千歌「内浦がゾンビだらけに・・・」 (86)

関連
真姫「音ノ木がゾンビだらけに・・・」
ことり「音ノ木がゾンビだらけに・・・」
真姫「この荒廃した世界で」
ことり「この荒廃した世界で」
真姫「音ノ木がゾンビだらけに・・・」 Another Episode

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ザバーン・・・ザバーン・・・

千歌「・・・・・・」

ポチャ・・・ポチャポチャ!

善子「来た!」

善子「ふんぬぅぅ!」

千歌「がんばれ!」

善子「そっおっれ!」

バシャン!

千歌「長靴だ!」

善子「なんでよ!」

花丸「うっ」コテッ

ルビィ「あぁぁ花丸ちゃん!」

花丸「オラはもう・・・ダメ・・・」

ルビィ「目がぁ!目が踊ってるよぉ!」

ワー!ギャー!

千歌「・・・・・・」

善子「気にしてるわね」

千歌「当然だよ・・・二人の事思うと・・・」

善子「まぁ・・・でも、そろそろ慣れてきたんじゃない?」

千歌「慣れないよ!こんなの・・・」

千歌「もう、胃が痛くて・・・」

善子「ごめん、不用心だった・・・」

千歌「・・・・・・」

善子「・・・そろそろ、時間じゃない?」

千歌「うん、出発しよう」

ブォン ブォォォン!

善子「・・・慣れてきた?」

千歌「最初よりはね」

千歌「昔から曜ちゃんにも果南ちゃんにも、それとなく教えてもらってはいたけど」

千歌「ごめんね花丸ちゃん!酔わないように運転するから!」

ルビィ「運転しなくても酔ってますぅ!」

花丸「ずらぁぁ♪ルビィちゃんが8人いるぅ♪」

善子「あんた!死んじゃわないわよね!?」

千歌「えっ!?花丸ちゃんが死んじゃった!?」

グォォン!!

善子「うわあ!ちょっと!ちゃんと運転しなさいよ!」

ルビィ「うゅ・・・なんか・・・」

善子「ルビィ!!」

ワー!ギャー!

内浦埠頭

ブォンブォン!

千歌「時間通り!」

千歌「いる!?」

善子「いや・・・!」

千歌「嘘・・・」

花丸「あれ!」

タッタッタッタッ

千歌「!」

タッタッタッタッ

千歌「曜ちゃん!果南ちゃん!」

ダダダダッ!!

曜「ちょっと今日はまずいかも!」

果南「千歌!!出航の準備を!!早く!!」

千歌「う、うん!」

ブォォォ!

ガバッ!船へ!

花丸「荷物を!」

曜「ありがとう!」

曜「行くよ!全速前進!ヨーソロー!」

果南「発煙筒ある!?」

ルビィ「は、はい!」

ブシュウウウ!

果南「そーっれ!」

バコッ!

ゾンビ「ゥゥゥ?」

果南「はっ・・・はっ・・・」

ブオオオオ!

千歌「おかえり!大丈夫?けがはない?」

果南「うん、余裕だったよ」

千歌「ホントに?曜ちゃんも、どっか痛くしてない?」

曜「うん!今日は絶好調だったよ!」

果南「最後はちょっと危なかったけどね~」

千歌「危なかったの!?何があったの大丈夫だった?」

果南「心配しすぎだって、こうして無事に帰ってこれたんだし」

千歌「よかったぁ・・・もう心配で心配で・・・」

千歌「でも、二人を心配することしかできなくって・・・辛くて、でも」

曜「ありがとう千歌ちゃん。そんなに心配してくれて」

果南「全く、その辺は全部任せてって言ったでしょ?」

果南「ほら、みかんみかん」ムキムキ

千歌「あむっ・・・」

千歌「・・・おいしい・・・♪」

果南「そうそう。私は千歌の笑顔に癒されるんだからさ♪」

曜「はい花丸ちゃん!のっぽパン!」

花丸「わぁぁぁ♪」

曜「あとは~飴と~チョコと~」

ルビよし「わぁい!」

曜「んー・・・」

千歌「何見てるの?」

曜「いや・・・」

千歌「貸して」

曜「はい」

千歌「んー・・・」双眼鏡

そこに映っていたのは・・・

そう、生ける屍

あの日から、人はみんなこうなった

そう、あの日から・・・

jf3おいんfくぉ0fj30いおj

果南「ぁぁぁ・・・」

ぷかぷか

かなんちゃーん!

果南「あっ、千歌!」

千歌「やっぱり海にいたー!」

・・・

果南「へっぐし!」

千歌「風邪?」

果南「ぅ~んん・・・花粉」

千歌「よーちゃんも目かゆいって言ってた!」

果南「大変そう」

千歌「自分もでしょ」

ははは

千歌「ニュース見た?ニュース!」

果南「なんの?」

千歌「感染者急増!治療薬を持つべし!」

果南「あぁ、、何か東京で流行ってるっていう?」

果南「こーんな田舎じゃどうせ関係ないでしょ?」

千歌「それがね!感染力が相当高いみたいなんだよ」

千歌「果南ちゃんみたいなのんきな人は気づかぬ間に感染しちゃうかもよ?」

果南「あ、今バカにしたでしょー!」

男性「・・・・・・」トボ、トボ、

千歌「あっ!こんにちはー!」

果南「こんにちはー」

男性「・・・・・・」トボ、トボ、

ちかなん「・・・・・・」

果南「千歌、、?感染力が高いって言ったね?」

千歌「え、、でも、おじさん・・・」

果南「ねぇ、そもそも感染したらどうなっちゃうの?」

千歌「えっと、凶暴になって人を襲う」

千歌「えー、どーこーが赤く光る。人の肉を食べる」

果南「・・おじさん、目が真っ赤だよ」

千歌「ぇ・・・・・・」

千歌「おじさん?こんにちは!」

男性「・・・・・・」トボ、トボ、

千歌「ねぇおじさん!」

果南「千歌、ちょっと、、」

男性「クアァ!」

千歌「きゃ!」

果南「千歌!」

果南「おじさん!冗談じゃすまないよ!」

男性「グウウ!」

果南に掴みかかる!!

果南「わっ!う!」

果南「ぅわああ!!」ブンッ!

海に向かってぶん投げる!

男性「ゴゥワ!」

ガギッ! ドッポーン!!

果南「はっ、はっ、はっ」

千歌「果南ちゃん!」

男性「ブワアアアア!!」バシャバシャ!

果南「・・・・・・」

果南「おじさん・・・元漁師で泳ぎは達人だって聞いてるよ」

千歌「おじさん、、溺れちゃうよ!」

果南「助けよう」

女性「グワア!」

千歌「きゃぁ!」

果南「千歌!!」

「グアアア」「アアアア」

果南「いっぱいいる・・・」

千歌「みんな・・・目が真っ赤だよ」

「アアア!!!」

果南「千歌!おいで!」ガバッ!

千歌を抱えて海へ飛び込む!

ドッポーン!

