ルリア「サイファーマスク2号、ただいま参上です!」 (53)


女の子「ひっく……ひっく……うぅ」

女の子「ままぁー!!ぱぱぁー!!……どこなのー!?」

女の子「ぅ……ぅぇ……うえぇぇぇ~ん―――」

??「大丈夫ですかっ!?」

女の子「…………ふぇ?」

??「可愛いレディーさん。私が来たからには、もう大丈夫です!」

??「だからどうか安心して涙を拭いてください。暗い顔は、あなたには似合いません」

女の子「だ、だれ?おんなのひとの、こえ……?」

??「今行きます!―――とうっ!!」シュバッ


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??「わわっ、と」<ストン

??「しゅたたたたっ」パタパタ

??「はぁ、はぁ、ふぅ………。むんっ」

??「しゃき―――――――んっっっ!!!」

??「ひとつ!ひとりじゃ心細くても!」

??「ふたつ!ふたりならきっと大丈夫!」

??「みっつ!…………ぇっと。あ!みかんが見つかりませんでした」


??「お待たせしました!貴方の笑顔を守るサイファーマスク2号、ただ今参上!!」

女の子「」ポカーン


サイファーマスク2号「―――」

女の子「」ポカーン

マスク2号「……………」

女の子「」ポカーン

2号「…………えっと。あの」

女の子「――――ぷっ」

女の子「あはははははは!なにそれ、お姉ちゃん変なのー!」


2号「へ、変じゃないです!サイファーマスク2号です!みんなの笑顔を守るんです!強いんですよ?」

女の子「なんでマスク被ってるの?顔見せてー」

2号「はわっ! マスクとっちゃダメですぅ!」

女の子「えー、いいじゃん」

2号「そ、そんなことより!大きな声で泣いて、一体どうしたんですか?」

女の子「えっとね。実はパパとママがいなくなっちゃって―――」


ウェルダー「す、素晴らしい……。最高だルリア!いや、サイファーマスク2号!!」ヒソヒソ

ジータ「ちょっとウェルダー声大きいでしょ、気づかれちゃう!」ヒソヒソ

カタリナ「だ、大丈夫か?ルリア、妙に高いところから降りていたようだが……」ワタワタ

ウェルダー「断じて問題ない。なにせこの勇敢なる森の戦士と空の果てを目指す覆面闘士が共に考えた決めポーズだからな!」ヒソヒソ

ビィ「いやぁ、姉さんが心配してるのはポーズじゃねぇと思うぜ」

グラン「ルリア、様になってるなあ」

ジータ「何他人事で見てんのよ!元はといえばグランが―――」


―――――――――


―――――――――


ルリア『私、サイファーマスクになります!』

グラン『え』

ビィ『へ?』

ジータ『は?』

カタリナ『すまないルリア、言っていることがよくわからないんだが……?』

ルリア『言葉通りの意味です。今日から私は、サイファーマスク2号です!」

カタリナ『いやそういうことじゃなくてだな』


グラン『僕が1号で、ルリアが2号?』

ルリア『はい!』

グラン『そっか。じゃあ一緒に頑張ろう、ルリア』

ルリア『はいっ!グランのようにこう、しゃきーんっ!!ってやってみせます!』

ビィ『いやいや、なんでさも当たり前のように話が進んでんだよ』

カタリナ『以前も言ったが、グランのように戦うのは少し無理があるんじゃないか?』

ジータ『そもそもサイファーマスクってスカイグランデ・ファイトでのグランのファイトネームでしょ。なんでルリアが―――』


??『感動したッッッ!!』

ビィ『うひゃぁ!?……って、なんだウェルダーかよぉ』

ウェルダー『ルリア……いや、サイファーマスク2号!貴様の思い、このフォレストレンジャーウェルダーが聞き届けた!』

ウェルダー『そうと決まればさっそく特訓だ!戦士にはそれに相応しい決めポーズが必要だからな!』

ルリア『はいっ!』

ジータ『ちょっとウェルダー!あなた今日洗濯当番でしょ!?』

ウェルダー『安心しろ、任務を疎かにする様なレンジャーではない!あとこれ借りてくな』

ジータ『え。あ、ちょっと!それ私の仮面とバトルコスチューム!』

ウェルダー『さあ行くぞ!サイファーマスク2号!今日が貴様の誕生の日だ!』

ルリア『おーっ!!』

ジータ『ちょっと待ちなさい!……あー、もう!グランも止めなさいよー!!』


―――――――――


―――――――――


ジータ「あの後見に行ったら洗濯ものぐちゃぐちゃで、結局私が干しなおしたんだからね?」

ウェルダー「それはそのー……すまないと思っている」

ジータ「それにしても誰が用意したの、あの衣装。私の服じゃなかったの?」

