アレイスター「理想の女子中学生と出会いたい」 (69)

土御門「……すまんアレイスター、もう一回言ってくれないか?」

アレイスター「聞いていなかったのか?」

土御門「いや、聞こえてたはずなんだが……理解できなかったというかな……」

アレイスター「ふむ……ではもう1度言うか。女子中学生とお友達になってキャッキャウフフしたい」

土御門「……」


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アレイスター「女子中学生と」

土御門「わかった! わかったからもう言うな」

アレイスター「わかってくれたか」

土御門「わかりたくなかったがな……」

アレイスター「で、どうしたらいいと思う?」

土御門「知らん。というより暗部にも中学生ならいるだろうが」

アレイスター「駄目だ」

土御門「なんだと?」

アレイスター「暗部所属とかマジ無理。もっと純粋なjcじゃなきゃ嫌だろう常識的に考えて」

土御門「……」

アレイスター「欲を言うなら、黒髪で長さは肩まで届くくらいのセミロングがいい」

土御門「……探して来いと?」

アレイスター「話が早くて助かる。これは私のプランに関わる重大な事だからな」

土御門「……わかった、と言うしかないのがあれだが……もう少し、具体的な特徴を挙げてくれ」

アレイスター「聞いちゃう? そこ聞いちゃう? このいやしんぼめ!」

土御門「わかったからとっとと言え」

アレイスター「ふむ……いいだろう、しっかりメモしておけ——」

アレイスター「まずは頭髪だが、先程言ったように黒髪の肩まで届くくらいのセミロング」

アレイスター「あと、年齢は12歳……中学1年生でもちろん処女が望ましい」

アレイスター「容姿は当然可愛くなくては駄目だ。スタイルは中学生にしては良くて、料理やお菓子作りも得意だと素晴らしいな」

アレイスター「普段は明るく快活だが、なにか能力に関して人知れずコンプレックスを抱えているともうパーフェクトだ」

アレイスター「友達に超能力者がいたりして、普段は尊敬しつつふとした瞬間に暗い感情を抱いてしまったりとかすると試験管からはみ出るかもしれん」

アレイスター「そして、警戒心が薄いせいで危ない場所に行っては私の肝を冷やしてくれたりするといつ死んでもいい」

土御門「アレイスター」

アレイスター「なんだ?」

土御門「そんな中学生いるわけねぇだろ」

アレイスター「ありえん、どこかにいるはずだ」

土御門「いたとしてもビッチ系処女くらい見つけるのは難しいだろうな」

アレイスター「ぐぬぬ」

土御門「現実を見ろ。小学生の頃から彼氏を作って子作りに励んでいる現実をな」

アレイスター「認めん、私は認めんぞ」

土御門「中学生にもなれば性の知識も増えてくる。特にお前の求めるような可愛い子なら男子が放っておかないだろう」

アレイスター「やめろ土御門、もうお腹一杯だ」

土御門「よしんばお前の言うような子が存在していたとしよう。そして、学校で彼氏を作らず処女だったと仮定するぞ」

土御門「しかし警戒心が薄く危ないところに行ってスキルアウトに絡まれてしまった、さぁどうなる?」

アレイスター「私が助ける」

土御門「黙れバカ。正解は肉便器にされるだ。そしてスキルアウトに快楽調教されて徐々にビッチへと成り下がっていくお前の理想の女の子……」

アレイスター「や、やめろ、やめてくれええええええええ!」

