男「俺がヒーローだと!?」(10)

男「っ…ここは?」

博士「おお!気づいたか男よ!」

男「お、俺は確か何者かにさらわれて…」

博士「悪の秘密結社アクーの仕業じゃ!!」

男「なんて安直で分かりやすい名前なんだ…!!」

博士「怪人へと改造手術されとったんじゃ、なんとか脳手術の直前で助けられたのじゃが…」

男「俺の身体はすでにバケモノって事か…」

男「いいさ!!俺はバケモノの力を使ってアクーを潰してやる!!」

博士「いけ!!正義の使者・ギックリライダー!!」

男「は?」

博士「なんじゃい」

男「ギックリライダーってなんだ?」

博士「説明しよう!!戦場ジャーナリスト・男は、ぎっくり腰を起こした時の激痛をエネルギーに変える事によって正義のヒーロー・ギックリライダーへと変身する事が出来るのだ!!」

男「待てや」

博士「なんじゃよ?」

男「…もっとさ、こう変身ベルトとかポーズとかやってヒーローになるってのが相場なんじゃねえか?」

博士「そんな事ワシに言われても…助けた時に取ってきたマニュアルにそう書いてあるんじゃし…」

男「なに?俺、怪人出るたんびにぎっくり腰しなきゃいけないわけ?」

博士「そゆことじゃな」

男「ふざけんなぁ!!!!」

博士「ワシに言うな!!!改造した秘密結社に言わんかい!!」

男「くっそおおお!!!!アクーめぇ!!!!!ぶっ殺してやる!!!!!」

ビーッビーッ!!

博士「ほら!!さっそく怪人出たぞ!!!」

男「なんだそのアラーム!!!!」

博士「行くぞ!!!!」


キャー

怪人「ふはははは!この街を水道からドクターペッパーしか出なくしてやるぜぇ!!」

男「俺は個人的に好きだぞ!!!ドクターペッパー!!!!」

博士「えー?あれ杏仁豆腐の汁の味であんま好きじゃないんじゃが…」

男「個人的にだと言っているだろう!!!!」

怪人「ぬぬっ…。出たな!男よ!脳手術は免れたらしいな!」

怪人「食らえ!!溶解液!!」ジュアアア

男「うおっ!!てめえ、エグい攻撃しやがる!!」

博士「行け!!男!!変身じゃ!!」

男「おう!!!!」

男「……」

怪人「イーッ!!」

男「……」

博士「……」

怪人「……」

男「タイム」

怪人「? ああ」

博士「なんじゃい、早くせんか」

男「てめえ、ぶっくらわすぞ。どうやってぎっくり腰すればいいんだよ」

博士「そう言えば……」


戦闘員「いっー。」

怪人「はぁ?定時?お前なぁ…今いいトコなんだから空気…分かったよいいよ。あがってあがって」

博士「んしょ、んしょ…くあああ!!!」

男「なんだこの箱は…」

博士「これ持ち上げてみるのじゃ。言っておくがむっちゃ重いからな」

男「なんなんだよ…」ガシッ

博士「ホントに重いからな!!気をつけるのじゃよ!!??」

男「わーったよ…いよっ!!!!」グッ

男「うわっ!!!!軽っ!!!???」ヒョイッ

ピキッ



男「あんぎゃあああああああ!!!!!」

ピシュウウウウン

ギックリライダー「ぐぉぉぉ…!!!」

怪人「出たなぁ!!ギックリライダー!!」

ギックリライダー「てめえら…ぶっ殺してやるからなぁ…」

ギックリ「おらぁっ!!!!!」ゲシッ

怪人「痛い!!スネはやめろっ!!!!」

ギックリ「っしゃぁおらぁ!!!!」ゲシッゲシッ

怪人「痛あああ!!てめえさっきから左のスネばっかり…っ!!!」ウズクマリ

ギックリ「ストンピング!!ストンピング!!」ガスン ガスン

怪人「ひいいいい!!頭はやめてぇ!!!」

博士「イイぞギックリライダー!!エグいぞ!!」

ギックリ「ギックリライダーキック!!」ズガン

怪人「ぐあああ…!! ただの顔面…蹴りじゃねぇ…か…」 ドゴーン

男「ふぅ…馬鹿野郎が…」フシュゥン

博士「やったなぁ!!男よ!!!!」

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