【ミリマスSS】あこがれロングヘアー、羨望ショートカット (24)

事務所


未来「ねぇねぇ静香ちゃん!」

静香「どうしたの未来? そんなに息巻いて」

未来「静香ちゃんの髪って綺麗だよね! 凄い綺麗!」

静香「えぇっ!? 何よいきなり」

翼「わかるわかる~! 静香ちゃんの髪ってまっすぐでサラサラで、『清楚』って感じだよね~」

静香「翼まで!?」

未来「ねぇ静香ちゃん! 髪ってどうやったら伸ばせるの? わたしも静香ちゃんくらい長くしてみたい!」

静香「未来が私くらいになるまで伸ばすのはそれなりに時間かかると思うけど……」

未来「えー!? 1週間くらいで伸びないの?」

静香「無理に決まってるでしょ!」

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静香「それで、どうして髪を伸ばしたいなんて言い始めたのよ」

未来「それはね~ この前琴葉ちゃんとお買い物に出掛けて」

静香「二人で?」

未来「そうだよ、何で?」

静香「別に…… 何でもないけど……」

未来「その時琴葉ちゃんって大人っぽいな~ って思って、何でだろーって考えたら髪が長いからだ! って気付いたの!」

静香「それなら琴葉さんに聞いたらいいんじゃない?」

未来「えー? だって髪が長くて綺麗って言えば静香ちゃんでしょ?」

静香「そ、そう……?」

翼(静香ちゃんかわいいな~)

静香「でも未来も髪下ろしたら肩より下くらいまであるんじゃない?」

未来「あっ、確かに!」

翼「そのくらいの長さだとヘアアレンジもしやすいよね」

静香「未来ももっと色々やってみたらいいのに」

未来「でへへ~ わたしと言えばサイドテールかなーって」

静香「それより翼よ」

翼「わたし?」

静香「翼はすっかりショートカットのイメージだけど、伸ばしたりしないの?」

翼「うーん、わたし癖っ毛だから伸ばすとお手入れ大変なんだよね~、あんなに伸ばしてても綺麗な美希先輩が羨ましいな~」

未来「翼も色々あるんだね~」

未来「それじゃあ、静香ちゃんはどうして髪伸ばしてるの?」

翼「そうだよねー、そんな綺麗な髪って1年とか2年とかじゃ作れないでしょー?」

静香「えっ…… そ、それは……」

静香「わ、笑わない?」

未来「笑わないよ!」

翼「そんな変な理由なの~? あっ、もしかして初恋の男の子がロングヘアー好きだったとか?」

静香「ち、違うわよ…… その、昔からアイドルに憧れてて、アイドルと言えば黒髪ストレートだと思ってたから……」

静香「願掛けの意味もあるの、トップアイドルになれるその日までこの髪はずっと続けていこうって、それでトップアイドルになったその時、この髪を切ろう…… な、なんて?」

未来「静香ちゃん……」

翼「ふふっ」

未来「その静香ちゃんの夢、絶対叶えようね! わたし達絶対トップアイドルだよ!」

静香「ちょ、もう! 何で未来の髪の話からこんな話になってるのよ~……」

可奈「ねぇねぇ志保ちゃん志保ちゃーん!」

志保「どうしたのよ、可奈」

可奈「さっきそこで未来ちゃん達が話してたんだけど、髪の長い女の子って大人っぽいよね! 憧れちゃうな~」

志保「そう、別にそんなこと無いと思うけど」

可奈「えー? あるよ~、千早さんは凄く落ち着いてて大人っぽいし、静香ちゃんも同い年に見えないし」

可奈「何より志保ちゃん! わたしも志保ちゃんみたいに髪伸ばしてみたい!」

志保「私……? 別に可奈が私みたいになる必要は無いんじゃないかしら……」

杏奈(ん…… 志保、嬉しそう)