土御門「途中、スキルアウトの子を孕ませられてボテ腹アヘ顔ダブルピースを決めているお前の理想の女の子……」

アレイスター「うわああああああああ!」

土御門「そして最後は学園都市の闇から闇へとドナドナされていくんだ、救いがないだろ?」

土御門「お前が出会いたいと思ってしまったばっかりに……お前のプランのせいでお前の理想のjcが1人j犠牲になるんだ、この鬼畜!」

アレイスター「違う、違うんだ……私はそんなつもりはなかったんだ! 土御門、私はどうすればいい?!」

土御門「中学生の事は忘れて過ごせ。そうすれば彼女もきっと楽しく暮らせる」

アレイスター「くっ……そうする事で彼女が幸せに暮らせるのなら……」

土御門「あぁ、きっとイケメンの彼氏を作って毎日イチャラブSEX三昧の生活を送るだろうな」

アレイスター「ちくしょおおおおおおおお!!」

アレイスター「やめてやる、こんな現実辞めてやる! jcと出会いたいがために作った学園都市も辞めてや……待て土御門」

土御門(くっ、諦めさせるつもりだったが、ダメか?)

アレイスター「そうか……そうだ、私は何故気付かなかった」

土御門「な、何にだ?」

アレイスター「男を皆殺しにしよう(お前を含む)」

土御門(はあああああああああ?!)

土御門「お、おいアレイスター、流石にそれは」

アレイスター「考えたんだ、彼女に危害を加える男がいなくなれば、ボテ腹ヤリマン妊婦にされる事もないとな」ニッコリ

アレイスター「私のプランのためだ。死んでくれ土御門」ニッコリ

土御門「ま、待て待て待て! わかった、俺が別の方法を提案してやる!」

アレイスター「なんだと?」

土御門「お前の理想のJCには心当たりがある……その子となるべく早く接触して、学園都市の力を総動員して守ってやればいい」

アレイスター「あぁ、だから男を皆殺しにだな」

土御門「いいのか? その子の知り合いにだって男はいるんだぞ? お前は彼女を悲しませたいのか?」

アレイスター「ぐぬっ」

土御門「少し期間をくれ。セッティングしてみよう」

アレイスター「……あぁ、了承した」

——学校

土御門(とは言ったものの……そんな中学生エロゲの中にしかいねぇだろ……)

土御門「はぁああああ……参ったにゃー……」

青ピ「ん? どしたん? 元気ないなぁー」

土御門「青ピ……なぁ、青ピの知り合いに女子中学生っていないか?」

青ピ「え、何やねん急に」

土御門「ちょっとにゃー」

青ピ「おるっちゃおるけど……」

土御門「おぉ、できれば髪は黒髪の肩まで届くくらいの(中略)で危険な事に巻き込まれるけど処女な子が希望だにゃー」

青ピ「つっちー」

土御門「ん?」

青ピ「おらへんやろそんな子」

土御門「だよにゃー……」

青ピ「すまんけど、僕じゃ力になれそうにないわー。上やんに聞いてみたらどう?」

土御門「そうか! 歩く1級フラグ建築士の上やんならあるいは!」

上条「ん? どうしたんだ土御門に青ピ」

土御門「ちょっとにゃー。なぁ、上やんの知り合いに女子中学生で(中略)処女な子っていないか?」

青ピ「いくら上やんでもこれはおらへんやろ、なぁ?」

上条「いるけど……」

土御門「あぁ、つまらん事聞いて悪かったにゃー上や……ん?」

青ピ「なんやて?!」

上条「友達っつーか後輩っつーか……でも、紹介してほしい理由を教えてくれねぇと流石になぁ」

土御門(くっ、それはそうだ。しかし、なんとかして紹介してもらわないと、アレイスターが本気で虐殺を始めかねん……)