千歌「ぷはっ!はぁ、はぁ」

「ゥゥゥ」「アアア」

千歌「みんな、、みんなどうしたの!?変だよ!」

果南「普通じゃない・・・」

果南「・・・あの目じゃ、、海は底なしの穴に見えるのかもね・・・」

・・・

曜「あっ!おーーい千歌―ー!!果南ちゃーん!!」

果南「曜!善子!」

善子「ヨハ果南「大丈夫!?噛まれてない!?」

曜「噛まれる?ま、まさか狂犬が逃げ出したとか!?」

善子「なんで二人してずぶ濡れなのよ」

千歌「あのね!最近ニュースになってる感染症の話わかる!?」

善子「あぁ、あの魔都東京の闇ね」

曜「?」

千歌「東京だけじゃないんだよ!かくかくしかじか」

善子「うそ、、嘘でしょ?」

善子「ガチなの?」

果南「沼津のほうはここなんかより都会だから、二人が心配だったけど」

曜「朝から善子ちゃんと散歩してたからわかんないな~」

善子「付き合わされるこっちの身になりなさいよ・・・」

果南「沼津からここまで歩いたの・・・?」

善子「ママに連絡してみる・・・あれ、圏外。これだから田舎は」

千歌「チカのケータイもだ。さっきまで使えたのに」

善子「ちょっと、、私心配だから帰るね?」

曜「えーー帰っちゃうの~!?」

果南「気を付け・・・」

「ゥゥゥ」「カアアア」

果南「ねぇ、、帰るのはあとのほうがいいんじゃない?」

果南「今は・・・避難しようよ・・・」

善子「・・・・・・」

善子「ニュース・・・見てたの・・・」

善子「洒落じゃないっぽいじゃない・・・」

・・・

マンション

ルビィ「はっはっはっはっ!」

花丸「る、ルビィちゃん・・・!」

ルビィ「花丸ちゃん!」

花丸「まる・・・もう・・・!」

ルビィ「がんばって!もうちょっとだよ!」

花丸「う、うん・・・!」

最上階通路

ルビィ「ここまでくれば・・・」

花丸「はぁっ・・・はぁっ・・・」

ゾンビ「アァァ・・・」

花丸「ダメだよ・・・まだ追ってくる」

ルビィ「逃げなきゃ!」ダッ

花丸「ルビ・・・ちゃん・・・!」ドサッ

ルビィ「花丸ちゃん!?」

花丸「やっぱり・・・マルには・・・」

ルビィ「一緒に行こ!」

花丸「・・・ダメだよ・・・」

ルビィ「えっ・・・」

花丸「ルビィちゃんは、走らなきゃ・・・」

花丸「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち大切にしなきゃ・・・」

花丸「自分に嘘ついて、無理に人に合わせても辛いだけだよ・・・!」

ルビィ「合わせてるわけじゃ・・・」

花丸「ルビィちゃんは、お姉ちゃんを見つけたいんでしょ・・・?」

花丸「だったら、前に進まなきゃ・・・!」

ルビィ「ぁっ・・・」

花丸「さぁ、行って!」

ルビィ「ぁ・・・で、でも・・・」

花丸「さぁ」

ルビィ「っ・・・ぅん!」

ルビィ「待っててね花丸ちゃん。絶対に助けを呼んで戻ってくるから!」

タッタッタッタッ

マルと一緒に図書室で過ごしてくれたその子は、とても優しくて、とても思いやりがあって、

でも、気にしすぎな子

素晴らしい夢も、キラキラした憧れも、全部胸に閉じ込めてしまう子

その胸の扉を思い切り開いてあげたいと、ずっと思っていた

中に詰まっている、いっぱいの光を・・・!

世界の隅々まで照らせるような、その輝きを・・・!

大空に、放ってあげたかった

それが、マルの夢だった

花丸「これでいいんだよ」

花丸「マルには立てない舞台」

花丸「手の届かない・・・生」

花丸「この辺で・・・退場ずら」

ストッ

花丸「さぁおいでゾンビさんたち。貴方達の大好きなお肉はここにあるよ」

花丸「マルの事は食べていいから・・・ルビィちゃんは・・・あの子だけは・・・」

ゾンビ「アァァ・・・」

花丸(怖い・・・)

花丸(怖い・・・怖い怖い怖い・・・!)

花丸(食べられちゃうと・・・痛いのかな・・・)

花丸(死んじゃうとどうなるんだろう・・・)

花丸(でも、これもルビィちゃんのため・・・)

花丸(ルビィちゃんのためなら・・・マルは・・・!)

ゾンビ「アァァ・・・!」

これでマルの話はおしまい

もう、夢は叶ったから

マルは一人の世界に戻るの

大丈夫、一人でも・・・

バイバイ

ゾンビ「アァァ・・・」

トボットボッ

ゾンビ「ァァ・・・」

・・・

・・



花丸「・・・・・・」

花丸「あれっ・・・?」

花丸「マル・・・」

そうか、この世界では、自分のコンプレックスも武器にしちゃえばいいんだ

こんなマルだって、ルビィちゃんの力になれるんだ

ルビィ「ルビィね!」

花丸「っ!」

花丸「ルビィちゃん・・・!?」

ルビィ「ルビィ、花丸ちゃんの事ずっとみてた!」

ルビィ「心の底からの親友だって・・・そう思ってる!」

ルビィ「一緒に逃げようよ!」

ルビィ「ルビィだけじゃダメ!花丸ちゃんも一緒じゃなきゃ!」

花丸「ルビィ・・・ちゃん・・・」

ルビィ「だから、連れてきた!」

ルビィ「一緒に逃げよう!」

ザザッ!

ゾンビ「アァ!?」

曜「喰らえ!」消火器!

プシャアアアアアア!!

ゾンビ「ウワアァァウウウ!!?」

善子「マル!」

花丸「きゃ!善子ちゃん!?」

千歌「こっちだよ!」

善子「さぁ、歩いて!早く!」

ゾンビ「ウゥゥ・・・」

果南「そーーらっ!!」

ブンッ!!

ゾンビ「ウゥ!?アアアァァァ!!」ヒューン

ドサッ!!

果南「よっし・・・!」

果南「さぁ行くよ!走って!」

曜「さぁ私の定期船まで、ヨーソロー!」

jふぉあwんf@あお;w

曜ちゃんに善子ちゃん、ルビィちゃんと花丸ちゃんと出会い、私たちは海を目指した

ゾンビは水に弱い、果南ちゃんが教えてくれた

あの赤く発光した目では、水は底なしの穴に見えるらしい

曜ちゃんの定期船を使い、船上生活を始めた

定期的な物資の補給は果南ちゃんと曜ちゃんの担当

船上から地上を見張り、生存者がいないか常に見張っている

志満姉と美渡姉、ルビィちゃんのお姉ちゃんのダイヤさん、果南ちゃんの親友の鞠莉ちゃん

まだまだ、助けなきゃいけない人はたくさんいる

でも、不用心に危険な地上に戻るわけにはいかない

そう・・・私たちは

船上生活を強いられている

曜「んー・・・」

千歌「何見てるの?」

曜「ゾンビたちの動きがね・・・なんか・・・」

曜「ひと・・・人だよ!」

曜「人を追ってる!」

果南「どれ!?」

埠頭付近

梨子「はっ・・・!はっ・・・!」

ゾンビ「アアアァァ!」



果南「助けに行くよ!曜、船を出して!」

曜「了解であります!」

埠頭

ブオオオン!

果南「いい?今回はあの子を助けるだけ!余計なことは考えないよ!」

果南「人が一人増えるんだ。外を歩くにはもっと危なくなる」

ルビィ「物資です!」

曜「ありがとう!」

果南「行くよ!」

ガバッ!!

千歌「気を付けてね!」

曜「もっちろんだよー!」

ガバッ!

内浦埠頭付近

梨子「はぁ・・・!はぁ・・・!」

梨子「もう・・・無理だよ・・・!」

fん2pw;いvんうぇv

梨子「んんっ・・・良く寝た・・・」

梨子「ふぁぁぁ・・・」

梨子「おかあさん?」

ゾンビ「グワアアア!!!」

梨子「きゃああああ!!!」

梨子「何!?なになんなの!?」

ゾンビ「グゥゥ!!」

梨子「お母さん!?やめてよ!どうしたの!?」

梨子「きゃっ!」

枕ボフッ!

ゾンビ「ウウウ!?」

梨子「逃げなきゃ・・・!」

階段

ドンドンドン!足音

梨子「はぁ・・・はぁ・・・」

ゾンビ「グラアァ・・・」

ヅルッ!

