モバP「そうだ、アイドル達にブラを貰えばいいんだ」 (30)

モバマスのSSだと思います。

出てくるアイドルはあまり多くないです。

とてもありがちなお話です。類似したお話は沢山あると思います。

至らないところは指摘して頂けると幸いです。

では、

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1531240586

(以下P表記)

P「アイドル達と信頼関係を築きたい」

P「信頼する事ができればより仕事に対して向き合いやすくなる、そうすれば彼女達は更に輝ける」

P「だからプロデューサーである俺と彼女達の信頼関係はとても重要だ」

P「しかし、信頼関係を築くためには相互理解が必要になる、お互いを理解しなければ信頼はありえない」

P「彼女達を理解するにはどうしたらいいのだろう、もちろん俺の方から歩み寄るのはとても大切だろうが……」

P「ううむ……理解……するには…………」

P「……」

P「ッ!! そうだ!」




P「俺が彼女達のブラを着ければいいんだ!」




P「という結論に至りました」

ちひろ「病院行きましょうか」

P「病院? 誰か病気なんですか?」

ちひろ「あなたですよ!」

P「?? 見ての通り至って健康体ですが?」

ちひろ「今の自分の言動に疑問を抱かないのは相当ヤバイですよ! 確実におかしくなってます!」

P「人は誰しもどこかが少しずつおかしいって言うじゃないですか」

ちひろ「これはそういう次元の話じゃ無いですよ! 全然少しじゃありませんし!」

ちひろ「そもそもブラって……あのブラですか? イギリス国民なら誰でも知ってる英雄じゃなくて?」

P「何言ってるんですかちひろさん、俺がアイドルのブラフォード着けるって意味分かんないですよ」

ちひろ「まずアイドルのブラジャー着けるのが意味分からないですよ!」

P「まあ、今後の為に幸運と勇気は貰っていきたいですがね」

ちひろ「やかましいですよ!! というか、ほんとにどういう事なんですか? 冗談じゃなく意味が分からないんですが」

P「え? さっきの話を聞いて分からなかったんですか??」

ちひろ「なんでそんなに意外そうなんですか、分かってたら私も狂人の仲間入りですよ」

P「ナチュラルに人の事を狂人呼ばわりしましたね、まあ、いいです」

P「いいですか? ブラ……ブラジャーというのは主に女性が着けるものですよね?」

ちひろ「まあ、そうですね、最近は男性用も出てきたみたいですが、女性が主ですね」

P「ブラとは女性が着用し、大切な胸を守り、四六時中身につけている、無くてはならない物ですね?」

ちひろ「はい」



P「つまり、ブラを着ければ女性の、アイドル達の気持ちになれるということです! これはきっと理解に繋がりますよ!」



ちひろ「なんでそうなるんですか!?」

P「ブラジャー着けて、アイドルの気持ちになるですよ!!!」

ちひろ「仁奈ちゃんに謝ってください!!」

P「ということで、事務所に来るアイドル達にブラを貰えないか頼んでみます」

ちひろ「ダメですって! 捕まりますよ!」

P「あの子達なら……きっと俺の考えをわかってくれます! 俺は信じてる!!」

ちひろ「セリフだけはかっこいいですね!?」

P「どうしてこの素晴らしい案に否定的なんですか? ハッ! そうか、ちひろさんはこう言いたいんですね」

ちひろ「はい?」

P「アイドルとプロデューサーの信頼関係は大切、しかし、アイドルだけでなく、プロデューサーと事務員の信頼関係も重要というわけですね」

ちひろ「え?」

P「流石はちひろさんですね、感服しました」

P「わかりました、では手始めにちひろさんのブラをください」

ちひろ「なんでそうなるんですか!嫌ですよ!」

P「そ、そんな、自分から言い出したのに」

ちひろ「一言も言ってないですよ!! 曲解のプロフェッショナルですかあなたは!」

P「ええい! いいからブラくださいよ!」

ちひろ「それだけ聞くとただの変態ですね!? いや、普通に変態でしたね!!」

P「くっ、じゃあどうすれば――」ガチャ


凛「おはようございます」


P「おっ、おはよう、凛」

凛「うん、おはようプロデューサー、それと、
ちひろさんもおはよう」

