【ガルパン】みほ「TAXI・・・、ですか?」 (13)

のんびりと続けていくつもり

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杏「西住ちゃん、タクシー業をやってみようと思うんだけどどう思う?」

みほ「どうって言われても・・・」

優花里「なぜまた急にそんなことを・・・」

河嶋「それについては私から説明しよう」

河嶋「事の発端は先週の日曜日の事だった・・・」



杏「あー、暇だなぁ・・・」

杏「河嶋、何か暇潰しになるような物ある?」

河嶋「はぁ、自動車部の連中が置いていった『TAXI』という映画ならありますが・・・」

杏「おっ、いいじゃん。それ見ようよ」

河嶋「わ、私もですか!?」

杏「うん、そのつもりだけど。もしかしてイヤだった?」

河嶋「いえ!そ、そんなことはっ!」

杏「そ、なら見ようよ。一緒に」

河嶋(会長と映画・・・)

河嶋(緊張で映画になんか集中できない!)

杏「おっ、始まった」

河嶋(しかし洋画だと結構過激なシーンがあったりするんだよなぁ)

河嶋(如何わしい意味で)

河嶋(・・・もしかして)

河嶋(そういうシーンになっちゃえば)

河嶋(流れに便乗して会長を押し倒すことも出来るのでは!?)

河嶋(よーし、過激なシーン来いっ!)

プジョー 406『ブオオオオオオオオン!』

河嶋「」

杏「いやー、カッコいいね!」

河嶋「はい・・・、そうですね・・・」

コンコン

ナカジマ「失礼します」

ガチャッ

杏「珍しいね、どうしたの?」

ナカジマ「いや、駐車場で面白い物を見つけて・・・」

河嶋「面白い物だと?」

ナカジマ「見てもらったほうが早いと思うよ」

大洗高校 駐車場

杏「で、面白い物って?」

ナカジマ「これだよ」

プジョー 406『・・・』

河嶋「」

ナカジマ「どう、見た目は廃車同然だけど直せばそれなりの性能は出せると思うよ」

杏「・・・」

河嶋「会長?」

杏「ねえ、河嶋。生徒会費って残ってたよね?」

みほ「・・・」

優花里「・・・」

河嶋「と、言うわけだ」

杏「そう言うこと。OK?」

みほ「タイミングが悪いと言うか・・・」

優花里「影響されやすいと言いますか・・・」

杏「見てみる?」

優花里「もう出来上がっているんですか?」

ナカジマ「そりゃもちろん。自動車部を舐めてもらっちゃ困るよ」

みほ「いつからそこに居たんですか」

ナカジマ「ずっといたよ。一時間くらい前から」

数ヵ月後

アンチョビ「マズイッ!このままじゃ学園艦の出港時間に間に合わない!」

アンチョビ(珍しい食材があったお陰ですっかり市場で釘付けになってしまったな・・・)

アンチョビ「金は惜しいが乗り遅れるよりマシだ!


アンチョビ「おーい!そこのタクシー!」

ガチャッ

アンチョビ「大至急港に向かってくれ!アンツィオ高校の学園艦が停泊している所だ!」

みほ「あれ、もしかしてアンチョビさん?」

アンチョビ「なっ、西住!?なんでお前がここにいる!?」

みほ「このタクシー、大洗が運営しているタクシーですから」

アンチョビ「はぁ?訳が分からん」

アンチョビ「もういい!とりあえず港に向かってくれ!」

みほ「分かりました」

ガチャン

アンチョビ「おい西住、なんか変な音していないか?」

ガコンッ

カチリ

みほ「大丈夫ですよ。自動車部の腕は確かですから」

みほ「それとアンチョビさん、シートベルト絞めといてください」

みほ「かなり揺れると思いますから」

アンチョビ「?」

プジョー 406『ブオオオオオオオオン!』

アンチョビ「!?」

アンチョビ「に、西住!?スピード違反になるんじゃないか!?」

みほ「この時間帯は見回りが少ないんですよ」

アンチョビ「前を見て運転してくれぇ!」

みほ「まったく・・・、遅いんだから道譲ってくださいよ」

アンチョビ「おえぇ・・・、吐きそうだ・・・」

みほ「もう少しで高速ですから、出すモノも引っ込みますよ」

アンチョビ「も、持ちそうにない・・・」

みほ「ポケットにエチケット袋入ってますよ」

アンチョビ「あ、ありがとう・・・」

みほ「アンチョビさん、小銭ありますか?」

アンチョビ「うぅ・・・。こ、小銭?」

アンチョビ「小銭はさっきの買い物で使い果たしたが・・・」

みほ「私も持っていないんですよね」

プジョー 406『ブオオオオオオオオン!』

アンチョビ「おいっ!?料金所無視したぞ!?」

みほ「小銭持っていないじゃないですか」

アンチョビ「そう言う問題では・・・」

アンチョビ「オエッ・・・、死にそうだ・・・」



警官1「暇だなあ・・・」

ブオオオオオオオオン!

警官1「おっ、来たな」

警官1「違反車ですよ、先輩」

警官2「やけに速いな」

プジョー 406『ブオオオオオオオオン!!』

警官2「306!?」

警官1「私が思うにあれはプジョーの406ですよ」

警官2「バカっ!?速度が306km/hだ!」

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