ビィ「ジータの服じゃ大きすぎたらしくてよぉ、だからクラウディアに頼んで作ってもらったんだってよ」

カタリナ「よく受けてもらえたな」

ビィ「見たかったんだろきっと」

ジータ「そもそもなんでグランは止めなかったのよ」

グラン「きっと大丈夫だよ、ルリアなら」

ジータ「へーえ?何かあったら真っ先に止める団長様にしては随分寛容なご判断で」


カタリナ「むっ、ルリアが動き出したぞ」

ビィ「さっきの嬢ちゃんも笑ってるし、いい雰囲気みてぇだな」

ウェルダー「こうしちゃいられない!追跡班、移動を開始するぞ!」コソコソ

グラン「おーっ!」コソコソ

ジータ「のんきに返事しないでよね、もう」

カタリナ「しかしなんだ。この大人数でルリアを尾行するのも考え物だな」

ビィ「オイラたちのほうが怪しいよな、端から見てると」


2号「ミーちゃんのお父さんとお母さんはどんな人なんですか?」

ミー「えっとね。とっても強い騎空士なんだよ。パパは魔法が得意で、ママは剣が得意なの」

2号「へー。私たちとは逆ですね」

ミー「お姉ちゃんにもパパがいるの?」

2号「同じサイファーマスクです!私が2号で、その人が1号。とっても強いんですよ」

ミー「それじゃ変わり者同士なんだね」

2号「あはは……それじゃ、早速町できいてみましょう」


2号「すみませーん、この子のご両親をご存じないですかー!?」

ミー「ぱぱー!ままー!どこぉー!?」


「さあ、見てないねえ」

「二人組の騎空士か……。わるいが、この街にはごまんといるからなあ」

「何だい姉ちゃんその格好。道化師か何かか?」

「お嬢ちゃん大丈夫?この人に変なことされてない?」


―――――――――


―――――――――


2号「なかなか、見つかりませんね」

ミー「うん………」

2号「でも安心してください!ミーちゃんのパパとママ、きっとこのサイファーマスク2号が見つけてみせますから!」

ミー「…………ぅぇ」ジワ

2号「あ―――」

ミー「ぱぱ……ままぁ……」ポロポロ

2号「だ、大丈夫。まだ明るいし、夜までには見つかるから。だから―――」ハッ

2号「そうだ!ミーちゃん、ちょっといいかな?」

ミー「ふぇ……?」

2号「ここから少し歩いたところに見せたいものがあるんです。もう少し、頑張れますか?」


カタリナ「随分と開けた所に出たようだが……?」

ウェルダー「心配するな!サイファーマスク2号は必ずやってくれる!」

ジータ「ねえグラン、私たちが行かなくて大丈夫なの?」

グラン「大丈夫だよ、ルリアなら」

ジータ「もう、そればっかり」


2号「ミーちゃんは、そこで待っていてくださいね」

ミー「??」

2号(グランは傍にいないけど、少しだけなら)ポウ

2号『力を貸して、シャローム……!!』


ミー「ひゃっ!? な、何……?」

2号「大丈夫ですよ、もう目を開けても」

ミー「え。わぁ……!!」

2号「えへへ。どうですか?」

ミー「きれい……!でもどうして?さっきまで何もなかったのに」

2号「えっへん!サイファーマスク2号は、綺麗なものを見せてあげるのが得意なんです!」

ミー「じゃあこれ、お姉ちゃんがやったの?」

2号「この花は、寂しいときや悲しいときに、私たちを応援してくれるんです」

2号「それと見た人のお願い事を叶えてくれる、かもしれませんよ?」

ミー「パパとママにちゃんと会えるかな?」

2号「サイファーマスク2号もいるから大丈夫!だからもう少し、探して見ましょう?」

ミー「……うん!」


ミー「ぱぱ、ままぁ!」

パパ「ミー!よかった無事で」

ママ「どこにいたの!?大丈夫、怪我してない?この人は……?」

ミー「大丈夫だよ!この2号さんが、手伝ってくれたの!」


カタリナ「……無事、見つかったようだな」

ジータ「一時はどうなることかと思ったよ」

ビィ「そういやよぉ、シャロームに『願いを叶える』なんて力、あったっけか?」

グラン「あの子が信じてくれたならそれが真実だよ。それに願いはルリアが叶えたみたいだしね」

ジータ「そっか」


―――――――――


―――――――――


店主「らっしゃいらっしゃいー。美味しいタマコン、いかがですかー」

<シーン

店主「…………だーったく!ここの奴らは見る目がねえなあ!」

ルリア「じー……」

店主「お、いらっしゃ―――って何もんだてめえは!」

ルリア「あ。えっと」ゴソゴソ

2号「しゃき――――――――んっっっ!!」

2号「ひとつ!一手間ご飯にかけるほど!