ちひろ「あっ、はい、おはよう凛ちゃん」

凛「ところで、どうかしたの? ドアの外まで言い争う様な声が聞こえてたけど」

P「ああ、それなんだがな、実は――」

ちひろ「ちょ、ちょっと待ってください」ガシッ

P「うわっ、なんですか」

ちひろ「凛ちゃんにさっきの事言うつもりですか!」ヒソヒソ

P「そりゃ言いますよ、信頼関係を築く為ですからね」ヒソヒソ

ちひろ「あんなこと言ったら信頼は地に落ちてそのまま警察のご厄介になるのは目に見えてますよ! やめてください!」ヒソヒソ

P「ええ~考えすぎですよ」ヒソヒソ

ちひろ「なんでそんなに楽観的なんですか!?」ヒソヒソ

凛「何ヒソヒソやってるの?なにか言えない事?」

ちひろ「えっ、いや、その」

P「大丈夫ですよ、ちひろさん、俺に任せてください」ヒソヒソ

ちひろ「あっ、ちょっ」

P「凛」

凛「どうしたの?」


P「単刀直入に言おう」


P「凛のブラを俺にくれないか?」

凛「…………」

ちひろ(やってしまったぁぁぁ)

凛「……ブラって、あのブラだよね? 左腕がサイコガンの宇宙海賊とかじゃないよね?」

P「あのブラだよ、宇宙海賊のあの男は簡単にくれ、なんて言えるような器じゃないさ」

ちひろ「普通はブラだって簡単にくれなんて言えませんよ」

P「で、どうだ? くれるか?」

ちひろ「いい加減にしてください! 貰える訳が――」

凛「わかった、プロデューサーが言うならあげるよ」

ちひろ「!?」

P「おお、そうか、うれしいよ凛」

凛「プロデューサーを信頼してるけど、理由は聞かせて欲しいかな、気になるし」

ちひろ「凛ちゃん!?」

P「実はカクカクシカジカでな」

凛「なるほど、流石はプロデューサーだね、みんなの事をちゃんと考えてくれてる、素敵だよ//」

ちひろ「凛ちゃん!?!?!?」

P「うん、じゃあ、早速で悪いけどくれるか?」

凛「わかった」

ちひろ「ちょ、ちょっと待って! 色々おかしいから!」

P「どこがですかちひろさん、凛も了承してくれましたよ」

ちひろ「それがおかしいって言ってるんですよ! 凛ちゃん!嫌なら嫌って言っていいのよ! 脅されてるの!?」

凛「何言ってるのちひろさん、そんな訳ないでしょ」

ちひろ「じゃあ、何がどうなって!!」

P「ちひろさん、落ち着きましょう、双方同意の上ですよ、何もおかしくありません」

ちひろ「おかしくない訳ないでしょう! ああ!凛ちゃんどこに行くの!!まさか……!」

凛「うん、脱いでくるよ」

ちひろ「脱ぐ!? ほ、ほらプロデューサーさん! 凛ちゃんが着けるブラがなくなっちゃいますよ! 女の子にノーブラで過ごさせる気ですか!!」

凛「今日はレッスンがあるからね、ちゃんと替えを用意してるから大丈夫だよ、心配しないでちひろさん」

ちひろ「何をもって大丈夫って言ってるの!? 大丈夫の意味を調べ直してきて!」

P「あっ、できれば替えのじゃなくて、今、凛が着けてる方をくれ」

凛「うん……//」

ちひろ「何の意味が!? 今着けてる方にするのには何の意味があるんですか!! 凛ちゃんも了承しないの!」

P「もちろん、今の今まで着けていたブラの方が凛を理解できる(気がする)からですよ」

ちひろ「そんな訳ないじゃないですかぁぁ!!」

凛「じゃあ、行ってくるね」バタン

ちひろ「凛ちゃぁぁぁぁん!! 考え直してぇぇぇぇ!」

~数分後~

凛「おまたせ、はい、これ」

P「おお! ありがとう凛、大切に使うよ」

凛「変な事に使っちゃダメだよ?」

P「もちろんだ、これも信頼を深めるためさ」

ちひろ「ああ……ほんとに渡してしまった……こうなったらポリスメンにご登場願うしか……ん?」


P「……」(握りしめたブラ)


P「蒼い……」


ちひろ「!?」


P「なんて蒼だ……見ているだけで刺繍一つ一つに引き込まれてしまうような儚い蒼さ……その中にフワリと残る、凛の香りと体温……!」

ちひろ「何言ってるんですか!?」

凛「//」

P「早速着けてきます!!」ダッ

ちひろ「あっ、ちょっ!」
バタンッ

ちひろ「い、行ってしまった……」

凛「……//」

ちひろ「……」

凛「……」

ちひろ「……」


スゥーハァースーハァースーハァースーハァー!!!


