犯罪都市の掃除係【安価】 (55)

依頼主『……その街は犯罪者の温床となってしまった』

依頼主『アメリカン、イタリアン、メキシカン、チャイニーズ……国際色豊かなマフィアに土着のヤクザ』

依頼主『カルト教団に政治犯、シリアルキラーに通り魔……意思ある殺意と意思なき殺意の坩堝だ』

依頼主『そこで、君に一年その街の掃除を頼む』

依頼主『前金として10億、犯罪者や犯罪組織を掃除すればさらに上乗せする』

依頼主『……街に君の為のマンションを買った、上半分は君の物だ好きに使ってくれ』

……一ヶ月の準備期間を与えられ、殺し屋は日本の都市へとやってきた。

暗く、じめっとした空気……そして路地の少し奥では血と汚物の臭い。

聞いた通りの犯罪都市のようだ。

まずは拠点となるマンションに向かい、そこからどう立ち回るか考える。

……どうやらサポートは万全で、偽造の身分証などは完璧だった。

一年間、この都市の学生として生活する。

まあ特に学生という身分に固執するわけではなく、外見から一番あっているのがその身分だということだろう。

行く必要性は……いや、都市内なのだから掃除の対象か……そんなことを考えながらエレベーターに乗り込む。

……上層まで退屈だったのか、鏡を見たり身分証を確認などを繰り返す。



『殺し屋の名前と容姿』
『>>下』

アリーシャ「……臭い街……」

ため息をこぼし、上層にたどり着く。

アリーシャ「どこも犯罪が関わってるとこんなものなのかしら」

……思い出すのはこれまで潰した組織が根付いていた街。

薬、売春、暴力……ここは臭いの濃さでは一番だろう。

部屋のノブを回し中に入る。

アリーシャ「……ワオ」

普段はホテルなどに寝泊まりしているが、ここはそのどれよりも豪勢だった。

かけている金が違う、という事だろう。

アリーシャ「んー……どうしようかしら」

荷物を置き、武器を確認し、そして手持ち無沙汰になる。

4月の温い風が窓から侵入する……上層くらいになればあの匂いも薄い。

アリーシャ「……暇ねえ……」

日曜日の昼間、日本に来たばかりの彼女はどう暇つぶしするか思案する。

……手元にはめぼしい犯罪組織の拠点や、事件のあった場所の情報が載っている。

早速仕事を始めるか、などと考え始める。



『アリーシャはどう暇つぶしするか』
『仕事か自由行動か選び、具体的な詳細も記述』『無ければ下にずれる』
『>>下』

アリーシャ「……赤ちゃんかぁ」

渡された端末には仕事が斡旋されている。

その中で、異彩を放っていたのはこの警護の仕事。

アリーシャ「なんで殺し屋に……っていうのは、掃除の時点でそうか」

アサルトライフルやマシンガン、ハンドガンやナイフ……少し多い気がするが今回の装備はこれで十分だろう。

アリーシャ「さてと……どうするかな」

ただこうしているのも暇だ、幼児の世話はこの家のメイドに任せている。

アリーシャ(……ていうか、十中八九掃除対象でしょ、この街で屋敷なんか立ててさ)



