帰<還>ろう――」



 「▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓...」


 ――熱線。

 灰塵と化す浴びた大地。

 生を焼却し、生を冒涜し、生を消費せしケモノの抗い。


 ――けれど、残念だ。


 「▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓!!」


 ―― 一閃。


 ケモノの腕を走る光。

 ケモノの肉が断たれる絶音。

 ケモノの迸る血液<ノイズ>。

 脚に蹴り斬られたケモノは腕を失う。



  「――ッ!」


 風を斬り、空を絶つ。

 手にした魔獣の腕で頭<こうべ>を薙ぐ。

 ケモノを踏み台に、ケモノを狩る。


 狩<殺>って、殺<狩>って――


 「――さよなら」


 ――喰らい尽くす。


 「▓▓▓▓▓▓...」


 己がモノだった筈の腕を投擲され、貫かれ、黎い賽子を残滓に消えゆくケモノ。


 ――儚いな。


 この残滓も――この残滓さえ、私達に喰われるだけでしかないのだから――。


コンマ 01~30→???と遭遇

下1



  「――はぁ」


 ソウルジェム1回全浄化分。

 稼ぎとしては並々に上々だろう。

 これ以上の要求は些か欲張りと言ったものだ。


  「……」


 ――人を喰らいし怪異。


 我々魔法少女は、その怪異をしとめて魔法少女たり得る。

 ならば――


  「――居るのかな、そんなの」


 人をエサに魔獣を肥えらせ、美味しく頂く魔法少女も居るものか――



 紅潮する焼けた空。

 日も間もなく落ちようとしている。

 今更見滝原中学を見学に行こうとも、もうとっくに時間切れだろう。

 ……まぁ、今居る所は神浜でそのうえ栄区ではあるが――


  「……」グギュルル...


 ――空腹か。


1.見滝原に帰って食う
2.神浜で適当に飯屋探す
3.新西区に捨てる程あるコンビニで適当に食す
4.空腹のまま更に魔獣探す
5.栄総合学園へ向かう
6.自由安価

下2



 ――栄総合学園


  「……」グッギュルルルルルルル...


 なんとなくこの区の学校に来てみたはいいものの、そろそろ真剣に空腹が洒落にならなくなってきた……。

 足は笑い、手は震え、力が入ってるか否かも定かでなく、今にも倒れそう。


警備員「……」


 校門近くの警備員が怪訝な眼差しを向けている。

 不審者を見る目――でもなく、要するに『大丈夫かコイツ』的な視線であろう。

 いや、そうであって欲しい。


1.校舎へ入る
2.警備員に怒られたくないので引き返してメシでも食っておく
3.どこか適当な場所から侵入する
4.自由安価

下2



 この学校に侵入するに相応しい場所を探すべく、校舎周辺を散策。

 何の為? それは知らない。 なんとなく、だ。


  「……」


 警備員も設置してあるのなら、大方防犯カメラも設置してあろう。

 バレでもしたのなら私はたちまちいわゆる"事案モノ"へと化すであろう。

 男性不審者に比べれば軽いモノかもしれないが――


 『ほらカツ丼や。なんで侵入したんや。言うてみい』

 『何となくです……』

 『ふざけんなや! 言うてみい。 今吐けば罪軽なるでぇ……?』


 ――な事態は出来れば避けるべきだろうと思う。


1.それでも侵入する
2.怒られたくないので引き返してメシでも食っておく
3.自由安価

下2



 せっかくなので、この学校の名物について聞き込み調査でもしてみようか。

 ――と、日も沈み、晩と夕の間の紫色の空の下、部活帰りらしきちらほら散らばる生徒を捕まえた。


生徒A「ココの名物……?」

生徒B「……アレじゃね」ヒソヒソ

生徒A「うわ、アリナか」

  「ありな……?」

生徒B「あーいやいや何でもないですハイ」

生徒A「学校イチのキチガイみたいなモンだから……」


 ――学園唯一の"異常者"……。



生徒B「っつかアリナ・グレイ知らないってマジで言ってんの?」

  「うん……」

生徒A「だったら知らないままで居てほんっとお願い。あいつの作品て評価されてるけど、見てるだけで頭おかしくなりそうだし……」

生徒B「もういいだろ……帰ろうよ……」ヒソヒソ

生徒A「あ、ああうん! そんじゃーね!」タッタッタ...