ちひろ「今なんか聞こえてきたんですけど!?!?」


凛「えっ? どうしたのちひろさん、何か聞こえた?」

ちひろ「むしろ今の聞こえなかったの!? プロデューサーさんが消えたドアの向こうから思い切り何かの匂いを嗅ぐような音が!!」

ガチャッ
P「おまたせしました」

ちひろ「何やってたんですかあなたは!!」

P「えっ? 何やってたって、ブラ着けて来るって言ったじゃないですか、ちゃんと話聞いててくださいよ(呆れ)」

ちひろ「今の貴方からだけは呆れられたくないです!! というかそんな話をしているわけでは――」

凛「……どう? 着け心地は?」

ちひろ「スルーしないで!?」

P「ああ、やはり違和感があるなぁ……ゴソゴソする」

P「でも、なんだか凛との距離が近づいた気がするよ、デュヘヘヘヘヘヘヘ」

凛「そ、そっか//」

ちひろ「笑い声ヤバすぎるでしょ!! 絶対下心ありますよこの人!!」

凛「え?何か聞こえた?」

ちひろ「凛ちゃんは難聴主人公か何かなの!? 人のモノとは思えない様な笑い声出してたでしょ!!」

凛「??」

P「??」

ちひろ「なんでそこで疑問符を出せるんですか!!」

P「よし、じゃあ凛、早速どれくらい理解を深められたか試そうじゃないか」

凛「そうだね、私も興味があるよ」

ちひろ「……試すってなんですか……? また何かする気ですか?」グデーン

凛「プロデューサー、ちひろさんツッコミ過ぎて疲れちゃってるよ」

P「あと、俺達が諦められたな、これは」

ちひろ「そう思うなら弁えてくださいよ……色々と……」

P「それはできません、ちひろさんは置いておいて、さあ、始めよう」

凛「うん、でも、どうするの?」

ちひろ「……」

P「ああ、それはだな、俺達は今、理解度MAXのはずだから、とりあえず俺が凛の考えを当てる方向で」

凛「なるほど、流石プロデューサーだね」

ちひろ「……」

凛「それにしても冴えてるね、それなら理解出来てるか一目瞭然だよ、冴えすぎてメンソールを目の周りに塗ったみたいだよ」

P「ふっ、よせよ、褒めても凛のブラくらいしか出ないぜ」

P「絶対返さないけど(ボソッ)」

ちひろ「……」

P「よし、じゃあ手始めに適当な事を考えて見てくれ、ビシッと当ててみせるからさ」

凛「うん」

P「凛の思考ダーツボードのブルを俺の直感ティップがダブルブルだぜ(?)」

凛「(キュン////)」

ちひろ「……」

凛「じゃあ、考えるね」

P「あっ、凛!」

凛「ん? どうしたの?」

P「今、凛は替えのブラを着けてるんだよな?」

凛「うん、着けてるよ、流石にノーブラはね」

P「そうか……なら、悪いんだが、そのブラも外してくれ」

ちひろ「……」

凛「え? なんで?」

P「さっきちひろさんに言ったが、ブラというのは女性の大切な物を守るためにある、そうだな?」

凛「うん、そうだね……あっ、まさか」

P「そう、そのまさかだ」

P「ブラを着けていると、俺達の信頼思念も阻害され、実験がうまくいかない可能性がある……と、俺のシックスセンスが囁いている」

凛「なるほど、危なかった、ほんとに細かいところにまで気が回るねプロデューサーは」

凛「……かっこいいな/////」ボソッ

ちひろ「……」

凛「外して来たよ」

P「うっひょお! 凛がノーブラ!(じゃあ、もう一つのブラも俺にくれないか?)」


ちひろ「やっぱりただの変態じゃないですかぁぁぁぁぁ!!!」


