紗枝めし!【小早川紗枝とチキン南蛮編】 (48)

モバマスSSです

紗枝はんとモバPが飯食うだけです

何!?もう総選挙の発表なのか!?


言葉遣い間違ってても堪忍してや

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1526223266

紗枝「う~ん……どないしよ……」

モバP「どうかしたのか?」

紗枝「ちょっと困ったことなったんやけどなぁ。誰か手伝どうてくれへんやろかなぁ?(チラッ)」

モバP「……俺に出来ることでよければ手伝うが?」

紗枝「あら?ほんまに?助かるわぁ」

モバP「露骨な視線くれた癖に何言ってやがる」

さぁ?何のことやろなぁ?ふふっ

モバP「で?困った事って何だ?」

紗枝「今晩の夕食何にしよっかなぁって」

モバP「さーて、仕事仕事っと」

紗枝「ああっ、ちょっと待ってぇな」

モバP「で?どういうことだ?」

紗枝「今撮影で響子はん、アーニャはん、芳乃はんがおらへんやろ?」

モバP「そうだな」

紗枝「まゆはんと輝子はんもろけに行ってしもて今日はおらへんし寮母はんも今日と明日だけお休み貰ろて実家に帰省してはるさかい」

モバP「なるほど、飯作る奴がいねぇと」

紗枝「一人で食べて来るんもええけど小梅はんとか小さい子もおるさかいなぁ」

モバP「それで引き受けたはいいけど献立が決まらないと」

紗枝「ほんまやったらまゆはんと輝子はんも手伝って貰うつもりやったんやけど急にお仕事入ってしもてなぁ」

モバP「悪いな(そういえば仕事入れちまったなぁ)」

紗枝「せやから誰か一緒にどないかしてくれへんやろかなぁ?って」

モバP「まぁ俺が急に取れた仕事を入れたのも悪かったから手伝おうか」

紗枝「あら?ほんまに?おおきに♪」







ちひろ「(わ、私の仕事が……)」

モバP「さて、献立か……」

紗枝「帰って来はる時間がばらばらやさかいなぁ」

モバP「冷めても美味しい、又は温め直せるものか」

紗枝「ぼりゅーむあってお野菜も取れるとええなぁ」

モバP「……(チラッ)」

モバP「チキン南蛮……」

紗枝「はい?」

モバP「あ、いや、今たまたま半額の弁当が目に入ったんだがな」

モバP「サラダと味噌汁も付ければ定食クラスにはなるだろうなとか思って」

ちきん南蛮……

へるしーな鶏肉やしぼりゅーみーやしお野菜も取れる……ええかもなぁ

紗枝「ええかも知れまへんなぁ」

普段食べへんさかいうちも食べてみたいしなぁ

……うち最近ちょびっと食い意地みたいなん張って来てへんやろか?