ドンガラ!ゴロゴロゴロ!

ゾンビ「グウッ!?」

梨子「きゃ・・・きゃ・・・」

台所

梨子「はぁ・・・!はぁ・・・!」

ゾンビ「アアアァァ・・・」トボ・・・トボ・・・

梨子「やめてよ・・・お願い・・・」

梨子「お母さん・・・目を覚まして・・・」

ゾンビ「ウゥゥ」

テレビ「各地でゾンビウイルスによる被害が出ています!」

テレビ「感染者には決して近づかないように!感染したら・・・家族を襲うことになります・・・!」

梨子「やだ・・・やめて死にたくない・・・」

ゾンビ「グアア!!」

その瞬間、体が勝手に動いていた

死にたくなかった。その一心だった

ジャク!!

ゾンビ「ウゥゥ!」ドサッ!

ゾンビ「」

梨子「っ・・・・・・はっ・・・はっ・・・」

梨子「おかあ・・・さん・・・?」

ゾンビ「アアアアアアア!!!」

梨子「いやああぁぁ!!!」

ゾンビ「アアア!!!グアア!!」もがきもがき

梨子「いや・・・いや!いやあ!!」

ダダダダッ!

jfめいお;あwvん3wq@おい

梨子「もう・・・走れ・・・ない・・・!」ヨタッ

ゾンビ「アアアアア!」

ゾンビ「ウアアアア!」

梨子「無理・・・無理だよぉ・・・」

「おーーーい!!」

梨子「!?」

曜「くらえ!」爆竹!

パン!パンパン!

ゾンビ「アウッ!アウアウっ!」

果南「大丈夫!?ねぇ!」

梨子「はっ・・・!」

果南「大丈夫?助けに来たよ!」

梨子「果南さん・・・?」

果南「さぁ、早く逃げよう!」

果南「曜!早く逃げるよ!走って!」

曜「う、うん!」

埠頭

ゾンビ「アアアァァァ!!!」

ゾンビ「ワアアアアアア!!!!」

果南「早く!!早く走って!!」

梨子「はぁっ!はぁっ!」

千歌「曜ちゃーーーん!!!果南ちゃーーーん!!!」

果南「もう間に合わない!」

曜「果南ちゃん!!」

果南「曜!!梨子ちゃんを連れて行って!!」

果南「ゾンビは私が引き付けておく!!一度仕切り直さないとみんなが危ない!!」

曜「果南ちゃん!!ダメだよ果南ちゃん!!」

果南「早く行って!!」

果南「曜!!!」

曜「っっ!!!」

曜「30分後!!30分後だよ!!」

果南「わかった!!」

ダダダダッ!!船へ!!

ズダッ!

曜「よし、出港準備!!」

ブゥゥゥゥ!!!

千歌「曜ちゃん!!果南ちゃんが!!」

曜「信じよう!!絶対に帰ってくる!!」

・・・

果南「よし、これでいい」

ゾンビ「アアアアアア!!!」

果南「さぁゾンビ達!私を捕まえれるか!?」

梨子「果南さん!!」ギュッ

果南「り、梨子!?」

梨子「私も残ります!!」

果南「何してんの!?早く船に!!」

梨子「ダメ!!貴方だけを置いていけない!!」

果南「このバカ梨子!」

ヒョイ!お姫様抱っこ

梨子「か、果南さん!?」

果南「うおおおああああああ!!!」

千歌「果南ちゃん!!」

曜「果南ちゃーん!!」

果南「受っっけ取れーーーー!!!!」

梨子をお姫様抱っこから肩に持ち替え、陸から離れた船に放り投げる!!

梨子「きゃああああああ!!」

曜「り、梨子ちゃ・・・!!ぼふっ!!」

果南(飛ぶっ!いや止まっっ!いや・・・!もうこのまま勢いで・・・!!)

果南「やああああああ!!!」

ゾンビ「ガァアアア!!!」ゾンビ「ウアアアアアアア!!!」

大ジャンプ!!!

ガンッ!!ボチャンボッチャーン!!

曜「ばっ!!はっ!はっ!」

千歌「梨子ちゃん!!大丈夫!?」

梨子「いたっ・・・はっ!果南さん!」

梨子「果南さん!果南さん!!」

手を・・・!

バシッ!!

梨子「果南さん!!」

千歌「引いて!!」

曜「せーのっ!」グイッ

ようちかりこ「せーのっ!!」グイッ!!

「うわあっ!」ドタドタ

果南「いっっったたー・・・」

梨子「か、、果南・・・さん・・・///」

果南「あっ」

床・・・ドン!?

果南「ご、ごめんごめん・・・緊急だったもんで、ね?」ヒョイ

梨子「い、いえ・・・いえ・・・///」

果南「あっ、いた、いたたたた・・・」

千歌「果南ちゃん・・・?」

果南「うぅぅ・・・」

梨子「きゃっ・・・あ、足が・・・」

果南「さっき・・・」

『果南「やああああああ!!!」』

『ズゴン!!!』

『果南「あああぅぅ・・・!!」』

果南「足を・・・やっちゃったみたいだね・・・」

善子「うっそ・・・」

千歌「よ、善子ちゃん、氷を!」

善子「うん!」

曜「真っ青・・・これじゃあ満足に動けないよ・・・」

ルビィ「・・・・・・」

花丸「・・・・・・」

千歌「・・・・・・」

この瞬間、この場にいる全員が同じことを思い、焦った

松浦果南という、絶対的リーダーを失ったことを

生活するうえで必ず尽きてしまう水、食料

調達してくれているのは、今まで全部果南がメインだった

曜も、果南から行動をすべて指示されて動いていた

生きる術を全員に伝えてくれた果南

そんな果南が・・・

千歌「・・・・・・」

梨子「・・・・・・」

曜「・・・・・・」

果南「曜」

曜「えっ・・・!?」ビクッ

果南「腕・・・どうかしたの?」

曜「う、腕!?腕がどうか・・・したの?」

果南「仕切りに気にしてるみたいだから、どこか痛めちゃった?」

曜「いやぁぁ大したことないよぉ・・・」

果南「曜・・・見せて」

曜「大丈夫だよ!ホントに・・・!」

果南「曜」

曜「っ・・・」

曜「あ、、あの・・・私・・・」

スーッ

千歌「きゃっ・・・」

果南「嘘・・・」

曜「わ、私・・・さっき・・・噛まれました・・・」

曜「崖の上から・・・ゾンビが落ちてきて・・・その、気付かなかったの・・・」

fじょえwのあ;w

ガサガサ!

ヒューン

曜「っ!?」

ゾンビ「アアアア!」

ガプッ!!

曜「ひゃっっっ!!」

ガバッ!!

