千早「蒼い死神?」 (52)

千早「GBN(ガンプラバトル・ネクサス・オンライン)でのライブは終わったけれど、あのバトルが忘れられないわ」

P「千早、お疲れ様。またこの前の映像見てるのか?」

千早「あ、プロデューサー。お疲れ様です」

P「おつかれ。もし気に入ったならザクウォーリア、スポンサーから譲り受けても良いぞ」

千早「そうじゃなくて、えっと、そうでもあるんですけど」

P「?」

千早「私、リクやユッキー達みたいに自分のガンプラを作って戦いたいんです」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1529500557

このお話は
千早「ガンプラバトル?」
千早「ガンプラバトル?」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527846738/)
の続編ですが、読んでなくても大丈夫です

千早「プロデューサーに教えてもらったガンダムベースって、テレビ局から近いのね。来やすくて助かったわ」

??「コウイチさん! ダブルオーの強化案なんだけどさ」

??「あーずるい! 僕のジムIII見てもらう方が先だって!」

??「まあまあ、2人とも見てあげるから落ち着いて」

千早「あれって…」

千早「こんにちは」

コウイチ「ああ、いらっしゃいませ。こちらは制作スペースになってますのでガンプラをお求めでしたら向こう側…って、ああ!!」

リク「キサ、じゃなかった。千早さん!」

ユキオ「ライブの日以来ですね!」

千早「ふふ、2人ともアバターと全然変わらないのね。それと…」

コウイチ「ナナセ・コウイチです。ゲーム内でもコーイチって名前です。よろしく」

千早「よろしくお願いします。ここの店員さんですか?」

コウイチ「は、はい! それとゲームではリク君たちのフォースメンバーもやってます」

千早「なるほど、それではお願いがあるのですが」

コウイチ「なんです?」

千早「ガンプラ選びを手伝っていただきたいんです」

ユキオ「そういうことなら!」

リク「俺たちも力になります!」

千早「ありがとう。心強いわ」

ナナミ「おにーちゃーん! 在庫整理終わったー?」

コウイチ「あー、まだ、もう少しかかりそうかな!」

ナナミ「急がなくて良いけどちゃんとやってねー!」

コウイチ「わかったー!」

コウイチ「と、いうわけだから手伝いたいのは山々だけどここは2人に任せるよ。ごめんね」

千早「気にしないでください」

リク「俺たちがバッチリ手伝いますから!」

ユキオ「まずは宇宙世紀かアナザーか、それが問題だね」

コウイチ「ははは、それじゃあごゆっくり」

リク「千早さんは好きなMSとか作品とか、あります?」

千早「一応SEED DESTINYは仕事のために見たのだけれど、その中ではデスティニーかしら」

ユキオ「かっこいいですよね。デスティニー!」

千早「ええ。特にあの翼が好き。でもやられてしまったのよね…」

リク「終盤は対艦刀の取り回しの悪さが出ちゃってましたね」

ユキオ「GBN用にカスタマイズするならその辺りのケアは必須かも」

千早「あとは、私のイメージカラーが青だから、青にちなんだ機体があるなら見てみたいわ」

ユキオ「青! 青といえば良い機体がありますよ!」

千早「ブルー、デスティニー?」

ユキオ「ちっちっ、細かいようだけどブルー『ディ』スティニー。通称蒼い死神! 高い機動性と豊富な内蔵火器は初心者にも扱いやすいし、切り札のEXAMシステムで一発逆転もあるんです!」

千早「そ、そうなのね」

リク「ちなみにディスティニーって名前ですけどSEED DESTINYとは無関係の機体」

千早「へえ…」

千早(ブルーの箱が妙に光って見える…)

