【咲】京太郎「出会いが欲しい」憧「お金が欲しい」【非安価】 (24)

・非安価の京憧スレ

・n番煎じとか言わないでね!

・気が向いたときに書くので更新は遅いかもしれない


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三月上旬


京太郎「彼女が欲しい」ボソッ


咲「えっ」ガタッ

和「えっ…?」

優希「んー?」ハナホジ

まこ「…ほぅ」ニヤ

久「なんですって?」


京太郎「ん…あれ、どうかしたのか?」フキフキ

咲「う、ううん。何でもないよ」

京太郎「おう、そうか…」フキフキ


京太郎(この一年…女の子に囲まれた部活をしてきたのに色っぽいことにはちっとも縁が無かった)キュッキュッ

京太郎(うーん、どうしてだろうか)サッサッ


咲「京ちゃん考え事しながらお掃除してる…」

優希「窓ふきに掃き掃除…よくコケずにやれるもんだじぇ」

和「無意識でやってるのでしょうか、あれ」


京太郎(誰かと付き合ったりした経験無いから、いくら考えてもなぁ)トコトコ

久「あ、買い出し行くの?じゃあ、はいこれ。いつものリストねー」スッ

京太郎「…………」トコトコ


ガチャ バタン


まこ「……夢遊病か何かか?」



京太郎(経験…か)


憧「あー、もう!予定キツキツで休めないしお金足りない!」

憧「大体なんで二日連続で別の子達と同じ場所に行かなきゃいけないのよ」

憧「どうせ同じ場所行くならあんたら一緒に行けばいいじゃない」

憧「うう…お願いだから私の時間を奪わないでよぉ…」



灼「こっちにまで声聞こえてる」タン

穏乃「また? うへぇ、今年も大変そう」タン

宥「憧ちゃん、交友関係広そうだしね…」ポロッ

玄「あ、お姉ちゃんそれローン。リーチドラ8で倍満ですのだー」

宥「あ……え?」ブルブル

玄「ふふふ」ニッコリ

宥「こ、これまだ切ったわけじゃないの。手が滑っただけだから…」ガクガク

玄「卓に落ちたらもう切ったのと一緒ですのだ」ニコニコ

宥「…はい」グスン

晴絵「相変わらずの容赦のなさ」ボソッ

玄「よそ見してるお姉ちゃんが悪いと思います。まる」キリッ



憧「いっそのこと、全部キャンセルして遠くにでも行きたいなぁ」ハァ



『でも皆に何て言おうかな…』


「春の内に一皮むけたい…けど」


『うーん…あ、部活の遠征ってことならどうかしら』


「もう誰でも良いから手ほどきをお願いしたい」


『でも何日も滞在するとなるとお金が…ぐぬぬ』


「バイトはしてるからお金はあるんだよな…」


―――ゴクリ


「『出会い系…』」


「『―――いや、ないない』」

三月中旬


穏乃「やっほー!遊びに来たよ和!」

灼「久しぶり」

憧「………」ソワソワ

玄「お邪魔しまーす」

晴絵「私もいるよ」

宥「はい和ちゃん、これお土産だけど…」

和「ありがとうございます、頂きますね。それと、皆さんお久しぶりです」


久「あら、いらっしゃい。ゆっくりしていってねー」

咲「あ、もう来たんだ。早かったね!」

優希「おーう、待ってたじょー」


京太郎「………」ソワソワ

まこ「京太郎…?」

京太郎「あっ。お、お茶煎れますね」

久「そんな緊張しなくてもいいのに」クスッ


穏乃「よーし、今日はトコトン打とうね!」

咲「お、おー!」


「ほらほら、赤土先生も入りなよ!」

「ちょ、引っ張らないの!」


「それ、カン。――嶺上開花ツモ」

「ふぇっ!?」


「それでね、穏乃ちゃんが帯付けないで温泉卓球し始めて…」

「あら、うちの優希だってすごいわよ。この前なんて―――」


ワイワイガヤガヤ


京太郎「ふぅ…」

京太郎(結局、欲望に負けて某アプリにて知らない誰かと連絡を取ってしまった)

京太郎(チャットで話してみた感じ変な人じゃなさそうだったけど)


京太郎(本当にこれで良かったんだろうか…)


優希「甘い。そいつは通らねえじぇ。ロォーン!!」

憧「……はい」

穏乃「憧?なんか今日調子悪そうだけど大丈夫?」

憧(どうしよう…全然麻雀に身が入らない)

憧「ごめん、ちょっと体調悪くて。…飛んじゃったし、宥さんと交代してくるわね」ガタッ

穏乃「あっ、本当に大丈夫なの!?」



憧「はぁ…」

憧(明日知らない人と会うことになったけど、26歳って絶対嘘よね?)