曜「はっ!はっ!」

果南「曜!早く逃げるよ!走って!」

曜「う、うん!」

fのえあをいうぇ2fq0j

曜「あはは・・・曜ちゃん人生最大の不覚~~!なんつってー・・・」

善子「目・・・赤い・・・わよ・・・」

曜「えっ・・・」コスコス

曜「あぁぁ・・・これは、もう・・・」

曜「感染、しちゃった・・・はは・・・」

曜「・・・・・・」

果南「・・・・・・」

千歌「・・・・・・」

曜「ど・・・」

曜「どうしよっか・・・」

梨子「・・・・・・」

善子「・・・・・・」

花丸「・・・・・・」

ルビィ「・・・・・・」

声を・・・掛けれるわけがない・・・

果南「ぁっ・・・の・・・」

千歌「・・・っ」

果南「ここ、、ここは・・・安全じゃなきゃ・・・ならない・・・」

曜「っっ!」

果南「だから、あんぜ・・・っ!!」

果南「っ!ち、違うの!そうじゃない!」

曜「いや、わかるよ!わかる、わかる・・・」

曜「感染者がこんなところにいちゃ・・・怖いもんね」

果南「違う!違うの!」

曜「わかってるよ。果南ちゃんの気持ち」

曜「みんなの気持ちも・・・口にしなくても、わかるよ」

曜「私だって嫌なんだ・・・みんなを・・・襲うなんて・・・」

曜「もう過ぎたことはしょうがない!私はみんなのために、ここを離れるよ」

千歌「だ、ダメ・・・!」

曜「もうどの道!助からないんだ」

曜「ここでゾンビになるくらいなら・・・みんなのために一矢報いてあげるからね」

千歌「ダメ!ダメダメ!」

曜「千歌ちゃん!」

千歌「っ・・・」

曜「えへへ・・・」

曜「今まで、ありがとね」ニコッ

千歌「っっ!!」

果南「曜!ダメ、ダメみんな止めて!!」

曜「行っくよー!!」

曜「ゾンビに向かって、全速前進!ヨーソロー!」

ガバッ!!

果南「曜ーー!!!」

果南「ダメだよ・・・戻ってきて!!」

千歌「曜ちゃん・・・」

泣いてた

あの、曜ちゃんが・・・

曜ちゃん・・・曜ちゃん・・・

・・・

・・



果南「・・・・・・」

千歌「・・・・・・」

梨子「・・・・・・」

梨子「果南・・・さん・・・」

梨子「替えの氷です・・・」

果南「ありがと・・・」

梨子「足、どうですか?」

果南「・・・治らないね・・・」

果南「骨が良くない感じになっちゃってるのかもね」

梨子「こ、骨折ですか!?」

梨子「うそ、そんなに・・・病院に行かなきゃ・・・!」

果南「いや、病院は・・・今はもう・・・」

梨子「あっ・・・」

果南「・・・・・・早く、治さないとね・・・」

果南「もう・・・・・・」

千歌「・・・・・・」

果南「千歌・・・・・・」

内浦

曜「うああああ!!!」

ザシュ!! ズガッ!!

ゾンビ「ウウウウ!?」

ゾンビ「ギャアアアア!!!」

曜「はぁ・・・!はぁ・・・!」

ゾンビ「ゥゥゥゥ・・・」

ゾンビ「アアアァァァ・・・」

曜「まだまだ・・・まだまだだ!!」

曜「ふふっ・・・ゾンビになるまでに何体倒せるかな・・・?」

曜「はぁぁああああ!!!」

船上

梨子「千歌ちゃん?」

千歌「・・・・・・」

果南「千歌・・・」

千歌「いつ・・・だろう・・・?」

果南「ん・・・?」

千歌「握っていたはずの手が・・・いつしか逸れてた・・・」

千歌「曜ちゃんと・・・道を違えた・・・」

果南「千歌・・・」

千歌「幼馴染なのに・・・」

千歌「誰よりも・・・一緒に過ごした親友なのに・・・」

千歌「曜ちゃんが居ないと・・・何も上書けないよ・・・」

時間が巻き戻らないかな

二人でまた歩いて行けるなら・・・

胸の古傷も、頬伝う涙も、笑い話に変えてみせる

千歌「はぁ・・・」

何度もため息をつく

そんなのはもう、最後だ

二人でまた歩いて行けるなら・・・

握りしめた掌を私はいつまでも離さないから

もう一度

もう一度

千歌「なにかをつかむことで」

千歌「なにかをあきらめない」

千歌「想いよひとつになれ」

千歌「どこにいても」

千歌「同じ明日を・・・」

信じてる

曜「・・・あれ・・・」

曜「学校だ・・・」

曜「いつのまに・・・」

曜「まぁ、学校好きだしね」

曜「千歌ちゃんに会えるし、みんなに会えるし・・・」

曜「ふふっ・・・死に場所にはちょうどいいのかな」

曜「すぅぅーーー・・・はぁぁーー・・・」

曜「よし、行こう・・・」



千歌「私・・・行くよ・・・」

千歌「もう・・・待ってなんかいられない・・・」

千歌「ゾンビになっても・・・関係ないよ!曜ちゃんは曜ちゃんだもん!」

果南「千歌・・・」

千歌「よし・・・」

ブオオオオオ!!

果南「千歌・・・ダメだよ危ないよ・・・」

千歌「うん・・・でも曜ちゃんのほうがもっと危ないもん!」

千歌「私が止めなかったのが悪いんだもん・・・だから迎えに行かなきゃ!」

梨子「私も行く」

千歌「梨子ちゃん?」

梨子「曜ちゃんだって、私の命の恩人だもん」

梨子「それに、千歌ちゃんだけじゃ不安だし♪」

千歌「梨子ちゃん・・・」

善子「私も」

果南「善子?」

善子「果南も曜も動けないんじゃ、どの道誰か変わりが必要でしょ?」

善子「このメンツ見る限り・・・三番目に動けそうなのは私だし」

千歌「ふふっ、そうかも」

梨子「うん・・・クス」

果南「みんな・・・」

果南「いいみんな。よく聞いて」

果南「ゾンビの大体5メートル以内には絶対に近づいちゃダメ」

果南「ゾンビは痛みを感じない。簡単に倒して進もうとは思わないで」

果南「発煙筒と、爆竹。ちょっとでも近いと思ったらすぐに使って」

果南「絶対に無理しちゃダメ。いけると思っちゃダメ。気を抜いちゃダメ」

果南「みんな無事に帰ってきてくるって・・・信じてるよ」

善子「うん」

梨子「貴方のためなら、果南さん」

千歌「曜ちゃんも連れて帰ってくるよ」

果南「うん。任せた」

グッ!

果南「ほら、二人は準備をしてあげて!」

マルビィ「はい!」

埠頭

ブォン!ブォン!

善子「ゾンビは・・・?」

千歌「死んでる・・・」

千歌(曜ちゃん・・・)

梨子「行くよ・・・」

千歌「うん・・・」

ブルブル

ギュッ!

千歌「・・・!」

善子「・・・」コクッ

梨子「・・・」コクッ

千歌「行くよ・・・!」

グオオオオオオオオオオオオンンンンン!!!!

千歌「何!?」

梨子「何の音!?」

果南「・・・!」

ルビィ「海のほうから!」

グオオオオオオオオオオオオンンンンン!!!!

善子「すごいサイレンの音・・・」

花丸「あれ!」

グオオオオオオオオオオオオンンンンン!!!!

グオオオオオオオオオオオオンンンンン!!!!

浦の星女学院 屋上

曜「はぁ・・・はぁ・・・」

曜「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

曜「っ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

曜「ぁぁ・・・!」ドサッ

曜「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

曜「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

曜「腕・・・・・・治ってる・・・?」

jふぉいえわんwfq23f9

ヒューン

曜「っ!?」

ゾンビ「アアアア!」

ガプッ!!

曜「ひゃっっっ!!」

ガバッ!!

曜「はっ!はっ!」

入れ歯  プラーン・・プラーン・・

ボトッ

果南「曜!早く逃げるよ!走って!」

曜「う、うん!」

fじょいうぇんq23n

曜「へっ・・・へっ・・・へぐしっ!」

曜「うぅ・・・」コスコス

曜「あっ私・・・・・・」

曜「花粉症だった・・・」

ブオオオオンン

曜「んっ・・・?海のほうから・・・」

ブオオオオンン

曜「あっ!あれはーーー!!!!」

曜「幻中の幻!伝説中の伝説中の伝説と呼ばれた・・・あの・・・!!」

曜「超ヤマト戦艦!!!!??」

曜「ど、どうしてあんなものが内浦の海に・・・?」

曜「り、理由はどうだっていい!この曜ちゃんが超ヤマト戦艦を無視できるわけがないのであります!!」

曜「っっとわぁーーーっとこんなところに偶然にもハンググライダーが!!」

曜「使ったことないけど・・・でも、やるっきゃないよね!?」

曜「行っくよー!超ヤマト戦艦に向かって、全速前進、ヨーソロー!!」

ガバッ!!