千早「これ、気になるわね」

ユキオ「とりあえず向こうのスペースで作ってみます?」

千早「できた…!」

リク「良い出来ですよ、千早さん!」

ユキオ「素組みでも十分かっこいいのがガンプラのいいところ!」

千早「2人ともありがとう」

リク「じゃあ早速!」

ユキオ「いっちゃいますか!?」

千早「え? え?」

キサラ(千早アバター)「このお店、ダイブもできちゃうのね」

リク「俺たちはまだ自家用を持てないから、いつもここでやってるんです」

ユキオ「1日2時間の約束でね!」

サラ「リク、ユッキー、それにこの前の!」

キサラ「キサラよ。よろしくね」

サラ「ん!」

モモ「ちょっとー! 慌てて来たら千早ちゃんもダイブしてるってどういうことなのよ!」

リク「モモ! 紹介するよ。こちらゲーム内ではキサラさん。キサラさん、こっちはモモ。うちのフォースメンバーで、リアルでもクラスメイト」

モモ「一緒に遊びたかったの! 女の子同士よろしくね!」

キサラ「ええ、よろしく!」

(キサラはラクス艦長服を着てポニーテールにした千早が、アレックス・ディノのグラサンをかけている外見です)

(本編に戻ります)

キサラ「今回のミッションは『ビット兵器から君は生き残ることができるか』?」

ユッキー「機体から離れて攻撃できる兵器の総称です。作品によってファンネルとかドラグーンとかファングとか、呼び方は違うけど大体同じものです」

キサラ「ドラグーンならわかるわ。ということは、今回のターゲットはみんなレジェンドみたいなMSなのね」

リク「そういうこと! でもブルーディスティニーの試運転にはぴったりのミッションだと思いますよ!」

キサラ「どういうこと?」

ユッキー「それは…」

モモ「喋ってないで出撃! ターゲット来てるよ!」

リク「了解! まあ戦ってればわかると思います。俺たちもついてるので自由に動いてみてください!」

00DA『キュィィン!!』

キサラ「行っちゃった」

サラ「キサラ、私たちも」

キサラ「そうね。サラさん、サポートお願いね」

サラ「ん、任せて」

キサラ「キサラ、サラ、ジム・ブルーディスティニー、出ます!」

BD01『ブォォォン!』

キサラ「宇宙フィールドね」

サラ「来る!」

『バシュゥン! バシュゥン!』

キサラ「これは、ドラグーンなの? ワイヤーが付いている…」

Xアストレイ『ブォン』

キサラ「突破してリクたちに追いつく。行くわよ、ブルー!」

BD01『ビコーン!』

Xアストレイ『バシュゥン! バシュゥン!』

キサラ「くっ! ビームライフルと連動する小型ドラグーンだけでも鬱陶しいのに!」

Xアストレイ『ビャー! ビャー!』

キサラ「背中の大型ユニットで進路を塞がれる…! うわぁ!」

BD01『バチチィ!』

キサラ「シールドを失った…! どうする…」

サラ「キサラ、こっちにも武装はたくさんある。落ち着いて」

キサラ「! そうね。有線式はこちらだって!」

BD01『シュバッ! シュバッ!』

キサラ「ミサイル射出! サーベルで仕掛けるわ!」

BD01『ザンッ!』

Xアストレイ『バチィッ!』

キサラ「くっ、盾からサーベルが! でも!」

サラ「ミサイル、切り離し!」

キサラ「OKよ!」

BD01『ドッグォン!』

Xアストレイ『シュゥゥゥ…』

キサラ「よし!」

サラ「やった!」

BD01『キュィィン』

キサラ「やっと合流できた」

リク「ごめんごめん。こっちの敵は倒しといたから」

ユッキー「1対1の戦いもやってみたいかなあと思って」

モモ「私は反対したんだけどね!」

キサラ「ふふ、私もブルーもまだまだ大丈夫よ」

モモ「そぉ? それならよかった!」

システム音声『ブー!ブー!』


ユッキー「ボスが来るみたいだ」

モモ「やっつけちゃおう!」

νガンダム『…』

ストライクフリーダム『…』

FAユニコーン(第3)『…』

モモ「なんか強そうなんだけど!」