P凛「!?」


ちひろ「本音と建前逆になってますよ!! 逆になって無くても発言がド変態ですし!! ツッコミ所が多すぎてもはや意味わかんないですし!!!」


ちひろ「そもそもいつになったら実験始めるんですか!!! 悪戯に字数が増えていくだけなんですよ!!」


P「ええー? 俺、変態発言なんてしてた? 凛、わかる?」

凛「覚えがないかな」

ちひろ「もう難聴通り越して頭の病気でしょ!!!」

P「ちひろさんの言う事にも一理あるし、始めようか」

凛(ノーブラ)「そうだね」

ちひろ「その情報いります?」

凛「じゃあ、考えるよ」

P「むっ、むむむ!! ムムムーン!」

ちひろ「裕子ちゃんみたいになってますね」

P「むむ、むむむむーりぃー……」

ちひろ「乃々ちゃん!?」

P「なるほど! わかったぞ!」

ちひろ「無理じゃなかったんですか!?」

P「ズバリ!」

凛「……」


P「『プロデューサー……好き……』だな」

ちひろ「そんな訳ないでしょう! 自意識過剰にも程が――」


凛「うん……//当たりだよ///」


ちひろ「ええっ!?!? どこが!?」

P「まず出てくる感想が『どこが』ってひどくないですか?」

ちひろ「妥当ですよ!!」

凛「///」

P「凛」

凛「ひゃ、ひゃいっ!//」

P「凛の気持ち、伝わったよ、これで俺達、最高のパートナーになれたってことだな」

凛「う、うん///」

P「でもな、俺と凛はアイドルとプロデューサーだ、それに、俺にはみんなをトップアイドルにするという約束がある」

凛「……」

凛「ぷ、プロデューサー……」

P「だから」

P「俺達の夢を叶えた後、今度は凛の口から直接聞かせてくれ」

凛「ッ!!」

凛「わ、わかったよ、それも約束だよ、プロデューサー」

P「ああ、約束だ」

凛「///」

凛「わ、私レッスン行ってくるよ//じゃあ!///」

P「気をつけてな」
バタンッ




P「ふう……よし! じゃあ次のアイドルのブラを貰いにいくか!」

ちひろ「今の流れでよくそんな事できますね!?!?」

ちひろ「……プロデューサーさんってこんなにヤバイ人でしたっけ……? 真面目で実直な人だと思ってたのに……」

P「えっ、ちょっと、なんか俺、失望されてません?? まるで近隣住民に容疑者の人となりをインタビューしてる時のそれじゃないですか」

ちひろ「なんで意外そうなんですか? エピタフが無くても予知できるレベルでしょう」

P「なん……だと……」

ちひろ「凛ちゃんが可哀想になるレベルだったわね……こんなたらし男だとは……」

P「くっ、今は何をしても無駄か……だが、きっとちひろさんとの信頼もブラを貰えれば修復できる……!」

ちひろ「なんですかそのブラに対する無上の信頼は!? 修復不可能ですよ!! あげませんし!」

ちひろ「そもそも凛ちゃんが特殊だっただけで、誰もくれる訳無いじゃないですか! というか私が許しませんよ!」

P「……」

P「そうか……では、ちひろさんからやるしかないようですね」

ちひろ「えっ?」

P「今だ、やってくれ」

シュン!シュバッ!

ちひろ「きゃっ! 何っ!? って、え?」


P「ふふっ」つちひろのブラ


ちひろ「きゃぁああああ!! 何やってるんですか!! ど、どうやって!?返してください!」

P「ありがとうな、あやめ」


あやめ「ニンッ!」シュバッ!