2号「ふたつ!深い美味しさが際立ちます!

2号「みっつ!みんなで食べればもっと美味しい!」

2号「あなたのため息を祓うサイファーマスク2号、ただいまさんじょ」

店主「店先で騒ぐんじゃねえ。冷やかしならとっとと帰りな」

2号「」シュン


ビィ「グラン、ステイステイ」

ジータ「気持ちはわかるけどここは耐えて。カオスルーダーはほんと怖いから」


2号「……えっと、あの。どうかしたんですか?」

店主「見ての通り商品が売れねぇんだ。文句あるか」

2号「この、お鍋に入ってるお団子ですか?」

店主「団子じゃねえ、タマコンだ。芋を練って味付けしたタレで煮込んだウチの島の郷土料理さ!」

2号「ひとつもらっていいですか?」

店主「少なくとも冷やかしじゃないみてぇだな。ちょっと待ってな」

<チャリーン


2号「―――美味しい!」

店主「そうだろうそうだろう!ウチのタマコンは全空一よ!」

店主「……と思って田舎から飛び出したはいいものの、来る日も来る日も閑古鳥」

店主「この味がわからないなんて、この島のやつらは損してるぜ。ったく」

2号「あの!私、お手伝いしてもいいですか?」

店主「へ?」

2号「こんなに美味しいですもん、みんなに知ってもらいたいです」

2号「それに、困っている人を助けるのが、サイファーマスク2号ですから!」

店主「2号ってのはよくわからんが……ま、いないよりマシか。手伝ってもらおうかな」

2号「任せてくださいっ!」


2号「いらっしゃいませー、いらっしゃいませー!タマコンはいかがですかーっ、」

2号「プリッと熱々、一口食べれば病みつきです!是非食べていって下さーいっ!」

2号「いらっしゃいませー!あ、お兄さん、いかがですか?」


ウェルダー「……なかなか売れてないなぁ」

カタリナ「ポートブリーズには多くの店が軒を連ねるが、一方で入れ替わりも競争も激しい」

カタリナ「一度定着すれば根強いが、そうでなければ他の店に取って代わられるだけだ」

ビィ「けどよぉ。なんか素通りするか遠巻きに見てるってだけな気もするぜ?」

カタリナ「ルリアの物珍しさもあるだろうが……あれは店主にも原因があるな」

カタリナ「焦りもあるだろうが、ああも苛立っていては周囲を威嚇するだけだ。扱う商品以前の問題になってしまう」

ジータ「ねえグラン、私たち手伝ったほうがいいんじゃないかな?」

グラン「大丈夫だよ、ルリアなら」

ジータ「そのセリフ、さっきも聞いたんだけど」


2号「………お客さん、来ませんね」

店主「チッ。ったく、今日も大赤字だ」

2号「すみません、お役に立てなくて……」

店主「全くだよ。突然やってきたかと思ったら素っ頓狂な恰好しやがって」

2号「……」シュン

店主「……。とはいえ、手伝ってくれたのは事実だからな」

店主「余ったこれくれてやる。給料代わりだ」

2号「え。でも……」

店主「どうせ持って帰っても日持ちしねえし味は落ちる。捨てるだけならお前にやるよ」

2号「ありがとうございます!あの、ここで食べてもいいですか?」

店主「好きにしな」


2号「それじゃ……えへへ、いただきますね」

2号「わ、熱っ―――ふぅー、ふぅー」

2号「はふ……。ん♪ おいひぃです?」

店主「嬢ちゃん、本当に美味そうに食べるなあ」

2号「はい!あったかくて、コリコリしてて。食べてるとポカポカして来ます」

2号「美味しいのはもちろんですけど、とっても優しい味がするから。他の人にも教えたくなっちゃいます」

2号「……グランやカタリナも、食べてくれるかな」

店主「知り合いかい?」

2号「とっても強くて優しい、私の自慢の人たちです!きっとみんなも喜んでくれると思います」

2号「だって、こんなに美味しい食べ物だから―――」


大男「なあ、ちょっといいかな」

店主「なんだ、兄ちゃん」

大男「その……タマコンってやつか?俺も一つもらいたいんだけど」

店主「お?ああ」

<チャリーン

大男「―――ん、うまい。そこの覆面の子の言うとおりだな」