 早く逃げたい。

 この6文字を顔面に張り付けるかの如く、露骨に早足で離れる生徒たち。


 ――アリナ・グレイ。

 この学園の名物――もといインサニティ。


1.アリナ・グレイとやらに会いに行く
2.帰る
3.自由安価

下2




 アリナの客です、と伝えれば易々通してくれた。

 どうもこう言う事はこの学校じゃ多々あるらしい。

 それだけ腕のある芸術家――と言う事なのだろう。

 だが、初っ端から直接会える――と言う事も無く――


先生「じゃあこちらでお待ちくださいね」

  「は~い」


 先ずは残ってた教師が小走りに伝えに行ってくれた。


  「……」


 私は――


1.事を荒立てたくはない。大人しく待っておく。
2.美術部へ向かう。
3.勝手に帰る
4.自由安価

下2



 それからしばらくして――


先生「お待たせ致しまして申し訳ありません~」

  「いえいえ~」

先生「ええと、アリナなんですが――」


コンマ 01~50→居ない

下1



先生「―― 一応居るには居るのですが、どうも手が離せない様でして……」


 会ってはもらえないらしい……。


先生「申し訳ございません~」

  「いえいえ~」

先生「で……どの様なご用件でしたでしょうか? 私からお伝えしましょうか……?」

  「……」


 ……マズいぞ。

 全然考えていなかった。

 ただ私は見物人として――もとい、怖いモノ――キチガイ見たさで来ただけでしかないのだから。


1.絵のお仕事の依頼に来ました。と大嘘をつく
2.「キチガイ見物に来ました~」
3.「なんでもないです。ではまた後日」
4.自由安価

下2



  「キチガイ見物に来ました~」

先生「……」


 下手なチャチな嘘をつくまでもなく、本心がコレしかないのだからこの他に言う事はあるまい。だが――


先生「……」キッ...

  「う゛……」


 視線が私を貫く。

 磔にされたが如く、動かぬ私の体。


先生「……確かにアリナは敵を作りやすい子です。人柄上それは否定できません。――けれど――」


先生「冷やかしでしたなら、どうぞ今すぐお帰り下さい」

先生「と言うより、今後とも本校に一切立ち寄らないで頂きたい」

先生「今日あった事は他の者にも伝えますので。悪しからず」

  「……」

1.事を荒立てたくはない。大人しく謝って帰る
2.知るか。部室へ特攻。
3.自由安価

下2



 そんなこと知るか。

 私は見たいのだ。

 アリナ・グレイを――!


  「とうっ!」


 教師を避け、美術部の方へと歩もうと――


先生「こら」

  「う゛……」


 通せんぼ――もとい阻まれた。


先生「警察呼びますよ」

  「……」


コンマ 01~50→乱入者

下1



アリナ「シャラァップ!」ガシャン!!

  「――!?」

先生「あ、アリナ――!?」


 大破――とまではいかないか。大げさだった。

 大破しそうな程の音を立てつつ扉を荒げに開ける女子生徒。


 ほう。こいつが――


アリナ「アリナのクリエイト・タイムを邪魔するなって言ったヨネ――!?」

アリナ「ナニ忘れちゃってくれてるワケ――!?」


 手に握ってるモノは――なんだ?

 画材か何かだろうか。

 とにかく体に悪そうな得体の知れない物体Xと言う事にしておこう。

 物体Xを握る手は紅潮し、怒りに震えている。



先生「……アリナは下がってなs――」

アリナ「ノイジーって言ってるんですケド!? オマエ等の声でアリナのクリエイトタイムが台無しなんですケド!!」

アリナ「――て言うかソイツ、ナニ?」


 ――と、私を指指して。


先生「何でもありません。アリナは作品に集中しなs――」

アリナ「だからノイジーだから出来ないって何度言ったら分かるんだよ!」

  「……」


1."指輪"を見せる
2.「や~いキチガイ」
3.「お仕事の依頼に来ました」
4.ごめんなさ。と言って立ち去る
5.自由安価

下2



  「一目ぼれしたんだ」

アリナ「あっそ」


 うわあ素っ気ない。


アリナ「ねぇ、その羽虫さっさと連れ出して欲しいワケ」

先生「だから戻ってなさいとあれほど――」

アリナ「それじゃ」ピシャン!!