紗枝「せやけどうち作ったことあらへんしなぁ」

モバP「なぁに作るのもある程度簡単だ。本当なら丸ごと揚げて作るが唐揚げに南蛮酢とタルタルソースをかけるだけでもいい」

紗枝「鶏肉とお野菜はぎょーさんあるさかい寮にある分でも大丈夫やと思いますえ」

モバP「まぁ一度冷蔵庫の中身見ておかないと買い物も出来んから今の仕事一区切りついたら行くよ」

紗枝「ほなうちは……」

モバP「鶏肉の準備とゆで卵を茹でておいてくれないかな?大量に」

紗枝「ゆで卵?」

モバP「タルタルソース作るのに大量に要るからな」

紗枝「あら?そっから作らはるん?」

モバP「折角だしな」

紗枝「ふふっ、ほなうちは先用意してますさかい」

モバP「おう、気を付けてな」

紗枝「卵茹でて……せや、折角やさかいうちがある程度作っといた方がええやろかなぁ」

確か茹でた卵を潰してまよねーずと和えて……

モバP「お、そこまでやってくれてるのか」

紗枝「あ、プロデューサーはん。お仕事お疲れ様どす」

モバP「おう、お疲れ。んじゃ用意するか」

モバP「玉ねぎ切って……少し水にさらしておくっと……その間に……」

紗枝「らっきょう使うん?」

モバP「流石にきゅうりのピクルスは冷蔵庫に無いだろ?らっきょうの酢漬けも美味いぞ」

たるたるそーすは何度か食べたことあるさかい知っとるけど

らっきょう使ったんは初めて聞くなぁ

モバP「肉一口大に切って塩胡椒と醤油を少々と卵、薄力粉、片栗粉を入れて揉みこむ」

紗枝「玉ねぎはらっきょう切り終わったさかい混ぜてええの?」

モバP「あぁ、ゆで卵と一緒に混ぜてくれ。あと酢漬けに使った酢とわさびを少し混ぜてくれ」

紗枝「このくらいやろか?」

モバP「あぁそんなもんでいい。わさびじゃなくてからしでもいいから自分で作るときは覚えておくといいぞ」

プロデューサーはんはほんまによー知ってはるなぁ

モバP「これで粗めの具沢山タルタルソースの完成っと」

紗枝「えらいあっちゅうまに出来てしもたなぁ」

モバP「ちょっと多めに作ったから魚のフライにかけてもいいな」

あ、それ美味しそうやなぁ

パチ……パチ……

油のええ香りやなぁ

うちもお腹が空いてもうたわぁ

モバP「唐揚げ揚げてる間に南蛮酢を……」

紗枝「どないして作るん?」

モバP「案外簡単だぞ」

モバP「砂糖と醤油を合わせて砂糖が溶けたら酢を加えて完成だ」

紗枝「あら、簡単」

モバP「これに唐辛子を加えたり、水溶き片栗粉でとろみを付けたり、ケチャップを加えて洋風にしたり、ネギや人参なんかを加えることも出来る」

モバP「今回は輪切りの唐辛子と水溶き片栗粉で漬けるというよりタレにしてかけるようにする」

紗枝「こっちもお味噌汁とご飯炊きあがったさかい丁度ええ時間やなぁ」

モバP「唐揚げも良い感じだ……適当に割ったレタスとトマトを添えて……」

完成!

美味しそうやなぁ

紗枝「あら?こっちの赤いたるたるそーすは?」

モバP「タルタルソースに付け合わせのトマトを切って混ぜてみたんだ。野菜もたっぷりだ」

色合いも紅白で綺麗やなぁ

モバP「んじゃ、皆が帰ってくる前に先に食ってみたらどうだ?」

紗枝「せやなぁ、皆帰って来はったら洗い物とかでゆっくり出来へんやろしなぁ」

ほな、いただきまーす

はむっ……モシュッ……あふっあふっ……

ん!さくさくの唐揚げにとろっと甘酸っぱい南蛮酢が合わさって油っこくのうて食べやすいわぁ

甘さも唐辛子が入っとるおかげでぴりっと引き締まっとってこれだけでも充分美味しいけど……

たるたるそーすを……どないやろなぁ?

ちょんちょんっと乗せて……あ~んっ

ん~まろやか~

しゃくしゃくとしたらっきょうと玉ねぎの歯ごたえと仄かな酸味のあるこってりしたおそーす

あ、ほんまにわさびの香りがふわっとしはるなぁ

お肉との相性も良うて温かいご飯のおかずに丁度ええ

あ、とまとのたるたるそーすの方はどないやろ?

ちょんちょんっと……モギュッ

こっちもええなぁ

とまとが入っとる分さっぱりしてていくらでも食べれそうやわぁ

付け合わせのれたすやとまとと一緒にさらだに付けて食べてもええなぁ

紗枝「……」

一瞬でもかろりー気にしたらあかん気がする……

紗枝「ごっつぅ美味しいわぁ。これなら皆はんも満足してくれはるやろか?」

モバP「これで満足してくれなきゃ満足なんて忘れちまった人間だ」

紗枝「ふふっ」

ふーっ……ふーっ……コクッ

お味噌汁も……ちょっと薄いやろか?

大きいお鍋であんなに作ったん初めてやさかいなぁ

控えめにお味噌入れたんは失敗やったやろか?

