本田未央「お疲れのプロデューサーを癒して進ぜよう!!」 (19)


ドアガチャっ!

未央「やーやー皆の者っ!かわいいかわいい未央ちゃんのお帰りだよっ♪」

P「あぁ、未央か。キャンプロケお疲れ様」

未央「あり?プロデューサーだけ??」

P「藍子はラジオ収録から直帰だし茜は今日はオフだよ」

未央「ん~それは知ってるけど、ほかの子やちひろさんも居ないのは珍しいなって」

P「ちひろさんは午後半休。連休中ずっと働いてもらってたから最終日ぐらいはね」

未央「そーいえばそうだっけ?」

P「連休中は稼ぎ時だから仕方ないとはいえ無料10連の準備は大変だったらしいな」

P「主に白封筒の数を水増しするために」

未央「んん?よくわからないけれど大変だったんだねーってかプロデューサーは?」

P「俺か?白封筒4連発被りSRのみだったときは発狂するかと」

未央「そうじゃなくて連休は??ちゃんと休んだの??」

P「……さあて次の未央の仕事は~」

未央「あー!また休まなかったでしょ!?」

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P「仕方ないだろ!?エンタメ業界にゴールデンウイークなんて存在しない!!むしろ連休が憎い!!」

未央「この前はちゃんと休むって言ってたのにぃ!!代休は??」

P「代休なんか取ったら連休働いたアドバンテージがなくなるだろ!?」

未央「有給は?!」

P「生まれてこの方とっていないッ!!」

未央「盆暮れ正月!!」

P「パソコン持ち帰って仕事ッッ!!」

未央「あーもうこのプロ社畜!?」

P「はっはっは!何とでもいうがよい!!この私を止められるものなど何もないわ!!」

未央「もしもし労基署ですか?」

P「申し訳ありませんでした。何でも致しますのでその電話から手を放して頂けますでしょうか?」

未央「じゃあ休みとる??」

P「……」


未央「……まぁ私たちのために頑張ってくれるのはすっごくうれしいけどさ?体壊しちゃったら元も子もないよ?」

P「とはいっても仕事が……」

未央「今日の残りの仕事は?」

P「…半年後の企画の練り直しを」

未央「……それ今やらなきゃいけない仕事?」

P「そういうわけじゃないけれど…」

未央「じゃあせめてちょっとだけでも休もうよ。私がいる間だけでいいから、ね?」

P「…しょうがないな。未央の言うとおりにするか」

未央「うんうん!いい子だぞプロデューサー♪」


P「さてと…いてて」

未央「どうしたの?」

P「パソコンとにらめっこしていたからな。肩がだいぶ凝っているな」ゴキゴキ

未央「わわっ!ここからでも音が聞こえるよ!?」

P「さすがに辛いな…今度整体でも行ってくるか」

未央「よーし!じゃあ未央ちゃんが肩もんじゃうぞ♪」

P「確か近くに腕のいい整体屋さんが」

未央「ナチュラルに無視しないでっ!?」

P「えーだって未央だよ?」

未央「何さもうっ!まるで私にマッサージされたら肩の肉ごと粉砕されるなんて思ってるみたいじゃん!!」

P「よくわかったな」

未央「むー!つべこべいうなー!とっとと肩をもませろー!」

P「…わかったよ。お手柔らかにな」

未央「はーい♪じゃあそこのソファに座って座って!」

P「はいはい」


未央「じゃあちょっと電気落とすねー」パチ

P「ん?」

未央「目が疲れているんでしょ?蛍光灯の明かりが付いていると目が疲れちゃうから暖色の豆電だけにするね」

P「あぁ…暗くなるだけでもちょっと気が落ち着くな」

未央「ちょっと準備してくるから待っててねー」

P「準備…?肩もみに…?」

未央「あちちっ…はいホットタオル!」

P「おう、ありがとう…いい香りがするな」

未央「ゆーみんからもらったアロマだよ!カモミールだったかな?」

P「夕美か…本当に花が好きなんだな」


未央「じゃあそのホットタオルを肩にのっけて…ちょっとシャツ開けるよ?」プチプチ

P「!?おい未央ちょっと近い」

未央「ん?」

未央「よしっと。なるべく身体を締め付けるものを外してっと」カチャカチャ

P「未央っ!?その体勢はちょっとマズい!?」

未央「…ん?あっ!ちっ違うからね!?」