 ――と、部室に籠ってしまったアリナ氏。


先生「……さて。アリナの知り合いでも無かった訳だしましてや客でもない」

先生「これ以上行くなら本当に警察呼びます」

  「……」


1.立ち去る
2.特攻する
3.自由安価

下2

>>1にて表記の2行目ルールにより安価下とさせて頂きます。

すみません連投してしまって

>>238
誤解を招いて申し訳ございません
すぐ上のageの話です




 警察を呼ばれては――このままでは私の"記憶"を探す旅も――

 二度と栄総合学園へ立ち入る事は出来なくなったが、大人しく立ち去る事で事なきを得た。


  「~~~~~~~~~っ!」グギュルルルルルルルルルル


 腹が減り過ぎた。

 もう動けない。


1.夜だからもう家に帰る
2.電車でいずれかへ向かう→新西区、水名区、参京区、中央区、栄区、工匠区、大東区、南凪区、北養区、見滝原市
3.魔獣探し
4.自由安価

下2



 丁度近場にあったカフェでパン類を食したが――


  「……」グゥゥ...


 ――まだだ。まだ足りぬ。

 やはりこういうカフェで食すパン類は割高だ。

 腹持ち悪く、その上量も少なく、コスパが最悪ったらない。

 ――と感じるのは、朝からノンストップでメシをロクに食べてなかったからだろう。

 昼食を採ってさえいれば、少しは満足したのかもしれない。


コンマ 01~35→なんか五月蠅い奴らが居るな……

下1




 帰路につく。

 そろそろ帰らねば、明日の登校に響く。


  「……」


 それにしても今更ながら思い出すことが――杏子も見滝原中学と言う事。

 ワケの分からない勘違いを盾に、あわや亡き者にされそうだった。

 あの紅い狼に虐められる学生生活が来てしまうのだろうか――

 記憶している限りでは初めての学生生活がこれほど不安に曇ってしまう事になろうとは――


  「……はぁ……」


 栄総合学園も出禁となり、人生ままならない物よ――


コンマ 01~50→ソウルジェム反応

下1



――瘴気か。


 宵も深まるとなれば、致し方あるまいか――


コンマ 3倍数→コイツは――

下1



 「????????????????????????????????????????...」


 今宵も湧く冒涜者――

 生を蹂躙せしモノを狩る私達は――果たして冒涜的でないと言えるのだろうか。

 何にせよ、私が狩らねば誰かが生きたまま死にゆく。

 そして、いずれは私も――


  「――さっさと殺<狩>って、さっさと帰<還>ろうか――」


コンマ 4倍数→GC獲得

下1

>>254
修正

誤→ 「????????????????????????????????????????...」

正→ 「▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓...」

やっぱ専ブラじゃUniCodeが化けるなぁ
安価なら下



 充分"感情"を吸い取ってなかったか、今宵の魔獣はグリーフキューブを孕んでいなかった。

 となれば、ケモノに喰い尽くされた人々は居なかった――ともなるが、うれしいやら悲しいやら――


  「……はぁ」


 倫理的に、人がエサになる事を喜ぶべきでもなかろう。

 犠牲となった人は居ない。それで良い。


  「――さて」


 さっさと帰ろう。

 学園生活が待っている――


Result

ステータス
SG 80/100

所持GC
GC 200/300

魔法
Legare(SG:30)

好感度表

見滝原
杏子:嫌悪
ゆま:嫌悪

神浜

?????:嫌悪

アリナ・グレイ:無関心

今日ここまでです
次は金曜晩ぐらいになるかと

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