土御門「実はにゃー、俺の知り合いに能力開発のスペシャリストがいるんだが」

土御門「そいつ曰く、さっきの条件にあてはまる子はものすごい能力者になる可能性が微レ存だとかなんとかでにゃー」

土御門「もしいたらなんとかして実験に協力してくれないかという事で」

上条「実験て、安全なんだろうな?」

土御門「それについては問題ない、本人にもちゃんと説明して了承をとるにゃー」

上条「……わかった。その代わりその子が断るっていったら悪いが……」

土御門「わかってるぜい。もともと無理なお願いをしているのはこっちだし、気にしないで欲しいにゃー」

上条「わかったよ、ちょっと待ってろ」

土御門「あ、その子以外には内密に頼むぜい」

上条「わかったよ——あ、もしもし、佐天さんか?」

上条「あぁ、うん。実は、佐天さんに会いたいっていう研究者がいるみたいで……え?」

上条「そうそう、能力開発のスペシャリストらしい、俺の友達の言うことだから信用できるとは思うが」

上条「即答だな、わかった。詳しいことはまた連絡するから、え? うん、最近ビリビリも勝負挑んでこなくなったし、平和だよ」

上条「インデックス? 相変わらずよく食うから、上条さんも大変ですよ……」

上条「っと、そうだな。もうすぐ先生来るしな、詳しいことはまたメールでもするわ。おう、じゃーな」ピッ

上条「オッケーだそうだ。放課後にでも会ってみるか?」

土御門「あぁ、これで一安心だといいにゃー……」

青ピ「? どしたん?」

土御門「なんでもないぜい、その子は可愛いのか?」

上条「あー、俺はあそこまで黒髪が似合う子ってちょっと思い当たらないな……」

青ピ「あの上やんがそこまで……これは期待大ちゃう?!」

土御門「そうだにゃー」

上条「まぁいい子だしな。料理上手いし、気が利くしでインデクッスさんとは大違いですよ……」

小萌「はーい皆さん席に着くのですよー。出席をとりまーす」

上条「お、じゃあまた後でな土御門」

土御門「おう、恩に着るぜい上やん」

青ピ「後で僕にも紹介してーな」

上条「今日一緒に来ればいいだろ」

青ピ「ええの?!」

小萌「はーい、上条ちゃん? 青ピちゃん? 早く席に着くのですよー」

青ピ「了解でーす」

土御門(やれやれ……ひとまず命は助かりそうだな)

