三峰結華「PたんPたん。三峰、レッスンを頑張ったご褒美がほしいなー?」 (7)

P「……何がいいんだ?」

結華「お、聞いてくれるんだ? プロデューサー、太っ腹―。あ、太ってる、って言ってるわけじゃないよ? まあ、三峰としてはもうちょっと運動したほうがいいカナー、と思わなくもないですが」

P「ご褒美はなくていいのか?」

結華「ちょちょちょ、それは困る。ごめんごめん、謝るから許して? 三峰はこのままありのままのPさんのことが大好きだよ。ちゅっ!」

P「で、何がいいんだ?」

結華「Pたんつーめーたーいー。でも、ご褒美くれちゃうところは甘いよねー。そんなプロデューサーのことは好きだよ。これはもうラブだね、ラブ。それで、なんでもいいの?」

P「……できる範囲なら」

結華「できる範囲、できる範囲ですかー……。それなら、プロデューサー、三峰とデートしよ?」

P「ダメに決まってるだろ」

結華「えー。できる範囲ならなんでもいいって言ったじゃーん。プロデューサーの嘘つきー」

P「それは明らかにできる範囲じゃないだろ……で、本当のところは何がいいんだ?」

結華「デートが本当のところかもよ?」

P「はいはい。で?」

結華「む、プロデューサー、信じてないなー? まあ冗談なんだけど」

P「知ってる」


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結華「でも、デート以外かー……これは難問だね? プロデューサー」

P「なら、もうご褒美なんてなくていいんじゃないか?」

結華「いやいや、せっかくPたんがなんでも言うことを聞いてくれるって言ってるんだよ? この機を逃す手はないでしょー」

P「だから、なんでもじゃないんだが……」

結華「んー……こういうとき、どうするべきかなー……うーん……」

P「いつもみたいにケーキとかでいいんじゃないか?」

結華「それは名案! と、言いたいところなんだけど……三峰、最近ものを食べる機会が多くてねー。アイドルなんだし、体重管理は大事でしょ?」

P「食べる機会? ……なにかあったか?」

結華「……こがたんの料理、めちゃくちゃおいしいよね」

P「あー……」

結華「あれはダメ。あれはダメだよ、プロデューサー。ごはんが進む。進んじゃうっ! これにケーキまで上乗せしちゃうと、三峰のお腹がPたんのお腹みたいになっちゃうっ!」

P「……俺の腹、そんなにまずいか?」

結華「それはどうだろうねー。スーツの上からだとわかりにくいし……ちょっと脱いじゃう? ヌード撮影、しちゃう?」

P「するわけないだろ……と言うか、結華も見たくないだろ」

結華「ありゃー、それは残念。三峰、Pたんのたくましい肉体を見てみたかったなー」

P「絶対嘘だろ」

結華「いやいや、代わりに三峰のセクシーな肢体を見せてあげてもいいかなーと思うくらいには本気だよ?」

P「セクシー……?」

結華「ちょ、そこ引っかかる? それは失礼じゃない? 三峰、傷ついちゃったなー」

P「あ、いや、すまん。悪かった」

結華「悪いとは言うけど撤回はしないんだ。ふーん……どうせ三峰の水着姿に需要なんてありませんよーだ」

P「いや、需要はあると思うぞ」

結華「どこに?」

P「……こことか」

結華「……」

結華「……プロデューサー。それはちょっと、直球でいくところ間違えたんじゃない? 恥ずかしい発言じゃない? 『三峰のカラダの需要は俺にある!』なんて……相手を間違えればセクハラだよ?」

P「……すまん」

結華「素直でよろしい。まあ、プロデューサーが三峰を気遣って言ってくれただろうことは明らかだし、優しい三峰は許してあげます」

P「……いや」

結華「うん?」

P「本当に、需要はあるよ。結華の水着姿、俺は見たいよ」

結華「……だから、そういうのが危ないって言ってるんだけど?」

P「それについては申し訳ないが……大事なことだからな。雑誌の表紙とかでそういう仕事も、いつかは……」

結華「あーもー! プロデューサー、気早すぎ! Pたんの三峰への愛は痛いくらいに伝わったから、もうこの話はおしまい! わかった?」

P「……わかった」

結華「わかればよろしい。……で、ご褒美ですが」

P「ああ、そう言えばそういう話だったな」

結華「忘れてたの? これこそ大事なことですよ? アイドルのモチベーションの管理はプロデューサーの大事な仕事でしょ?」

P「最初に話をそらしたのは結華じゃなかったか?」

結華「それはそれ、これはこれですよ」

P「そうか……?」

結華「とにかく! もうご褒美は決まったから! ケーキ! ケーキに決めました!」

P「……体重管理は?」

結華「そのぶんレッスンをすればいいと聞きました! だから大丈夫なのです!」

P「……まあ、レッスンをするって言うなら付き合うが」

結華「お腹がちょっと危ないPたんも運動するって?」

P「そっちじゃないが」

結華「本当にしなくてもいいの?」

P「……そこまで言われると心配になるからやめてくれ」

結華「なら、今回は見逃してあげましょう。三峰ってば優しい子!」

P「釈然としないな……」

結華「そんなこと言ってないで、ほらほらPたん、早く行こ? 売り切れちゃうと大変だし、急がなくちゃ! ケーキとコーヒーが、三峰たちを待っているー!」

P「勝手にコーヒーを追加するな――って、待て! そんなに急いでも、俺が付いていけないって……!」



終わりです。プロデューサーさんと三峰結華さんのかけあいかわいいですよね。ふたりともかわいいです。
ありがとうございました。

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