ちひろ「そ、そんな! あやめちゃんを使って! 卑怯ですよ!」

P「ニヤリ」ブラ装着

ちひろ「や、やめてください! おっさんがブラ着けようとしてるところなんて見たく無いです!」

P「ふふっ、ちひろさんはブラまで蛍光緑ですか」

P「良いと思いますよ、綺麗です」

ちひろ「いやぁぁぁぁぁ!!!」

P「よし! 装着した、これでちひろさんが考えていることが分かる! いや、今の俺なら深層心理まで読み取ることが出来るはずだ……! ふむふむ、ほう……!」

ちひろ「グスンッ」

P「分かりましたよ、ちひろさん、まさか……」

ちひろ「な、なんですか……」



P「俺の事が好きなんですね?」



ちひろ「はっ? は、はぁぁぁぁぁぁぁぁ?」


P「なるほどなるほど」

ちひろ「そんな事!! あるはず!! ないですよぉぉ!!」

ちひろ「何っ! 変なっ! 事をっ!!」

P「まあ、落ち着いてください、ちひろさん、綺麗な顔が台無しですよ」ギュッ

ちひろ「ひゃっ!?///」

P「ふふ、素敵ですね」

ちひろ「だ、騙されませんよ! あ、貴方なんかに!」

P「大丈夫ですよ、深呼吸してください、俺に全部任せればいいんです、さあ、身を委ねて、心も……俺に預けてください、大丈夫」ミミモトデササヤキー

ちひろ「あ……う……」

P「良い子だね」ホッペニチュッ

ちひろ「キューン////」バタッ





P「よし、ちひろさんのブラも手に入ったし、続けますかね」スゥーハァースーハァースゥーハァースーハァー

P(その後、俺は順調にアイドルとの理解を深めて行った)

P(ブラを渡すという行為に難色を示すアイドルも居たが、説得をすれば概ねすんなりと渡してくれた)

P(このまま進んで行けば、我が事務所はもっと上のステージに上がることができる)

P(そう思っていた矢先、問題が発生した)

P(これは本来なら想定していなければならない出来事だった、俺の落ち度だ)

P(そう、彼女達の事を失念していたのだ)



P「……という訳で、みんなともっと仲良くなりたいから、ブラを俺にくれないか?」













P「仁奈」

仁奈「……仁奈、もっとプロデューサーと仲良くなりてーですよ……」

P「そうか! なら!」

仁奈「でも、ぶらじゃーあげられねーです……」グスンッ

P「!? なっ! ど、どうしてだ?」

仁奈「だって……」



仁奈「仁奈、まだ、ぶらじゃーつけてねーです……」



P「ッッ!!!!!」


P「なんてことだ! 完全に失念していた!!」

P「そうだよ! 年少組はブラ着けてない可能性があるじゃないか!!!」

P「クソッ! 何が信頼だ! こんな大事な事を忘れてるなんて! 俺は……プロデューサー失格だ!」

仁奈「……」

仁奈「仁奈……ぶらじゃーつけてないから、プロデューサーと仲良くなれねーですか?」ウルウル

P「ッ!」

仁奈「プロデューサー……」ブワッ

P「……」

P(何か……何か無いのか……! 仁奈を泣かせてしまうなんて!)

P(仁奈は天真爛漫に笑ってるのが一番なんだっ!! 俺が、笑顔を取り戻す!! 必ず!)

P(何かあるはずだ……この事態をひっくり返す何かが……!)

P「……」

P「……ッ! そうだっ!!!」

仁奈「? プロデューサー……?」

P「仁奈……」

仁奈「?」

P「仁奈の今、穿いている……」




P「ホカホカのパンツをくれ!!!!!」


仁奈「!? ぱ、パンツでごぜーますか!?」

P「そうだ! パンツだ!!! これなら問題無し!! 我ながら恐ろしい頭脳だぜ!!」

仁奈「……」

仁奈「……プロデューサーと仲良くなりてーですけど、パンツははずかしーでごぜーますよ……」

仁奈「それに、ママが男の子にパンツとか見せちゃダメって言ってたでごぜーます……うぅ……でも……」

P「……仁奈、大丈夫、心配するな、俺に考えがある」

仁奈「かんがえ、でごぜーますか?」

P「ああ、そうだ」

仁奈「な、なんでごぜーますか? 教えてくだせー!」キラキラ

P「うむ! いいか?」

仁奈「はい!」

P「仁奈のパンツと俺のパンツを」



P「チェーーーーンジ!!!!!!!」

P「もとい、取替えっこするんだ!!!」



P「取り替えっこすれば、パンツは無くならないから仁奈のママも安心だ、仁奈のノーパンも防げる、それに……」

仁奈「それに?」


P「なんと! 俺のパンツを穿くことによって、『俺の気持ち』になれちゃうんだ!!!」


仁奈「!!! プロデューサーの気持ちになれるでごぜーますか!!!すげーーー!」キラキラキラキラ


P「そして俺は仁奈の気持ちになる! どうだ! これ以上に仲良くなる方法なんてあるだろうか! いや、ない!」

仁奈「うおーー! 仁奈、パンツあげます! それで、プロデューサーの気持ちになるですよ!!!」

P「やったぜ。」



P(こうして俺は、最大の難関を突破したのであった)

P(あと、仁奈の脱ぎたてホカホカパンツは、至高の香りがした)

P(まだブラを着けていない娘からはパンツを、着けている娘からはブラを、希望する者には俺のパンツを贈呈し、ついに俺は、アイドルの下着をコンプリートすることに成功した)

P(長く険しい道のりだった、途中、挫けそうな時もあった)

P(だけど、俺は……俺達は……苦楽を共にし、更なる高みに立つことができた)


P(俺、やったよ……天国の母さん……見ててくれたかい……?)