短いけどキリがいいから今日はここまで
そんなに長くはならない、おやすみー

——窓のないビル

土御門「……何をやっているんだアレイスター」

アレイスター「腹筋」

土御門「見ればわかる。俺は何故腹筋をやっているかを聞いているんだ」

アレイスター「迸る熱いパトスを抑えるためだ」

土御門「……そうか」

アレイスター「ところで、土御門。例の件だが……」

土御門「あぁ、今日接触に成功した」

アレイスター「」ガシャン

アレイスター「私は画像を要求する」

土御門「いいのか? 楽しみは後までとっておかなくて」

アレイスター「もしもだ、もしも万が一、私の理想のど真ん中をぶち抜く女性だった場合だ」

土御門「ああ」

アレイスター「ショック死してしまう可能性がある。そうならないためにも心の準備をしておかねばならないと思わないか?」

土御門「大げさな……まぁいい。ほら、この子だ。ちなみにお前の言っていた条件は全て満たしているようだから安心しろ」

土御門「あとはお前が容姿を気にいるかどうか……どうした?」

アレイスター「」

土御門「おい、大丈夫か?」

アレイスター「う」

アレイスター「うおおおおおおおおおおおおおおあああああああああああああ!!!」ビタンビタン

土御門「ど、どうした急に魚の真似なんかして……まさか魔術師の仕業か?!!」

アレイスター「こんな娘が! いたら! 私はもう! 腹筋せずにはいられない!!」

土御門「これは別アングルからの1枚だな」

アレイスター「おい土御門」

土御門「なんだ?」

アレイスター「彼女はまさか巨乳御手でも使っているのか?」

土御門「いや、そんな話は聞いていないが……」

アレイスター「hmm……マーヴェラス……アメィジング……」

土御門「巨乳の女なんぞそこらにいくらでもいるだろうに」

アレイスター「なんだと?!」

アレイスター「貴様、なにもわかっていないな!!! そこに座れ、ああ、足は崩していい」

——1時間後

アレイスター「わかったか? 女子中学生のまさにこの世の宝ともいえるモチモチスベスベフワフワツルツルのハリと弾力ある肌にプラスしてあの胸だ」

アレイスター「押せばきっと指をやさしく押し返してくる、この世の何にも勝る兵器であり、平和の象徴でもあるのだ」

土御門「あぁ……俺が悪かったよ……」ゲッソリ

アレイスター「それにしても……可愛いな……よくもここまで私の理想にジャストミートする子を見つけてくれたものだ……」

土御門「なんだアレイスター、結局お前は彼女とセックs」

アレイスター「それは違うな」

土御門「なに?」

アレイスター「私のプランは彼女とキャッキャウフフする事だ。彼女の頼れる友人として成長を見守りたいのだよ、土御門」

土御門「そうか」

アレイスター「ああ、邪な気持ちなどあるわけないだろう。料理で言うなら私はパセリでいい、彼女の人生にほんの少し華を加えるだけで満足だ」

アレイスター「ただ万が一、彼女自らが私とまぐわう事を望んだならば……」

土御門「犯罪だぞアレイスター」

アレイスター「今更何を、それに合意の上なら強姦ではない」

土御門「いやしかしだな」

アレイスター「歴史を振り返れば12歳といえば既に嫁に出ていたのが普通の時代だってあるのだぞ。それに生物学的にみても既に体は子を産む事ができる」

アレイスター「歳が上がれば池沼が産まれる可能性だって飛躍的に上がるのだ。世の男がより若い女性、特に12歳くらいを求めるのはまさに動物としての種を残す本能という観点からみても正常だと思わないか?」

アレイスター「それをロリコンなどという一言で異端者扱いする今の社会には私はほとほと嫌気が差している。ただ歳をとっただけの女どもの嫉妬ほど醜いものが存在するだろうか? いや、ない」

アレイスター「いいか、そもそも女子中学生というのは長い人生の中でたった3年だけ訪れる天使タイムとでも形容すべき期間でうんぬんかんぬん」

——2時間後

土御門「わかった、わかったから落ち着け。どんだけ必死なんだお前は」ゲッソリ

アレイスター「で、土御門。私はいつ彼女とお友達になれる」

土御門「あぁ、来週の土曜日、俺とお前と彼女の3人で顔合わせをする事になっている。いいか、これからお前の設定を話すからよく頭に入れておけよ————」

用事あるからとりあえずここまで
アレイスターさんはロリコンという名の紳士だよ

——土曜日・窓の無いビル

アレイスター「どうだ土御門、おかしいところはないか?」

土御門「試験管に入ってる時点でおかしいと思うが」

アレイスター「アイデンティティだ、ほっておいてくれ」

土御門「それ以外ならどこから見ても不健康な研究者様だ」

アレイスター「そうか」

土御門「そうだ」

アレイスター「……」

土御門「……何か喋れよ」

アレイスター「黙れ、今脳内で会話をシミュレート中だ」

土御門「心配するな、彼女はグイグイ来るぞ」

アレイスター「そうか……なぁ、やはり何かお土産が必要だったのではないか?」

土御門「お土産って何がだ」

アレイスター「私の情報網にアクセスできる権限とか……いや、中学生ならお金のほうがいいか。何でも買えるキャッシュカードを用意しておくべきだった」

土御門「友達になりたいんだろ? 逆効果だバカ」

アレイスター「そういうものか」

土御門「そういうもんだ。お前の理想のJCはモノで釣ればホイホイ友達になるような安い女なのか?」

アレイスター「彼女をバカにするとはいい度胸だ、私の気持ちの問題だ」

土御門「悪いことは言わん、やめとくんだな。あぁ、あと顔合わせが済んだら俺は抜けるから、2人きりで頑張れよ」

アレイスター「早まるな土御門、そんな展開はプランにない」

土御門「グイグイ来るからな、間が保たんなんてことにはならんだろ」

結標『アレイスター、土御門、彼女が来たわよ。今から転送するから』

アレイスター「なに! 約束の時刻より10分と23秒早いじゃないか!」

土御門「いい子だな」

アレイスター「心の準備というものがある」

土御門「外で待たせるのか? ごちゃごちゃ言わずに覚悟決めろバカ。結標、頼む」

結標『はいはい』

「わっ、ここは……」

土御門「佐天さん、よく来てくれたにゃー」

佐天「あ、つっちー先輩、こんにちはー。えーと、そちらの方は……」

アレイスター「」ブクブク

土御門(おい、見惚れてないで挨拶くらいしろ)