可奈「志保ちゃんの髪ってふわふわしてて素敵だよね、優しい感じするもん」

志保「そう…… かしら、私はあんまり自分の髪質好きでもないけれど」

可奈「なんでー?」

志保「管理が面倒なのよ、雨の日なんて凄いごわごわするし……」

杏奈「でも、伸ばしてるんだね……」

志保「それは…… まぁ…… お母さんが伸ばしてて、私もあんな風になりたくて……」

可奈「志保ちゃんのお母さんも髪長いんだ~」

志保「別にいいでしょ何だって」

可奈「ねぇ杏奈ちゃんは?」

杏奈「杏奈は…… 結構適当、かも」

志保「アイドルなんだし、髪くらい気を使いなさいよ」

杏奈「そうだね」

可奈「いいないいなー! わたし伸ばそうと思ってもすぐ面倒になっちゃって切っちゃうから、1回も伸ばしたことないんだよね~」

可奈「うん、決めた! わたし今度こそ髪伸ばす! 志保ちゃんくらい…… いやいっそ髪が地面に付いちゃうくらい!」

志保「……」

杏奈「……」

可奈「二人して呆れた顔しないでよー!」

志保「まぁ伸ばすのは自由だけど、可奈は堪え性がないだろうし、ウィッグとかエクステとか付ける方が向いてるんじゃないかしら」

可奈「あっ確かに! それなら今すぐわたしも志保ちゃんとお揃いの髪型に出来るね!」

志保「別に無理にお揃いにしなくてもいいけど」

杏奈「ふふ、志保 嬉しそう……だよ?」

志保「……」

可奈「あっちょっ! どこ行っちゃうの志保ちゃん~!」

続きはのちほど

恵美「つ~むぎっ!」

紬「わっ…… い、いきなりなんですか所さん!」

恵美「にゃははっ! 紬は可愛いなぁ~」

紬「っ~~~!」

恵美「ちょちょっ、そんな怒らないでって~」

紬「怒ってなんていません!」

恵美「ほらほら、エミリーも連れてきたから」

エミリー「おはようございます! 紬さん」

紬「っ!? …… っ~~~!」(この世の喜怒哀楽を全て詰め込んだ顔)