紗枝「プロデューサーはん」

モバP「ん?どうした?」

紗枝「お味噌汁のお味薄いことあらへん?」

モバP「ずずっ……ん~……ちょっと薄いかな?」

紗枝「ちょっとお味噌足しまひょか」

モバP「そうだな……ほい、味見」

……コクッ

紗枝「うん、ええ塩梅どす」

なんやこういうのよー言葉に出来へんけど……ええどすなぁ

うちも将来家庭持ったらこんな風に……

モバP『お疲れ。ご飯にする?風呂にする?それとも……オ・レ?』

あ、あら?

何かそうやのうて……

モバP『味噌汁濃くないか?今日は新しい味噌試してみたんだ』

いや……そうやのうて……

モバP『あ、洗い物は俺がやっておくよ』

何でプロデューサーはんが主夫してはるん!?

そこはうちとちゃうんちゃうん!?

モバP「紗枝?どうした?」

紗枝「……プロデューサーはんお料理は置いといてもっとお仕事お気張りやす」

モバP「突然の駄目出し!?」

紗枝「ごちそうさまどす」

モバP「お粗末様。こんだけ揚げておけば後は足りなければその都度作って行けばいいと思うぞ」

紗枝「今日はほんまおおきにね」

モバP「いやいや、本来事務所側で対処する問題だったんだよ」

紗枝「うちも楽しかったさかい気にせんといて」

紗枝「それになんやこういうの家でお母はんと一緒にお料理してた時思い出してなぁ」

モバP「親って歳でも無いんだけどなぁ」

紗枝「ふふっ、せやったらなんやろなぁ?」

紗枝「……夫婦?」

モバP「……」

紗枝「……冗談どす」

モバP「……(///)」

紗枝「……(///)」

モバP「片付けするか」

紗枝「そないしまひょか」

~食堂前~


鈴帆「何で入らんと?」

笑美「いやいやいや、あんな空気で入れるわけあらへんやん」

鈴帆「ばってんずっとこうして見よーわけにはいかんのやけど」

笑美「だから今機会伺っとるんやって!」





モバP「……誰だ!」

ヒュンッ……サクッ

笑美 鈴帆「「ひぇっ!」」

紗枝「笑美はん?鈴帆はん?そないなとこで何してはるん?」

笑美「え?いやぁ……あの……」

鈴帆「ん~、なんと言ったら良かもんかねぇ」

笑美「というかこれカード!?扉に何でカード刺さるん!?」

モバP「デュエリストの嗜みです……あっ、あれ?抜けない!?エアレイドはやばいって!今在庫ねぇのに!!」

紗枝「もしかして見てはった?」

笑美「大体は……」

紗枝「(///)」

笑美「の、覗くつもりは無かったんやけどな」

紗枝「いややわぁ、なんや恥ずかしいなぁ」

鈴帆「それよりウチはさっきからお腹が空いたと」

紗枝「あ、せやね。今日はうちとプロデューサーはんの2人で作って用意したさかい」

笑美「お、チキン南蛮やんか!」

鈴帆「美味そうばい!」

紗枝「ふふっ、ぎょーさん作ったさかいたーんと召し上がれ♪」






モバP「待って、俺も準備手伝……くそっ!抜けない!!」



おわり?

心にチキン南蛮

たまに作りますが美味しいよね(タルタルソースの面倒くささは異常だが)

さて、おまけは2つ考えてますが久々にあの人がふらりとどこかへ食べに行くかも

というわけで一旦お疲れ様です

おまけ1 紗枝めし!箸休め【高峯のあと鴨南蛮蕎麦】



のあ「……」

休日……

それは偶像に許された数少ない安息の日

しかしそれは仮初の物

人々の偶像として立つ私たちに真の安息の日なんて無いわ

人は日々進化する

今までもこれからも……そして今も……

そして人が進化するには……

のあ「……お腹が空いたわ」

人という器にある以上三大欲求には逆らえない

今日は何を食べようかしら?