P(母さんはいつも言ってたよな、何事も本気で挑めって……)

P(どうかな?俺、本気でやったよ……母さんが誇れる息子に……なれたかな?)

~Pの自宅~


ナレーター「Pの朝は早い」

ナレーター「起床と共に、まず歯を磨き、そして顔を洗う、これが彼の基本スタイルだ」


P「なんとなく、こういう順番になっちゃったんですよねぇ、後は、これです」


ナレーター「そう言いながら、徐に取り出したのは、女性用ブラジャー」

ナレーター「彼はブラジャーで濡れた顔を拭き始める」


P「このブラで顔を拭くとスッキリと目が覚めるんです、スゥーハァースーハァー……嗚呼、楓さん……」


ナレーター「ブラに対するこだわりが見える彼に、質問してみる」


P「え? 他にブラですか? ありますよ、仕事に行く時にその日行動を共にするアイドルのブラを持って行って装着するんです、仕事が捗りますよ」

P「このブラはハンカチ代わりに使っています、良い香りがするし、華やかで、アーニャ……失礼、アイドルと繋がっているような気がするんです」

ナレーター「どうやら彼の生活の原動力になっている物、それがアイドルのブラジャーのようだ、彼とアイドル達との信頼関係が見て取れるようである」

ナレーター「彼の今後の活躍に期待したい」





P「普段の生活をドキュメンタリーっぽく自作自演してみた、虚しい」

P「しかし、この虚しさは彼女達のブラが埋めてくれる……」

P「よし、今日も一日頑張るか、どれ、今日のスケジュールは……」


P「な、なにぃ!? こ、これは!!」


P「今日付き添う予定のアイドルが多すぎる!! これではブラを装着し切れない!!」


P「ど、どうする……またもやピンチだ……」

P「お、落ち着け……『追い詰められた時』こそ…………冷静に物事に対処し『チャンス』をものにするのだ……」

 P「このP、いつだってそうやって来たのだ……」

P「今まで乗り越えられなかったトラブルなど……一度だってないのだ!!」

P「……」


P「……そうだっ!!」

ちひろ「プロデューサーさん、遅いですねぇ……心配です……」

ちひろ「早く会いたいなぁ……」シューン

ちひろ「ハッ! な、何言ってるのちひろ!仕事中よ!もう!///」ガチャッ


「おはようございます」


ちひろ「あっ、プロデューサーさん、おはようございます、みんな待ってます……よ……?」

P「すいません、待たせてしまって、早速向かいます」

ちひろ「ぷ、ぷぷぷ!! プロデューサーさん! なんですかその格好!?」

P「はい? これですか? ああ、ちょっと目立ちますかね?」

ちひろ「ちょっと!? ちょっとどころじゃないですよ!」




ちひろ「なんでブラジャー着てるんですか!?!?」




ちひろ「全身、様々な色のブラで作られた、スーツ?? ですか? え、なにこれ、うわ、パンツもある……」

P「いやぁ、これはですね、事情がありまして……」

ちひろ「事情はあるに決まってるでしょう! 事情も無くブラ着てたらただの変態ですよ!?」

P「あのですね、実は」

P「付き添うアイドルが多すぎて、着けきれなかったんですよ、ブラ」

ちひろ「は、はい、それで……?」

P「これではまずいと考えた結果ですね、思ったんですよ」


P「肌身離さず着けるため、服にすればいいって!!」


ちひろ「……」

P「思いついた時、脳汁ドバドバでしたね、見てください、服を作るのに大量のブラが必要なので、全てのブラをつぎ込む事が出来ました」

ちひろ「……」

P「ネクタイまで作ることができましたよ、まあ、カラーは奇抜ですけどね、遅れて来たのはこれを作ってたからなんです」

ちひろ「……」

P「それになんと言ってもこれを着ていれば、全てのアイドルの考えを理解できるという事が大きいですね、いやぁ、良い仕事をしましたよ」

ちひろ「……」

P「もちろん、ちひろさんのブラも組み込んであるので、ばっちり分かりますよ、ちひろさんの気持ちが」