P「おっおう!とにかく一度ベルトから手を放せ未央!?」

未央「あれ!?ベルトってどうやって戻すんだっけ!?!?」

P「違う違うそっちに引っ張ると潰れる!?」


・・・

未央「はいそれでは肩を揉んでいこうかと思います」

P「どうぞよろしくお願いいたします」

未央「まずは肩に乗せたホットタオルの上からほぐしていきます」スッスッ

P「いきなりもむのではないのですね」

未央「肩がとても凝っておりますのでホットタオルであっためて筋肉繊維をほぐしていくイメージでございます」

P「なるほど?」

未央「ん~なんていうか、冷凍のグリーンピースをほぐして解凍する感じ?」グニグニ

P「さっぱりわからんです」

未央「それで。どう?気持ちいい?」

P「あぁ、なんだか肩の重りが下りる感じがする」

未央「うんうん!よかった!」グリグリ

P「あ~そこ気持ちいぃ…」

未央「首の付け根だねー、がっちがちすぎるからひじをつかってー」フニ

P「……未央」

未央「ん?なあに??」グリグリ

P「背中に何か当たってる気がするんだけど――」

未央「うん?ああこれクッションだよ。低反発の」フニフニ

P「あっそうか、ならいいんだ」

未央「んん~?何と勘違いしたのかな??」

P「なんでもないなんでもない」

未央「そうですかそうですか」ムニムニ


P「それにしても未央は肩を揉むのがうまいな」

未央「へへん!父の日母の日に肩たたき券を送り続けた未央ちゃんのテクニックはどうだ!」トントン

P「なんだそりゃ」

未央「100枚単位で両親にあげたからいくら肩たたきしても減らないんだよねー」トトト…

P「ふわ…なんだか眠くなるな」

未央「どうぞどうぞ寝落ちしちゃってもいいよー」

P「……未央は手がちっさいな」

未央「そう?」ギュー

P「元気いっぱいなパッションだけれど、ちゃんと女の子の手だなって」

未央「……なにそれ」グニグニ

P「なんでもない」

未央「……そっか」ギュー


P「……低反発クッションを押し付けすぎだぞ」

未央「クッションだから大丈夫だよ」ギュウ…

P「……最近のクッションはあったかいんだな」

未央「最近頑張ってるから」

P「……」

未央「ずっと働き詰めで…倒れちゃうんじゃないかって…」

P「…うん」

未央「だから…大丈夫だよって」

P「うん」

未央「なんか、そんな感じ」

P「そうか…」


未央「……なんでもするって言ってたよね?」

P「…へ?」

未央「さっき、電話する振りしたとき」

P「そういえば…そんなこといったような」

未央「じゃあ膝枕」

P「へ?」

未央「私に膝枕されて、寝落ちしちゃって」

P「……なんだそれ」

未央「なんか、そんな感じ」

P「……じゃあお言葉に甘えて」

未央「ちょっと待ってね。隣に行くから」スッ

P「ああ」


未央「よいしょっと」ポスン

P「……」

未央「ほら?」ポンポン

P「スカート短くないか」

未央「気にしない気にしない。あーちゃんの膝枕の方がよかった?」

P「そういう話じゃなくて――」

未央「いーから!ほれごろーんって!!」ムンズ

P「ちょいまってこころのじゅんびが!?」どさっ

未央「はいいい子いい子♪」ナデナデ


P「…なんか屈辱だな」

未央「女子高生の生足膝枕ですよー然るところでやってもらうと莫大なお金が――」

P「現役アイドルがなんてことをいうんだ」

未央「冗談冗談」

P「あっ…でもなんかヤバい…もう寝れそう…」

未央「どうだ未央ちゃんの膝枕の威力は!」

P「うん…いいと…おもい…ま…」

未央「…なんか弟のちっちゃいころみたい」

P「くーくー」


未央「……」ナデナデ

未央「……本当にありがとね、プロデューサー」

未央「こんなところまで私を連れてきてくれて」

未央「……あと少しだから」

未央「だから…」

未央「少しだけ、おやすみなさい」


おしまいっ!


未央ちゃんのしっとりと汗ばんだ太ももに顔をうずめてクンカクンカするだけで1億円くらい貰える仕事に就きたいです。



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