のあ「……」

最近暑い日が続く中今日は珍しく肌寒い日

温かい物がいいわね

それでいて一人で入ったとしても目立たない場所

アイドルとなってからは休む時は目立ってはいけないわ

前に食事した時はバレて……あまり思い出したくないくらい散々だったわ

周りに溶け込むように自然な変装……

失敗を糧に次へ生かすことが大事なの

……見つからないわね

ピンと来る料理が見えても店構えがダメね

アイドルも飲食店も外見という虚像の大事さは一緒

また一つ学ぶことが出来たわ

日常から得る知識もまた……私を高めてくれる

のあ「……ふむ」

ここまで見つからないとなると方法を変えましょう

ネットで少し調べてみましょう

ピピッ……

のあ「……」

星3……星4……

人気メニューにコメント……

……止めましょう

文明の利器に頼り過ぎるのも問題ね

人が本来持ってるはずの感性すら破壊してしまう諸刃の剣

まだそれを鈍らせるのは早いわ

食べる物くらい自分で決めましょう

のあ「……」

何も目に映る映像だけが事実ではないわ

例えば音

周りの喧騒とした人の奏でる音から……

油の揚がる音、フライパン……いえ、中華鍋を振る音、麺の湯切り音……

次に嗅覚を研ぎ澄ませる

小麦の香ばしい香り、換気扇から漂う肉の焼ける強い香り、醤油と出汁の風味……

今この瞬間(とき)に私が選択すべき未来は……

<ラッシャイマセー
<ザワ……ザワ……
<ナマ、ダイジョッキデ……!

のあ「……」

まさかアイドルが立ち食い蕎麦屋に居るとは思わないでしょうね

さて、何にしようかしら

温かい蕎麦がいいわね

天ぷら、きつね、かき揚げ、鶏天……月見なんてのもいいかも知れないわ

……座れる場所もあるのね

折角だし使わせて貰うわ

隣のスーツの人に気付かれないようにしないと……

昼間からビール……ゴクリ

流石にそれはまずいわね

とりあえずメニューを見て決めましょう

平日忙しいサラリーマンと違って今の私には時間はたっぷりあるわ

……なるほど、一品メニューも結構あるのね

さてどれに……あ

店員「ご注文どうぞ」

のあ「鴨南蛮を一つとちくわの磯部揚げを」

店員「はい、鴨南蛮一つ、磯部一つ!」

見つけてしまったわ

特に好きでも無いけれど鴨南蛮……何故かあったら頼んでしまうメニュー

前世は鳥でも狩ってたのかしら?

私自身猫に比喩されることは多々ある……

まだまだ私の野生の本能は衰えていないということかしら

店員「鴨南蛮とちくわの磯部揚げです」

合格ね

こういう店だと作り置きした天ぷらを出すところも多いけどきちんと揚げたて……

良い店だわ

……単に人が多かったからかも知れないけど

のあ「いただきます」

ふーっ……ふーっ……あふっずずずっ

……醤油出汁の風味が良いわね

鴨の出汁も使ってるのかしら?ずずっ……

さて、鴨肉は……あむっ

しっかりした弾力と引き締まった肉質

普通の鶏肉とは違うもっちりとした歯触りと強い味わい

美味しい……おっと、鴨葱と言われるくらいの組み合わせを……はむっ

シャキシャキとした焼きネギの風味と鴨肉に醤油出汁……

創造者と握手がしたいわ

ずずっ……ふぅ

ちくわの磯部揚げ……サクッほふっほふっ

海苔の風味がしっかりしてて美味しい……これを汁に付けてから……あむっ

衣が汁を吸っていいわ……今私は満たされている

のあ「……」

満たされ……

のあ「……」

さっきから隣でビールを飲む音が……

待ちなさいのあ

昼間からお酒は流石に……

のあ「すみません、かき揚げと日本酒をください」

……今日は野生を開放するのよのあ

かき揚げに少量塩を振って……サクッ

ギュッと濃厚な貝柱とシャキシャキ玉ねぎ……甘い人参のかき揚げ

ここに冷酒を流し込む……

のあ「ふぅ……」

<ザワ……ザワ……

ば、バレてないわよね?

大丈夫よ、冷静に堂々としていればバレないわ

汁と残った鴨肉とネギをおつまみにしてっと……

確か「抜き」だったかしら?