『アリーシャの行動』
『対象の世話か屋敷の探索、探索の場合何が分かったかも記入』
『>>下』

アリーシャ「ほーら、たかいたかーい!」

細身の腕からは考えられない力で赤ん坊を上に投げ、そしてキャッチする。

お付きのメイドは心配しているが、赤ん坊は楽しげに声を上げて笑っている。

……時間潰しの他にこれは狙撃や襲撃の警戒も兼ねている。

彼女の手元に置いておけば、調度品や家具、メイドを盾に反撃を与えることができる。

アリーシャ「ほぉら、おうまさんごっこしよっか」

そして、単純にアリーシャは子供が好きだった。

たとえ掃除対象であろうと、この赤ん坊には関係がない。

守れと言われたのなら、その依頼を実行するだけだ。



『襲撃』
『コンマ50以下で戦闘、70以上で襲撃者の情報獲得』
『>>下』

「うおおおおおっ!!」

扉を蹴破り、男が銃を乱射しながら突入し……。

「がっ、ご、ぐえっ!?」

アリーシャ「……Please be quiet.」

部屋の入り口のすぐ横で待ち構えていたアリーシャに頭、喉、胸を撃ち抜かれ絶命する。

アリーシャ「これで、任務完了かなっと」

襲撃者から情報が得られそうなものを見繕い、そしてメイドを見る。

アリーシャ「この人達って、どこのどなた?」

メイド「……それは……恐らく」



『情報』
『目的や理由などを詳しく』
『>>下』

アリーシャ「……相続ねぇ」

腕の中で無邪気に笑う赤ん坊の鼻を軽くくすぐる。

……大きな目的はこの街の掃除、そして今回は護衛。

富豪の赤ん坊をこれ以上護衛する必要も義務ももうない、報酬は既にもらった。

アリーシャ「……バイバイ」

暗殺者も排除した、掃除はこれで十分だろう。

メイドに一度頭を下げ、荷物を持って屋敷から去る。

アリーシャ(依頼した奴を殺す? ノー、この街から離れられない)

アリーシャ(なら依頼を受けた奴? ノー、所属無しのただのヒットマン……私と同じ)

寂しそうに屋敷を振り返り、そうしてその場を去る。

アリーシャ(ダメだなぁ、子供ってだけで情が移るんだもの……)

心の中で叱責し、マンションに帰っていく。

シャワーを浴びながら今日の予定を確認する。

……学校の始業式だ。

アリーシャ(……あの学園、犯罪の温床なのよね……)