ユッキー「シールドファンネルもそりゃビットだけど…そんなのあり!?」

リク「数はこちらが勝ってる。落ち着いて行こう」

キサラ「そうね」

『EXAMシステムスタンバイ』


キサラ「なにかしら、この声。どこか懐かしいような」

サラ「だめ! ではないけど、危ない、気がする…」

BD01『ビコーン!』

キサラ「ブルー!? どうしたの急に!」

サラ「大丈夫、まだ。この子はそういうガンプラだから」

νガンダム『ブォンッ』

BD01『ブォンッ』

『バチバチバチ!!』

ユッキー「EXAMシステムが起動したんです! 宇宙世紀のニュータイプを感知すると発動して、敵を倒すまで半自動で大暴れするんですよ!」

リク「1号機はリミッターがついてるので、安心してください!」

キサラ「安心、はちょっとできない、かしら!」

νガンダム『ヒュンヒュンヒュン』

サラ「危ない!」

キサラ「背中の板がビット兵器だったのね! 後退して、ブルー!」

BD01『キュィィン』

??「行け! フィン・ファンネル!」

キサラ「敵のパイロット? でもNPCのはず」

サラ「ううん、あのガンプラ、動かしてる人がいる」

キサラ「そんな」

??「宇宙用でない機体でノコノコと!」

FF『バシュン! バシュン!』

キサラ「射撃の精度が高い! くっ!」

リク「キサラさんはνガンダムに行ったか。じゃあ俺の相手はお前だ!」

FAUC『…』

ユッキー「じゃあ僕とモモっちはストフリをやるよ!」

モモ「オッケー!」

ストフリ『…』

キサラ「EXAMでなんとか反応しているけど、この敵、普通じゃない!」

サラ「うん、うん…でもそんなことをしたら…どうしても? そう、わかった」

キサラ「サラさん、どうかした?」

サラ「うん、この子がキサラのためにもっと本気出したいって。でもそうすると今のこの子は壊れちゃうかも…」

キサラ「壊れたら直すわ。だから今は力が欲しい!」

サラ「わかった。お願い…!」

BD01『ブォォン!』

キサラ「赤いオーラがコックピットにまで」

サラ「早く終わらせてあげて…!」

キサラ「わかった。はああああ!」

BD01『バシュン! ダダダダダダ!』

??「マシンガンか! しかしその程度!」

νガンダム『ババババババ!』

キサラ「ビームでかき消された! でもそれだけじゃない!」

??「死角からのミサイル、いい手だが見えていては!」

νガンダム『ザンッ』

キサラ「そんな!」

BD01『ズァァッ!』

キサラ「勝手に殴りかかった!?」

??「ちぃっ! 制御を外れているのか!」

BD01『ボゴォ! ドゴォ!』

キサラ「私だって! バァルカン!」

BD01『ダダダダダダ』

??「正面から殴り合うだけが戦いじゃない! フィン・ファンネル!」

FF『ヒュンヒュンヒュンヒュン』

サラ「囲まれてる!」

キサラ「押し込むしかないわ! ブルー!」

??「νガンダムは伊達じゃない!」

BD01『ドン! ドン! ガン! ボゴォ!』

FF『バシュ! バシュ! バシュ! バシュ!』

νガンダム『ググググッ…ガシッ!』

キサラ「くっ! 背部損傷! 拳も掴まれた!」

??「うぉぉぉお!!」

キサラ「ここまでかしら…」

『諦めないで、お姉ちゃんの一番得意なことを思い出して…!』

キサラ「優…?」

サラ「だめ、これ以上は!」

BD01『グォォォォォオ!』

??「ちぃっ! 弾かれた!」

キサラ「出力がさらに上昇していく…」

サラ「キサラ! これ以上はガンプラが耐えられない!」

キサラ「そうね。このままなら」

サラ「このままなら?」

キサラ「私は知っている。この世界、GBNでは歌に力があることを! そうよね、優!」

『歌って、お姉ちゃん…!』

リク「こいつ、強い! まるでバナージが乗ってるみたいだ!」

FAUC『ブォン! ブォン!』

ユッキー「モモっち! 大丈夫!?」