2号「え」

若妻「私もいただいていいかしら?」

店主「まいど」

<チャリーン

若妻「あら、あんまり食べたことない味。でも本当に優しい味ねえ」

2号「濃い味と薄い味、どちらがお好みですか?」

若妻「そうねえ、どちらかというと薄味かしら?」


2号「それならこれをかけて見てください。ピリッとするんです」

若妻「―――ホント。これ、今晩のおかずにぴったりかも」

老人「ワシももらっていいかのう?」

<チャリーン

婦人「今晩のおかずにいいかもねえ」

<チャリーン

ハーヴィン♂「僕ももらっていいかな?」

ワイワイ

2号「あ、あのー!順番に並んでくださいー!」


2号「ありがとうございましたー!また、来てくださいね!」

店主「―――はは、まじかよ。売り切れやがった」

2号「皆さん喜んでくれてよかったですね!」

店主「夢じゃねえのかこれは。嬢ちゃんは天使か何かか?」

2号「はわ!?そ、そんな……タマコンが美味しかったからですよ」

店主「ともかくありがとな。嬢ちゃんのおかげだ、感謝するよ」

2号「いいえ。……ふふっ」

店主「あ?」


2号「やっぱり、笑ってるほうがいいですよ。そのほうがタマコンも美味しいですもん」

店主「そうか、そうだな」

2号「それじゃ私は行きますね。今度はみんなで食べに来ますね!」

店主「嬢ちゃん」

2号「はい?」

店主「さっきは素っ頓狂とか言ってすまなかった。機会があればまた来てくれよ」

2号「はいっ!」


ウェルダー「流石サイファーマスク2号、このフォレストレンジャーも鼻が高いぞ……!」

ビィ「それにしても、なんで急に売れ出したんだろうな?」

カタリナ「食べ物を美味しそうに食べている姿は、何よりも魅力的に映るものだ」

ジータ「確かにルリア、すごく幸せそうにご飯食べるものね」

ビィ「ま、とにかくあのピリピリオッチャンも解れてそうで何よりだぜ」

ジータ「ねえグラン、まだルリア追いかけるの?そろそろ陽も傾いて来たけれど―――」

グラン「―――」

ジータ「……グラン?」

グラン「何か、くる」

ジータ「え」


――――――――――


――――――――――


ドーン!!

「魔物だ―――――っ!!!」

ルリア「えっ」


「一体どこから!?」   「護衛団の奴らは何してるんだ!」 」

「早く逃げないと!!」  「私の子、私の子はどこですか!?」

「こっちなら安全だぞ!」 「おいてかないでぇ!」


魔物「グルル……」

女性「こ、こないで……」

魔物「ガァァッ!!」

女性「きゃああああっ!」

ヒュッ ガガッ

魔物「グォ……!?」

クレイゴーレム「オォォォォォ―――」

女性「魔物同士が戦ってる……?」

2号「大丈夫ですかっ!?こっちです、早く!」

女性「え、ええ!」パタパタ

2号(グランと離れてるから、あんまり長時間の召喚は無理だけど……)

2号(クレイゴーレム、少しの間頑張って!)


髭男「ありがとうございます、なんとお礼を言ったらいいか……」

ウェルダー「気にするな。フォレストレンジャーとして当然のことだ」

髭男「は、はあ……?」

ビィ「おーい!この辺りはもう大丈夫そうだぜ!」

カタリナ「では我々は別の場所へ。どうか騒ぎが収まるまでここを動かないでくれ」

女性「みんなは大丈夫かしら……」

老人「北のほうは警備が手薄じゃ。被害が大きくなければいいが」

ジータ「大丈夫です、きっと」

ジータ「私たちだけじゃない、みんなが頑張っています。だから安心してください!」


魔物「グルルルルル……」

2号(魔物がこんなところにまで……)

男性「くそっ、避難所まであと少しだってのに!」

女性「もうダメ……あっちもこっちも魔物だらけ、囲まれてるわ」

2号「大丈夫です。皆さんは私が、お守りします!」

女性「守るって、いったいどうやって―――」

男の子「うぅ、怖いよぉ……」

2号(グランは必ずみんなを守るために動いてくれてる。だったら、それまでは私が!)

