ルビィ「うんうん! どんな話?」 (13)

~善子の部屋~
善子「ん~……」グッ、グッ

善子「……はあ」ノビーン

善子「さて、もう時間ね」

善子「始めましょうか。……配信スタートっと」ピッ

善子「くくく……今宵もサバトへようこそ、リトルデーモン」

善子「ふふ、わこつコメントありがとう。ヨハネの降臨が待ち遠しかったようね」


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善子「さあ、今宵はまず……」

ルビィ「…………」コソコソ

善子「リトルデーモン。ロウソクの準備はいいかしら? ヨハネの合図で……」

ルビィ「うゆゆ……」コソコソ

善子「さあ一斉に吹き……後ろ? ……ふっ、やめなさいリトルデーモン。ヨハネを驚かそうったって……」

ルビィ「うゆぅ……」コソコソ

善子「えっ、本当にいる? あまりヨハネを怒らせるべきではないわ」

ルビィ「うゆ?」コソコソ

善子「いい加減にしてよー! 振り向くの怖くなっちゃうでしょー!」

ルビィ「うゆうゆ」コソコソ

善子「振り向いて何もいなかったら怒るからね!」

ルビィ「うゆ!」コソコソ

善子「振り向くわよ……ていっ!」クルッ

ルビィ「うゆっ!」クルッ

善子「……ってルビィ!?」

ルビィ「うゆ」

善子「ルビィ!? どうしてルビィがここに!?」

ルビィ「あのね、善子ちゃんが前にゆってくれたからね、それで善子ちゃんのママにゆって部屋に入ってたの」

善子「え? え? ちょっと落ち着きなさいよルビィ。ママに入れてもらったのね?」

ルビィ「うん」

善子「それで、ヨハネが何を言ったの?」

ルビィ「あのね、その練習しようっていうのが何日か知らないから善子ちゃんに会わなきゃって……」

善子「練習……? ああ、МC練習のことね?」

ルビィ「そう! ルビィいつもあんまりじょうずく話せないから善子ちゃんと練習したいってゆったら善子ちゃんもいいよってね……」

善子「そういえば約束したわね」

ルビィ「うゆ」

善子「じゃあいつに……」

ルビィ「今じゃダメ?」

善子「今? ……まあいいわ。せっかく家まで来てくれたし」

ルビィ「やった!」

善子「おしゃべりの練習……そうね、まずは適切な相づちからかしら?」

ルビィ「えっえっえっ? もう始まってるの?」

善子「そうよ。ヨハネの話に相づちをうってみて。リアクションがいいとMCは盛り上がるものなの」

ルビィ「うゆ!」

善子「いくわよ。ん~えっと、これは前にちょっと熱出しちゃったときの話なんだけどね」

ルビィ「えっ? どこから?」

善子「……どこからっていうか体からなんだけど」

ルビィ「うゆ」

善子「……でね? 寝てたら不思議なことがあったのよ」

ルビィ「へぇ~、あるんだ本当に!」

善子「いやまだ不思議なことは起きてないのよ?」

ルビィ「そっか、間違えちゃった」

善子「…………」

ルビィ「うゆ」

善子「で、家で寝てたの。ベッドで」

ルビィ「え、どっちなの? 家で? ベッドで?」

善子「家の中の、ベッドの中で寝てたの」

ルビィ「ベッドの中!? ふ、フレームとか、そういうこと?」

善子「マットレスと掛け布団の中ってこと!」

ルビィ「ああ、onなんだね」

善子「onね。inじゃなくてon。マットレスonヨハネon掛け布団……わかりなさいよ!」

ルビィ「うゆ」

善子「……寝てたの。そしたら、ヨハネの部屋にはロウソクを置く燭台があるんだけどね」

ルビィ「いきなり!?」

善子「いや、ちょっと前に買ったの?」

ルビィ「へぇ~、あるんだ本当に!」

善子「まだ不思議じゃないわよ!?」

ルビィ「間違えちゃった。よく間違えちゃう」

善子「…………」

ルビィ「うゆ」

善子「……で、ずっと眺めてたわけ」

ルビィ「燭台が?」

善子「ヨハネが!」

ルビィ「うゆ」

善子「まあ全然動いたりしてないわけ」

ルビィ「善子ちゃんが?」

善子「燭台が! まあヨハネもその時動いてなかったけど、これは燭台の話!」

ルビィ「うんうん! どんな話?」

善子「…………」

ルビィ「うゆ」

善子「でね? 来いって思うの。そしたら近づいてくるの!」

ルビィ「善子ちゃんが?」

善子「燭台が!」

ルビィ「うゆ」

善子「で、左! って念じたら左に動くの!」

ルビィ「善子ちゃんが?」

善子「燭台が!」

ルビィ「うゆ」

善子「しばらく好きなように動かしてたんだけど、これって不思議でしょ?」

ルビィ「これ? えっ、これ? ん?」

善子「この全体の話がってこと!」

ルビィ「あぁ~、全体的にね!」

善子「……まあ全体的っていうか、思った通りに燭台が動くのがってこと」

ルビィ「うゆ」

善子「でもね、全然不思議とか思わないの。それくらいもうろうとしてたわけ。40度あったからね」

ルビィ「40回も起きたことなの!?」

善子「回数じゃなくて! ヨハネの体温の話!」

ルビィ「うんうん! どんな体温の話?」

善子「…………」

ルビィ「うゆ」

善子「まあ話自体はさっきので終わりなんだけど」

ルビィ「うゆ」

善子「今やろうと思ってもできないし、夢でも見てたのかしら?」

ルビィ「夢か~い! ちゃんちゃん!」

善子「あああああああ!!!!!!!!」

ルビィ「ぴぎゃああああ!!!!!!!!」


――――善子の指導は夜通し続いた。そして、この日の配信は今までで一番の再生数を記録したのであった

おしまい
バニー部のSSを見かけたのでバニーボーイもないかと思いつきで
依頼出してきます

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