ここに七味を入れ……

ドサッ……

……最近順調だったから油断してたわ

これは気を引き締めろということね

ずずっ……エフッ

辛味で味も引き締まってるわ

<アリガトウゴザイマシター

のあ「少し飲み過ぎたかしら?」

まぁたまには日の高いうちから飲むのも悪くないわ

のあ「(フラフラ)」

視界がふらつくわ……

疲れでも残ってt

キキーッ……ドーンッ!!!

ピーポーピーポー……

~事務所~



ちひろ「大変です!のあさんが交通事故に」

モバP「なんだとぉ!?様態は!?」

ちひろ「軽い捻挫で済んだそうですが」

モバP「ふぅ……とりあえずは一安心ですか」

ちひろ「今は病院のベッドで休んでるそうです」

モバP「あの人最近こういうの多くない?何か憑かれてるの?」

歌鈴「お、お祓いしましょうか?」

モバP「今度お見舞い行ったときに念のため頼むわ」



~病院~


のあ「……」

のあ「お酒止めて湯治にでも行こうかしら」



おまけ1おわり

一日休日録タカミネ

というわけでおまけ2は後日

夜勤中に書くのは疲れから黒塗りの(ry

おまけ2 紗枝めし!箸休め【依田芳乃と小鯵の南蛮漬け】



芳乃「(カチャカチャ)」

ガチャッ……

紗枝「あら、芳乃はんおはようさんどす」

芳乃「紗枝さん、おはようございますー。今日も良いお天気でー」

紗枝「せやなぁ。ええ洗濯日和やと思うわぁ」

紗枝「ほんで芳乃はんはきっちんで何してはるん?」

芳乃「朝ご飯の用意でしてー」

紗枝「朝ご飯?……それにしたら量多くあらへん?」

芳乃「はいー。るーむしぇあしていた時の名残りでしてー」

美味しそうな和食やけど確かにちょっと量多いなぁ

芳乃「紗枝さんもよろしければご一緒にー」

紗枝「ええんどす?」

芳乃「ご飯は皆で食べた方が美味しいのでー」

芳乃「それにわたくし一人ではとても食べきれませぬのでー」

紗枝「ふふっ、せやったら一緒に食べまひょか」

芳乃「ではお茶碗をどうぞー」

ご飯は……このくらいやろか

紗枝「あ、なんや手伝うことあらへん?」

芳乃「では配膳をおねがいしましてー」

紗枝「はいなー」

メニュー

ご飯 肉じゃが 小鯵の南蛮漬け ほうれん草のおひたし


紗枝「あら美味しそう」

芳乃「朝食は一日全ての始まり。しっかりと食べてその日一日をしっかりと務めるのでしてー」

紗枝「せやなぁ。朝ご飯食べると朝からのお仕事も活気出ますさかないなぁ」

芳乃「それではー」

芳乃 紗枝「「いただきます」」

ほなまずはおひたしからにしまひょか

はむっ

うん、よー味が染み込んどって美味しい

お出汁とお醤油の染みたほうれん草……しゃきしゃきした歯ざわりと胡麻の風味もええわぁ

これだけでもご飯が進むけど……次は肉じゃがを……

紗枝「あら?」

芳乃「ふぉふ?」

紗枝「高野豆腐?」

肉じゃがに高野豆腐なんて初めてやなぁ

芳乃「ばば様が作るときは必ず入ってましたのでー」

紗枝「芳乃はんの家庭の味やね」

芳乃「お口に合えばー」

はむっ……あ、美味しいわぁ

ほっくりしたお芋も煮崩れせんと味染みてはるし

牛肉と玉ねぎもやらこう煮込まれててちゅるんとした糸こんにゃくがええ食感

高野豆腐に全体のお出汁が染みとってこれがまた美味しい

紗枝「高野豆腐入っとるんも美味しいわぁ」

芳乃「それは何よりー。そちらのお茶を取って欲しいのでしてー」

紗枝「はい、どうぞ。熱いから気ぃ付けてな」

芳乃「ふーっ……ふーっ……コクコク」

紗枝「小鯵の南蛮漬け作るん大変やなかった?」