佐天「初めまして、あたしは佐天涙子っていいます。よろしくお願いしまーす」

アレイスター「あ、あぁ、初めまして。私は学園都市の統括理事ちょ「おい!」」

アレイスター「なんだ土御門」

土御門(アホか! 一瞬で設定放棄すんなバカ!)

——回想——

アレイスター「設定だと? 学園都市の統括理事長以上の肩書きが必要か?」

土御門「俺も今回はそれなりに苦労していてな、全てを彼女に話しているわけじゃない」

アレイスター「彼女を騙せと?」

土御門「お互いのためと言って欲しいものだ、とにかくお前は学園都市の研究者で能力開発のスペシャリスト、それ以上でもそれ以下でもない」

アレイスター「そして学園都市の統括理事長にして、最強の魔術師……パーフェクトだろう」

土御門「……彼女は超電磁砲や幻想殺し、果ては一方通行に未元物質に原子崩しに心理掌握とも友人だぞ」

アレイスター「」

土御門「万が一バレた時、こいつらはどう動くだろうな? まぁそれだけなら大した問題じゃないが」

アレイスター「その言い方は他にも何かあると言う言い方だな」

土御門「ローマ正教にイギリス清教、世界中の魔術結社の幹部連中と繋がりを持っているようだ」

アレイスター「なん……だと」

土御門「俺が把握しているだけでもねーちんや五和達天草式、ローラやオルソラやアンジェリーナや他諸々のイギリス組、アックアにフィアンマといったローマ正教etc……」

土御門「もっともそれらは全て彼女の個人的な友人で、それぞれが彼女の友人関係を把握しているという訳ではないがな」

アレイスター「つまり?」

土御門「友達の友達の事はわからんっていう事だ。同じ組織に属していても自分以外で彼女と友好関係にある人間なんて知らないし、そもそも誰が彼女と友達かなんて興味すらないんだろ」

アレイスター「どんな魔法を使えばそこまで知り合いができるというのだ」

土御門「ずいぶん危ない事に巻き込まれる体質のようでな。その度にタイミング良く色々な連中に助けられているようだ」

アレイスター「なんと」

土御門「紹介されたときに一回会っただけだが、俺も彼女とは友人だと思っている。お前にはない能力だなアレイスターよ」

アレイスター「コミニュケーションをとる能力……絶対懐柔(トモダチコレクション)とでも名付けるか。もはやレベル5以上だろう」

土御門「ばれたら魔術師が大挙して押し寄せてくるのは確実だ。彼女自身は学園都市の暗部も魔法も存在する事すら知らんだろうが」

アレイスター「ふむ……いつ死んでもいいと言ったがそれは困るな。何より彼女を巻き込みたくない」

土御門「わかってくれたか、お前は学園都市の一研究者で、名前はそうだな、黒瓜とでも名乗っておけ」

アレイスター「☆黒瓜(ほしくろうり)か、悪くない」

土御門「バレても彼女なら言いふらしたりはしなさそうだがな。一応保険という意味も兼ねてだ」

アレイスター「……仕方あるまい、設定とやらを教えてくれ」

土御門「そうだな、大まかにはこうだ」

土御門「お前は学園都市の研究者で、彼女の能力開発に付き合ってやるんだ」

土御門「名前は☆黒瓜、試験管に入っているのは過去の事故で……とでもしておけ」

————

アレイスター(いかんいかん、私とした事が)