魔物「ガアッ!!」ドドッ

男性「う、うわあああああああっ!!」

2号「ダメっ……!!」





「そこまでだ!!!」




魔物「!?」

女性「えっ……?」

女の子「なんとも、ない?」

男性「なんだこの声、どこから?」

男の子「あっ、みて!あの建物の上!!」


??「ひとつ、人の助けを求める声あれば」

??「ふたつ、ふたりが駆けつけズバッと解決」

??「みっつ、食後のみかんは3つまで」


2号「グランっ!!」


??「とうっ!!」

シュタ バサァッ

サイファーマスク1号「空の笑顔を守るため―――サイファーマスク1号、ここに推参!!」


2号「信じてました!ちゃんと、来てくれたんですね!」

1号「お待たせルリア。否、待たせたな1号!」

2号「あ、はいっ。私は2号でした」

1号「積もる話は後回しにしよう。今はこの人たちの安全が最優先だ!」

2号「はいっ!!」

街人「」ポカーン

魔物「」ポカーン

男の子「なにあれぇ」


1号「受けてみろ!俺たちのコンビネーション!!」

2号「サイファーマスク、ツープラトンっ!」

『 ス ト ロ ン グ ・ ス タ イ ル ! ! 』シャキーン





婦人「ああっ、また魔物が襲ってくる!」

大男「あぶねえっ、喰われちまうぞ!!」


1号「むんっ!!!」

魔物「グォ!?」

大男「なにィ!?」

ハーヴィン♀「正面からうけとめたぁ!?」

1号「ふぅぅぅ~~……おりゃぁぁぁぁっっっ!!!」

魔物「キャィン……」バタリ

老人「なんと、組み伏せて叩きつけたぞい!」

髭男「身体の倍ほどもある魔物をいとも簡単に!」


女性「女の子のほうが囲まれてるわ、あれじゃ食べられちゃう!!」

女の子「お姉ちゃん、危ないっ!!」

2号『―――颶風を侍らす軍神よ、我が無敵の盾と成れ』

ハーヴィン♂「うおっまぶし!」

チンピラ「み、みろ!あの嬢ちゃんあんだけ組み付かれてるのに傷一つねえぞ!」

2号『烈風よ、吹き荒べ!!』

魔物「ギャンッ」

髭男「何つー風だ、魔法でも使ってんのか!?」


1号「おらおらおらおらおらおらァァァァ!!!!!」ドコドコドゴ

大男「こっちもすげえぞ!」

チンピラ「手当たり次第にちぎっては投げていきやがる!!」

2号「1号!破壊の導きの加護をあなたに!!」

1号「任せろ!!―――だりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ドゴッ ズズゥゥゥン

1号「さあッ!!来るなら来い!!」

魔物「―――~~~っ」ダダッ

若妻「魔物たちが逃げていくわ」

髭男「いや待て、一番でかいのが残ってる!!」

老婆「あれはサイクロプスじゃ!」


サイクロプス「」ゴゴゴゴゴゴ

1号「貴様がこいつらの親玉か……」

2号「このまま引いてくれるなら私たちも危害は加えません。どうか―――」

サイクロプス「―――オォォオォォォォォォォォ!!!」

1号「ここまでやられちゃ引けない、か」

2号「1号、手を」

1号「ああ」ポウ

2号「―――。あなたに、風の加護を授けます。どうか……」

1号「わかってる。無茶はしないさ」


1号「行くぞッ!サイクロプス!!」

サイクロプス「ゥゥゥルァァァァァァ!!!」バゴォン!!

1号「ぐうッ……!!」

大男「また、受け止めたぞ!?」

チンピラ「でもだめだ、あれじゃ足場が崩れる!!」

1号「っ、ぉぁぁぁぁああああ!!」ガシィッ!!

ハーヴィン♀「え!?」

男の子「あしをつかんでる!」

1号「でぇぇぇぇぇいいぃぃぃ!!」

サイクロプス「ガッァァアアアア!!」

髭男「なんて力だ!あれだけ巨大なサイクロプスを、ジャイアントスイングで投げ飛ばすなんて!!」

チンピラ「それに懐に潜り込む速さ、只者じゃねえ!」


1号「行くぞ2号!フィニッシュ・ホールドだ!!」

2号「はいっ!!」

1号「受けろ!俺たちの必殺奥義!!」



『 勇  猛  果  敢 ! ! 』


ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!