芳乃「それはわたくしだけが作ったのでは無いのでしてー」

紗枝「あら?そうなん?」

芳乃「はいー。それはアーニャさんと響子さんとわたくし3人の合作でしてー」

紗枝「小料理屋さんで作ったん?」

芳乃「はいー。少しは日持ちがするので寮の皆様にと最終日に多めに作った物でしてー」

紗枝「ふふっ、ドラマ皆で見ましたえ。素敵な三姉妹、堪能させて貰いましたえ♪」

芳乃「それならばわたくしたちも頑張ったかいがありましたー」

芳乃「お魚の下ごしらえは響子さんがー、お野菜はわたくしがー、味付けはアーニャさんが分担して作りましてー」

紗枝「ほな、味見させて貰います」

芳乃「はいー。どうぞ召し上がれー♪」

あ~んっ……シャクシャクッ

ん~……酸っぱい!

ええ歯ごたえの揚げた小鯵の衣に南蛮酢が染み込んでてええわぁ

千切りにした人参と玉ねぎのしゃきしゃきした歯ごたえと唐辛子で引き締まった酸味が丁度ええわぁ

作りたても美味しいんやろけどうちは味染み込ませる為にちょっと時間置いた方が好きやなぁ

芳乃「おかわりはー?」

紗枝「ええどすか?」

芳乃「はいー。いっぱい食べるのでしてー」

紗枝「せやけどなぁ……うち最近帯がちょびっときつくなってしもて……」

芳乃「……わたくしもるーむしぇあを始めてから帯が……」

紗枝「……」

芳乃「……」

紗枝「お茶碗の半分にしてくれはる?」

芳乃「そのようにー」

紗枝「ふふっ、なんや芳乃はんお姉はんみたいやね」

芳乃「それはそれで良きかなー。紗枝さんのような妹ならば大歓迎でしてー」

紗枝「芳乃お姉はん♪」

芳乃「はぁい、なんでしてー?ふふっ」

芳乃はんがお姉はんかー

楽しそうやなぁ

紗枝「ふふっ、芳乃はん」

芳乃「?」

紗枝「頬っぺたご飯粒付いてますえ」

芳乃「姉の威厳が台無しでしてー(フキフキ)」

芳乃「ご馳走様でしてー」

紗枝「結局食べきれへんかったなぁ」

芳乃「後から起きる人におすそ分けをー……噂をすればー」

ガチャッ

アーニャ「ドーブラエウートラ、ヨシノ、サエ、おはようございます」

響子「おはよっ、2人はやっぱり早いね」

紗枝「おはようさんどす」

芳乃「おはようございますー」

アーニャ「いい匂いがします。肉じゃがですか?」

響子「あ、昨日作った南蛮漬け、どうでした?」

紗枝「美味しゅう頂きましたどす♪」

芳乃「余り物でよろしければどうぞー。作り過ぎてしまったのでしてー」

響子「それじゃあ頂いちゃおっかアーニャちゃん」

アーニャ「ダー、スパシーバヨシノ、サエ」

芳乃「皆様の一日の活力になりお仕事も順風満帆でありますようにー」

紗枝「ぎょーさんあるさかいなー」

~その日の午後~


司会者「えー、それでは今回のWING優勝者である森久保乃々ちゃんにインタビューをしたいと思います」

司会者「優勝した感想をどうぞ」

乃々「えっと……う、運が良かっただけなんですけど……」

司会者「なんとも謙虚ですねー」

乃々「い、いえ……本当になんだか審査員の人が他の人を辛辣に言って皆帰ってしまってもりくぼ一人に……」

司会者「はい、ありがとうございましたー!次回のWINGでまた会いましょう!!」


おわり

WING準決勝すら突破出来ないマンです

今回はナンバーズ……もとい南蛮カテゴリーで統一してみました(他に南蛮って名前の付く料理を思いつかない)

そして毎回見てくださってる方々 楽しみにしてくださってる方々ありがとうございます

次回は……卵で包むか乗せるか

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