ちひろ「……」



P「やっぱり、プロデューサーさん、素敵♥」


P「ですね?」


ちひろ「……」




ちひろ「はい♥//」

P「ふふっ、これで俺は完全なるプロデューサーと成ったのだ……!」

P「だが、慢心はいけない、どこぞのAUOさんみたいにな……彼には慢心できるだけの余裕があるんだ、だが、俺には無い」

P「気を引き締めて、今日も一日頑張ろ――」ガチャッ



警察官「すみません、ここに不審者が入っていったという通報があったんですが……ッッ!?!?」



警察官「………………」


P「不審者!? な、なんですって!? くっ! アイドルのみんなが危ない!!」

P「警察官さん! 俺も協力します!! 一体どんな奴なんですか!?」

警察官「……いや、今、見つけました」

P「!? どこですか!? クソッ! 俺には見つけられない!! うおお! みんなは俺が守るぞ!!!」

ちひろ「キュン///」

警察官「……」

P「ん? ちょっとどうしたんですか? なんで俺に手錠を?? えっ? あっ、痛っ、引っ張らないでくださいよ!」

警察官「うるさい! いいから来なさい! 言い訳なら署で聞いてやる!!」

P「えええええ? なんでですか!! 冤罪だ!! こんな事があって良いはずがない! この吉良吉かg……じゃなくて! とにかく何もしてないですよ!?!?」


警察官「お前が何もしてないならこの世に変態は存在しない!!」


P「そこまで!?!?」

P「いやぁぁぁぁぁ!!!!!」



P「まだ終わってねぇんだよぉぉぉぉぉ!!!」



警察官「お前はクロサ〇の最終回かっ!!! ええい!! いいから黙ってついてこい!!!」


―――――――――



ちひろ「……」



ちひろ「デスヨネー……」




終劇

パンツ、欲しいなぁ……

主に仁奈ちゃんごめんなさい。

以下おまけです。

ここからは本編関係無いです。人物も別ということで。

P「……」

P「俺の手の中に……」

P「森久保の……パンツが……!」

P「……」

P「うへへ」

P「ッ!! お、俺は何を考えてるんだ!? 担当アイドルに! しかも14歳に!!!」

P「……なんて事だ……oh...oh...」

P「う、うう!! ううううう!!!」




P「森久保をえっちな目で見るな!!!!!」バッ!




シーン


P「はっ!? ゆ、夢か!!」

P「あ、あっぶねー……下手したら犯罪だっつーの……」

P「それにしても、なんて夢を……ん? 机の下に何かが……拾ってみよう」ゴソゴソ


つパンツ


P「……」

P「why!?!?」

P「アイエエエエ! パンツ!? パンツナンデ!?」

??「あの……」

P「!?!?」ババッ!!

乃々「な、なんですかその異常な程に素早い振り向き……なにか恐ろしいんですけど……」

P「お、おおっ!!↑も、もりくぼちゃんじゃないかぁっ!↑どしたんだぁぁ????」

乃々「なんでそんなにあからさまに動揺してるんですか……動揺の擬人化ですか……?」

P「してない! してないよ!! 俺、生まれてこの方、動揺だけはしたこと無いって専ら有名だから!!! 地元のレジェンドだから!」

乃々「なんですかそのピンポイントな感情の欠如!? もはや神が何か意図して作ったとしか思えないんですけど!?」

P「……で! ど、どうしたんだ!? 何か用か!?」

乃々「……何か怪しいんですけど……まあ、いいです、プロデューサーさんに聞きたいことがあるんですけど……」

P「な、なんだ??」


乃々「実は、もりくぼ、ぱんつを落としてしまったみたいなんですけど……プロデューサーさんは知りませんか……?」


P「!?!?!?!?!?」

乃々「あっ、これは知ってるパティーンなんですけど……」

P「し、知らないよ!! 森久保の薄いグリーンの可愛らしいパンツなんてさぁ!! 知らなすぎてヤバイ!! もう無知の知を自覚して気分はソクラテスッッ!! って、あっ!」パンツポロリッ