ブオオオオオオオンンンン!!!

「こんにちは!大丈夫ですか?」

果南「ひ、人!」

「落ち着いて!敵ではありません!」

「私たちと一緒に来てくれれば、安全は保障します」

「食料もあります。寝床も提供できます」

「私たちと一緒に、暮らしませんか?」

果南「すごい・・・こんな大きな船なら・・・」

千歌「でも、曜ちゃんが・・・!」

「おーーい!!果南ちゃーーん!!千歌ちゃーーん!!」

千歌「っ!!」

果南「曜!!」

曜「ヨーソロー!!」

「ふふっ、凄そうな子が来たね・・・」

かくして、私たちは超ヤマト戦艦に住むことになった

でも、それで安全になったとは限らない

動き始める陰謀。復讐。裏切り。

私たちの戦いは、これから始まる・・・

第一部 完

後日、特別編1をこのスレ内に投稿していきます

特別編1

ジャガジャガ!!♪ズンズン!!♪

鞠莉「・・・・・・」

鞠莉「・・・・・・スーッ」

鞠莉「・・・・・・はぁ」

メイド「お嬢様!お嬢様!」

鞠莉「・・・!」

ゾンビ「アア!」

メイド「きゃあ!」

ダダダダダ!!アサルトライフル!!

ゾンビ「グオッ!」バタッ

鞠莉「大丈夫?」

メイド「は、はいっ!」

鞠莉「貴方武器は?」

メイド「何も、、」

鞠莉「はい」ひょい

メイド「はっ、、は、」ジャギッ!

メイド「黒澤様がいらっしゃっています。黒澤ダイヤ様」

鞠莉「ダイヤが・・?、、行くわ」

客「助けて!助けてくれ!!」

鞠莉「伏せて!」

ダダダダ!!ダダダダダ!!

ゾンビ「ブワッ!」

客「あ、ありがとう・・!ありがとう!」

鞠莉「全く、なんてザマよ」

メイド「お客様の中に感染者がいたようで、、」

鞠莉「・・・こんなにも早く広まるなんて」

ゾンビ「アアァ」

ダァン!!

鞠莉「ナイス!」

メイド「躊躇しない。ですよね」

鞠莉「ええ。嬉しいわ、こんな有能な方がメイドなんて」

エントランス

鞠莉「ダイヤ!」

ダイヤ「鞠莉さん!」

ダイヤ「鞠莉さん!よかったご無事で・・・」

メイド「!」ジャキ

鞠莉「待て!そいつじゃダイヤに当たる!」

ダイヤ「へっ?」

ダダダダ!!

ダイヤ「きゃあっ!」

ドサッ!

ゾンビ「」

ダイヤ「え、ひぇっ・・・!」

ゾンビ「ガアア!!」

メイド「お嬢様!!」ガバッ!

不意に鞠莉を襲ったゾンビにメイドが庇う!

ガシュ!!ガシュ!!

メイド「ああああああ!!!!」

鞠莉「っっ!!」

ズゴッ!!ダダダダ!!

ゾンビ「」ドサッ

メイド「あっ、あっ、、」

鞠莉「ありがとう。貴方は命の恩人よ」

メイド「おじょう、、さま・・・」

鞠莉「貴方の勇姿を絶対に忘れない。パパにも伝えておくわ」

メイド「おじょうさま・・・はやく・・・」

鞠莉「ええ。ありがとう、本当に・・・」

バン!