憧(あんな、いかにもこういう事に慣れてそうな落ち着いた雰囲気の人が20代なわけ…)

憧(うぅ…長野みたいな田舎だし変な人はいないと信じたいけど)


憧(もしも怖い人だったらどうしよう…)

京太郎(ん…あの子、窓際で一人だけどどうしたんだろ)

京太郎(表情暗いし、体調悪いんならどうにかしてあげたいけど)


京太郎「あの」

憧「…ん?」

京太郎「そんなところでどうかしたんですか?」


憧(誰こいつ。…ナンパ?)ジロッ


京太郎(うわ、こわ! いきなり睨むなよ)

京太郎「…体調悪いなら、薬と飲み物取ってきますよ」


憧(あー、そういえば清澄の麻雀部員に一人だけ男子がいるって言ってたっけ)

憧(どうせ和が目当てで入ったような奴なんでしょ)


憧「えと、お構いなく。疲れたから休憩してるだけなので」

京太郎「そ、そうか。んじゃ、ごゆっくりどうぞー」スタスタ

憧(ふぅ…今考え事で忙しいんだから、ほっといてよ)


「―――あ、でも」


京太郎「本当に辛くなったら俺に…あ、いや。和か染谷先輩にでも言ってくれよな」

京太郎「わざわざ長野まで来て体調崩して帰るとか嫌だろうし。それじゃ…」


憧「……なんなのよ」


※ ※ ※



穏乃「和や咲、前よりもっともっと強くなってたね!」

玄「ドラ爆は不発ですのだ…」

灼「あれは相手が悪かったと、思う」

晴絵「無警戒にカンばっかりするから、後ろで玄の手牌見てた時は「うわぁ」って思ったけどねー」

宥「カンしてそのまま玄ちゃんに手番が回って来ないなんてね…」

玄「せめて一回でも、一回でも和了れれば全員飛ばせたはずなのに…!」


穏乃「…あれ、憧は?」

晴絵「聞いてなかったの? 今日はそのまま和の家にお邪魔するってさー」

穏乃「えー!なにそれずっこい!」

晴絵「いやいやあんた明日用事あるって言ってたじゃん」

玄「わたしとお姉ちゃんも家のお手伝いしないと…」

晴絵「そういうこと。まぁ、また遊びに来ればいいじゃん」

穏乃「ぶー、ぶー」

晴絵「子供かっての。…子供だったね。子供じゃん」


その日の夜


憧「はぁー、さっぱりしたぁ。お風呂ありがとね、和」

和「気にしないでいいって言ってるのに…もう」


和「ところで、今日は楽しめましたか?」

憧「えっ? うん、もちろん楽しかったわよ?」

和「なら、いいんですけど…」


憧(あちゃー、和 にも 何か感づかれてるし。 自分で思ってた以上に平静、装えてなかったのかしら)

憧(…「にも」かぁ)


憧「――ま、いっか」ボソッ


憧「あー、明日だけど帰りの時間わかり次第連絡してね」

和「…ごめんなさい。一緒に遊べればよかったんですけど、忙しくて構うことができなくて」

憧「いいって、いいって。急に泊めてーなんて言ったの私の方だし」

憧「それに、長野にも興味があったから。適当に観光がてらその辺見て回ってるわよ」

憧(ほんとは、違うけど)


憧「それじゃ、おやすみー」

和「はい、おやすみなさい」


憧(うぅ…なんか心臓バクバクしてきた)

憧(軽はずみなことするんじゃなかったなぁ)

憧(………。行きたく、ないなぁ)


憧(でも、もう決まったことでごちゃごちゃ言うのも、相手に悪いし…)


次の日 バス車内


ブロロロロロロ…


憧(うー、寝不足で頭がズキズキする)

憧(しかもこのバスの運転手、ブレーキ荒くて余計にきつい…)


キキー!


憧「う゛…く、ぐ…」

憧(もう! そんなゆっさゆっさ揺らさないでよ!)


ピッ

京太郎「………」


憧(あれ。 今バスに乗ってきたのって昨日の…)

憧(でも話しかけるような間柄でもないし、向こうも気付いてないみたいだしいっか)


憧(あーもう、座ってるのに頭フラフラして、何よあいつ。寝不足なんじゃないでしょうね)

憧「…ったく、今日はあんたの方が具合悪そうじゃない」ボソッ


駅前


憧「で、なんであんたがここにいるの」

京太郎「あ。君、昨日の…」

京太郎(…名前なんだっけ。ってかなんで不機嫌なの? まあいいけど)


京太郎「人と待ち合わせだよ。あと10分くらいで時間なんだけど」

憧「ふーん…」

憧(やだ、同じ時間じゃないっ。 オジサンと会うところ、人に見られたくない)


憧「そ。 私、そこの喫茶店に用があるから」スタスタ

京太郎「お、おう」





憧「っし。ここなら待ち合わせ場所が見える」

憧「あいつが離れたら…って、あれ。もう着いてるって連絡来てるじゃない」

憧「でもあいつの他に人……なんて……」


その時 憧に電流走る―――!


憧「…………」

憧「あんたっ…いっつもこんなことしてるわけ!?」

京太郎「違う、誤解だ!」


憧「しかも26歳って何よ! 逆鯖読み過ぎじゃない!」

京太郎「舐められないように…その…わかるだろっ!?」


憧「ふん、あんたなんか誰が見たって一瞬で未成年だって丸わかりよ!」

京太郎「うっ…そだろ…シックに決めてきたつもりだったのに」


憧「だいたい! 高1でこんなことして自分でおかしいと思わないの!?」

京太郎(それはブーメランだと思うけど!)


憧「もっと…最悪な人が来ると思って…! 覚悟してたのに…!」ジワァ

憧「うっ、ひっく…うううぅ」グスン


京太郎「ちょっ、ちょっと場所移そうか!」グイッ

投下終了
次回未定で、書き溜めたらまた投下しますm(__)m

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