殺し屋、通り魔、犯罪組織の幹部……それらが危ういバランスの元拮抗している。

異物として迎えられるだろうが、八割は普通の生徒……あまり被害を出す趣味はない。

アリーシャ「とりあえず、行くだけ行こうかな」



『登校中、もしくは登校後起きた出来事』
『アリーシャ自身に起きたものか、周りで起きたもの』『ついでに学年』
『>>下』

アリーシャ「……っはぁぁ……」

登校までに2人の痴漢を捕まえ、無駄に長い始業式を終え席に座る。

面倒臭い、そう言った意味を込めたため息が漏れる。

???「ハロー」

アリーシャ「……?」

不意に、隣の席の人物に声をかけられる。

???「あー……ナイストゥーミートゥー、アンドユー?」

アリーシャ「えっと……ありがとう、でも日本語は分かるわよ」

端末に目を移し、掃除対象か確認する。



『隣の人物』
『名前と容姿、掃除対象かどうか』『対象ならばどんな犯罪に関わっているか』
『>>下』

太郎「あ、あはは、上手だね」

アリーシャ「はい、父が色々な国に私を連れて言ったので、自然と」

依頼主にそう設定されているだけだが。

アリーシャ「親切なんですね……話しかけてくれるなんて」

太郎「や、やっ、そんなことないよ」

アリーシャ「ふふ、恥ずかしがらなくてもいいですよ」

そう笑いながら、目敏くクラスメイトの顔を確認する。

……このクラス、1番の大物を発見する。



『掃除対象』
『名前と容姿、どんな犯罪に関わっているか』
『>>下』

剛馬「よぉ彼女、編入生だっけか?」

太郎「わぁっ!?」

ワザとらしく太郎にぶつかり、そのまま空いた席を寄せてアリーシャの肩を抱く。

剛馬「ここ結構治安悪いぜ? 俺が街の歩き方を教えてやろうか?」

そのゴツゴツとした掌が下がりアリーシャの胸を掴む。

力強く乱暴なそれに、彼女は眉をしかめる。

剛馬「なあ? どうだよ」



『アリーシャの行動』
『掃除対象である剛馬への対応や言動』
『>>下』

剛馬「で、今からフケて……イダダダッ!?」

思い切り手の甲を抓られ、思わず手を離す。

アリーシャ「……治安が悪いのに一役買ってるみたいね、あなたみたいな乱暴で粗雑な人が」

素早く剛馬の腕を掴み、そのまま関節技を極める。

床に顔面をつけられ抵抗するが、体重と関節の極めにより動けない。

剛馬「おん、なぁぁぁ! ぶちっ、犯すぞっ!」

アリーシャ「あら怖い……本性丸出しね」

軽蔑するような眼差しで、剛馬の肩の関節を外す。

剛馬「ぐおおおおおっ!?」

アリーシャ「まあ、これで胸一掴み分ね」

肩を庇うようにして出て行く剛馬を後に、アリーシャは太郎に手を差し出す。

アリーシャ「怪我はないかしら」

太郎「う、うん、ありがとう」

始業式の後の自己紹介も終え午前中で学校は終わった。

アリーシャ「……学校かぁ……」

セーラー服を見下ろし、感慨深そうにつぶやく。

もし、自分が殺し屋をせずに学校にも行けていたら……と。

アリーシャ「息抜きにはいいかも」

そんなことを呟きながら、マンションへと帰って行く。



『下校中起きた出来事』
『アリーシャ自身に起きたものか、周りで起きたもの』
『>>下』

……見てみると、凄まじい有様だった。

下層の住民達は軒並み巻き込まれ殺され、付け火でもしたのか轟々と燃え盛っている。

アリーシャ「…………」

幸いにも最低限の武器と、手に余るほどの大金の入った通帳は無事だ。

適当に今夜のホテルを探し、後で次の拠点を依頼主に要請すればいい。

そう考え、ビジネスホテルへと向かう。



『夜の行動』
『仕事か掃除か』『仕事内容か掃除対象を詳しく』
『>>下』

外道が気になり身辺調査

上は選択肢から選んでないから対象外かな?

掃除

九辺 龍二
レイプ魔集団のリーダーで、銀髪ロン毛のホスト風の男。

基本的に行動は結果も書いてほしい、安価の為のレス増やすのは安価出す方も面倒臭いと思うし
今回は>>34を採用するけれど調査の結果も併記してほしい。


『調査の結果』
『>>下』

調査の結果として不適切なので>>35を採用

一通り目を通し、街へと出る。

アリーシャ「…………」

犯罪者としては小物だが、徒党を組んでいるならば効率はいい。

一網打尽にして警察にでも突きつければ、あとは依頼主の力の及ぶところになる。

それに……手口によっては、剛馬も捕まえられる可能性がある。

アリーシャ「もう会わなくてよくなるかもしれないなんて、感激だわぁ」



『掃除開始』
『対象を発見』『10以下で罠にかかる、70以上で罠にかける』
『>>下』

……構成員は適当にサイレンサー付きの拳銃で始末した。

統率力の無さが幸いし、暗殺は完全に成功した。

アリーシャ「と、言うわけね」

龍二「な、なんなんだよっ、おまえっ!」

アリーシャ「掃除係、かな?」

ふと思いついた彼女は懐からナイフを取り出し顔面に突きつける。

アリーシャ「外道 剛馬って奴知ってる? 情報をくれるなら顔に傷は入れずに警察に連れて行ってあげる」

龍二「し、しってる、こと……た、助けてくれるんだよな!?」



『龍二の持つ情報』
『剛馬の情報を詳しく』『ただしコンマ30以下で……』
『>>下』

やはり蛇の道は蛇、と言うことなのだろう。

自慢か、それとも誘ったのか……真相にさほど興味は湧かない。

アリーシャ「去勢する前に警察に行って、弾無駄にしたくないの」

そう指示し、彼女は馬乗りの姿勢をやめ次の行動を思案する。

……剛馬を今潰すか、それとも薬物のマフィアを先にするか。

マフィアの情報はあるが、どのマフィアが件の薬物のマフィアか判断が少ない。



『アリーシャの行動』
『どう動くか、そしてその結果も併記』
『>>下』

……居場所はすでに割れていた、あとは寝込みでも襲えばより早く解決した。

アリーシャ「……質問に答えろ、できなければ殺す」

覆面で顔を隠した彼女は、ボイスチェンジャーでそう脅す。

アリーシャ「お前の後ろにあるのは、誰だ」

剛馬「っ、ま、マフィアだぞ!? てめぇっ、ブチ殺すからなぁ!?」

アリーシャ「よく回る口だな、ぶち殺されに行くから住所を言え」

うつ伏せのまま組み伏せられている剛馬は、成す術ないというのはすでに察していた。

故に、アリーシャは比較的迅速に情報を得られた。



『マフィアやボスの情報』
『規模やボスの名前や容姿をできるだけ細かく』
『>>下』

『掃除』を終え、繁華街のビルの前に立つ。

下層は飲食店やマッサージ店のようだが……そこから上がアメリカンマフィアの事務所という事だ。

アリーシャ「さてと」

正々堂々、事務所を下から掃除する。

今回の依頼形式は殲滅か逮捕による無害化、面倒臭いので殲滅を選ぶ。

サブマシンガン、ハンドガン、ショットガンにアサルトライフル……狭所用にそれぞれ一丁、いっぺんに使うのは重いので足元に置いておく。

そしてナイフが腰に一本、必要なら現地調達すれば良い。

アリーシャ「ふう……」

大きく息を吐き、ドアを蹴破る。



『所属する強敵』
『戦闘する強敵の名前と容姿と武器』
『>>下』

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