メイド「」クタッ

ダイヤ「ま、、鞠莉さん・・・?」

鞠莉「・・・・・・ふぅ・・・・・・」

鞠莉「ダイヤ、果南を見た?」

ダイヤ「貴方・・・!なんてことを・・・!」

ダイヤ「彼女は治療すればまだ間に合ったはずですわ!」

鞠莉「ダイヤ、、果南がどこにいるかわかる?」

ダイヤ「わ、わかりませんわそれよりも!」

鞠莉「武器は持ってる?」

ダイヤ「貴方どうしてしまったんですの!?そ、そんな物騒なもの持って・・・!」

ダイヤ「それより、『あれ』はいったい、、何なんですの!?」

鞠莉「武器は持ってるのダイヤ?」

ダイヤ「何か知っていますわよね!?」

ダイヤ「いったいあれはなんなの!?みんながおかしくなって・・・」

鞠莉「あぁんもうダイヤシャラップ!!うるさい!!黙れ!!」

ダイヤ「ひっ!・・・ん・・・」

ダイヤ「だ、、、あの・・・」

鞠莉「そんな一気に聞かれても答えられないわよ。聖徳太子じゃあるまい」

鞠莉「まずは私の話を聞いて。質問はそれから。いい?」

ダイヤ「はっ、、はい・・・」

鞠莉「武器は持ってる?」

ダイヤ「いえ・・・」

鞠莉「じゃあはいこれ」

ダイヤ「なっ・・・」

鞠莉「セミオートコンバットショットガンよ。ドラムマガジンだからちょっと重いけど」

鞠莉「総弾数は48発。さっき一発撃ったから残りは47発ね。マガジン内の弾数を忘れるなんておまぬけなことしないでよ」

ダイヤ「重た・・・」

鞠莉「ストックは反動吸収に優れた形にしたわ。脇で締めれば照準は安定するはずよ」

鞠莉「バレルが短いから弾は飛散しやすくなってる。その分大体で狙えば当てれるはずよ」

鞠莉「何が何だかわからないって顔ね」

ダイヤ「だって、こんなもの・・・」

鞠莉「黒澤家のダイヤにはこっちのほうが馴染みあるかしら?ほ~ら『おはじき』よ~?」

ダイヤ「そ、そんなもので遊んではいけませんわ!」

鞠莉「ええ。そうよダイヤ、その通り」クイッ

鞠莉「貴方が今、悪ふざけで引き金を引いたら私は死ぬ」

鞠莉「銃は貴方を守るものであり、命を奪うものでもある」

鞠莉「人に銃を向けるのは、覚悟を決めた時だけよ?」

ダイヤ「鞠莉さん・・・」

ダイヤ「はい・・・!お預かりしますわ」

鞠莉「果南の家に行きましょう」

ダイヤ「果南さん・・・ご無事ならいいですが・・・」

鞠莉「ホテルの感染者をここで倒しきったとは限らないわ。もしダイビングショップのほうまでうろついたゾンビが居たら・・・」

ダイヤ「急ぎましょう!」

鞠莉「みんな!ちょっと出てくるわ。ここをよろしく」

メイド「お嬢様、これを」つ無線機

メイド「今電波障害が起きているみたいで・・・原因は分かっていません」

鞠莉「あら、本当ね。ありがとう」

トコトコ

鞠莉「それで、ダイヤが聞きたがっていたことだけど」

鞠莉「『やつら』・・・ニュースは見たわよね?世間的には感染者って呼ばれてる」

鞠莉「ま、でもゾンビよ。映画やなんかでよく見るあれと同じ」

ダイヤ「噛まれると感染すると聞きました」

鞠莉「ええ。噛まれたら通称ゾンビウイルスが血液を巡り、体を蝕んでいく」

鞠莉「具合の変化や時間は人によりけりだけど、だんだん意識は薄れ、『人』ではなくなっていく」

鞠莉「凶暴性が増し、瞳孔が赤く光り・・・人を食べるゾンビと化す」

ダイヤ「さっきメイドさんを撃ったのは・・・」

鞠莉「彼女は手遅れになったから。体内の血の巡る速さは知ってる?一度噛まれたらもう・・・」

鞠莉「彼女もそれをわかっていた。彼女だって仲間を襲いたくはなかったはずよ。・・・彼女の意思も尊重したつもりだった」

ダイヤ「貴方はなぜそんなに詳しいんですの?」

鞠莉「ウイルスの開発に関わっていたのよ。小原家がね」

鞠莉「ゾンビウイルスは、親鳥製薬によって開発された。そこに小原グループが資金援助をしていたの」

ダイヤ「なっ・・・!」

ダイヤ「こ、この惨事に・・・関わっているのですか・・・!?」

鞠莉「ゾンビウイルスは、当初は高精度の治療薬開発研究による副産物だった」

鞠莉「サンプルμ、通称ゾンビウイルスは今までになかった画期的な効果が多く、人体実験も行われた」

鞠莉「怪我の度合い、精神状態ごとに個体差のある実験体を集め、研究を行っていた」

鞠莉「ある被験者は脳にまで障害がある重体を負った状態でウイルスを注入。
その後監禁部屋で一年間飲まず食わずで生き永らえたという結果もある」

鞠莉「でも、もちろんゾンビ化という大きすぎる後遺症の為実用には至れなかった」

鞠莉「成果に感動し、違法ではあるけど大きな医療の進歩のための犠牲として研究を進めたわ」

ダイヤ「親鳥製薬は今日の薬局でもよく見かけます。何より効き目がいいと良い評判をよく聞きますが・・・」

鞠莉「責任者を知ってるけど彼女は天才よ。それこそ、彼女が医学を変えると言っても過言ではないと思えるほど」

鞠莉「小原グループは彼女に賭けたの。でもまさか、こんなことになるとは・・・」

ダイヤ「そのウイルスが・・・漏れ出してしまった・・・?」

鞠莉「ええ・・・」

んf2をめん:w3qが」q

東京都千代田区、音ノ木坂で狂った男が人に噛みついた

酷く充血しており、正気を保っていなかった模様

止めに入った通行人や身柄を拘束された後も警官にひたすら噛みついていた

鞠莉「はっ?」

鞠莉「・・・・・・」

ツー ツー ガチャ

鞠莉「南さんどういうこと!?」

南『鞠莉ちゃん・・・』

鞠莉「新聞を見た。これはどう考えても・・・」

南『うん、でもうちの管理は徹底されている』

鞠莉「漏れてるじゃない!」

南『μの保管は幹部管理者に限定されている。うちの誰かが盗み出したとみているわ』

鞠莉「じょーだんじゃない!あれが広まったらどうなるか・・・!」

南『感染者の処理は適切に行っている。被害は最小限に抑えられるはずよ』

鞠莉「盗まれたμはどのくらいなの?」

南『開発分すべてよ』

鞠莉「はっ!?」

南『最小限に抑えられるのはあくまで最初の被害の話。犯人が今後また薬を使って事件を起こさないとは限らない』

鞠莉「犯人は誰なの・・・?」

南『調査中よ。どうやら監視カメラや承認システムに不正アクセスがあったみないなの』

南『つまり、μは計画的に盗み出された』

鞠莉「ま・・・・・・」

鞠莉「マジ・・・?」

ツー ツー ガチャ

鞠莉「パパ?」

鞠莉「・・・聞いたみたいね」

鞠莉「ねぇ、、どうすればいいの?」

鞠莉「開発データもすべて盗まれたらしいから、治療薬の開発は絶望的だって・・・」

鞠莉「犯人がいつどこで薬をばら撒くか分からない。軍にも要請を出してるみたいだけど、感染力を考えると・・・」

鞠莉「そっちから対策班を派遣してもらうことはできないの?」

鞠莉「・・・そう、、そうよね」

鞠莉「いや、私はここに残るわ。立地的にもここならそこまで危険にはならないはずよ」

鞠莉「もしものことがあったら倉庫の銃、使うからね」

鞠莉「・・・・・・」

鞠莉「うん・・・大丈夫よ。私はパパとママの娘よ?」

鞠莉「じゃあね・・・」

ピッ

fjわお;いん33@0fjま0

ダイビングショップ

鞠莉「かなーん!」

ダイヤ「果南さん!いますか!?」

おじい「おお?鞠莉ちゃんにダイヤちゃん」

鞠莉「おじい、よかった無事で、果南は?」

おじい「果南なら海行くって出てったぞ」

ダイヤ「果南さんのジェットスキーがある・・・すれ違ってしまったみたいですわ」

鞠莉「海にいるなら無事なはずよ。奴らは泳げない」

おじい「おぉ?鬼ごっこでもやっとるんか?」

ダイヤ「おじさま、、ご存知ないのですか?」

鞠莉「おじい、これを渡しとく」

おじい「ああ?拳銃じゃねぇか。パーン!」

パーン!!!

鞠莉「本物よおじい」

おじい「は・・・はぁ・・・?」

鞠莉「目が赤く光ってる人が来たら撃ち殺して。それは人じゃないから」

鞠莉「ダイヤ、本土に戻りましょう。少しでも生存者を見つけるわよ」

鞠莉「おじい、果南のジェットスキー借りるわね」

ダイヤ「おじさま、どうかお気をつけて」

おじい「はぁ・・・?」

・・・

・・



鞠莉「ダイヤ、ルビィは?」

ダイヤ「花丸さんと遊びに行くと言ってそれきりですわ。私も街に出ようとしたら・・・混乱に巻き込まれて」

ダイヤ「この惨事です。家に帰ってきているかもしれませんが・・・あの子ドジだし、おっちょこちょいだから・・・」

鞠莉「じゃあダイヤん家に行きましょうか」



・・

・・・

黒澤家

鞠莉「ダイヤ」

ダイヤ「はい?」

鞠莉「ルビィがね、もし・・・」

ダイヤ「いいえ、あの子は大丈夫ですわ」

ダイヤ「あの子だって、私の妹なのですから・・・」

鞠莉「・・・そうね」

ガチャ

人「・・・・・・」

ダイヤ「どなたですの?不法侵入ですわよ!」

ゾンビ「バッ!?」

鞠莉「ダイヤ」

ダイヤ「わかっています・・・!」

ダイヤ「はぁ・・・!はぁ・・・!」

ブルブル

ダダダダ!!

ダイヤ「ぁっ・・・!」

鞠莉「落ち着いて、慣れよ、こんなことも・・・」

ダイヤ「はい・・・」

ダイヤ「ルビィ!ルビィ!!」

鞠莉「ルビィーー!」

ダイヤ「誰かいませんの!?」

鞠莉「ダメね、すっっからか~ん」

ダイヤ「まだ花丸さんといるんでしょうか」

鞠莉「きっとこんな状態だから、ルビィだって貴方や友達の事探してるはずよ」

鞠莉「みんなが集まりそうなところ・・・」

「「学校!」」

鞠莉「急ぎましょう!」

ダイヤ「はい!」

鞠莉「ねぇ、ダイヤん家のあの黒ベンツ使ってもいい?学校まではそれなりに距離あるし」

ダイヤ「ありますけど、誰が運転するんですの?」

鞠莉「私に決まってるじゃな~い」

ダイヤ「えぇ・・・?」

ダイヤ「だって貴方・・・」

鞠莉「何よ?運転経験くらいあるのよ?」

ダイヤ「ホントですの?」

鞠莉「私をあまく見すぎっでーす!」

ダイヤ「免許証は?まだ持てない年齢ですわよね?」

鞠莉「こんな非常事態なんだし固いこと言わないの!」

鞠莉「みんなを助けるため!いい?」

ダイヤ「そうです、、ね」

ダイヤ「わかりました。固いことはなしにしましょう」

キュキュキュ ブオーン!