恵美「あー…… 何かゴメン、紬」

紬「それで、どうしてエミリーさんがここに」

エミリー「そっ、それは…… どうしても紬さんにお伝えしたいことがあるんです!」

紬「な、何ですか……?」

エミリー「わ……」

紬「?」

エミリー「わたしは…… 紬さんの髪が一番綺麗だと思いましゅ!」

紬「え…… えぇ!? いっ、いきなり何ですか」

エミリー「あっ…… えっと、その……」

恵美「うーんと……」

恵美「つまり、今事務所では琴葉みたいなロングヘアーにしたいって話が流行ってて、でもエミリーは紬の髪が一番綺麗だって伝えたかった、ってこと?」

エミリー「そ、そうです!」

紬「き、綺麗だなんてそんな……」

恵美「でもアタシも紬の髪綺麗だと思うよ~」

紬「っ! い、いきなり触らないでください!」

恵美「ゴメンゴメン~ 代わりにアタシの髪触っていいよ?」

紬「何の代わりですか!」

エミリー「…… ぁ」

恵美「んっ? どしたのエミリー」

エミリー「あ、あの…… わ、わたしにも…… 紬さんの髪を触らせてください!」

紬「えっ! えっ、え…… わ、私の髪を…… ?」

エミリー「だ…… 駄目でしょうか?」

紬「だ……」

エミリー「だ……?」

紬「だっ、駄目ですやはり! 髪を触らせるなんて」

エミリー「そ、そうですよね…… 髪を触るなんてはしたいない、ですよね……」

紬「そ、そうです……」

恵美「えぇ~ いいじゃんいいじゃん! 減るもんじゃないんだしさぁ~」

紬「そういう問題ではありません」

恵美「ほら~ エミリーこんな触りたがってるよ?」

エミリー「わ、わたしは…… 紬さんが駄目だと言うなら……」

恵美「ほんとに~?」

エミリー「……」

恵美「もお~ 紬もエミリーも頑固だなぁ! それじゃあエミリーは紬の髪を触る、紬はエミリーの髪を触る、二人ともはしたないからOK、これでいいでしょ!」

紬「な、なんですかそれは! 全く大丈夫ではありません!」

エミリー「っ……」

エミリー「つ、紬さん! わ、わたしなら大丈夫なので、紬さんの髪…… 触らせてください!」

紬「!?」

エミリー「それとも…… め、恵美さんではよくて、わたしでは駄目なんでしょうか……」

紬「そ、そんなん……」

紬「はぁ……」

紬「少し、失礼します」

エミリー「?」

紬「エミリーさん、髪に糸屑がついていました」

エミリー「えっ……?」

紬「せっかくの綺麗な金髪に糸屑が付いていては台無しですからね、気をつけてください」

エミリー「も、申し訳ありません……」

紬「他にも糸屑が付いていては大変です。 申し訳ありませんが、少し髪を触らせていただいてもいいですか?」

エミリー「は、はい…… ?」

紬「そうですね、もしかしたら私の髪にも糸屑がついているかもしれません。 私の髪も見てもらっていいですか?」

エミリー「……っ! はい!」

恵美「ふふっ、紬は面白いなぁ~」

海美「ねーねー琴葉! 聞いて聞いて!」

琴葉「どうしたの海美ちゃん?」

海美「今ね、事務所でロングヘアーが流行ってるんだって!」

琴葉「流行ってる…… って言うのかなこれは……?」

海美「それでね、見て見て、わたしの髪」

琴葉「うん?」

海美「女子力高め、って感じでしょ?」

琴葉「あぁ…… うん、確かに海美ちゃんの髪とっても綺麗ね。 運動して、少し汗かいた後なんて海美ちゃんって感じで綺麗だと思うわ」

海美「やったー! 琴葉に誉められた!」

琴葉「海美ちゃんはいつも三つ編みよね、何か拘りでもあるの?」

海美「あーこれ? 三つ編みはね、お姉ちゃんに憧れて始めたの」

琴葉「そっか、海美ちゃんはお姉さんが居るのよね」

海美「そ、お姉ちゃんは中学生になるころに髪をバッサリいっちゃって、わたしもショートにしようかなって思ってたら、お姉ちゃんが『海美ちゃんはそっちの方が似合ってるよ』って言ってくれたからずっとこれ続けてるんだ」

琴葉「うん、その三つ編みとっても海美ちゃんに似合ってると思うわ」

海美「ありがと! それで、琴葉は伸ばしてるの何か理由あるの?」

琴葉「理由…… 特に無いかなぁ…… 敢えて言うなら、ロングヘアーが一番女の子っぽいから…… とか……? 言っててちょっと恥ずかしいかな」

海美「へー、でもロング以外の琴葉なんて想像出来ないよー」

琴葉「私は寧ろ……」

小鳥「何してるの? 二人とも」

海美「あっ、小鳥さん! 今ね髪型のお話してるんだ~」

小鳥「あー…… そういえば今事務所でロングヘアーが流行ってるのよね?」

海美「うんうん! それで琴葉の髪が綺麗だなー って」

小鳥「そうよね~ 琴葉ちゃんの髪 とっても綺麗だわ」

琴葉「そんな…… 寧ろ私はショートカットに憧れてるんです。 そう例えば小鳥さんみたいな」

小鳥「えっ、私!?」

琴葉「えぇ、最近ショートにした方が大人っぼく見られるかなって考えてて」

小鳥「わ、私はそのー…… そうお仕事! お仕事が忙しくて髪の手入れをする時間がなくなっちゃっただけで! ショートに深い理由なんてないのよ~?」

海美「あっ、でも小鳥さんって昔髪伸ばしてたんだよね? 丁度琴葉くらいに」

小鳥「なっ、何故それを……!?」

海美「『秘蔵の写真だ』って社長が見せてくれたんだ~」

琴葉「へぇー、何だか想像出来ないです。 小鳥さんが伸ばしてる姿なんて」

小鳥「む、昔の話よ昔々! ……あっ、そっか。 そうよね…… あれは昔の話なのね……」

海美「?」

小鳥「そ、それより今は琴葉ちゃんの話でしょう? 私はショートの琴葉ちゃんも見てみたいけど、やっぱり琴葉ちゃんは今の髪型が似合ってると思うわ」

海美「そうだよ~ やっぱり琴葉はストレートじゃないと!」

琴葉「ありがとう…… でも似合ってるっていうだけで今の髪型続けるのはよくないかもしれないわね」

琴葉「結局これじゃまた『琴葉は真面目』とか『琴葉は保守的』とか言われちゃうし…… いっそベリーショートに……」

海美、小鳥「そんなの誰も望んでなーい!」



おわり

ssを書いて投稿するのは初めてで緊張しましたが、楽しんでいただけたなら幸いです。

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