モモ「これ速すぎる! 撃っても撃っても当たらないよ!!」

ストフリ『キュィィン』

『泣くことなら容易いけれど』


『悲しみには流されない』


『恋したこと この別れさえ』


『選んだのは 自分だから』

リク「キサラさんが歌ってる…」

ユッキー「ライブ仕様じゃないのに」

モモ「でもいい歌…」

サラ「EXAMの力が、穏やかな流れに変わっていく」


キサラ『いつも 心のまま ただ』

千早『羽ばたくよ!!』

BD01『ブォォン!』

??「押されている!? νガンダムが!」


千早『蒼い鳥 もし幸せ 近くにあっても』


BD01『ザンッ! ザンッ!』

νガンダム『バチィッ! バチィッ!』

??『しかしオールレンジには! フィン・ファンネル!』

FF『ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン』


千早『あの空へ 私は飛ぶ 未来を信じて』


BD01『シュバッ!』

FF『バシュバシュバシュバシュバシュバシュ』

νガンダム『プシュゥゥ…』

??「ファンネルの射撃の瞬間、回り込まれたのか! 機体制御が…!」


千早『あなたを忘れない』


BD01『ブォン』

千早『でも昨日には帰れない』


BD01『ザンッ!!』

??「うわああああ!!」

νガンダム『シュゥゥゥ…』

サラ「すごい…」

キサラ「ふう、なんとか、抑え切れたかしらね…」

サラ「キサラ!? キサラ!」

キサラ「大丈夫。少し疲れただけよ。それよりリクたちは」

リク「うぉぉぉお!!」

00DA『ザン! ザン! ザンッ!!』

FAUC『シュゥゥゥ…』

リク「よっし!」

モモ「突撃ぃ!」

モモカプル『ビコーン』

ストフリ『キュィィン!!』

モモ「と見せかけて射出!」

プチカプル『バシュン!』

ストフリ『!?!?』

プチカプル『ガリガリガリガリ!!』

モモ「今だよ! ユキオくん!」

ユッキー「チャージ完了! フュージョンビーム!!」

ジムIIIBM『シュゴォォォォオ!!』

モモ「やりぃ!」

ユッキー「へへっ!」

システム音声『MISSION CLEARED』


一同「やったぁ!」

リク「またキサラさんの歌に助けられました」

キサラ「そんな、私はただ必死で」

サラ「ううん、キサラはすごい。ガンプラの暴走を抑えきった」

ユッキー「やっぱりプロの歌って力があるのかなあ」

モモ「細かいことはいいんじゃない? 特等席ですごい歌が聴けたんだよ!」

ユッキー「それもそうだね!」

リク「そうだキサラさん。フレンドにはなってるけど、俺たちのフォースに入りませんか?」

モモ「そうだよ! もっと一緒に遊びたいな!」

キサラ「うーん、それなんだけど、考えてることがあって…」

リク「フォースは断られちゃったね」

ユッキー「フレンドなだけでも十分すぎる幸運だよ」

リク「まあそうだよね!」

モモ「でもでも、千早ちゃんがフォースを組む人ってどんな人なんだろうね? やっぱり芸能人?」

リク「さあ、どうだろうね。1つ言えるのは、いつかあの人のフォースと戦いたいってことかな!」

千早「真美、あなた結構アニメとか見る方よね?」

真美「んー、まあまあかな。最近だと『止まるんじゃねぇぞ…』とかは見てたよ!」

千早「確保」

真美「うわっ、ちょっとなにすんのさ千早お姉ちゃん! こんなの鉄華団より乱暴だよー!」

おまけ

P「うーん、GBNにログインしてから記憶がないな。こんなこと今までなかったんだが…」

νガンダム『…』

P「ま、いいか」


終わり

今週もビルドダイバーズ 面白かったですね
今回使った曲は千早の持ち歌『蒼い鳥』です
いい曲なので聴いてみてください
私はアニメEDで使われた変拍子のverが好きです

それではまた書く時にお会いしましょう

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