鞠莉「高い車乗ってるのね~?」

ダイヤ「貴方と比べたらそんな・・・」

鞠莉「マニュアルなんだ」

ツー ツー

鞠莉「あら?」

鞠莉「もしもし、どうしたの?」

メイド『お嬢様ぁ!!ホテルが襲われています!!』

鞠莉「えっ?」

メイド『3人の黒装束の人間が突然・・・!』

メイド『爪が長くて!引き裂か・・・!!きゃああ!!』

鞠莉「ねぇ!もしもし!どうしたの!?」

ダイヤ「穏やかでは・・・なさそうですわね・・・」

鞠莉「一体・・・みんな銃で武装してるのよ?そう簡単には・・・」

ダイヤ「鞠莉さん前に・・・あれは・・・?」

鞠莉「んっ?」

ダイヤ「こっちに近づいて・・・ゾンビではなさそうですわ・・・」

鞠莉「あれは・・・!」

R ウゥゥウウウウウウウウウウンンン!!!!

黒装束「キシャアアア!!!」

ダイヤ「きゃあっ!」ガンッ!

ダイヤ「な、なにっ!?」

鞠莉「黒装束に鉤爪・・・報告通りじゃない・・・!」

鞠莉「うちのみんなはあいつらに殺された!狙いは私のようね・・・!」

ダイヤ「なんであなたがそんな・・・!?」

鞠莉「心当たりはあるのよ・・・!」

ダイヤ「えぇ・・・!?」

ウウウウウウウウウウンンン!!!

鞠莉「早い・・・!」

鞠莉「ダイヤ!奴を撃って追いつかれる!」

ダイヤ「そ、そんなでも・・・!」

鞠莉「躊躇ってる場合じゃないわよ!あんたも殺されるわよ!」

黒装束「シャアアア!!」

ダンッ!フロントに乗られる!

ガシャーン!!

鞠莉「あうっっぐ!」

ダイヤ「鞠莉さん!!」

ダァン!!

黒装束「クワッ!!」

ダイヤ「や、やった・・・!」

ダイヤ「鞠莉さん!」

鞠莉「大丈夫、運転くらいはできるわ」

鞠莉「いった・・・もっと早く撃ちなさいよ!」

ダイヤ「す、すみません・・・」

鞠莉「ほら、まだ終わってないわよ!!」

ダイヤ「また来た!」

鞠莉「撃ちまくれ!」

ダァン!!ダァン!!

黒装束「シャアアア!!!」

ダァン!!ダァン!!

ダイヤ「鞠莉さん!もっとスピードは出ませんの!?」

鞠莉「バックじゃこれが限界よ!」

ダイヤ「そこを右ですわ!あっ、いや今は左!?」

鞠莉「ラジャー!!」

ウゥン!!キャキャキャ!!

ダイヤ「ぎ、逆!!」

鞠莉「いいのよ!これで前進できる!」

鞠莉「アクセル全開よー!!」

ウウウウンン!! ガッ! ウウウウウンン!!

ダイヤ「追ってきます!」

鞠莉「撃って!」

ダイヤ「こんな・・・!お母様に叱られますわ・・・!」

助手席の窓から身を乗り出し銃を構えるダイヤ!!

ダァン!!ダァン!!

ウゥゥンン!! ガッ!ガッ! ウゥゥンン!!

ダイヤ「うぅん・・・!」

ダイヤ「鞠莉さんもっと落ち着いて運転できませんの!?」

鞠莉「ゆっくり運転なんかしてたらあっという間に追いつかれるでしょ!」

ダイヤ「身を乗り出してるこっちの身にもなりなさい!」

鞠莉「ダイヤなら大丈夫でしょ!」

ダイヤ「その信頼は何ですの!?」

鞠莉(狭いしカーブも多い・・・奴らを引き離せない・・・!)

ダイヤ「くっ・・・!こんなに撃ってるのに・・・!」ダァン!!

鞠莉「それなりに距離がある・・・そのショットガンじゃ力を発揮できてないようね・・・!」

ピンッ ヒュッ

ダイヤ「鞠莉さん今のは?」

鞠莉「伏せてなさいダイヤ!」

ドガアアアア!!!

ダイヤ「うん・・・!う・・・!」

鞠莉「よっしゃクリーンヒット!」

ダイヤ「あなた・・・先に言ってください・・・!」

ダイヤ「でも今ので・・・!」

黒装束「キシャ!」

ダイヤ「まだ生きてる!あと一体ですわ!」

ブゥゥンン!!

ダァン!!ダァン!!

ダイヤ「鞠莉さん!弾が尽きましたわ!」

鞠莉「ほらこれ!リロードして!」

ダイヤ「リロード!?」

鞠莉「そこ!そこを引いて!」

ダイヤ「えっえっ!?あっ!」ポロッ

鞠莉「それでいいのよ!予備のマガジンを填めて!」

ダイヤ「こう!?よし!」ガシッ!

カチッカチッ

ダイヤ「撃てません!」

鞠莉「コッキング!」

ダイヤ「コッキング!?」

鞠莉「そのレバーよ!そこを引いて!」

ダイヤ「こ、こうですの!?」ジャコッ!

鞠莉「まったく世話が焼けるわね!」

鞠莉「!!!?」

ガンッ!!!

ゾンビ「グフゥゥウウ!!!」

鞠莉「うっ・・・!」

ダイヤ「あっ・・・!」ポロッ

鞠莉「こんなところに立ってんじゃないわよ!」

ダイヤ「鞠莉さ・・・!銃が!」

鞠莉「・・・!」

黒装束「キシャアアアア!!」

鞠莉「もう!!」

黒装束が襲い掛かってきた瞬間ブレーキを踏みこむ!!

キキキーーー!!! ガンッ!!!

黒装束「ウウウ!?」

鞠莉「・・・」

ガチャ バタン

黒装束「ウウ!」ドサッ!

鞠莉「・・・!」ダダダ!!ダダダダダ!!

ダダダダダダダダ!!!

黒装束「」

ガチャ バタン

ダイヤ「鞠莉さん・・・」

ダイヤ「死に・・・ましたの・・・?」

鞠莉「ええ」

ダイヤ「・・・・・・」

鞠莉「人じゃないようね」

ダイヤ「うっ・・・」

ガラッ グチャッ

鞠莉「・・・人造人間」

ダイヤ「えっ・・・?」

鞠莉「南さんの作品よ。こいつは人というより強化ロボットぽいわね」

ダイヤ「・・・えっ・・・?」

鞠莉「ところで・・・」

鞠莉「着いたわよ」

ダイヤ「ええ・・・」

浦の星女学院

ゾンビ「ゥゥ・・・」

ゾンビ「アアア・・・」

ダイヤ「制服・・・」

ダイヤ「鞠莉さん・・・」

鞠莉「いないとは限らない」

ダイヤ「・・・ええ」

鞠莉「ダイヤ、弾は?」

ダイヤ「拳銃に12発、ショットガンは落としてしまいましたわ」

鞠莉「もう、ホントおまぬけね」

ダイヤ「貴方が・・・まぁ、鞠莉さんは?」

鞠莉「ハンドガンに4発、それで終わりでぇす」

ダイヤ「あら・・・」

鞠莉「ショットガンを取りに戻りましょうか」

ダイヤ「ええ、みんなを守るためにも・・・。・・・!」

ダイヤ「鞠莉さん・・・!」

鞠莉「・・・!」

「グアア・・・」「ウアアゥゥ・・・」「アアア・・・」

ダイヤ「なんで・・・!?さっきまではこんなに・・・!」

ダイヤ「鞠莉さん!あれじゃあ取りに戻るなんて・・・!」

鞠莉「音・・・かな・・・」

鞠莉「あんだけアクセル踏んで、あんだけ銃ぶっ放して・・・」

鞠莉「もしかしたら・・・」

鞠莉「町中のゾンビをおびき寄せちゃったのかもね・・・」

ダイヤ「そんな・・・」

鞠莉「・・・校舎に入るわよ。これじゃあ・・・戻れない・・・」

・・・

・・



ダイヤ「知ってる顔ですわ・・・」

鞠莉「躊躇わないでダイヤ。殺らなきゃ殺られる・・・!」

・・・

ダイヤ「ルビィ!」

鞠莉「かなーん!!」

ゾンビ「ガアア!!」

ダイヤ「ぃやっ!」

鞠莉「っ!!」パンパン!!