アレイスター「私は学園都市で能力開発を専門的に行っている、名前は☆黒瓜だ。よろしく」

アレイスター「早速だが、佐天さんの能力は?」

佐天「えと、空力使いって診断されてます。レベルは0なんですけど」

アレイスター「空力使いか、使いこなせばなかなか便利な能力だ」

佐天「使えればいいんですけど、なかなか上手くいかなくて」アハハ

アレイスター「そうか……」

佐天「でも、最近はそれでもいいかなーって少し思ってるんですよね。以前、そのせいで友達にも迷惑かけちゃった事があって」

アレイスター「それは?」

佐天「使うだけで能力が手に入る、幻想御手っていうのに手を出して、倒れちゃったんですよね。その時に友達を悲しませちゃって」

アレイスター「幻想御手か、聞いたことはある。それを踏まえた上で少し私の見解を述べさせてもらおうか」

アレイスター「まず、幻想御手を使って能力が使えたのであれば、佐天さんの能力の才能は全くの0ではないという事だ」

佐天「え?」


アレイスター「あれはもともとある能力を増幅するものだったと聞いている。そうであれば0に何をかけても0にしかならんはずだ」

佐天「あ、そっか……そうですね」

アレイスター「きっと、心のどこかでできるはずないと思っているのではないか? 自分でできるはずないと自分を否定する限りは、能力に限らず何をやってもきっとできないと私は思う」

佐天「自分を……否定……」

アレイスター「できると思うのはできないと思うより大変なのは間違いない、できると思ってできないのはダメージも大きいからな」

佐天「うぅ……」

アレイスター「説教臭くなってしまったが、私は能力開発のスペシャリストだ。君に合ったプランを考えようじゃないか」

佐天「ありがとうございます……でも」

アレイスター(?! しまった、何か間違いをしてしまったか……?)

佐天「なんか進研ゼミみたい」

アレイスター「ブフゥ!」

土御門「くく……お、俺は用事があるからここらで抜けさせてもらうぜい。またな」

ノウリョクカイハツッテグタイテキニナニスルンデスカ?

ア、アァ、トリアエズジゼンニカンガエタモノヲタメシテミヨウ

ワカリマシター、ヨロシクオネガイシマス、クロチャンセンセイ

ク、クロチャン?! ……ワルクナイ

土御門(ふっ、上手くやれよアレイスター)

——数時間後

土御門(さて、どうなってるかな)

佐天「そうなんだ、クロちゃんはすごいなぁ。ねぇねぇ、その水槽の中って息苦しかったり寒かったりはしないの?」

アレイスター「なかなか居心地がいいんだなこれが」

佐天「そっかー、お風呂入ってる感じなのかな」

アレイスター「お風呂……まぁそんな感じか」

佐天「あ、じゃあ外とか出たい時はどうしてるの?」

アレイスター「私に不可能はない、全世界に同時に存在する事も可能なんだなこれが」ボムン

佐天「増えた!」

アレイスター「多少疲れるが、まぁそれくらいなんだなこれが」

佐天「やっぱりすごいなぁ。でも、外出れるなら一緒に遊んだりもできるね」

佐天「そうだ、今度友達とお花見やろうって話になってるんだけど、良かったらクロちゃんもどう?」

ワイワイワイワイワイ

土御門(え、仲良くなりすぎじゃね?)

アレイスター「お花見か、悪くないな。ところで時間の方は大丈夫か? そろそろ完全下校時刻だが……」

佐天「やばっ、ほんとだ! 今日はありがとねークロちゃん」

アレイスター「私がやりたくてやっているだけだ、気にしないでほしい。これからもよろしく頼む」

佐天「あたしこそ、よろしくね」

アレイスター「ふっ、ああそうだ。佐天さんのような女の子が一人で帰るのは危険だ。土御門、いい加減出てきたらどうだ」

土御門「お楽しみのところ邪魔しちゃ悪いと思って気を遣ったんだがな」

佐天「あ、おかえりなさいつっちー先輩」

土御門「あぁ、今帰ってきたぜい。ところで、あいつはどうだった?」

アレイスター(お、おい土御門。早まるな!)