2号「魔物たちが町の外へ帰っていく……」

1号「無暗に命を奪う必要はないさ」

2号「ふふっ。1号、とっても格好良かったです」

1号「仲間のピンチに駆けつけるのが覆面戦士のお約束だからね」

女性「あ、あの……」

2号「ここから先が避難所です。街の人たちが待ってますよ」

1号「俺たちの出番は終わった。さらば!」シュタッ

2号「街の復興、頑張ってください!後でお手伝いしますから―!」シュタッ


シーン


髭男「消えちまった……」

若者「何だったんだ、あいつら」

婦人「サイファーマスク1号と2号……」

男の子「か、カッコいー!!!」


―――――――――


―――――――――


ジャスミン「―――はい。もう大丈夫ですよ!」

ジータ「あとは唾でもつけといたら?」バシ

グラン「いってぇ!ジータ、もうちょい手心を」

ルリア「1号……じゃなかった。グラン、大丈夫ですか?」

グラン「サイファーマスク2号のおかげでね」

ビィ「ホントにびっくりしたぜ、急にグランどっかいっちまうんだからよぉ」

グラン「ジータには『あとは任せる』って言っておいたよ?」

ジータ「いきなりにもほどがあるでしょ!」


カタリナ「あまり褒められたことではないのは事実だぞ。君の強さは承知しているが、もう少し慎んでくれ」

グラン「はーい」

カタリナ「ルリアもだ。サイファーマスク2号は、なるべく非戦闘時の活動に限ってくれよ?」

ルリア「でもグラン、本当に格好良かったです!流石サイファーマスク1号!」

グラン「あはは……あんまり無暗やたらにつけるものじゃないけど、ね」

ウェルダー「俺としては、もう少し決めポーズに改良の余地があると思うがな」

ビィ「おーい!工房組のおっちゃんたち、準備できたぜえ!」

グラン「それじゃここからは騎空士としての仕事だ。みんな頑張ろう!」


グラン「お待たせしました、こちらが注文の商品になります」

店主「わざわざすまねぇな。先日の魔物の襲撃で、物流が途絶えちまってよ」

ルリア「いえ。タマコンの材料が見つかってよかったです」

店主「あん?その声………嬢ちゃん、この前のなんとかマスクの2号か?」

ルリア「えっ。あ!あの、そのー」

店主「ってことは連れの兄ちゃんが1号か!」

グラン「……ルリア、名乗ってたの?」

ルリア「そのー、この前タマコンを貰った時に」


店主「おーいみんな!この前魔物を追っ払ってくれたやつらがいたぞー!」

大男「なんだって?」

婦人「あんたたちかい?あの時はありがとうねえ」

ハーヴィン♂「随分と小柄じゃないか、一体どこにあんな力が」

ハーヴィン♀「今日はマスク、つけてないの?」

髭男「お、おおおおおお俺、あんたのファンになった!サインしてくれぇ!」

チンピラ「いや、弟子にしてくれ!!」

男の子「ねえねえ、あれもう一回やって!しゃきーんって!」

ガヤガヤ ガヤガヤ


ルリア「はわわ……お、おさないでくださーい!」

グラン「ルリア、逃げよう」

ルリア「え。あ、はいっ」

シュパッ


店主「なっ。消えちまった!?」

老人「いったいどこに行ったんじゃ?」

髭男「くぅー!!サイン欲しかったぁ!」


ティアマト・マグナ「―――」フワフワ

ルリア「ありがとう、力を貸してくれて」

グラン「しかし……これ、参ったなあ」

ルリア「しばらく街、ちょっと出歩けませんね」

グラン「となると艇で机仕事か……。苦手なんだよなぁ、あれ」

ルリア「ふふっ」


ルリア「ねえ、グラン」

グラン「どうしたの?」

ルリア「また、グランのサイファーマスク、見せてくださいね。私も頑張りますから!」

グラン「随分気に入ったんだね」

ルリア「はい!だって――――――」


ルリア「私も、力になれるから!グランと一緒の衣装で、一緒に戦って!」

ルリア「だから私もサイファーマスク2号、がんばります!!」


おわり

以上でおしまいです。ここまで読んでくださいましてありがとうございました。
今月のイベントはレスラーグラン君の活躍とルリアの圧倒的ヒロイン力がすごくよかったですね。

イベントでは無口なグラン君でしたがルリアや覆面仲間がいたら元気になるに違いない。
レスラーって結構ノリがよさそうななりなので。

素顔レスラーグラン君の実装を待ってますのでどうかよろしくお願いします。

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