・・

・・・

理事長室

バタン!ガチッ!

ゾンビ「グアアアア!!!」

鞠莉「ダイヤ!その棚をこっちへ!早く!」

ダイヤ「はい!」

ゴゴゴ・・・ズズズ・・・

鞠莉「はぁ!はぁ!はぁ!」

ダイヤ「はっ!はっ!」

鞠莉「噛まれてない!?」

ダイヤ「ええ・・・!」

鞠莉「はぁ・・・!はぁ・・・!」

ダイヤ「危なかった・・・!はぁ・・・!」

鞠莉「ここならしばらくは持つはずよ・・・!」

ダイヤ「ええ・・・」

鞠莉「・・・・・・」

ダイヤ「・・・どうやら諦めたみたいですわ。離れてる・・・」

鞠莉「そう・・・」

ダイヤ「・・・これからどうしましょう」

鞠莉「う~ん・・・」

「ガァァ・・・」「グアア・・・」

ダイヤ「簡単には出れなそうですわね・・・」

鞠莉「・・・・・・」

ダイヤ「・・・鞠莉さん、腕は?」

鞠莉「少し痛むけど、このくらいなら」

ダイヤ「何だったんですの?その、人造人間だとか・・・」

鞠莉「さっき言ったように、南さんは天才」

鞠莉「人造人間の製造にも着手してる」

ダイヤ「人造人間って、あの・・・?」

鞠莉「ええ。完成品はもう人間と見分けは全くつかないほどよ」

鞠莉「さっきの奴は私を襲うためだけに作られたみたいだから、精巧な技術は使われていなかったみたいだけどね」

ダイヤ「・・・あなた、命を狙われているのに心当たりがあると言っていましたわね」

鞠莉「そうよ。私は南さんからこの人造人間技術を盗んだの」

鞠莉「全てはあの日・・・」

ダイヤ「・・・最初の感染者?」

鞠莉「薬も技術も盗み出されて、ゾンビウイルスが蔓延するのは時間の問題だった」

鞠莉「小原家が親鳥製薬への支援を断ち切ったのもその時」

鞠莉「自警やウイルス対策、そして盗んだ人造人間技術の開発を進めた」

ダイヤ「なぜ人造人間技術を?」

鞠莉「このご時世よ。生きてこちらの力になる人員の確保は至難の業になる」

鞠莉「人造人間は銃や剣と同じ。いくらでも使い捨てできる兵隊になる」

鞠莉「親鳥製薬はもう仲間じゃない・・・」

ダイヤ「どうして・・・?」

鞠莉「だって、、ウイルスを盗み出したのは南さん本人の可能性だってあるのよ?」

ダイヤ「親鳥製薬と・・・戦争をするつもりですの・・・?」

鞠莉「そうするしかない」

鞠莉「恐らくこの混乱は想定されている」

鞠莉「今この瞬間にも、親鳥製薬は力を溜めているはずよ」

鞠莉「きっとこの事件を『商品』にして海外に売り飛ばす」

鞠莉「一家に一つ、抗ウイルス薬を・・・」

鞠莉「ってね。きっとそんな筋書きよ」

鞠莉「南さんの暴走は私たちで止めるしかない」

ダイヤ「町は・・・?みんなは・・・!?」

鞠莉「・・・使えるものは使うしかない」

鞠莉「世界の為よ!?混乱をこれ以上広げないためには・・・!」

ダイヤ「それでみんなが死んでも!?」

鞠莉「ええ・・・。・・・世界の為よ」

ダイヤ「・・・・・・」

鞠莉「・・・大人になってよダイヤ」

ダイヤ「・・・これが大人なら・・・わたくしは一生子供でいますわ・・・」

鞠莉「私は、自分の行動が間違っているとは思わないことにする」

鞠莉「例え手を血で染めたとしても、必ずこの町のために戻ってくる」

鞠莉「それが私の・・・覚悟よ」

ダイヤ「そう・・・ですの・・・」

鞠莉「じゃあねダイヤ。時間が惜しいの」

鞠莉「生きるのよ」

トコトコ

ダイヤ「・・・・・・」

ダイヤ「そう・・・・・・ですの・・・・・・」

ダイヤ「鞠莉さん」

鞠莉「・・・?」

ダイヤ「・・・」

鞠莉「・・・本気?」

ダイヤ「銃を向けるときは、覚悟を決めた時・・・でしたよね?」

鞠莉「ええ・・・」

ダァン!!!

鞠莉「っっ・・・!!?」

鞠莉「ぁ・・・ぁっ・・・」

ドサッ!

鞠莉「ダイ・・・ヤ・・・」

ダイヤ「貴方が、悪の道に進むというのならば、私は止めなければなりません」

ダイヤ「貴方が、悪の手を借りて平和を手に入れるというのならば、私は正義の名の元に平和を勝ち取って見せます」

ダイヤ「いずれ貴方と敵対し、憎しみながら殺し合うのならば、今、楽にしてあげます」

鞠莉「ダイヤ・・・・・・」

ダイヤ「鞠莉さん・・・」

ダイヤ「楽に・・・なりなさい・・・」

ダイヤ「私が・・・救います・・・!」

鞠莉「・・・それが貴方の・・・覚悟・・・なの・・・ね・・・」

鞠莉「っ・・・だ、、ダイヤ・・・・・・うちに・・・・・・」

鞠莉「」クタッ

ダイヤ「・・・さぁ、これでもう引き返せませんね」

ダイヤ「全ての発端・・・親鳥製薬・・・」

ダイヤ「私が必ず・・・復讐を・・・!!」

・・・

ダイヤ「弾は・・・5発」

「ウアア・・・」「グゥゥ・・・」

ダイヤ「・・・十分ですわ」

ダイヤ(ルビィ・・・待っててね・・・)

ダイヤ「・・・! せーーのっ!」

ガンッ!!

ガンッ!!

曜「はぁ・・・!はぁ・・・! !?」

曜「ま、鞠莉ちゃん・・・?」

曜「・・・胸に・・・銃?」

曜「鞠莉ちゃん!鞠莉ちゃん!」ユサユサ

鞠莉「」

曜「・・・何があったの・・・?」

曜「・・・まぁ、私もそろそろそっちに行くから、寂しくないよね」

曜「あ、私はゾンビか。ははは」

曜「じゃあね鞠莉ちゃん。行かなきゃだから」

タッタッタッ

・・・

・・



ミィィィィンンン

ダイヤ『みなさんこんにちは。黒澤ダイヤです』

ダイヤ『わたくしは今、浦の星女学院にいます』

ダイヤ『ここに来ていただければ、安全は保障します』

ダイヤ『安全区域があります。食料もあります。寝床も提供できます』

ダイヤ『それでは・・・貴方は一人じゃない』



・・

・・・

特別編1 完

ありがとうございます。
この作品は 真姫「音ノ木がゾンビだらけに・・・」シリーズの正当続編になります。
全3部構成で投稿を予定しています。
第2部は 果南「内浦がゾンビだらけに・・・」のタイトルで投稿します。
またよろしくお願いします。

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