乃々パンツ「ファサッ」


P「……」

乃々「……」

乃々「……プロデューサーさん?」

P「ち、違うんだ! 出来心だったんだ!! 俺は初犯だから情状酌量の余地が――いや、違うよ! 盗んでないよ!! 何自白しようとしてんだ俺はぁ!!!」

乃々「プロデューサーさん……」

P「し、信じてくれ! 俺は――」



乃々「うれしいんですけど♥」



P「はっ?えっ?」

乃々「ふふふ、これでプロデューサーさんはもりくぼのモノなんですけど……! バラされたく無かったら言う事聞くんですけど……!」

P「ど、どうしたぁぁ!? 森久保ォ!!?」

乃々「ずっとこうしたかったんですけど……! プロデューサーさん♥」

P「や、やめるんだぁぁぁぁ!!」




P「森久保をえっちな目で見てスイマセンッッ!!!」ガバッ!



シーン



P「えっ? また夢……?」

P「よ、よかったぁ~~~」

P「はぁ……安堵したら、疲れがどっと湧いてきた……ん?」



机underパンツ



P「……」

P「……パターン見えたなこれは」

P「ふっ! またこれも夢でしたってオチだろ!!」

P「なら怖いものなど何も無い!! ふははは!!」


乃々「」キョロキョロ


P「おっ、森久保! おはよう! 良い朝だな!」


乃々「あっ、あの……プロデューサーさん、も、もりくぼの……そ、その、ぱ、ぱん……う、ううう、むーりぃー……///」

P「現実にパンツが落ちてるわけが無いからな、これは夢、ということは……」



P「森久保ォ!!!」ギューー



乃々「!?!?」

P「うおぉぉ! 森久保は今日も可愛いなぁ!! 何食ったらこんな風になるんだよぉ!! よしよしよしよし! あー尊い! しんどい! いやしんどくない!! 何故なら腕の中に森久保がいるから!! もう乃々って呼んじゃう!!! 乃々ォォーー!!」ナデナデナデナデナデ

乃々「あ、あうううううううう!?!?/////////」

P「おおっ!? 照れてるなぁ! もう一挙一動可愛いなぁ!!! ほんとにクール属性かよ!!」ナデナデナデナデナデ

乃々「あ、あのあのあのあの、ぷ、ぷろ、ぷろでゅーさーさん//////」

P「もう!! こうしてやる!!」

ホッペニチュー

乃々「ッッッ!?!?!?」キューー
バタンッ

P「あ、あれ!? 乃々が倒れた!! さ、さっきの夢だと自分から迫って来たのに!! なんで!? そうか! さっきとは違う夢か!!! なるほど!」



「……何やってるんですか?」



P「あっ、ちひろさん」


ちひろ「……何をやっているのかと聞いているんですよ?」


P「HAHAHA 夢ならちひろさんも怖くないなぁ!!」


P「ヘーイチッヒ!! 金の亡者!! 無償で10連引かせろ!!! (ベキィッ!) 守銭奴!! ってなんかすげぇ音した!?!?」


P「ぎゃあぁぁあ!! 俺の腕があらぬ方向を!!! いてぇぇぇ!! これ夢じゃねぇわ! 痛いもん!! 生きてる証拠だよ!!」


ちひろ「……もう一本いきますか」


P「や、やめてっ!! 俺のライフはもう0よ!! あっ、ちょっ、待って! 課金しますから!! チッヒ様!! (バギィィッ!!) あああああああ!! 僕の王の力がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロリッ


ちひろ「ん? 何か落ちましたよ?」


つパンツ


ちひろ「……」

P「ち、違うんですよ!! それは!! それは! ほんとに偶然っ!!」

ちひろ「……若い男性の内蔵は高く売れるんですよ」

P「実質死刑宣告!!? せめて足とかにしてください!!!!」


ちひろ「問答無用!」


P「お慈悲ぃ^~~~~」


―――――





P「」チーン





乃々「あ、あうううう//////」

乃々「……すごいことになったんですけど……//」

乃々「な、下の名前呼びから……ほ、ほっぺにちゅうまで……」

乃々「あわわわわわわわ、心臓が弾けてしまうんですけど……」

乃々「う、うぅぅぅ恥ずかしすぎて……む、むーりぃー……だけど……」

乃々「……むりじゃ……ないかも……////」

以上で終わりです。

これを書いたのはきっと暑さのせいです。秋か春ならこんな事にならなかったはずです。

最後に一句
森久保の パンツ食べたい クルクルも

お目汚し失礼しました。ほんとすいません

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