佐天「あたしなんかのために色々考えてくれて、とってもいい人ですね」

土御門(最初の印象はかなり良いみたいだな)

アレイスター「も、もういいだろう。結標に送らせよう。土御門、頼んだぞ」

土御門「はいはい……じゃ、行くぜい佐天さん」

佐天「はーい、またねクロちゃん。帰ったらメールするね」

アレイスター「あぁ、待っている」

土御門「……で、どうだった彼女は」

アレイスター「……」

土御門「……どうした?」

アレイスター「素晴らしい、ディ・モールト素晴らしい」

土御門「そうか」

アレイスター「グイグイ来るな、ほんとにグイグイ来るな」

土御門「だからそう言っただろう」

アレイスター「料理が得意という事を褒めたら、今度会う時は手作りの弁当まで作ってきてくれるそうだ」

土御門「お、おう、そうか」

アレイスター「あぁ、あまりにも嬉しかったのでつい私が統括理事長だという事も喋ってしまった」

土御門「あ、あぁ、そうk……はっ?」

土御門「おいバカ、何言ってんだバカ。こっち見ろバカ、バカじゃねぇの? お前マジでバカじゃねぇの?」

アレイスター「うっかりな」テヘペロ

土御門「うっかりじゃねぇよバカ、テヘペロされても可愛くねぇよバカ、どうすんだバカ。お前死ぬぞバカか」

アレイスター「大丈夫さ。あと私が魔術師だという事も喋ってしまった」

土御門「え、は? バカなの? なんなのお前、マジでバカなの? 自殺願望でもあるわけ?」

アレイスター「凄いぞ、それを知って、目の前で証明してみせても卑屈にもならなければ媚びる事もせずに同じ態度で接してくれた」

土御門「何が大丈夫なんだ」

アレイスター「ここだけの話といったからな。彼女の人柄は信頼できる」

土御門「はいはい、そうですか」

アレイスター「それに彼女はどうやら能力者としての才能はあまりないが、魔術師としての才能は恐ろしいものがある」

土御門「な、なんだと?」

アレイスター「私のプランに従っても、彼女はいってレベル3が限界だろう。能力者としてはな。だが魔術師としては既に絶対の才能を有している」

土御門「お前ほどの者にそこまで言わせるとは……にわかには信じられんな」

アレイスター「本当だ、現に私も彼女に魔法をかけられてしまったようだ」

アレイスター「きっとお前が彼女の友達だといった連中も同じ魔法をかけられているのだろう」

土御門「なんだと?! お前……いったい何の魔法をかけられた」

アレイスター「あぁ、見事にかかってしまったよ」

















アレイスター「……恋の魔法に、な」フッ














ひとまず終わり
続きはどうしよう、世界中の勢力が一同に介するお花見とか微妙だろうしな
立てるとしたら別スレで立てるかも、では

書き溜めももうないので、このssは>>60で完結にします
lコの後起こるなんやかんやも考えているので書き溜めて新しくスレ立てる予定です
スレタイは

アレイスター「理想の彼女は黒髪処女で12歳」

で立てる予定です
見てくれた方、ありがとうございました

土御門「……彼女は超電磁砲や幻想殺し、果ては一方通行に未元物質に原子崩しに心理掌握とも友人だぞ」

アレイスター「」

土御門「万が一バレた時、こいつらはどう動くだろうな? まぁそれだけなら大した問題じゃないが」

アレイスター「その言い方は他にも何かあると言う言い方だな」

土御門「ローマ正教にイギリス清教、世界中の魔術結社の幹部連中と繋がりを持っているようだ」

アレイスター「なん……だと」

土御門「俺が把握しているだけでもねーちんや五和達天草式、ローラやオルソラやアニェーゼや他諸々のイギリス組、アックアにフィアンマといったローマ正教etc……」

土御門「もっともそれらは全て彼女の個人的な友人で、それぞれが彼女の友人関係を把握しているという訳ではないがな」

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